JP3834884B2 - (メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル酸若しくはメタクリル酸(以下、アクリル酸及びメタクリル酸を併せて「(メタ)アクリル酸」という。)とアルコールとのエステル交換反応を利用した(メタ)アクリル酸エステルの製造方法に関し、更に詳しくは、エステル化反応により生成する水を反応器から留去する際に、アルカリ水溶液を添加することにより、装置の腐食及び水と共に留出した(メタ)アクリル酸の重合を防止した、(メタ)アクリル酸エステルの製造方法に関する。本発明の製造方法は、エステル化触媒として酸触媒を用いる。
【0002】
【従来の技術】
従来、(メタ)アクリル酸とアルコールとを触媒の存在下で加温してエステル化反応させ、この反応により生成した水(以下、「生成水」という)を系外へと除去することにより反応を進め、生成物としての(メタ)アクリル酸エステルを得ることは公知である。エステル化反応の触媒としては、例えば酸触媒が用いられている。
また、生成水を系外へと除去する方法として、水と共沸化合物を形成する共沸剤を反応液中に共存させることにより、この共沸剤との共沸混合物として生成水を留出させることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この留出液中には(メタ)アクリル酸が含まれ、更に触媒として酸触媒を用いる場合にはこの酸触媒も留出液中に含まれることとなる。このため、留出液は強い腐食性を有するので、この留出液に接触する装置部分が腐食しやすいという問題があった。特に、留出液を液化する凝縮器や、留出液を移送するためのポンプ等のように、留出液の線速度の大きい部分においては腐食が激しい。
このような装置の腐食を防止するためには、留出液に接触する部分の材質として、ニッケル系合金、ニッケル・クロム・モリブデン系合金、ニッケル・クロム・モリブデン・鉄系合金(例えば、ハステロイC)等の耐食合金又はジルコニウム、タンタル等の耐食金属等を用いる必要がある。しかし、これらの材質はいずれも高価であるため、装置のイニシャルコストが非常に高く経済的でない。
【0004】
また、(メタ)アクリル酸は重合しやすいため、反応系にフェノチアジン(PZ)、ハイドロキノン(HQ)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(MQ)等の重合防止剤を添加することが行われている。留出液中に含まれる(メタ)アクリル酸においても、これが重合すると凝縮器等の目詰まりを起こす恐れがあるので重合を防止する必要がある。
しかし、共沸剤を用いる製造方法において、共沸混合物を水層と有機層とに分離した後に水層を抜き出す場合には、上記重合防止剤は水に溶解しにくいのに対して(メタ)アクリル酸は水溶性であることから、水層側に溶解した(メタ)アクリル酸の重合を防止するためには水層側に重合防止剤を別途添加する必要がある。このため製造コストが上昇するので、経済的に不利である。
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するもので、留出液による装置の腐食及び留出液中に含まれる(メタ)アクリル酸の重合を抑制した(メタ)アクリル酸エステルの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、装置側に耐腐食性の高い材料を用いる従来の方法に換えて、留出液の腐食性を低下させることにより装置の腐食を防止することに着目した。そして、留出液にアルカリ水溶液を添加することにより、この留出液の腐食性が低下するとともに、留出液中の(メタ)アクリル酸の重合を抑制できることを見出して、本発明は完成したものである。
【0007】
即ち、本第1発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法は、触媒の存在下において、(メタ)アクリルとアルコールとをエステル化反応させ、該エステル化反応により生成する水を反応器からの留出液として除去して(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法において、上記留出液の凝縮前に、該留出液のpHが6.5以上となる量のアルカリ水溶液を該留出液に供給することを特徴とする。
【0008】
酸触媒を用いる系では留出液の腐食性が特に強く、装置の腐食が深刻な問題となっていたのに対し、本第1発明の製造方法によるとこの問題を解決することができる。
上記「酸触媒」としては、エステル化触媒として一般的に用いられる無機酸又は有機酸から選択することができる。例えば、無機酸としては硫酸、塩酸等、有機酸としてはパラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等が挙げられる。
【0009】
上記「アルコール」は、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、芳香族アルコールのいずれであってもよい。
脂肪族アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、イソオクチルアルコール、n−ノニルアルコール、イソノニルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。
また、脂環式アルコールとしては、シクロヘキシルアルコール、メチルシクロヘキシルアルコール等が例示できる。
更に、芳香族アルコールとしては、ベンジルアルコール、メチルベンジルアルコール等が例示できる。
【0010】
また、上記「アルカリ水溶液」の種類は特に限定されないが、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の、水酸化物又は炭酸塩を用いることが好ましい。例えば、水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が挙げられ、炭酸塩としては炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
アルカリ水溶液におけるアルカリ濃度の好ましい範囲は、0.5〜45%(好ましくは1〜40%、より好ましくは10〜30%)である。濃度の上限を45%としたのは、アルカリ濃度が45%を超えるとアルカリ水溶液の腐食性が強くなるので、アルカリ水溶液の供給経路において腐食が生じやすくなるためである。また、アルカリ水溶液と留出液とを速やかに且つ均一に混合するためには、アルカリ濃度が低い方が有利である。しかし、アルカリ濃度が低すぎると、必要とするアルカリ水溶液量が増すため装置の大型化及び廃液量の増大を招くので、アルカリ濃度の下限は0.5%とする。
【0011】
アルカリ水溶液は、反応器から留出液が蒸気として留出した後、この留出液の凝縮前供給する。例えば凝縮器よりも前の位置に供給する。これは、留出液の凝縮前においては留出液蒸気の線速度が大きいため、この蒸気の勢いを利用してアルカリ水溶液と留出液とを良好に混合できるからである。また、蒸気の状態では留出液とアルカリ水溶液との接触面積が大きいので、留出液を速やかに且つ均一に中和できるという利点がある。更に、留出後の早い段階で留出液の腐食性を低下させることにより、アルカリ水溶液の供給位置から下流側の装置全体の腐食を防止することができる。特に、留出液の線速度が大きく従来の製造方法では腐食しやすかった凝縮器においても、腐食を防止することができる。尚、本第2発明と同様に、本第1発明において、上記エステル化反応により生成する水は、共沸剤との共沸混合物として留出させることができる。
また、アルカリ水溶液を留出液に供給して留出液のpHを上げることにより、留出液中における(メタ)アクリル酸の重合を抑制することができるので、凝縮器等の目詰まりを防止することができる。
アルカリ水溶液の供給方法は特に限定されないが、例えばスプレーノズルを用いる等、留出液とアルカリ水溶液とを速やかに且つ均一に混合可能な方法を用いることが好ましい。
【0012】
本第1発明では、留出液のpHを6.5以上とする量のアルカリ水溶液を供給する。これにより、(メタ)アクリル酸の少なくとも大部分が塩となるとともに、エステル化触媒に酸触媒を用いた場合にはこの酸触媒の少なくとも大部分が失活するので、(メタ)アクリル酸の重合を抑制することができる。また、留出液の酸性度が低くなるので留出液の腐食性が低下する。ここで、(メタ)アクリル酸の重合抑制効果を高めるためには、留出液のpHを7以上(特にpH7〜9、好ましくはpH7〜8)とする量のアルカリ水溶液を供給することがより好ましい。尚、留出液がアルカリ性となっても、留出液が酸性である場合に比べれば腐食性は低いため、アルカリ水溶液を過剰に加えてもよい。しかし、装置の大型化、材料費及び廃液量の増大、アルカリによる装置の腐食等の問題が生じる恐れがあるので、留出液が中性から弱アルカリ性の範囲となるように、具体的にはpH7〜8の範囲となるように、アルカリ水溶液を供給することが最も好ましい。
【0013】
本第1発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法によると、留出液にアルカリ水溶液を供給することにより、留出液のpHを6.5以上とする。これにより留出液の腐食性が低下するので、装置の材料としてSUS304、SUS316等の汎用材質を用いても、留出液による腐食を防止することができる。また、酸触媒及び(メタ)アクリル酸が中和されるため、留出液中における(メタ)アクリル酸の重合を抑制することができる。これにより、例えば凝縮器の目詰まり等を防止することができる。
【0014】
また、本第2発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法は、水と共沸混合物を形成する共沸剤及び触媒の存在下において、(メタ)アクリル酸とアルコールとをエステル化反応させ、該エステル化反応により生成する水を上記共沸剤との共沸混合物として留出させて(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法において、上記共沸混合物の凝縮前に、該共沸混合物に後記水層のpHが6.5以上となる量のアルカリ水溶液を供給し、次いで、分離器において上記共沸混合物及び上記アルカリ水溶液を水層と有機層とに分離し、該有機層を反応系へ還流させるか又は系外へ抜き出すとともに、該水層を系外へ抜き出すことを特徴とする。
【0015】
上記「共沸剤」は、反応液から生成水を速やかに留去するために用いられるものであり、水と共沸混合物を形成し、且つ反応原料及び水と反応しない有機溶剤を使用する。好ましい共沸剤としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン等が挙げられる。このうち、共沸混合物中の水の割合が多いことから、n−ヘキサンを用いることが特に好ましい。
上記共沸混合物は、反応器から留出して凝縮した後に、分離器において水層と有機層とに二層分離される。このとき、共沸剤の大部分は有機層に分配され、反応系へ還流して再利用するか又は系外へ抜き出す。
【0016】
上記「触媒」は、本第2発明の製造方法は、本第1発明の製造方法と同様酸触媒である。
上記「アルコール」としては、本第1発明と同様のものを用いることができる。また、上記「アルカリ水溶液」の種類、濃度、供給位置及び供給方法についても、本第1発明と同様のものを、0.5〜45%(好ましくは1〜40%、より好ましくは10〜30%)のアルカリ濃度で、共沸混合物の凝縮前或いは凝縮後にスプレーノズル等により供給すればよい。アルカリ水溶液と共沸混合物との接触面積をより大きくし、またアルカリ水溶液と共沸混合物とをより均一に混合するために、共沸混合物の凝縮前にアルカリ水溶液を供給する。
【0017】
本第2発明においては、共沸混合物にアルカリ水溶液を供給することにより、水層のpHを6.5以上(好ましくはpH7〜9、更に好ましくはpH7〜8)とする。これにより、本第1発明と同様に、共沸混合物及び水層の酸性度が低下するので装置の腐食が抑制される。また、共沸混合物中に含まれる酸触媒の少なくとも大部分が失活し、(メタ)アクリル酸の少なくとも大部分が塩となる。このため、水層側に重合禁止剤を新たに添加することなく、(メタ)アクリル酸の重合を抑制することができる。尚、本第1発明と同様の理由により、アルカリ水溶液の供給量は、水層のpHを7以上(特にpH7〜9)とする量であることが好ましく、pH7〜8の範囲となる量であることが更に好ましい。
【0018】
本第2発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法によると、共沸混合物の凝縮前にアルカリ水溶液を供給して、水層のpHを6.5以上とする。これにより、共沸混合物中の酸触媒及び(メタ)アクリル酸の少なくとも大部分を中和する。このため、共沸混合物及び水層の腐食性が低下するので、装置の材料として汎用材質のものを用いても十分な耐腐食性が得られる。また、水層側に重合禁止剤を新たに添加することなく、水層における(メタ)アクリル酸の重合を抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
(実施例)
図1に示すように、反応器1に分留塔2を取り付け、分留塔2の塔頂2aに凝縮器3を連結し、更に凝縮器3に分離器4を連結した。ここで、反応器1は5三口フラスコであり、凝縮器3は約3mmφの管を多数備えた多管式凝縮器である。また、凝縮器3及び分離器4としては、いずれもSUS304製のものを使用した。そして、凝縮器3の入口側の配管には、アルカリ水溶液を供給するためのアルカリ水溶液供給用配管が設けられている。
反応器1には、下記組成物を連続供給した。
〔組成物〕
アクリル酸 100 重量部/h
n−ブタノール 115 重量部/h
硫酸 1.4重量部/h
n−ヘキサン 56 重量部/h
MQ 0.3重量部/h
尚、硫酸は酸触媒、n−ヘキサンは共沸剤、MQは重合禁止剤である。
【0020】
反応温度を120℃として、アクリル酸ブチルの連続合成を行った。このとき、反応器1からは、液面1cの高さが一定となるように、粗アクリル酸ブチルからなる反応液を底部1bから連続的に抜き出した。また、反応器1の頂部1bからは、水/n−ヘキサン共沸混合物を分留塔2へと流入させ、更に分留塔2の塔頂から留出させた。
そして、アルカリ水溶液供給用配管にアルカリ水溶液を供給して、蒸気の状態の共沸混合物とアルカリ水溶液とを混合した。ここで、アルカリ水溶液としては、25%NaOH水溶液を使用し、分離器4における後述する水層4bのpHが7〜8となる量を連続で供給した。
【0021】
その後、凝縮器3において共沸混合物及びアルカリ水溶液を液化し、更に分離器4へと導入して有機層4aと水層4bとに二層分離させた。有機層4aのうち56重量部/hを系外へと抜き出し、残りは分留塔2へと還流させた。また、水層4bは、有機層4aと水層4bとの界面4cの高さを一定に保つように系外へと抜き出した。
上記のようにして100日間の連続反応を行ったところ、水層4bにおいて重合物は認められなかった。また、SUS304からなる凝縮器3には、腐食された形跡は全く認められなかった。
【0022】
(比較例)
分留塔2と凝縮器3との間の位置におけるアルカリ水溶液の供給を行わない点を除いては、実施例と同一の条件でアクリル酸ブチルの連続合成を行った。この比較例においては、水層4bのpHは2〜4であった。
その結果、反応開始から20日目において水層4bが重合した。また、凝縮器3は腐食されており、その侵食度は1.1mm/yearであったため、「耐食性なし」と判断された。この侵食度は下記(1)式により算出した。尚、下記(1)式において、W;被侵食材料の重量変化、A;被侵食材料のプロセス液及び/又はガスと接触面積、T;被侵食材料のプロセス液及び/又はガスとの接触日数、D;被侵食材料の密度を表す。
〔W(g) /{A(mm) ×T(日)}〕×{0.365/D(g/cm) }
・・・(1)
【0023】
尚、本発明においては、上記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
例えば、上記実施例及び比較例では、触媒として硫酸を用い、アルカリ水溶液として25%NaOH水溶液を供給したが、他の触媒及びアルカリ水溶液を用いてもよい。また、上記実施例及び比較例では共沸剤としてのn−ヘキサンを使用したが、共沸剤を用いない場合にも同様に、留出液中の(メタ)アクリル酸の重合防止効果及び凝縮器等の装置の腐食防止効果が得られる。更に、凝縮器の種類としては、上記実施例で用いた多管式凝縮器に限らず、スパイラル式又はプレート式等の凝縮器を使用してもよい。
【0024】
また、アルカリ水溶液の供給手段としては、アルカリ水溶液供給用配管から供給する上記実施例の方法に換えて、凝縮器の内部上方にスプレーする方法を用いることもできる。この方法によると、留出液とアルカリ水溶液との混合をより良好に行うことができる。アルカリ水溶液供給用配管又はスプレー管の数は、一つでもよく、二つ以上としてもよい。例えば、3〜4個のアルカリ水溶液供給用配管又はスプレー管を等間隔に周設することができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法によると、(メタ)アクリル酸及び酸触媒を含む留出液にアルカリ水溶液を供給することにより、留出液の腐食性を低下させる。これにより、装置の材料として汎用材質を用いても、留出液による腐食を防止することができる。また、アルカリ水溶液の供給により、(メタ)アクリル酸及び酸触媒が中和されるため、留出液中における(メタ)アクリル酸の重合が抑制されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法を適用した実施例及びその比較例に用いた実験装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1;反応器、2;分留塔、3;凝縮器、4;分離器、4a;有機層、4b;水層。

Claims (3)

  1. 触媒の存在下において、アクリル酸若しくはメタクリル酸とアルコールとをエステル化反応させ、該エステル化反応により生成する水を反応器からの留出液として除去して(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法において、
    上記留出液の凝縮前に、該留出液のpHが6.5以上となる量のアルカリ水溶液を該留出液に供給することを特徴とする(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
  2. 水と共沸混合物を形成する共沸剤及び触媒の存在下において、アクリル酸若しくはメタクリル酸とアルコールとをエステル化反応させ、該エステル化反応により生成する水を上記共沸剤との共沸混合物として留出させて(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法において、
    上記共沸混合物の凝縮前に、該共沸混合物に後記水層のpHが6.5以上となる量のアルカリ水溶液を供給し、次いで、分離器において上記共沸混合物及び上記アルカリ水溶液を水層と有機層とに分離し、該有機層を反応系へ還流させるか又は系外へ抜き出すとともに、該水層を系外へ抜き出すことを特徴とする(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
  3. 上記エステル化反応により生成する水を、共沸剤との共沸混合物として留出させる請求項1記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
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