JP3786047B2 - 車載ナビゲーション装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載ナビゲーション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として特許第2840327号公報に開示されている車載ナビゲーション装置がある。このナビゲーション装置は、車両が停止中である場合には細街路を通常の表示態様で表示させ、その一方で、車両が走行中である場合には、例えば細街路部のパレット色を背景色に近いものに変更して細街路の視認度を低下させるようにしている。このように、従来の車載ナビゲーション装置は、走行中には細街路部の視認度を低下させ、高速道路や国道などの幹線道路の表示のみが際立つようになっている。従って、ナビゲーション装置のユーザは、車両が走行中であるとき、細街路部の細かな地図情報に惑わされることなく、国道や高速道路等の幹線道路に関する道路状況を容易に把握することができる。また、車両が停止しているときには、幹線道路とその周囲の細街路を確認することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車載ナビゲーション装置は、停車時には細街路や幹線道路を含んだ全ての道路が表示されるため、特に幹線道路に渋滞が発生した時、ユーザは細街路を利用して渋滞を避けるための抜け道を探索する場合がある。
【0004】
しかしながら、抜け道として利用される細街路は、住宅地内や商店街を走る道路であったり、通学に利用される道路(スクールゾーン)であったりする場合がある。従って、そのような住宅地等の細街路を走行する車両が増加すると、交通量の増加に伴って排気ガスや騒音なども増加するため、環境面での悪影響が生じる。
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点を鑑みてなされたもので、ユーザが不必要に地域の住宅地等の細街路に入り込むことを防止することができる車載ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の車載ナビゲーション装置は、道路地図データを格納する道路地図格納手段と、道路地図格納手段に格納された道路地図データを読み出して表示部へ表示させる表示処理手段とを有する車載ナビゲーション装置であって、予め設定した所定エリアの道路表示に関して、少なくとも細街路表示に制限を加えて、所定エリア外の道路表示と異なる表示態様とする表示制御手段を有することを特徴とする。
【0007】
これにより、所定エリアにおいては、ユーザが表示部に表示される道路地図に基づいて細街路を含む経路を選択することを抑制できる。従って、ユーザが不必要に、その所定エリアに含まれる細街路からなる住宅地内の道路やスクールゾーンとして指定された道路に入り込むことを防止することができる。その結果、住宅地等における交通量の増加に伴う排気ガスや騒音などの問題が減少する。
【0008】
ここで、所定エリアとは、例えば、細街路によって構成される住宅地内の道路、商店街の道路やスクールゾーンに指定されている道路等のいずれかの生活道路を含むエリアである。また、細街路とは、上述の生活道路や、道路幅が所定以下の道路として定義することができる。例えば、道路幅が5.5m以下の道路を細街路と定義しても良い。
【0009】
請求項2に記載の車載ナビゲーション装置のように、表示制御手段は、予め設定した所定エリアの細街路を非表示にすることによって細街路表示に制限を加えることができる。これにより、表示部の道路地図には、細街路が表示されることなく、細街路以外の道路(例えば、高速道路や国道等の幹線道路)のみが表示される。このような表示により、ユーザは幹線道路に従った経路のみを確認することができるため、細街路への進入を効果的に防止することができる。
【0010】
さらに、請求項3に記載の車載ナビゲーション装置では、表示制御手段は、予め設定した所定エリアの細街路を、所定エリア外の道路表示に対して、視認度を低下させた表示態様とする。この視認度を低下させる方法としては、例えば、細街路を表示部に表示される道路地図の背景色と同系色で表示したり、薄い色で表示したり、或いは細線や点線で表示したりするものである(トーンダウン表示)。この場合にも、細街路に関する地図表示の視認性が低下するとともに、予めユーザにトーンダウン表示された細街路を走行しないよう注意を促しておくことにより、細街路への進入の防止に効果がある。
【0011】
請求項4に記載の車載ナビゲーション装置によると、日時及び曜日の情報を取得する時間情報取得手段を有し、道路地図データは、所定エリアに属する細街路の表示制限を行うべき日時及び曜日の情報が記述された表示制限データを有し、表示制御手段は、時間情報取得手段によって取得される時刻及び曜日が、表示制限データに記述された日時及び曜日と一致する場合には、所定エリアに属する細街路の表示に制限を加えることを特徴とする。
【0012】
スクールゾーンに指定されている細街路は、特に、登校時や下校時の時間帯及び曜日に交通量を減少させることが好ましい。また、商店街を通る細街路は、夕刻に混雑することが多い。このように、スクールゾーンや住宅地、商店街内の細街路に関しては、特に人通りの多い時間及び曜日に表示を制限することで、より的確な通行の制限を行うことができる。さらに、必要時のみ道路表示に制限を加えることにより、車載ナビゲーション装置のユーザの利便性の低下を最小限に抑えることができる。
【0013】
請求項5に記載の車載ナビゲーション装置は、道路地図データを格納する道路地図格納手段と、道路地図格納手段に格納された道路地図データを読み出して表示部へ表示させる表示処理手段と、出発地から目的地までの走行経路を表示部へ道路地図と共に表示して経路誘導を行う経路誘導手段とを有する車載ナビゲーション装置であって、予め設定した所定エリアの道路表示に関して、少なくとも細街路表示に制限を加えて、所定エリア外の道路表示と異なる表示態様とする表示制御手段を有することを特徴とする。
【0014】
このように、経路誘導手段を有する車載ナビゲーション装置を用いて経路誘導をしながら走行する場合でも、所定エリアの細街路の表示を制限することで、不必要に細街路に入り込むことを防止することができる。なお、細街路の表示に関して制限が加えられている場合であっても、経路誘導は幹線道路を利用して行うことができるので、ユーザは誘導される走行経路に従って目的地まで走行できる。
【0015】
請求項6〜請求項8に記載した車載ナビゲーション装置の構成及び作用は、請求項2〜請求項4に記載した車載ナビゲーション装置と同様であるため、その説明を省略する。
【0016】
請求項9に記載の車載ナビゲーション装置によれば、表示制御手段は、予め設定した所定エリア内に目的地が位置する場合には、その所定エリア内の道路表示を、所定エリア外の道路表示と同一の表示態様とすることを特徴とする。
【0017】
これにより、目的地が所定エリア内の細街路沿いに位置するときでも、ユーザは細街路沿いの目的地を的確に設定することができる。また、細街路沿いに設定された目的地に向かって経路誘導している場合に、目的地付近に自車両が接近したとき、目的地の周辺の細街路を含む道路地図が表示されていることにより、ユーザは目的地まで経路に沿って走行することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態における車載ナビゲーション装置に関して、図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係わる車載ナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態の車載ナビゲーション装置は、位置検出器1、地図データ入力器6、操作スイッチ群7、これらに接続された制御回路8を備える。さらに、制御回路8に接続された外部メモリ9、表示装置10、外部情報入出力装置11、及びリモコンセンサ12を備えている。なお、制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、入出力回路、及びこれらの構成を接続するバスラインが備えられている。ROMには、制御回路8が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が所定の演算処理を実行する。なお、このプログラムは、外部情報入出力装置11から取得したり、また外部メモリ9を介して外部から取得したりすることもできる。
【0020】
位置検出器1は、いずれも周知の地磁気センサ2、ジャイロスコープ3、距離センサ4、及び衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機5を有している。これらは、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお各センサの精度によっては、位置検出器1を上述した内の一部で構成してもよく、更にステアリングの操舵位置を検出する回転センサ、各転動輪の回転速度を検出する車輪センサなどを用いてもよい。
【0021】
地図データ入力器6は、道路データや目印データ等の各種の地図データを制御回路8に入力するための装置である。この地図データ入力器6は、各種の地図データを記憶する記憶媒体を備え、記憶媒体としては、そのデータ量からCD−ROMやDVD−ROMを用いるのが一般的であるが、メモリカードやハードディスクなどの媒体を用いてもよい。
【0022】
ここで、道路データの構成について図2を用いて説明する。図2に示すように、道路データ6aは、道路毎に固有の番号を付したリンクID、リンク座標データ、ノード座標データ、高速道路や国道等の道路種別を示す道路種別データ、道路幅員データ等の各データから構成されている。このうち、リンク座標データのリンクとは、地図上の各道路を、交差点、分岐点などを示すノードにより複数に分割し、そして2つのノード間をリンクとして規定したものである。そして、リンク座標データには、このリンクの始端と終端の座標が記述される。なお、リンクの途中にノードが含まれる場合には、ノード座標データにノード座標が記述される。目印データは、図示していないが、地名、建築物名、道路名等と、それに対応する地図上の座標を関連付けたデータとして構成している。
【0023】
表示装置10は例えば液晶ディスプレイによって構成され、表示装置10の画面には位置検出器1によって検出された車両の現在位置に基づいて表示される自車両マークと、地図データ入力器6より入力される地図データと、更に地図上に表示する誘導経路等の付加データ等が表示される。
【0024】
外部情報入出力装置11は、例えばVICS(Vehicle Information and Communication System)などの外部から提供される情報を受信し、また外部へ情報を発信する装置である。外部から受け取った情報は、制御回路8で処理し、例えば渋滞情報や規制情報等は地図上に重ねて表示する。また必要であれば、制御回路8で処理した情報を外部情報入出力装置11から出力する。
【0025】
リモコンセンサ12は、リモートコントロール端末(以下リモコンと称する)13からの各種の操作信号を受信し、制御回路8に出力する。また、操作スイッチ群7は、例えば表示装置10と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチとして構成され、各種入力に使用される。例えば、本実施形態による車載ナビゲーション装置はいわゆる経路案内機能を備えており、リモコン13、あるいは操作スイッチ群7により目的地の位置を入力すると、現在位置を出発地として、目的地までの最適な経路を自動的に選択して走行経路が形成され、その走行経路が表示装置10に表示される。
【0026】
次に、本発明の特徴である、表示装置10に道路地図を表示する際の、表示制限を行うべきエリアに属し、かつその表示制限の対象となる道路を検索する対象道路検索処理、及び対象道路の表示を制御する表示制御処理について、図2の機能ブロック図及び図3のフローチャートを用いて説明する。
【0027】
図3に示すように、まず、車載ナビゲーション装置に電源が投入されると、初期設定が行われる(ステップS1)。ここで行われる初期設定とは、各種センサの初期化処理や、GPSやVICS等の外部との通信リンクの確立のための処理を含むものである。
【0028】
そして、初期設定が完了したならば、自車両の現在位置を検出する(ステップS2)。自車両の現在位置は、位置検出器1によって検出され、GPS受信器5による検出位置は、上述の道路データの座標データ(緯度と経度)と同じ形態で取得される。また、地磁気センサ2、ジャイロスコープ3、距離センサ4によって自車両の進行方向や走行距離に関する情報も同時に取得され、自律航行による現在位置の座標データの算出を行うとともに、道路データとのマップマッチングを行って、現在位置の検出精度の向上を図っている。
【0029】
続いて、ユーザが経路案内を希望したかどうかの判断を行う(ステップS3)。ここで、ユーザが経路案内を希望した場合には経路探索処理(ステップS4)を実行して現在位置から目的地までの最適経路を作成する。一方、経路案内を希望しない場合にはステップS5へ処理が移る。
【0030】
そして、自車両の現在位置の座標に基づいて、自車両周辺の目印データと道路データの読み込みを行う(ステップS5)。このデータの読み込みは、図2に示すデータ読み込み部8bによって行われるが、操作スイッチ群7等によって設定された道路地図の縮尺に応じた道路データ等が読み込まれる。従って、まず、設定されている縮尺をコマンド解釈部8aを介して読み込み、続いて、この設定された縮尺の道路地図を描画するために必要な目印データや道路データを読み込む。
【0031】
例えば、図4に示す自車両周辺の道路データが読み込まれたとする。この道路データを基に表示器10に道路地図を表示させると図5(a)に示す道路地図となる。なお、学校マーク15は、目印データから読み込まれたものである。
【0032】
続いて、表示制限を行うべきエリアに属し、かつその表示制限の対象となる道路を検索する対象道路検索処理(ステップS6)について、図4及び図5の例を用いて説明する。まず、図4に示される自車両周辺の道路データから、表示制限を行うエリアに属し、かつ表示制限の対象となる道路データを検索する。このエリアとは、上述のように、細街路によって構成される住宅地内の道路、商店街の道路やスクールゾーンに指定されている道路等のいずれかの生活道路を含むエリアとして定義できる。本実施形態では、その例として、図5(a)に示すような、学校を中心とする半径1km以内のエリア16を表示制限を行うべきエリアとした。この表示制限を行うべきエリアは、本実施形態の例に限らず、例えば商店街や住宅地等を中心とした所定距離を半径とするエリアと定義したり、行政機関の指定するスクールゾーンをエリアとして定義したり、あるいは地目(商業地、第1種住宅用地等の土地種別)に基づいてエリアを定義したりしても良い。
【0033】
次に、このエリア16内にリンクの始端もしくは終端座標、あるいはリンク途中のノード座標が属する道路(すなわち図4の道路データでいうリンク)を、図4に示す道路データから検出する。本実施形態では、図5(a)から明らかであるように、リンクIDがL2、L3、L4、L5、L6の道路が表示制限を行うエリアに属する道路であると検出される。続いて、このL2、L3、L4、L5、L6の道路から、表示制限の対象となる道路(つまり細街路)を検索する。ここで、図4に示すように、本実施形態における道路データには、道路毎にその道路種別が記憶されている。この道路種別としては、高速道路、有料道路、国道、都道府県道、細街路等が記憶される。従って、この道路種別を検索することで、L4、L5、L6の細街路が表示制限を行うべき道路として選択される。
【0034】
続いて、ステップ7では、ステップS6で表示制限を行うべき道路が選択されたか否かの判断を行う。本実施形態では、L4〜L6の道路が選択されたので、表示制御処理(ステップS8)に処理が移る。なお、表示制限を行うべき道路が選択されない場合には、表示処理(ステップ9)に処理が移行する。
【0035】
ステップS8の表示制御処理は、図2の道路表示設定処理部8cにおいて実行される。ここでは、データ表示部8dへ送信する地図表示データに制限を加える処理が行われる。例えば、表示制限の対象の道路であるL4〜L6を非表示にするため、道路表示設定処理部8cから送信する地図表示データのうち、L4〜L6の道路データを間引いた地図表示データをデータ表示部8dへ送信する。これにより、データ表示部8dで実行される表示処理(ステップS9)を経て、図5(b)に示すようなL4〜L6の道路が非表示となった道路地図が表示装置10の画面に表示される。
【0036】
そのほか、ユーザの視認度を低下させるために、表示制限の対象の道路であるL4〜L6の表示色を背景色と同系色にしたり、薄い表示色を用いたり、或いは細線や点線で表示(トーンダウン表示)するような地図表示データをデータ表示部8dへ送信しても良い。これにより、表示制限の対象の道路であるL4〜L6が、他の道路表示に比べトーンダウンした表示態様となる。図5(c)は、表示制限の対象の道路であるL4〜L6を点線で表示(トーンダウン表示)した例である。
【0037】
このように、自車両周辺の目印データと道路データの読み込み、この道路データから表示制限を行うエリアに属する道路を検索し、対象となる道路の地図表示データに制限を加えることで、ユーザが不必要にスクールゾーンや住宅地内の細街路等に入り込むことを防止することができる。また、表示制限の対象となる道路の表示をトーンダウンした表示態様とすることによって、ユーザは細街路に対する視認性が低下し、その逆に幹線道路の視認性が向上するため、幹線道路を利用した経路を使用するようになる。その結果、細街路への進入を防ぐことができる。
【0038】
(変形例1)
図6に示すように、経路案内中に自車両の現在位置が目的地17に接近した場合に、この目的地17が上述のエリア内に位置するときは、車載ナビゲーション装置の本来の利便性を考慮して表示態様を変更しないことが望ましい。本変形例の処理は、図3の表示制御処理(ステップS8)において、まず目的地の座標がエリア内に位置するか否かを判断し、その判断の結果、エリア内に目的地が位置する場合には表示態様を変更しない処理が実行される。
【0039】
これにより、目的地17付近の細街路は、他の道路表示と同じ表示態様で表示され、ユーザは表示される経路に従って走行することが可能となる。
【0040】
(変形例2)
特定のエリアにおいて、人通りの多い時間帯や曜日に限定して道路表示を制限する例について説明する。
【0041】
本変形例のカーナビゲーション装置は、時刻更新部8eを有している。この時刻更新部8eは、図2のように、制御回路8に内蔵されており、日時と曜日を随時更新する。そして、道路表示設定処理部8cは、この日時及び曜日の情報を時刻更新部8eから取得する。なお、この時刻更新部8eは、図3の初期設定(ステップS1)において、ユーザが日時や曜日を設定し直すことが可能である。
【0042】
また、図7に示すように、本変形例では表示制限を行うべきエリアのマップが設けられ、このマップのエリアに各々表示制限データが付加される。この表示制限データとは、特定の時間帯及び曜日に限り、表示制限を行うべきエリアに付加されるものである。例えば、スクールゾーンに指定されたエリアについては、土曜日と日曜日を除く午前7時から午前9時までの時間帯で表示制限が行われるように、その表示を制限する時間帯及び曜日を設定する。
【0043】
そして、図3の表示制御処理(ステップS8)において、現在の日時及び曜日を時刻更新部8eから取得し、取得した日時及び曜日が各々のエリアの表示制限データの時間帯及び曜日と一致するかどうかを判断する。そして、日時及び曜日が一致する場合には、このエリアに属する細街路を非表示にしたり、トーンダウンした表示態様にしたりする表示制御を行う。また、一致しない場合には表示制御を行わない。
【0044】
このように、特に人通りの多い時間帯や曜日に限定して表示制御を行うことで、カーナビゲーション装置のユーザの利便性の低下を抑えつつ、より的確な通行の制限を行うことができる。
【0045】
(変形例3)
上述の実施形態等においては、細街路に関して表示制限するエリアが設定され、そのエリア内における細街路を選択して表示制限の対象としていた。しかしながら、各道路に対して、表示制限データを付加して、その表示制限データが付加された道路の集合により、前述したエリアを構成してもよい。すなわち、本変形例のカーナビゲーション装置は、変形例2と同様に時刻更新部8eを有している。また、図8に示すように、本変形例の道路データでは、表示制限を行うべき各細街路に表示制限データを付加している。そして、この表示制限データの日時及び曜日に基づいて表示制限が行われる。本変形例においても、図3の表示制御処理(ステップS8)において、表示装置10へ表示する道路データの表示制限データの時間帯及び曜日と、時刻更新部8eから取得される時間及び曜日とが一致するかどうかが判断される。そして、一致する場合には、表示制限の対象となる道路について表示制御を行い、一致しない場合には、表示制御を行うことなく、図8に示す道路データに基づいて道路地図が表示される。
【0046】
なお、図8に示す自車両周辺の道路データには、道路毎にその道路種別が記憶されているが、この道路種別を、スクールゾーンに指定され、かつ道路幅が狭い細街路に相当する道路については「スクールゾーン」と記憶する。また、住宅地内の道路であって、かつ道路幅が狭い細街路に相当する道路については「住宅地」と記憶する。このように、道路データの道路種別を表示制限の対象である道路であることが直接的に把握できる道路種別で記憶することで、エリアを設定することなく、表示制限の対象である道路が図3に示す対象道路検索処理(ステップS6)において検索できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる、車載ナビゲーション装置の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる、制御回路8の機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係わる、車載ナビゲーション装置のフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態に係わる、道路データのデータ構成図である。
【図5】本発明の実施形態に係わる、道路地図の表示イメージ図である。
【図6】本発明の実施形態に係わる、目的地が細街路沿いに位置する道路地図の表示イメージ図である。
【図7】本発明の実施形態に係わる、表示制限の対象となるエリアのマップ構成図である。
【図8】本発明の実施形態に係わる、表示制限データの付加された道路データ構成図である。
【符号の説明】
1 位置検出器
2 地磁気センサ
3 ジャイロスコープ
4 距離センサ
5 GPS受信機
6 地図データ入力器
7 操作スイッチ群
8 制御回路
9 外部メモリ
10 表示装置
11 外部情報入出力装置
12 リモコンセンサ
13 リモコン
14 自車両マーク
15 学校マーク
16 エリア
17 目的地

Claims (9)

  1. 道路地図データを格納する道路地図格納手段と、
    前記道路地図格納手段に格納された道路地図データを読み出して表示部へ表示させる表示処理手段とを有する車載ナビゲーション装置であって、
    予め設定した所定エリアの道路表示に関して、少なくとも細街路表示に制限を加えて、所定エリア外の道路表示と異なる表示態様とする表示制御手段を有することを特徴とする車載ナビゲーション装置。
  2. 前記表示制御手段は、前記予め設定した所定エリアの細街路を非表示にすることを特徴とする請求項1記載の車載ナビゲーション装置。
  3. 前記表示制御手段は、前記予め設定した所定エリアの細街路を、前記所定エリア外の道路表示に対して、視認度を低下させた表示態様とすることを特徴とする請求項1記載の車載ナビゲーション装置。
  4. 日時及び曜日の情報を取得する時間情報取得手段を有し、
    前記道路地図データは、前記所定エリアに属する細街路の表示制限を行うべき日時及び曜日の情報が記述された表示制限データを有し、
    前記表示制御手段は、前記時間情報取得手段によって取得される時刻及び曜日が、前記表示制限データに記述された日時及び曜日と一致する場合には、前記所定エリアに属する細街路の表示に制限を加えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車載ナビゲーション装置。
  5. 道路地図データを格納する道路地図格納手段と、
    前記道路地図格納手段に格納された道路地図データを読み出して表示部へ表示させる表示処理手段と、
    出発地から目的地までの走行経路を前記表示部へ前記道路地図と共に表示して経路誘導を行う経路誘導手段とを有する車載ナビゲーション装置であって、
    予め設定した所定エリアの道路表示に関して、少なくとも細街路表示に制限を加えて、所定エリア外の道路表示と異なる表示態様とする表示制御手段を有することを特徴とする車載ナビゲーション装置。
  6. 前記表示制御手段は、前記予め設定した所定エリアの細街路を非表示にすることを特徴とする請求項5記載の車載ナビゲーション装置。
  7. 前記表示制御手段は、前記予め設定した所定エリアの細街路を、前記所定エリア外の道路表示に対して、視認度を低下させた表示態様とすることを特徴とする請求項5記載の車載ナビゲーション装置。
  8. 日時及び曜日の情報を取得する時間情報取得手段を有し、
    前記道路地図データは、前記所定エリアに属する細街路の表示制限を行うべき日時及び曜日の情報が記述された表示制限データを有し、
    前記表示制御手段は、前記時間情報取得手段によって取得される時刻及び曜日が、前記表示制限データに記述された日時及び曜日と一致する場合には、前記所定エリアに属する細街路の表示に制限を加えることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の車載ナビゲーション装置。
  9. 前記表示制御手段は、前記予め設定した所定エリア内に目的地が位置する場合には、前記予め設定した所定エリアの道路表示を、前記所定エリア外の道路表示と同一の表示態様とすることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の車載ナビゲーション装置。
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