JP3843748B2 - ステアリングコラム支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングコラムの支持構造に関し、特に、一般にワンボックスカーと呼ばれる車両のように、車両前部にエンジンを搭載しておらず、車両前面においてフロントパネルとフロントウインドシールドが立ち上がって設けられたキャブオーバタイプの車両に適用する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の前部にエンジンを有したボンネットタイプの車両にあっては、通常、ウインドシールドの下部に外気を取り入れるカウルボックスが設けられている。このカウルボックスは、箱断面形状に形成されているため、剛性が高く、ステアリングコラムを支持する場合、このカウルボックスを利用して支持するのが一般的である。
【0003】
それに対して、図8に示すように、車両の前面にフロントパネル01が起立して設けられているとともに、その上側にウインドシールド02が起立して設けられたキャブオーバタイプの車両にあっては、外気はウインドシールド02よりも低い位置から取り入れることになり、カウルボックスが設けられることがない。なお、前記フロントパネル01は、フロントパネルアウタ011とフロントパネルインナ012とにより構成されている。
このような車両においてステアリングコラムを支持する場合、箱断面状の支持部材02を車幅方向に掛け渡し、この支持部材02によりステアリングコラムを支持していた。
さらに、この支持強度を高める場合には、この支持強度を高めたい箇所において支持部材02を連結部材03,04を介してフロントパネル01あるいはフロアパネル05に連結していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、操縦安定性や乗り心地などの車両に対する消費者の種々の要求が高まっており、キャブオーバタイプの車両においてもより高い操縦安定性が求められている。このため、ステアリングコラムの支持強度・支持剛性も、より高く求められるようになった。
しかしながら、上述の従来技術において支持強度・支持剛性を高める場合、支持部材02の断面積を大きくし、さらに、連結部材03,04の板厚を増したり、補強材を追加したりすることになるが、この場合、重量増およびコスト増を招くという問題がある。
しかも、フロントパネル01の後側には、空調ユニットを配置し、かつそのダクトを配索するため、前記支持部材02の断面積を大きくした場合、これらの配置および配索に影響を及ぼし、実際には支持部材02の断面積を大きくすることが難しかった。また、空調ユニットなどの設置を実現するために、1つの支持部材02において、ステアリングコラムを支持する部位は断面積を大きく、空調ユニットを設置する部位は断面積を小さくというように、断面積を部位により変化させた形状に形成することも、プレス加工のような安価な加工で難しく、安価に達成することができなかった。加えて、支持部材02を、このように途中で断面積が変化する形状に形成した場合、走行中の振動や衝突時の衝撃などの入力があった場合、この断面積変化部分に応力が集中して破損するおそれがあり、十分に車体強度に貢献できないおそれがあった。
【0005】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、重量増およびコスト増を招くこと無く、しかも空調ユニットなど他の構成の配置に影響を及ぼして設計自由度を低減させること無しにステアリングコラムの支持強度・支持剛性を向上させることを目的とし、加えて、左ハンドル・右ハンドル各仕様にも、安価に対応可能とすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明のステアリングコラム支持構造は、閉断面のステアリングマウントメンバ(4)が、その両端部をフロントピラーあるいはその近傍の車体に結合されて車両前端端部において車幅方向に掛け渡され、このステアリングマウントメンバ(4)にステアリングコラム(41)が支持され、ウインドシールド(30)の下端部近傍位置にレインフォースアウタパネル(3)とレインフォースインナパネル(2)とにより前後方向縦断面が閉じた形状の第1の箱断面形状部(21)を形成する箱断面部材(20)が、その両端部をフロントピラー(13)あるいはその近傍の車体に結合されて車幅方向に掛け渡され、前記箱断面部材(20)には、第1の箱断面形状部(21)よりも下方に垂下部(3c)が延在され、前記ステアリングマウントメンバ(4)におけるステアリングコラム支持部位の近傍位置において、レインフォースインナパネル(2)の後方にあって、レインフォースインナパネル(2)と空間を空けて補強部材(5)が設けられ、この補強部材(5)の一端を前記第1の箱断面形状部(21)に結合する一方、他端を前記垂下部(3c)に結合して箱断面部材(20)との間で前後方向縦断面が閉じた形状の第2の箱断面形状部(22)が形成され、前記ステアリングマウントメンバ(4)とステアリングコラム(41)との少なくとも一方が前記補強部材(5)に結合されている支持構造とした。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステアリングコラム支持構造において、前記箱断面部材(20)には、第1の箱断面形状部(21)を形成する部位から延長された延長部(3d)が設けられ、この延長部(3d)は、前方に延長された前方延長部(3b)と、この前方延長部(3b)の前端から下方に延長されているとともに、車幅方向に延在されている垂下部(3c)とを備え、この垂下部(3c)および前記第1の箱断面形状部(21)には、前記補強部材(5)を結合させる結合部として、右ハンドル仕様に対応した右ハンドル用結合部(52R,53R)と、左ハンドル仕様に対応した左ハンドル用結合部(52L,53L)とが設けられ、前記右ハンドル用結合部(52R,53R)と前記左ハンドル用結合部(52L,53L)は、少なくとも前記補強部材(5)に設けた結合部(5a,5b)が当接する面が車幅方向に真っ直ぐな平面で形成され、
前記補強部材(5)に設けた結合部(5a,5b)は、車幅方向に真っ直ぐな平面で構成され、前記補強部材(5)は、前記右ハンドル用結合部(52R,53R)と左ハンドル用結合部(52L,53L)との一方に選択的に結合されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のステアリングコラム支持構造において、前記垂下部(3c)に設けられた右ハンドル用結合部(53R)と左ハンドル用結合部(53L)のうち、補強部材(5)を結合していない側には、空調ユニット(70)などの車両搭載機器が取り付けられていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3に記載のステアリングコラム支持構造において、ブレーキペダル(61)やクラッチペダル(62)などを支持するペダル支持ブラケット(6b,6c)が、前記補強部材(5)とフロアパネル(12)とに結合されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の作用および効果】
本発明では、両端を車体で支持された閉断面のステアリングマウントメンバによりステアリングコラムを支持するとともに、さらにステアリングコラムあるいはステアリングマウントメンバを、第1の箱断面形状部と第2の箱断面形状部とが結合されている高剛性部位により支持する構造としたため、高い支持強度・支持剛性が得られる。また、これにより車両前面衝突時に、ステアリングコラムおよびステアリングの後方移動量を抑制することができる。
【0011】
さらに、本発明の構造にあっては、ステアリングマウントメンバと第1の箱断面形状部と第2の箱断面形状部との3つの閉じた断面で支持するため、必要に応じて第2の箱断面形状部の断面積を大きくすることで、車両全幅に存在するステアリングマウントメンバと第1の箱断面形状部のそれぞれを比較的小さな断面積に形成しても、必要十分な剛性を確保することができる。
すなわち、ステアリングコラムを支持する部分では、補強部材の一端を第1の箱断面形状部に結合し、他端を垂下部に結合して形成するようにしたため、補強部材の断面の大きさを垂下部との間で変えることができ、ステアリングコラムを支持するのに必要な強度・剛性を持つ形状・大きさに設定することが容易となり、レインフォースアウタパネルとレインフォースインナパネルとで形成される第1の箱断面形状部はステアリングコラムを支持するのに必要な断面係数(断面の大きさ)を持ったものにする必要が無くなり、第1の箱断面形状部に要求される車体前部の強度・剛性を満足すればよく、車幅方向全体に亘って比較的細い一定の断面設定ができ、かつ、部分的に断面を大きく変化させることによる応力集中も考慮する必要がなくなり、しかも、第2の箱断面形状部は、ステアリングコラム支持部位の近傍位置に設けられているだけなので、空調機器を搭載するスペースを確保できる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、右ハンドル仕様か左ハンドル仕様かの違いに応じて、補強部材を第1の箱断面形状部および垂下部にそれぞれ設けられた右ハンドル用結合部、または左ハンドル用結合部に結合する際に、これら右ハンドル用結合部と左ハンドル用結合部は、それぞれ車幅方向に真っ直ぐな平面で形成されているため、かつ、補強部材に設けられた結合部も車幅方向に真っ直ぐな平面で形成されているため、補強部材を右ハンドル用結合部と左ハンドル用結合部のいずれにも選択的に結合可能となり、箱断面部材および補強部材を、右ハンドル仕様と左ハンドル仕様とで、共用化を図ることが可能となる。
よって、共用化しない場合に比べて設備投資額を大きく軽減することが可能となって、製造コストを低減させることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明にあっては、箱断面部材において補強部材を取り付けない側である左右の一方にあっては、第1の箱断面形状部を形成する部位から延長された延長部の垂下部に空調ユニットなどの車両搭載機器を設置することができる。
よって、この延長部および垂下部が車幅方向に延在されていても、補強部材を結合しない側でこの延長部を有効に利用することができ、右ハンドル仕様と左ハンドル仕様との共用化を、よりいっそう合理的に実行することができ、コストダウンを図ることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明では、補強部材とフロアパネルとがペダル支持ブラケットにより結合されるため、ステアリングコラムの支持強度・支持剛性がさらに向上し、さらに車両前部の車体剛性も向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は実施の形態のステアリングコラム支持構造を示す縦断面図である。
この実施の形態のステアリングコラム支持構造は、図外の運転席の下にエンジンを搭載したキャブオーバと呼ばれる形式の車両に適用されたもので、また、実施の形態では、右ハンドル仕様の例について説明する。
この実施の形態のステアリングコラム支持構造を適用した車両の前面下部には、フロントパネル1が設けられている。このフロントパネル1は、左右両端部が車両前部の左右に立設されたフロントピラー13(図2参照)に溶接などにより結合され、また、その下端部がフロアパネル12の前端部に溶接などにより結合されている。さらに、フロントパネル1の上端部が箱断面部材20に結合されている。
また、前記箱断面部材20の上端部には、ウインドシールド30の下端部が接着されている。
【0016】
図1において、40はステアリングホイールであり、フロアパネル12の前端部から車両後上方に向けて立設されているステアリングコラム41に回転自在に支持されている。
このステアリングコラム41は、組付ブラケット43を介してステアリングマウントメンバ4に支持されている。このステアリングマウントメンバ4は、円筒形状をした閉断面を成し、その左右両端部が、図2に示すように、左右のフロントピラー13(図において右側のみ示す)のインナパネル13aにブラケット4aなどを介して固定されている。
【0017】
図1に戻り、前記箱断面部材20は、レインフォースアウタパネル3とレインフォースインナパネル2とを、それぞれの上端部と下端部とを溶接により結合することで、前後方向縦断面が閉じた形状の第1の箱断面形状部21を形成し、かつ、この箱断面部材20は、左右両端部がフロントピラー13に結合されて(図2参照)、車幅方向に掛け渡されている。
【0018】
前記レインフォースアウタパネル3は、第1の箱断面形状部21を形成する箱断面形成部3aと、この箱断面形成部3aからいったん車両前下方に延在された前方延長部3bおよびこの前方延長部3bの先端から下方に垂下された垂下部3cとから成る略断面逆「し」字形状の延長部3dが形成されている。なお、フロントパネル1は、前方延長部3bの上面に溶接により結合されるものである。また、フロントパネル1の上端部とウインドシールド30の下端部との間は、図外の樹脂製のリテーナにより覆い隠される。なお、前記延長部3dは、レインフォースアウタパネル3に限らず、レインフォースインナパネル2に形成したり、あるいは、両パネル2,3とは別体のパネルを用いたりしてもよい。
【0019】
さらに、前記ステアリングコラム41の前方位置において、前記延長部3dの垂下部3cの下端部に設けられた右ハンドル用結合部53Rと、箱断面部材20のレインフォースインナパネル2に設けられた右ハンドル用結合部52Rとに、断面略L字形状の補強部材5において前端部にフランジ状に形成された結合部5bならびに上端部にフランジ状に形成された結合部5aとが溶接またはボルト止めなどにより結合され、補強部材5とレインフォースインナパネル2および垂下部3cとの間で空間が形成されることにより、箱断面部材20と補強部材5との間に前後方向縦断面が閉じた形状の第2の箱断面形状部22が形成されている。そして、前記補強部材5の後面と前記ステアリングマウントメンバ4とが、連結ブラケット44を前端部と後端部とをそれぞれボルト止めすることで連結されている。
なお、前記連結ブラケット44は、図2に示すように左右一対設けられている。また、各連結ブラケット44の右隣には、ペダル支持ブラケット6b,6cが、それぞれ上端部を補強部材5の後面に結合されるとともに下端部をフロアパネル12に結合されて設けられている。
【0020】
以下に、上述した構成の詳細について説明する。
まず、箱断面部材20および補強部材5について説明する。
図3は箱断面部材20などを示す分解斜視図であり、前記レインフォースアウタパネル3において、前記箱断面形成部3aは、全体として図外のウインドシールド30の下端部の形状に応じて中央を前方に突出させた車幅方向に湾曲した形状に形成されている。また、前記レインフォースインナパネル2も同様に、全体として車幅方向に湾曲した形状に形成されている。
一方、前記垂下部3cは、前記前方延長部3bを下方に屈曲延在させて形成し、湾曲することなく車幅方向に真っ直ぐに延在して形成されており、前記前方延長部3bは、箱断面形成部3aと垂下部3cとの間隔変化に応じて車両中央部分が一番短く、左右に行くほど徐々に長くなる形状に形成されている。
【0021】
前記レインフォースアウタパネル3は、一次加工の状態では、図において点線で示す部分を有し、左右対称に成形されている。この一次加工の状態で、延長部3dの垂下部3cにおいて、53Rは前述した右ハンドル用結合部であり、53Lは左ハンドル用結合部である。垂下部3cは湾曲することなく車幅方向に真っ直ぐに延在して形成されているため、これら右ハンドル用結合部53Rと左ハンドル用結合部53Lも車幅方向に湾曲することなく真っ直ぐな平面で構成されている。本実施の形態のように右ハンドル仕様に適用する場合には、左ハンドル用結合部53Lにおいて搭載する空調ユニットが大きい場合は空調ユニット取付部3fを残し点線で示す部分を二次加工により切除し、この残った部位を空調ユニット取付部3fとして、必要な部位にねじ穴を穿設している。空調ユニットが小さい場合は、二次加工で切除する必要はない。
なお、左ハンドル仕様の場合は、これと対称的に右ハンドル用結合部53Rの一部を必要に応じ切除し、残った部位を空調ユニット取付部とすることになる。
【0022】
前記レインフォースインナパネル2は、略左右対称に形成され、中間部の左右には、右ハンドル用結合部52Rと左ハンドル用結合部52Lとが形成されている。これら右ハンドル用結合部52Rと左ハンドル用結合部52Lとは、左右に車幅方向に湾曲することなく真っ直ぐに延在された平面で構成されている。
【0023】
前記補強部材5は、前記ステアリングコラム41の前方位置にあって断面略L字形状に車幅方向に延在されて形成され、前記レインフォースインナパネル2に設けられた右ハンドル用結合部52Rまたは左ハンドル用結合部52Lに結合するフランジ状形成された結合部5aと、前記レインフォースアウタパネル3に設けられた右ハンドル用結合部53Rまたは左ハンドル用結合部53Lに結合するフランジ状に形成された結合部5bが設けられ、これら結合部5a,5bは、左右に車幅方向に湾曲することなく真っ直ぐに延在された平面で構成されている。
【0024】
次に、前記ペダル支持ブラケット6b,6cについて説明すると、ブレーキペダル61を支持する前記ペダル支持ブラケット6bは、図2に示すようにステアリングコラム41の右側に配置され、かつ、下端部は、フロアパネル12に取り付けられて凸設されたペダル支持凸部12bに固定されている。
一方、クラッチペダル62を支持するペダル支持ブラケット6cは、図2に示すようにステアリングコラム41の左側に配置され、図4に示すとおり、下端部はフロアパネル12に取り付けられて凸設されたペダル支持凸部12cに固定されている。
【0025】
次に、図5に示す斜視図により説明する。
この図に示すように、車両前端部において車両左側端部から中央に延在されて空調ユニット70が取り付けられている。この空調ユニット70は、内部に左側から順に電動ファン71を収納するファン部72と、図外のエバポレータを収納するエバポレータ部73と、図外のヒータコアおよびエアミックスドアを収納するエアミックス部74とを備え、このエアミックス部74が略車両中央部であって図外のセンタコンソールの前方に配置されている。また、このエアミックス部74の上端部には、図外のデフロスタ吹出口、中央ベント吹出口、サイドベント吹出口などの各吹出口に向けて延在される図外のダクトに接続されるダクト接続部75が設けられている。
なお、このダクト接続部75は、前述した補強部材5を車幅方向に仮想延長した場合に、重なる位置に設けられている。
【0026】
前記空調ユニット70において、ファン部72は、図6に示すように、外気取入口12eを形成してフロアパネル12から上方に突出された凸部12dの周辺に、ブラケット72a,72bを介して取り付けられて支持されている。
また、エバポレータ部73は、図5に示すように、前記垂下部3cに設けた空調ユニット取付部3fに、ブラケット73aを介して取り付けられ、また、図外のブラケットを介してフロントパネル1に取り付けられている。
【0027】
また、前記エアミックス部74の後方位置には、ステアリングマウントメンバ4の中央部とフロアパネル12とを連結する支持メンバ81,82が設けられており、前記エアミックス部74は、複数のブラケット74aを介してこれら支持メンバ81,82に取り付けられ、かつ、複数のブラケット74bを介して前記レインフォースアウタパネル3の垂下部3cに設けた空調ユニット取付部3fに取り付けられ、かつ、図7に示すブラケット74c,74dを介して、フロントパネル1およびフロアパネル12に取り付けられている。なお、図7は車両中央における縦断面図である。
【0028】
以上説明した本実施の形態のステアリングコラム支持構造では、ステアリングコラム41の支持を、その両端をフロントピラー13に固定された円柱形状閉断面のステアリングマウントメンバ4で支持し、さらに、このステアリングマウントメンバ4においてステアリングコラム41を支持する部位を、左右を同じくフロントピラー13に固定された第1の箱断面形状部21と第1の箱断面形状部21および垂下部3cに固定された第2の箱断面形状部22とを有した高剛性の閉断面構造体に連結ブラケット44により結合させた支持構造としたため、高い支持強度・支持剛性が得られる。したがって、操縦安定性が向上するとともに、車両前面衝突時に、ステアリングコラム41およびステアリングホイール40の後方移動量を抑制することができる。また、ステアリングマウントメンバ4と補強部材5との連結を左右一対の連結ブラケット44,44により行っているため、1つの連結ブラケット44で連結するのに比べて高い支持強度・支持剛性の向上が得られる。
【0029】
さらに、実施の形態にあっては、ステアリングコラム41を、ステアリングマウントメンバ4と第1の箱断面形状部21と第2の箱断面形状部22との3つの閉じた断面で支持するため、必要に応じて第2の箱断面形状部22の断面積を大きくすることで、車両全幅に存在するステアリングマウントメンバ4と第1の箱断面形状部21のそれぞれを比較的小さな断面積に形成しても、必要十分な支持強度・支持剛性を確保することができる。
すなわち、ステアリングコラム41を支持する部分では、補強部材5の一端を第1の箱断面形状部21に結合し、他端を垂下部3cに結合するようにしたため、補強部材5の断面の大きさを垂下部3cとの間で変えることができ、ステアリングコラム41を支持するのに必要な強度・剛性を持つ形状・大きさに設定することが容易となる。
したがって、これら車幅方向全幅に存在するステアリングマウントメンバ4および第1の箱断面形状部21の断面積を、ステアリングコラム41の側方に配置される空調ユニット70など他の構成と干渉しない小さな断面積に形成して、高い設計自由度を得ることができながらも、必要十分な支持強度・支持剛性を確保することができ、かつ、部材の途中に断面積を変化させる形状に形成することが不要であるため、走行振動や衝突時の衝撃などの入力時に、応力が集中することを防止して、車体強度を向上させることができる。
加えて、第2の箱断面形状部22は、断面がL字形状の補強部材5によって形成され、かつ車幅全幅の一部に設けられているだけであり、左右両端が開口されているため、この第2の箱断面形状部22を車両前部に搭載する機器に接続されたケーブル類を通して仮保持を行うことも可能となり、機器の組付作業性の向上を図ることができる。
【0030】
さらに、箱断面部材20は、一次加工の状態では、車幅方向に真っ直ぐな平面で形成された右ハンドル用結合部52R,53Rと左ハンドル用結合部52L,53Lとを左右対称に有しており、かつ、補強部材5も車幅方向に真っ直ぐな平面で形成された結合部5a,5bを有しているため、補強部材5を右ハンドル用結合部52R,53Rと左ハンドル用結合部52L,53Lのいずれにも結合させることができる。したがって、右ハンドル仕様か左ハンドル仕様かの違いに応じて、補強部材5を箱断面部材20の右ハンドル用結合部52R,53Rと左ハンドル用結合部52L,53Lとに選択的に結合させることができ、箱断面部材20ならびに補強部材5を、右ハンドル仕様と左ハンドル仕様とで共用化することができ、共用化しない場合に比べて設備投資額を大きく軽減することが可能となって、製造コストを低減させることができるという効果が得られる。加えて、本実施の形態にあっては、箱断面部材20のレインフォースアウタパネル3の延長部3dにおいて、補強部材5を結合させない側は、空調ユニット70の取付に利用する構造としたため、箱断面部材20を左右ハンドル仕様で共用化するにあたり、延長部3dが車幅方向全幅に設けられていても、これを無駄にすることなく有効に利用でき、右ハンドル仕様と左ハンドル仕様との共用化を、よりいっそう合理的に実行することができ、コストダウンを図ることができる。
【0031】
さらに、本実施の形態では、補強部材5とフロアパネル12とが2本のペダル支持ブラケット6b,6cを介して結合されているため、ステアリングコラム41の支持強度・支持剛性がいっそう向上し、さらに車両前部の車体剛性も向上する。
加えて、ステアリングマウントメンバ4を、中央部で支持メンバ81,82を介してフロアパネル12に結合しているため、さらにステアリングマウントメンバ4によるステアリングコラム41の支持強度・支持剛性が高くなる。しかも、支持メンバ81,82を空調ユニット70の取付に利用しているため、空調ユニット70の支持が合理化されて、コストダウンを図ることができる。
【0032】
以上、図面により実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、実施の形態では、補強部材5に対してステアリングマウントメンバ4を連結ブラケット44により結合させた例を示したが、補強部材5に対してステアリングコラム41を結合させてもよいし、あるいはステアリングマウントメンバ4とステアリングコラム41との両方を結合させてもよい。
また、実施の形態では、ステアリングマウントメンバ4として、円柱状のものを使用した。これはコスト的に有利であるが、これに限定されるものではなく従来の技術で示した支持部材02のようにプレス品を結合させたものを使用してもよい。
また、補強部材5は、一定断面で形成してもよく、あるいは、延長部3dに設けられた垂下部3cが車体前部の外形に合わせて湾曲して設けられている場合は、補強部材5も垂下部3cに合わせて湾曲した形状に形成してもよい。この場合は、プレス型は左右でそれぞれ作ることになるので左右共用に使える部材にはできないが、閉断面を増やして支持できるため、強度・剛性を高くできる効果がある。また、垂下部3cが湾曲している場合であっても、少なくとも垂下部3cに設けられた結合部53R,53Lが車幅方向に真っ直ぐな平面で形成され、かつ、第1の箱断面形状部21に設けられた結合部52R,52Lも車幅方向に真っ直ぐな平面で形成しておくことで、補強部材5を一つのもので左右共通に使うことができる。また、補強部材5に形成した結合部5a,5bは、実施の形態で示したようなフランジ形状に限られるものではなく、端面をそのまま箱断面部材20側に結合させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のステアリングコラム支持構造を示す縦断面図である。
【図2】実施の形態のステアリングコラム支持構造を示す斜視図である。
【図3】実施の形態のステアリングコラム支持構造の要部を示す分解斜視図である。
【図4】実施の形態のステアリングコラム支持構造を示す縦断面図である。
【図5】実施の形態のステアリングコラム支持構造を示す斜視図である。
【図6】実施の形態のステアリングコラム支持構造を示す縦断面図である。
【図7】実施の形態のステアリングコラム支持構造を示す縦断面図である。
【図8】従来のステアリングコラム支持構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 フロントパネル
2 レインフォースインナパネル
3 レインフォースアウタパネル
3a 箱断面形成部
3b 前方延長部
3c 垂下部
3d 延長部
3e 切除部
3f 空調ユニット取付部
4 ステアリングマウントメンバ
4a ブラケット
5 補強部材
5a 結合部
5b 結合部
6b ペダル支持ブラケット
6c ペダル支持ブラケット
12 フロアパネル
12b ペダル支持凸部
12c ペダル支持凸部
12d 凸部
12e 外気取入口
13 フロントピラー
13a インナパネル
20 箱断面部材
21 第1の箱断面形状部
22 第2の箱断面形状部
30 ウインドシールド
40 ステアリングホイール
41 ステアリングコラム
43 組付ブラケット
44 連結ブラケット
52R 右ハンドル用結合部
52L 左ハンドル用結合部
53R 右ハンドル用結合部
53L 左ハンドル用結合部
61 ブレーキペダル
62 クラッチペダル
70 空調ユニット
71 電動ファン
72 ファン部
72a,72b ブラケット
73 エバポレータ部
73a ブラケット
74 エアミックス部
74a ブラケット
74b ブラケット
74c,74d ブラケット
75 ダクト接続部
81,82 支持メンバ

Claims (4)

  1. 閉断面のステアリングマウントメンバ(4)が、その両端部をフロントピラーあるいはその近傍の車体に結合されて車両前端端部において車幅方向に掛け渡され、
    このステアリングマウントメンバ(4)にステアリングコラム(41)が支持され、
    ウインドシールド(30)の下端部近傍位置にレインフォースアウタパネル(3)とレインフォースインナパネル(2)とにより前後方向縦断面が閉じた形状の第1の箱断面形状部(21)を形成する箱断面部材(20)が、その両端部をフロントピラー(13)あるいはその近傍の車体に結合されて車幅方向に掛け渡され、
    前記箱断面部材(20)には、第1の箱断面形状部(21)よりも下方に垂下部(3c)が延在され、
    前記ステアリングマウントメンバ(4)におけるステアリングコラム支持部位の近傍位置において、レインフォースインナパネル(2)の後方にあって、レインフォースインナパネル(2)と空間を空けて補強部材(5)が設けられ、この補強部材(5)の一端を前記第1の箱断面形状部(21)に結合する一方、他端を前記垂下部(3c)に結合して箱断面部材(20)との間で前後方向縦断面が閉じた形状の第2の箱断面形状部(22)が形成され、
    前記ステアリングマウントメンバ(4)とステアリングコラム(41)との少なくとも一方が前記補強部材(5)に結合されていることを特徴とするステアリングコラム支持構造。
  2. 前記箱断面部材(20)には、第1の箱断面形状部(21)を形成する部位から延長された延長部(3d)が設けられ、
    この延長部(3d)は、前方に延長された前方延長部(3b)と、この前方延長部(3b)の前端から下方に延長されているとともに、車幅方向に延在されている垂下部(3c)とを備え、
    この垂下部(3c)および前記第1の箱断面形状部(21)には、前記補強部材(5)を結合させる結合部として、右ハンドル仕様に対応した右ハンドル用結合部(52R,53R)と、左ハンドル仕様に対応した左ハンドル用結合部(52L,53L)とが設けられ、
    前記右ハンドル用結合部(52R,53R)と前記左ハンドル用結合部(52L,53L)は、少なくとも前記補強部材(5)に設けた結合部(5a,5b)が当接する面が車幅方向に真っ直ぐな平面で形成され、
    前記補強部材(5)に設けた結合部(5a,5b)は、車幅方向に真っ直ぐな平面で構成され、
    前記補強部材(5)は、前記右ハンドル用結合部(52R,53R)と左ハンドル用結合部(52L,53L)との一方に選択的に結合されていることを特徴とする請求項1に記載のステアリングコラム支持構造。
  3. 請求項2に記載のステアリングコラム支持構造において、
    前記垂下部(3c)に設けられた右ハンドル用結合部(53R)と左ハンドル用結合部(53L)のうち、補強部材(5)を結合していない側には、空調ユニット(70)などの車両搭載機器が取り付けられていることを特徴とするステアリングコラム支持構造。
  4. ブレーキペダル(61)やクラッチペダル(62)などを支持するペダル支持ブラケット(6b,6c)が、前記補強部材(5)とフロアパネル(12)とに結合されていることを特徴とする請求項1ないし3に記載のステアリングコラム支持構造。
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