JP7238593B2 - 電動車両の下部車体構造 - Google Patents
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一方、センタトンネルが存在しない平坦なフロアパネルの場合、シフトレバーを支持するシフトレバー支持ブラケットの軽量化、その支持構造およびフロアパネルの振動の観点において悪化が懸念される。
しかしながら、これら両特許文献1、2に開示された従来構造においては、シフトレバー支持ブラケットの支持剛性と、フロアパネルの振動抑制との観点で、改善の余地があった。
上記構成によれば、フロアクロスメンバはサイドシルの高さに合わせて左右一対のサイドシル間を車幅方向に一直線状に延びるよう配設されているので、側突性能の向上を図ることができる。
さらに、フロアパネルが略フラットになっている関係上、該フロアパネルの振動の点で不利となるが、上記立設ブラケットにより、フロアパネルの振動を抑制することができる。
要するに、側突性能の向上を図りつつ、シフトレバー支持ブラケットの支持剛性確保と、フロアパネルの振動抑制との両立を図ることができる。
上記構成によれば、シフトレバー支持ブラケットの後方部を、コンソール支持ブラケット上面への支持が可能になると共に、立設ブラケットは、シフトレバー支持ブラケットの取付け部からさらに後方に向かって延びるので、上記立設ブラケットのフロアパネルに対する固定範囲が拡大し、これにより、フロアパネルの振動をより一層抑制することができる。
上記構成によれば、立設ブラケットをM字断面形状に形成することで、当該立設ブラケットの左右の両側と、シフトレバー支持ブラケットを支持する支持部間である中間部との剛性向上を図ることができる。
上記構成によれば、脚部に形成した複数のビードにより、立設ブラケットの上下方向に対する剛性向上を図りつつ、上記フランジ部の面積を抑えて、立設ブラケットの軽量化を図ることができる。
上記構成によれば、立設ブラケットの車幅方向の幅は、コンソール支持ブラケットの車幅方向の幅よりも幅狭であり、これにより、立設ブラケットの車幅方向の幅を抑えて、その軽量化を図ることができる。
図面は電動車両の下部車体構造を示し、図1は当該下部車体構造を示す斜視図、図2はインストルメントパネルおよびコンソールを取外した状態で示す下部車体構造の平面図、図3は電動車両の下部車体構造を車幅方向略中央で上下方向に断面して示す縦断面図である。
なお、以下に述べる実施例の電動車両の下部車体構造は、左右ほぼ対称に形式されている。
図2、図3に示すように、上述のダッシュパネル1の下部後端部1aには、センタトンネルを有さない略平坦なフロントフロアパネル4を連設している。このフロントフロアパネル4は車室の床面を形成するものである。
図2に示すように、フロントフロアパネル4の車幅方向両サイドには、車両の前後方向に延びる閉断面構造のサイドシル10,10を接合固定している。
また、図9に示すように、フロアクロスメンバとしての前部クロスメンバ18は、その上面が車幅方向に略一直線状に形成されている。
そして、上述の中間メンバ20は板厚が1.8mmの超高張力鋼板で形成されており、上述のサイドメンバ21は板厚が1.0mmの高張力鋼板(いわゆるハイテン材)で形成されている。
図3に示すように、当該中間部クロスメンバ23はハット断面形状を有しており、該中間部クロスメンバ23とフロントフロアパネル4との間には、車幅方向に一直線状に延びる閉断面部24が形成されている。
図13に示すように、上述の中間部クロスメンバ23はバッテリ装置5の車幅方向の全幅と対応する位置の中間メンバ25と、バッテリ装置5よりも車幅方向外側に位置するサイドメンバ26と、で構成されている。
図6、図11、図12に示すように、立設ブラケット27は車両正面視でM字断面形状に形成されている。
この立設ブラケット27は、図6に×印で示す両側と中間部、詳しくは、フランジ部27h,27iと中間底壁27gとがフロントフロアパネル4にスポット溶接手段等にて接合固定されている。
図7に示すように、このキックアップ部補強部材34は、上壁34aと、上壁34aの車幅方向両サイドから下方に延びる左右の側壁34b,34bと、上壁34aの前端部から下方に延びる前壁34cと、側壁34bおよび前壁34cの下端から外方に延びるように一体形成されたフランジ部34dと、を備えている。
図3に示すように、上述のキックアップ部33は上方に延びた後に、その上端から車両後方に延びるものであって、キックアップ部33の下部には車幅方向に延びる後部クロスメンバ36(いわゆるNo.3クロスメンバ)を接合固定し、当該後部クロスメンバ36とキックアップ部33との間には、車幅方向に延びる閉断面部37を形成している。
図3に示すように、上述のキックアップ部33には後方に延びるリヤフロアパン38を連設している。
そして、上述のコンソール70はその全体が外装部材77で覆われると共に、ベースブラケット76より前側をコンソールフロント部70Fに設定し、ベースブラケット76より後側をコンソールリヤ部70Rに設定している。
これにより、前部クロスメンバ18の基本部位の稜線X1,X2(図14参照)を車幅方向に一直線化するように構成している。
これにより、上方拡大断面部41の稜線X3,X4(すなわち、クロスメンバ補強部材42の稜線)を車幅方向に一直線化するように構成している。
図10に示すように、この前部レイン48は、コンソール支持ブラケット40の上壁40aおよび左右の両側壁40b,40cを補強する門形断面形状に形成されている。
図11、図12に示すように、立設ブラケット27の上部は車幅方向においてコンソール支持ブラケット40の車幅方向の幅に対して幅狭に形成されている。
図1、図3、図8に示すように、コンソールフロント部70Fの下部前端と、インストルメントパネル2の下部との間には、底部コンソール81を設けている。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示す。
この構成によれば、フロアクロスメンバ(前部クロスメンバ18)はサイドシル10(詳しくは、サイドシルインナ11の上面)の高さに合わせて左右一対のサイドシル10,10間を車幅方向に一直線状に延びるよう配設されているので、側突性能の向上を図ることができる。
さらに、フロアパネル(フロントフロアパネル4)が略フラットになっている関係上、該フロアパネル(フロントフロアパネル4)の振動の点で不利となるが、上記立設ブラケット27により、フロアパネル(フロントフロアパネル4)の振動を抑制することができる。
要するに、側突性能の向上を図りつつ、シフトレバー支持ブラケット73の支持剛性確保と、フロアパネル(フロントフロアパネル4)の振動抑制との両立を図ることができる。
この構成によれば、シフトレバー支持ブラケット73の後方部を、コンソール支持ブラケット40上面への支持が可能になると共に、立設ブラケット27は、シフトレバー支持ブラケット73の取付け部(取付け部材58の位置参照)からさらに後方に向かって延びるので、上記立設ブラケット27のフロアパネル(フロントフロアパネル4)に対する固定範囲が拡大し、これにより、フロアパネル(フロントフロアパネル4)の振動をより一層抑制することができる。
この構成によれば、立設ブラケット27をM字断面形状に形成することで、当該立設ブラケット27の左右の両側(脚部27c,27d)と、シフトレバー支持ブラケット73を支持する支持部(上壁27a,27b)間である中間部(中間底壁27g)との剛性向上を図ることができる。
この構成によれば、脚部27c,27dに形成した複数のビード28により、立設ブラケット27の上下方向に対する剛性向上を図りつつ、上記フランジ部27h,27iの面積を抑えて、立設ブラケット27の軽量化を図ることができる。
この構成によれば、立設ブラケット27の車幅方向の幅は、コンソール支持ブラケット40の車幅方向の幅よりも幅狭であり、これにより、立設ブラケット27の車幅方向の幅を抑えて、その軽量化を図ることができる。
この発明のフロアパネルは、実施例のフロントフロアパネル4に対応し、
以下同様に、
フロアクロスメンバは、前部クロスメンバ18(いわゆるNo.2クロスメンバ)に対応し、
立設ブラケットの両側は、脚部27c,27dに対応し、
立設ブラケットの中間部は、中間底壁27gに対応し、
第2のフロアクロスメンバは、中間部クロスメンバ23(いわゆるNo.2.5クロスメンバ)に対応し、
コンソール支持ブラケットの上面部は、上壁40aに対応し、
コンソール支持ブラケットの側壁部は、側壁40b,40cに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
10…サイドシル
18…前部クロスメンバ(フロアクロスメンバ)
23…中間部クロスメンバ(第2のフロアクロスメンバ)
27…立設ブラケット
27c,27d…脚部(両側)
27g…中間底壁(中間部)
27h,27i…フランジ部
28…ビード
40…コンソール支持ブラケット
40a…上壁(上面部)
40b,40c…側壁(側壁部)
72…シフトレバー
73…シフトレバー支持ブラケット
Claims (5)
- 電動車両の下部車体構造であって、
車室床面を形成するフロアパネルと、
前席前部下部において上記フロアパネル上方をサイドシルの高さに合わせて左右一対のサイドシル間を車幅方向に一直線状に延びるよう配設されたフロアクロスメンバと、
上記フロアクロスメンバの中央部の後方において上記フロアパネルから上方に向けて立設固定された立設ブラケットと、
シフトレバーを支持するシフトレバー支持ブラケットと、を備え、
上記フロアクロスメンバの中央部と上記立設ブラケットとに跨がって上記シフトレバー支持ブラケットが固定された
電動車両の下部車体構造。 - 上記立設ブラケットは、上記シフトレバー支持ブラケットの取付け部からさらに後方に向かって延びるよう形成されており、
上記立設ブラケットには上記シフトレバー支持ブラケットの取付け部の後方でコンソール支持ブラケットの上面部が固定された
請求項1に記載の電動車両の下部車体構造。 - 上記シフトレバー支持ブラケットが左右で上記立設ブラケットに取付けられており、
上記立設ブラケットは車両正面視でM字断面形状に形成されると共に、その両側と中間部とが上記フロアパネルに接合固定された
請求項2に記載の電動車両の下部車体構造。 - 上記立設ブラケットの両側には脚部が形成されており、
当該脚部には外方に膨出するビードが車両前後方向に間隔を隔てて複数形成されており、
上記脚部の下端には当該下端から外方に延びるフランジ部が形成されており、
該フランジ部が上記複数のビード間で上記フロアパネルに接合固定された
請求項1~3の何れか一項に記載の電動車両の下部車体構造。 - 上記立設ブラケットは車幅方向において上記コンソール支持ブラケットより幅狭であり、
該立設ブラケットの後方に上記コンソール支持ブラケットの高さより低く形成された第2のフロアクロスメンバが配設され、
上記コンソール支持ブラケットは車両正面視で門形断面形状に形成され、かつ、上記第2のフロアクロスメンバに対してその側壁部が取付けられた
請求項2~4の何れか一項に記載の電動車両の下部車体構造。
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