JP3835860B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、目的地への誘導案内を行う車両ナビゲーションシステムに係り、特に表示画面の地図上に案内経路や目的地マーク等の重要情報を表示するとともに、ウィンドウを表示する表示装置を備えた車両ナビゲーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−ROM等に地図情報を記録しておき、その地図情報を読み出して、車両の現在地とともに表示装置に表示させ、車両を所定の目的地に誘導する車両ナビゲーションシステムが知られている。かかるナビゲーションシステムでは、出発地や目的地を運転者が設定し、予め格納された地図データから所望の経路を探索し、運転者に表示して目的地へ誘導案内するようにしている。また、目的地の他に、目的地に至る経路の途中にある学校、郵便局、ガソリンスタンド等の目標となる施設を経路とともに表示装置に表示し、運転者の便宜に供している。例えば、車両の現在地近傍の道路と交差点等を含む所望の経路とともに、その周辺に存在する目標物の記号であるランドマークや目的地を示す目的地マーク等を表示装置に表示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
表示装置には上記道路や経路、目的地マーク、及びランドマーク等を表示する他に、目標物の名称や記号の説明、あるいは経路の途中にあるホテルや病院等の目標物を含む施設等の詳細情報を表示するため、必要なときに表示画面にウィンドウを表示しここに表示することが行われている。しかし、このウィンドウのサイズは固定されており、また、表示画面上の位置も決まった場所となっている(図1)。
【0004】
このようにウィンドウのサイズと位置が決まっていると、地図上の自車の現在位置を示すマーク、目的地マークや目標物のマークであるランドマーク、さらには誘導経路上の交差点や渋滞情報等の重要情報をこのウィンドウが覆い隠してしまうことがあり、経路に従って走行するに際し大きな支障をきたすことがある。従って、本発明の目的は表示画面上にウィンドウを表示したときでも、表示画面上の重要情報がウィンドウによって隠れないようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、地図上にウインドウ表示を行うナビゲーション装置において、自車の進行方向にある渋滞箇所の位置がウインドウに隠されている場合、該渋滞箇所が見えるようにウインドウの表示位置を変更する表示制御手段を備えたことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いながら本発明に係る経路案内装置の好適な実施の形態を説明する。
図2は本発明の車両ナビゲーションシステムを構成する基本ハード構成を示す。図2において、車速センサ等の距離センサ1、及び地磁気センサ、振動ジャイロ、光ファイバージャイロ、ガスレートセンサなどのいずれか、もしくはそれらの組み合わせからなる方位センサ2が車両に設けられ、両センサからの検出信号はマイクロコンピュータ3に供給される。一方、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)4はGPS衛星からの電波を受信して復調し、復調したGPS信号をマイクロコンピュータ3に供給する。マイクロコンピュータ3は距離センサ1からの検出信号を積分して得られる積分距離データ及び方位センサ2からの方位データに基づき現在位置を求める。さらにCD−ROM、ICカード、ハードデイスク等の記憶装置5に予め格納されている地図データを読み出して表示装置6に表示し、地図上に車両の現在位置を表示する。あるいは、マイクロコンピュータ3はGPS信号に基づく現在位置の範囲を特定し、この特定された範囲でのみ地図データと車両の現在位置を表示する。カラーCRT、LDT等よりなる表示装置6は地図データを表示するとともに、マイクロコンピュータ3から出力される車両の現在位置等の各種データに基づく情報を表示する。操作スイッチ部7はマイクロコンピュータ3へ各種表示条件を与えるための操作部である。さらに、アンテナ8と送受信装置9は他の車両とやりとりを行うためのものであり、互いの車両位置を連絡し、表示画面上に自車の位置とともに、他車の位置を表示するものである。
【0007】
図3は本発明の第1の実施の態様を示すもので、表示装置6(図2)の地図上に案内経路や目的地マーク等の重要情報を表示するとともに、ウィンドウを表示したとき、前記地図上の重要情報がウィンドウにより覆い隠されているかどうか判断する手段を備え、覆い隠されていると判断された場合、重要情報が見えるようにするためウィンドウに処理を加えたものである。例えば、図3(a)はウィンドウが重要情報である目的地マークと重なった場合、重要情報が覆い隠されていると判断され、目的地マークを避けてウィンドウを目的地マークと重ならない画面右下に移動したものである。図3(b)はウィンドウの位置はほぼ同じで目的地マークと重ならないように縮小したものである。図3(c)はウィンドウの位置はほぼ同じで目的地マークと重ならないようにウィンドウを倒したものである。これらの他にも重要情報が見えるようにするため、地図上の配置に応じてウィンドウに種々の処理を加えることができる。
【0008】
図4は本発明の第2の実施の態様を示すもので、ウィンドウによって覆い隠されている重要情報が見えるようにするため、ウィンドウではなく表示されている地図に処理を加えたものである。例えば、図4(a)はウィンドウが重要情報である目的地マークと重なった場合、地図画面をスクロールして目的地マークがウィンドウと重ならないようにしたものである。図4(b)は地図画面を縮小して目的地マークがウィンドウと重ならないようにしたものである。これらの他にも重要情報が見えるようにするため、地図上の配置に応じて地図画面に種々の処理を加えることができる。
【0009】
図5は本発明の第3の実施の態様を示したもので、ウィンドウによって覆い隠されている重要情報が見えるようにするため、ウィンドウ及び/又は表示地図に処理を加えたものである。例えば、図3の(a)ウィンドウの移動、(b)ウィンドウの縮小、(c)ウィンドウを倒す、及び図4の(a)地図画面をスクロールする、(b)地図画面を縮小する、の態様の内から複数を組み合わせたものである。例えば、図5(a)に示されたものはウィンドウを移動するとともに縮小したものであり、図5(b)に示されたものはウィンドウを移動・縮小するとともに地図画面をスクロールしたものである。
【0010】
なお、図3、図4、図5の実施態様では重要情報として目的地マークを例に説明したが、図6に示すように重要情報としてその他に自車の位置マーク、他車の位置マーク、ランドマーク、交差点等を含む誘導経路、渋滞情報等が含まれる。図7は本発明の第4の実施の態様を示すフローチャートで、ウィンドウによって覆い隠されている重要情報の種類に応じて、また、状況に応じてウィンドウもしくは地図に適当な処理を行うものである。第4の実施態様では、ウィンドウに覆い隠された重要情報がランドマーク、誘導経路、渋滞情報以外の情報を含む場合はウィンドウもしくは地図に適当な処理を加え、他方、ランドマーク、誘導経路、渋滞情報のみであった場合はこれらの情報が自車の進行方向にある場合に限って、ウィンドウもしくは地図に適当な処理を加え、自車の進行方向と反対側にある場合は処理を加えないようにするものである。
【0011】
図7のフローチャートでその動作を説明する。まずナビゲーションシステムの表示装置画面の地図上にウィンドウを表示する(S1)。このとき重要情報がウィンドウに覆い隠されているか判断し(S2)、Noであれば処理はせず、Yesである場合その隠されている重要情報がランドマーク、誘導経路、渋滞情報のみであるかどうか判断する(S3)。Noであれば、即ち、隠されている重要情報がランドマーク、誘導経路、渋滞情報以外の、例えば、目的地マークや他車の位置マーク等を含む場合、図3、図4、図5に示されたようにウィンドウもしくは地図に適当な処理を加える。他方、Yesであれば、即ち、隠されている重要情報がランドマーク、誘導経路、渋滞情報のみであれば、これら重要情報の位置が自車の進行方向の反対側にあるか判断する(S4)。Noであれば、即ち、重要情報の位置が自車の進行方向にあれば、前記したようにウィンドウもしくは地図に適当な処理を加える。Yesであれば、即ち、重要情報の位置が自車の進行方向の反対側にあれば、すでに通過した位置であるのでウィンドウにこれらの重要情報が覆い隠されていても格別支障はないので処理は加えない。
【0012】
図8は本発明の第5の実施の態様を示すフローチャートで、ウィンドウによって覆い隠されている重要情報の種類に応じて、また、状況に応じてウィンドウもしくは地図に適当な処理を行うものである。第5の実施態様では、ウィンドウに覆い隠された重要情報が誘導経路、渋滞情報以外の情報を含む場合はウィンドウもしくは地図に適当な処理を行い、他方、ウィンドウによって覆い隠されている情報が誘導経路、渋滞情報のみであり、これらの情報の覆い隠されている部分に交差点がない場合はこれらの情報が表示されなくても格別支障はないので、ウィンドウもしくは地図に処理を加えないようにするものである。即ち、これらの情報の覆い隠されている部分に交差点がある場合、案内経路ではその交差点を右折するのか左折するのか、または直進するのか不明となり、また、その交差点と渋滞情報の道路との関係が不明となるので、ウィンドウもしくは地図に適当な処理を加えて交差点を表示させるが、そうでない場合は処理を加えないようにするものである。
【0013】
図8のフローチャートでその動作を説明する。まずナビゲーションシステムの表示装置画面の地図上にウィンドウを表示する(S1)。このとき重要情報がウィンドウに覆い隠されているか判断し(S2)、Noであれば処理はせず、Yesである場合その隠されている重要情報が誘導経路、渋滞情報のみであるかどうか判断する(S3)。Noであれば、即ち、隠されている重要情報が誘導経路、渋滞情報以外の、例えば、目的地マークやランドマーク、あるいは他車の位置マーク等を含む場合、図3、図4、図5に示されたようにウィンドウもしくは地図に適当な処理を加える。他方、Yesであれば、即ち、隠されている重要情報が誘導経路、渋滞情報のみであった場合、これら情報の覆い隠されている部分に交差点があるかどうか判断する(S4)。Yesであれば、即ち、誘導経路、渋滞情報の覆い隠されている部分に交差点があれば、前記したようにウィンドウもしくは地図に適当な処理を加える。Noであれば、即ち、誘導経路、渋滞情報の覆い隠されている部分に交差点がなければ、ウィンドウにこれらの重要情報が覆い隠されていても格別支障はないので処理は加えない。
【0014】
図9は本発明の第6の実施の態様を示すフローチャートで、ウィンドウに覆い隠されている重要情報の種類に応じて、また、状況に応じてウィンドウもしくは地図に適当な処理を加えるものである。第6の実施態様では、ウィンドウに覆い隠された重要情報が誘導経路以外の情報を含む場合はウィンドウもしくは地図に適当な処理を加え、他方、誘導経路のみであり、これらの情報の覆い隠されている部分に左右折する交差点がある場合は、ウィンドウもしくは地図に適当な処理を加え交差点を表示し、そうでない場合は処理を加えないようにするものである。
【0015】
図9のフローチャートでその動作を説明する。まずナビゲーションシステムの表示装置画面の地図上にウィンドウを表示する(S1)。このとき重要情報がウィンドウに覆い隠されているか判断し(S2)、Noであれば処理はせず、Yesである場合その隠されている重要情報が誘導経路のみであるかどうか判断する(S3)。Noであれば、即ち、隠されている重要情報が誘導経路以外の、例えば、目的地マークやランドマーク、あるいは他車の位置マーク等を含む場合、図3、図4、図5に示されたようにウィンドウもしくは地図に適当な処理を加える。他方、Yesであれば、即ち、隠されている重要情報が誘導経路のみであれば、これら重要情報の覆い隠されている部分に左右折する交差点があるかどうか判断する(S4)。Yesであれば、即ち、誘導経路の覆い隠されている部分に左右折する交差点があれば、前記したようにウィンドウもしくは地図に適当な処理を加える。Noであれば、即ち、誘導経路の覆い隠されている部分に左右折する交差点がなければ、ウィンドウに誘導経路が覆い隠されていてもほぼ直線に、または道なりに進めばよく、案内経路に従って走行するためには格別支障はないので処理は加えない。
【0016】
【発明の効果】
上記のように本発明は、表示画面の地図上の自車位置マーク、目的地マーク、ランドマーク、誘導経路、渋滞情報等の重要情報がウィンドウに覆い隠されたときでも、表示画面のウィンドウ、或いは地図に処理を加えてこれら重要情報が見えるようにするのでこれらの情報を認識でき、案内経路に沿った走行を支障無く行うことができる。
【0017】
また、重要情報がウィンドウに覆い隠されていても走行に支障のない場合は、表示画面のウィンドウ、或いは地図に処理を加えないようにしているため、全体的な処理工程数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表示画面にウィンドウを表示した従来例を示す図である。
【図2】本発明のナビゲーションシステムの基本構成を示す図である。
【図3】ウィンドウが表示された画面に処理を加えた本発明の第1の実施態様を示す図である。
【図4】ウィンドウが表示された画面に処理を加えた本発明の第2の実施態様を示す図である。
【図5】ウィンドウが表示された画面に処理を加えた本発明の第3の実施態様を示す図である。
【図6】地図上に表示された重要情報の例を示す図である。
【図7】ウィンドウが表示された画面に処理を加えた本発明の第4の実施態様のフローチャートを示す図である。
【図8】ウィンドウが表示された画面に処理を加えた本発明の第5の実施態様のフローチャートを示す図である。
【図9】ウィンドウが表示された画面に処理を加えた本発明の第6の実施態様のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1…距離センサ
2…方位センサ
3…マイクロコンピュータ部
4…GPS(グローバル・ポジショニング・システム)
5…記憶装置
6…表示装置
7…操作スイッチ
8…アンテナ
9…送受信装置
Claims (1)
- 地図上にウインドウ表示を行うナビゲーション装置において、自車の進行方向にある渋滞箇所の位置がウインドウに隠されている場合、該渋滞箇所が見えるようにウインドウの表示位置を変更する表示制御手段を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
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