JP3833365B2 - 洞道の補強構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に構築されてその壁面が断面縦長の略矩形状であり、送電ケーブル等の諸設備が側面に設けられたラックに支持された状態で配されている洞道の、側面を補強する洞道の補強構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市機能の整備や美観を図るため、種々の送電ケーブル等の諸設備は、地中に構築された洞道内を通されることが多くなってきている。この洞道は、その壁面が打設コンクリートによって構築され、その壁面の両側の部分、つまり側面に設けられたラックに、前記諸設備が支持されている。
ところで、このような洞道は、年数を経るにつれ、側面方向の荷重、つまり土圧の増加に起因して壁面をなすコンクリートの劣化が進行し、補強の必要が生じてくる。
従来、この洞道を補強するにあたっては、コンクリート壁面に沿って鉄筋を配し、かつその周囲に型枠を設置した後、型枠内にコンクリートを打設するといった手段が一般に採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、通常、洞道内の幅は狭く、上記のようにコンクリートを現場打設するには、ラックに支持させていた前記諸設備を洞道の中央よりに移設させた状態で、鉄筋の配筋、型枠の設置を行わなければならず、その作業スペースを確保することが極めて困難であるとともに、作業スペースに余裕もないことから危険を伴い、かつ工期も長期化するといった課題があった。
【0004】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、狭い洞道内の作業スペースであってもそのコンクリート壁面の補修を容易に、かつ短期間に行うことができる洞道の補強構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の洞道の補強構造は、送電ケーブル等の諸設備が側面のラックに支持されて通されている地中に構築された洞道の、常に土圧が作用している前記側面を補強する洞道の補強構造であって、前記ラックを前記側面に支持すべく洞道の軸方向に間隔をあけて設けられた支柱間における前記側面に、接着剤によって鋼板を貼り付けてなり、該鋼板の少なくとも前記側面との接着面が前記接着剤との接着力を向上させるべく樹脂の粉体焼付塗装からなる表面処理を施すことにより粗面化されていること特徴としている。
なお、鋼板は複数に分割されていてもよく、施工時における鋼板の搬入作業、洞道内における鋼板の設置作業の効率を大幅に向上させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の洞道の補強構造及び補強方法の実施の形態を図によって説明する。
図1〜図4において、符号1は、洞道であり、この洞道1は、壁面1Aがコンクリートによって構築され、その壁面1Aは、両側面2、天井面3、底面4からなる断面略縦長の長方形状に形成されている。
この洞道1の両側面2には、この側面2に固定された支柱5a及びこの支柱5aに固定された架台5bからなる複数のラック5が固定されており、これらラック5の各架台5b上に、送電ケーブル等の諸設備6が支持され、洞道1内を通されている。
そして、この洞道1を構成する両側面2には、前記ラック5同士の間にて、補強構造が施されている。
【0008】
次に、この補強構造について説明する。
図に示すように、洞道1の両側面2に設けられたラック5を支持する支柱5a同士の間には、洞道1の軸方向へ沿って複数の鋼板11が上下方向へわたって設けられている。これら鋼板11には、その表面に、図5に示すように、例えばエポキシ等の樹脂層12が樹脂を粉体焼付塗装することにより設けられている。そして、このように樹脂層12が表面に設けられた複数の鋼板11が、洞道1の側面2に接着剤13によって貼り付けられている。なお、接着剤13としては、エポキシ樹脂系接着剤が用いられる。
また、この鋼板11の配設間隔としては、図4中一点鎖線にて示すように、この鋼板11が側面2の補強として作用する範囲が、側壁の中心にてラップするような間隔が望ましい。
【0009】
次に、上記構造の補強構造を構築するための施工作業をその手順に沿って説明する。
(1)まず、洞道1内に、予め表面に樹脂を粉体焼付塗装することにより樹脂層12が形成された鋼板11を搬入する。
(2)次いで、図6に示すように、ラック5の支柱5a同士の間における洞道1の側面2と諸設備6との隙間Sへ、搬入した鋼板11を上方から斜めに傾けながら挿入する。
(3)さらに、これら鋼板11を、アンカー21によって洞道1の側面2に取り付ける。
(4)そして、この側面2に取り付けた鋼板11の上部を除く周囲をシール材22によってシールし、鋼板11と側面2との隙間を囲う。
(5)この状態において、この鋼板11と側面2との隙間Sへ下方側から接着剤13を注入し硬化させる。
ここで、鋼板11と側面2との隙間へ接着剤13を下方側から注入するので、この隙間の全域にわたって接着剤13を行き渡らせることができる。
【0010】
上記のようにして補強構造が施された洞道1によれば、図7に示すように、常に土圧Pが作用している洞道1の側面2を、図8に示すように、鋼板11による補強強度Pa分の土圧の増加に対して確実に補強を行うことができる。
また、単に、送電ケーブル等の諸設備6を支持しているラック5の支柱5a同士の隙間Sへ複数の鋼板11を傾けながら挿入して配置させて接着剤13によって側面2に接着させるという極めて簡単な作業によって洞道1の補強を行うことができ、この施工作業にかかる労力を大幅に削減することができるとともに、工期を大幅に短縮することができる。
つまり、諸設備6及びこの諸設備6を支持しているラック5を移動させることなく、洞道1の側面2と諸設備6との間の狭隘な場所においても極めて容易にかつ安全に作業を行うことができる。
【0011】
また、鋼板11に予め樹脂を粉体焼付塗装することにより表面に樹脂層12を形成したので、鋼板11と接着剤13とを確実に一体化させることができ、これにより、鋼板11と洞道1の側面2との接着剤13による接着強度を大幅に高めて補強強度をさらに向上させることができ、また、鋼板1の腐食も防止することができる。
そして、このように接着強度を高めて補強強度を向上させることにより、鋼板11の枚数の削減、鋼板11の幅の縮小を図ることができ、これにより、工費の低減を図ることができる。
また、鋼板1を側面2に取り付けるアンカー21によって、水平せん断力も高めることができる。
なお、鋼板1としてステンレスを用いて、接着面だけに樹脂層12を設けても良い。
また、上記の例では、鋼板1への表面処理として樹脂層12を設けたが、例えば、グリットブラスト(グリット粒子#120〜140)を行って表面を粗面化する表面処理でも良く、この場合、鋼板1としては、ステンレス鋼板が用いられる。
【0012】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の洞道の補強構造によれば、下記の効果を得ることができる。
請求項1記載の洞道の補強構造によれば、常に土圧が作用している洞道の側面を、さらなる土圧の増加に対して確実に補強を行うことができる。また、送電ケーブル等の諸設備を支持しているラックの支柱同士の間にて洞道の側面に鋼板を接着剤によって貼り付けた簡略的な構造であるので、側面にコンクリートを打設したような補強構造と比較して、洞道の補強にかかるコストを大幅に低減させることができるとともに、施工作業にかかる労力を大幅に低減させることができ、工期を大幅に短縮することができる。
更に、鋼板に施された樹脂の粉体焼付塗装からなる表面処理によって付着された樹脂と接着剤とが確実に一体化することにより、鋼板と接着剤との接着力を大幅に向上させることができ、さらなる補強強度の向上を図ることができる。これにより、洞道の側面へ貼り付ける鋼板の面積を削減することができ、工費低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の洞道の補強構造及び補強方法を説明する洞道の一部の斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態の洞道の補強構造及び補強方法を説明する洞道の断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態の洞道の補強構造及び補強方法を説明する洞道の側断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態の洞道の補強構造及び補強方法を説明する洞道の一部の断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態の洞道の補強構造及び補強方法を説明する鋼板が貼り付けられた補強部分の断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態の洞道の補強方法を説明する施工途中の洞道の側断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態の洞道の補強構造が施される洞道の一部の概略断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態の洞道の補強構造が施された洞道の一部の概略断面図である。
【符号の説明】
1 洞道
1A 壁面
2 側面
5 ラック
5a 支柱
6 送電ケーブル(諸設備)
11 鋼板
12 樹脂層
13 接着剤
21 アンカー
22 シール材

Claims (1)

  1. 送電ケーブル等の諸設備が側面のラックに支持されて通されている地中に構築された洞道の、常に土圧が作用している前記側面を補強する洞道の補強構造であって、
    前記ラックを前記側面に支持すべく洞道の軸方向に間隔をあけて設けられた支柱間における前記側面に、接着剤によって鋼板を貼り付けてなり、
    該鋼板の少なくとも前記側面との接着面が前記接着剤との接着力を向上させるべく樹脂の粉体焼付塗装からなる表面処理を施すことにより粗面化されていること特徴とする洞道の補強構造。
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