JP3834412B2 - 燃焼機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湯を作り出して給湯する燃焼機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10には燃焼機器である給湯器のシステム構成の一例がモデル図により示されている。この給湯器は、同図の実線に示すように、バーナ1と給湯の熱交換器2を有し、給湯熱交換器2の入側には水供給源から給湯熱交換器2に水を導くための給水通路3が連通接続され、また、給湯熱交換器2の出側には給湯通路4の一端側が接続され、この給湯通路4の他端側は台所やシャワー等の給湯場所に導かれている。上記給水通路3には該通路3の水温を検出する入水温度検出手段としての入水サーミスタ5と、通水流量を検出する水量センサFSとが設けられ、給湯通路4には該通路4から給湯される湯水温を検出する出側湯温検出手段としての出湯サーミスタ6が設けられている。
【0003】
上記バーナ1には燃料ガスをバーナ1へ導くためのガス供給通路8が連通接続されており、このガス供給通路8には該通路の開閉を行う電磁弁10,11と、弁開度でもってバーナ1への供給燃料ガス量を制御する比例弁12とが介設されている。
【0004】
この給湯器には給湯運転を制御する制御装置13が設けられ、この制御装置13には給湯温度を設定するための給湯温度設定手段等が設けられたリモコン14が信号接続されている。上記制御装置13は次のように給湯運転を制御する。例えば、台所やシャワー等に導かれた給湯通路4の先端側に設けられた給湯栓(図示せず)が開栓され、給水通路3の通水が水量センサFSにより検出されると、電磁弁10,11を開弁してガス供給通路8からバーナ1に燃料ガスを供給してバーナ燃焼を開始させ、給湯される湯温がリモコン14に設定されている給湯設定温度となるようにバーナ1の燃焼熱量を比例弁12の弁開度を制御することによって(つまり、バーナ1への供給燃料ガス量を制御することによって)制御し、上記バーナ燃焼火炎の熱によって給湯熱交換器2の通水が加熱されて湯が作られ、該湯は給湯通路4を通って所望の給湯場所に供給される。そして、給湯栓が閉栓されて給水通路3の通水停止を水量センサFSが検出すると、電磁弁11を閉弁してバーナ1の燃焼を停止し、給湯運転を終了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、給湯設定温度の湯を給湯するためのバーナ1の燃焼熱量制御手法の一つとして、フィードフォワード制御とフィードバック制御とを併用した比例制御がある。上記比例制御を行うときには、例えば、入水サーミスタ5により入水温度Tinを、水量センサFSにより給水の流量Qを、出湯サーミスタ6により出湯湯温Toutを、リモコン14から給湯設定温度Tspをそれぞれ検出し、上記流量Qの入水温度Tinの水を給湯設定温度Tspに高めるのに必要なフィードフォワード熱量Pff(Pff=(Tsp−Tin)×Q/η(ηは予め定まる給湯熱交換器2の熱効率))と、給湯設定温度Tspに対する出湯温度Toutのずれを補正するためのフィードバック熱量Pfb(Pfb=P×(Tsp−Tout)×Q/η(Pは比例定数))との合計熱量でもってバーナ1が燃焼を行うように比例弁12の弁開度を制御してバーナ1の燃焼熱量制御を行う。
【0006】
しかしながら、上記の如く出湯サーミスタ6により検出された出湯湯温Toutを利用して上記比例制御を行うと、例えば、何らかの理由により給湯熱交換器2内の湯温が給湯設定温度Tspの湯を給湯するための湯温からずれてしまった場合に、その湯温変動が生じてから該湯温変動の湯温が出湯サーミスタ6により検出されて上記湯温変動を補正するための燃焼熱量制御が行われるまでに時間がかかり、このことに起因して出湯湯温Toutの変動に対する燃焼熱量制御の応答性が悪いという問題が生じる。
【0007】
上記のように、燃焼熱量制御の応答性が悪い場合には、出湯湯温Toutの変動を収束するのに時間がかかるという問題があり、湯の利用者に湯温変動に対する不快感を与える虞がある。
【0008】
そこで、上記燃焼熱量制御の応答性を改善する手段として、本出願人等は、次のような手段を提案している。例えば、給湯熱交換器2を流れる湯水流温度を検出する図10の点線に示すような熱交換器湯温検出手段としての熱交サーミスタ15を設け、該熱交サーミスタ15により検出された湯温Tz1と、入水サーミスタ5により検出された入水温度Tinと、予め定め与えられた寄与率Kとに基づいて、次に示す式(1)の演算により、給湯熱交換器2から流れ出る湯温を推定出側湯温Tkasoとして推定検出し、出湯サーミスタ6により実測された湯温Toutを採用するのに代えて、上記推定検出された給湯熱交換器2の出側の湯温Tkasoに基づいた比例制御により燃焼熱量の制御を行うことを提案している。
【0009】
Tkaso=(Tz1−Tin)/K+Tin・・・・・(1)
【0010】
上記寄与率Kとは、給湯熱交換器2の入側から出側に至るまでに湯水が受け取る吸熱熱量Ptlに対する給湯熱交換器2の入側から熱交サーミスタ15の湯温検出部位に至るまでに湯水が受け取る吸熱熱量Pz1の割合(K=Pz1/Ptl)である。
【0011】
上記の如く、熱交サーミスタ15により検出された湯温Tz1に基づいて給湯熱交換器2の出側の湯温Tkasoを推定検出し該推定出側湯温Tkasoに基づいた比例制御を行うことによって、例えば、給湯熱交換器2内の湯温が給湯設定温度Tspの湯を給湯するための湯温からずれた場合に、その湯温変動を補正するための上記比例制御が直ちに行われることになり、給湯熱交換器2内の湯温変動に起因した出湯湯温変動に対する燃焼熱量制御の応答性を格段に向上させることが可能である。
【0012】
しかしながら、上記の如く、推定検出された出側の湯温Tkasoは実際の出側の湯温Toutからずれる場合があり、このような場合には、そのずれ量に応じた分だけ給湯設定温度Tspからずれた温度で出湯湯温Toutが安定してしまい、給湯設定温度Tspの湯を安定供給することができないという問題が生じる。
【0013】
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、出湯湯温変動に対する燃焼熱量制御の応答性を向上させると共に、出湯湯温を精度良く給湯設定温度に制御することができる燃焼機器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、次のような構成をもって前記課題を解決する手段としている。すなわち、第1の発明は、給水通路から供給された水を加熱して湯を作り出し該湯を出湯する熱交換器と、該熱交換器を燃焼加熱するバーナと、上記熱交換器に供給される入水温度を検出する入水温度検出手段と、上記熱交換器から流れ出る出側の湯温を実測する出側湯温検出手段と、上記熱交換器の入口から出口に至る管路の途中位置に設けられて熱交換器内の湯温を検出する熱交換器湯温検出手段とが設けられ、上記熱交換器の入側から出側に至るまでに湯水が吸熱する熱量に対する熱交換器の入側から上記熱交換器湯温検出手段の湯温検出部位に至るまでに湯水が吸熱する熱量の割合である寄与率がバーナの燃焼熱量の大きさに対応させた寄与率データで与えられ、燃焼熱量に応じて前記寄与率データに基づき求められた寄与率と上記熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて熱交換器の出側の湯温を推定検出する熱交換器出側湯温推定検出部を備え、この熱交換器出側湯温推定検出手段により推定検出された出側の湯温に基づきバーナの燃焼熱量制御が可能な燃焼機器であって、上記出側湯温検出手段により実測された出側の湯温に対する上記熱交換器出側湯温推定検出部により推定検出された出側の湯温のずれ量に基づいて推定検出された出側の湯温を実測された出側の湯温に一致する方向に上記寄与率データを補正する寄与率データ補正部が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0015】
第2の発明は、給水通路から供給された水を加熱して湯を作り出し該湯を出湯する熱交換器と、該熱交換器を燃焼加熱するバーナと、上記熱交換器に供給される入水温度を検出する入水温度検出手段と、上記熱交換器から流れ出る出側の湯温を実測する出側湯温検出手段と、上記熱交換器の入口から出口に至る管路の途中位置に設けられて熱交換器内の湯温を検出する熱交換器湯温検出手段とが設けられ、上記熱交換器の入側から出側に至るまでに湯水が吸熱する熱量に対する熱交換器の入側から上記熱交換器湯温検出手段の湯温検出部位に至るまでに湯水が吸熱する熱量の割合である寄与率がバーナの燃焼熱量の大きさに対応させた寄与率データで与えられ、燃焼熱量に応じて前記寄与率データに基づき求められた寄与率と上記熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて熱交換器の出側の湯温を推定検出する熱交換器出側湯温推定検出部を備え、この熱交換器出側湯温推定検出手段により推定検出された出側の湯温に基づきバーナの燃焼熱量制御が可能な燃焼機器であって、バーナ燃焼中に寄与率データ補正指令が発せられたときに、上記出側湯温検出手段により実測された出側の湯温と、熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と、入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて、上記寄与率を求め、その後に、この寄与率を求めたときのバーナの燃焼熱量から予め定めた設定範囲以上離れた燃焼熱量でバーナが燃焼を行っているときに、再度、寄与率を求める寄与率検出部と;該寄与率検出部により求められた各寄与率と、それら寄与率を求めたときの燃焼熱量とに基づき、燃焼熱量の変化量に対する寄与率の変化量の傾きを求める傾き検出部と;上記寄与率データの傾きを上記傾き検出部により求められた傾きに修正すると共に、それぞれ対応した燃焼熱量の寄与率データの寄与率を上記求めた各寄与率に一致する方向に移動させて寄与率データの補正を行う寄与率データ補正部と;が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0016】
第3の発明は、給水通路から供給された水を加熱して湯を作り出し該湯を出湯する熱交換器と、該熱交換器を燃焼加熱するバーナと、上記熱交換器に供給される入水温度を検出する入水温度検出手段と、上記熱交換器から流れ出る出側の湯温を実測する出側湯温検出手段と、上記熱交換器の入口から出口に至る管路の途中位置に設けられて熱交換器内の湯温を検出する熱交換器湯温検出手段とが設けられ、上記熱交換器の入側から出側に至るまでに湯水が吸熱する熱量に対する熱交換器の入側から上記熱交換器湯温検出手段の湯温検出部位に至るまでに湯水が吸熱する熱量の割合である寄与率がバーナの燃焼熱量の大きさに対応させた寄与率データで与えられ、燃焼熱量に応じて前記寄与率データに基づき求められた寄与率と上記熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて熱交換器の出側の湯温を推定検出する熱交換器出側湯温推定検出部を備え、この熱交換器出側湯温推定検出手段により推定検出された出側の湯温に基づいたバーナの燃焼熱量制御が可能な燃焼機器であって、熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と、出側湯温検出手段により検出された出側の湯温と、入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて、バーナが予め定められた設定燃焼熱量で燃焼しているときに寄与率を求め、その後、上記設定燃焼熱量よりも予め定めた燃焼熱量分だけ離れた燃焼熱量でバーナ燃焼が行われたときに寄与率を求める寄与率検出部と;該寄与率検出部により求められた各寄与率と、それら寄与率を求めたときの燃焼熱量とに基づき、燃焼熱量の変化量に対する寄与率の変化量の傾きを求める傾き検出部と;上記寄与率データの傾きを上記傾き検出部により求められた傾きに修正すると共に、それぞれ対応した燃焼熱量の寄与率データの寄与率を上記求めた各寄与率に一致する方向に移動させて寄与率データの補正を行う寄与率データ補正部と;が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0017】
第4の発明は、上記第1又は第2又は第3の発明を構成する寄与率データ補正部は、熱交換器から流れ出る湯温が安定している期間に出側湯温検出手段により実測された出側の湯温に対する熱交換器出側湯温推定検出部により推定検出された出側の湯温のずれ量が予め定めた許容範囲から外れているときにのみ、寄与率データの補正を行う構成をもって前記課題を解決する手段としている。
【0018】
上記構成の発明において、例えば、寄与率がバーナの燃焼熱量の大きさに対応させた寄与率データで与えられており、熱交換器出側湯温推定検出部は、燃焼熱量に応じて上記寄与率データから求められた寄与率と、熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と、入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて熱交換器の出側の湯温を推定検出する。
【0019】
寄与率は燃焼熱量の大きさに応じて可変することが本発明者等により解明されたことから、上記の如く、燃焼熱量の大きさに応じた寄与率を用いて熱交換器の出側の湯温を推定検出することによって、ほぼ正確な熱交換器の出側の湯温を推定検出することが可能となり、前記したような推定検出された出側の湯温が実際の出側の湯温からずれていることに起因した問題がほぼ回避される。
【0020】
その上、この発明では、上記構成に加えて、燃焼機器を使用しながら上記寄与率データを補正する寄与率データ補正部を備えている。この寄与率データ補正部は、実測された出側の湯温に対する推定検出された出側の湯温のずれ量に応じて上記寄与率データを補正する。あるいは、寄与率データ補正部は、異なる2点の燃焼熱量にそれぞれ対応する寄与率を求め該求めた寄与率を利用して寄与率データを補正する。このように、本発明は、寄与率データの学習機能を備えている。例えば、夏季と冬季では入水温度等が格段に異なり、このような環境の変化によって燃焼熱量が同じでも上記寄与率が変化することが考えられ、このような環境変化に対応させて上記寄与率データを寄与率データ補正部により補正することができる。
【0021】
上記のことから、環境変化等により寄与率が変化して推定検出された出側の湯温が実測された出側の湯温からずれた場合に、直ちに、上記寄与率データの補正が為されることで、推定検出された出側の湯温は実測された出側の湯温に一致する方向に修正され、推定検出された出側の湯温が実際の出側の湯温からずれている状態は継続せず、給湯設定温度からずれた温度に出湯湯温が安定してしまうという問題は防止される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づき説明する。
【0023】
第1の実施形態例の燃焼機器は図10に示す管路構成を有し、給湯熱交換器2内の湯温を検出する熱交換器湯温検出手段としての熱交サーミスタ15が設けられている。ところで、図11には給湯熱交換器の構造のモデル例が示されており、同図に示すように、給湯熱交換器2は、バーナ1の燃焼火炎に近い側の下段に曲折形成された管路17と、バーナ1の燃焼火炎に遠い側の上段に曲折形成された管路18とが連通接続され、それら管路17,18はフィンプレート19に挿通された構成を有し、この実施形態例では、管路強度の観点から、予め定めた最大燃焼熱量でバーナ1を燃焼させたときにバーナ燃焼火炎から受け取る熱量が上記下段と上段の管路17,18の全領域に亙り等しくなるようにフィンプレート19の切り欠き16等が構成されており、また、給水通路3から供給された水は上記下段の管路17を通った後に上段の管路18を経て、給湯通路4に流れ出るように形成されており、上記熱交サーミスタ15は、図11の破線に示すように、上記下段の管路17におけるU字管部分の湯温を検出するように設けられている。なお、上記以外の図10に示す給湯器の管路構成の説明は前述したのでその重複説明は省略する。
【0024】
図1には第1の実施形態例において特徴的な制御構成がブロック図により示されている。同図に示すように、この第1の実施形態例に示す制御装置13は、出湯温度監視部20と、ずれ量検出部21と、熱交換器出側湯温推定検出部22と、補正指令部23と、データ格納部24と、寄与率データ補正部25と、燃焼熱量制御部26とを有して構成されている。
【0025】
ところで、前記の如く推定検出された出側の湯温Tkasoが実際の出側の湯温Toutからずれる場合があり、その原因を本発明者等が究明したところ、寄与率Kが燃焼熱量の大きさに応じて可変することに因って、推定検出された出側の湯温Tkasoが実際の出側の湯温Toutからずれることが分かった。
【0026】
それというのは、予め定めた最大燃焼熱量近傍でバーナ1の燃焼を行っているときには、燃焼火炎は大きく立ち上がっていることから、燃焼火炎の熱は下段の管路17だけでなく上段の管路18にも十分に加えられ、下段の管路17を流れる単位流量当たりの水流が燃焼火炎から吸熱する熱量と、上段の管路18を流れる単位流量当たりの水流が燃焼火炎から吸熱する熱量とはほぼ等しくなるが、燃焼熱量が小さくなるに従って燃焼火炎は小さくなり、例えば、予め定めた最小燃焼熱量の近傍では燃焼火炎はとても小さく、燃焼火炎の熱は上段の管路18に殆ど加えられず、燃焼火炎から給湯熱交換器2全体に吸熱される熱量のうちの殆どが下段の管路17で吸熱されることになる。このことから、上記下段の管路17に設けられた熱交サーミスタ15の湯温検出部位における寄与率Kは、図2の実線Lに示すように、燃焼熱量が小さくなるに従って大きくなるというものである。
【0027】
なお、この実施形態例では、予め定めた最小燃焼熱量を0%と設定し、燃焼熱量が増加するに従って%値が大きくなって予め定めた最大燃焼熱量が100%となるように、燃焼熱量を%値に置き換えて示している。
【0028】
上記の如く、寄与率Kは燃焼熱量の大きさに応じて可変することが分かったので、この実施形態例では、上記図2の実線Lに示すように燃焼熱量の大きさに対応させた寄与率Kのデータが予め実験や演算等によって求められ寄与率データとしてデータ格納部24に格納されている。この実施形態例では、上記寄与率データは一次関数により表される。
【0029】
燃焼熱量制御部26は、リモコン14により設定されている給湯設定温度Tspの湯を給湯することができるように前述したような比例制御により比例弁12の弁開度を制御してバーナの燃焼熱量を制御する構成を備えており、熱交換器出側湯温推定検出部22は、上記燃焼熱量制御部26から燃焼熱量の情報を時々刻々と取り込み、該取り込んだ燃焼熱量に対応する寄与率を前記データ格納部24の寄与率データから求め、また、熱交サーミスタ15から給湯熱交換器2内の湯温Tz1を、入水サーミスタ5から入水温度Tinをそれぞれ取り込んで、上記燃焼熱量に対応した寄与率Kと湯温Tz1と入水温度Tinとに基づいて、前記式(1)(Tkaso=(Tz1−Tin)/Ksp+Tin)の演算により、給湯熱交換器2の出側の湯温Tkasoを推定検出し、この推定検出した出側の湯温Tkasoの情報を燃焼熱量制御部26に出力する。
【0030】
燃焼熱量制御部26は、上記したように、給湯設定温度Tspの湯を給湯することができるようにバーナ1の燃焼熱量を制御する構成を有しており、この実施形態例では、上記熱交換器出側湯温推定検出部22により推定検出された出側の湯温Tkasoに基づいた燃焼熱量制御が可能な構成になっている。その一例を示す。
【0031】
例えば、燃焼熱量制御部26は、図8に示すように、偏差検出部27と、燃焼熱量制御切り換え部28と、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30と、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31とを有して構成されている。
【0032】
実測湯温採用式燃焼熱量制御部30は、出湯サーミスタ6により実測された給湯熱交換器2の出側の湯温Toutを取り込んで、該実測出側湯温Toutに基づいた前記比例制御により燃焼熱量を制御する。この実測湯温採用式燃焼熱量制御部30により燃焼熱量制御を行う場合には、実測された出湯湯温を用いるので、出湯湯温を給湯設定温度Tspに一致させる方向に精度良く燃焼熱量を制御することができる。
【0033】
推定湯温採用式燃焼熱量制御部31は上記熱交換器出側湯温推定検出部22により推定検出された出側の湯温Tkasoを取り込み、該推定検出された出側の湯温Tkasoに基づいた前記比例制御により燃焼熱量を制御する構成を有している。この推定湯温採用式燃焼熱量制御部31により燃焼熱量制御を行う場合には、給湯熱交換器2内の湯温が給湯設定温度Tspの湯を出湯するための湯温からずれたときに、直ちに、その湯温変動が上記比例制御により補正されるので、出湯湯温変動に対する燃焼熱量制御の応答性を格段に向上させることができる。
【0034】
この実施形態例では、上記実測湯温採用式燃焼熱量制御部30と推定湯温採用式燃焼熱量制御部31は共に比例と積分と微分の組み合わせによるPID制御手法を用いて燃焼熱量制御を行う。なお、上記PID制御手法の説明は知られているので、その説明は省略する。
【0035】
偏差検出部27は上記リモコン14に設定されている給湯設定温度Tspと、上記熱交換器出側湯温推定検出部22により推定検出された出側湯温Tkasoとを取り込み、この取り込んだ推定出側湯温Tkasoから上記取り込んだ給湯設定温度Tspを差し引いて給湯設定温度Tspに対する上記推定出側湯温Tkasoの偏差ΔTを求め、この偏差ΔTの情報を燃焼熱量制御切り換え部28に出力する。
【0036】
この実施形態例では、上記実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御と推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御を上記偏差ΔTの大きさによって切り換える構成を備えており、図9に示す下限値hk1(例えば、−3℃)から上限値hj1(例えば、+3℃)までの範囲ΔHsyが実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御から推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御への切り換えを決定する設定範囲として設定され、また、図9に示す下限値hk2(例えば、−1℃)から上限値hj2(例えば、+1℃)までの範囲ΔHzyが上記推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御から実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御への切り換えを決定する設定範囲として設定されている。
【0037】
燃焼熱量制御切り換え部28は、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30と推定湯温採用式燃焼熱量制御部31の各動作情報を取り込み、それら情報に基づき実測湯温採用式燃焼熱量制御部30により燃焼熱量制御が行われていると検知しているときには、偏差検出部27から加えられた偏差ΔTを上記設定範囲ΔHsyに比較して、偏差ΔTが設定範囲ΔHsy以内であるか否かを判断し、偏差ΔTが上記設定範囲ΔHsy以内であると判断したときには、出湯湯温はほぼ給湯設定温度Tspであり、出湯湯温を精度良く給湯設定温度Tspに制御するために実測出側湯温Toutに基づいた燃焼熱量制御を行わせる状態であると判断して、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御を継続して行わせる。
【0038】
また、燃焼熱量制御切り換え部28は、上記偏差ΔTが設定範囲ΔHsyから外れていると判断したときには、出湯湯温が給湯設定温度Tspよりも大幅にずれると判断し、出湯湯温の変動を応答性良く回復するために推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御を行う必要があると判断して、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30から推定湯温採用式燃焼熱量制御部31へ燃焼熱量制御を切り換える。
【0039】
燃焼熱量制御切り換え部28は、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御が行われていると検知しているときには、上記偏差検出部27から加えられる偏差ΔTを上記設定範囲ΔHzyに比較して、上記偏差ΔTが設定範囲ΔHzy以内であるか否かを判断し、上記偏差ΔTが設定範囲ΔHzyから外れていると判断したときには、出湯湯温は給湯設定温度Tspから大きくずれる状態であると判断し、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御を継続して行わせ、上記偏差ΔTが上記設定範囲ΔHzy以内であると判断したときには、出湯湯温変動はほぼ抑制されたので、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御を行って出湯湯温を精度良く給湯設定温度Tspに一致させる必要があると判断して、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31から実測湯温採用式燃焼熱量制御部30に燃焼熱量制御を切り換える。
【0040】
この実施形態例では、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31により燃焼熱量制御を行うときには、出湯湯温が給湯設定温度Tspよりも許容範囲を越えて大きく変動すると推定された場合であることから、出湯湯温を給湯設定温度Tspに向けて大きく変動させ給湯設定温度Tspに早く近付けるために燃焼熱量の制御量を大きくする必要があり、このことから、PID制御のPID定数である比例定数と積分定数と微分定数のうちの1つ以上の定数を大きく設定する。また、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30により燃焼熱量制御を行うときには、出湯湯温は給湯設定温度Tspの近傍温度であることから、燃焼熱量の制御量を小さくして出湯湯温を微少に制御して給湯設定温度に精度良く一致させることを容易とするために、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30によるPID制御のPID定数を、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31によるPID制御のPID定数よりも小さく設定する。
【0041】
上記燃焼熱量制御切り換え部28の切り換え動作の一例を簡単に示す。例えば、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御により出湯湯温が給湯設定温度Tspに安定している状態から給湯熱交換器2内の湯温が変動して、上記偏差ΔTが図9に示す点Aよりも大きくなったことが検知されたときには、出湯湯温が給湯設定温度Tspから大幅に変動すると推定されることから、燃焼熱量制御切り換え部28は実測湯温採用式燃焼熱量制御部30から推定湯温採用式燃焼熱量制御部31へ燃焼熱量制御を切り換える。その後、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31の燃焼熱量制御により出湯湯温が給湯設定温度Tspに向けて修正され上記偏差ΔTが点B以下に低下したことが検知されたときには、出湯湯温は給湯設定温度Tspの近傍の温度に回復したと判断して、燃焼熱量制御切り換え部28は推定湯温採用式燃焼熱量制御部31から実測湯温採用式燃焼熱量制御部30へ燃焼熱量制御を切り換えて出湯湯温が給湯設定温度Tspに一致するように微小な燃焼熱量制御を行う。
【0042】
上記の如く、給湯熱交換器2内の湯温が変動して出湯湯温が給湯設定温度Tspから大きくずれると判断されたときには、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御へ切り換えられるので、給湯熱交換器2内の湯温が給湯設定温度Tspの湯を給湯するための湯温から大幅に変動して出湯湯温変動が生じると推定されたときには、上記給湯熱交換器2内の湯温変動の発生直後に、その湯温変動が上記推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御により補正されることとなり、出湯湯温変動に対する燃焼熱量制御の応答性を格段に向上させることができ、出湯湯温変動を非常に短い時間で抑制してほぼ給湯設定温度Tspに回復させることが可能である。
【0043】
また、出湯湯温が給湯設定温度Tsp又はその近傍温度であると判断されたときには、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御が行われるので、実測出側温度に基づいて出湯湯温を給湯設定温度Tspに確実に一致させ、給湯設定温度Tspの湯を安定供給することが可能となり、前記したように出湯湯温が給湯設定温度Tspからずれた湯温で安定してしまうという問題を回避することができる。
【0044】
さらに、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30の燃焼熱量制御に用いられるPID定数を小さく設定するので、ほぼ給湯設定温度の湯が出湯しているときには、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量の制御量が小さく出湯湯温を小さく変動させることができ、このことに起因して、給湯湯温を給湯設定温度Tspに精度良く一致させることが容易となる。
【0045】
さらに、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31の燃焼熱量制御に用いられるPID定数を大きく設定するので、出湯湯温が給湯設定温度Tspから大幅にずれるときには、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量の制御量が大きく出湯湯温を給湯設定温度Tspに向けて大きく変動させることが可能となり、出湯湯湯温を給湯設定温度Tspにより早く近付けることができる。
【0046】
なお、上記燃焼熱量制御の例では、図9に示す範囲ΔHzyの上限値hj2から範囲ΔHsyの上限値hj1までの偏差ΔTの領域、および、範囲ΔHzyの下限値hk2から範囲ΔHsyの下限値hk1までの偏差ΔTの領域は実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御と、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御とがオーバーラップする領域であったが、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御と、推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御とがオーバーラップする領域を設けなくてもよい。
【0047】
例えば、図9に示す偏差ΔTがhk2以上かつhj2未満の領域は上記実測湯温採用式燃焼熱量制御部30による燃焼熱量制御が行われる範囲とし、偏差ΔTがhj2以上かつhj1未満の領域、および、jk1以上かつhk2未満の領域は推定湯温採用式燃焼熱量制御部31による燃焼熱量制御が行われる範囲とし、それ以外の偏差ΔTの領域はフィードフォワード制御による燃焼熱量制御を行う範囲として設定してもよい。この場合には実測湯温採用式燃焼熱量制御部30と推定湯温採用式燃焼熱量制御部31に加えて、入水サーミスタ5の検出入水温を持つ水量センサFSの検出流量の通水を給湯設定温度に高めるのに必要なフィードフォワード燃焼熱量に基づき燃焼熱量制御を行うフィードフォワード燃焼熱量制御部を設け、上記データに基づき、実測湯温採用式燃焼熱量制御部30と推定湯温採用式燃焼熱量制御部31とフィードフォワード燃焼熱量制御部とが切り換え制御される。
【0048】
ところで、前記の如く、燃焼熱量の大きさに応じた寄与率Kを利用して給湯熱交換器2の出側の湯温Tkasoを推定検出したのにも拘らず、推定検出された出側の湯温Tkasoが実際の出側の湯温Toutから僅かにずれることがある。それは、冬季には給湯熱交換器2に供給される入水の温度Tinは非常に低くなり、また、夏季の入水温度Tinは高くなるというように、周囲環境の変化の影響を受けて上記寄与率Kが僅かに変化していることに因ることが分かり、このことから、この実施形態例では、前記寄与率データを自動的に補正する学習機能を備えている。以下に、この実施形態例において特徴的な寄与率データの自動補正の制御構成を示す。
【0049】
出湯温度監視部20は、出湯サーミスタ6により実測された出側の湯温Toutを時々刻々と取り込んで、出湯湯温Toutを監視する。
【0050】
ずれ量検出部21は、出湯サーミスタ6により実測された出側の湯温Toutと、熱交換器出側湯温推定検出部22により推定検出された出側の湯温Tkasoとを時々刻々と取り込んで、それら取り込んだ温度情報に基づいて、上記実測出側湯温Toutから上記推定出側湯温Tkasoを差し引いて上記実測出側湯温Toutに対する上記推定出側湯温Tkasoのずれ量ΔZを求める。
【0051】
補正指令部23は、上記出湯温度監視部20により監視された出湯湯温が予め定めた時間Δt(例えば、5秒間)、図3に示すように予め定めた温度幅Δht(例えば、1℃の幅)内に入っており、出湯湯温が安定していることを検知している状態で、上記ずれ量検出部21により検出されたずれ量ΔZが予め定めた許容範囲ΔS(例えば、0.5℃)から外れたときには、寄与率データを補正する必要があると判断し、寄与率データ補正指令を寄与率データ補正部25に出力する。
【0052】
寄与率データ補正部25は、上記寄与率データ補正指令を受け取ると、ずれ量検出部21により検出されたずれ量ΔZを取り込み、また、ずれ量ΔZに基づいて前記寄与率データを補正するための予め与えられている補正データ、および、前記寄与率データをデータ格納部24から読み出し、上記ずれ量ΔZと補正データに基づき、上記寄与率データを補正する。
【0053】
具体的には、例えば、ずれ量ΔZに応じたシフト量のデータが補正データとしてデータ格納部24に与えられ、寄与率データ補正部25は、取り込んだずれ量ΔZを上記補正データに照らし合わせてずれ量ΔZに対応したシフト量を求め、図2の実線Lに示すような寄与率データを上記求めたシフト量だけシフトさせて、例えば、図2の鎖線L’に示すように補正する。
【0054】
寄与率データ補正部25は、上記の如く補正した後の寄与率データをデータ格納部24の寄与率データに上書きする。
【0055】
上記のように、寄与率データをずれ量ΔZに応じて自動的に補正する学習機能を備えたことによって、環境変化等に応じて寄与率が変化したことにより推定出側湯温Tkasoが実測出側湯温Toutから許容範囲を越えてずれてしまった場合に、そのずれ量ΔZに応じて寄与率データを自動的に補正することができるので、補正後の寄与率データに基づいた推定出側湯温Tkasoは実測出側湯温Toutに一致する方向に修正され、実測の出側の湯温にほぼ一致した出側の湯温を推定検出することが可能となり、推定出側湯温Tkasoが実際の出側湯温からずれているという状態が長時間に亙って継続することが防止され、前記したような給湯設定温度Tspからずれた温度に出湯湯温が安定してしまうという問題を確実に回避することができる。
【0056】
また、実測出側湯温Toutに対する推定出側湯温Tkasoのずれ量ΔZが予め許容範囲ΔSを越えたときにのみ、上記寄与率データの補正を行うので、環境変化等により寄与率が明らかに変化したと判断されたときにのみ、寄与率データの補正を行うこととなり、例えば、寄与率に関係なく、実測出側湯温Toutや推定出側湯温Tkasoの情報を伝達する信号のノイズ等の影響によって推定出側湯温Tkasoがずれたときにはそのずれ量は少ないことから、そのような場合には寄与率データの補正は行われず、寄与率データが無駄に補正されてしまうという問題を防止することができる。
【0057】
なお、上記第1の実施形態例では、燃焼熱量制御部26の制御構成は、熱交換器出側湯温推定検出部22により推定検出された出側の湯温Tkasoに基づいた燃焼熱量制御を行うことが可能な構成であればよく、上記制御構成に限定されるものではない。例えば、上記の如く実測出側湯温Toutに基づいた燃焼熱量制御と推定出側湯温Tkasoに基づいた燃焼熱量制御とを切り換えて燃焼熱量制御を行うのではなく、上記推定出側湯温Tkasoに基づいた燃焼熱量制御のみで燃焼熱量を制御してもよい。この場合にも、上記の如く実際の出側の湯温にほぼ一致した湯温を推定検出することができるので、給湯設定温度Tspからずれた湯温に出湯湯温が安定してしまうという問題は回避される。
【0058】
以下に、第2の実施形態例を説明する。この実施形態例の燃焼機器は前記第1の実施形態例に示した給湯器と同様な管路構成を有し、図6の実線Lに示すような寄与率データを、異なる2点の燃焼熱量にそれぞれ対応した寄与率を利用して、自動的に補正する制御構成を備えたことを特徴としている。図4にはこの第2の実施形態例において特徴的な制御構成がブロック図により示されている。図4に示すように、この実施形態例に示す制御装置13は、出湯温度監視部20とずれ量検出部21と熱交換器出側湯温推定検出部22と補正指令部23とデータ格納部24と寄与率データ補正部25と燃焼熱量制御部26と寄与率検出部32と傾き検出部33とを有して構成されている。なお、この実施形態例の説明において、出湯温度監視部20とずれ量検出部21と熱交換器出側湯温推定検出部22と燃焼熱量制御部26の構成は前記第1の実施形態例と同様であり、ここでは、その重複説明は省略する。
【0059】
補正指令部23は、出湯温度監視部20により監視された出湯温度Toutの情報に基づき、出湯湯温Toutが予め定めた時間Δt(例えば、5秒間)、予め定めた温度幅Δht(例えば、1℃の幅)内に入っており、出湯湯温が安定していることを検知している状態で、ずれ量検出部21により検出されたずれ量ΔZが予め定めた許容範囲ΔS(例えば、0.5℃)から外れたときには、寄与率データを補正する必要があると判断し、寄与率データ補正指令を寄与率検出部32に出力する。
【0060】
寄与率検出部32は、上記寄与率データ補正指令を受けると、燃焼熱量制御部26から燃焼熱量P1の情報を取り込み、また、入水サーミスタ5により検出された入水温度Tinを、熱交サーミスタ15により検出された給湯熱交換器2内の湯温Tz1を、出湯サーミスタ6により実測された出側の湯温Toutをそれぞれ取り込み、それら取り込んだ温度情報に基づき、下式(2)の演算に従って、寄与率K1’を検出する。
【0061】
K1’=(Tz1−Tin)/(Tout−Tin)・・・・・(2)
【0062】
寄与率検出部32は上記の如く検出した寄与率K1’を上記燃焼熱量P1に対応させてデータ格納部24に格納する。また、寄与率検出部32はカウンター(図示せず)を内蔵しており、上記寄与率K1’を検出したときに、上記カウンターをカウントアップしてカウンターを1にする。
【0063】
寄与率検出部32は、上記寄与率K1’を検出した後に、つまり、カウンターが1である状態のときには、燃焼熱量制御部26から時々刻々と燃焼熱量情報を取り込み、この取り込んだ燃焼熱量を上記寄与率K1’を求めたときの燃焼熱量P1に比較し、出湯湯温が安定しており実測出側湯温Toutに対する推定出側湯温Tkasoのずれ量ΔZが許容範囲ΔSから外れていると補正指令部23により検知されている状態で、上記取り込んだ燃焼熱量が上記燃焼熱量P1よりも予め定めた設定範囲ΔP(例えば、30%)以上離れた燃焼熱量でバーナ1が燃焼していると判断したときには、このときの入水温度Tinと、熱交換器内の湯温Tz1と、実測出側湯温Toutとを利用して、上記同様にして、寄与率K2’を求める。
【0064】
寄与率検出部32は、上記求めた寄与率K2’と、該寄与率K2’を求めたときの燃焼熱量P2とを対応させてデータ格納部24に格納し、また、傾き検出部33に傾き検出指令を発する。
【0065】
傾き検出部33は、上記傾き検出指令を受け取ると、データ格納部24に格納されている寄与率K1’,K2’と、それら寄与率に対応した燃焼熱量P1,P2とに基づいて、下式(3)の演算により、燃焼熱量の変化量に対する寄与率の変化量の傾きMを求める。
【0066】
M=(K2’−K1’)/(P2−P1)・・・・・(3)
【0067】
傾き検出部33は上記求めた傾きMの情報を寄与率データ補正部25に出力する。寄与率データ補正部25は、上記傾きMを受け取ると、データ格納部24から図6の実線に示すような一次関数の寄与率データと上記求めた寄与率K1’,K2’を読み出し、上記寄与率データの傾きを上記求めた傾きMに修正すると共に、それぞれ対応した燃焼熱量P1,P2の寄与率データの寄与率K1,K2を上記検出した寄与率K1’,K2’に一致させる方向に移動させ寄与率データの自動補正を行い、この補正された例えば図6の鎖線に示すような寄与率データをデータ格納部24の寄与率データに上書きする。
【0068】
寄与率データ補正部25は、上記の如く、寄与率データの補正が終了したときに、上記カウンターをクリアにし、次の寄与率データの補正に備える。
【0069】
第2の実施形態例において特徴的な寄与率データの補正構成は上記のように構成されており、以下に、寄与率データの補正動作の一例を図5のフローチャートに基づいて簡単に説明する。まず、ステップ101で、水量センサFSにより給水通路3の通水オンが検出されているか否かを判断し、給水通路3の通水オンが検知されたと判断したときには、ステップ102で、バーナ1の燃焼が行われているか否かを燃焼火炎を検知するフレームロッド電極(図示せず)から出力されるフレームロッド電流に基づいて判断し、バーナ1の燃焼が行われていると判断したときには給湯が行われていると判断し、ステップ103で、出湯湯温Toutが予め定めた時間Δtの間、予め定めた温度幅Δht内にあり出湯湯温Toutが安定しているか否かを判断する。
【0070】
出湯湯温Toutが安定していると判断したときには、ステップ104で、熱交換器出側湯温推定検出部22により推定出側の湯温Tkasoを求め、ステップ105で、この給湯運転中に、寄与率データの補正が行われたことを示す補正済フラグ1が立っているか否かを判断し、補正済フラグ1が立っていないと判断したときには、ステップ106で、実測出側湯温Toutに対する推定出側湯温Tkasoのずれ量ΔZを予め定めた許容範囲ΔS内に比較し、上記ずれ量ΔZが許容範囲ΔS内に入っているか否かを判断する。
【0071】
上記ずれ量ΔZが許容範囲ΔSから外れていると判断したときには、データ格納部24に格納されている寄与率データの補正を行う必要があると判断し、ステップ107で、寄与率データを補正するのに用いる寄与率K1’を検出したことを示すカウンター1であるか否かを判断する。
【0072】
カウンターが1でないと判断したときには、ステップ108で、寄与率検出部32により寄与率K1’を求め、この求めた寄与率K1’をこの寄与率K1’を求めたときの燃焼熱量P1に対応させてデータ格納部24に格納し、ステップ109で、カウンターをカウントアップしてカウンターを1にする。
【0073】
その後、ステップ110で、水量センサFSにより給水通路3の通水が検出されているか否かの判断を行い、通水が検出され給湯が継続されていることを検知したときには、前記ステップ101以降の動作を繰り返し行う。出湯湯温Toutが安定し実測出側湯温Toutに対する推定出側湯温Tkasoのずれ量ΔZが許容範囲ΔSから外れている状態が継続しており、前記ステップ107で、カウンターが1であると判断したときには、ステップ111で、燃焼熱量の情報を取り込み、該取り込んだ燃焼熱量を前記寄与率K1’を求めたときの燃焼熱量P1に比較し、上記取り込んだ燃焼熱量が上記燃焼熱量P1から設定範囲ΔP以上離れているか否かを判断する。
【0074】
取り込んだ燃焼熱量が燃焼熱量P1から設定範囲ΔP以上離れていないと判断したときには、前記ステップ110以降の動作を繰り返し行い、燃焼熱量が燃焼熱量P1から設定範囲ΔP以上離れていると判断したときには、ステップ112で、前記同様に寄与率K2’を検出し、該検出した寄与率K2’と該寄与率K2’に対応した燃焼熱量P2とをデータ格納部24に格納する。
【0075】
次に、ステップ113で、上記検出した寄与率K1’,K2’とそれら寄与率に対応した燃焼熱量P1,P2とに基づき、燃焼熱量の変化量に対する寄与率の変化量の傾きMを検出する。そして、ステップ114で、データ格納部24に格納されている寄与率データを読み出し、この寄与率データの傾きを上記求めた傾きMに修正し、上記燃焼熱量P1,P2にそれぞれ対応する寄与率データの寄与率K1,K2を上記検出した寄与率K1’,K2’に一致させる方向に移動させて寄与率データの補正を行って、その補正後の寄与率データをデータ格納部24の寄与率データに上書きし、寄与率データの補正を行ったことを示す補正済のフラグを立てる。
【0076】
その後、ステップ110以降の動作を繰り返して行う。上記の如く、補正済フラグが立てられた後には、前記ステップ105での補正済フラグの有無判断動作によって、フラグ有りと判断されることから、同給湯運転中には、寄与率データの補正は再度行われない。
【0077】
前記ステップ110で、流水オフが検出されたときには、給湯が停止したと判断し、ステップ115で、補正済フラグが立っているか否かを判断し、補正済フラグが立っているときには、前記カウンターをクリアすると共に、補正済フラグを倒して次の寄与率データの補正に備える。また、補正済フラグが立っていないときには、今回の給湯運転時には、寄与率データの補正が行われなかった、又は、寄与率データの補正を行うための寄与率データK1’の検出だけが行われた状態であり、次の給湯運転時に、上記寄与率データの補正の続きを行う必要が有ると判断して、カウンターはそのままで次の給湯運転に備える。
【0078】
この実施形態例によれば、前記第1の実施形態例と同様な効果を奏することができる上に、異なる2点の燃焼熱量に対応した寄与率を利用して寄与率データを補正するので、一次関数である寄与率データの傾きをも修正することができ、より正確に寄与率データの補正を行うことが可能となる。
【0079】
なお、この発明は上記各実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記各実施形態例では、熱交サーミスタ15は給湯熱交換器2における下段の管路17の水流温度を検出するように設けられていたが、上段の管路18の湯水流温度を検出するように熱交サーミスタ15を設けてもよい。この場合には、熱交サーミスタ15の湯温検出部位における寄与率Kは、図7の実線Nに示すように、燃焼熱量が小さくなるに従って小さくなる。この場合にも、前記各実施形態例と同様にして、寄与率データの補正を行うことができ、寄与率データの補正を行うことによって前記各実施形態例と同様な効果を奏することができる。
【0080】
また、上記第2の実施形態例では、出湯湯温Toutが安定し、実測出側湯温Toutに対する推定出側湯温Tkasoのずれ量ΔZが予め定めた許容範囲ΔSから外れていると検知したときに、寄与率検出部32は、そのときの燃焼熱量P1に対する寄与率K1’を求め、その後、上記燃焼熱量P1よりも設定範囲ΔP以上離れた燃焼熱量でバーナ1が燃焼を行っているときに、寄与率K2’を検出していたが、第1の燃焼熱量P1と該燃焼熱量P1から予め定めた燃焼熱量ΔP分だけ離れた第2の燃焼熱量P2とを予め定めておき、上記の如く出湯湯温Toutが安定している状態で寄与率データの補正を行う必要があると判断した以降に、寄与率検出部32は、上記第1の燃焼熱量P1でバーナ1が燃焼を行っているときの寄与率K1’を検出し、また、第2の燃焼熱量P2でバーナ燃焼を行っているときの寄与率K2’を検出するようにしてもよい。この場合にも、上記検出された寄与率K1’,K2’に基づいて前記第2の実施形態例と同様に、寄与率データの補正を行う。また、上記の如く、寄与率データを補正するための寄与率を検出するときの燃焼熱量を予め定めたときには、予め定めた手法により上記設定の燃焼熱量を可変設定してもよい。
【0081】
上記各実施形態例では、出湯温度監視部20は、出湯サーミスタ6により実測された出側の湯温Toutを監視していたが、熱交換器出側湯温推定検出部22により推定検出された出側の湯温Tkasoを監視するようにしてもよい。この場合には、補正指令部23は上記推定出側湯温Tkasoに基づいて出湯湯温が安定しているか否かを判断することになる。
【0082】
さらに、上記第2の実施形態例では、寄与率データの補正を行う場合には、傾き検出部33は、異なる2点の燃焼熱量に対応した寄与率を利用して傾きMを検出し、この求めた傾きMを寄与率データ補正部25に出力していたが、例えば、2点以上の互いに異なる燃焼熱量に対応した複数の寄与率を求め、それら寄与率から予め定めた手法により燃焼熱量の変化量に対する寄与率の変化量の傾きMを求めるようにしてもよい。
【0083】
さらに、実測出側湯温Toutに対する推定出側湯温Tkasoがずれた場合に、そのときの燃焼熱量Pと、入水温度Tinと、熱交サーミスタ15の検出湯温Tz1と、出湯サーミスタ6の実測湯温Toutとを取り込み、前記したように寄与率K’を算出し、この寄与率K’を算出したときの上記燃焼熱量Pに対応する寄与率データの寄与率が上記算出した寄与率K’に一致する方向に寄与率データをシフトさせて寄与率データの補正を行ってもよい。
【0084】
さらに、上記各実施形態例では、寄与率データはグラフデータにより与えられていたが、例えば、燃焼熱量の大きさに応じて寄与率を求めるための演算式データの形式により与えてもよい。この場合、例えば、寄与率をKと表し、燃焼熱量をPと表し、燃焼熱量の変化量に対する寄与率の変化量の傾きをmと表し、係数をと表したときには、寄与率データは次式(4)に示すように表される。
【0085】
K=m×P+n・・・・・(4)
【0086】
寄与率データが演算式により与えられている場合には、上記第1の実施形態例に示したように求められたシフト量を上式(4)の係数nに加算して変化させることによって、上記第1の実施形態例と同様に、寄与率データを補正することができる。また、上記第2の実施形態例と同様にして検出した傾きMに上記傾きmを修正し、また、検出した寄与率K1’又はK2’と、それに対応する燃焼熱量P1又はP2と、上記検出した傾きMとを利用して、下記の式(5)の演算により補正後の係数n’を求め、上記係数nを補正後の係数n’に修正することで、つまり、寄与率データを移動させることで上記第2の実施形態例と同様に寄与率データを補正することができる。
【0087】
n=K1’−M×P1・・・・・(5)
【0088】
さらに、上記実施形態例では図10に示す給湯器を例にして説明したが、湯を作り出す熱交換器と、該熱交換器を燃焼加熱するバーナと、入水温度検出手段とを有し、寄与率データを利用して推定検出された熱交換器の出側の湯温に基づいたバーナ燃焼熱量制御が可能な制御構成を備えた給湯機能付きの燃焼機器であれば、この発明は適用することができる。例えば、給湯通路4と浴槽とを連通接続する湯張り通路を設け、給湯熱交換器2により作られた湯を上記湯張り通路を通して浴槽に注湯する湯張り機能と、給湯機能とを備えた燃焼機器や、上記給湯機能に加えて風呂の追い焚き機能を備えた燃焼機器にも本発明は適用することができる。
【0089】
【発明の効果】
この発明によれば、熱交換器出側湯温推定検出手段により寄与率データを利用して推定検出された熱交換器の出側の湯温が実測の熱交換器の出側の湯温から外れてしまった場合に、寄与率データを自動的に補正する寄与率データ補正部を設けたので、環境変化等に応じて変化する寄与率のデータを自動的に補正し学習することができ、このことによって、推定検出される出側の湯温を実測の出側の湯温に一致させる方向に修正することができ、環境変化の影響を殆ど受けずに正確な出側の湯温を推定検出することができる。
【0090】
このように、環境変化等の影響を受けずに出側の湯温を正確に推定検出することができることから、この推定検出された出側の湯温に基づいた燃焼熱量制御により出湯湯温を給湯設定温度に精度良く制御することができる。
【0091】
異なる2点の燃焼熱量に対応した寄与率を利用して寄与率データを補正するものにあっては、寄与率データの傾きをも修正することができ、より一層正確に寄与率データの補正を行うことができる。
【0092】
実測された出側の湯温に対する推定検出された出側の湯温のずれ量が予め定めた許容範囲から外れているときにのみ、寄与率データの補正を行うものにあっては、例えば、寄与率の変化に関係なく上記実測の出側の湯温に対して推定の出側の湯温がずれてしまった場合のように上記実測の出側の湯温に対する推定の出側の湯温のずれが少ないときには寄与率データの補正は行われず、環境変化等によって寄与率データの補正が必要であると推定されたときにのみ、寄与率データの補正を行うことができ、寄与率データ関係なく推定の出側の湯温がずれた場合に寄与率データの補正が行われるという無駄を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記第1の実施形態例において特徴的な制御構成を示すブロック図である。
【図2】給湯熱交換器の下段の管路の水流温度を検出するように熱交サーミスタを設けた場合における寄与率データの一例と、第1の実施形態例に示した寄与率データの補正により補正された後の寄与率データの一例とを示すグラフである。
【図3】出湯湯温の安定した状態を示すグラフである。
【図4】第2の実施形態例において特徴的な制御構成を示すブロック図である。
【図5】第2の実施形態例において特徴的な寄与率データ補正動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】寄与率データの一例と、第2の実施形態例に示した寄与率データ補正動作により補正された後の寄与率データの一例とを示すグラフである。
【図7】給湯熱交換器の上段の管路の水流温度を検出するように熱交サーミスタを設けた場合における熱交サーミスタの湯温検出部位における寄与率データの一例を示すグラフである。
【図8】推定検出された出側の湯温Tkasoを利用した燃焼熱量制御構成の一例を示すブロック図である。
【図9】湯温変動の一例を示すグラフである。
【図10】この発明を適用することができる燃焼機器の一例を示すモデル図である。
【図11】給湯熱交換器の構造例を示すモデル図である。
【符号の説明】
1 バーナ
2 給湯熱交換器
3 給水通路
5 入水サーミスタ
6 出湯サーミスタ
15 熱交サーミスタ
22 熱交換器出側湯温推定検出部
25 寄与率データ補正部
32 寄与率検出部
33 傾き検出部

Claims (4)

  1. 給水通路から供給された水を加熱して湯を作り出し該湯を出湯する熱交換器と、該熱交換器を燃焼加熱するバーナと、上記熱交換器に供給される入水温度を検出する入水温度検出手段と、上記熱交換器から流れ出る出側の湯温を実測する出側湯温検出手段と、上記熱交換器の入口から出口に至る管路の途中位置に設けられて熱交換器内の湯温を検出する熱交換器湯温検出手段とが設けられ、上記熱交換器の入側から出側に至るまでに湯水が吸熱する熱量に対する熱交換器の入側から上記熱交換器湯温検出手段の湯温検出部位に至るまでに湯水が吸熱する熱量の割合である寄与率がバーナの燃焼熱量の大きさに対応させた寄与率データで与えられ、燃焼熱量に応じて前記寄与率データに基づき求められた寄与率と上記熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて熱交換器の出側の湯温を推定検出する熱交換器出側湯温推定検出部を備え、この熱交換器出側湯温推定検出手段により推定検出された出側の湯温に基づきバーナの燃焼熱量制御が可能な燃焼機器であって、上記出側湯温検出手段により実測された出側の湯温に対する上記熱交換器出側湯温推定検出部により推定検出された出側の湯温のずれ量に基づいて推定検出された出側の湯温を実測された出側の湯温に一致する方向に上記寄与率データを補正する寄与率データ補正部が設けられていることを特徴とした燃焼機器。
  2. 給水通路から供給された水を加熱して湯を作り出し該湯を出湯する熱交換器と、該熱交換器を燃焼加熱するバーナと、上記熱交換器に供給される入水温度を検出する入水温度検出手段と、上記熱交換器から流れ出る出側の湯温を実測する出側湯温検出手段と、上記熱交換器の入口から出口に至る管路の途中位置に設けられて熱交換器内の湯温を検出する熱交換器湯温検出手段とが設けられ、上記熱交換器の入側から出側に至るまでに湯水が吸熱する熱量に対する熱交換器の入側から上記熱交換器湯温検出手段の湯温検出部位に至るまでに湯水が吸熱する熱量の割合である寄与率がバーナの燃焼熱量の大きさに対応させた寄与率データで与えられ、燃焼熱量に応じて前記寄与率データに基づき求められた寄与率と上記熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて熱交換器の出側の湯温を推定検出する熱交換器出側湯温推定検出部を備え、この熱交換器出側湯温推定検出手段により推定検出された出側の湯温に基づきバーナの燃焼熱量制御が可能な燃焼機器であって、バーナ燃焼中に寄与率データ補正指令が発せられたときに、上記出側湯温検出手段により実測された出側の湯温と、熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と、入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて、上記寄与率を求め、その後に、この寄与率を求めたときのバーナの燃焼熱量から予め定めた設定範囲以上離れた燃焼熱量でバーナが燃焼を行っているときに、再度、寄与率を求める寄与率検出部と;該寄与率検出部により求められた各寄与率と、それら寄与率を求めたときの燃焼熱量とに基づき、燃焼熱量の変化量に対する寄与率の変化量の傾きを求める傾き検出部と;上記寄与率データの傾きを上記傾き検出部により求められた傾きに修正すると共に、それぞれ対応した燃焼熱量の寄与率データの寄与率を上記求めた各寄与率に一致する方向に移動させて寄与率データの補正を行う寄与率データ補正部と;が設けられていることを特徴とした燃焼機器。
  3. 給水通路から供給された水を加熱して湯を作り出し該湯を出湯する熱交換器と、該熱交換器を燃焼加熱するバーナと、上記熱交換器に供給される入水温度を検出する入水温度検出手段と、上記熱交換器から流れ出る出側の湯温を実測する出側湯温検出手段と、上記熱交換器の入口から出口に至る管路の途中位置に設けられて熱交換器内の湯温を検出する熱交換器湯温検出手段とが設けられ、上記熱交換器の入側から出側に至るまでに湯水が吸熱する熱量に対する熱交換器の入側から上記熱交換器湯温検出手段の湯温検出部位に至るまでに湯水が吸熱する熱量の割合である寄与率がバーナの燃焼熱量の大きさに対応させた寄与率データで与えられ、燃焼熱量に応じて前記寄与率データに基づき求められた寄与率と上記熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて熱交換器の出側の湯温を推定検出する熱交換器出側湯温推定検出部を備え、この熱交換器出側湯温推定検出手段により推定検出された出側の湯温に基づいたバーナの燃焼熱量制御が可能な燃焼機器であって、熱交換器湯温検出手段により検出された湯温と、出側湯温検出手段により検出された出側の湯温と、入水温度検出手段により検出された入水温度とに基づいて、バーナが予め定められた設定燃焼熱量で燃焼しているときに寄与率を求め、その後、上記設定燃焼熱量よりも予め定めた燃焼熱量分だけ離れた燃焼熱量でバーナ燃焼が行われたときに寄与率を求める寄与率検出部と;該寄与率検出部により求められた各寄与率と、それら寄与率を求めたときの燃焼熱量とに基づき、燃焼熱量の変化量に対する寄与率の変化量の傾きを求める傾き検出部と;上記寄与率データの傾きを上記傾き検出部により求められた傾きに修正すると共に、それぞれ対応した燃焼熱量の寄与率データの寄与率を上記求めた各寄与率に一致する方向に移動させて寄与率データの補正を行う寄与率データ補正部と;が設けられていることを特徴とした燃焼機器。
  4. 寄与率データ補正部は、熱交換器から流れ出る湯温が安定している期間に出側湯温検出手段により実測された出側の湯温に対する熱交換器出側湯温推定検出部により推定検出された出側の湯温のずれ量が予め定めた許容範囲から外れているときにのみ、寄与率データの補正を行うことを特徴とした請求項1又は請求項2又は請求項3記載の燃焼機器。
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