JP3834488B2 - 再生装置、再生方法及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、再生装置、再生方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、MP3(MPEG Audio Layer-3)に代表される音声圧縮技術によってエンコードした楽曲データを、CD−R(Compact Disc Recordable)やCD−RW(Compact Disc Rewritable)等の記録媒体に私的に保存する機会が増えている。
また、このようにCD−RやCD−RW等に保存されているMP3形式の楽曲データから音楽等を再生し、自動車内で楽しむための車載用再生装置が提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
MP3形式の楽曲データは、通常の音楽CD等に記録される楽曲データの容量の10分の1程度となる。
このため、1枚のCD−RやCD−RW等には、音楽CDの10枚分に相当する楽曲データを記録することができる。
また、DVD−RAM(Digital Versatile Disc-Random Access Memory)等の高密度記録媒体を用いると、さらに多くの楽曲データを記録することができる。
【0004】
他方で、車載用再生装置は、助手席に近接するごく限られたスペースに設置することを想定して設計されるので、その表示器は小さなものとなることが多い。
このため、再生対象となる楽曲を選択する際に、多数の楽曲名を一度に表示させることは困難であった。
この点については、例えば図11に示すように、楽曲データを階層化されたフォルダごとに分類して記録する記録媒体から、フォルダの選択によって所望の楽曲データを再生することが考えられている。
【0005】
しかし、表示領域が小さな表示器を用いて、多数のフォルダや楽曲データの中から所望の楽曲データを特定して再生する場合には、フォルダや楽曲データの名称等を表示器に順番に表示させて、目的とする楽曲データを探さなければならないことがある。
特に、長い名称のフォルダや楽曲データを小さな表示領域で確認する場合には、スクロール表示等を実行して名称を1つずつ確認しながらの探索となるため、目的とする楽曲データを探し出すまでに多くの時間と手間を要するという問題があった。
こうした問題は、車載用再生装置に限らず、表示領域が小さく限定された表示器を有する任意の再生装置についても同様に発生し得る。
【0006】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、記録媒体に記録された楽曲データを容易に特定して再生することのできる再生装置を、提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の第1の観点に係る再生装置は、
階層化されたフォルダごとに分類されて記録されている楽曲データを、記録媒体から読み出して再生する再生装置であって、
各フォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダと、各フォルダに分類されて記録されている楽曲データとのそれぞれに対して、各フォルダ内で固有の識別情報として1桁分の数字を示す数字情報及び1文字分の文字を示す文字情報のいずれかを割り付ける識別情報割付手段と、
フォルダ及び楽曲データの選択を順次に変更するための指示情報を入力する移動用の操作キーとは異なる入力手段により直接指定された識別情報の入力を受け付ける識別情報受付手段と、
前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報から再生対象となる楽曲データを特定し、特定した楽曲データを記録媒体から読み出して再生する再生処理手段とを備え、
前記再生処理手段は、
前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が楽曲データに割り付けられた識別情報であるかフォルダに割り付けられた識別情報であるかを判定する識別情報判定手段と、
前記識別情報判定手段により楽曲データに割り付けられた識別情報であると判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられた楽曲データを記録媒体から読み出して再生する単一読出再生手段と、
前記識別情報判定手段によりフォルダに割り付けられた識別情報であると判定されると、所定の操作キーがオン操作されたか否かを判定する操作判定手段と、
前記操作判定手段によりオン操作されたと判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されている楽曲データを記録媒体から順番に読み出して再生する順番読出再生手段と、
前記操作判定手段によりオン操作されていないと判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダに対して割り付けられた識別情報の入力と、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されて記録されている楽曲データに対して割り付けられた識別情報の入力とを、前記識別情報受付手段により受付可能に制御する受付制御手段とを含む、
ことを特徴とする。
【0010】
前記識別情報割付手段は、各フォルダを順次基準フォルダとして選択し、選択した基準フォルダに包含される1つ下位のフォルダと、基準フォルダに分類されている楽曲データとのそれぞれに対して、1桁分の数字を示す数字情報及び1文字分の文字を示す文字情報のいずれかを、基準フォルダ内で重複することなく割り付けることが望ましい。
【0011】
前記識別情報割付手段は、記録媒体から取得した階層情報に基づいて、記録媒体に設けられたフォルダを特定した後に、特定された各フォルダを順次基準フォルダとして選択することが望ましい。
【0014】
前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報を表示するための表示手段を備えることが望ましい。
【0015】
この発明の第2の観点に係る再生方法は、
階層化されたフォルダごとに分類されて記録されている楽曲データを、記録媒体から読み出して再生する再生方法であって、
各フォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダと、各フォルダに分類されて記録されている楽曲データとのそれぞれに対して、各フォルダ内で固有の識別情報として1桁分の数字を示す数字情報及び1文字分の文字を示す文字情報のいずれかを割り付ける識別情報割付ステップと、
フォルダ及び楽曲データの選択を順次に変更するための指示情報を入力する移動用の操作キーとは異なる入力手段により直接指定された識別情報の入力を受け付ける識別情報受付ステップと、
前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報から再生対象となる楽曲データを特定し、特定した楽曲データを記録媒体から読み出して再生する再生処理ステップとを備え、
前記再生処理ステップは、
前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が楽曲データに割り付けられた識別情報であるかフォルダに割り付けられた識別情報であるかを判定する識別情報判定ステップと、
前記識別情報判定ステップにて楽曲データに割り付けられた識別情報であると判定すると、前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が割り付けられた楽曲データを記録媒体から読み出して再生する単一読出再生ステップと、
前記識別情報判定ステップにてフォルダに割り付けられた識別情報であると判定すると、所定の操作キーがオン操作されたか否かを判定する操作判定ステップと、
前記操作判定ステップにてオン操作されたと判定すると、前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されている楽曲データを記録媒体から順番に読み出して再生する順番読出再生ステップと、
前記操作判定ステップにてオン操作されていないと判定すると、前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダに対して割り付けられた識別情報の入力と、前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されて記録されている楽曲データに対して割り付けられた識別情報の入力とを、前記識別情報受付ステップにて受付可能に制御する受付制御ステップとを含む、
ことを特徴とする。
【0016】
この発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
記録媒体に階層化されて設けられた各フォルダに包含される1つ下位の階層に属するフォルダと、各フォルダに分類されて記録されている楽曲データとのそれぞれに対して、各フォルダ内で固有の識別情報として1桁分の数字を示す数字情報及び1文字分の文字を示す文字情報のいずれかを割り付ける識別情報割付手段と、
フォルダ及び楽曲データの選択を順次に変更するための指示情報を入力する移動用の操作キーとは異なる入力手段により直接指定された識別情報の入力を受け付ける識別情報受付手段と、
前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報から再生対象となる楽曲データを特定し、特定した楽曲データを記録媒体から読み出して再生する再生処理手段として機能させ、
前記再生処理手段は、
前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が楽曲データに割り付けられた識別情報であるかフォルダに割り付けられた識別情報であるかを判定する識別情報判定手段と、
前記識別情報判定手段により楽曲データに割り付けられた識別情報であると判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられた楽曲データを記録媒体から読み出して再生する単一読出再生手段と、
前記識別情報判定手段によりフォルダに割り付けられた識別情報であると判定されると、所定の操作キーがオン操作されたか否かを判定する操作判定手段と、
前記操作判定手段によりオン操作されたと判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されている楽曲データを記録媒体から順番に読み出して再生する順番読出再生手段と、
前記操作判定手段によりオン操作されていないと判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダに対して割り付けられた識別情報の入力と、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されて記録されている楽曲データに対して割り付けられた識別情報の入力とを、前記識別情報受付手段により受付可能に制御する受付制御手段とを含む、
ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態に係る再生装置について、記録媒体としてディスクを使用する車載用ディスク再生装置を例に、図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は、この発明の実施の形態に係る車載用ディスク再生装置の構成の一例を示すブロック図である。この車載用ディスク再生装置は、ディスク7に記録されている楽曲データを再生可能な装置であり、処理制御部1と、信号処理回路2と、DAC3と、表示部4と、メモリ5と、キー入力部6とを備えて構成される。
【0019】
処理制御部1は、CPU(Central Processing Unit)及び周辺LSI(Large Scale Integration)を含んだ1チップマイコン等から構成され、この車載用ディスク再生装置全体の動作を制御する。
【0020】
信号処理回路2は、処理制御部1の制御に従ってディスク7を再生してディジタルの楽曲データを読み出し、この楽曲データをDAC3に供給する。
【0021】
DAC(ディジタル/アナログコンバータ)3は、信号処理回路2から供給されたディジタルの楽曲データをアナログの楽曲信号に変換し、変換した楽曲信号をアンプ及びスピーカ等を介して音声(楽曲音)として出力する。
【0022】
表示部4は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等からなり、処理制御部1に制御されて文字情報等を表示する。
【0023】
メモリ5は、RAM(Random Access Memory)等からなり、処理制御部1のワークエリアとして使用される。
また、メモリ5は、例えばディスク7に記録されている楽曲データの種別等を示す種別情報等の各種の情報を記憶する。ここで、メモリ5は、ディスク7のPVDから取得した階層情報や、TOCから取得した目次情報等を、各フォルダ及び楽曲データに割り付けられた識別情報と対応付けて記憶する。
【0024】
キー入力部6は、所定のボタンスイッチやロータリスイッチ等からなり、利用者の操作に従った指示情報等を入力する。
例えば、キー入力部6は、図2(a)に示す上キー91、下キー92、左キー93及び右キー94や、図2(b)に示す決定キー95等の操作キーを備えており、これらの操作キーが押下されるなどのオン操作に応じた指示情報を入力し、入力した指示情報を処理制御部1に供給する。
【0025】
また、キー入力部6は、リモコン装置(図示せず)から送信された赤外線信号等を受信し、受信した赤外線信号等の種類に応じた指示情報を入力する。例えば、キー入力部6は、数字キー等の操作キーを備えるリモコン装置におけるキー操作に応答して、対応する指示情報を入力し、入力した指示情報を処理制御部1に供給する。
【0026】
次に、この車載用ディスク再生装置において再生の対象となるディスク7の構成について説明する。
ディスク7は、図3(a)に示すようなCD−ROMフォーマット(ISO9660フォーマット等)のCD−R(Compact Disc Recordable)やCD−RW(Compact Disc Rewritable)等である。
【0027】
具体的に説明すると、CD−R等からなるディスク7には、図3(a)に示すようなリードイン領域、データ領域、及び、リードアウト領域が配置されている。また、ディスク7には、例えば、PVD(Primary Volume Description)及び、パステーブルが配置されている。
【0028】
リードイン領域には、PVDのアドレス等からなる目次情報を含んだTOC(Table Of Contents)等が配置されている。
データ領域には、例えば、MP3(MPEG Audio Layer-3)形式にて圧縮された複数の楽曲データ等が配置されている。
リードアウト領域には、ディスク7の終端を示す情報が記録されている。
【0029】
また、PVDには、データ領域に記録されている楽曲データ等のファイル構造を規定する情報(階層情報等)が記録されている。例えば、楽曲データが図3(b)に示すような階層構造を有するフォルダごとに分類されている場合、PVDには、このファイル構造を規定する階層情報が記録されている。
パステーブルには、PVDにて規定されるファイル構造中の各楽曲データが実際に記録されているアドレス、すなわち、データ領域に記録された楽曲データの実アドレス等が記録されている。
【0030】
以下に、上記構成を有する車載用ディスク再生装置の動作について、図4〜図10を参照して説明する。
この車載用ディスク再生装置は、ディスク7が車載用ディスク再生装置内に格納された状態で電源が投入された場合や、電源投入後に新たなディスク7が装填された場合に、処理制御部1がメモリ5に記憶されている動作プログラムを読み出すなどして、図4のフローチャートに示す初期処理を実行する。
また、処理制御部1は、図4のフローチャートに示す初期処理が終了したのち、図8のフローチャートに示す選択処理を実行するなどして、例えばディスク7に設けられたフォルダを上位の階層から順に選択して再生対象となる楽曲データを特定し、ディスク7からの読み出しを可能とする。
【0031】
以下、図4のフローチャートに示す初期処理について、より詳細に説明する。
【0032】
初期処理を開始すると、処理制御部1は、メモリ5に記憶している種別情報をクリアする(ステップS10)。すなわち、処理制御部1は、再生対象となるディスク7に記録されている楽曲データの種別等を示す情報をクリアする。
【0033】
処理制御部1は、ディスク種別を検出するための情報を、ディスク7から取得する(ステップS11)。すなわち、処理制御部1は、ディスク7へ照射したレーザ光の反射率を示す情報等を、信号処理回路2から取得する。
【0034】
処理制御部1は、ステップS11にてディスク7から取得した情報に基づき、このディスク7の種別がCD−R又はCD−RWであるか否かを判別する(ステップS12)。すなわち、処理制御部1は、ステップS11で得られたレーザ光の反射率を示す情報等に従って、ディスク7が書込可能なCD−R等のディスクであるか否かを判別する。
【0035】
処理制御部1は、ディスク7の種別がCD−R等でない(書込不能なディスクである)と判別した場合、そのまま初期処理を終了する。
一方、処理制御部1は、ディスク7の種別が書込可能なCD−R等であると判別した場合、ファイル構造を規定する情報(階層情報等)を含んだPVDがディスク7に記録されているか否かを判別する(ステップS13)。
【0036】
処理制御部1は、ディスク7にPVDが記録されていないと判別した場合、そのまま初期処理を終了する。
一方、処理制御部1は、PVDが記録されていると判別した場合、MP3形式の楽曲データ(ファイル)が記録されているか否かを判別する(ステップS14)。すなわち、処理制御部1は、PVD等に従って、ディスク7のデータ領域に拡張子が「MP3」のファイル(楽曲データ)が記録されているか否かを判別する。
【0037】
処理制御部1は、MP3形式のファイルが記録されていないと判別した場合、そのまま初期処理を終了する。
一方、MP3形式のファイルが記録されていると判別した場合、処理制御部1は、種別情報として「MP3」を示す区分をセットする(ステップS15)。すなわち、処理制御部1は、ディスク7に記録された楽曲データの種別が、MP3形式であることを示す区分を種別情報としてセットし、メモリ5に記憶する。
【0038】
こののち、処理制御部1は、ディスク7のPVD等を読み取り、全てのフォルダと楽曲データに関する情報を取得する(ステップS16)。
処理制御部1は、取得したフォルダと楽曲データに関する情報に基づいて、フォルダの階層構造を特定し、図5のフローチャートに示す識別情報割付処理を実行することにより(ステップS17)、各フォルダ及び楽曲データに対して識別情報を割り付ける。
【0039】
すなわち、処理制御部1は、図5のフローチャートに示す識別情報割付処理を開始すると、ディスク7のPVD等から読み出した情報(階層情報等)に基づいてディスク7に設けられたフォルダを特定し、特定したフォルダのうちの1つを基準フォルダとして選択する(ステップS20)。
例えば、処理制御部1は、ディスク7に設けられた階層構造を有するフォルダを、上位の階層に属するフォルダから下位の階層に属するフォルダに向かう順番で、順次基準フォルダとして選択する。
【0040】
処理制御部1は、選択した基準フォルダに包含され且つ基準フォルダの1つの下位の階層に属するフォルダ(以下、「サブフォルダ」という)と、基準フォルダに分類されて記録されている楽曲データとのうちで、各フォルダ及び楽曲データを識別するための識別情報が割り付けられていないものがあるか否かを判別する(ステップS21)。
【0041】
処理制御部1は、識別情報が割り付けられていないサブフォルダあるいは楽曲データが存在すると判別した場合、そのサブフォルダあるいは楽曲データに対して、基準フォルダ内で固有の識別情報を割り付ける(ステップS22)。
すなわち、処理制御部1は、基準フォルダに属するサブフォルダ及び楽曲データそれぞれに対して、例えば1文字分の文字(アルファベット、かな文字等)を示す文字情報や1桁分の数字を示す数字情報を、重複することなく割り付ける。
こののち、処理制御部1は、処理を上記ステップS21にリターンする。
【0042】
また、上記ステップS21にて、全てのフォルダ及び楽曲データに対して識別情報が割り付けられていると判別した場合、処理制御部1は、識別情報の設定が完了したか否かを判別する(ステップS23)。
すなわち、処理制御部1は、ディスク7に設けられている全てのフォルダを基準フォルダとして選択して、サブフォルダや楽曲データに対する識別情報の割付を実行したか否かを判別する。
【0043】
処理制御部1は、識別情報の設定が完了していないと判別した場合、処理を上記ステップS20にリターンして、他のフォルダを基準フォルダとして選択する。
一方、処理制御部1は、識別情報の設定が完了したと判別した場合、各フォルダ及び楽曲データに対して割り付けた識別情報を、PVDから取得した階層情報やTOCから取得した目次情報等と対応付けて、メモリ5に記憶する(ステップS24)。
これにより、例えば図3(b)に示すような階層構造を有するフォルダに分類された楽曲データを記録しているディスク7の各フォルダ及び楽曲データに対して、例えば図6(a)に示すような識別情報を割り付け、階層情報や目次情報等と対応付けてメモリ5に記憶する。
【0044】
ここで、図6(a)に示すように、あるフォルダに包含される1つ下位のサブフォルダと、当該フォルダに分類されている楽曲データとに対しては、それぞれ、当該フォルダ内で固有の識別情報が割り付けられている。
例えば、図6(a)に示すファイル構造において、ルート直下に設けられた2つのフォルダ「FOLDER1」、「FOLDER2」と、ルート直下に分類されている楽曲データファイル「FILE6」とに対しては、それぞれ固有の識別情報”1”、”2”、”3”が割り付けられている。
また、フォルダ「FOLDER1」に包含され且つ1つ下位の階層に属する3つのフォルダ「FOLDER1−1」、「FOLDER1−2」、「FOLDER1−3」に対しては、それぞれ、フォルダ「FOLDER1」内で固有の識別情報”1”、”2”、”3”が割り付けられている。
【0045】
こうして識別情報割付処理が終了すると、図4のフローチャートに示す初期処理も終了する。上述の初期処理により、ディスク7に記録された楽曲データの種別がMP3形式である場合に、楽曲データの種別を示す種別情報がメモリ5に記憶される。また、この場合、各フォルダ及び楽曲データに対して識別情報が割り付けられ、階層情報や目次情報と対応付けて、メモリ5に記憶される。
【0046】
以下、図7のフローチャートに示す選択処理について説明する。
選択処理を開始すると、処理制御部1は、メモリ5に記憶された種別情報が「MP3」を示す区分であるか否かを判別する(ステップS30)。すなわち、処理制御部1は、ディスク7に記録されている楽曲データが、MP3形式であるか否かを判別する。
この際、処理制御部1は、種別情報がMP3を示すものではないと判別した場合、そのまま、選択処理を終了する。
【0047】
一方、種別情報がMP3を示すものであると判別した場合、処理制御部1は、メモリ5に所定容量の記憶領域を確保するなどの初期化動作を行う(ステップS31)。
すなわち、処理制御部1は、PVDから取得した階層情報に基づいて、ディスク7に設けられたフォルダの階層数よりも1つだけ多くの識別情報を記憶するためのアイテム情報記憶領域を確保する。
例えば図6(a)に示すような階層構造を有するフォルダに楽曲データが分類されている場合、ルート直下に設けられたフォルダ「FOLDER1」等が属する第1の階層と、その階層より1つ下位でフォルダ「FOLDER1−1」等が属する第2の階層という、2つの階層からなる。そこで、処理制御部1は、図6(b)に示すように、階層数”2”よりも1つだけ多い3つの識別情報を記憶するためのアイテム情報記憶領域を、メモリ5に確保する。
この際、処理制御部1は、メモリ5に確保したアイテム情報記憶領域をクリアして初期化する。
【0048】
こののち、処理制御部1は、キー入力部6が備える各種の操作キーが押下されるなどしてオン操作されたことを検出する(ステップS32)。この際、処理制御部1は、キー入力部6からリモコン装置の操作キーに対応する指示情報が入力された場合にも、操作キーがオン操作されたとして、次のステップS33に処理を進める。
【0049】
処理制御部1は、操作キーがオン操作されたことを検出すると、キー入力部6から入力された指示情報に基づいて、識別情報が直接指定されたか否かを判別する(ステップS33)。
例えば、処理制御部1は、キー入力部6が備える上キー91や下キー92、左キー93及び右キー94等が押下された場合に、表示部4の表示を切り替えることにより識別情報を選択するための指示情報が入力されたとして、識別情報が直接指定されていないと判別する。一方、処理制御部1は、リモコン装置が備える数字キー(図示せず)の押下に対応した指示情報が入力されると、識別情報が直接指定されたと判別する。
【0050】
処理制御部1は、識別情報が直接指定されたと判別した場合、図8のフローチャートに示す直接選択処理を実行する(ステップS34)。
一方、処理制御部1は、識別情報が直接指定されていないと判別した場合、図9のフローチャートに示す切替選択処理を実行する(ステップS35)。
【0051】
処理制御部1は、識別情報が直接指示されたと判別して図8のフローチャートに示す直接選択処理を開始すると、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報から、目的アイテムとなっているフォルダを特定する(ステップS40)。
すなわち、処理制御部1は、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報を先頭から順に読み出し、階層情報及び目次情報と対応付けてメモリ5に記憶されている識別情報を参照することにより、上位の階層から順に、その識別情報が割り付けられたフォルダを辿り、目的アイテムとなっているフォルダを特定する。
この際、処理制御部1は、目的アイテムとしているのが楽曲データである場合には、無効なキー操作であるとして、後述するステップS43に処理を進めてもよい。
【0052】
処理制御部1は、特定したフォルダを基準のフォルダとして、そのフォルダに包含される1つ下位の階層に属するフォルダ(サブフォルダ)と、基準のフォルダに分類されて記録されている楽曲データとに対して割り付けられた識別情報を特定する(ステップS41)。すなわち、処理制御部1は、、階層情報及び目次情報と対応付けてメモリ5に記憶されている識別情報を読み出し、基準のフォルダに包含される1つ下位のフォルダと基準のフォルダに分類される楽曲データとに対して割り付けられた識別情報を取得する。
【0053】
処理制御部1は、メモリ5から読み出した識別情報を検索して、キー入力部6からの指示情報により指定された識別情報が含まれているか否かを判別する(ステップS42)。
【0054】
処理制御部1は、指定された識別情報が含まれていないと判別した場合、指定された識別情報が無効であるとして直接選択処理を終了し(ステップS43)、図7のフローチャートに示す選択処理のステップS32に処理をリターンする。
【0055】
一方、処理制御部1は、指定された識別情報が含まれていると判別した場合、有効な識別情報を記憶しているアイテム情報記憶領域の後尾の空き領域に、キー入力部6により指定された識別情報を記憶させて、目的アイテムを変更する(ステップS44)。
【0056】
目的アイテムを変更した処理制御部1は、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報を表示部4に表示させ(ステップS45)、ユーザーによる目的アイテムの識別を可能とする。
【0057】
この際、処理制御部1は、変更された目的アイテムが楽曲データであるか否かを判別する(ステップS46)。すなわち、処理制御部1は、メモリ5に識別情報と対応付けて記憶されている階層情報や目次情報等を参照して、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報により特定される目的アイテムが楽曲データであるか否かを判別する。
【0058】
処理制御部1は、目的アイテムが楽曲データであると判別した場合、信号処理回路2を制御して、ディスク7から目的アイテムに対応する楽曲データを読み出して再生する(ステップS47)。すなわち、処理制御部1は、リモコン装置が備える数字キー等を用いて直接指定された識別情報に対応する1曲分の楽曲データを、ディスク7から読み出して再生する。
これにより、リモコン装置が備える数字キー等を用いて直接指定された識別情報から楽曲データを容易に特定し、ディスク7から読み出して再生することができる。すなわち、処理制御部1は、上位の階層に属するフォルダから再生対象となる楽曲データまでを、キー入力部6が入力した指示情報により順番に指定された識別情報に従って特定し、ディスク7から楽曲データを読み出して再生することができる。
こののち、処理制御部1は、直接選択処理を終了し、併せて、図7のフローチャートに示す選択処理も終了する。
【0059】
一方、処理制御部1は、目的アイテムが楽曲データではない、すなわちフォルダであると判別した場合、キー入力部6が備える決定キー95、あるいはリモコン装置に設けられて決定キー95と同等の機能を有する操作キーが、押下されたか否かを判別する(ステップS48)。
【0060】
処理制御部1は、決定キー95等が押下されていないと判別した場合、そのまま直接選択処理を終了して、図7のフローチャートに示す選択処理のステップS32に処理をリターンする。
【0061】
一方、処理制御部1は、決定キー95等が押下されたと判別した場合、目的アイテムに対応するフォルダに分類されている全ての楽曲データを再生対象として、ディスク7から順番に読み出して再生する(ステップS49)。
これにより、キー入力部6が入力した指示情報により順番に指定された識別情報に従って、上位の階層に属するフォルダから再生対象となる楽曲データが分類されているフォルダまでを順次特定し、特定したフォルダに分類されて記録されている楽曲データをディスク7から順番に読み出して再生することができる。すなわち、リモコン装置が備える数字キー等を用いて直接指定された識別情報から楽曲データを容易に特定し、ディスク7から読み出して再生することができる。
こののち、処理制御部1は、直接選択処理を終了し、併せて、図7のフローチャートに示す選択処理も終了する。
【0062】
また、処理制御部1は、図7のフローチャートに示す選択処理のステップS33にて識別情報が直接指示されていないと判別して、図9のフローチャートに示す切替選択処理を開始すると、例えば、上キー91あるいは下キー92が押下されたか否かを判別する(ステップS50)。
【0063】
処理制御部1は、上キー91あるいは下キー92が押下されたと判別した場合、押下された操作キーに応じて、現に目的アイテムとしているフォルダや楽曲データが属するフォルダ内で、他のフォルダや楽曲データを新たな目的アイテムとして選択し、目的アイテムを変更する(ステップS51)。
すなわち、処理制御部1は、アイテム情報記憶領域に記憶されている有効な識別情報のうちで末尾の識別情報を、押下された操作キーに従って、フォルダや楽曲データに割り付けられた識別情報の範囲内で変更する。
こののち、処理制御部1は、後述するステップS56に処理を進める。
【0064】
一方、処理制御部1は、上キー91あるいは下キー92が押下されていないと判別した場合、左キー93が押下されたか否かを判別する(ステップS52)。
【0065】
処理制御部1は、左キー93が押下されたと判別した場合、現に目的アイテムとしているフォルダや楽曲データが属する直近の上位フォルダを、新たな目的アイテムとして選択し、目的アイテムを変更する(ステップS53)。
すなわち、処理制御部1は、アイテム情報記憶領域に記憶されている有効な識別情報のうちで末尾の識別情報を消去することにより、目的アイテムを1つ上位のフォルダに変更する。
こののち、処理制御部1は、後述するステップS56に進める。
【0066】
一方、処理制御部1は、左キー93が押下されていないと判別した場合、右キー94が押下されたか否かを判別する(ステップS54)。
【0067】
処理制御部1は、右キー94が押下されたと判別した場合、現に目的アイテムとしているフォルダに包含される1つ下位の階層に属するフォルダや、現に目的アイテムとしているフォルダに分類されている楽曲データを、新たな目的アイテムとして選択し、目的アイテムを変更する(ステップS55)。
すなわち、処理制御部1は、有効な識別情報を記憶しているアイテム情報記憶領域の後尾の空き領域に、1つ下位のフォルダや楽曲データに割り付けられた任意の(例えば、識別情報が示す数字が最も小さい)識別情報を記憶させることにより、目的アイテムを1つ下位のフォルダあるいは楽曲データに変更する。
この際、処理制御部1は、現に目的アイテムとしているのが楽曲データである場合には、無効なキー操作であるとして切替選択処理を終了し、図7のフローチャートに示す選択処理のステップS32に処理をリターンしてもよい。
こののち、処理制御部1は、後述するステップS56に処理を進める。
【0068】
一方、処理制御部1は、右キー94が押下されていないと判別した場合、後述するステップS57に処理を進める。
【0069】
処理制御部1は、上記ステップS51、S53、S55にて目的アイテムを変更したのち、表示部4を制御して、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報を表示させる(ステップS56)。これにより、ユーザーによる現在の目的アイテムの確認を可能とする。
【0070】
こののち、処理制御部1は、決定キー95が押下されたか否かを判別する(ステップS57)。
【0071】
処理制御部1は、決定キー95が押下されたと判別した場合、目的アイテムに対応する楽曲データをディスク7から読み出して再生する(ステップS58)。
この際、処理制御部1は、目的アイテムが楽曲データである場合、目的アイテムに対応する1曲分の楽曲データを、ディスク7から読み出して再生する。
また、処理制御部1は、目的アイテムがフォルダである場合、目的アイテムに対応するフォルダに分類されている全ての楽曲データを再生対象として、ディスク7から順番に読み出して再生する。
こののち、処理制御部1は、切替選択処理を終了し、併せて、図7のフローチャートに示す選択処理も終了する。
【0072】
一方、処理制御部1は、決定キー95が押下されていないと判別した場合、そのまま切替選択処理を終了して、図7のフローチャートに示す選択処理のステップS32に処理をリターンする。
【0073】
このようにして、ディスク7に設けられた各フォルダに割り付けた識別情報と、ディスク7に記録されている楽曲データに割り付けた識別情報とを用いて、所望の楽曲データを容易に特定して再生することができる。
【0074】
具体例として、図6(a)に示すような階層構造を有するフォルダに楽曲データが分類されて記録され、外部のリモコン装置により”1”→”3”→”2”の順番で識別情報が直接指定された場合の動作について説明する。
【0075】
この場合、リモコン装置により”1”が指定されると、処理制御部1は、図10(a)に示すように、識別情報”1”をアイテム情報記憶領域の先頭に記憶させ、目的アイテムを第1の階層に属するフォルダ「FOLDER1」に設定する。
この際、表示部4は、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報に対応して、例えば図10(b)に示すような情報を表示する。
【0076】
次に、リモコン装置により”3”が指定されると、処理制御部1は、目的アイテムであるフォルダ「FOLDER1」に包含される1つ下位のフォルダと、フォルダ「FOLDER1」に分類されている楽曲データとのうちに、識別情報”3”が割り付けられているものがあるか否かを判別する。
この例では、図6(a)に示すように、フォルダ「FOLDER1−3」に識別情報”3”が割り付けられている。そこで、処理制御部1は、図10(c)に示すように、識別情報”1”に続くアイテム情報記憶領域に、識別情報”3”を記憶させ、目的アイテムを第2の階層に属するフォルダ「FOLDER1−3」に変更する。
この際、表示部4は、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報に対応して、例えば図10(d)に示すような情報を表示する。
【0077】
さらに、リモコン装置により”2”が指定されると、処理制御部1は、目的アイテムであるフォルダ「FOLDER1−3」に包含される1つ下位のフォルダと、フォルダ「FOLDER1−3」に分類されている楽曲データとのうちに、識別情報”2”が割り付けられているものがあるか否かを判別する。
この例では、図6(a)に示すように、ファイル「FILE3」に識別情報”2”が割り付けられている。そこで、処理制御部1は、図10(e)に示すように、識別情報”3”に続くアイテム情報記憶領域に、識別情報”2”を記憶させ、目的アイテムを楽曲データが格納されたファイル「FILE3」に変更する。
この際、表示部4は、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報に対応して、例えば図10(f)に示すような情報を表示する。また、処理制御部1は、目的アイテムが楽曲データであることから、これをディスク7から読み出して再生する。
このようにして、ユーザーは、リモコン装置を用いて”1”→”3”→”2”の順番で指定するだけで、多数のフォルダや楽曲データのうちから容易に所望の楽曲データを特定して、再生することができる。
【0078】
以上説明したように、この発明によれば、ディスク7に階層化されて設けられた各フォルダに包含される1つ下位のサブフォルダと、各フォルダに分類されて記録されている楽曲データとに対して、各フォルダ内で固有の識別情報を割り付け、上位の階層から順に識別情報を指定することで、楽曲データを特定して再生することができる。
これにより、多数のフォルダや楽曲データのうちから所望の楽曲データを容易に特定して、再生することができる。
また、この発明によれば、PVDから取得した階層情報等に基づいて識別情報を割り付けるので、フォルダや楽曲データの名称がない場合であっても、識別情報を指定することにより容易に楽曲データを特定して再生することができる。
【0079】
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施の形態では、処理制御部1が、PVD等に基づいて、各フォルダや楽曲データに識別情報を割り付けるものとして説明した。
しかし、PVDからフォルダや楽曲データの情報を取得するのではなく、ディスク7に記録されている情報を全て参照することにより、フォルダの階層構造や楽曲データの記録状況等を特定して、識別情報を割り付けるようにしてもよい。
【0080】
また、キー入力部6が備える上キー91等の機能は、識別情報を用いて楽曲データを特定可能であれば、設計に応じて任意に変更可能である。
【0081】
表示部4がアイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報を表示する際に、目的アイテムがフォルダであるか楽曲データであるかを区別するための記号等を、識別情報と共に表示するようにしてもよい。
【0082】
上記実施の形態では、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報を表示部4に表示させることでユーザーによる目的アイテムの識別を可能としたが、これに限定されず、目的アイテムとしているフォルダや楽曲データの名称を表示部4に表示させるようにしてもよい。
この場合、例えば、処理制御部1は、目的アイテムを変更したのち予め定めた所定の時間が経過するまでのあいだ、アイテム情報記憶領域に記憶されている識別情報を表示部4に表示させ、この時間が経過すると、目的アイテムとしているフォルダや楽曲データの名称を表示させるようにしてもよい。あるいは、処理制御部1は、所定の操作キーが押下されたことに応答して、識別情報の表示と名称の表示とを切り替えるようにしてもよい。
【0083】
上記実施の形態では、処理制御部1が初期処理を実行することにより、フォルダや楽曲データに識別情報を割り付けるものとして説明したが、これに限定されず、例えば、ディスク7に楽曲データを記録する際に、予めフォルダや楽曲データに識別情報を割り付け、PVDやTOC等と対応付けてディスク7に記録しておくようにしてもよい。ディスク7に識別情報を記録した場合、処理制御部1は、上記実施の形態における初期処理に代えて、ディスク7から識別情報を読み出すことで、各フォルダや楽曲データに割り付けられた識別情報を特定することができる。
【0084】
上記実施の形態では、CD−R等からなるディスク7を再生する車載用ディスク再生装置について説明したが、再生対象の媒体はCD−R等に限られず、他にMD、DVD等の記録媒体から楽曲データを再生する車載用ディスク再生装置に適用可能である。また、ICメモリー等の記録媒体から楽曲データを再生可能な再生装置であってもよい。
【0085】
また、上記実施の形態では、楽曲データがMP3形式である場合に、識別情報を用いた再生対象の特定を可能としたが、これに限定されるものではない。
すなわち、例えばWAVE形式やAIFF形式、MIDI形式といった、任意の音声ファイル形式の楽曲データが階層化されたフォルダごとに分類されてディスク7等の記録媒体に記録されている場合に、適用することができる。
さらに、再生装置が再生するデータは、楽曲データに限定されず、映像を出力するための映像データ等であってもよい。
【0086】
この発明は、車載用の再生装置に限定されるものではなく、識別情報を指定するための操作キー等を備えた任意の再生装置に適用することができる。
【0087】
この発明は、専用の装置によらず、通常の再生装置として動作するコンピュータを用いても実現可能である。すなわち、再生装置として機能するコンピュータに上述の各処理を実行させるための動作プログラムを、所定の記録部に記録し、CPU等のマイクロプロセッサが当該動作プログラムを読み出して実行することで、上述の再生装置として機能させることができる。
ここで、動作プログラムは、FD、CD−ROM、MO、ICメモリー等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して配布するものとしてもよい。さらに、インターネット上のFTP(File Transfer Protocol)サーバ等が有するファイルシステムに動作プログラムを格納しておき、コンピュータに、例えば、搬送波に重畳して、ダウンロード等するようにしてもよい。
【0088】
【発明の効果】
以上の説明のように、この発明によれば、記録媒体に記録されたデータを、容易に特定して再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る車載用ディスク再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】キー入力部が備える操作キーの構成を例示する図である。
【図3】ディスクのフォーマット及び楽曲データが分類されるフォルダの階層構造を例示する図である。
【図4】初期処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】識別情報割付処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】各フォルダ及び楽曲データに識別情報を割り付けた一例及びメモリに確保されるアイテム情報記憶領域について説明するための図である。
【図7】選択処理について説明するためのフローチャートである。
【図8】直接選択処理について説明するためのフローチャートである。
【図9】切替選択処理について説明するためのフローチャートである。
【図10】再生対象となる楽曲データを選択する動作の具体例を説明するための図である。
【図11】階層化されたフォルダごとに分類して記録された楽曲データの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 処理制御部
2 信号処理回路
3 DAC
4 表示部
5 メモリ
6 キー入力部
7 ディスク
91 上キー
92 下キー
93 左キー
94 右キー
95 決定キー
Claims (6)
- 階層化されたフォルダごとに分類されて記録されている楽曲データを、記録媒体から読み出して再生する再生装置であって、
各フォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダと、各フォルダに分類されて記録されている楽曲データとのそれぞれに対して、各フォルダ内で固有の識別情報として1桁分の数字を示す数字情報及び1文字分の文字を示す文字情報のいずれかを割り付ける識別情報割付手段と、
フォルダ及び楽曲データの選択を順次に変更するための指示情報を入力する移動用の操作キーとは異なる入力手段により直接指定された識別情報の入力を受け付ける識別情報受付手段と、
前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報から再生対象となる楽曲データを特定し、特定した楽曲データを記録媒体から読み出して再生する再生処理手段とを備え、
前記再生処理手段は、
前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が楽曲データに割り付けられた識別情報であるかフォルダに割り付けられた識別情報であるかを判定する識別情報判定手段と、
前記識別情報判定手段により楽曲データに割り付けられた識別情報であると判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられた楽曲データを記録媒体から読み出して再生する単一読出再生手段と、
前記識別情報判定手段によりフォルダに割り付けられた識別情報であると判定されると、所定の操作キーがオン操作されたか否かを判定する操作判定手段と、
前記操作判定手段によりオン操作されたと判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されている楽曲データを記録媒体から順番に読み出して再生する順番読出再生手段と、
前記操作判定手段によりオン操作されていないと判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダに対して割り付けられた識別情報の入力と、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されて記録されている楽曲データに対して割り付けられた識別情報の入力とを、前記識別情報受付手段により受付可能に制御する受付制御手段とを含む、
ことを特徴とする再生装置。 - 前記識別情報割付手段は、各フォルダを順次基準フォルダとして選択し、選択した基準フォルダに包含される1つ下位のフォルダと、基準フォルダに分類されている楽曲データとのそれぞれに対して、1桁分の数字を示す数字情報及び1文字分の文字を示す文字情報のいずれかを、基準フォルダ内で重複することなく割り付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。 - 前記識別情報割付手段は、記録媒体から取得した階層情報に基づいて、記録媒体に設けられたフォルダを特定した後に、特定された各フォルダを順次基準フォルダとして選択する、
ことを特徴とする請求項2に記載の再生装置。 - 前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報を表示するための表示手段を備える、
ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の再生装置。 - 階層化されたフォルダごとに分類されて記録されている楽曲データを、記録媒体から読み出して再生する再生方法であって、
各フォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダと、各フォルダに分類されて記録されている楽曲データとのそれぞれに対して、各フォルダ内で固有の識別情報として1桁分の数字を示す数字情報及び1文字分の文字を示す文字情報のいずれかを割り付ける識別情報割付ステップと、
フォルダ及び楽曲データの選択を順次に変更するための指示情報を入力する移動用の操作キーとは異なる入力手段により直接指定された識別情報の入力を受け付ける識別情報受付ステップと、
前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報から再生対象となる楽曲データを特定し、特定した楽曲データを記録媒体から読み出して再生する再生処理ステップとを備え、
前記再生処理ステップは、
前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が楽曲データに割り付けられた識別情報であるかフォルダに割り付けられた識別情報であるかを判定する識別情報判定ステップと、
前記識別情報判定ステップにて楽曲データに割り付けられた識別情報であると判定すると、前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が割り付けられた楽曲データを記録媒体から読み出して再生する単一読出再生ステップと、
前記識別情報判定ステップにてフォルダに割り付けられた識別情報であると判定すると、所定の操作キーがオン操作されたか否かを判定する操作判定ステップと、
前記操作判定ステップにてオン操作されたと判定すると、前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されている楽曲データを記録媒体から順番に読み出して再生する順番読出再生ステップと、
前記操作判定ステップにてオン操作されていないと判定すると、前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダに対して割り付けられた識別情報の入力と、前記識別情報受付ステップにて受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されて記録されている楽曲データに対して割り付けられた識別情報の入力とを、前記識別情報受付ステップにて受付可能に制御する受付制御ステップとを含む、
ことを特徴とする再生方法。 - コンピュータを、
記録媒体に階層化されて設けられた各フォルダに包含される1つ下位の階層に属するフォルダと、各フォルダに分類されて記録されている楽曲データとのそれぞれに対して、各フォルダ内で固有の識別情報として1桁分の数字を示す数字情報及び1文字分の文字を示す文字情報のいずれかを割り付ける識別情報割付手段と、
フォルダ及び楽曲データの選択を順次に変更するための指示情報を入力する移動用の操作キーとは異なる入力手段により直接指定された識別情報の入力を受け付ける識別情報受付手段と、
前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報から再生対象となる楽曲データを特定し、特定した楽曲データを記録媒体から読み出して再生する再生処理手段として機能させ、
前記再生処理手段は、
前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が楽曲データに割り付けられた識別情報であるかフォルダに割り付けられた識別情報であるかを判定する識別情報判定手段と、
前記識別情報判定手段により楽曲データに割り付けられた識別情報であると判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられた楽曲データを記録媒体から読み出して再生する単一読出再生手段と、
前記識別情報判定手段によりフォルダに割り付けられた識別情報であると判定されると、所定の操作キーがオン操作されたか否かを判定する操作判定手段と、
前記操作判定手段によりオン操作されたと判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されている楽曲データを記録媒体から順番に読み出して再生する順番読出再生手段と、
前記操作判定手段によりオン操作されていないと判定されると、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに包含されている1つ下位の階層に属するフォルダに対して割り付けられた識別情報の入力と、前記識別情報受付手段により受け付けた識別情報が割り付けられたフォルダに分類されて記録されている楽曲データに対して割り付けられた識別情報の入力とを、前記識別情報受付手段により受付可能に制御する受付制御手段とを含む、
ことを特徴とするプログラム。
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