JP3841197B2 - 低縦断面音響センサアレイ - Google Patents

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    • B06B1/00Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency
    • B06B1/02Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy
    • B06B1/06Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction
    • B06B1/0688Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction with foil-type piezoelectric elements, e.g. PVDF

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
発明の属する分野
本発明は、一般的に、身体内からの音響を捕捉するための使い捨て音響センサに関する。音響センサは、非挿入式デジタル音響カルジオグラフ診断、音声診断、及び音響スペクトル分析のために特に有用である。
【0002】
【従来の技術】
発明の背景
最近、音響センサは、冠状動脈疾患の非挿入式検出に用いられるようになった。それについては、「非挿入式乱血流結像システム」と題する共同譲渡済み同時係属の米国特許出願第09/188,510号を参照されたい。なお、この引例を挙げることによりこの引例の記載全部が本明細書に組み込まれるものとする。一般的に、使用に際して、検出された音波に応答して電気信号を生成するためにセンサは患者の胸の上に(外部表皮すなわち皮膚に接触して)配置される。検出された音波信号は、患者の冠状動脈の状態を示す特徴、詳細には、冠状動脈を通る血液流を制限する血栓の有無を識別するために処理される。実質的に均一な表示は正常血流を示すが、均一でない表示は異常(乱れた)血流及び/又は血管閉塞の可能性を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の非挿入式システムにおいて、音響センサは、下記の特許出願に記載されているように音響ウインドウ内の胸郭空洞上に配置される。すなわち、あたかも完全に記載されたかのように引用によりその全てがここに組み込まれている
このことは、「冠状動脈性心臓疾患の非挿入式検出用音響センサアレイ」と題する共同譲渡済み同時係属の米国特許出願第09/188,434号を参照されたい。なお、この引例を挙げることによりこの引例の記載全部が本明細書に組み込まれるものとする。センサは、心周期の各段階に際して患者の血流に対応するデータ信号を高信頼性を以て生成するように、所定位置において、肋間空間上に配置されるのが望ましい。音波センサは、内部心臓音の局部化された特徴の結果として患者の外部皮表面(皮膚)のフレクシング(伸縮)を感知するように設計されるのが好ましい。また、センサは、患者への配置が容易であり、かつ、単独で使用可能な装置であって使用後には使い捨てされるような高価でない装置であるのが好ましい。使用に際して、センサは、患者の(患者毎に異なる)胸郭構成に順応するように構成されることが好ましい。皮膚のたわみに基づいて電気信号を生成するように構成されることが好ましい。遺憾ながら、不適切なセンサ配置、アレイ(配列体)のジオメトリ(幾何学的配置)、及び/又はセンサの構成は、検出される音響信号の信頼性及び/又は相関性に悪影響を及ぼすことがあり得る。実際、問題となる1つのセンサの特性としては、患者の血流に関連した、関心の対象とされる音波を表わさず、すなわち、外部音波及び雑音に敏感な信号を生成することがあり得る。
【0004】
従来型音波センサの信号対雑音比(SNR)が貧弱であって、環境的雑音に過度に敏感なことがあり得るか(一般に、音響関係の用途には静寂な特別室を必要とする)、或いは、電気的フロアに対して感度が低すぎることがあり得る。別のセンサでは、例えば感度不十分などの性能的な欠陥を持つ。その上、多くのセンサは、構成が比較的複雑であり、その結果、作成コストが高く、かつ、臨床上の実用が困難なことがあり得る。
【0005】
従来型の使い捨て音響パッドセンサの一例は、米国特許出願第08/802,593号に記載されている。このセンサは、種々の材料から成る複数の層を有し、これらの層の一端部が実質的に堅固な静電シールド及び電気コネクタに接続されている。音響センサの他の一例は米国特許出願第09/136,933に示されている。このセンサは、柔軟な薄膜センサであり、脚部分及び2個の圧電膜サポートを有する。更に、別の音響センサの諸例は、米国特許第5,365,937号及び第5,807,268号に示されている。これらのセンサは、空気間隙、及び、ポリマ薄膜を引っ張って、これを緊張状態に保持するように作用するフレームを使用する。ただし、心臓及び血流音響効果の効率的かつ改良された受動的検出には改良されたセンサを提供する必要性が依然として残されている。
【0006】
発明の目的及び概要
従って、本発明の目的は、患者の外部皮膚に実質的に順応するように構成された改良済みの低縦断面(low profile)センサ(扁平センサ)を提供することにある。
【0007】
本発明の追加の目的は、関心の対象とされる音響エネルギに関する高い信号対雑音比を提供する改良済みセンサを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、患者への配置に際して、その下に位置する皮膚に順応し、関心の対象とされる音響領域内に多数のセンサエレメントが所在することを可能にし、かつ各個別センサが好ましい音波長に分離的に応答するように各個別センサが配置されるような仕方において1つのセンサがその次のセンサに近接して配置される複数の個別センサエレメントを有する改良された使い捨てセンサアレイを提供することにある。
【0009】
本発明の追加の目的は、センサエレメント用の個別電気経路に沿って望ましくない信号のクロスオーバを生じる可能性を減少するセンサアレイを提供することにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、センサ間及び/又は外部の機械的入力がセンサ信号経路内への機械的及び電気交差を減少するような仕方において、センサアレイ内の各々の個別センサ用送伝経路を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、物体上に離散型センサエレメントを設置及び配置する改良された方法及び装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のこれらの及び他の目的は、外部、及び/又は、望ましくない音響波長、又は、関連しない音波成分に対するセンサの信号活性化、又は、応答を最少限にするための機械式フィルタとして作用する低縦断面音響センサアレイによって達成される。この種の装置は、センサの厚さ全体に亘ってたわみを生じさせる短い波長には選択的に敏感であるが、これらよりも長い音響波長に対しては鈍感である。より長い方の波長は、一般に、身体又は試験室内の周囲雑音に含まれる圧縮波と関連し、センサの厚さ全体に亘って圧縮を生じさせることがあり得る。作動に際して、周波数帯全体に亘る波の速度には差があるので、剪断波の波長は、一般に、圧縮と関連する波長よりも遥かに短い。換言すれば、本発明のセンサは、剪断波の短い波長によって生成される変位のたわみモードに敏感であり、遥かに長い圧縮波長の音響入力には実質的に感応しない。
【0013】
従って、本発明の一実施形態は、圧縮エネルギを実質的に拒絶(拒否)するが、関心の対象とされる周波数範囲内の剪断エネルギには応答するように寸法決めされかつ構成される低縦断面(扁平形状)を有するたわみに敏感なセンサアレイを提供する。センサアレイは、複数の近接配置されたセンサエレメントを有する。センサエレメントは、作動に際して、これらの層が構造体の中立の軸から変位するので、2つの層の和が下方に位置する表面のたわみ又は曲率の変化に感応する信号を生成するように各々が中立層の反対側に位置する2つの活性的な表面を有することが好ましい。
【0014】
更に詳細には、本発明の第1態様は、低縦断面音響センサアレイに向けられる。アレイは、長さ方向に延びる複数のセンサストリップを有する。各々のセンサストリップは、或る長さをもつ少なくとも1つの長さ方向に延びるレールを備えたセンサフレームを有する。また、センサストリップは、少なくとも1つのレールに取付けられた複数の音響センサエレメントを有する。センサエレメントは、柔軟な構成であることが好ましい。また、ストリップは、複数の分離された電気信号経路を有する。それらの少なくとも1つ(及び、好ましい実施形態においては、2つの空間的に分離された対向する経路)は、各々のセンサエレメント用である。電気信号経路は、各々のセンサエレメントのそれぞれ1つから所要端部電気接続点までの1つの信号経路を画定する。
【0015】
センサアレイ信号経路は、各センサエレメントが第1及び第2のPVDF(弗化ポリビニリデン)薄膜及び中間の中立コアを有するように構成されるのが好ましい。各PVDF膜層は、関連する内部PVDF膜表面(ライブ状態の信号経路及び電極を画定する)及び対応する第1及び第2外部接地表面(接地平面を形成する)を有する。
【0016】
好ましい実施形態において、フレームは横方向に反対側に位置する第1及び第2側部によって構成される。フレームの反対側部は、フレーム長さの主要部分に沿って空間的に分離され、各々のセンサエレメントは、フレーム側部の選定された1つに取付けられる。この実施形態において、音響センサエレメントは、センサフレームの対向する側部の間に延びるように寸法決めされかつ構成される。センサエレメントは、隣接エレメントがフレームの異なる側部に取付けられるように、フレーム上に配置されるのが好ましい。各々のストリップはその長さの主要部分に沿った単位体であり、センサエレメントはストリップに沿って線形に配置されるのが好ましい。
【0017】
本発明の他の態様は、個別音響センサエレメントに向けられる。音響センサエレメントは、好ましくは低誘電率材料で形成され、コアの厚さを持ち、かつその上に位置し、そのカバー層に接触する第1柔軟材料層を備える弾性コア層を有する。第1柔軟材料層は圧電的に活性的な材料によって構成され、対向する外部及び内部表面を有する。また、センサエレメントは、その上に位置し、第1の柔軟材料層に対向するコア層に接触する第2の柔軟な物質材料層を有する。第2柔軟層は圧電的に活性的な材料で形成され、同じく、対向する内部及び外部表面を有する。第1材料層は、内部表面上に配置された第1電気トレースを有し、第2材料層は、その内部表面上に配置された第2電気トレースを有する。作動期間中においては、第1及び第2電気トレースは、前記センサエレメントのたわみに応答してそれぞれ第1及び第2電圧を発生し、第1及び第2電圧は、反対極性を有する。
【0018】
好ましい実施形態において、コアはネオプレン製であり、第1及び第2柔軟層はPVDF製である。また、コア層は第1比誘電率を有し、第1及び第2柔軟材料層は第2比誘電率を有する。第1比誘電率は、第2比誘電率より小さい。従って、その結果としてコアのキャパシタンスは、PVDFのキャパシタンスよりも小さい程度である。好ましい実施形態において、コアは、PVDF層より厚くなるように寸法決めされる。このキャパシタンスは、誘電率ε、面積A、及び厚さlに関係し、等式(C=εA/1)で表される。従って、コアは、PVDF層のそれより小さいキャパシタンスであるように構成されるのが好ましい。従って、(コアはPVDFより厚く構成されるので)センサは、2つの誘電率の係数が約2だけ異なるように構成されるのが好ましい。
【0019】
本発明の追加の態様は、単一音響ストリップセンサアレイに向けられること以外は、多重ストリップアレイと同様である。単一ストリップアレイは、少なくとも1本の長さ方向に延びるレールを備えたセンサフレームを有する。また、ストリップは、レールに取付けられた複数のセンサエレメントを有する。センサエレメントは柔軟な構成である。また、ストリップは、各センサエレメント用の空間的に分離された対向する第1及び第2電気信号経路を有する。第1及び第2電気信号経路は、各々のセンサエレメントのそれぞれの1つから所要端部の電気接続点までの第1及び第2信号伝送経路を画定する。音響ストリップセンサは、側部から見た時に、少なくともフレームに沿った実質的に平面状のプロフィルを画定することが好ましい。好ましい実施形態において、フレーム及びセンサエレメントは、(使用に際して、患者に配置された時に)剪断波と関連した曲がる運動に応答して曲がり、同時に、長い圧縮波に応答して全体的な変換を生じる(従って、長い圧縮波と関連したセンサレスポンスを抑制する)ように寸法決めされかつ構成される。音響ストリップセンサエレメントは、被検者の肋間配置を可能にするサイズであるのが好ましい。詳細には、各センサエレメントは、長さが約8mm〜約11mmであって、幅は適当であるように寸法決めされかつ構成される。ただし、他のサイズを用いても差し支えない。第1及び第2電気信号経路は、コアの側部に相互に対向するように配置されるのが好ましい。好ましい一代替実施形態において、離散型物質又はスチフナは、各々のセンサエレメントを覆うように配置される。
【0020】
本発明の他の一態様は、既に述べたように、曲がったセンサと関連した差動信号出力を用いる音響冠状動脈血栓検出方法へ向けられる。
【0021】
本発明の更に他の態様は、ストリップセンサを作成する方法に向けられる。本方法は、単体ストリップセンサ基礎層を形成するステップと、近接配置された一連の非接触パッド及びフレームセグメントを基礎層内に形成するステップとを含む。2つの分離された対向PVDF層は、基礎層の対向する主要表面上に配置される。PVDF層は、2つの主要表面及び一方の表面に形成された電気信号経路と、もう一方の表面上に形成された接地経路とを有する。また、本方法は、各々のPVDF層の電気信号経路が基礎層に対面するように、PVDF層を方向付けるステップも含む。互いに対応するが電気的には個別である一連の外部トレースは、PVDF層の主要表面上に配置されるのが好ましい。
【0022】
PVDF層は、センサパッド領域のまわりにおいて選択的に「活性的に」分極させられ、長さ方向に延びる側部又はレールのまわりにおいては実質的に活性化されないことが好ましい。長さ方向に延びる側部の所定部分は、長さ方向に延びる側部又はレールの選択的な部位を消極するように随意に加熱可能である。好ましい実施形態においては、例えば、導電性材料層を沈澱析出させるか、又は、PVDF材料表面(コアと対面しない表面)の最上部及び底部全体に亘って金属化されたマイラを形成することによって、導電性を有する外側接地平面がPVDF材料上に形成される。
【0023】
本発明の追加の態様は、アコーディオン式のひだ付けされた離散型又は単一化されたエレメントセンサアレイに向けられる。更に詳細には、この態様は、複数の単位音響センサエレメント及び対向する第1及び第2端部を備え、かつその間に長さを画定する複数の伝送線を有する音響センサアレイへ向けられ、これら複数の単位音響センサの各々に対してそれぞれ1つの伝送線が割り当てられる。伝送線の第1端部は、音響センサエレメントの1つに個別に取付けられる。各々の伝送線は、その長さに沿って一連の波様形状をもつように構成される。好ましい実施形態において、一連の波様形状波動は一連の連続的なひだ付きセグメントである。
【0024】
本発明の他の実施形態は、音響センサへ向けられる。本音響センサは、センサエレメント及び伝送線を有する。本センサエレメントは、コアの厚さを有し、かつコア層を挟んでその上に位置するように寸法決めされかつ構成された第1柔軟材料層を備えた低誘電率材料で形成される弾性コア層を有する。第1材料層は、対向する第1及び第2主要表面を有する圧電的に活性化された材料によって形成される。第1及び第2電気トレースは、第1柔軟材料層の第1主要表面上に配置される。第1柔軟層及び関連電気トレースは、コア上の所定位置に置かれた時に第1電極が第2電極に対して反対の極性を持つように、それぞれの第1及び第2電極を画定する。また、センサエレメントは、第1材料層の第2主要表面上に位置するように寸法決めされかつ構成される外部の導電性遮蔽物層を有するのが好ましい。
【0025】
本センサは、その上、センサエレメントに取付けられた伝送線を有する。線状伝送線は、第1及び第2端部を有し、それらの間で長さ方向に延びる。伝送線は、第1端部から線状伝送線の第2端部まで延びる第1の柔軟材料層を有する。第1の柔軟層は、対向する第1及び第2表面を有し、圧電的に活性化される材料によって形成される。また、伝送線は、センサエレメント第1材料層電気トレースと電気的に導通した第1柔軟材料層上に配置された第1,第2,及び第3電気トレースを有する。第1及び第2電気トレースは、第1主要表面上に配置され、第3電気トレースは、第2主要表面に上配置される。また、伝送線は、第1柔軟材料層の第1及び第2主要表面の主要部分の上に位置するように構成されかつ寸法決めされる非導電性薄膜の第1及び第2層も有する。伝送線は、その上、第1柔軟材料層及び第1柔軟材料層の第2主要表面に対向する第2非導電薄膜層の主要部分の上に位置するように構成されかつ寸法決めされた第2線状外側層導電性ストリップの第1主要表面に対向する第1非導電薄膜層の主要部分の上に位置するように構成及び寸法決めされた第1線状外側層導電性ストリップを有する。伝送線及びセンサエレメントの第1柔軟材料層は、単一層であり、第1柔軟材料層の第3電気トレースは、センサの第1及び第2導電性外側層と作動的に関連した電気的接地を提供する。好ましい実施形態において、音響センサ伝送線ラインは、その長さ方向に沿って一連のうねりを生じるように構成される。
【0026】
本発明の更に他の態様は、第1及び第2外側表面を備えた複数のセンサエレメントを有する音響センサアレイである。第1外側表面は被検者に付着するように構成される。また、センサアレイは、配置構成された複数のセンサを保持するように複数のセンサエレメントの各々の第2外側表面に取外し可能に取付けられた担持部材を有する。作動に際して、センサエレメントが被検者に取付けられた後に、担持部材はセンサエレメントから解放される。一実施形態において、センサエレメントは、一組の離散型(構造上分離した)センサエレメントであり、被検者への配置が更に容易であるように、担持部材は、センサエレメントの位置的配置構成を維持する。担持部材は、他のセンサ構成においても有利に使用可能であり、また、弾性があるか又はコンパクトな曲がるエレメント構成(例えば、ここで記述されるストリップセンサ実施形態)用として特に有用である。
【0027】
本発明の追加の態様は、1つ又は複数の隣接センサと伝送線の端部との間の機械的干渉を最小限にする方法に向けられる。例えば、本方法は、複数のセンサエレメントを有するアレイ内音響センサエレメントに敏感な曲がりを機械的に隔離することによって、隣接センサと、システム又はセンサへの入力が潜在的に生じ得る周囲の機械力との間の干渉を最小限にすることが可能である。本方法は、それに沿って機械的な緩衝を提供するために、電気伝送経路内に一連の波様形状を形成するステップを含む。音響センサアレイは、複数のセンサエレメント及び前記センサエレメントの各々に対して個別の電気伝送経路を有するのが好ましく、また、本方法は更に、複数のセンサエレメント及び関連するセンサ電気伝送経路が物理的に個別の単位であるようにセンサアレイを形成するステップを含むことが好ましい。
【0028】
本発明の他の態様は、センサパッド領域及び伝送線を有する音響センサを形成する方法であり、第1の幅を有する横方向に延びる領域及び第2の幅を有する長さ方向に延びる領域を備えた互いに対向する第1及び第2主要面を有するPVDF薄膜の第1単位層を形成するステップを含む。電気トレースは、PVDF層の第1主要表面上に形成される。センサの電気トレースは、横方向領域が反対極性の第1及び第2分離電極領域を画定するようにPVDF層の横方向領域上に矩形に配置される。電気トレースは、3つの電気経路を画定するように、PVDF層の第1及び第2主要表面の長さ方向に延びる領域上に形成される。第1及び第2経路は、第1及び第2電極領域用電気信号経路を提供するために1つの主要表面上に形成され、また、第3経路はPVDF層の対向主要表面上に形成され、一次フィンガ部分を備えて構成される。弾性コアは電極領域の1つの表面上に挿入され、非導電薄膜は、配置されるPVDF層の長さ方向に延びる領域の両主要表面を実質的に全長に亘って覆うように配置される。第1電気遮蔽材料は、PVDF薄膜の第1主要表面に対向する非導電薄膜を覆うように配置される。第1電気遮蔽は、導電性二次回路フィンガ部分を含む。第2電気遮蔽層が装備される。第2遮蔽層は、PVDF薄膜の形状の鏡像を形成するように構成及び寸法決めされ、横方向に延びる電極領域内PVDF薄膜の第2主要表面を覆い、長さ方向に延びる領域内非導電薄膜を覆って接触するように配置される。PVDF薄膜の横方向に延びる領域は、コア上で折り曲げられる。第1及び第2電極領域は、中間配置されたコアを有する他方の領域に対向して配置される。接地ストリップ(細片)の一次フィンガは、接地用端子接続部を提供するために折り曲げられる。それにより、遮蔽材料は、外部に露出したセンサ本体に対して実質的に連続的な電気遮蔽を提供する。また、本方法は、長さ方向に延びる領域の長さ部分に沿って波様形状を形成するステップも含むことが好ましい。
【0029】
本発明のセンサ又はセンサアレイの実施形態の各々は、センサの曲げ応答を容易にするためにセンサエレメントの1つ又は複数の領域内に配置される1つ又は複数の離散型物体すなわちスチフナを有することもあり得る。離散型物体すなわちスチフナは、外部表面上(患者の皮膚から離れて)に配置されるのが好ましく、フォトグラム的配置手段により検出システムの便利な操作を可能にするための反射表面を備えても差し支えない。好ましい一実施形態において、離散型物体は約5グラムの高密度材料であり、センサパッドの幅領域を横断して中央領域内に延びるように横方向に配置される。この離散型物体は、関心の対象とされる周波数帯域、特に冠状動脈が発生する音響の受動的な分析に用いられる周波数帯域全体に亘りセンサエレメントの感度を改良し得るのが有利である。
【0030】
低縦断面センサアレイは重心を低くすることを可能にし、製造が比較的容易であって、外側皮膚層に順応するように弾力的に構成されているので、本発明は有利である。更に、低縦断面センサは、関心の対象とされる周波数範囲における剪断波には敏感であるが、圧縮波長には比較的敏感ではないので、機械式フィルタとして作用することが可能である。
【0031】
更に、本発明のストリップアレイセンサは、実質的に一定かつ平坦なプロフィル(形状)を有する比較的小さなパッケージとして構成され、かつ近接配置された個別の電気信号経路を備えた追加センサが空間的に配置されることを可能にするように有利に構成されるので、それによって、関心の対象とされる領域において患者に配置されるセンサエレメントの個数を増大することが可能である。
【0032】
その代替として、本発明は、一連の直線配置された、ただし、関心の対象とされる周波数範囲(一般に、100〜1000Hz)における圧縮波の音響入力には実質的に感応しないが、剪断波に応答するように構成された応対的に個別の伝送線を備えた形状順応性をもつ離散型の曲げられるセンサを構成する。好ましい実施形態において、伝送線は柔軟であり、電気センサ経路間のクロストーク(混信)を最少限にするか、又は、システムの作動環境における望ましくない機械滝力の変換を抑制するためにアレイ内の他のセンサ及び伝送線から伝送線を実質的かつ機械的に隔離又は緩衝するための手段を装備するように構成される。また、オペレータが患者に多重センサを取付けるために必要な設置又は現場準備の時間を最少限にするために脱着自在な担持部材の使用が可能であることは、有利である。
【0033】
【発明の実施の形態】
(発明の詳細な説明)
本発明について、本発明の好ましい実施形態が示されている添付図面を参照して、以下に更に十分に説明することとする。ただし、本発明は、多くの異なる形式において具体化が可能であり、ここに記述された実施形態に限定されないことを意味し、これらの実施形態によって本開示は完全かつ徹底的であり、当該技術分野における当業者に本発明の範囲を十分に伝達するはずである。図面全体を通じて同一の番号は同一の要素を表し、層又は領域は、説明を明瞭にするために誇張されている場合がある。
【0034】
本発明は、センサアレイの構成及びその構成要素、及び、センサアレイを作成するための関連した方法に関するものである。以下に示す本発明の記述においては、他の構造に対する或る特定の構造の相対的な位置関係を表すために或る特定の用語が用いられる。ここで用いられる場合には、「長さ方向」、及び、その派生語は、センサアレイの2つの端部の間で延びるセンサアレイの長さ方向軸により画定される一般的な方向を表す。従って、患者に装着された場合、長さ方向軸は、ストリップセンサの長さ方向に沿って延びることになる。ここで使用される場合、用語「外側」,「外向き」,「横方向」,及びそれらの派生語は、センサアレイの長さ方向軸から出発し、この軸に対して水平及び垂直に延びるベクトルによって画定される一般的な方向を意味する。これとは逆に、用語「内側」,「内向き」,及びそれらの派生語は、外向き方向と反対の一般的な方向を意味する。「内向き」及び「外向き」方向は、「横断」方向を含む。
【0035】
図1Bを参照すると、本発明による低縦断面センサアレイ10の好ましい実施形態が示されている。本センサアレイ10は、実質的には関心の対象とされる音響エネルギ(関心の対象とされる音響周波数帯域における短い波長の剪断波)のみを表す選択的出力を供給する圧縮エネルギにセンサエレメント20が応答することを抑制するように構成される。センサエレメント20は電気的に活性な2つの層を有するのが好ましく、この場合、下側に所在する表面のたわみ又は曲率の変化に感応する2つの層の電圧出力が信号出力生成するように各々の層は中立層の対向する側に所在する。従って、センサアレイ10は、圧縮エネルギに対するセンサの応答を濾過する機械式フィルタとして作用するように構成されている。
【0036】
一般的に記述すれば、センサアレイ10は、フレーム15及び複数のセンサエレメント20を有する。センサアレイ10は、中心コア層75及び圧電層500及び600を含む互いに対向する(PVDF)外側層50,60によって構成される。図9に示すように、各々の(PVDF)外側層50,60は、接地(アース)675に対する第1及び第2信号電圧51,61を画定する一対の空間的に分離された電極501,502、及び、601,602を提供する。同様に、図9に示すように、外側層50,60の各々は、同一の電気接地675に電気的に結合されている外側表面50a,60bを持つ。2つの対向する外側層電極表面501,502、及び、601,602は、次に更に検討されるように、センサ20が曲げられる(たわむ)ときに、個別の電気信号経路を提供するように構成される(すなわち、それぞれの電圧出力V1、V2)。信号表面50b,60aは、PVDF層50,60の適切な表面上に信号トレース22(図7参照)を配置することによって提供されることが好ましい。すなわち、図9及ぶ図7に示すように、PVDF層50b,60aは、その上に形成された電気トレースを含む。
【0037】
外側接地平面又は表面675は、PVDF層50a,60bの外側面に導電層を設けることによって装備されるのがが好ましい。電気トレース22,22’又は接地表面を沈澱析出又は形成するためには、例えば電子ビーム蒸発,熱蒸発,塗装,吹付け,浸漬、或いは、導電物質又は金属塗料等又は材料をPVDF層50,60の選定された表面を覆ってスパッタリングすることなどのような任意の金属沈澱析出又は成層技法が使用可能である。接地プレーンは、連続的な遮蔽物を形成するために、PVDF層50a,60bの外側表面全体に亘って連続的な金属被覆された表面を提供することによって形成されるのが好ましい。勿論、例えば、PVDF層50,60の外側表面全体に亘って導電性マイラ遮蔽層を付着させるような代替の金属表面又は技法も使用可能である。導電性ペイント又はインク(例えば銀又は金)をPVDF層へ内部トレース22,22’の信号経路の部分の周囲縁の上又はまわりにはみ出さないように薄い平面層として塗布するのが好ましい。
【0038】
図1Bに示すように、センサアレイ10は、長さ方向に延びる2つのサイドレール、すなわち第1サイドレール16及び第2サイドレール17を備えたフレーム15を有する。このフレーム15は、2つのサイドレール16,17がフレーム15の長さ方向の主要部に沿って空間的に互いに分離されるように構成される。
【0039】
複数のセンサエレメント20は、各センサエレメント20がサイドレール16,17の少なくとも一方に結合されるように2つのサイドレール16と17との中間に配置される。図示の如く、各センサエレメント20は、1つのサイドレール、すなわち、第1サイドレール16又は第2サイドレール17の何れかに添付された横方向アタッチメント18にのみ結合されるのが好ましい。図1A及び1Bに示すように、隣接センサは、フレーム15の異なるサイドレールに結合され、横方向アタッチメント18は、センサエレメント20を中心とする周囲部分に実質的に延びることが更に好ましい。図1A,図1B,図2,図3,及び図7に示すように、センサアレイ10は、第1及び第2信号トレースパターン22,22’を有する。これらのトレースパターン22,22’は、同じものであり、かつ、2つの分離しているが互いに対応している上側及び下側PVDF薄膜層センサエレメント20,20’を横断する活性物質から成るセンサ電気信号領域25,26,27,28,29,30、及び、25’,26’,27’,28’,29’を画定するように構成される。センサアレイ10は、各々対応するセンサエレメント電気信号領域25,25’、26,26’、27,27’、28,28’、29,29’、及び、30,30’が個別のかつそれぞれに対応する電気信号経路25a,25a’、26a,26a’、27a,27a’、28a,28a’、29a,29a’、30a,30a’を有するように構成され、これらは、対応するが互いに分離されている上側及び下側信号経路51,61が画定する。従って、各センサ25a〜30aを対象とする電気経路は、センサエレメント20から電気接続部又は電気接続パッド40まで延びる。図1Aは、単一のPVDF信号層を示すが、センサアレイ10の対向PVDF層は、図示の最上外部トレース22のパターンに実質的に類似し、これと連携するように構成された対応する予備エレメント番号を含むもう一方の(第2又は底部)信号トレース22’のパターンを含む。すなわち、組み立て又は作成に際して、図1Aにおいて左側に示す2つのPVDF層は、中立コア75の対向する側部に配置される。
【0040】
好ましい実施形態において、電気トレース22,22’は、例えば、シルクスクリーン用導電性インクを塗布するように、それぞれのPVDF外側層50,60に応用される。接地平面は、導電性インク又は塗料の連続層をその上に塗布することによって各PVDF層50,60に設けることが好ましい。一般に、コア75は、各側部上に接着剤の薄膜を備えたネオプレン層を有する。次に、PVDF層50,60は、その間にコアを挟むためにコア75に固定される。電気接続部(ピン端子部)は外部コネクタ内に作成され、上側又は下側PVDF接地トレース或いは表面50a,60bは、その共通接地675に接続される。その内容については、米国特許第5,595,188号を参照されたい。この引例を挙げることによりこの引例の記載全部が本明細書に組み込まれるものとする。
【0041】
図5に示すように、センサアレイ10’は、構造上の強度、又は、センサアレイ10’上のセンサエレメントに関する位置的完全性を提供することを援助することを目的として、更に、2つのサイドレール16’,17’を一緒に構造的に結合するために選定済み部位(例えば、端部のような)において構造上の補足アタッチメント21を提供するように構成され得るフレーム15’を有する。このことは、出荷及び貯蔵に際して、一旦殺菌された後に無菌の下側粘着性層及び無菌のパッケージ内に閉じ込められるセンサアレイ10’にとっては、使用に際してそのパッケージから一般的に迅速に剥ぎ取られる際に有益であり得る。追加的な機械式補強により、センサエレメント20がフレーム15’から変位する程度を最少限にすることができる。
【0042】
図5Aは、本発明に従ったセンサアレイ10”の他の好ましい実施形態を示す。図示のように、フレーム15”は、長さ方向に延びる単一の側部又はレール17”を有し、これは、電気トレース22bの十分な物理的分離を提供するために(電気結合の可能性を最小限化するために)図1Bに示す双レール構成に比較して幅広にされることが好ましい。もちろん、この場合、電気トレース22bは、単一レール17”に沿って延びるように変更される。
【0043】
図2及び図3は、低縦断面センサアレイ10の好ましい実施形態の断面図を示す。図示のように(断面図において)、センサアレイ10は、センサアレイ10の圧電的に活性的な(PVDF)2つの外側層50,60(フレーム側部16,17、及び、センサエレメント20両方の外側層を含む)が関連した第1の厚さを持つ第1の材料で形成され、他方、コア又は中間層75は別の(第2の)厚さを持つ別の(第2の)弾性材料で形成されるように構成される。図9は、センサエレメント20の電気構成を概略的に示す。これについては、次に更に詳細に検討する。外部トレース22,22’は、外側層50,60のそれぞれ最上表面及び底部表面50b,60a(すなわち、完成されたアレイアセンブリの内部表面)上に配置される。
【0044】
図示のように、コア75の厚さは、外側層50,60の厚さより厚い。好ましい実施形態において、コア75は、外側層の厚さよりもオーダーがほぼ一桁大きい。コア75の深さすなわち厚さは約600のミクロンであるが、外側層50,60の厚さは約30のミクロンであるのが更に好ましい。コア材料としては、その比誘電率が外側層50,60の比誘電率よりも小さい(更に好ましくは、一桁程も遥かに小さい)材料が選定されることが好ましい。一実施形態において、コアの適切な比誘電率値は約5或いは6程度である。
【0045】
コア材料75としては、弾性又は順応性(実質的に圧縮不可能な材料)を有し、粘性損失の小さい材料が選定されるのが好ましい。ここで用いられる「弾性」という用語は、装着した時に、センサアレイ(少なくともセンサエレメント)が下側に所在する表面に順応することを可能にする材料によってコアが寸法決め及び構成されることを意味する。換言すれば、少なくともセンサエレメント20が身体に実質的に整合して順応し得る、すなわち、装着した時に、下側に所在する患者の皮膚表面の形状に従うようにコア75が構成される。好ましいコア材料としては、ニトリル,ネオプレン,ラテックス,ポリエチレン,高密度ポリエチレンフォームが含まれる。好ましい一実施形態において、コア材料はネオプレンである。一方、コア75は、2つの対向する電気的に活性的な層50,60が電気的には分離されるが、下側に所在する表面のたわみには直接応答することを可能にする薄い絶縁体(中性中心)層として形成され得る。
【0046】
好ましい一実施形態において、コア75は、第1の比誘電率を有し、外側層50,60は、第2の比誘電率を有する第1及び第2の柔軟な材料層から成る。第1の比誘電率は、第2の比誘電率よりも小さい。従って、結果として得られるコア75のキャパシタンスは、PVDF層50,60のそれよりもほぼ一桁小さい。好ましい一実施形態において、コア75の厚さがPVDF層50,60の厚さよりも大きくなるように寸法決めされる。コア75のキャパシタンスは、コア75の材料及び構成に関係する。更に詳細には、コア75のキャパシタンスCは、コア材料の誘電率εと、コアの構成(面積A及び厚さl)とに関係し、等式C=εA/1によって表わされる。好ましい一実施形態において、センサエレメント20は、コア75のキャパシタンスが、PVDF層50,60によって画定されれる電極のそれより小さいように構成される。
【0047】
図2,図3,及び図9において、外側層50,60は、例えば、限定的意味を持つことなく、弗化ポリビニリデン(PVDF)、又は、トリフルオロエチレンとの共重合体(PVDF−TrFe)などの圧電性の活性物質によって形成される。図9に示すように、電極501,502,601,602は圧電薄膜500,600の主要表面の両側に形成される。このようにして、PVDF材料は、電気機械式変換器として作用し、ひいては音響センサ20として使用可能な電極として機能する外側層50,60を提供する。一般的に記述され、図14A,図14B,及び図14Cに示されるように、センサ20は、圧電材料にストレイン又はストレス(たわみ又は湾曲変位)が作用した時に、ひずみ又は圧縮の大きさに比例する電位又は電圧が圧電材料の厚さを横断して発生するように構成される。その内容については、例えば、米国特許第5,595,188号を参照されたい。この引例を挙げることによりこの引例の記載全部が本明細書に組み込まれるものとする。次に、好ましい電気構成について更に検討することとする。
【0048】
図4は、本発明の好ましい一実施形態による低縦断面センサアレイ10の側面図である。図に示すように、センサアレイ10は、側方から見た時に、フレーム15領域の主要部分の少なくとも最上表面10aに沿ってセンサエレメント25〜30の各々とフレーム15が(実質的に)共面配置されるように構成される(すなわち、センサ20とサイドレール16,17が材料の厚さ方向の同じ層である)。更に好ましくは、図に示すように、センサアレイ10(及び、単一レールフレーム15”を備えたセンサアレイ10”)は、エレメント20及びフレーム15が最上表面及び底部表面10a,10bに沿って同じ縦断面構成であるように構成される。センサアレイ10は、最上及び底部表面10a,10bを横断して実質的に同一面内に所在する。図示のように、線状ストリップアレイは、実質的に一定かつ平らな縦断面を持つ最上及び底部外側表面10a,10bを有することが好ましい。それ代えて、次に、更に検討するように、最上部外側表面は、たわみセンサエレメント20の応答を修正するためにセンサエレメント領域に取付けられた1つ又は複数の別個物体900又はスチフナ910を含む場合がある(図26参照)。
【0049】
図5は、センサアレイ10’の代替の一実施形態を示す。この実施形態において、横方向アタッチメント18’は、センサエレメント20の前方及び後方交互の縁のまわりに延びる。同じく図に示すように、側部又はサイドレール16’,17’は、更に大きい横方向長さを有し、信号トレース22用の追加面積を提供する。追加面積は、個別経路が更に大きい分離距離によって空間的に分離されることを可能にするか、又は、追加センサエレメント20の使用を可能にする(追加エレメントに必要な追加トレース用としてより多くの面積が使用される)。側部16’,17’の幅を増すと、信号経路の長さ方向に沿った電気的クロストーク(混信)の最小限化を助けることができる。同様に、図5Aは、本発明によるセンサアレイ10”の単一レールの実施形態を示す。図に示すように、センサアレイ10,10’,10”は、複数のセンサエレメント20を有する(4個よりも多いセンサエレメントが好ましく、6個以上のセンサエレメントであるのが更に好ましい)。
【0050】
図6に戻ってみると、好ましい構造上の基礎層100が示されている。この基礎層100は、次に更に検討するように、PVDF層50,60に設けられ、基礎層100に取付けることが好ましい信号トレース22,22’に構造上の基礎を提供する。図示のように、基礎層100は、フレーム15,サイドレール16,17,及びセンサエレメント20用パッドを構成する。また、基礎層100は、弾性を有するコア材料を含むフレーム上側部分を、(コネクタ(図示せず)において端子接続端部まで下方に延びる)細い方のリボン部分105に対して分離するネック部102を有する。どのような場合であっても、フレーム15のネック部102は、センサアレイの厚さを遷移させるように構成されることが好ましい。これにより、コア75は、ネック部102の上方部分において第1の厚さを持っていても、ネック部102の下位部分105の端部の前部分では減少された第2の厚さで終端するように構成される。図6に示すように、センサアレイ10は、斜線で示す部位までネオプレンが下方に延びるように構成されることが好ましい。好ましいネオプレンストップゾーン76をA−A位置に示す。リボン105は、PVDFの電気的に活性である表面が接触しないように構成されることが好ましい。例えば、両面ポリエチレン薄膜のような他の薄い絶縁コア材料は、2つの内側向きに体面するPVDF層50,60の表面の間で延びるように配置可能である。
【0051】
図7は、組み立てに際して、薄膜層50,60の適切な表面上に配置される好ましいトレースパターン22,22’を示す。前記トレースパターン22,22’は、センサエレメント25〜30、25’〜30’を対象とするそれぞれの電気領域、及び、それぞれの信号経路25a〜30a、25a’〜30a’を形成する。これらの経路は、センサフレームのネック部102及びリボン部分105を下方に延びる。図7に示すように、電気トレースパターン22,22’は、センサパッドアクティブ領域220及び線状トレース221を含む。既に述べたように、トレースパターン22,22’は、圧電層50,60上に配置される。トレースパターン22,22’は、例えば、外側層50,60の外側表面上に銀インクシルクスクリーンパターンを配置するように導電性インクによって形成されることが好ましい。特定の導電性パターンを図7及び図5Aに示すが、代替案としての導電性パターンも使用可能である。例えば、導電ペイント、フレキシブル回路、箔又は他の被覆、又は、金属堆積方法及び技法も利用可能である。フレキシブル回路が用いられる場合には、センサエレメントの身体への順応性を妨害する可能性を最小限にするために、センサアレイの構造に対してトランスペアレントであるように基礎層100へ回路を取付けるように回路構成することが好ましい。
【0052】
本発明に従って、センサエレメントの操作に関しては実質的にトランスペアレントであるために、接地及び信号平面(又はトレース)を形成する透明な保護用薄膜又は被覆をPVDF「外側」層を覆って配置可能であることを理解されたい。従って、ここで使用される場合には、トレース22,22’、又は、外側層50,60は、モイスチャー・バリヤ被覆、接着剤、又は他の材料によって覆われたトレース又は層を使用することが可能であり、従って、検討を容易にするために、真の「外部」又は「外側」でない場合にこの種の表現が用いられることがあり得ることを理解されたい。
【0053】
図8Bは、センサエレメント20の拡大図である。センサエレメント20は、側部寸法が約8mm〜約11mmの実質的に矩形であることが好ましい。好ましい一実施形態においては、図9に示すように、上側及び下側トレース22,22’は、(PVDF)層50,60の内側向きに対面する主要表面上に沈積される。従って、信号経路を画定する電気的に活性的な領域は、パッド領域25,25’、及び中央の中性コア75の周りの頂部から底部までの距離を空間的に分離する信号リード経路25a,25’aを含む。PVDF外側層50,60は比較的薄いのが好ましく(例えば、約60ミクロン、好ましくは約30ミクロン)コアの深さ75aは、これよりも一桁大きい(300ミクロン以上、更に好ましくは約500或いは600ミクロン以上)。この構成は、PVDF層50,60の厚さを、コア75の深さ又は厚さと比べると比較的構造的に取るに足らない小さな値にする。図9に示すように、トレースパターン22,22’によって画定される上側及び下側信号経路502a、602aは、実質的にコアの深さ75aに等しい距離だけ分離される。
【0054】
図10は、低縦断面センサアレイアセンブリ120の好ましい構成を概略的に示す。図10に示すように、センサアレイアセンブリ120は、横方向に配置された4つの線状センサ又はストリップアレイ120a,120b,120c,120dを含み、これらは信号プロセッサ150(オプトアイソレータ151を有する)と電気通信する。図10は、好ましい肋間の空間上に配置された4個のセンサアレイ10を示す。その内容は、弁護士訴訟事件として識別される係属PCT及び米国特許出願第9023−15IP.WQ号、及び、第9023−15,16号を参照されたい。この引例を挙げることによりこの引例の記載全部が本明細書に組み込まれるものとする。また、図10は、センサアレイアセンブリ120に関する好ましいピグテールの配置構成を示す。図示のように、ピグテール120Pは、患者の胸骨へ向かってセンサエレメントから延びるのが好ましく、これによって、患者へのアクセスであっても標準コードによる寸法決めを可能にする(すなわち、当該システムは、ベッドの右側又は左側から患者に対してフックにより保持されなければならない)。それに代えて、図11に示すように、電気ピグテール120Pは対向する側から伸延可能である。
【0055】
同様に、図11及び図12は、センサがそれぞれ6個のセンサエレメント20を有する場合に、4個の線状アレイセンサ10を有する好ましい低縦断面センサアレイ120のアセンブリが被検者に配置された様子を示す。勿論、アレイ10において複数のセンサアレイ10又はセンサエレメント20を交互に使用可能である(組み合わせ又は単独)。図12は、関心の対象とされる心臓領域上の音響窓全体に亘って患者の皮膚200上に配置された低縦断面音響センサアレ10を示す。従って、本発明によるセンサアレイは、センサアレイを患者に取り外し可能に固定する手段を含むことが好ましい。この種の手段は、図9に示す粘着層775のようにセンサアレイの一方の側に組み込まれるか、又は、添付することが可能である。医療機械又は装置を患者に取り外し可能に固定するための適当な接着剤は当該技術分野における当業者によって知られている。図9に示すように、センサアレイ10は、臨床的使用に際してセンサアレイを患者に固定するために下方側の外部表面60bの主要部分に沿って配置された取外し可能な接着剤775を有することが好ましい。勿論、殺菌粘着性クリーム、両面テープ等が、その代りに、又は、追加的に、患者の皮膚上に配置するために使用可能である。
【0056】
図9,図13A,図13B,図14A〜Cに戻って参照すると、センサエレメント20に関する好ましい電気的及び操作上の概略図が示されている。既に検討済みであるように、図9は、PVDF(又は他の圧電高分子)部分500,600、及び、対応する2つの対向第1及び第2内部アクティブ電極表面又は層501,502、及び、601,602を含む圧電アクティブ外側層50,60を示す。内部薄膜表面502,602は、それぞれ個別の電気信号経路502a,602aを有し、外側薄膜表面が501,601は共通接地675に接続される。図9及び及び図13A,Bは、負から正への極性をもつ第1(上位)外側層50に配置されたPVDFを示す。すなわち、主要内部表面50bは、正極性を持ち、主要外部表面50aは、負極性を持つ。これとは逆に、主要内部表面60aが正極性であり、かつ、主要外部表面60bが負極性である場合には、PVDFは逆極性の(下位)外部層60上に配置され、勿論、層の極性も逆転される(すなわち上位層50は負極から正極に、底部層60は正極から負極へ変更される)。
【0057】
図14B及び図14Cに示すように、外側層50,60の各々は、長い圧縮波に応答してさえも、センサ20のたわみに応答してそれぞれ電圧(V1及びV2)51,61を提供する。ただし、結果的に、ひずまないセンサ20の全体的変換に応答して電圧を生じることはない。極性が逆転し、コア材料とセンサの構成は2つの外側アクティブ(電気的)層50,60の間に高度の結合を提供するので、特定のたわみ又は湾曲に関係する電圧の絶対値は実質的に同じであるはずである。ただし、センサのたわみ又は湾曲に際して、一方の層は圧縮され、もう一方の層は引っ張られるので、電圧の符号は2つの層の間で反対であるはずである。更に、センサの動きによってセンサに湾曲を生じなかった場合には、符号の極性は2つの層の間で同じである。従って、本センサ構成は2つの電圧の電圧差、すなわち応答電圧V1、V2の間の差を読取るように構成されることが好ましい。
【0058】
図13aに示すように、センサ20が差動増幅器63のように作用する電極構成は有利である。作動に際して、センサアレイ10は、2つの応答電圧V1、V2の差電圧を用いて、増大した電圧値(概略、2倍の値)を持つ信号応答を生成し、従って、改良されたSNR性能を提供できる。更に、たわまないセンサを励起するためには、各層50,60からの信号応答が相互に打ち消して、たわまないセンサの励起のための信号出力を最小限にする。
【0059】
従って、作動に際して、図14Aにおいて概略的に示すように、例えば、圧縮波(一般に、空中のノイズによって運ばれる周囲ノイズ、又は、構造的な振動を介して伝達されるノイズによるセンサへの入力)のような歪まない入力の場合には、最上部と底部の両センサ層には同じ力がかかり、層50,60に湾曲を引き起こすための歪み又は曲がりは発生しなし。電圧の極性は、あらゆる信号応答がキャンセルされ、検出のための信号出力が一切伝達されないように設定される。。一方、図14B及び図14Cにおいて示すように、PVDF又は外側(電気応答)層50,60におけるひずみと関連する層50,60の極性は、対向する極性である。例えば、外側層50内に所与のたわみを生じ、(V1)応答が2マイクロボルトである場合には、(V2)応答は約−2マイクロボルトであり、このたわみに対する信号応答は、2−(−2)すなわち4マイクロボルトである。勿論、電圧の大きさは歪み又はたわみの湾曲程度によって異なるはずである。
【0060】
図14Aは、センサ位置を横断して伝達された圧縮又は長い波長と関連した実質的な非応答を示し、図14B及び図14Cは、関心の対象とされる短い波長におけるたわみに対応する電圧応答(対向極性)を示す。図示のように、上向きのたわみに対応する電圧極性は、上側PVDF層50に関しては正であり、下側PVDF層60に関しては負であり、下方へのたわみに関しては極性が逆転する。
【0061】
好ましい実施形態において、図14Dに概略的に示すように、センサアレイ10,10’,10”,10”’は、センサエレメント20,420の厚さを介してたわみを生じさせる短い波長310に選択的に感応するように構成され、同時に、長い音響波長300に対しては実質的に非感応又は抵抗性である。長い波長300は、一般に、身体内又は試験室内の周囲ノイズ内の圧縮波と関連し、センサエレメントの厚さを介して圧縮を引き起こす。作動に際して、波の速度における差又は関心の対象とされる周波数帯域に起因する剪断波は、一般に、圧縮と関連する波長よりも遙かに短い波長である。換言すれば、センサは、剪断波310の短い波長によって引き起こされる変位のたわみモードに感応し、遙かに長い圧縮波長300の音響入力に対しては実質的に非感応である。同時に、センサアレイは、短い波長310の剪断波に応答するように構成される。従って、本発明のセンサアレイ10は、機械式フィルタとして作用し、センサエレメントが、関心の対象とされる周波数における長い波長に応答して検出可能な信号を生成することを抑制又は最少限にする。ここに記載されるセンサ及びセンサアレイは、冠状動脈疾患の診断及び検出用として、関心の対象とされる音響波長に関する作動範囲を有する。センサは、少なくとも100〜2500Hzの作動範囲を含むのが好ましく、約100〜1000Hzの範囲を含むことが更に好ましい。センサエレメント20は、フレーム17に関して、関心の対象とされる作動周波数、例えば約25m/s未満の伝播速度、又は、約5〜15m/sの範囲以上の作動周波数における剪断波に応答し、約1000m/s以上の伝播速度を持つ圧縮波又は音波に応答する信号を抑制又は抑止するように構成及び寸法決めされることが好ましい。センサは、一般に、約340m/sの速度の空中圧縮波の波速度と関連する応答、及び、身体内の圧縮波の速度は、一般に、約1540m/sであって、身体内の圧縮波の速度と関連する応答を抑制するように構成されることが更に好ましい。
【0062】
図8Aは、本発明の離散型又は単一センサの一代替実施形態を示す。説明を明瞭にするために、薄膜の背面を覆って帰還する信号は取り上げないこととする。ピグテールの幅は、信号トレースのキャパシタンスをセンサエレメントのそれの約10%以下に保持するように構成及び寸法決めされることが好ましい。図に示すように、単一センサ201は、既に検討したようにストリップアレイ10の外側PVDF層上に形成された電気トレース322,322’と同様の2つのPVDF層50j、60jによって形成される正極信号280及び負極信号281用電気経路を有する。図に示すように、単一エレメント201は、PVDF材料の単一シート上に4個の信号線を構成することによって形成可能である。2個の内部信号経路280、281、及び、外部の共通設置を提供するために、例えば図に示す点々の折り曲げ線に沿って折り曲げ可能に構成される。2つの接地290a,290bは、PVDF材料の1つの表面(電気トレース322,322’に対向する表面)上に連続的な平面電気遮蔽物を提供するために金属被覆されたマイラ遮蔽物290によって形成されるのが好ましい。当該技術分野における当業者によって理解されるように、電気ピンも代替の構成が可能である。
【0063】
図17A及び図17Bは、本発明によるセンサエレメント421,422,423とそれらの関連伝送線431,432,433の間の機械的振動及びクロストークを有利に最小限にし、同時に、(上述したように圧縮エネルギを拒絶し、選択的音響応答を可能にする)機械式フィルタも提供することのできるアコーディオン型ひだ付きセンサアレイ10”’の更に別の好ましい一実施形態を示している。この低縦断面音響アコーディオン式アレイは、剪断波には選択的に応答し、同時に、関心の対象とされる周波数範囲内における圧縮波エネルギを拒絶するように構成される。図に示すように、このセンサアレイ10”’は多重離散型又は単一化されたセンサ420及び一次コネクタ450に、及び、信号プロセッサオペレーティングシステム1501内に電気的に接続される対応する個別伝送線430を含む。図17Bに示すように、センサアレイ10”’は、対応する伝送線431,432,433を備えた3個のセンサエレメント421,422,423を有するのがが好ましい。個別の伝送線431,432,433は、各エレメント及びそれぞれの伝送線を実質的に分離可能であり、それによって、隣接センサエレメント間のクロストークを最小限にできる。
【0064】
同じく図17Bに示すように、伝送線431,432,433は、(センサエレメント420間において一次コネクタ450まで延びる)伝送経路の長さに沿った一連の波様形状435によって折り曲げられるか又は形成されることが好ましい。アコーディオン型の「鋭い」折り目をつけられか、又は、収縮された縁(「ひだ」)によって形成されることが図に示されているが、当該技術分野における当業者は、他の機械式緩衝構成も使用可能であることを理解するはずである。例えば、限定的意味をもつことなく、伝送線は、一連の正弦波曲線又は波、又は、その長さの部分に沿って形成された折り目、又は、(例えば、狭から広へ、広から狭へ)交互変化する材料幅、又は、余分の材料を挿間した折り目と曲線パターンの組合わせ、又は、交互に変化する材料成分、重量、等によって形成される。ここで用いられる用語「波様(起伏)」は、前述の機械式ダンピング構成を含む。
【0065】
図17A及び図17Bは、好ましいセンサアレイ10”’配列を示す。図示の如く、センサパッドが、複数のユニット化され、分離され、又は、離散型となされたセンサ、すなわち、センサ421,422,423を備えるアレイ10”’として構成され、かつ、対応する伝送線431,432,433が、アレイ内に離散的に配列された、すなわち「単一化されて分離」されたセグメントとして構成されるように、センサアレイ10”’は、被検者の所定位置にセンサパッド421,422,423を配置する。図示のように、最も遠いセンサ423のセンサパッド423bの後部は、(センサは被検者の胸郭の中心に最も接近した配置される)その次の隣接センサパッド422の前部422aの直前に位置する。そのセンサパッド422bの後部は、その次のセンサパッド421の前部421aの直前に配置される。図示のように、センサパッド421,422,423は、水平方向又は横方向の位置合わせ軸A−Aに対して対称的に延びるように配置されることが更に好ましい。更に、センサパッドの各々は下側に所在する皮膚に順応し、伝送線は、各々が相互に空間的に分離される(すなわち、相互に非接触である)ように寸法決め及び構成されることが好ましい。
【0066】
伝送線430は、センサパッドの一端部(後部部分として示される)423b,422b,421bから長さ方向に延びるのが好ましい。センサアレイ10”’は、システムコネクタ450に接続され、患者の表面に確実に取付けられた時に、各センサ430に対する伝送線がセンサパッドから伸延し、側部から見た時に伝送線430が、その長さの部分に沿った凹面輪郭を画定するような仕方で構成及び寸法決めされることが好ましい。すなわち、図17A及び図17Bに示すように、伝送線430は、所定位置に設置したときに、適当な量の弛みを提供し、一次コネクタ450が信号処理入力ポート1501に接続された時に伝送線の緊張を防止するに十分な長さである。更に、図示のように、センサアレイ10”’は、アレイが3個の離散型センサ420を有し、各センサ420,センサパッド421〜423、及び、関連の伝送線430が他のセンサ、センサパッド、及び、伝送線の実質的な鏡像であるように構成される。ただし、センサアレイ10”’は、例えば2,4,5又はそれ以上の交番する個数のセンサを有することが可能である。更に、システムは、3重センサ離散型エレメントセンサアレイ10”’(図示せず)の幾つかの多重エレメントセンサアレイ10”’(例えば、4個)を使用することが可能である。この複数の3エレメントセンサアレイ10”’は、患者への適用に際して、装置の使用を準備するために専門家によって実施される患者への相互接続の箇所数を減少させることが可能であり、更に、患者に関して更に正確な音響検出のために12個の個別センサパッドエレメントが使用可能である。
【0067】
図17Aは、身体への設置に際して、センサエレメント420の位置的配置の検出システムの写真測量認識を容易にするために、センサエレメント420の各々の上に配置される反射器424を示す。反射器424は、例えば、反射ペイントを介して、又は、センサエレメント420の外部(露出された)表面に反射テープを取付けることにより、種々の手段によって適用可能である。その内容は、バン・ホーン氏の弁護士ドケット第9023−IIIP号によって識別される「フォトグラム的センサ位置推測のための方法、システム、及び、プログラム製品」と題する同時継続共同譲渡米国特許出願を参照されたい。この引例を挙げることによりこの引例の記載全部が本明細書に組み込まれるものとする。
【0068】
次に、図18Aには、使用前位置における(被検者に配置されない)センサアレイ10”’が示される。各センサ420は、センサパッド420p及び接続端部440を有する。センサ440の接続端部は、一次コネクタ450へ接続される。好ましい一実施形態において、センサ420の比較的薄い端部の強化及び支持を助けるために、機械式接続スチフナ441が、一次コネクタ450に隣接する接続端部440全体に亘って適用される。接続スチフナは、例えば透明薄膜等の非導電材料によって形成されるのが好ましい。適当な材料には、ポリエステル及び/又はポリスチレン等が含まれる。各センサ420は、各信号経路の他の経路からの分離を助けるために、他の経路から空間的かつ機械的分離された単一化された離散型接続スチフナ441を備えるのが好ましい。接続スチフナは、その上にコネクタ又は端部接続部を取付けることのできる比較的薄い柔軟なPVDF本体420b(図20A)に十分な構造性を提供することを助ける。勿論、当該技術分野における当業者によって理解されるように、代替的な構造強化手段を使用可能である。
【0069】
図18A、及び、18Bに示すように、各伝送線430は、その長さに沿って形成される複数の波様形状又はひだ435を有する(一般に、約23cm未満)。各伝送線430は、その他と同様に構成されることが好ましい。好ましい一実施形態においては、図示のように、各伝送線430は、それの長さの主要部分に沿って連続的に繰り返す(中断なし)仕方で直列的に形成された少なくとも4個の波様形状又はひだ435を有するのが好ましい。勿論、当該技術分野における当業者によって理解されるはずのひだの個数、形状、及び、パターン、又は、その構成は代替的に変えても差し支えない。隣接エレメント、又は、線間、又は、たわみ感応生成された信号と関連したデータ信号を受け取るためにアレイに接続されたコンピュータ、又は、プロセッサ、或いは、データシステムからの振動による不必要な音響入力へのセンサアレイ10”’の反応を最小限にするために、伝送線430に沿って配置された波様形状又はひだ435は、伝送経路の分離を助ける。他の好ましい一実施形態において、ひだ435又は波様形状は、実質的にセンサパッド420pの直後に始まり、伝送線430の長さに沿って連続的に約0.5インチ又は1.25cm毎に(縁から縁まで0.5インチ、又は、1.25cm)センサ440の接続端部まで延びる。
【0070】
上述のもう一方のセンサアレ構成について記述したセクションにおいて検討されるように、一定の寸法及び長さは感知能力に差のあることを許容するので、伝送線430の電気リードの長さ及び各々のセンサパッド420pの長さが維持されるのが好ましい。
【0071】
図19A及び図20Aにおいて、センサ本体420bの好ましい一実施形態を示す。図5Aに示す実施形態と同様に、センサ420bは、対向する第1及び第2主要表面420fa、420fbを備えた圧電薄膜420f(PVDF)に薄い層を有する。薄膜の第1主要表面420faは、対向するセンサパッド領域420p1、420p2を画定定する金属被覆されたアクティブ電極表面の22eを有する。また、第1主要表面420faは個別の電気トレース480、481を有する。電極感知領域によって生成された「たわみ」信号を運ぶか又は伝送するようにこれらのトレースが作用するように例えばトレース領域が初期的に分極されていないか、又は、消極されることによって電極領域の外の電気トレースは非活性的であるのが好ましい。
【0072】
PVDF薄膜層420fの第2主要表面420fb(図19Aに示す露出した表面の下側に所在する表面)は、例えば導電性インクのような導電性トレースによって形成される(しかし、勿論、例えば既に述べた方法のような導電性トレースを配置する他の方法を用いても差し支えない。)図19Bに示すように、第2主要表面420fbは、センサ本体420p1、420p2の2つのパッド部分によって画定される「T字状」の上側部分を含む連続的な導電性アクティブ表面パターン22e’を提供するように構成されるのが好ましい。同様に、第2主要表面420fbは、(PVDF薄膜)の一方の側部に沿って配置されたトレース438gを含む。この第3の伝送線又はトレース438gは、接地信号経路又は線として作用する。
【0073】
図19Bに示す好ましい一実施形態において、トレース438gは、センサ440の接続端部上において長い距離に亘って延びるように構成され、従って、センサの接続端部の長いフィンガ部分440fを形成する。この追加長さは、電極450,460の各々に関する信号伝送線438b,438cと接地信号線438gとを位置合わせするために、センサのこの部分がセンサのもう一方の側部を覆って折り曲げられることを可能にする。図21B及び図22に示すように、この接続構成は、4個の点接続を提供し、それぞれ1つは電気遮蔽「接地」438a、PVDF薄膜層トレース438b,438c,及び折り曲げられた438g接地トレースと関連する。従って、一次コネクタ450用の4点接続接続部は、単一共通接続表面上に構成される。
【0074】
PVDF薄膜層420fは、センサパッド420p1,420p2のアクティブ部分及び関連伝送線又は信号経路438b,438c,438gを含むセンサパッド又は電極450,460の各々に対する音響センサ信号経路480,481,及び接地信号経路438gを画定する。図13及び図13Aに関して説明された差動センサ63の動作と同様に、PVDP薄膜420fは、対向するセンサパッド420p1,420p2を提供するように構成されるのが好ましい。前記センサパッドは、反対極を有する電極450,460として作用する。図20Bに示すように、上側及び下側電極450,460と関連する負及び正極性は、たわみ誘導電圧v1,v2に関する差動構成を提供する。勿論、上述の実施形態に関して注記したように、極性も逆転可能であるが、しかし、センサ領域は、差動を基調とする作動感知構成を提供するためにセンサパッドに関して反対極性を持つように構成されるのが好ましい。図示のように、あらゆる場合に、PVDF薄膜層420fは、それぞれ上側電極表面及び下側電極表面450,460をそれぞれ提供するように構成される(下側電極表面及び図19Aに示された表面は、これらの表面が患者の皮膚に対面するように患者に装着される)。
【0075】
図20Aに示すように、センサアセンブリ420を形成するために、線状伝送線430又はセンサ本体420bのトレース部分に沿ってPVDF薄膜層420fの両側部の全長の実質的に上側に位置するように非導電性材料(例えばポリエステル薄膜)499の層が取付け又は適用される(センサパッド420p1,420p2、又は、センサ本体の「T」領域の上側部分の両方の側部を除く)。図に示すように、実質的に図19A及び図21Bに示されるP−P直線に沿ってポリエステル薄膜499は、センサ440の接続端部からある距離だけ離れたところで終了することが好ましい。ポリエステル層をそれぞれのPVDF薄膜表面420fa,420fbに添付するには、片面又は両面粘着剤添付のポリエステルテープを使用すると便利である。勿論、当該技術分野における当業者が理解するように他の接着剤又はアタッチメント手段を使用しても差し支えない。
【0076】
センサ本体420bは、図19Aに点線で示されるコアエレメント75’に関連する矢印によって示されるように、センサ本体420bのセンサパッド領域の一方の側部に適用される弾性コア75を有する。図20Aは、センサ本体420bのセンサパッド420p2の領域に対するコア75’の好ましい組み込み位置を示している。所定位置において、コア75’は、センサパッド420p2の上に所在し、これに添付されるように配置される(例えば接着剤による)。図20Aに二重点線で示すように、たわみ感応センサエレメント421〜423を形成するために、図20Bの横断面図に示す如く、PVDF薄膜センサパッド120p1は、対向するPVDF薄膜センサパッド420p2の上側に位置して中央コア層75’を覆うように折り曲げられる。センサ420の折り曲げられた構成(すなわち、センサパッド領域のみが折り曲げられることが好ましい)が図18A及び図18Bに示されている。
【0077】
図20Aに示すように、この実施形態においては、導電性遮蔽材料層501,502の第1及び第2層は、センサ体420bに取付けられる。好ましい一実施形態において、遮蔽材料層は、金属被覆された薄膜であり、MYLAR(登録商標)の薄膜から成る薄いシートであるのが更に好ましい。センサ信号経路への電磁干渉の導入を最小限にするために、導電性遮蔽材料層501,502は、センサ420を遮蔽することを助ける。図20Aに示すように、遮蔽材料層501,502は、センサのセンサパッド領域に沿って接触しないように構成及び寸法決めされる。すなわち、PVDF薄膜センサパッドがコア75上に配列された時には、センサパッドの周囲縁は遮蔽材料層501,502によって包囲されない。
【0078】
図20Aに示すように、第1遮蔽層501は、センサ本体の上側首部からセンサ440の接続端部に隣接する端部部分まで線状に延びる。この実施形態において、第1遮蔽層501は、PVDFセンサパッド領域420p1,420p2を覆うようには延びていない。同様に、図示のように、第1遮蔽層501は、ポリエステル層499と実質的に同じ位置で終端せず、アクティブ信号伝送線438b,438cと位置合わせするために更なる距離だけ長さ方向に延びる接続突起端部438aを含んでいる。
【0079】
図21Aは、非導電層499及び上側遮蔽層501に関する好ましい端点を示す。図示のように、この材料は、センサパッド領域420p1,420p2に隣接しているが、それらの下側で延びている。図21Bは、PVDF薄膜層420f上に配置された外側遮蔽材料層501を示す。遮蔽層501及び中間的に配置されたポリエステル層499は、外側遮蔽材料層501の主要部分に関する共通接続線P−Pで終わる。この構成は、信号線438b,438cのための電気アクセスを可能にする。また、この構成は、遮蔽材料層501に接触するように折り曲げられる時に、接地経路438gとの電気接合を可能にする。
【0080】
図20Aに示すように、第2の又は対向する外側遮蔽層502は、折り曲げられていないPVDF薄膜層420fの形状及び寸法に実質的に順応するように、構成されかつ寸法決めされる。従って、その上側部分がセンサパッド420p1に沿って折り曲げられることが好ましい「T」形状の本体が含まれる。折り曲げられた時に、第2遮蔽層502は、センサパッド42Opの露出した主要表面に対して連続的な電気遮蔽を提供し、下側縁502aにおいて第1遮蔽層501aの上側部分内で終了するか又はこれに接触することが好ましい。従って、2つの対向する遮蔽層501,502は、図17Aに示すように、センサ420用の接触した遮蔽を提供し、同時に、絶縁ポリエステル薄膜層は内部配置された信号経路438b,438cの電気的完全性を維持する。第1遮蔽層501と同様に、第2遮蔽層502は、その間に配置されたPVDF薄膜層420fと共に第1突出部438aを覆って配置される長さ方向に延びる突出部分438a’を有する。コネクタへの接続に際して、突出部438a,438aは、遮蔽層501,502に関する電気的連続を提供する。
【0081】
図22は、センサ本体420b上に形成された電気信号経路438a,438b,438c,438gを示す。反対極性を持つライブ状態の信号経路は438b及び438cであり、接地は438gにより、遮蔽は438a,438a’によって提供される。
【0082】
図20bに示すように、電極450,460は、上述した実施形態に関して検討したように、センサ420が差動増幅器63として作用するように構成されるのが有利である。作動に際して、センサ420は、2つの応答電圧v1、v2の差電圧を用いて増大した電圧値(おおよそ、2倍の値)を持つ信号応答を生成し、改良されたSNR性能を提供する。更に、非たわみセンサ励起に関しては、各層450,460からの信号応答が互いに相殺するような電圧極性であり、非たわみ励起に関する信号出力を最小限にする。
【0083】
例えば、コアなどのセンサ構成材料が選定され、ここに記載された第1実施形態に関する記述に従って構成されることが好ましい。
【0084】
図23に示すように、センサアレイ10”’は、複数のセンサ420の露出された側部全体に亘って配置される構造上の支持物又は担持部材600を有するのが好ましい(操作できない場合には、患者から離れた側部)。担持部材600は、複数のセンサ421,422,423の各々に取外し可能に固定される。従って、担持部材600は、センサエレメント421,422,423を予め決定された所定位置に維持するために用いられ、オペレータ又は専門家はセンサアレイを出荷包装から取出すことが可能である。離散型センサエレメント421,422,423を患者に取付け、担持部材600を除去し、離散型センサ用の単一化された設置を都合よく実施することができる。センサエレメント421,422,423の下側には、第1実施形態に関して上述したように使用する際に、患者の所定位置にセンサを確実に取付けるように構成された接着剤の層を配置するのが好ましい(その代りに、接着剤を患者に直接適用しても勿論差し支えない)。
【0085】
担持部材600は、専門家又はオペレータが、離散型個別センサエレメント421,422,423を患者に容易に配置することを可能にし、同時に、それらの間の好ましい位置的配置関係を維持する。従って、担持部材600は、センサエレメント421,422,423に一時的に取付けられるように構成される。(出荷期間中及び患者に適用する際に限られる。すなわち、センサ作動に先立つ期間中取付ける)。担持部材600は、設置ステップを有利に限定することが可能であり、オペレータは、音響評価するために患者を準備しなければならない。更に、担持部材600は、一旦センサが患者に固定された後に、センサ421,422,423から取外されるように構成される。勿論、この担持部材600は、患者にアレイを取付ける際に、位置的及び構造的な統合性保持を容易にすることを助けるために、他の柔軟な低縦断面センサアレイと共に使用可能である。
【0086】
この取外しは、例えば、タブ601を露出させ、患者へのセンサ取付け位置を乱すことなしに、センサエレメント421,422,423から担持部材600を抜き取って、担持部材の縁部分を取り外すことにより達成されることが好ましい。担持部材600は、構造的に関連したセンサの設置利便性を提供し、同時に、作動に際してセンサの構造的隔離を可能にするのが有利である。
【0087】
図27は、取外し可能な担持部材600を伴った好ましい製品構成を概略的に示す。ステップ1は、第1の担持部材600、及び、輸送又は出荷に際して取り扱いを容易にするめに使用される第2の担持部材619を含む(ステップ1)。図示のように、第2の担持部材618は、剥ぎ取り容易な(低い剥ぎ取り強度)テープ等であり、出荷中に患者接着材料を保護し、完全性を維持するために用いられる。ステップ1において、使用に先立って、第2の担持部材618が引き抜かれ、センサエレメントの底が露出されて、その上に接着剤が見える。ステップ2において、センサエレメントは、一旦患者に固定され、最上部の担持部材600が剥ぎ取られてセンサエレメントが露出した状態になる。従って、最上部の担持部材600の剥ぎ取りに抵抗する強度は、接着剤/患者アタッチメントの接合強度より弱いことが好ましい。後で更に検討するが、センサエレメントの最上表面は、離散型物体(マス)又は反射器を含むことがあり得る。ステップ3において、患者への設置に際して、固定した構造的関係により、最上部の担持部材600を介して、センサエレメント420の位置的配置が提供される。従って、都合の良いことに、最上部の担持部材600が剥ぎ取られると、センサエレメント420は所定位置に残り、音響操作の準備が整った状態になる。担持部材600は離散型エレメントセンサアレイ420に関して特に役に立つが、本発明はこれに限定されることなく、勿論、ここに記載済みのストリップアレイ10の実施形態と共に用いることができる。
【0088】
本発明の他の好ましい一実施形態は図24Aに示すセンサアレイ10”’Mを含む。この実施形態においては、少なくとも1つの離散型物体900又は外部フレキシブルスチフナ910が各センサエレメント420の上側表面(患者に取付けると露出する)に加えられる。この構成は、センサエレメント420のたわみ応答を修正可能であり、センサの結合を改良することができる。離散型物体900又は外部スチフナ910はセンサエレメントの短い寸法の少なくとも一部分を横断して延びることが好ましい。物体(又はスチフナ)は、センサエレメント420に関して分散とは対照的に局所的に離散型であるように寸法決め及び構成されることが好ましい(分散とはセンサエレメントの長い寸法を横断して連続的に延びることを意味する)。
【0089】
好ましい一実施形態において、図24Aに示すように、中心に配置された離散型物体が各センサエレメント420上に配置される。物体(マス)は、例えば、タングステン合金、鉛、その他の重金属などの高密度材料で形成されることが好ましい。適当な離散型物体900の重量は約3−6グラムであるのが好ましく、約4.5−5グラムであることが更に好ましい。離散型物体の一般的寸法は、約0.2×0.2×0.42インチ(又は、センサパッドの短い寸法部分を横断して長さ約5mm)である。離散型外部スチフナの例には、PVDF層又はコアと比較してスチフネスの異なる(剛性がより大きい)材料の層が含まれる。
【0090】
図24A〜E,25A〜C,及び図26は、本発明による典型的な離散型物体及びスチフナの構成を示す。図24Bは、センサエレメント420の対向する端部に配置された複数の離散型物体901を示す。図26は、ストリップアレイ10上に配置された離散型物体900を示す。図24Cは、センサエレメント420及び離散型物体900の上に配置された離散型物体900、及び、伝送経路430上に配置された第2の離散型物体900aを示す。図24Dは、センサパッド420上に配置された複数の離散型物体900を示す。図24Eは、センサエレメント420上に配置された複数の代替構成の離散型エレメント902を示す。図25Aは、センサエレメント420上に配置された1対の対向する外部スチフナ910を示し、図25Cは、単一中心スチフナ910を示す。図25Bは、スチフナ910が離散型物体900と組合わされ得ることを示す。
【0091】
反射器(424、図19A参照)、又は、反射材料は、既に検討したように、システムの位置的及び作動的配置構成を容易にするために、スチフナ910又は離散型物体900の露出表面に都合よく適用可能である。
【0092】
その上、センサエレメント20,420のスチフネスは、更に堅固な領域がセンサの短い側部の少なくとも一部分を横断して少なくとも1つの領域において延びるように、パッドにおける1つ又は複数の領域において異なる更に堅固な弾性を提供するためにコア材料を選定することにより調節可能である。
【0093】
製作
図1A及び図1Bにおいて示すように、好ましい一実施形態において、センサアレイ10は単位体として作成される。すなわち、従来型センサと異り、下側に所在する電気リボン上に離散型センサエレメントを組み立てるための必要条件は何も無い。少なくともフレーム15及びセンサエレメント20が単位体として構成されるのが好ましく、センサアレイ自体10が1つの完全な単位体であることが更に好ましい(すなわち、1つの単一構造体が多重層によって形成されるが、電気接続40と結合するように形成された電気インタフェースコネクタ(図示せず)以外には離散型構成要素は一切含まれない)。
【0094】
図17Aに示される実施形態の場合には、好ましくは、コア75’は、押し出されるか、成型されるか、形成されるか、或いは、切断され、その後で、電気遮層及びその他の層が配置され、(そして、センサパッドが折り畳まれ)、組み立てられたセンサに、その長さ方向に沿って、所要の間隔で、機械的にひだがつけられることによって波様形状が形成される。勿論、当該技術分野における当業者によって理解されるであろうように、センサ本体に波様形状を構成するために、例えば専門化した工具などのような他のひだつけ手段又は形成手段の使用も可能である。
【0095】
図16は、最初に記述された実施形態に従って、分離した2つのPVDF層を有する低縦断面センサを製作する好ましい方法を描写するブロック図である。基礎又はコアが形成された(すなわち、切断又は押出し加工)後で、ストリップセンサを形成するために外側層50,60がその上に取付けられる(ブロック300)。基礎層におけるフレームセグメント上に一連の近接設置された非接触パッドが形成されるように基礎層が切断される(ブロック310)。電気信号経路は次に基礎層に固定される外側層(PVDF薄膜)の各々の上に配置される(ブロック330)。
【0096】
オプションとして、PVDF薄膜が選択的に活性化される。すなわち、例えばセンサパッド領域などの選定された領域のみが活性的に分極される。その代りに、それに熱を加える(加熱する)ことにより、PVDF薄膜の選定された部分が実質的に不活性化されても差し支えない(ブロック350)。当該技術分野における当業者によって理解されるはずであるように、PVDF材料における圧電効果を著しく強化するために、長期にわたり、薄膜の厚さを横断して、材料が一般的に適当な電気的極性調整電位に露出される。「選択的に活性化する」或いは「選択的に分極させる」という用語がここで用いられる場合には、薄膜における圧電効果を強化するためにPVDF材料の選定された領域が電気的極性調整電位に曝されることを意味する。従って、製造に際しては、レールではなくセンサパッド領域のみを曝すことにより、PVDF薄膜のレール及び/又は非感知エリアの「活性的」性質を最小限化し、それによって、「非活性的」領域を実質的に提供することができる。更に、既に注記したように、センサ全体を電気的極性調整電位に曝すことが可能であり、次に、レールは、例えば加熱などにより「非極性調整」化することができる。その代わりに、勿論、「選択的分極又は活性化」は必要とされない。例えば、センサに用いられるPVDF薄膜全体を圧電的に強化又は「活性化された」状態のままに残しておくことが可能である。
【0097】
図16Aは、追加的な好ましい方法ステップを示す。図示のように、フレームセグメントは、一対の長さ方向の側部を含み、一連の非接触パッドがフレームセグメントの一側部に結合して配列されるように形成される(ブロック312)。複数の電気的に分離した外部トレースを画定するパターンが2つのPVDF層の各々の表面上に配置されることが好ましい(長さ方向に延びる対向側部及びセンサパッドの各々と関連した対応する最上部及び底部の電気トレースを画定する)(ブロック335)。図に示すように(ブロック340)、配置するステップは、導電性層に例えば導電性インクによるトレースパターンを適用することにより実施され、2つのPVDF層は、信号トレースが相互に対面し、かつ基礎層に接触するように基礎層に付着されることが好ましい(ブロック345)。
【0098】
コア75又は75’の押し出し、又は、基礎形成に関しては、ネオプレンコア材料が型に挿入されることが好ましい。既に検討されたように、PVDF材料は、第1外側層50が第1極性を有し、第1外側層50に対向してコア75に接触するように配置された第2外側層60が第2極性を有するように、コア層75(75’)上に導入されることが好ましい。この場合、第2極性は第1極性の逆である。製作処理においては、基礎層に沿って長さ方向にフレームから或る距離だけ離れて、完成した押出し製品として加工が終了するように、コア材料が形成、切断、又は、押出し機械に導入されることが好ましい(100、図6参照)。次に、基礎層を形成するために、フレームパターンが切断される(既に検討されたように、コア75、及び、2つの対向する外側層50,60が含まれる)。好ましい一実施形態において、基礎層100は、複数のセンサパッドの線状配置を画定する。電気信号経路は基礎層100の外部表面上に配置される。電気トレースパターンは、シルクスクリーンパターンに導電性インクを塗布することによりPVDF層上に導入されることが好ましい。導電性電気トレースパターンは、2つのPVDF層、最上外側表面、及び、底部外側表面50,60の分離された2つの表面(好ましくは平面)上に配置されることが好ましい。電気パターンは、センサパッドアクティブ領域220及び線状トレース221を有する。センサアレイが各エレメント20用の分離された2つの信号経路を持ち、信号経路がコア材料の深さ分、すなわち厚さ分だけ分離されるように、同一パターンが外部トレースとして各横方向外側表面上に配置されることが更に好ましい。オプションとして、既に注記し、かつブロック350に示したように、PVDFを選択的に分極させ、又は、外側層の選定された部分を消極させることが可能である。例えば、図6Aに概略的に示すように、アレイの長さに沿った相互反応又は活性化を抑制するために、この部位内における信号励起可能性を最小限化する目的で当該部位内のPVDF材料を非活性化するために、線状外部トレース部分を担持するフレーム部分が非活性化又は加熱されることがあり得る。
【0099】
図20Aは、図17Aに示すように離散型エレメントを備えた低縦断面センサを製作する好ましい方法を示す。一般的に、PVDF薄膜の第1単位層は第1幅を持ち、横方向に延びる部分及び第2幅を持ち長さ方向に延びる部分によって構成される。長さ方向に延びる部分は、横方向部分の中心の下側縁から延びて、「T」形構成を形成することが好ましい。電気トレースは、PVDF層の両主要表面上に形成される。電気トレースは、「T」形構成の上側又は横方向部分上に、反対の極性を持った2つの個別の電極領域がこの部分によって画定されるように、矩形のセンサエレメントとして形成される。電気トレースは、3つの電気経路を画定するために「T」形構成の下側部分上に形成される。第1及び第2経路は、第1及び第2電極用電気信号経路を提供するために、一方の側部に隣接する一方の主要表面上に形成される。第3の経路は、PVDF層の反対側の側部上(第2主要表面上)に形成される。第3の経路が一次フィンガ部分を含むことが好ましい。第3の経路は電気接地を形成し、かつ第2主要表面に沿って延びる。第1及び第2経路は第1主要表面上に形成される。
【0100】
弾性コア(例えば、ネオプレン)は、電極領域の1つの最上表面上に挿入される。非導電薄膜の線状ストリップは「T」形構成の下側部分を覆って配置される。第1の電気遮蔽材料(例えばMYLAR(登録商標))は、「T」形構成の下側部分を覆うようにPVDFフィルム薄膜の第1主要表面に対向する側部(第1及び第2電気経路を有する側)上の非導電(ポリエステル)薄膜上に配置され、導電性フィンガ部分を有することが好ましい。この導電性遮蔽層は、電極領域内には延びない。第2の外側表面上において、「T」形構成の導電性遮蔽層がPVDF薄膜の形状の鏡像となるように構成されかつ寸法決めされる。この外側導電性遮蔽層は、電極領域におけるPVDF薄膜の第2主要表面を覆うように配置され、また、線状伝送層において非導電薄膜を覆って、これと接触するように配置される。
【0101】
その上に外側遮蔽を有するPVDF薄膜の横方向に延びる部分は、ネオプレン製のコア上に折り曲げられる。第1及び第2の電極領域は、各々に接触してその中間に配置されるコアを有するもう一方の電極領域に対向して配置される。接地ストリップのフィンガは、第1の導電性遮蔽材料に接触するように折り曲げられ、それによって、センサのための実質的に連続的な電気遮蔽を提供し、同時に電極センサの電気的完全性を維持する。次に、伝送線は、その長さ方向に沿って波様形状を作るために、予め決定された部分において「ひだ」をつけられることが好ましい。次に、センサは、複数の他のセンサと組合わされ、センサアレイとしてパックされることが好ましい。センサアレイは、センサエレメントが患者に固定されるまで、センサエレメントを位置的配列構成状態に保持するように構成される担持部材を有することが好ましい。この時点において、個別センサエレメントから担持部材を取外し、エレメントはその場所(予め決定された配置構成)に残し、他のエレメントから構造的に分離かつ物理的に隔離する準備を完了することができる。換言すれば、センサアレイは、単位化部材によって保持された複数の単位化されたセンサによって構成され、単位化されたアレイが患者に取付けられた後においては、単位化された部材は容易に取外され、センサは予め決定された配置構成で患者に固定されたまま残される。
【0102】
本発明は、外部皮膚層上で測定した音響信号に更に敏感であり得る低縦断面センサパッケージを有利に提供できる(患者の胸郭部位に順応し、胸郭の動きに応答して「たわむ」)。更に、本発明は近接して配置された個別に電気的に活性化されたセンサエレメントを有する更に小さいアレイパッケージを提供し、それによって、更に小さい領域において追加センサが更に明敏なセンサ測定を可能にする。更に、本センサアレイは、冠状動脈疾患の評価と特に関連した関心の対象とされる音波入力に関して更に短い波長に選択的に応答し得る。
【0103】
既に説明したように、ここに記述した全ての実施形態に関して、センサパッド領域においてPVDFは選択的に活性化可能であることが理解されるはずである(又は、好ましくは、少なくとも電気トレースに沿って、非センサパッド領域におけるPVDFは非活性化される)。
【0104】
センサエレメント20、420は、例えば、限定的意味をもつことなく、三角形、正方形、円形、平行四辺形、八角形等のように代替的に構成可能であることが理解されるはずである。同様に、離散型物体900又は外部スチフナ910も例えば、限定的意味をもつことなく、三角形、正方形、円形、平行四辺形、八角形等のように代替的形状に構成可能である。
【0105】
本発明の一実施形態における2つの側部又はレールを備えたフレームについて記述したが、本発明はフレーム又はレールの一方又は両方の側部上に形成されたセンサを備えた単一フレーム又は単一レール部材の形式をとること、又は、その代りに離散型エレメントセンサであることも可能である。従って、本発明は、特定個数のフレーム部材を用いるか、又は、特定構成のフレームを用いた構成に限定して構成されてはならず、本発明に係るセンサアレイの差動操作を可能にするあらゆるフレーム構造又は離散型センサ構造を包含するものである。
【0106】
以上の記述は、本発明に関しての説明であり、限定的意味を持つものでない。本本発明に関しては僅かな数の典型的実施形態が示されているが、当該技術分野における当業者は、本発明の新規な教示及び利点から顕著に逸脱することなしに、これらの典型的実施形態に関して多くの改変が可能であることを容易に認めるであろう。従って、この種の全ての改変は特許請求項の範囲に含まれていることが意図されているものとする。特許請求項の範囲においては、手段乃至機能のクローズは、ここに明記されている機能を実施するための構造及び構造上の均等体のみなら等価な構造体をも包含することを意図するものである。従って、以上の記述は本発明を説明するものであり、ここに開示された特定の実施形態に限定されることを意味するものでないこと、及び、開示されている実施形態並びに他の実施形態への改変は添付の特許請求の範囲に含まれることを意図するものであることを理解されたい。本発明は、特許請求の範囲、及び、それに含まれるべき当該特許請求の範囲の等価条項によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明の一実施形態によるセンサアレイアセンブリの概略説明図である。
【図1B】 本発明に係る低縦断面ストリップセンサアレイの平面図である。
【図2】 図1Bの2−2線に沿って切断した低縦断面センサアレイの断面図である。
【図3】 図1Bの3−3線に沿って切断した低縦断面センサアレイの断面図である。
【図4】 図1Bに示すセンサの側面図である。
【図5】 本発明に係るセンサアレイの一代替実施形態を示す拡大部分平面図である。
【図5A】 本発明によるセンサアレイの別の一実施形態の拡大部分平面図である。
【図6】 本発明の好ましい実施形態による担持装置又は基礎構造の平面図である。また、図6は、フレーム上のPVDF薄膜の領域を消極するために、基礎構造の所定の部位への加熱を示す図である。
【図7】 本発明に係るシルクスクリーン又は外部信号トレースパターンを示す平面図である。
【図8A】 本発明の一代替実施形態による2つの電極表面を示す単一エレメントセンサの拡大平面図である。この図においてはPVDF薄膜の背面全体に亘る信号帰還は、説明の明瞭化のために省略されている。
【図8B】 図1Bに示すセンサエレメントの拡大平面図である。
【図9】 図8Bの9−9線に沿って切断した概略部分断面図である。
【図10】 本発明の好ましい一実施形態による、患者の外部皮膚又は皮膚外面層上に設置された好ましい1つのアレイ構成を示す図である。
【図11】 患者上の音響ウインドウに設置された多重ストリップアレイパッケージを有する好ましい1つのアレイ構成を示す図である。
【図12】 図11に示すセンサアレイの概略側面図である。
【図13A】 本発明の好ましい一実施形態によるセンサエレメントの電気的構成を示す概略図である。
【図13B】 図13に示すように構成されたセンサの歪みに対応するセンサの電圧差信号応答を概略的に示す図である。
【図14A〜図14C】 センサの電気的応答の好ましい一実施形態を示す図である。図14Aは、センサ位置を横断して伝送される比較的長い波長と関連した実質的な非応答を示す図、図14B及び図14Cは、関心の対象とされる比較的短い波長でのたわみに対応する電圧応答(互いに逆の極性)を示す図である。図に示すように、上向きたわみに対応する電圧極性は上側PVDF層に関して正であり、下側PVDF層に関して負であり、下方たわみに関して極性は逆転する。
【図14D】 長い波長に関する検出可能な信号応答の生成を抑制するために機械式フィルタとして作用する、本発明に係るセンサの能力を概略的に示す図である。
【図15】 本発明による好ましい1つのセンサアレイシステムを示す図である。
【図16及び図16A】 本発明に係るストリップセンサアレイを形成するための好ましい方法を示すブロック図である。
【図17A】 本発明に係る一代替センサアレイ構成の斜視側図の写真画像を示す図である。被検者上の所定位置に取付けられたセンサアレイを示す。
【図17B】 図17Aのセンサアレイの拡大写真を示す図である。
【図18A及び図18B】 図17Aのセンサアレイの斜視側面図の写真画像を示す図である。
【図19A】 図17Aに示すセンサアレイ用センサエレメントの形成に適したセンサ薄膜本体構成の好ましい一実施形態を示す平面図である。
【図19B】 図19Aのセンサ薄膜本体の底面図である。
【図20A】 本発明に係るセンサ本体の分解斜視図である。
【図20B】 本発明に係るセンサエレメントの断面図である。
【図21A】 本発明の好ましい一実施形態によるセンサ薄膜本体及びポリエステル層の一部分の平面図である。
【図21B】 本発明に係る多重層を有するセンサ本体の一部分の平面図である。
【図22】 本発明に係るセンサ本体の平面図である。図は本発明の好ましい一実施形態によって形成された4個の端部接続部を示す。
【図23】 本発明に係る脱着自在担持部材を有する図17Aのセンサアレイのセンサ端部の拡大写真画像を示す図である。
【図24A〜図24E】 本発明に係るたわみ感応センサと共に使用される離散型物体を示す図である。
【図25A〜図25C】 本発明に従ったたわみ感応センサエレメントと共に使用される外部スチフナを示す図である。図25Bは、本発明に従った離散型追加物体とスチフナの組合わせ体を示す図である。
【図26】 本発明に係る離散型物体を備えたストリップアレイを示す図である。
【図27】 本発明に係る実用的出荷及び使用方法を概略的に示す図である。

Claims (8)

  1. 離散して間隔を隔てて配置される順応可能な複数の音響センサエレメントパッドであって、その各々が、圧電性材料から成る活性センサエレメントを含み、適用対象構造体の形状に順応可能であり、かつ、作動中においては、音響信号によって誘起されるたわみに応答して電気信号を生成するように構成された複数の音響センサエレメントパッドと、
    前記複数の音響センサエレメントパッドの少なくとも1つに一体に取付けられた少なくとも1つの長さ方向に延びる長手状ストリップであって、互いに反対側に位置する第1及び第2の端部を備える長さを有し、その上に少なくとも1つの離散型電気伝送経路を含む長手状ストリップと、
    を備え、
    前記長手状ストリップの第2の端部は出力装置に接続されるように構成され、
    それぞれの長手状ストリップは、それが一体に取付けられた少なくとも1つの音響センサエレメントパッドが前記長手状ストリップの長手方向から外側に離れて延びるような配置となるように構成され、
    いくつかの音響センサエレメントパッドに対応する前記長手状ストリップに配置されたいくつかの離散型電気伝送経路が、それぞれの離散型電気伝送経路と電気的に通信するように構成されたそれぞれの音響センサエレメントと共に前記長手状ストリップによって保持されること、
    を特徴とする低縦断面音響センサアレイ。
  2. 前記複数の音響センサエレメントパッドは、相互の間にギャップ空間を備える共通ストリップに取付けられ、かつ、互いに接近して長さ方向に空間をあけて配置される複数の音響センサエレメントパッドとして構成されることを特徴とする請求項1に記載の低縦断面音響センサアレイ。
  3. 少なくとも1つの前記ストリップは、順応可能なセンサ支持フレームにつながる第1の幅を有するネック部を備え、前記センサ支持フレームは、その外側の周辺エッジ部に沿って長さ方向に延びる順応可能なレールを含み、前記音響センサエレメントパッドが取付けられかつ前記少なくとも1つの長さ方向に延びるレールから横方向に延出しており、前記ストリップに配置されたそれぞれの電気伝送経路は、それに対応する音響センサエレメントパッドから横方向に延び、それから少なくとも1つの長さ方向に延びる前記レールに沿って長さ方向に延びており、前記電気伝送経路は、近接して配置される音響センサエレメントパッドに対応する、長さ方向に延びるレール上において近接している電気伝送経路と共に延びていることを特徴とする請求項1又は2に記載の低縦断面音響センサアレイ。
  4. 前記センサ支持フレームは、それの互いに反対側の周辺エッジ部に配置された、間隔を隔てた位置で長さ方向に延びる2つのレールを備えており、前記複数の音響センサエレメントパッドが、互いに近接する音響センサエレメントパッドの間のギャップ空間をもってこれらの間に保持されていることを特徴とする請求項3に記載の低縦断面音響センサアレイ。
  5. 前記複数の音響センサエレメントパッドの各々は、前記互いに反対側のフレームレールのそれぞれの1つに取付けられていることを特徴とする請求項4に記載の低縦断面音響センサアレイ。
  6. 前記少なくとも1つの電気伝送経路は、その長さ方向に沿った一連の波様形状で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の低縦断面音響センサアレイ。
  7. 検体の上に配置している間に複数のセンサエレメントパッドを整列状態で保持するために、前記複数のセンサエレメントパッドの各々の外側表面に取り外し可能に取付けられる担持部材をさらに備え
    前記センサエレメントパッドが前記被検体の所要場所に取付けられた後で、前記センサエレメントパッドを所要場所から移動させることなしに、前記担持部材が前記センサエレメントパッドから解放されるように構成されていること、
    を特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の低縦断面音響センサアレイ。
  8. 前記担持部材は、前記センサエレメントパッドの前記外側表面に接着剤で貼付される単位シートであり、前記センサエレメントパッドが前記被検体に固定された後に、前記担持部材を基体である前記センサエレメントパッドから引き取ることが可能であるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の低縦断面音響センサアレイ。
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