JP3834341B2 - 排ガスの処理方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、排ガス中に含まれている亜硫酸ガス及び粉塵等の汚染物質を高除去率でかつ経済的に除去し得る排ガスの処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
排ガスを3つの室に区画された密閉槽内の第2室に導入し、この第2室から、多数のガス分散管を介してその第2室の下方に位置する第1室内の吸収液中に導入して脱硫処理した後、その脱硫処理済み排ガスを、第1室から、第2室の上方に位置する第3室内に排ガス上昇筒を介して上昇させる構造の排ガスの脱硫処理装置は知られている。
一方、空気中に放出させる排ガスについては、その中に含まれる汚染物質に対する規制がますます厳しくなってきており、例えば、排ガス中のSO2濃度及び粉塵濃度は、それぞれ、20ppm以下及び10mg/Nm3以下に保持することが要求されている。従って、このような排ガスに関する規制の強化に伴って、排ガスの脱硫処理装置に対する性能の向上が強く要望されるようになってきており、多くの研究がその性能向上に向けられている。しかしながら、その性能向上は、経済的な制約もあり、実際上ほぼ限界近くにきており、非常に解決困難な課題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、汚染物質除去率、特に粉塵除去率の高められた排ガスの処理方法を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、(i)排ガスを第1隔板とその上方に位置する第2隔板とによってその内部が第1室と第1室の上方に隣接する第2室と第2室の上方に隣接する第3室とに区画された密閉槽におけるその第2室に供給すること、(ii)第2室に供給された排ガスを第1隔板に形成された透孔に垂設された排ガス分散管を通して第1室に収容されている吸収液中に吹込むこと、(iii)第1室の上部空間に存在する排ガスを第1室と第3室との間を連絡する排ガス上昇筒内を上昇させ、第3室に導入すること、(iv)第3室に導入された排ガスを第3室に配設された排ガス出口から排出させること、(v)第3室から排出された排ガスをミストエリミネータを通過させること、からなる粉塵と亜硫酸ガスを含む排ガスの処理方法において、第1室の上部空間に存在する相対湿度が100%もしくは100%付近の排ガス、排ガス上昇筒を上昇する相対湿度が100%もしくは100%付近の排ガス及び排ガス上昇筒を通って第3室に導入された相対湿度が100%もしくは100%付近の排ガスの中から選ばれる少なくとも一種の排ガスに対して、冷却液槽から抜出されて該排ガスの温度より低い温度の冷却液を接触させて、排ガス中の水蒸気を排ガス中に含まれる粉塵を核として凝縮させると共に、第3室内で排ガスと接触して第2隔壁板上に滞留した滞留液を冷却液槽に返送することを特徴とする排ガスの処理方法が提供される。また、本発明によれば、(i)排ガスを隔板によってその内部が第1室と第1室の上方に隣接する第2室とに区画された密閉槽におけるその第2室に供給すること、(ii)第2室に供給された排ガスを隔板に形成された透孔に垂設された排ガス分散管を通して第1室に収容されている吸収液中に吹込むこと、(iii)第1室の吸収液から上方に放散された排ガスを第1室に配設された排ガス出口から排出させること、(iv)第1室から排出された排ガスをミストエリミネータを通過させること、からなる粉塵と亜硫酸ガスを含む排ガスの処理方法において、第1室の上部空間に存在する相対湿度が100%もしくは100%付近の排ガスに対して、冷却液槽から抜出されて該排ガスの温度より低い温度の冷却液を接触させて、排ガス中の水蒸気を排ガス中に含まれる粉塵を核として凝縮させると共に、第2室内で排ガスと接触して隔板上に滞留した滞留液を冷却液槽に返送することを特徴とする排ガスの処理方法が提供される。
【0005】
除塵塔において冷却液と接触した後の排ガスの相対湿度は100%もしくは100%付近(95%以上)となっており、この排ガスは排ガス導入管を通って第2室に導入される。従って、この場合には、排ガス導入管及び第2室に存在する排ガスは相対湿度がほぼ100%の状態で存在する。また、排ガス導入管内で冷却液をスプレーした場合にも、第2室に存在する排ガスは相対湿度100%もしくは100%付近の状態で存在する。さらに、吸収液と接触した後の排ガス、即ち、第1室の上部空間に存在する排ガス、排ガス上昇筒を上昇する排ガス及び排ガス上昇筒を通って第3室に導入された排ガスも相対湿度100%もしくは100%付近の状態で存在する。
本発明は、これらの中から選ばれる少なくとも一種の排ガスに対してその排ガスの温度より低い温度の冷却液を接触させてその排ガスを冷却させることを特徴とする。
前記のような相対湿度100%もしくは100%付近の状態にある排ガスを冷却するときには、排ガス中の水蒸気は凝縮して液滴粒子となる。そして、この水蒸気の凝縮に際して、排ガス中に粉塵が存在するときには、排ガス中の水蒸気は、この粉塵を核として凝縮し、粉塵を含む液滴粒子となるが、この場合の粉塵を含む液滴粒子は、粉塵よりも大きな粒径を持つ粗大粒子であり、排ガス中から非常に分離しやすく、排ガス中から容易に分離除去することができる。
【0006】
排ガスの冷却は、排ガスに対して冷却液を接触させることにより行うことができるが、この場合の排ガスと冷却液との接触には、排ガス中に冷却液をスプレーして、排ガスを冷却液の液滴粒子と接触させる方法や、排ガスを流下する冷却液の液流や液幕に接触させる方法等が包含される。排ガスと冷却液とを接触させる場所及びその場所の数は任意であり、例えば、除塵塔において液体と接触した後の排ガスの場合には、排ガス導入管内や第2室内において冷却液と接触させることができ、排ガス導入管内で液体と接触した後の排ガスの場合には、第2室内において冷却液と接触させることができる。また、吸収液と接触した後の排ガスの場合には、第1室の上部空間や、排ガス上昇筒の下端部、中間部及び/又は上端部において排ガスと冷却液とを接触させることができる他、第3室の下部、中間部及び/又は上部において排ガスと冷却液とを接触させることができ、さらに、第1室の上部空間、排ガス上昇筒内、第3室内の全てにおいて排ガスと冷却液とを接触させることができる。
【0007】
排ガスと接触させる冷却液の温度は、排ガスの温度より低い温度であり、排ガス温度よりも少なくとも1℃低い温度、より好ましくは3〜20℃低い温度である。
【0008】
排ガスの冷却により生成する粉塵を含む液滴粒子は排ガスからの分離性の良好なもので、第3室に存在する排ガス中に含まれる粉塵を含む液滴粒子は、第3室から排出された排ガスをミストエリミネータを通過させることによって排ガスから容易に分離除去することができ、これによって、排ガス中の粉塵を高除去率で除去することができる。
【0009】
また、排ガス中に含まれる粉塵を含む液滴粒子は、その排ガスを固体表面に衝突させたり、その排ガス中に冷却液や吸収液、その他の液体をスプレーさせたり、あるいはその排ガスを冷却液や吸収液、その他の液体の流下液幕と接触させることによっても、排ガスから効率よく分離除去させることができる。排ガスを固体表面に衝突させると、その排ガス中の粉塵を含む液滴粒子はその固体表面に付着し、液膜を形成して固体表面上を流下する。また、排ガス中に冷却液をスプレーさせると、その排ガス中の粉塵を含む液滴粒子は、そのスプレーにより形成された冷却液の液滴粒子と合体し、粒径のより大きな粗大粒子となり、その重力により落下する。さらに、排ガスを冷却液の流下液幕と接触させると、排ガス中の粉塵を含む液滴粒子は、その流下液幕に捕捉される。さらにまた、排ガス中に含まれる粉塵を含む液滴粒子は、ミストエリミネータの下流側に湿式電気集塵機、サイクロン等の集塵装置を配設することにより、高効率で捕集することができる。
【0010】
次に、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の排ガスの処理装置系の1例についての模式図を示す。この図において、1は排ガス脱硫装置、1’は密閉槽、2は第1隔板、3は第2隔板、4は天板、5は第1室、6は第2室、7は第3室、8は排ガス導入管、9は排ガス分散管、10は排ガス上昇筒、11は排ガス導出管、12はミストエリミネータ、13は排ガス衝突板、14は液分散板、15〜22はスプレーノズル、23〜32は液供給管、33は液抜出し管、41は冷却液槽、43はポンプ、44は冷却液補給管、45は冷却液の一部抜出し管、47は冷却媒体導入管、48は冷却媒体排出管を各示す。
【0011】
図1に示す排ガス脱硫装置1は、大型の密閉槽1’から構成され、その槽の内部は、第1隔板2及びその上方に位置する第2隔板3によって第1室5と第1室の上方に隣接する第2室6と第2室の上方に隣接する第3室7とに区画されている。第3室の上部空間は天板4によって密閉されている。第1隔板2は水平又はやや傾斜したものであることができる。第2隔板3は水平又は傾斜したものであることができ、その傾斜角は特に制約されない。
第1室5の内部には、吸収液L1が収容されている。また、第1室には、撹拌機や、吸収液L1中に酸素を供給する必要がある場合に用いられる酸素含有ガス噴出ノズル等(図示されず)が配設されている。
第2室6の周壁には排ガス入口が配設され、この入口には排ガス導入管8が連結されている。第2室の空間には、冷却液をスプレーするためのスプレーノズル(図示されず)を配設することもできる。
【0012】
第3室7内には、排ガス上昇筒10の上方に排ガス衝突板13が配設され、その衝突板の周縁部にはスプレーノズル21、22が配設されている。また、排ガス上昇筒10の上端近傍にはスプレーノズル19、20が配設され、さらに、第3室内上部にはスプレーノズル15が配設されている。
【0013】
第1隔板2には、第1室5と第2室6との間を連絡する透孔が多数配設され、各透孔にはその先端が第1室の吸収液L1中に延びる排ガス分散管9が垂設されている。
排ガス分散管9としては、下端部の周壁面にガス噴出孔を有するものや下端部がノズル構造に形成されたもの等の各種のものを用いることができる。図2に下端部の周壁面にガス噴出孔を有する排ガス分散管の斜視図を示す。図2において、9は排ガス分散管を示し、49はその下端部周壁面に形成されたガス噴出孔を示す。
また、第1隔板2及び第2隔板3には、排ガス上昇筒10を配設するための開口が配設され、これらの開口には、第1室5の上部空間に存在する排ガスを第3室7に導入させるための排ガス上昇筒10が連結されている。排ガス上昇筒10の上端は、必要に応じて第2隔板の表面より上方に突出させて、第2隔板上の液体を第2隔板上に一定量滞留させることができる。第2隔板上への液体の滞留を特に必要としない場合には、排ガス上昇筒の上端は第2隔板上表面から上方へ突出させる必要はない。排ガス上昇筒10の横断面形状は、円形や正方形、長方形等の各種の形状であることができる。排ガス上昇筒10の下端部にはスプレーノズル16、その中間部にはスプレーノズル17、その上端部にはスプレーノズル18が配設されている。これらのスプレーノズル16、17、18による冷却液のスプレーは、上方向や下方向に向けて行うことができる。
【0014】
排ガス衝突板13は、排ガス上昇筒10を上昇してきた排ガスをその下面で受け、排ガス中に含まれる液滴粒子をその下面に液膜として形成させる作用を有する。排ガス衝突板13の全体形状は特に制約されず、単なる平板であってもよいが、一般的には、中央部が排ガス衝突面に形成され、その周縁に液体流下壁を有する下端開口した中空構造物とするのがよい。排ガス衝突面は平面や曲面、凹凸面等の種々の面であることができる。液体流下壁面は、液体がその面に沿って流下し、その先端から下方に流下し得る面であればよく、平面や曲面、凹凸面等であることができる。液体流下壁を有する衝突板の形状例を示すと、箱状、中空半球状の他、周縁部よりも中央部が上方に突出した形状、例えば陣笠形状等であることができる。
【0015】
前記排ガス衝突板に対しては、液分散機構を配設するのが好ましい。図3に液分散機構を配設した衝突板の1つの例について示す。図3において、13は衝突板を示し、このものは排ガス衝突部Aと、その周縁に形成された液体流下壁Bから構成される。また、衝突板に配設された液分散機構は、衝突板の液体流下壁に冷却液を供給するもので、衝突板の中央部下方に開口する液供給管23と、その液供給管の開口部を包囲する短筒51と、その短筒の先端開口に配設した液分散板14から構成される。液分散板14としては、液体を放射状に噴出又は流出させる構造のものであればよい。図4及び図5に液分散板の斜視図を示す。
【0016】
図3に示した液分散機構を有する排ガス衝突板13に対し、その液供給管23を通して冷却液を供給すると、その冷却液は矢印aの方向に噴出又は流出され、その一部は衝突板13の液体流下壁Bの内面に受止され、その内面を下方に流下し、その液体流下壁先端から矢印b方向に液幕状で流下する。また、矢印aの方向に噴出又は流された冷却液の一部は、排ガスの流れにより排ガス衝突板の衝突部Aの内面に押つけられ、液体流下壁Bの内面を下方に流下する。排ガス上昇筒を上昇してきた排ガスは、衝突板13の衝突部Aの下面に衝突し、その流路を液体流下壁Bに案内されて下方向に変更し、その液体流下壁先端から下方に向けて形成されている冷却液の液幕を通過するとともに、その通過に際して液幕と接触する。そして、排ガス中の粉塵を含む液滴粒子及び亜硫酸ガスはこの液幕との接触により排ガス中から除去される。
【0017】
図1に示した装置系を用いて排ガスを処理するには、排ガスを、排ガス導入管8を介して、排ガス脱硫装置の密閉槽の第2室6内に導入し、ここからガス分散管9を介して第1室5内の吸収液L1中に吹込む。吸収液L1中に吹込まれた排ガスは気泡となって上昇し、その分散管のガス噴出孔より上方には気泡と吸収液との混合相からなるフロス層が形成される。排ガスが吸収液中を気泡として上昇する間に排ガス中に含まれている粉塵や亜硫酸ガス等の汚染物質は吸収液に捕捉され、排ガス中から除去される。
このようにして浄化された排ガスは、フロス層から上部空間に放散され、ここから排ガス上昇筒10を通って第3室7に導入される。排ガス上昇筒10の入口部、中間部及び出口部にはそれぞれスプレーノズル16、17、18が配設され、各スプレーノズルには、液供給管25、26及び27が各接続されている。排ガス上昇筒10を上昇する排ガスは、これらのスプレーノズルからのスプレーにより形成された冷却液粒子と接触し、冷却される。
【0018】
第3室7内には、その排ガス上昇筒10の上方に、液体流下壁と液分散機構を有する衝突板13が配設され、その液分散機構には、液供給管23を介して冷却液が供給され、その衝突板13の液体流下壁の先端から冷却液が液幕状に流下している。排ガス上昇筒10を上昇してきた排ガスは、この衝突板の下面に衝突し、これによって、排ガス中に含まれていた粉塵を含む液滴粒子はその衝突板の下面に付着し、排ガスから除去されるとともに、その付着した液滴粒子は液膜となって液体流下壁面に沿って流下する。また、衝突板の下面に衝突し、その流路を下方向に変更した排ガスは、衝突板の流体流下壁の下端周縁に配設したスプレーノズル21、22及び排ガス上昇筒の上端近傍に配設したスプレーノズル19、20からのスプレーにより形成された冷却液粒子と接触し、冷却された後、その衝突板13の液体流下壁の先端から流下している冷却液の流下液幕を通過するが、その際、冷却液の流下液幕と接触し、排ガス中に含まれている粉塵を含む液滴粒子及び亜硫酸ガスがこの液幕に捕捉され、排ガス中から除去される。
【0019】
さらに、第3室7の上部には、スプレーノズル15が配設され、このスプレーノズル15には、液供給管24を介して冷却液が供給され、スプレーノズル15からスプレーされている。
前記衝突板13に衝突し、第3室内に分散した排ガスは、次に、このスプレーノズル15から噴出された冷却液の液滴粒子(平均粒子径:200〜4000μm)と接触し、排ガス中に残存する粉塵を含む液滴粒子及び亜硫酸ガス等の汚染物質がその液滴粒子に捕捉され、排ガス中から除去される。
【0020】
第3室内の排ガスは第3室の上方に配設された天板4の開口部に連結された排ガス導出ダクト11を通って槽外へ抜出され、ミストエリミネータ12に導入され、ここでその排ガス中に含まれていた粉塵を含む液滴粒子や粉塵を含まない液滴粒子が除去された後、必要に応じ、電気集塵機、サイクロン等の集塵装置を通過させ、必要に応じさらに加熱器(図示されず)に導入され、ここでガス中に残存するミストが気化された後、大気へ放出される。排ガス導出管11は、第3室の周壁に配設することもできる。
【0021】
衝突板13の液体流下壁先端から液幕状で流下した冷却液や、スプレーノズル15〜22からスプレーされた冷却液の大部分は、第3室7の床面を形成する第2隔板3の表面に落下滞留する。この第2隔板上の滞留液には、第1室3から排ガス上昇筒10を通って第3室7に導入される排ガス中から分離された粉塵や亜硫酸カルシウム、硫酸カルシウム等の汚染物質が含まれる。この滞留液は、液抜出し管33を通って冷却液槽41に返送される。
冷却液槽41は、第3室7の床面を形成する第2隔板3の上面から導管33を通って抜出された液体を一時的に貯留させる貯槽としての作用とともに、補給用の冷却液の受槽としての作用を示す。補給用の冷却液は、冷却液槽41に対し、導管44を通して供給される。冷却液を冷却する方法としては、導管33や液供給管32を空気や冷水で冷却する方法を採用することができ、さらに、冷却液槽41内に熱交換用伝熱管を配設し、冷水との間の熱交換によって冷却することもできる。図1においては、冷却液槽41内に伝熱管46が配設され、この伝熱管46には冷却媒体導入管47から冷却媒体が導入されるとともに、冷却媒体排出管48から冷却媒体が排出される。冷却媒体としては、冷水や海水等が用いられる。冷却媒体を冷却させるための冷熱としては、冷凍機、LNG、LPG等の冷熱や、クリーニングタワー等における蒸発熱を用いることができる。
【0022】
冷却液の一部は、これを循環ライン、例えば、液抜出し管33や、液供給管32から抜出し、系外へ排出させることができるが、好ましくは図1に示すように、導管45を通って吸収液L1中に導入させる。このような操作により、衝突板の液分散機構やスプレーノズル15〜22に循環される冷却液の成分組成を常に所定の範囲に保持し、冷却液中の粉塵濃度を常に低く保持させることができる。
【0023】
第3室7内には、必要に応じ、その衝突板13とスプレーノズル15との間に、充填層を配設することができる。第3室7内に充填層を配設するときには、第3室7内を上昇してきた排ガスは、スプレーノズル15からスプレーされた冷却液が流下する充填層(図示されず)を通過し、次いでスプレーノズル15からスプレーされている冷却液粒子と接触した後、排ガス導出管11から排出される。そして、排ガスが充填層を通過する際には、排ガスは充填層内の充填材表面を流下する冷却液と効率よく接触し、排ガス中に含まれている粉塵を含む液滴粒子及び亜硫酸ガスは効率よく除去されることから、充填層を配設しない場合に比べて、より高い除塵率と脱硫率が得られる。
【0024】
充填層に用いる充填材としては、従来公知の各種のもの、例えば、ラシッヒリング、テラレット、ポールリング、サドル、レッシングリング、木格子等を挙げることができる。充填層の厚さは特に制約されず、適宜決められるが、通常は0.5〜5mである。充填層は、多孔板上に充填して形成されることができるし、内面に金網を積層した多孔板上に充填して形成させることもできる。
さらに、脱硫装置1の前段には、必要に応じ、慣用の冷却除塵塔を配設することもできる。
【0025】
冷却除塵塔を通過した排ガスは、100%又はそれに近い相対湿度(95%以上)で排ガス導入管8を通して第2室6に導入される。本発明では、この排ガスに対して冷却液をスプレーさせることができる。この場合の冷却液をスプレーさせる位置は、排ガス導入管内であってもよいし、第2室6内であってもよいし、あるいは両方であってもよい。この冷却液のスプレーにより、排ガス中には粉塵を核とした粗大液滴粒子が形成されるが、この粗大液滴粒子は、排ガス分散管9を通して吸収液L1中に導入され、この吸収液L1に捕捉される。また、排ガスと接触した後の冷却液は、これを第1隔板2上に滞留させ、この滞留液を、第2隔板上の滞留液の場合と同様に、冷却液槽41に返還させることができる
。
冷却除塵塔がない場合でも、排ガス導入管の上流側において、工業用水、吸収液等の液体をスプレーする場合があるが、この場合にも排ガスは100%又はそれに近い相対湿度で排ガス導入管8を通して第2室6に導入される。従って、この場合の排ガスに対しても冷却液をスプレーさせることができる。
【0026】
本発明においては、排ガス上昇筒4の上方に配設した排ガス衝突板13に代えて、排ガス流路変更部材を用いることもできる。排ガス流路変更部材は、その先端が第2隔板3の表面と排ガス上昇筒10の上端との間に位置するガス案内壁を有する下端開口した中空構造体からなるものである。このような中空構造の排ガス流路変更部材においては、排ガス上昇筒10を上昇してきた排ガスは、その中空構造体の下端開口からその内部に入り、その下面に衝突するとともに、その流路をガス案内壁により案内される下降流となり、第3室7の床面を形成する第2隔板3の上面に滞留する液(滞留液)と接触する。この場合の下降流となった排ガスと第2隔板上に滞留する液との接触には、排ガスが液体中に導入され、気泡となって液体中を上昇することにより行われる接触や、下降流となった排ガスが液体表面に衝突することにより行われる接触が包含される。
【0027】
排ガス流路変更部材において、その排ガス衝突面は平面や曲面であることができ、また、ガス案内壁面も平面や曲面であることができ、その先端部にはガス噴出用の孔や切欠きを形成することができる。さらに、ガス案内壁はガス衝突面の周囲に連続又は不連続状に形成させることができる。図6〜図13にその構造例とともに、その配置状態図を示す。これらの図において、51は排ガス流路変更部材を示す。
【0028】
図6に示したものは、下端開口した中空球状体構造のものであり、その中空球状体の中央部Aが排ガス衝突部を形成し、その中央部Aより下方に延びる曲面部Bがガス案内壁を形成する。また図6において、3は第2隔板、10は排ガス上昇筒、Cはその上端、L2は滞留液を示す。
図6に示した排ガス流路変更部材においては、ガス案内壁の先端は、滞留液L2の液面と同一レベル又はそれよりやや下方あるいはやや上方に位置させることができる。
図7に示したものは、下端開口した箱状体のものであり、その上板Aが排ガス衝突部を形成し、その上板の周縁から下方に延びる側壁Bがガス案内壁を形成する。また、図7において、3は第2隔板、10は排ガス上昇筒、Cはその上端、L2は滞留液を示す。
図7に示した排ガス流路変更部材においては、ガス案内壁の先端は滞留液L2の液面と同一レベル又はそれよりやや下方あるいはやや上方に位置させることができる。
【0029】
図8に示したものは、下端開口した中空構造体のものであり、その中央部Aが排ガス衝突部を形成し、その中央部より下方に延びる曲面部Bがガス案内壁を形成する。この中空構造体は、上方に突出した4つの曲面を有するもので、その斜視図を図8(b)に示す。また、図8において、3は第2隔板、10は排ガス上昇筒、Cはその上端、L2は滞留液を示す。
図8に示した排ガス流路変更部材においては、ガス案内壁の先端は滞留液L2の液面と同一レベル又はそれよりやや下方あるいはやや上方に位置させることができる。
【0030】
図9に示したものは、下端開口した中空球状体のものであり、その中央部Aが排ガス衝突部を形成し、その中央部から下方に延びる曲面部Bがガス案内壁を形成する。この中空球状体は、そのガス案内壁の先端が内側方向に向けて曲成されており、このため、中空球状体内に導入された排ガスは渦流を形成し、滞留液をその中空球状内部に巻上げる作用を示す。なお、滞留液の巻上げ作用は、前記図6〜図8に示したものにおいても、そのガス案内壁の先端部を同様に内側に向けて曲成することにより得ることができる。また、図9において、3は第2隔板、10は排ガス上昇筒、Cはその上端、L2は滞留液を示す。
図9に示した排ガス流路変更部材においては、ガス案内壁の先端は滞留液L2の液面と同一レベル又はそれよりやや下方あるいはやや上方に位置させることができる。
【0031】
図10に示したものは、下端開口し、中央部が曲面に形成された中空構造体のものであり、その中央部Aが排ガス衝突部を形成し、その中央部から下方に延びる曲面部Bがガス案内壁を形成する。この中空構造体は、そのガス案内壁の先端部が外側に向けて曲成されており、このため、中央構造体の下端開口から排ガスが吹出す際の圧力損失が小さいという利点がある。また、図10において、3は第2隔板、10は排ガス上昇筒、Cはその上端、L2は滞留液を示す。
図10に示した排ガス流路変更部材においては、ガス案内壁の先端は滞留液L2の液面と同一レベル又はそれよりやや下方あるいはやや上方に位置させることができる。
【0032】
図11に示したものは、下端開口した中空球状体構造のものであり、その中央部Aが排ガス衝突部を形成し、その中央部から下方に延びる曲面部Bがガス案内壁を形成する。この中空球状体においては、そのガス案内壁の先端部に円形状の多数のガス噴出孔Pを有し、排ガスはこのガス噴出孔より滞留液L2中に噴出する。また、図11において、3は第2隔板、10は排ガス上昇筒、Cはその上端、L2は滞留液を示す。
図11に示した排ガス流路変更部材においては、ガス案内壁の先端及びガス噴出孔Pは滞留液L2中に位置する。
【0033】
図12に示したものは、図11に示したものと同様に、下端開口した中空球状体構造のものであり、その中央部Aが排ガス衝突部を形成し、その中央部から下方に延びる曲面部Bがガス案内壁を形成する。この中空球状体においては、そのガス案内壁の先端に多数の切欠部Qを有し、排ガスはこの切欠部Qより滞留液L2中に噴出する。また、図12において、3は第2隔板、10は排ガス上昇筒、Cはその上端、L2は滞留液を示す。
図12に示した排ガス流路変更部材においては、ガス案内壁の先端及びその切欠部Qは滞留液L2中に位置する。
【0034】
図13に示したものは、横断面が長方形状の排ガス上昇筒に対して配設された下端開口した箱状体のものであり、その上板Aが排ガス衝突部を形成し、その上板の周縁から下方に延びる側壁B1及びB2がガス案内壁を形成する。この箱状体において、その表面積の小さい方の側壁B2は必要に応じて省略することができる。また、図13において、3は第2隔板、10は排ガス上昇筒、Cはその上端、L2は滞留液を示す。
図13に示した排ガス流路変更部材においては、ガス案内壁の先端は滞留液L2の液面と同一レベル又はそれよりやや下方あるいはやや上方に位置させることができる。
また、図13に示す排ガス流路変更部材において、その側壁B1及びB2の先端(下端)部分には、図11及び図12に示すように、ガス噴出用の孔や切欠きを形成することができる。この場合には、その側壁B1及びB2の先端及びそのガス噴出用の孔や切欠部は滞留液L2中に位置させる。
【0035】
排ガス流路変更部材51は、排ガス上昇筒10を上昇する排ガスをその下面で受け、そのガス案内壁により下降流に変更させ、第2隔板上の滞留液L2と接触させる作用を有するものである。この排ガス流路変更部材51の作用により、排ガス中に含まれる粉塵を含む液滴粒子や、粉塵、亜硫酸ガス等の汚染物質は、流路変更した排ガスと滞留液L2との接触により、滞留液中に捕捉除去される。
【0036】
排ガス流路変更部材51に対しては、前記排ガス衝突板の場合と同様に、その衝突部Aには、液体を排ガス流路変更部材の下方に液幕状又は噴霧状で分散させる液分散機構を配設することができる。
【0037】
第1室5で用いる吸収液L1は、亜硫酸ガスに反応性を示す各種のものが用いられる。このようなものとしては、例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等のアルカリ性物質を含む溶液やスラリーが用いられ、特に水酸化カルシウムスラリーや、炭酸カルシウムスラリーが用いられる。また、吸収液として炭酸カルシウムスラリーや水酸化カルシウムスラリーを用いる場合、これらのカルシウム化合物は亜硫酸ガスと反応して亜硫酸カルシウムを形成するが、この場合、吸収液中に空気や酸素を導入することにより、硫酸カルシウム(石コウ)を得ることができる。
【0038】
冷却液としては、一般的には、液体であればどのようなものでも用いることができる。このような冷却液は、亜硫酸ガスに対して反応性を示すアルカリ性の液体が好ましく用いられるが、また、水、海水等の入手容易な任意の液体を用いることもできる。特に水の使用は、その液滴粒子が処理した排ガス中に残存しても粉塵とならないので好ましい。また、冷却液としては、例えば、Ca(OH)2やCaCO3、Mg(OH)2等のカルシウム化合物やマグネシウム化合物の水溶液;NaOH、KOH等のアルカリ金属水酸化物の水溶液;NaHCO3、Na2CO3、KHCO3、K2CO3等のアルカリ金属炭酸塩の水溶液;排ガスと吸収液との反応により生成した石こうを含むスラリーやこのスラリーから石こう等の固形物を分離した後の母液等を用いることもできる。
【0039】
冷却液としては、特に、アルカリ金属水酸化物を含む水溶液の使用が好ましい。このようなアルカリ性の強いアルカリ金属水酸化物の水溶液を用いるときには、アルカリ金属水酸化物は、排ガス中に含まれているCO2を吸収して炭酸塩として冷却液中に溶解し、pH緩衝作用を発現し、亜硫酸ガスの吸収に適した高いpH条件で排ガスと接触することから、排ガス中の亜硫酸ガスを効率よく、しかも排ガス中の亜硫酸ガスを極めて低濃度になるまで吸収除去することができ、その上、その使用量が少なくてすむという利点が得られる。また、アルカリ金属の炭酸塩や水酸化物等の水溶液を用いる場合には、カルシウム化合物を含むスラリー液を用いる場合に見られたような配管内面へのスケール発生の問題を回避することができるという利点もある。
【0040】
本発明においては、前記したように、第1室6内の吸収液L1の上部に形成されたフロス層から放散した排ガスは、冷却液と接触され、冷却されるが、この場合、排ガス中の水蒸気は粉塵を核として凝縮し、粉塵を含む液滴粒子となると同時に排ガス中の亜硫酸ガスを吸収する。この亜硫酸ガスの吸収により、装置全体の脱硫率は向上する。一方、亜硫酸ガスを吸収した液滴粒子のpHは酸性となり、装置腐食の原因となる。この装置腐食の防止の点からは、冷却液としてはアルカリ性水溶液の使用が好ましい。また、冷却液として用いるアルカリ性水溶液中の固形分濃度が高くなると、固形分を含むアルカリ水溶液のミストが、ミストエリミネータや集塵装置で充分に捕集できない場合があり、このような場合にはそのミストは排ガスとともに粉塵として大気へ放出されてしまうので好ましくない。従って、冷却液としてアルカリ性水溶液を用いる場合には、そのアルカリ性水溶液としては、NaOH、Na2CO3、Ca(OH)2、Mg(OH)2等の水に対する溶解度が高く、液中に固形分が残存しなくかつ少量で充分に高いアルカリ性水溶液の使用が好ましい。
また、冷却液としては、第1室内の吸収液をそのまま又はこれを水で希釈して用いることもできる。冷却液の少なくとも一部として吸収液を用いる場合には、アルカリ性水溶液を調製するための特別の装置が不要となる利点がある。さらに、冷却液としては、吸収液からそれに含まれる固形分を分離した後の母液を有利に用いることができる。
【0041】
図1に示した排ガス処理装置系は、種々変更させることができ、その変更例の1つを図14に示す。図14において、図1に示したものと同じ符号は同じ意味を有する。
この図14に示した排ガス処理装置系は、冷却液槽41のほかに、シックナー58とアルカリ水溶液調製槽62を備えている。
この装置系においては、第2隔板3上の滞留液は、導管33を通って冷却液槽41に導入され、ここで、冷却媒体が流通されている伝熱管46により所定の温度に冷却される。また、この冷却液槽41においては、空気がその配管54を通ってスプレーノズル55から冷却液内に噴出されている。この冷却液中への空気の吹込みによって、冷却液中に含まれている亜硫酸イオンは硫酸イオンに酸化され、冷却液の亜硫酸ガス吸収能が向上し、脱硫率の向上を得ることができる。また、この空気の吹込みは、冷却槽の冷却液に限らず、亜硫酸イオンを含む任意の個所の冷却液に対して行うことができる。さらに、冷却液槽41には、水収支の点から、工業用水を導入することができる。
【0042】
冷却液槽41内の冷却液の一部は、液供給管32を通って抜出され、導管23及び導管27を通って、それぞれ、液分散板13及びスプレーノズル18に供給される。また、冷却液槽41内の冷却液の他の一部は、ポンプ57、導管56を通ってシックナー58に導入され、ここで冷却液中に含まれている粉塵やカルシウム化合物等の固体物質が沈降分離される。沈降分離された固体物質は、スラリー状態で、ポンプ60及び導管59を通って第1室5の吸収液中へ導入されるが、このものは系外へ排出することもできる。なお、シックナー58に代えて、遠心分離や濾過等の固液分離手段を用いることもできる。
【0043】
アルカリ性水溶液調製槽62に対しては、前記シックナー58で固体物質の分離された後の残液、補給水及びアルカリ性物質がそれぞれ導管61、63及び64を通って供給され、ここで所定濃度のアルカリ性水溶液が調製される。補給水としては、固体物質濃度が1000mg/リットル以下、好ましくは500mg/リットル以下の任意の水又は水溶液が用いられ、このようなものとしては、工業用水、海水、工場排水、吸収液を固液分離した後の母液等が挙げられる。また、アルカリ性物質としては、水に対する溶解度の高い、例えば、NaOH、Na2CO3、NaHCO3、Ca(OH)2、Mg(OH)2等が挙げられる。アルカリ性物質は、固液状、スラリー状又は溶液状でアルカリ性水溶液調製槽62に供給される。
【0044】
アルカリ性水溶液調製槽62において調製されたアルカリ性水溶液は、冷却液槽41内の冷却液よりも高い温度を有するものでその温度は冷却液の温度よりも、好ましくは2〜20℃程度高い温度に設定するが、その上限温度は40℃以下に設定するのが好ましい。このアルカリ性水溶液は、ポンプ65及び導管24を通って第3室7の上部に配設されたスプレーノズル15から第3室内にスプレーされるか及び/又はライン66を通って冷却液槽41に送られる。また、必要に応じて、アルカリ性水溶液の一部を吸収液L1中に導入することもできる。
第3室内に存在する粗大液滴粒子を含む冷却された排ガスは、それより温度の高いスプレーノズル15からスプレーされたアルカリ性水溶液の液滴粒子と接触する。この場合の接触は冷却された排ガスとそれより温度の高い液滴粒子との接触であるため、排ガスはその接触により容積膨張を生じ、液滴粒子と激しく接触し、排ガスと液滴粒子との接触効率は向上する。その結果、排ガス中に含まれている粗大液滴粒子は、このスプレーノズル15によって形成された液滴粒子と合体し、さらに大きな液滴粒子となって隔板3上に落下するとともに、排ガス中に含まれている亜硫酸ガスや粉塵もこのスプレーノズル15によって形成された液滴粒子に捕捉され、隔板3上に落下する。
また、前記のようにして、冷却液よりも温度の高いアルカリ性水溶液をスプレーするときには、その溶液は温度が高いために表面張力が小さく、冷却液をスプレーする場合よりも小さな動力でスプレーし得るという利点もある。
図14においては、アルカリ性水溶液調製槽62内のアルカリ性水溶液を第3室内にスプレーノズル15を介してスプレーさせる例を示したが、第3室内にスプレーさせる液体としては、冷却液よりも高い温度を有する液体であれば任意のものを用いることができ、例えば、吸収液L1や吸収液L1から固体を分離した後の液体をそのまま又はアルカリを添加して用いることができる。
【0045】
次に、図14に示した排ガス処理装置系の変更例を図15に示す。図15において、図14に示したものと同じ符号は同じ意味を有する。
この図15に示した排ガス処理装置系は、第2固液分離装置70を備えている。
この装置系においては、固液分離装置58で分離され、ライン59を通って第1室5に返還されるスラリー液の少なくとも一部は、ライン70を通って第2固液分離装置70に送られ、ここで固液分離される。この第2固液分離装置で分離された液相成分は、必要に応じて廃水処理を施した後放流してもよいし、また、そのまま第1室の吸収液中に混入してもよい。また第2固液分離装置70で得られた固相成分(石こう)は、これを回収する。
前記のようにしてライン59を通るスラリー液の固液分離を行う場合、このスラリー液には、ライン74を通して放出された第1室の吸収液を混入し、この混合物を第2固液分離装置70に送り、固液分離させることもできる。
【0046】
前記においては、脱流装置として3室構造の脱流装置1を用いる場合について説明したが、本発明は、2室構造の脱流装置を用いて実施することもできる。図16に2室構造の脱流装置の説明構造図を示す。
図16において、1は排ガス脱硫装置、1’は密閉槽、2は隔板、5は第1室、6は第2室、8は排ガス導入管、9は排ガス分散管、11は排ガス導出管、12はミストエリミネータ、15、15’、81はスプレーノズル、24、24’、80は液供給管を各示す。
【0047】
図16に示す排ガス脱硫装置1は、大型の密閉槽1’から構成され、その槽の内部は、隔板2によって第1室5と第1室の上方に隣接する第2室6とに区画されている。第2室の上部空間は天板4によって密閉されている。隔板2は水平又はやや傾斜したものであることができる。
第1室5の内部には、吸収液L1が収容されている。また、第1室には、撹拌機や、吸収液L1中に酸素を供給する必要がある場合に用いられる酸素含有ガス噴出ノズル等(図示されず)が配設されている。
第2室6の周壁には排ガス入口が配設され、この入口には排ガス導入管8が連結されている。
隔板2には、第1室5と第2室6との間を連絡する透孔が多数配設され、各透孔にはその先端が第1室の吸収液L1中に延びる排ガス分散管9が垂設されている。
排ガス分散管9としては、下端部の周壁面にガス噴出孔を有するものや下端部がノズル構造に形成されたもの等の各種のものを用いることができる。
第2室6の空間の上部及び排ガス導入管8の内部には、それぞれスプレーノズル15及び81が配設され、それらのスプレーノズルには、それぞれ液供給管24及び80が連結されている。また、第1室の上部空間には、スプレーノズル15’が配設され、このスプレーノズルには液供給管24’が配設されている。スプレーノズル15、15’に連結する液供給管24、24’は、図1及び図14における液供給管24と同一のものであることができる。また、スプレーノズル81に連結する液供給管80は、図1及び図14における液供給管24に連結したものであってもよい。
【0048】
図16に示した脱流装置を用いて排ガスを処理するには、排ガスを、排ガス導入管8を介して、排ガス脱硫装置の密閉槽の第2室6内に導入し、ここからガス分散管9を介して第1室5内の吸収液L1中に吹込む。吸収液L1中に吹込まれた排ガスは気泡となって上昇し、その分散管のガス噴出孔より上方には気泡と吸収液との混合相からなるフロス層が形成される。排ガスが吸収液中を気泡として上昇する間に排ガス中に含まれている粉塵や亜硫酸ガス等の汚染物質は吸収液に捕捉され、排ガス中から除去される。
このようにして浄化された排ガスは、フロス層から上部空間に放散され、ここから排ガス導出管11及びミストエリミネータ12を通って排出される。
【0049】
前記のようにして排ガスを処理する場合において、排ガスの相対湿度が100%又はその付近のものであるときには、スプレーノズル15及び/又は81から冷却液をスプレーさせる。これにより、排ガス中に含まれる粉塵を核とした冷却液の粗大液滴粒子が形成され、このものの一部は排ガスに同伴されて排ガス分散管9を通って吸収液に捕捉され、その残部は隔板2上に落下滞留する。この滞留液は配管82を通して抜出される。
一方、第1室5の上部空間には、スプレーノズル15’を介して冷却液をスプレーさせる。これにより、第1室5の上部空間に存在する粉塵(主に石こう粒子)を核とした冷却液の粗大液滴粒子が形成される。このものの一部は吸収液L1上に落下捕捉されるとともに、その残部は排ガスに同伴され、排ガス導出管11を通ってミストエリミネータ12に入り、ここで除去される。
【0050】
また、前記排ガス処理において、スプレーノズル81から除塵用の液体をスプレーさせ、冷却液をスプレーノズル15からスプレーさせることもできる。この場合にも、第2室内には粉塵を核とした冷却液の粗大液滴粒子が形成される。
【0051】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1
図1に示した排ガス処理装置(但し、スプレーノズル15、18、19及び20を省略)を用いて、粉塵:150mg/Nm3、SO2:600volppm、O2:5vol%を含む排煙をあらかじめ冷却除塵塔で処理した後、脱硫処理した。この場合の脱硫装置1の装置条件を示すと次の通りである。
(1)密閉槽1の直径:2m
(2)第1室5の高さ:3m
(3)第2室6の高さ:1m
(4)第3室7の高さ:2m
(5)排ガス分散管9の本数:55本
(6)排ガス上昇管10の本数:2本
(7)排ガス分散管の構造:図2に示した構造のもの
排ガス分散管9としては、図2に示す構造のものを用い、その下端部周壁面に設けたガス噴出孔49の位置は、吸収液面下180mmの位置に設定した。また、図1に示す構造の密閉槽1’の第1室5内には、あらかじめ、吸収液として、石こう濃度:20重量%の水スラリー液を収容させた。
【0052】
次に、あらかじめ冷却除塵塔で処理した排ガス(SO2:600volppm、粉塵:50mg/Nm3)を排ガス導入管8から、20,000Nm3/hの供給量で脱硫装置1における第2室6内に供給して脱硫処理した。この場合、第1室5内の吸収液の中に配設した酸素含有ガス噴出ノズルから空気を80Nm3/hで噴出させるとともに、撹拌機を回転させて吸収液の撹拌を行った。また、この場合の吸収液の温度は46℃であった。
【0053】
また、密閉槽1’の外部には、図1に示すように、冷却用伝熱管46と空気スプレーノズル55を配設した冷却液槽41を配設するとともに、冷却液補給管44を通して冷却液を供給し、その冷却液槽41には冷却液をあらかじめ収容させた。
冷却液槽41内の冷却液は、これを図1に示すように、液供給管32及び23を介して衝突板13に配設した液分散板14に供給し、衝突板の液体流下壁先端から液幕状に流下させるとともに、第3室7の床面を形成する第2隔板3上に滞留した液は、これを液抜出し管33を介して密閉槽外へ抜出し、冷却液槽41に返送した。この場合、液供給管23を介して第3室内の衝突板13に配設した液分散板14に供給する全冷却液量は、排ガス導入管8から供給される排ガス量1Nm3/hに対し、0.5kg/hの割合であった。
【0054】
また、冷却液槽41の冷却液は、液供給管32から、導管25、26、30及び31を介して、各スプレーノズル16、17、21及び22に供給し、排ガス中にスプレーさせた。これらのスプレーノズルからスプレーさせた冷却液の全量は、排ガス導入管8から供給される排ガス量1Nm3/hに対し、1.5kg/hの割合であった。
さらに、液供給管32を流通する冷却液の一部を導管45を通して第1室5内の吸収液中に導入した。
なお、冷却液としては、温度25℃の0.02mol/LのNaOH水溶液を用いた。また、冷却液槽41内に配設した伝熱管46内には海水を導入し、槽内の冷却液を温度30℃に冷却した。
【0055】
前記のようにして排ガスの処理を行った結果、液供給管32を流通する冷却液中の固体粒子(このものは、排ガス中にあらかじめ含まれていた粉塵を含む)の量は、150mg/L以下であり、また、ミストエリミネータ12を通過した後の排ガス中の粉塵濃度は4.6mg/Nm3であり、SO2濃度は21ppmであった。
【0056】
次に、比較のために、冷却液として温度46℃の冷却されていないものを用いた以外は同様にして排ガスの処理を行ったところ、ミストエリミネータ12を通過した後の排ガス中の粉塵濃度は5.2mg/Nm3と高く、また、SO2濃度も28ppmと高いものであった。
【0057】
実施例2
実施例1において、衝突板13に代えて、図6に示す流路変更部材51を用いた以外は同様にして実験を行った。この場合には、ミストエリミネータ12を通過した後の排ガス中の粉塵濃度は1.2mg/Nm3であり、SO2濃度は6ppmであった。
【0058】
実施例3
図14に示した排ガス処理装置を用いて、粉塵:150mg/Nm3、SO2:600volppm、O2:5vol%を含む排煙をあらかじめ冷却除塵塔で処理した後、脱硫処理した。
この場合の脱硫装置1としては、実施例1に示したものを用いた。
【0059】
また、密閉槽1’の外部には、図14に示すように、冷却用伝熱管46と空気スプレーノズル55を配設した冷却液槽41を配設するとともに、冷却液補給管44を通して冷却液を供給し、その冷却液槽41には冷却液をあらかじめ収容させた。
冷却液槽41内の冷却液は、これを図14に示すように、液供給管32及び23を介して衝突板13に配設した液分散板14に供給し、衝突板の液体流下壁先端から液幕状に流下させるとともに、液供給管32、27を通して排ガス上昇筒10内のスプレーノズルに供給し、排ガス上昇筒10内を上昇する排ガス中にスプレーした。第3室7の床面を形成する第2隔板3上に滞留した液は、これを液抜出し管33を介して密閉槽外へ抜出し、冷却液槽41に返送した。この場合、液供給管23を介して第3室内の衝突板13に配設した液分散板14に供給する全冷却液量は、排ガス導入管8から供給される排ガス量1Nm3/hに対し、2.5kg/hの割合であった。
【0060】
また、冷却液槽41の冷却液は、その一部を、図14に示すように、シックナー58に送り、ここで固液分離し、分離された固形分はスラリー状で脱硫装置1の第1室の吸収液L1中へ導入した。一方、シックナー58で固形分を除去した後の残液は、アルカリ性水溶液調製槽62中へ移送した。このアルカリ性調製槽62においては、シックナー58から移送されたアルカリ性水溶液と、導管63から導入される工業用水と吸収液から固形分を除去した後の液体と、導管64から導入される高濃度の水酸化ナトリウム水溶液とを混合し、水酸化ナトリウム濃度が0.1重量%のアルカリ性水溶液(温度40℃、固形分濃度310mg/リットル以下)を調製した。このアルカリ性水溶液は、導管24を介して脱硫装置1の第3室の上部に配設されたスプレーノズル15から第3室にスプレーした。なお、冷却液槽41における冷却液としては、温度28℃の0.02mol/LのNaOH水溶液を用いた。また、冷却液槽41内に配設した伝熱管46内には海水を導入し、槽内の冷却液を温度25℃に冷却した。
【0061】
前記のようにして排ガスの処理を行った結果、液供給管32を流通する冷却液中の固体粒子(このものは、排ガス中にあらかじめ含まれていた粉塵を含む)の量は、460mg/リットル以下であり、また、ミストエリミネータ12を通過した後の排ガス中の粉塵濃度は1.0mg/Nm3であり、SO2濃度は13ppmであった。
【0062】
次に、比較のために、冷却液として温度46℃の冷却されていないものを用いた以外は同様にして排ガスの処理を行ったところ、ミストエリミネータ12を通過した後の排ガス中の粉塵濃度は4.8mg/Nm3と高く、また、SO2濃度も24ppmと高いものであった。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、従来法では達成困難な高除塵率と高脱硫率を格別の処理コストの増加を必要とせずに、低消費動力で容易に得ることができ、その産業的意義は多大である。また、本発明では、排ガス中に含まれている水分は、凝縮液として排ガスから分離回収できるので、脱硫装置や冷却液槽に供給する補給水の量を節約できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】3室構造の脱流装置を含む排ガス処理装置系の1例についての模式図を示す。
【図2】排ガス分散管の1つの例についての斜視図を示す。
【図3】液分散機構を配設した排ガス衝突板の1つの例についての説明図を示す。
【図4】液分散板の1つの例についての斜視図を示す。
【図5】液分散板の他の例についての斜視図を示す。
【図6】排ガス流路変更部材の1つの例についての構造説明図とその配置状態図を示す。
【図7】排ガス流路変更部材の他の例についての構造説明図とその配置状態図を示す。
【図8】排ガス流路変更部材のさらに他の例についての構造説明図とその配置状態図を示す。
【図9】排ガス流路変更部材のさらに他の例についての構造説明図とその配置状態図を示す。
【図10】排ガス流路変更部材のさらに他の例についての構造説明図とその配置状態図とその配置状態図を示す。
【図11】排ガス流路変更部材のさらに他の例についての構造説明図とその配置状態図を示す。
【図12】排ガス流路変更部材のさらに他の例についての構造説明図とその配置状態図を示す。
【図13】排ガス流路変更部材のさらに他の例についての構造説明図とその配置状態図を示す。
【図14】排ガス処理装置系の他の例についての模式図を示す。
【図15】排ガス処理装置系のさらに他の例についての模式図を示す。
【図16】2室構造の排ガス処理装置の模式図を示す。
【符号の説明】
1 脱硫装置
1’ 密閉槽
2 第1隔板
3 第2隔板
4 天板
5 第1室
6 第2室
7 第3室
8 排ガス導入管
9 ガス分散管
10 排ガス上昇筒
11 排ガス導出管
12 ミストエリミネータ
13 排ガス衝突板
14 液分散板
15〜22、15’、81 スプレーノズル
23〜32、24’、80 液供給管
41 冷却液槽
44 冷却液補給管
46 伝熱管
49 ガス噴出孔
51 排ガス流路変更部材
55 空気噴出ノズル
58 シックナー
62 アルカリ水溶液調製槽
70 第2固液分離装置
L1 吸収液
L2 冷却液
Claims (13)
- (i)排ガスを第1隔板とその上方に位置する第2隔板とによってその内部が第1室と第1室の上方に隣接する第2室と第2室の上方に隣接する第3室とに区画された密閉槽におけるその第2室に供給すること、(ii)第2室に供給された排ガスを第1隔板に形成された透孔に垂設された排ガス分散管を通して第1室に収容されている吸収液中に吹込むこと、(iii)第1室の上部空間に存在する排ガスを第1室と第3室との間を連絡する排ガス上昇筒内を上昇させ、第3室に導入すること、(iv)第3室に導入された排ガスを第3室に配設された排ガス出口から排出させること、(v)第3室から排出された排ガスをミストエリミネータを通過させること、からなる粉塵と亜硫酸ガスを含む排ガスの処理方法において、
第1室の上部空間に存在する相対湿度が100%もしくは100%付近の排ガス、排ガス上昇筒を上昇する相対湿度が100%もしくは100%付近の排ガス及び排ガス上昇筒を通って第3室に導入された相対湿度が100%もしくは100%付近の排ガスの中から選ばれる少なくとも一種の排ガスに対して、冷却液槽から抜出されて該排ガスの温度より低い温度の冷却液を接触させて、排ガス中の水蒸気を排ガス中に含まれる粉塵を核として凝縮させると共に、第3室内で排ガスと接触して第2隔壁板上に滞留した滞留液を冷却液槽に返送することを特徴とする排ガスの処理方法。 - 第3室から排出された排ガスをミストエリミネータを通過させた後、さらに排ガスを集塵装置に導入して除塵する請求項1の方法。
- 冷却液と少なくとも1回接触した後の粗大粒子化された粉塵粒子を含む排ガスを冷却液より高い温度を有する液体と接触させる請求項1又は2の方法。
- 排ガス上昇筒を通して第3室に上昇してきた排ガスを、その排ガス上昇筒の上方に配設されている排ガス衝突板に衝突させる請求項1〜3のいずれかの方法。
- 排ガス衝突板が、液体流下壁と液分散機構を有するものであって、冷却液をその液分散機構に供給し、その液体流下壁の先端から冷却液を液幕状に流下させるとともに、この冷却液の液幕に排ガスを接触させる請求項4の方法。
- 第2隔板上に液体を滞留させるとともに、排ガス上昇筒を通して第3室に上昇してきた排ガスを、その排ガス上昇筒の上方に配設されている排ガス流路変更部材の下面に衝突させてその排ガスの流路を下降流となし、第2隔板上に滞留している液体と接触させる請求項1〜5のいずれかの方法。
- 冷却液がアルカリ性水溶液である請求項1〜6のいずれかの方法。
- アルカリ性水溶液が、その少なくとも一部に吸収液を含む請求項7の方法。
- 第2室の床面を形成する第1隔板上の滞留液を冷却液槽に導入し、ここで冷却した後、再び排ガス用冷却液として使用する請求項1〜8のいずれかの方法。
- 亜硫酸イオンを含む冷却液に空気を吹込み、冷却液中の亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化する請求項1〜9のいずれかの方法。
- 冷却液の一部を固液分離装置に導入し、ここで固液分離するとともに、固体物質を分離した後の残液にアルカリ性水溶液を混合し、この混合物を第3室内上部に配設したスプレーノズルからスプレーさせる請求項1〜10のいずれかの方法。
- 冷却液の一部を固液分離装置に導入し、ここで固液分離するとともに、この固液分離装置で得られた固体物質を含むスラリー液をさらに固液分離させる請求項1〜10のいずれかの方法。
- (i)排ガスを隔板によってその内部が第1室と第1室の上方に隣接する第2室とに区画された密閉槽におけるその第2室に供給すること、(ii)第2室に供給された排ガスを隔板に形成された透孔に垂設された排ガス分散管を通して第1室に収容されている吸収液中に吹込むこと、(iii)第1室の吸収液から上方に放散された排ガスを第1室に配設された排ガス出口から排出させること、(iv)第1室から排出された排ガスをミストエリミネータを通過させること、からなる粉塵と亜硫酸ガスを含む排ガスの処理方法において、第1室の上部空間に存在する相対湿度が100%もしくは100%付近の排ガスに対して、冷却液槽から抜出されて該排ガスの温度より低い温度の冷却液を接触させて、排ガス中の水蒸気を排ガス中に含まれる粉塵を核として凝縮させると共に、第2室内で排ガスと接触して隔板上に滞留した滞留液を冷却液槽に返送することを特徴とする排ガスの処理方法。
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