JP3837191B2 - 厨芥処理機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は厨芥処理機に関する。さらに詳しくは脱臭後のガス(以下、脱臭ガスという)を乾燥室内部へ再循環させることにより、乾燥室内部の臭気を脱臭し、開蓋時の臭気を低下させることができる厨芥処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、厨芥を乾燥する厨芥処理機として、厨芥を収納し、乾燥させる乾燥室と、該乾燥室を加熱する加熱手段と、乾燥室からでた蒸気を凝縮する冷却部と、臭気ガスの臭気成分を脱臭する脱臭器とからなるものがある。かかる厨芥処理機では、前記加熱手段である乾燥用ヒータにより厨芥を加熱乾燥し、発生した臭気ガスを脱臭器の触媒加熱用ヒータと触媒に通過させたのち、当該脱臭ガスを処理機本体の内部に放出し、ついで冷却ファンによって低温の周囲空気と混合し、温度を下げたのち、本体外部に排出するようにしている。
【0003】
また、開蓋時の残渣の臭気は、厨芥本来の臭気とともに強い焦げの臭気を伴っており、不快である。かかる残渣臭は、従来の厨芥処理機のばあいにはオゾン脱臭によってやわらげている。具体的には、オゾン発生機を用いたり、オゾン脱臭用の薬剤などを専用の散布機構などを用いたり、または手作業などによって乾燥室内部へ散布するなどしてやわらげている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、オゾン脱臭は一般的に脱臭効果が低く、開蓋時の残渣臭を完全に脱臭することが困難である。一方、もしオゾン濃度を高くすれば、オゾン自体の刺激臭が強くなるという問題が発生する。
【0005】
本発明はかかる問題を解消するためになされたものであり、脱臭ガスを乾燥室内部へ再循環させることにより、乾燥室内部の臭気を脱臭し、開蓋時の臭気を低下させることができる厨芥処理機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の厨芥処理機は、厨芥を収納し乾燥させる乾燥室と、該乾燥室内に温風を送風する送風手段と、臭気ガスの臭気成分を脱臭するための触媒およびヒータを有する脱臭器とからなる厨芥処理機であって、前記脱臭器の下流側に、前記乾燥室へ脱臭ガスを戻して再循環させるための再循環用パイプおよび脱臭ガスを外部へ排気するための排気用パイプが設けられてなることを特徴としている。
【0007】
前記脱臭器の下流側に、前記再循環用パイプおよび排気用パイプにそれぞれ流れる脱臭ガスの割合を変えるための調整弁が設けられているのが好ましい。
【0008】
前記再循環用パイプおよび排気用パイプにそれぞれ流れる脱臭ガスの割合がほぼ1:1であるのが好ましい。
【0009】
本発明によれば、触媒を通過して脱臭された直後の高温の脱臭ガスの一部を乾燥室に戻して厨芥の乾燥を行なう。このばあい、脱臭ガスを乾燥室内部に再循環させているため、乾燥室内部の臭気は強制的に脱臭器へ押し出され、結果的に乾燥室内部の臭気を脱臭することができる。また、厨芥を乾燥しているあいだ、乾燥室内部の臭気は絶えず排気されているため、乾燥中または乾燥終了後に開蓋時の臭気は低くなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、図面を参照しながら本発明の厨芥処理機を詳細に説明する。図1は本発明の厨芥処理機の一実施例を示す断面説明図、図2は図1の蓋の内部における触媒脱臭器および送風機構の配置を示す平面図、図3は図1の厨芥処理機の制御系を示すブロック図、図4は図1の厨芥処理機の動作方法の一例を示すフローチャートおよび図5は図1の厨芥処理機の乾燥温度および触媒温度の変化を示すグラフである。
【0011】
図1に示される厨芥処理機は、生ゴミなどの厨芥を収納し、乾燥させる乾燥室1と、該乾燥室1内に温風を送風する送風機構13と、前記乾燥室1から発生した水蒸気および臭気成分を脱臭する触媒脱臭器2とから構成されている。前記乾燥室1は、処理機本体3内に設けられ、そして乾燥室1内に厨芥を入れた処理容器4が着脱自在に装着されている。乾燥室1の上部は蓋5で覆われ、乾燥室1の室内はパッキン1aにより気密に維持できるようにされている。前記処理容器4の材質は、腐食しにくいステンレススチールやゴミがこびりつかないないようにポリテトラフルオロエチレンのコーティングを施したものが好ましい。
【0012】
前記触媒脱臭器2としては、ハニカム状の触媒層6と加熱部である触媒加熱用ヒータ7とをステンレスなどの熱伝導性および耐食性のよいケース8に直列に配置し、ケース8の周囲を断熱材23で被ったものが用いられる。前記触媒脱臭器2は、乾燥室1の外部である前記蓋5の内部に設置されている。前記触媒層6は、白金系、白金系−パラジウム系、ニッケル系などの酸化触媒がハニカム構造にされている。脱臭に触媒が用いられるのは温度をそれ程高くしないで処理でき、かつ維持が容易で処理能力が高いからである。ヒータ7には、コイル状に形成されたシーズヒータが用いられている。
【0013】
また、図2に示されるように、ケース8のヒータ7に対して上流側の端部には、吸入パイプ8aが接続され、一方、触媒層6に対して下流側の端部には前記乾燥室1へ脱臭ガスを戻して再循環させるための再循環用パイプ8bおよび脱臭ガスを外部へ排気するための排気用パイプ8cが設けられている。
【0014】
さらに、前記触媒脱臭器2の下流側において、前記再循環用パイプ8bおよび排気用パイプ8cにそれぞれ流れる脱臭ガスの割合を変えるための調整弁(図示せず)が設けられている。
【0015】
また、前記送風機構13は、蓋5に取り付けられたモータ14、温風ファン15および冷却ファン16とからなるものを用いることができる。前記冷却ファン16は、モータ14を空冷するとともに前記触媒脱臭器2の排気管用パイプ8cから排気された脱臭ガスを処理機外部へ強制的に排気するという、2つの機能を奏する。送風機構13のモータ14は、触媒脱臭器2のヒータ7に対して水平方向にずれた位置に配置されているため、モータ14は冷却ファン16によって冷却されやすくなっている。
【0016】
なお図示されていないが、本実施例の処理容器4の内部には、従来の厨芥処理機と同様に撹拌刃および固定刃が設けられている。撹拌刃をモータなどで回転させることにより厨芥の撹拌および粉砕が行なわれる。したがって、厨芥の乾燥を促進させ、乾燥処理後の厨芥を小型にさせることができる。
【0017】
本実施例における厨芥の加熱乾燥は、まず、ヒータ7を加熱するととも温風ファン15を作動させて乾燥室1と触媒脱臭器2とのあいだで図1〜2の矢印の方向に空気を強制的に循環させる。ヒータ7により加熱された空気(温風)は、温風ファン15によって乾燥室1の内部に送風され、厨芥の乾燥を行なう。厨芥乾燥時に発生する臭気ガスは、乾燥室1内部へ導入される温風によって押されることにより、吸入パイプ8aを通して触媒脱臭器2へ強制的に送られ、ヒータ7で400〜500℃程度に加熱され、触媒層6で脱臭される。
【0018】
触媒層6で脱臭された直後の高温のガスは、2つの経路に分かれて進む。
【0019】
すなわち、脱臭ガスの一部は再循環用パイプ8bを通して乾燥室1へ戻され、再び温風ファン15によって乾燥室1の内部に送風され、厨芥の乾燥を行なう。このばあい、脱臭ガスを乾燥室1内部に再循環させているため、乾燥室1内部の臭気は希釈されるとともに強制的に触媒脱臭器2へ押し出され、結果的に乾燥室1内部の臭気を脱臭することができる。また、厨芥を乾燥しているあいだ、乾燥室内部の臭気は絶えず排気されているため、乾燥中または乾燥終了後に開蓋時の臭気は低くなる。しかも、高温(200℃以上)の脱臭ガスを利用することにより、乾燥効率を向上させることができる。
【0020】
残りの脱臭ガスは、排気用パイプ8cを通して触媒脱臭器2の外部へ放出され、ついで、冷却ファン16によって、周囲の外気と混合させて温度を60℃程度に下げられ、蓋5の側面に形成された排気口5aを通して処理機外部へ強制的に排気される。
【0021】
前記再循環用パイプ8bおよび排気用パイプ8cにそれぞれ流れる脱臭ガスの割合は、前記調整弁(図示せず)により、厨芥の量、厨芥の状態(とくに、湿り具合)などの条件に応じて適宜変更することができるため、好適に厨芥の乾燥を行なうことができる。また、乾燥時間を短縮したいときには再循環用パイプ8b側を流れる脱臭ガスを多くすればよい。
【0022】
標準的な厨芥の乾燥を行なうばあいには、前記再循環用パイプ8bおよび排気用パイプ8cにそれぞれ流れる脱臭ガスの割合がほぼ1:1程度に設定すればよい。
【0023】
本実施例では調整弁を設ける例をあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、調整弁を設けずに脱臭ガスの割合を所定の割合、たとえば1:1程度に固定させておいてもよい。
【0024】
本実施例の厨芥処理機では厨芥の乾燥と触媒の加熱を1個のヒータで行うため電力の無駄がほとんどない。
【0025】
本実施例の厨芥処理機は、既存の触媒を利用することにより、乾燥室1の臭気を脱臭するための専用の機構などが不要になる。したがって、製造コストを低くすることができる。
【0026】
本実施例の厨芥処理機の動作方法として、厨芥量などの条件の変化に好適に対応しうる3つの動作方法が考えられる。これらの動作方法は、本実施例の厨芥処理機のみならず、従来より採用されている厨芥処理機についても適用可能である。以下、3つの動作方法を順に説明する。
【0027】
動作方法(1)
従来、厨芥量に応じて処理コースを選択するスイッチを備えた厨芥処理機では、それぞれのコースで処理時間を変更したが、動作方法(1)においては、処理時間だけでなく厨芥量に応じた粉砕や乾燥の仕方を選択スイッチ(図示せず)により変更することにより、各々の厨芥量での最適な処理が可能である。具体的には各々のコースで撹拌速度、乾燥温度、風量を変更する。
【0028】
コースは、表1のごとく、「少量」、「標準」および「多量」の3コースあり、各コースに応じて撹拌速度、乾燥温度および通風流量の各パラメータを設定している。
【0029】
【表1】
Figure 0003837191
【0030】
この動作方法(1)においては、処理コースを「少量」、「標準」および「多量」に分け、それらに応じて処理時間のみならず、撹拌速度、乾燥温度および通風量を設定しているので、おのおのの厨芥量での最適な処理が可能になる。
【0031】
なお、表1における各パラメータは、以下のようにして決定される。
【0032】
撹拌速度・回数(撹拌シーケンス)について
1.一般的に撹拌速度・回数が高いほど、乾燥時間は短縮される。
【0033】
2.一般的に撹拌速度・回数が高いほど、厨芥は粉状になりやすい。そして、粉状になるほど容器内部を循環し、触媒を詰まらせて脱臭能力の低下を招きやすくなる。
【0034】
3.一般的に撹拌速度・回数が低いほど、厨芥は潰れやすい。そして、潰れるほど容器にこびり付きやすくなる。
【0035】
4.したがって、少量厨芥(350g程度)、標準量厨芥(700g)のばあい、乾燥の進行が早いため撹拌速度・回数を多量厨芥(1.2kg程度)よりも高くでき、乾燥時間がさらに短縮できる。ただし、60rpm(10秒ON/75秒OFF)以上にすると厨芥は粉状になりやすく、容器内部を循環し、触媒を詰まらせて脱臭能力の低下を招きやすくなる。
【0036】
5.一方、多量厨芥では乾燥の進行が遅いため運転初期(4時間以内)は標準量厨芥並の撹拌速度・回数にすると厨芥が潰れて容器にこびり付きやすくなるため、撹拌速度・回数を上げる必要がある。その後は、乾燥が進み厨芥が標準量に近い状態になっているので、撹拌速度・回数を標準量厨芥並に戻す。
【0037】
乾燥温度について
1.一般に乾燥温度が高いほど、乾燥時間は短くなる。
【0038】
2.少量厨芥のばあい、乾燥の進行が早いため乾燥温度を標準量厨芥並(約130℃)にすると温度が高すぎて焦げ臭が発生しやすくなるのでやや低温(約110℃)にする。
【0039】
3.多量厨芥のばあい、乾燥の進行が遅いため乾燥温度を標準量厨芥並(約130℃)にすると乾燥時間が長くなるのでやや高温(約140℃)にする。
【0040】
通風流量について
1.通風により、乾燥室1内部の残留水蒸気を外部へ放出する。
【0041】
2.少量厨芥のばあい、発生する水蒸気量は少ないが、通風流量が過少であると乾燥室1内部の残留水蒸気が多く、乾燥時間がのびる。通風流量が過多であっても、水蒸気の発生が促進されるわけではなく、一定の割合で蒸発するので適正な通風流量が必要である。
【0042】
3.多量厨芥のばあい、発生する水蒸気量も多くこれを外部に放出する必要がある。
【0043】
以上の動作方法(1)によれば、処理コースを少量・標準・多量に分け、それらに応じて処理時間のみならず、撹拌速度・乾燥温度・通風流量を設定しているので、各々の厨芥量での最適な処理が可能になる。
【0044】
とくに少量コースでは、低温かつ短時間で乾燥できるため節電が可能になり、しかも、乾燥のし過ぎで厨芥が焦げて処理容器4にこびり付いたり、焦げ臭が発生することが少ない。
【0045】
一方、多量コースでは撹拌回数を少なくするとともに撹拌速度を速くしているので、厨芥が潰れて処理容器4にこびり付くことが少ない。また、乾燥温度を高めに設定しているために乾燥時間を短縮できる。
【0046】
動作方法(2)
この動作方法(2)においては、電源周波数の違いによって、乾燥時間、乾燥温度、撹拌制御およびファンの制御を変更する。
【0047】
従来の厨芥処理機で乾燥温度または撹拌速度などの制御シーケンスを変更する要因は厨芥の量のみであったので、商用周波数が変わったばあい、撹拌などのタイミングは変更しないが、モータを使用した温風ファンや撹拌刃などは、商用周波数が変わると、回転数(速度)が変わり、最適な制御を行なうことができないばあいがある。
【0048】
そこで、動作方法(2)においては商用周波数が変わったばあいに撹拌タイミング、乾燥時間および温度を変更することにより、最適な制御が可能となり、厨芥の未乾燥や加熱しすぎによる無駄な電力消費を抑えることができる。
【0049】
この動作方法(2)を実行するための制御系は、図3のブロック図に示される。図3において、入力側には、周波数を検知するための周波数検出手段、および乾燥温度検出手段21(図1参照)があり、それぞれ制御手段22(図1参照)に接続されている。制御手段22には、出力側のヒータ7、温風ファン用のモータ15および撹拌モータに接続されている。
【0050】
以上の制御系において、商用周波数が50Hzまたは60Hzのいずれかであるかを周波数検出手段によって判別する。ついで、表2のいずれか一方のモードを選別し、図4のフローチャートのように、各周波数に応じた動作を実行する。
【0051】
【表2】
Figure 0003837191
【0052】
表2および図4からわかるように、50Hzに対し、60Hz使用時は、温風ファンおよび撹拌スピードがモータの回転数変更に伴なって変化する。60Hz時に温風ファンの回転数は上昇し、吸気流量が増加する。したがって多量の空気が処理容器内に引き込まれるため、乾燥工程初期においては、通常より乾燥温度を高めに設定して、厨芥の乾燥を促している。
【0053】
以上の動作方法(2)によれば、商用周波数が変更しても常に最適な制御が可能となり、厨芥の未乾燥や加熱しすぎによる無駄な電力消費を抑えることができる。
【0054】
動作方法(3)
この動作方法(3)においては、乾燥工程が進行するにつれ、乾燥温度を変化させる。
【0055】
従来の厨芥処理機では、乾燥ヒータと触媒ヒータの2個のヒータが必要で、各々のヒータで温度制御を行なうため、電力を無駄に消費している。
【0056】
本実施例の厨芥処理機では厨芥の乾燥と触媒の加熱を1個のヒータ7で行なうため電力の無駄が生じにくい構成となっている。
【0057】
しかし、厨芥の乾燥温度をたとえば120℃でヒータを制御するばあい、厨芥の乾燥度合が進むにつれ、120℃を維持するのに必要な出力は減少し、それにつれて触媒の温度も低下し、その結果所望の脱臭効果がえられないという問題が生じるばあいがある。
【0058】
そこで、動作方法(3)では、厨芥の乾燥度合が進めば、乾燥温度をたとえば140℃に上昇させ、ヒータ出力を上げることにより触媒の温度低下を防止し、触媒温度を一定にすることを可能にしている。
【0059】
この動作方法(3)を実行するための制御系は、図3のブロック図のうち、入力側の乾燥温度検出手段21、制御手段22およびヒータ7の各ブロックを接続した系である。
【0060】
この動作方法(3)によれば、図5のグラフに示されるように、厨芥の乾燥度合が進み、ヒータ7の出力低下に伴って触媒温度T1が除々に低下するが、ヒータ7にON−OFF通電するOFF時間が所定時間より多くなったとき(図5のt1のとき)、乾燥温度T2をヒータ7のON−OFFの断続的な変化によって140℃に上昇させる。
【0061】
それにより、触媒温度を最適動作温度(400℃程度)に維持させることができる。
【0062】
以上の動作方法(3)によれば、乾燥温度を可変することにより、触媒の温度が一定となり、脱臭を効率よく行なうことが可能となる。
【0063】
なお、この動作方法(3)については、本出願人が先に提案した厨芥処理機(特願平8−131578号)、すなわち、触媒脱臭器のケースを蓋の下部に突出させ、温風ファンの風を直接ケースに当てることにより温風ファンを発生させる厨芥処理機を用いて行なっても前述と同様に脱臭を効率よく行なうことができる。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、触媒を通過して脱臭ガスの一部を乾燥室に戻して再循環させることにより、乾燥室内部の臭気を脱臭することができる。また、厨芥を乾燥しているあいだ、乾燥室内部の臭気は絶えず排気されているため、乾燥中または乾燥終了後に開蓋時の臭気は低くなる。
【0065】
しかも、既存の触媒を利用することにより、乾燥室の臭気を脱臭するための専用の装置などが不要になる。したがって、製造コストを低くすることができる。
【0066】
さらに、高温(200℃以上)の脱臭ガスを利用することにより、乾燥効率を向上させることができる。
【0067】
しかも、本発明の厨芥処理機は、ヒータを1個にすることにより、構成が簡単になり、かつ部品数削減によって、コストダウンが可能になる。しかも、ヒータの熱効率が上昇し、無駄の少ない加熱が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の厨芥処理機の一実施例を示す断面説明図である。
【図2】図1の蓋の内部における触媒脱臭器および送風機構の配置を示す平面図である。
【図3】図1の厨芥処理機の制御系を示すブロック図である。
【図4】図1の厨芥処理機の動作方法の一例を示すフローチャートである。
【図5】図1の厨芥処理機の乾燥温度および触媒温度の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 乾燥室
2 触媒脱臭器
5 蓋
6 触媒層
7 ヒータ
8a 吸入パイプ
8b 再循環用パイプ
8c 排気用パイプ
13 送風機構

Claims (3)

  1. 厨芥を収納し乾燥させる乾燥室と、該乾燥室内に温風を送風する送風手段として機能する送風機構と、臭気ガスの臭気成分を脱臭するための触媒およびヒータを有する脱臭器と、前記乾燥室の上部を覆う蓋からなる厨芥処理機であって、
    前記脱臭器の下流側に、前記乾燥室へ脱臭後のガスを戻して再循環させるための再循環用パイプおよび脱臭後のガスを外部へ排気するための排気用パイプが設けられ
    前記蓋の側面に排気口が形成され、かつ
    前記蓋に、前記脱臭器、送風機構、再循環用パイプおよび排気用パイプが組み込まれてなる
    ことを特徴とする厨芥処理機。
  2. 前記脱臭器の下流側に、前記再循環用パイプおよび排気用パイプにそれぞれ流れる脱臭後のガスの割合を変えるための調整弁が設けられてなる請求項1記載の厨芥処理機。
  3. 前記再循環用パイプおよび排気用パイプにそれぞれ流れる脱臭後のガスの割合がほぼ1:1である請求項1または2記載の厨芥処理機。
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