JP3834834B2 - 吸着ノズルの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は印刷配線基板にチップ部品を装着する際等に用いられる真空で部品を吸着する吸着ノズルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷配線基板上にチップ部品を装着するチップ部品装着機に通常用いられているチップ部品の吸着ノズルは、例えば図5(a)に示すような構造をしている。図5(a)の吸着ノズル1は、焼き入れしたステンレス鋼等の金属から成り、一端が真空ホース接続部2、中央部に鍔部3、他端がノズルチップ4から構成され、これらの中心を貫いて透孔5が設けられている。その最先端部の径は、吸着するチップ部品6の外形寸法からはみ出さない大きさであることが要求されている。特に小型のチップ部品に対応するため、ノズルチップ4は根元付近から先端に向けて漸次細くなる円錐状となっている。
【0003】
ところが、この従来の吸着ノズル1では、真空に吸引するための透孔5は加工技術の理由から図5(b)に示すような、径の異なる円筒状の孔を接続したような構造となっていた。これは孔を開ける方法として、太さの異なる何本かのドリルを用いるためである。そのため、各孔の繋ぎ目で段差7が生じていた。
透孔5にこのような段差7があると、吸引のための空気の流れに対して著しい抵抗となり吸引力を損なうことになる。また、段差7の部分には吸引に伴うゴミがひっかかり易く、ノズルの清掃を頻繁に行なう必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、空気抵抗が少なくなるように改良した吸着ノズルを製造する方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る吸着ノズルの製造方法においては、径が順次に細くなる複数本のドリルビットを用いて、径が順次に細くなる複数の段差を有する円筒上の透孔を開けるステップと、このステップ後に得られた半製品の吸着ノズルの透孔の段差を削るステップと、から成る構成とした。
【0010】
本発明の請求項2に係る吸着ノズルの製造方法は、透孔の段差を削るステップを、一端が柱状の基幹部と、この基幹部に接続した断面が半月状の第1刃部と、これに接続した第2刃部を有するカッターによりなされる構成とした。
【0012】
【作用】
本発明の吸着ノズルの製造方法にて製造される吸着ノズルによれば、透孔が滑らかであるので、空気抵抗が少なく、ゴミの引っ掛かりが少ない吸着ノズルが得られる。
【0013】
本発明の吸着ノズルの製造方法にて製造される吸着ノズルによれば、根元部の肉厚が先端部より厚いため、先端が極細のノズルの場合に機械的強度を確保できる。
【0014】
本発明の吸着ノズルの製造方法にて製造される吸着ノズルによれば、先端部の肉厚を根元部より厚くしたので、部品吸着時の衝撃によるノズル先端の破損が防げる。
【0015】
本発明の吸着ノズルの製造方法にて製造される吸着ノズルによれば、先端部に円筒状の孔を設けたので、吸引時の空気の流れがスムースにできる。
【0016】
本発明の請求項1に係る吸着ノズルの製造方法は、吸着ノズルに径が順次に細くなる複数の段差を有する円筒上の透孔を開け、その後、透孔の段差を削るので、加工時間と加工のコストが少ない量産に適した加工ができる。
【0018】
【実施例】
以下、図1ないし図4を参照して本発明の吸着ノズルの製造方法のステップと作用、及びその吸着ノズルの構造とその作用並びにカッターの構造とその作用について説明する。
【0019】
実施例1
図1は本発明に係る吸着ノズル1の側断面図であり、一端に真空ホース接続部2、中央部に鍔部3、他端に先細のノズルチップ4を備え、それらの中心を貫いた透孔5を備える。そして特に、透孔5は段差のない外形の円錐形と相似な円錐形状となしている。
【0020】
このように段差がなく滑らかな透孔5は空気抵抗が少なく、そこを通過する空気の流れがスムースとなり、真空吸引力を強くでき、また、段差にゴミが集積することも無くなる。
【0021】
実施例2
図2は本発明に係る吸着ノズルの他の実施例を示す側断面図であり、(a)は根元部8の肉厚を先端部9より厚くした吸着ノズル1であり、特に微小な寸法のチップ部品用の吸着ノズルでは、先端の径が極細となり、これに伴い肉厚も薄くなり強度が保てないので、根元部8を太くして強度を確保する。
【0022】
実施例3
(b)は先端部9の肉厚を根元部8の肉厚より厚くした吸着ノズル1で吸着部分の先端部9が部品を吸着する際の衝撃で破損するのを防ぐ効果がある。
【0023】
実施例4
(c)は先端部9に円筒状の孔10を設けた吸着ノズル1で、空気の流れをスムースにした。
【0024】
実施例5
図3は、本発明に係る吸着ノズルの製造に用いるカッターを示し、(a)はその平面図、(b)はその側面図、(c)は(b)図のA−A断面図である。
カッター11は一端が柱状の第1基幹部12、第1基幹部12に接続したそれより径の細い第2基幹部13と、第2基幹部13に接続した断面が半月状の第1刃部14とこれに接続した第2刃部15からなる。
【0025】
第1刃部14、第2刃部15共にその断面は(c)図に示すごとく半月状とし、第2刃部15は先端に向かって漸次先細となす。
【0026】
実施例6
図4は本発明の吸着ノズルを製造する方法を示し、(a)は吸着ノズル1に透孔5を開ける工程の側面図であり、透孔の開いていない吸着ノズルの半加工品を旋盤に取付け、そこへドリルビット16aを左側より送ることによって、第1段階の大形の孔明け加工がなされ、さらにそれより径の小さいドリルビット16bに交換して送ることにより第2段階の孔明け加工がなされる。
この場合は、径が順次に細くなる6本のドリルビットを用いることにより、径が順次細くなる6つの連続した円筒状の透孔5を開けることができる。
【0027】
(b)は(a)の加工工程後に得られた半製品の吸着ノズルの段差7のある透孔5の段差を削る工程の側面図であり、吸着ノズル1を旋盤に取付け、回転させる、左方からカッター11を透孔5に送り込むと、透孔5の内面がカッター11の第1刃部、第2刃部に接触して、各刃部の半月状部の角で各段差7が削り取られる。
【0028】
かくして、透孔5は(c)図に示すごとく段差のない滑らかな孔となり、空気抵抗の少ない吸着ノズルが得られる。
その後、焼き入れを行なうことにより、硬度を増すことができる。
【0029】
上記のような、段差のない円錐状の滑らかな透孔を被加工物に開ける方法として、他に放電加工による方法もあるが、加工時間と加工工数が多く大量生産には不向きである。本発明の吸着ノズルの製造方法によれば、加工時間の短縮と加工費用の大幅な軽減を実現し得た。また加工に用いる装置も通常の旋盤によるので特別な熟練を要しない。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の吸着ノズルの製造方法によれば、加工時間と加工コストの少ない加工が実施でき、空気抵抗が少なく、吸引力が大きく、ゴミの引っ掛かりが少ない吸着ノズルを製造することができる。また、本発明の吸着ノズルの製造方法によって製造される吸着ノズルによれば、空気抵抗が少なく、吸引力が大きく、ゴミの引っ掛かりを少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の吸着ノズルの製造方法により製造された吸着ノズルの第1の実施例を示す側断面図。
【図2】 本発明の吸着ノズルの製造方法により製造された吸着ノズルの第2の実施例を示す側断面図で、(a)はノズルチップの肉厚を先端部に向けて漸次薄くした場合、(b)はノズルチップの肉厚を先端部に向けて漸次太くした例、(c)はノズルチップの先端部に円筒状の透孔を設けた例である。
【図3】 本発明の吸着ノズルの製造方法に使用するためのカッターで、(a)はその平面図、(b)はその側面図、(c)は(b)側面図のA−A部の断面図である。
【図4】 本発明の吸着ノズルの製造方法を示し、(a)は吸着ノズルに透孔を開けるステップの側面図、(b)は透孔の段差を削るステップの側面図、(c)は加工ステップの終了した吸着ノズルの側断面図である。
【図5】 従来の吸着ノズルを示し、(a)は斜視図、(b)は側断面図である。
【符号の説明】
1 吸着ノズル
2 真空ホース接続部
3 鍔部
4 ノズルチップ
5 透孔
6 チップ部品
7 段差
8 根元部
9 先端部
10 円筒状の孔
11 カッター
12 第1基幹部
13 第2基幹部
14 第1刃部
15 第2刃部
16a、16b ドリルビット
Claims (2)
- 径が順次に細くなる複数本のドリルビットを用いて、径が順次に細くなる複数の段差を有する円筒状の透孔を開けるステップと、
前記ステップ後に得られた半製品の吸着ノズルの透孔の段差を削るステップと、
から成ることを特徴とする吸着ノズルの製造方法。 - 上記透孔の段差を削るステップは、
一端が柱状の基幹部と、
該基幹部に接続した断面が半月状の第1刃部と、
これに接続した第2刃部を有するカッターによりなされることを特徴とする請求項1記載の吸着ノズルの製造方法。
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JP10432595A JP3834834B2 (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 吸着ノズルの製造方法 |
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JP10432595A Expired - Fee Related JP3834834B2 (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 吸着ノズルの製造方法 |
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