JP3835350B2 - 溶融金属の回転攪拌装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融金属の回転攪拌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、鋼材等の金属材料の高純度化が著しく進み、 それに伴って金属中の不純物(たとえばP,S等)を除去する技術開発が盛んに行なわれている。たとえば溶銑の精錬を行なう場合、今日の精錬プロセスにおいては、転炉での脱炭精錬に先立って溶融金属(すなわち溶銑)中に含有されるP,Sを除去するために、溶融金属の予備処理が広く行なわれている。
【0003】
このうち、溶融金属のSを除去する脱硫処理においては、水平断面がほぼ円形の精錬容器内に溶融金属を保持し、脱硫剤を溶融金属に添加して、インペラと称する翼を有する回転子を溶融金属内に浸漬して回転させ、溶融金属の攪拌を行ない脱硫反応を促進させる機械攪拌式脱硫の技術が、公知の技術として開示されている。このときの脱硫剤として、 石灰(すなわちCaO)を主成分とする脱硫剤(いわゆるCaO系脱硫剤)やカルシウムカーバイド(すなわちCaC2 )等が知られているが、脱硫処理のコスト削減の観点からCaO系脱硫剤が多く用いられている。
【0004】
CaOによる脱硫反応は、一般的に下記の (1)式で示される。
[S]+CaO=(CaS)+[O] ・・・ (1)
[S] :溶融金属中のS
(CaS):スラグ中のCaS
[O] :溶融金属中のO
また (1)式の平衡定数Kは、下記の (2)式で表わされる。
【0005】
K=(aCaS ×aO )/(aS ×aCaO ) ・・・ (2)
aCaS :CaSの活量
aO :[O]の活量
aS :[S]の活量
aCaO :CaOの活量
脱硫反応は還元反応であるとともに吸熱反応であるから、下記の (a),(b) 等の方法によって (1)式の脱硫反応を促進することができる。
(a) 反応温度を高める。
(b) 溶融金属中の[O]濃度を低下させて、[O]の活量aO を低下させる。
【0006】
上記の (a),(b) のうち、 (b)については、溶融金属内に還元性を有する炭化水素ガスを添加することによって溶融金属内を還元雰囲気にして脱硫反応を促進させる技術がいくつか開示されている。これは、下記の (3)式に示すように、炭化水素ガスが分解して生成する水素を活用するものである。
Cm Hn =mC+(n/2)H2 ・・・ (3)
こうして生成した水素が溶融金属に溶解し、さらに下記の (4)式に示すように、溶融金属中の[O]と反応してH2 Oを生成する。このH2 Oは気体となって溶融金属内を浮上していくので、溶融金属中の[O]濃度が低下して、脱硫反応が促進されるのである。
【0007】
2[H]+[O]=H2 O ・・・ (4)
[H]:溶融金属中のH
[O]:溶融金属中のO
たとえば特開昭55-76005号公報には、CaO系脱硫剤を用い、回転羽根による溶融金属の脱硫処理を行なうにあたって、溶融金属中に炭化水素ガスを吹込むことによって脱硫反応を促進させる技術が開示されている。また特開2001-20006号公報には、溶融金属に脱硫剤を投入して攪拌を行なう際に、炭化水素ガスを溶融金属浴面に吹付けるか、あるいは炭化水素ガス発生物質を溶融金属浴面に添加することによって脱硫反応効率を向上させる技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開昭55-76005号公報に開示された技術を実施するにあたり、回転体である中空シャフトに炭化水素ガスを供給するための仕組みが必要となるが、特開昭55-76005号公報には炭化水素ガスの供給装置までは開示されていない。
【0009】
一方、 特開2001-20006号公報に開示された技術では、炭化水素ガスを吹付けるので、上記の (3)式に示す炭化水素ガスの分解反応の他に、下記の (5)式に示すような炭化水素ガスの燃焼反応が生じる。
Cm Hn +〔(m/2)+(n/4)〕O2
=mCO+(n/2)H2 O ・・・ (5)
その結果、溶融金属に吹付けた炭化水素ガスのうち、脱酸反応に寄与する割合は減少し、炭化水素ガスの添加歩留りが低下するという問題が生じる。また炭化水素ガス発生物質を添加する場合でも、生成した炭化水素ガスが溶融金属浴面で燃焼する割合が大きく、炭化水素ガス発生物質の添加歩留りが低下する。このため、溶融金属中の[O]濃度を十分に低下させるための炭化水素ガス発生物質の原単位が増加して、脱硫処理コストの上昇を招きかねない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上に述べたように、経済的に溶融金属の脱硫反応を生ぜしめるためには、溶融金属に添加する炭化水素ガス等の還元性ガスが脱酸反応に寄与する割合を向上させる必要がある。そのためには溶融金属浴面の上方から炭化水素ガスを吹付けるよりも、炭化水素ガスを溶融金属中に直接供給する方が効率的である。そこで本発明においては、比較的簡便な構成のガス吹込み装置を用いて、炭化水素ガスを溶融金属内に効率的に供給することのできる溶融金属の回転攪拌装置を提案することを目的とする。
【0011】
すなわち本発明の構成は下記の通りである。
駆動用モータと、中間シャフトと、インペラを有してなる溶融金属の回転攪拌装置において、前記中間シャフトにロータリジョイントを配し、前記インペラの軸を2重管構造として、前記ロータリジョイントから導入したガスを前記2重管シャフトの外管を通じて前記インペラに配置したガス噴出口より噴出させる構造とすることを特徴とする溶融金属の回転攪拌装置。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について述べる。
図1に、本発明のガス供給用設備を備えた回転攪拌装置の一例について、その概略を部分断面図で示す。回転攪拌装置は、駆動用モータ1,中間シャフト5,インペラ7を有している。なお、図示の例ではモータの回転は減速機2を介して中間シャフト5に伝達される構造となっているが、低速で安定して回転可能なモータの場合は減速機を介さなくても良い。ガス供給用設備としては、ロータリジョイントを用いる。 ロータリジョイントは、回転部3,固定部4より構成される。
【0015】
図1において、ガス導入孔8からガスを導入し、フレキシブルホース11を経由して、回転するインペラ7の軸へ供給する。ロータリジョイントの下方に位置するインペラ7の軸は2重管構造となっており、ガス導入孔8から供給されたガスは、この2重管の外管を通り、 インペラ7に設けられたガス噴出口12から溶融金属中に噴出する。
【0016】
なお噴出口12から溶融金属中に噴出したガスを溶融金属に効果的に分散させる見地からは、溶融金属中でのガスの浮上距離を大きくとることが重要である。このため噴出口12はインペラ7の下部に設けることが好ましい。
またガスを回転中の中間シャフト5へ供給するにあたって、摺動部からのガスの漏洩が起こるおそれがある。特に本装置を第2の発明のように水素や炭化水素を含有するガスを吹き込むために使用する場合は、これらのガスの漏洩は火災を引き起こす原因となるおそれがあるので避けなければならない。そこでガスの漏洩を防止するために、以下に示す装置が設けられている。
【0017】
摺動部の固定部4において、セラミックシール10を設置し、 このセラミックシール10が回転部3と摺動することによってガスの外気への漏洩を防止している。しかし、これだけではセラミックシール10が摩耗した際にガスが漏洩する。そこで図1に示すように、不活性ガス導入孔9から窒素等の不活性ガスを供給して、摺動部の固定部4をパージする。このようにしてロータリジョイントからガスが漏洩するのを防止する。
【0018】
本発明では、インペラを通じて溶融金属中に吹込むガスとして、炭化水素を含有するガスおよび/または水素を含有するガスを用いるのが好ましい。その理由は、炭化水素は前記した (3)式の反応によって炭化水素が分解して生成した水素によって脱酸反応を生じさせ、溶融金属中の[O]濃度を低下させて脱硫反応を促進するためである。また炭化水素の他に、水素を供給しても、同様に脱硫反応を促進する効果が得られる。炭化水素と水素は、それぞれ単独で使用しても良いし、あるいは併用しても良い。
【0019】
Cm Hn =mC+(n/2)H2 ・・・ (3)
ガスを溶融金属中に供給することによって、ガス噴出口12近辺に溶融金属の凝固物が形成される。この凝固物は、一般にマッシュルームと呼ばれており、その内部にガスの流路を有している。このようにしてマッシュルームが形成されることによってガス噴出口12の溶損が抑制される。
【0020】
なお炭化水素を含有するガスを用いる場合は、プロパンガスやメタンガス等の天然ガスを用いても良いし、あるいは製鉄所のコークス炉で発生するコークス炉ガス(いわゆるCガス)を使用しても良い。
本発明では、中間シャフト5の一部と、インペラ7のシャフト部とを2重管構造とし、外管からバブリングガスを導入するという簡便な機構としたので、中間シャフト5を中空にする必要はない。しかも (3)式に示す炭化水素の分解反応が吸熱反応であるために、インペラ7の冷却効果も得られる。
【0021】
本発明の回転攪拌装置と従来の回転攪拌装置(すなわちガスを吹込まない脱硫装置)を用いて、溶銑の脱硫処理を行なった場合のインペラ7の耐用性を比較して図2に示す。図2から明らかなように、本発明の回転攪拌装置では、インペラ7の耐用性が向上した。つまり本発明を適用することによって、回転攪拌装置の熱負荷が軽減される。
【0022】
また本発明を実施する際には、回転体であるインペラ7の偏心等に起因して真円を描く回転が得られないことが予想される。このような場合、中間シャフト5が横揺れを起こすので、ロータリジョイントへの機械的負荷が過大になり、破損等の設備故障の原因になる。このような問題を解消するためには、ガス導入孔8近傍をベローズ構造にする等の処置を講じることが望ましい。
【0023】
上記した本発明の回転攪拌装置について、ロータリジョイントの振動を調査したところ、2.0mm 程度の振幅が認められたが、ロータリジョイントからのガスの漏洩は認められなかった。
本発明を適用して溶銑の脱硫処理を行なう場合の脱硫剤は、CaO系脱硫剤,カルシウムカーバイド,ソーダ灰のいずれを使用してもかまわないが、脱硫処理やスラグ処理のコスト削減の観点から、安価なCaO系脱硫剤を使用するのが好ましい。
【0024】
容量4ton 規模の溶銑鍋中に保持した溶銑に対して本発明の回転攪拌装置を用いて、インペラを通じてガスを吹き込みながら溶銑の回転攪拌を施して脱硫処理を行ない、脱硫速度定数に及ぼすガスの流量の影響を調査した。脱硫処理の条件は、表1に示す通りである。
【0025】
【表1】
【0026】
溶銑中に吹込むガスの流量としては、プロパンガスそのものの流量ではなく、プロパンガスから (6)式に示す反応によって発生する水素量に換算して評価を行なった。その理由は、前述のように (4)式による脱酸反応を決定づけるのは炭化水素ガスそのものではなく、 (3)式によって生成する水素と考えられるからである。
【0027】
C3 H8 =3C+4H2 ・・・ (6)
プロパンガスの水素換算流量と脱硫速度定数KS との関係は、図3に示す通りである。なお脱硫速度定数KS は、下記の (7)式で算出される値である。
KS =ln([%S]i /[%S]f )/t ・・・ (7)
KS :脱硫速度定数(1/min )
[%S]i :脱硫処理前の溶銑中のS濃度(質量%)
[%S]f :脱硫処理後の溶銑中のS濃度(質量%)
t :脱硫処理の所要時間(min )
図3から明らかなように、脱硫速度定数KS はプロパンガスの水素換算流量Q(N-liter/min /ton )に応じて変化する。特にQ(N-liter/min /ton )が下記の (8)式を満足する範囲内で、脱硫速度定数KS が著しく向上する。但し、Qは溶銑1 ton あたりの量である。
【0028】
10≦Q≦80 ・・・ (8)
Qが、10N-liter/min /ton 未満では、脱酸反応に寄与する水素量が不足するので、溶銑中の酸素活量が低下せず、脱硫速度の向上は認められない。一方、 80N-liter/min /ton を超えると、水素が過剰に発生するので、酸素活量は低下するものの、攪拌によって溶銑と脱硫剤が巻き込まれる下向きの流れと、溶銑中に噴出されたガスが浮上する上向きの流れが干渉し、溶銑浴面における脱硫剤の巻込みが抑制されて、脱硫速度が減少する。なお、前記した水素量は、溶銑に添加した炭化水素ガスが全て (3) 式の反応によって炭素と水素に分解した場合の水素量(N -liter / min / ton )を指す。
【0029】
このときロータリジョイントからのガスの漏洩の有無をガス検知器にてチェックしたところ、脱硫処理中は中間シャフト5が振動したにも関わらず、ガスの漏洩は認められなかった。したがって本発明の回転攪拌装置は、簡便な構造で、しかもガスの漏洩も発生せず、ガスを溶融金属中に効率的に供給することができる。
【0030】
本発明では、ガスを噴出するガス噴出口12を有するインペラ7を用いることによって、溶融金属中にガス(たとえば炭化水素を含有するガス,水素を含有するガス)を直接供給することができる。その結果、 炭化水素を含有するガスを溶融金属浴面に吹付ける場合や、あるいは炭化水素を発生する物質を溶融金属浴面に添加する場合に比べて、脱硫処理の効率が向上する。したがって溶融金属の酸素活量aO 値を低下させることができるので、前記した (2)式で示される平衡定数Kが低下し、 (1)式の脱硫反応が促進される。
【0031】
[S]+CaO=(CaS)+[O] ・・・ (1)
K=(aCaS ×aO )/(aS ×aCaO ) ・・・ (2)
【0032】
【実施例】
表2に示す成分の溶銑300tonを溶銑鍋に保持して、図4に示すような本発明の回転攪拌装置を用いて脱硫処理を10分間行なった。脱硫処理の条件は表3に示す通りである。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
脱硫剤17は、CaO系脱硫剤を使用し、溶銑15浴面に添加した。脱硫剤17の添加量は、溶銑1ton あたり7.6kg とし、インペラ7の回転数は 150回/min とした。なお溶銑中に吹込むガス14はプロパンガスを使用し、その流量は12.5N-liter/min /ton (水素換算値Q:50.0N-liter/min /ton )とした。さらに窒素ガスを用いてロータリジョイント13をパージした。これを発明例1とする。
【0036】
また発明例2として、ガス14はCガス(組成(vol%):Cm Hn 38,H2 53,残部はN2 ,CO等)を使用し、その流量は18.0N-liter/min /ton (水素換算値Q:11.0N-liter/min /ton )とした。その他の条件は発明例1と同じである。
一方、 比較例1として、図5に示す脱硫装置を用いて脱硫処理を行なった。すなわち発明例1で使用したガス14と同様のプロパンガスを、ランス19から溶銑15浴面に吹付けた。プロパンガスの流量は12.5N-liter/min /ton (水素換算値Q:50.0N-liter/min /ton )とした。ただしロータリジョイントは設けられていないので、窒素ガスによるパージは行なっていない。その他の条件は発明例1と同じである。
【0037】
また比較例2として、図5に示す脱硫装置を用いて脱硫処理を行ない、プロパンガスの流量は25.0N-liter/min /ton (水素換算値Q: 100.0N-liter/min /ton )とした。その他の条件は比較例1と同じである。
また比較例3として、図5に示す脱硫装置を用いて脱硫処理を行なった。すなわち発明例2で使用したガス14と同様のCガスを、ランス19から溶銑15浴面に吹付けた。Cガスの流量は18.0N-liter/min /ton (水素換算値Q:11.0N-liter/min /ton )とした。その他の条件は比較例1と同じである。
【0038】
さらに比較例4として、図4に示す脱硫装置を用いて脱硫処理を行なった。ガス14はプロパンガスを使用し、その流量は25.0N-liter/min /ton (水素換算値Q: 100.0N-liter/min /ton )とした。さらに窒素ガスを用いてロータリジョイント13をパージした。その他の条件は発明例1と同じである。
発明例1〜2および比較例1〜4について、脱硫処理前の溶銑中のS濃度[%S]i と脱硫処理後の溶銑中のS濃度[%S]f とを測定し、前記した (7)式から脱硫速度定数KS (1/min )を算出した。さらに脱硫処理後の酸素活量aO (質量ppm )を測定した。その結果を表4に示す。
【0039】
KS =ln([%S]i /[%S]f )/t ・・・ (7)
【0040】
【表4】
【0041】
発明例1は、同じプロパンガス流量の比較例1に比べて、脱硫速度定数KS が著しく向上するとともに、酸素活量aO も大幅に低下した。さらにプロパンガス流量を倍増した比較例2と比べても、脱硫速度定数KS が向上するとともに、酸素活量aO も低下した。
また発明例2は、Cガス流量が同じである比較例3に比べて、脱硫速度定数KS が向上するとともに、酸素活量aO も低下した。ただし、Cガスの炭化水素含有量がプロパンガスに比べて少ないので、プロパンガスを大量に使用した比較例2に比べて脱硫速度定数KS は小さくなり、酸素活量aO は高くなった。しかしプロパンガスの使用量が比較的少ない比較例1と比べると、脱硫速度定数KS が向上するとともに、酸素活量aO も低下した。
【0042】
一方、ガス14(すなわちプロパンガス)を過剰に供給した比較例4では、インペラ7の巻込み流とブリングガス14の浮上流とが干渉し、脱硫剤の巻込みが抑制された。その結果、 脱硫速度定数KS が最も低くなった。
これにより本発明が溶融金属の脱硫反応の促進に効果を発揮することが実証された。
【0043】
なお発明例1,2について、脱硫処理中のロータリジョイント13近傍の雰囲気ガスの分析を行なったが、炭化水素は検出されなかった。さらにロータリジョイント13のパージに用いた窒素ガスの分析も行なったが、炭化水素は検出されなかった。
さらに図2に示す通り、インペラ7の耐用性も向上した。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、炭化水素や水素を含有するガスを効率的に溶融金属に供給できるので、脱硫反応を促進できる。これによりコスト削減や生産性向上の効果が得られる。またインペラの耐用性向上にも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転攪拌装置の一例を示す部分断面図である。
【図2】インペラの耐用性を示すグラフである。
【図3】吹込みガス流量と脱硫速度定数との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の脱硫装置の一例を模式的に示す断面図である。
【図5】従来の脱硫装置の一例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 駆動用モータ
2 減速機
3 回転部
4 固定部
5 中間シャフト
6 耐火物
7 インペラ
8 ガス導入孔
9 不活性ガス導入孔
10 セラミックシール
11 フレキシブルホース
12 ガス噴出口
13 ロータリジョイント
14 ガス
15 溶銑
16 インペラの軸
17 脱硫剤
18 溶銑鍋
19 ランス
Claims (1)
- 駆動用モータと、中間シャフトと、インペラを有してなる溶融金属の回転攪拌装置において、前記中間シャフトにロータリジョイントを配し、前記インペラの軸を2重管構造として、前記ロータリジョイントから導入したガスを前記2重管シャフトの外管を通じて前記インペラに配置したガス噴出口より噴出させる構造とすることを特徴とする溶融金属の回転攪拌装置。
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