JP3838015B2 - スクータ型自動二輪車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転車用シートと同乗者用シートを車両前後に備えた自動二輪車に係り、特にピリオンライダハンドルやリヤキャリアの取付構造を改良したスクータ型自動二輪車に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のスクータ型自動二輪車は、運転車用シートと同乗者用シートを車両前後方に長く一体に備え、シート下方にヘルメット等の物品を収容可能な収納ボックスが設けられる。収納ボックスはシート下方の車体を覆う車体カバー内に収容される。収納ボックスと車体カバーの間にシートをサポートする左右のシートフレームが通され、このリヤフレームは収納ボックスの後部付近で終端している。リヤフレームは収納ボックスの後部で左右がブリッジフレームで連絡されている。
【0003】
左右のリヤフレームを連絡するブリッジフレームにはシートロック装置やリヤキャリア等が取り付けられる。リヤキャリアは同乗者用シートの後方に設けられており、リヤキャリアに積載される荷物を安定的に保持するために、収納ボックス廻りのリヤフレームは補強プレート等で強化されている。
【0004】
一方、スクータ型自動二輪車では、車体フレームの後部は車体カバーを構成するフレームカバーで覆われている。このスクータ型自動二輪車にリヤキャリアを取り付ける場合には、高価な塗装品であるフレームカバーにホールソー等で取付穴を穿設し、この取付穴を通してリヤキャリアの取付基部を挿入し、この取付基部を左右のリヤフレームの連絡部であるブリッジフレームの取付ブラケットに締着し、取り付けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスクータ型自動二輪車では、ピリオンライダが同乗者用シートに着座したとき、乗車姿勢を安定的に保つために、ピリオンライダハンドルを如何に取り付けたらよいか問題になっていた。このため、運転者用シートと同乗者用シートの間に可撓性のグリップベルトを掛け渡し、このグリップベルトを同乗者が把持できるようにしたものが存在するが、車体フレームに安定的に固定された同乗者用グリップを如何に構成したらよいか課題となっている。
【0006】
また、従来のスクータ型自動二輪車では、ブリッジフレームにリヤキャリアを取り付けるために、フレームカバーに取付穴を複数穿設し、この取付穴を通して車体フレームのリヤフレーム連絡部(ブリッジフレームの取付ブラケット)にリヤカバーを取り付けている。しかし、このリヤキャリアを取り付けるために、車体カバー内の空間がスペース的な制約を受け、収納ボックスのボックス容量を増大させることが困難となったり、また、高価な塗装品のフレームカバーに複数の取付穴を穿設したり、車体フレームの左右のリヤフレーム連絡部にリヤキャリアの取付部を形成する作業が必要となり、リヤキャリアの取付作業が面倒で専門性の高い作業が要求された。
【0007】
リヤキャリアが不要となった場合には、リヤキャリアは車体フレームから取り外されるが、フレームカバーに穿設された取付穴が外部に露出し、外観形状を損ねる一方、この取付穴から雨水等がフレームカバー内に侵入するため、車体フレームの後端部に取り付けられるテールランプ等の電装品を損傷させる原因となる等の問題があった。
【0008】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、車体カバー内の空間を収納ボックスのスペースとして有効に利用でき、収納ボックスのボックス容量を増大させたスクータ型自動二輪車を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の他の目的は、同乗者用シートに乗車するピリオンライダのための同乗者用グリップを安定的に設け、車体フレーム後部の物理的・機械的なフレーム強度を向上させたスクータ型自動二輪車を提供するにある。
【0010】
本発明の別の目的は、フレームカバーに取付穴を穿設することなく、リヤキャリアを着脱自在に取り付けることができ、リヤキャリア不要時にフレームカバーの着脱操作が不要なスクータ型自動二輪車を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るスクータ型自動二輪車は、運転者用シートと同乗者用シートを車両前後方向に備え、シート下方の車体を車体カバーで覆ったスクータ型自動二輪車において、少なくとも同乗者用シートの下方にヘルメット等の物品を収納可能な収納ボックスを配設し、この収納ボックスの下方にボックス底面に沿って左右一対のリヤフレームを延設し、左右一対のリヤフレームの後部同士を門型形状に湾曲するブリッジ部材で連結し、このブリッジ部材の湾曲部に前記収納ボックスの後部を嵌挿させる一方、上記ブリッジ部材の上部にシーシーバを取り付け、前記左右一対のリヤフレームはシートフレームを構成し、このシートフレームの中間部にハンドル取付ブラケットを立設し、このハンドル取付ブラケットと前記ブリッジ部材あるいはシーシーバとの間を同乗者用シートの左右両側で車両前後方向に延在するピリオンライダハンドルで連結したことを特徴とする。
また、本発明に係るスクータ型自動二輪車は、前記シーシーバは前面側にピリオンライダの腰部をサポートするバックレストを備える一方、シーシーバの背面側を車体カバーと別体のリヤカバーで覆設し、かつリヤキャリアをシーシーバ背面に着脱可能に設けた。
【発明の実施の形態】
【0012】
以下、本発明に係るスクータ型自動二輪車の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1および図2は、本発明に係るスクータ型自動二輪車の一実施形態を示す側面図および平面図である。
【0013】
このスクータ型自動二輪車は、全体を符号10で示し、車体フレーム11全体が車体カバーとしてのフレームカバー12で覆われている。車体フレーム11の前部にはハンドル13で操舵される前輪14を有する一方、後輪15はパワーユニットを構成するユニットスイング型エンジン16で駆動される。ユニットスイング型エンジン16は、車体フレーム11の中央下部に上下方向に揺動自在に取り付けられ、その後端に後輪15が回転自在に軸支される。
【0014】
ユニットスイング型エンジン16の上方には、運転者用シート17と同乗者用シート18が車両前後方向に長く一体に備えられる。運転者用シート17と同乗者用シート18は後方に向って高くなるように階段状に形成され、両シート17,18間に運転者用バックレスト19が形成される。
【0015】
一方、ハンドル13と運転者用シート17との間はU字状に湾曲されて湾曲部20が形成され、運転者の乗降りを容易にしており、U字状湾曲部20の両側にステップボード21が形成される。ステップボード21の車両前方側は、図1および図3に示すようにレッグシールド22が一体的に形成される。
【0016】
レッグシールド22の上方には、フロントカバー23が設けられ、このフロントカバー23の前方下部にヘッドランプ24が、このヘッドランプ24の上方に導風口25が形成される。この導風口25から走行風がフレームカバー12内に案内されるようになっている。フロントカバー23の上部にはフロントスクリーン26が設けられる。このフロントスクリーン26は風防板を形成し、走行抵抗を小さくするため外表面が流線形に形成される。
【0017】
また、同乗者用シート18は運転者用シート17より一段高い位置に形成される一方、同乗者用シート18の後部に同乗車用バックレスト27が設けられる。同乗者用シート18の前方下部に同乗車用フートレスト28が左右両側に設けられる。また、同乗者用シート18の左右両側でやや後部側に同乗車用グリップを備えたピリオンライダハンドル30が設けられる。
【0018】
ピリオンライダハンドル30は強化プラスチック等の樹脂製あるいは金属製で補強を兼ねた連結強度メンバとして形成される。ピリオンライダハンドル30は、図2および図4に示すように、フレームカバー12より車両幅方向両側に若干膨出するように張り出しており、このピリオンライダハンドル30の途中にハンドルグリップ部が設けられる。ピリオンライダハンドル30は後方に向って斜め上方に立ち上がるように取り付けられており、同乗者用シート18に同乗者(ピリオンライダ)が同乗したとき、ピリオンライダの脚部をサポートして案内し、ピリオンライダの荷重の一部をピリオンライダハンドル30で負担している。
【0019】
同乗者用バックレスト27は、ピリオンライダ(同乗車)の腰部をサポートするもので、同乗者用シート18の後端部から上方に立ち上がるシーシーバ31の前面に設けられる。シーシーバ31は、物理的強度メンバを構成する金属製補強プレートで構成される。シーシーバ31は、例えばアルミダイキャスト製で形成され、このシーシーバ31の背側にリヤキャリア32が着脱可能に取り付けられる。
【0020】
このスクータ型自動二輪車10の車体フレーム11は、図5および図6に示すように構成される。
【0021】
車体フレーム11は、ヘッドパイプ35から後下方に延びるそれぞれ左右一対のアッパダウンフレーム36およびロッカアームダウンフレーム37と、これらダウンフレーム36,37の下端部からほぼ水平方向に延びるアッパメインフレーム38およびロッカアームメインフレーム39と、両メインフレーム38,39の後端部を接続するボディフレーム40と、左右のフレーム間を接続する補強を兼ねたブリッジフレーム41と、上下のフレーム間を接続する補強フレーム42等とを組み立てたメインフレーム組立体45を有し、このメインフレーム組立体45の後部からシートフレームを兼ねるリヤフレーム46が左右一対後方に向って延設される。
【0022】
リヤフレーム46は、車体フレーム11のボディフレーム40に補強メンバ47で補強されて片持状に固定される。リヤフレーム46は、中央部が凹設され、下方に凸形状の緩やかな湾曲構造に形成され、この湾曲部に偏平形状のハンドル取付ブラケット48が立設される。また、左右のリヤフレーム46の後端部に門型形状(U字形状、C字形状を含む)に湾曲されたエンドフレーム50が跨設される。エンドフレーム50は左右一対のリヤフレーム46の後部同士を連結するブリッジフレームを構成している。なお、符号49はマフラーである。
【0023】
一方、ユニットスイング型エンジン16は、図7に示すようにリヤフレーム46の下方に設置され、エンジン懸架ブラケット52の支軸53回りに揺動自在に支持される。ユニットスイング型エンジン16はほぼ水平方向に前傾したシリンダ54を有し、この水平シリンダ54を車体フレーム11に搭載することにより、水平シリンダ54上方に位置する運転者用シート17のシート高さを低くすることができ、ライダの乗降性や着地性を改善し、走行安定性を向上させることができる。
【0024】
また、ユニットスイング型エンジン16の上方であって、少なくとも同乗者用シート18の下方にヘルメット等の物品を収納する収納ボックス55が設けられる。収納ボックス55は上下2つ割り構造のボックスユニットを組み合わせて構成されて頂部に開口56が形成され、同乗者用シート18の開閉により収納物品を開口56を通して収納したり、取り出すことができる。収納ボックス55はリヤフレーム46に設けられたボックス取付ブラケット57上に設置され、固定される。収納ボックス55はフレームカバー12で覆われている。符号57はリヤフェンダである。
【0025】
収納ボックス55は運転者用シート17の後方下部あるいは下部から後方に延び、ボックス後端部はエンドフレーム50を潜るように挿通されてフレームカバー12の後端部近くで終端している。収納ボックス55の後部をエンドフレーム50であるブリッジ部材の湾曲部に嵌挿させることでボックス容量を増大させることができる。収納ボックス55は車両の前後方向に沿って縱長形状に形成され、内部に2個のフルフェース型ヘルメットを収納可能に構成される。
【0026】
収納ボックス55を跨設するエンドフレーム50は、リヤフレーム46の例えば後端部に溶接等で固定され、リヤフレーム46の後部同士を連結するブリツジ部材を兼ねており、エンドフレーム50で車体フレーム11の後部フレームを補強している。上記エンドフレーム50は、フレームカバー12と収納ボックス55との間の空間に配置され、頂部側に中央の取付ブラケット60と左右の取付ブラケット61,61が固定される。
【0027】
しかして、エンドフレーム50は、シーシーバ31およびリヤキャリア32の支持部材として構成される。エンドフレーム50にシーシーバ31を取り付けることでエンドフレーム50の剛性強度を一層向上させることができる。
【0028】
エンドフレーム50に取り付けられる各取付ブラケット60,61に図8に示すようにシーシーバ31が締付ボルト63等の締着手段63で固定される。シーシーバ31は金属材料をほぼ台形プレート状に形成した強度メンバであり、縦リブや横リブ等の補強リブ64で物理的・機械的強度を向上させ、高い剛性を有するようになっている。シーシーバ31は例えばアルミダイキャスト製で一体成形され、このシーシーバ31の前面側の左右両側下部に取付凹部66が形成され、この取付凹部66にピリオンライダハンドル30の後端部が嵌合され、挿設される。シーシーバ31の取付凹部66に嵌挿されたピリオンライダハンドル30は締付ボルト67や締付ねじ等の締着手段で固定される。
【0029】
ピリオンライダハンドル30の後端部はシーシーバ31に締着手段で固定される一方、ピリオンライダハンドル30の前端部はリヤフレーム46から立ち上がるハンドル取付ブラケット48の頂部に固定される。ピリオンライダハンドル30の前端部には内側に取付ブラケット67が一体に設けられ、この取付ブラケット67がリヤフレーム46からの偏平なハンドル取付ブラケット48の頂部取付座に載置され、締付ボルト68等で締結される。ピリオンライダハンドル30は後輪15の上方に位置し、その前端部は運転者用シート17のほぼ水平方向後方延長線上に設けられる。
【0030】
ピリオンライダハンドル30は、同乗者用シート18の中央部の左右両側下部から後方に向って斜め上方に延び、その後端部がシーシーバ31に固定され、車体フレーム11のフレーム後部側を補強している。ピリオンライダハンドル30の後端部は、シーシーバ31に固定する代りに、ブリッジ部材を兼ねるエンドフレーム50側に固定させてもよい。
【0031】
また、シーシーバ31の前面上部には、同乗車用バックレスト27が締着手段68で固定される一方、シーシーバ31の前面中央の下端部にシートロック装置69が設けられ、このシートロック装置69によりシートの開閉が規制される。このシートロック装置69はシートロックカバー70で覆われる一方、シートロックカバー70はフロントカバー71の中央部に取り付けられる。フロントカバー71はシーシーバ31の前面下部を覆っており、シートロック装置69はフロントカバー71およびシートロックカバー70で全体的に覆われ、外観形状が損なわれることがない。
【0032】
他方、シーシーバ31の背側上部にアッパリヤカバー73が、その背側下部にロアリヤカバー74がそれぞれ締付ねじ75等の締着手段で着脱自在に設けられる。
【0033】
スクータ型自動二輪車10にリヤキャリア32を取り付ける場合には、図8に示すアッパリヤカバー73およびロアリヤカバー74に代えて、取付用ガイド孔76,77を左右一対ずつ備えた図9に示すアッパリヤカバー78およびロアリヤカバー79を用いる。リヤカバー78,79はリヤキャリア32の付属品として用意される。リヤキャリア32には前端部に取付部80が上下左右の4箇所に形成され、各取付部80に対応してシーシーバ31に取付孔が上下左右の4箇所に形成される。リヤキャリア32の各取付部80がリヤカバー78,79の取付用ガイド孔76,77を挿通してシーシーバ31の背面側に延設され、締付ボルト82等の締着手段でシーシーバ31に締着され、固定される。
【0034】
リヤキャリア32上には荷物83が積載され、この荷物83の荷重が取付部80を介してシーシーバ31上に集中的に作用するが、シーシーバ31自体は例えばアルミダイキャスト製で機械的・物理的強度が高く、剛性が大きなものであるので、取付強度が不足することがなく、荷物を安定的に保持させることができる。また、リヤフレーム46自体に作用する負荷も大きいが、リヤフレーム46はメインフレーム組立体45のボディフレーム40に溶接等で固定される一方、補強メンバ47で補強され、リヤフレーム46の基部側に作用する荷重を分散し、負荷軽減を図っている。
【0035】
また、シーシーバ31は車体フレーム11の左右のリヤフレーム46間に掛け渡されるエンドフレーム50に取り付けられ、エンドフレーム50を補強して物理的・機械的強度や剛性力を向上させる一方、シーシーバ31は左右一対のピリオンライダハンドル30を介してリヤフレーム46の中央部の取付ブラケット48に連結される。ピリオンライダハンドル30は樹脂製あるいは金属製の強度メンバとして形成され、リヤフレーム46を補強している。しかして、車体フレーム11の後部フレームもフレーム組立構造に形成されて補強され、物理的・機械的強度が向上し、大きな剛性力を有するようになっている。
【0036】
図8および図9に示すように、リヤキャリア32をスクータ型自動二輪車10から取り外す場合には、図9に示されたリヤカバー78,79をリヤキャリア32とともに取り外し、シーシーバ31の背面側に図8に示すリヤカバー73,74を取り付ける。また、リヤキャリア32を取り付ける場合には、図8に示すリヤカバー73,74を取り外し、代りに図9に示された取付用ガイド孔76,77付きのリヤカバー78,79を用意し、このリヤカバー78,79を用いてリヤキャリア32をシーシーバ31に取り付ける。
【0037】
このスクータ型自動二輪車10においては、リヤキャリア32を取り付ける場合にも、高価な塗装品であるフレームカバー12に取付穴を穿設する穴穿け作業が不要となる。フレームカバー12に外部に露出する取付穴を設ける必要性がないので、外観形状が損なわれない一方、フレームカバー12の内部に雨水が侵入するのを有効的かつ確実に防止でき、テールランプ等の電装品に損傷を与えるのを未然に防ぐことができる。
【0038】
また、リヤキャリア32を取り付けたり、取り外す作業は、リヤカバー73,74をガイド孔付リヤカバー78,79に取り替えるだけでよく、しかも、リヤカバーはシーシーバ31の背面部をカバーするだけの軽量で小形状の着色樹脂プレートでよいので、安価である一方、リヤキャリア32の付属品としてオプション販売できる。リヤキャリア32が不要となった場合には、元の穴無しリヤカバー73,74と組み替えるだけでよいので、外観を損なうこともない。
【0039】
このスクータ型自動二輪車10においては、ブリッジ部材を構成するエンドフレーム50とリヤフレーム46のハンドル取付ブラケット48とがシーシーバ31およびピリオンライダハンドル30を介して連結されるので、ピリオンライダハンドル30は車体後部フレームの補強部材としての役割を分担している。
【0040】
車体フレーム11はフレーム後部がシーシーバ31および左右一対のピリオンライダハンドル30で補強され、機械的・物理的強度が大幅に向上するので、エンドフレーム50はリヤフレーム46に溶接するだけでよく、この溶接部分にブラケット等による補強が不要となる。
【0041】
また、ピリオンライダハンドル30は、ハンドル前端部および後端部以外は、同乗者用シート18の後部外側からフレームカバー12の上部外側で車両前後方向に露出し、ピリオンライダが握り易い位置にハンドルグリップ部が配設されるため、ハンドル機能を向上させ、ピリオンライダを安定的に乗車姿勢よくサポートできる。ピリオンライダハンドル30は例えば強化プラスチック製の塗装品とした場合には、自動二輪車全体の重量軽減を図ることができ、射出成形等で種々の形状加工が可能となるので、外観形状の向上に寄与することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明に係るスクータ型自動二輪車においては、リヤフレームを収納ボックスの底面に沿って配設したので、車体カバーと収納ボックスとの間にシートフレームを配設する必要がなく、車体カバー内を収納ボックスのスペースとして有効に利用することができ、シーシーバのブリッジ部材を門型の湾曲形状に形成してこの湾曲部に収納ボックスの後部を嵌挿させたので、収納ボックスのボックス容量を増大させることができる。
【0043】
また、リヤフレームがシートフレームを兼ね、左右のリヤフレームに跨設されたブリッジ部材を、シーシーバやピリオンライダハンドルで補強したので、ブリッジ部材の小型軽量化を図ることができる一方、ピリオンライダのための同乗者用グリップを安定的に固定設置でき、車体フレーム後部の物理的・機械的なフレーム強度を充分に向上させることができる。
【0044】
さらに、リヤキャリアをシーシーバの背面側に着脱可能に取り付けたので、従来の車体カバーで覆われたリヤフレーム(シートフレーム)の取付ブラケットにリヤキャリアを取り付ける必要がなく、大型のカバーである車体カバーに取付孔を穿設する必要もなく、車体カバー内の電装品を有効的に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクータ型自動二輪車の一実施形態を示す全体側面図。
【図2】図1に示されたスクータ型自動二輪車の平面図。
【図3】図1に示されたスクータ型自動二輪車の前面図。
【図4】図1に示されたスクータ型自動二輪車の背面図。
【図5】図1に示されたスクータ型自動二輪車の車体フレーム構造を示す全体側面図。
【図6】図1に示されたスクータ型自動二輪車の車体フレーム構造を示す平面図。
【図7】図1に示されたスクータ型自動二輪車の車体フレーム後部の取付構造を示す側面図。
【図8】図1に示されたスクータ型自動二輪車において、シーシーバの取付構造を分解して示す斜視図。
【図9】図1に示されたスクータ型自動二輪車において、リヤキャリアの取付構造を分解して示す斜視図。
【符号の説明】
10 スクータ型自動二輪車
11 車体フレーム
12 フレームカバー
13 ハンドル
14 前輪
15 後輪
16 ユニットスイング型エンジン
17 運転者用シート
18 同乗者用シート
19 運転者用バックレスト
20 湾曲部
21 ステップボード
22 レッグシールド
23 フロントカバー
24 ヘッドランプ
25 導風口
26 フロントスクリーン
27 同乗者用バックレスト
28 同乗者用フートレスと
30 ピリオンライダハンドル
31 シーシーバ
32 リヤキャリア
35 ヘッドパイプ
36 アッパダウンフレーム
37 ロアダウンフレーム
38 アッパメインフレーム
39 ロッカアームメインフレーム
40 ボディフレーム
41 ブリッジフレーム
42 補強フレーム
45 メインフレーム組立体
46 リヤフレーム(シートレール)
47 補強メンバ
48 ハンドル取付ブラケット
49 マフラー
50 エンドフレーム
52 エンジン懸架ブラケット
53 支軸
54 水平シリンダ
55 収納ボックス
56 開口
57 リヤフェンダ
60,61 取付ブラケット
63,67 締付ボルト(締着手段)
64 補強リブ
66 取付凹部
68 締着手段
69 シートロック装置
70 シートロックカバー
71 フロントカバー
73,78 アッパリヤカバー
74,79 ロアリヤカバー
75 締付ねじ(締着手段)
76,77 取付用ガイド孔
80 取付部
82 締付ボルト(締着手段)
83 荷物

Claims (2)

  1. 運転者用シートと同乗者用シートを車両前後方向に備え、シート下方の車体を車体カバーで覆ったスクータ型自動二輪車において、少なくとも同乗者用シートの下方にヘルメット等の物品を収納可能な収納ボックスを配設し、この収納ボックスの下方ボックス底面に沿って左右一対のリヤフレームを延設し、左右一対のリヤフレームの後部同士を門型形状に湾曲するブリッジ部材で連結し、このブリッジ部材の湾曲部に前記収納ボックスの後部を嵌挿させる一方、上記ブリッジ部材の上部にシーシーバを取り付け、前記左右一対のリヤフレームはシートフレームを構成し、このシートフレームの中間部にハンドル取付ブラケットを立設し、このハンドル取付ブラケットと前記ブリッジ部材あるいはシーシーバとの間を同乗者用シートの左右両側で車両前後方向に延在するピリオンライダハンドルで連結したことを特徴とするスクータ型自動二輪車。
  2. 前記シーシーバは前面側にピリオンライダの腰部をサポートするバックレストを備える一方、シーシーバの背面側を車体カバーと別体のリヤカバーで覆設し、かつリヤキャリアをシーシーバ背面に着脱可能に設けた請求項1記載のスクータ型自動二輪車。
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