JP3842740B2 - アンテナ端子の接続構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はアンテナ端子の接続構造に係わり、特に、無線機器に好適なアンテナ端子の接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の無線機器のアンテナ端子の接続構造の例を図4および図5により説明する。図に示すアンテナレセプタクル7はボディ7aがアースとなっており、ボディ7aに設けられた穴7b、7bおよびアース端子9の穴9b、9bを挿通しシャーシ3のねじ穴3aにねじ込まれるねじ14、14(図では1個のみ示している)によりアース端子9を挟みこむようにしてシャーシ3に締着される。
【0003】
アンテナレセプタクル7のアンテナ端子8はボディ7aの締着面に対して垂直に延びており、図5に示すように、プリント基板6に半田付けされたされた接続端子16に半田付けされる。接続端子16は図4に詳しく示すように、プリント基板6のアンテナ入力パターン6aに設けられた穴6cに差し込まれてアンテナ入力パターン6aに半田付けされている。
【0004】
アース端子9の舌片9aに設けられた穴9cはシールドカバー10の一方の穴10aとプリント基板6の穴6dを挿通してシャーシ3の底面に設けられたねじ穴3bにねじ込まれるねじ15を挿通させており、アース端子11の舌片9aはプリント基板6のアースパターン6bに圧接される。
【0005】
シールドカバー10の他方の穴10aはプリント基板6の穴6dを挿通してシャーシ3の底面に設けられたねじ穴3bにねじ込まれるねじ15を挿通させており、シールドカバー10は2本のねじ15、15によりプリント基板6およびシャーシ3に締着される。このようにしてアンテナレセプタクル7のボディ7aおよびアンテナ端子8はプリント基板6のアースパターン6bおよびアンテナ入力パターン6aに夫々接続され、アンテナ端子8と接続端子16の接続部はシールドカバー10に覆われる。
【0006】
図6に示す従来の他のアンテナ端子の接続構造では、図4および図5で説明したものと同様のアンテナレセプタクル7が穴7b、7bおよびアース端子11の穴11b、11bを挿通するねじ14、14をシャーシ3のねじ穴3a、3aにねじ込むことによりアース端子11を挟んでシャーシ3に締着される。
【0007】
プリント基板6はシャーシのねし穴3b、3bにねじ込まれるねじによりシャーシ3に締着される。ピン12はプリント基板6のアンテナ入力パターン6aに設けられた穴6cに差し込まれてアンテナ入力パターン6aに半田付けされている。ピン13はプリント基板6のアースパターン6bに設けられた穴6dに差し込まれてアースパターン6bに半田付けされている。アンテナレセプタクル7のアンテナ端子8およびアース端子11の舌片11aが夫々ピン12および13に半田付けされて、アンテナレセプタクル7のボディ7aおよびアンテナ端子8はプリント基板6のアースパターン6bおよびアンテナ入力パターン6aに接続される。
【0008】
図7に示す従来のさらに他のアンテナ端子の接続構造は、図6で説明したアンテナ端子の接続構造におけるピン12および13の先端部が曲げられており、半田付けし易い構造となっている。他の構成は図6に示すものと同様である。
【0009】
上記した従来のアンテナ端子の接続構造では、アンテナレセプタクル7のアンテナ端子8が接続端子16やピン12に半田付けされるため、組み立て工数が多くなり、また、プリント基板を外すことが面倒となるため、保守がしにくいという問題があった。また、落下などにより衝撃がアンテナレセプタクルに加わった場合に半田クラックやピン折れが生じる恐れがあった。
【0010】
また、図4および図5に示すものはアンテナ端子の接続部をシールドするシールドカバー10がアース端子9と別部品となっているため、部品点数や組み立て工数が多くなるという問題があった。
【0011】
特開平11−26047号公報に提案されたアンテナ端子接続構造では、プリント基板に取り付けられたベース部に一体成形された波形状の板バネ部にアンテナ端子を圧接している。この構造ではアンテナ端子を半田付けする必要がないが、細い棒状のアンテナ端子を横方向に押し付ける構造であるため、経年変化によりアンテナ端子が変形すると十分な接触圧が得られなくなるという問題が発生する。
【0012】
【特許文献1】
特開平11−26047号公報(第2頁、図1)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、組み立て工数が少なく保守が容易であり、衝撃による半田クラックが発生することがなく、しかも、経年変化による接触不良の発生することのないアンテナ端子接続構造を提供することにある。
【0014】
この発明の他の目的は、部品点数や組み立て工数が少なく、しかもアンテナ端子の接続部をシールドすることができるアンテナ端子接続構造を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明のアンテナ端子の接続構造は、アンテナレセプタクルのアンテナ端子を前記アンテナレセプタクル締着面対して垂直に延びる軸部の先端に立ち上げ部が連なるようにL字形に形成し、プリント基板のパターンに接続される接続端子に前記立ち上げ部を挾持する一対のく字形状部を前記軸部の先端に向けて間隔が狭くなるように形成する共に前記軸部の先端方向に高くなる傾斜舌片を設け、前記アンテナレセプタクルをシャーシに締着するとき、前記立ち上げ部が前記く字形状部を弾力に抗して押し広げ前記軸部が前記傾斜舌片を弾力に抗して変形させることにより前記立ち上げ部が前記く字形状部に圧接され、前記軸部が前記傾斜舌片に圧接されるように構成したものである。
【0016】
また、前記アンテナ端子の接続構造において、前記アンテナレセプタクルのボディとシャーシの間に挟み込まれるアース端子に前記アンテナ端子と接続端子との接触部を覆うシールドカバーを一体に形成し、前記ボディが前記アース端子を挟みこんでシャーシに締着された状態でシールドカバーがプリント基板を介して前記シャーシに締着されるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例のアンテナ端子の接続構造を図面に基づいて説明する。図1はこの発明の実施例であるアンテナ端子の接続構造を示す分解斜視図である。図1に示すアンテナレセプタクル1はボディ1aがアースとなっており、ボディ1aに設けられた穴1b、1bおよびアース端子5の穴5c、5cを挿通しシャーシ3のねじ穴3aにねじ込まれるねじ14、14(図では1個のみ示している)によりアース端子5を挟みこむようにしてシャーシ3に締着される。
【0018】
アンテナレセプタクル1のアンテナ端子2はボディ1aの締着面に対して垂直に延びる軸部2aの先端に立ち上げ部2bが連なるようにL字形に形成されている。図3にも詳しく示されている接続端子4はそのキンク部4bがプリント基板6のアンテナ入力パターン6aに設けられた穴6c、6cに差し込まれてアンテナ入力パターン6aに半田付けされている。
【0019】
アース端子5にはシールドカバー5aがく字状の連結部を介して一体に形成されており、シールドカバー5aの下部フランジ部に設けられた穴5b、5bはプリント基板6の穴6d、6dを挿通してシャーシ3の底面に設けられたねじ穴3b、3bにねじ込まれるねじ15、15(図では1個のみ示している)を挿通させており、シールドカバー5aはプリント基板6のアースパターン6bに圧接される。
【0020】
図2にアンテナレセプタクル1がシャーシ3に締着された状態をシールドカバー5aを除いた示している。アンテナレセプタクル1がシャーシ3に締着されるとアンテナレセプタクル1のアンテナ端子2は接続端子4に挾持されるがその状態を図3に示す接続端子4の形状を参照して説明する。
【0021】
接続端子4には底面の両端から下方に延びるキンク部4b、4bと底面から先端方向に立ち上がる傾斜舌片4cと底面の両側から立ち上がるく字形状部4a、4aが板ばね材により一体に形成されている。く字形状部4a、4aの上端部の間隔は図3(c)に示すようにアンテナレセプタクル1に近い方前側の寸法Aが先端側の寸法Bより大きくなるように変化している。なお、図3(a)ではく字形状部4a、4aを押し広げた状態で示している。
【0022】
アンテナレセプタクル1をシャーシ3に締着するときは接続端子4の立ち上げ部3bがく字形状部4a、4aを押し広げながら接続端子4に入り込む。このとき接続端子4の軸部2aは接続端子4の傾斜舌片4cを押し下げて軸部2aが傾斜舌片4cに圧接されるが接続端子4の立ち上げ部3bがく字形状部4a、4aに挾持されているので軸部2aが上方に変形しにくく軸部2aと傾斜舌片4cとの十分な接触圧力が得られる。
【0023】
また、く字形状部4a、4aの幅が広いため経年変化による変形が生じることなく、く字形状部4a、4aと立ち上げ部3bとの間の接触圧力が変化することがない。
【0024】
このようにしてアンテナレセプタクル1のボディ1aおよびアンテナ端子2は組み立て時に半田付けすることなくプリント基板6のアースパターン6bおよびアンテナ入力パターン6aに接続され、アンテナ端子2と接続端子4の接続部はシールドカバー5aおよびシールドカバー5aの連結部に覆われ、ノイズの侵入が防止される。そして、シールドカバー5aはアース端子5と一体に形成されているので部品点数および組み立て工数が削減される。
【0025】
【発明の効果】
この発明のアンテナ端子接続構造によれば、アンテナレセプタクルの取り付け時に半田付けする必要がないため、プリント基板がねじを外すだけで取り外しが可能となり、保守が容易となる。
【0026】
また、落下等によりアンテナに衝撃が加わった時の衝撃が接続端子の弾力により吸収され、半田クラック等の不具合が発生しない。
【0027】
また、アンテナ端子と接続端子との接触圧は幅の広い接続端子の弾力により加えられるため、棒状のアンテナ端子の変形による接触不良が発生しない。
【0028】
また、シールドカバーはアース端子と一体に形成されているので部品点数および組み立て工数が削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例であるアンテナ端子の接続構造を示す分解斜視図である。
【図2】同アンテナ端子の接続構造を一部部材を除いて示す斜視図である。
【図3】図3(a)は同アンテナ端子の接続構造に用いられる接続端子を示す斜視図、図3(b)は図3(a)に於けるA−A断面図、図3(c)は同接続端子の自然状態を示す斜視図である。
【図4】従来のアンテナ端子の接続構造の例を示す分解斜視図である。
【図5】同アンテナ端子の接続構造の組み立て状態を示す斜視図である。
【図6】従来のアンテナ端子の接続構造の他の例を示す分解斜視図である。
【図7】従来のアンテナ端子の接続構造の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 アンテナレセプタクル、1a ボディ、1b 穴
2 アンテナ端子、2a 軸部、2b 立ち上げ部
3 シャーシ、3a、3b ねじ穴
4 接続端子、4a く字形状部、4b キンク部、4c 傾斜舌片
5 アース端子、5a シールドカバー、5b、5c 穴
6 プリント基板、6a アンテナ入力パターン、6b アースパターン
6c 穴、6d 穴
7 アンテナレセプタクル、7a ボディ、7b 穴
8 アンテナ端子
9 アース端子、9a 舌片、9b、9c 穴
10 シールドカバー、10a 穴
11 アース端子、11a 舌片、11b 穴
12 ピン
13 ピン
14、15 ねじ
16 接続端子
Claims (2)
- アンテナレセプタクルのアンテナ端子を前記アンテナレセプタクル締着面対して垂直に延びる軸部の先端に立ち上げ部が連なるようにL字形に形成し、プリント基板のパターンに接続される接続端子に前記立ち上げ部を挾持する一対のく字形状部を前記軸部の先端に向けて間隔が狭くなるように形成する共に前記軸部の先端方向に高くなる傾斜舌片を設け、前記アンテナレセプタクルをシャーシに締着するとき、前記立ち上げ部が前記く字形状部を弾力に抗して押し広げ前記軸部が前記傾斜舌片を弾力に抗して変形させることにより前記立ち上げ部が前記く字形状部に圧接され、前記軸部が前記傾斜舌片に圧接されるように構成したアンテナ端子の接続構造。
- 前記アンテナレセプタクルのボディとシャーシの間に挟み込まれるアース端子に前記アンテナ端子と接続端子との接触部を覆うシールドカバーを一体に形成し、前記ボディが前記アース端子を挟みこんでシャーシに締着された状態でシールドカバーがプリント基板を介して前記シャーシに締着される請求項1のアンテナ端子の接続構造。
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