JP3833315B2 - 風呂浄化装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、浴槽内の浴湯を循環しながら浄化する風呂浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、浴槽内の浴湯を外設の浄化装置へ導出し、この浄化装置により浴湯を浄化して適温状態で浴槽内へ戻すことで、入浴したいときにいつでも綺麗なお風呂に入れる浴湯循環式の風呂浄化装置が開発されている。
【0003】
この種の風呂浄化装置にあって、例えば、特開平6−90868号公報の「浴槽湯の保温、浄化システムにおける配線コードの案内装置」のように、設置時に浴室等の壁等に孔をあけたりする必要のない簡易設置型のものがある。
【0004】
この簡易設置型の風呂浄化装置は、図26に示すように、浴室100の出入口101を縁取るドアサッシュと、その出入口101を開閉するドアとの間に、ドアアダプタ102を設け、浴室100の外に設けられた電源コンセント103に連なる作動制御装置104から延びた配線コード105を、ドアアダプタ102を通して浴室100内へ引き込み、かかる配線コード105の先端を浴槽106内に配設された、ろ過手段やヒータ及び浴湯循環用のポンプなどを内蔵する保温、浄化装置107に接続した構造としている。
【0005】
かかる構造により、建物の本体部分である浴室100の壁面100aに孔明けなどの付帯工事をすることなしに、浴室100に、浴湯の保温、浄化システムを設備できるようにしている。なお、108は操作用のコードである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の風呂浄化装置は、浴室の壁等に孔を開けたりする必要がないとはいえ、ドアアダプタ102等の取付工事が必要となっており、全く付帯工事が不要で、例えば、賃貸マンション等で簡便に使用できるようなものではなかった。
【0007】
また、上記構成のものは、保温、浄化装置107がろ過手段、ヒータ及びポンプなどを内蔵した比較的容積の大きな装置であるので、例えば一般住宅に備え付けられている一人用の浴槽の場合には、浴槽が小さいために、入浴時に足を縮めて入らなければならず、また、保温、浄化装置107を浴槽内ではなく浴室内に設置するタイプのものであっても、浴室内が狭くなるとともに、入浴者に圧迫感を与えるという問題点があった。
【0008】
また、上記保温、浄化装置107は電気機器であって、その外装ケーシングは当然、防水構造となっているが、パッキンの劣化や外装ケーシングの破損などにより浄化部内へ浴湯が浸入したり、配線されたコード108自体や、このコード108の保温、浄化装置107との接続部分に損傷が生じたりして、入浴時に感電するおそれがあるという問題点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、浄化部を収納する装置本体を浴室の外に設置して、浴室内には、中途に着脱部を有して浴湯を循環させる循環流路の浴槽側半部を配設するとともに、循環流路の先端部だけを浴槽内に配設するように構成している。
【0010】
これにより非入浴時には、循環流路の着脱部を連結して浴湯を循環浄化できる一方、入浴時には、着脱部において循環流路を浴槽側と装置本体側とに分離し、浴室出入口を閉鎖して浴室の内部空間と外部空間とを仕切れるようにした。
【0011】
したがって、風呂浄化装置の設置にあたって何ら付帯工事が必要でなくなり、賃貸マンション等でも簡便に装置を使用することが可能となった。
【0012】
また、風呂浄化装置の浴室内に配設される部分がコンパクト化し、入浴者が圧迫感なく浴槽にゆったりとつかれるとともに、電気系統を納めた装置本体が浴室外に設置されるので入浴時の感電事故のおそれがなくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の風呂浄化装置は、浄化部と浴槽内とを循環流路を介して連通させ、浴槽内の浴湯を循環させながら浄化する風呂浄化装置であって、浄化部を収納した装置本体を浴室外に設置し、開状態にした浴室出入口を介して浴室内部空間と外部空間とを連通させるとともに、装置本体から伸延させた循環流路の先端部を浴室出入口を通して浴槽内に臨ませ、さらに循環流路の中途に着脱部を設ける構成とした。
【0014】
かかる構成により、何ら付帯工事を必要とすることなく風呂浄化装置を設置することができる。
【0015】
そして、非入浴時には、着脱部を連結して循環流路の浴槽側と装置本体側とを連通させた状態で浴湯を循環させながら、装置本体に内蔵された浄化部により浴湯を浄化し、浴湯中に含まれる汚れを取り除き、入浴者はいつでも綺麗なお風呂に入ることができる。
【0016】
一方、入浴時には、着脱部において循環流路を浴槽側と装置本体側とに分離するとともに、浴室出入口を閉鎖し、浴室の内部空間と外部空間とを仕切って入浴するようにする。
【0017】
この際、風呂浄化装置の浴室内に配設される部分が循環流路の浴槽側半部だけとなるので、浴室内を狭くなることがなく、、入浴者は何ら圧迫感を感じることなく浴槽にゆったりとつかれるとともに、電気系統を納めた装置本体が浴室外に設置されることになるので、入浴時の感電事故が解消される。
【0018】
なお、ここでいう循環流路としては、例えばホースやパイプなどの管体などが採用でき、浴槽内の浴湯の吸入側流路と、浄化部からの浴湯の吐出側流路という2種類の流路を並設させたものを用いることが好ましい。また、浴槽内に配置される循環流路の吸入側先端部には、例えば髪の毛等を捕捉できるフィルター等を装着するとよい。
【0019】
さらに、循環流路の流路(特に吐出側の流路)の内周面に、例えば銀などの殺菌媒体(銀メッキメッシュや銀メッキ繊維など)を用いて凹凸部やメッシュ加工を施し、流路内で循環中の浴湯の殺菌を行えるようにすることもできる。かかる構成とすれば、殺菌効果をより向上させることができるとともに、殺菌装置を装置本体内に備えている場合に、その装置本体内の殺菌装置を小型化することができるので装置本体全体の小型化が可能となる。
【0020】
装置本体には、浄化部及び浴湯の循環ポンプが配備され、その他、浴湯殺菌用の紫外線ランプや、循環中に温度低下した浴湯を所定温度まで昇温させるヒータなどを収納している。なお、ヒータは必ずしも必要とせず、これを省略して浄化作用のみを行うようにしてもよい。
【0021】
浄化部としては、例えば物理ろ材(活性炭、麦飯石、銀添ろ材など)や、微生物の生息しやすい麦飯石、多孔質のセラミック、不織布などからなる生物ろ材を採用している。
【0022】
この装置本体の配置場所としては、例えば浴室に隣接した脱衣室が考えられるが、屋外などでもよく、浴室外であればどこでもよい。
【0023】
本発明の請求項2に記載の風呂浄化装置は、請求項1記載の風呂浄化装置において、循環流路を浴湯の吐出ホースと吸引ホースとを並設して構成するとともに、着脱部を、装置本体側部分吐出ホースと装置本体側部分吸引ホースとに連通連結する装置本体側接続具と、浴槽側部分吐出ホースと浴槽側部分吸引ホースとに連通連結する浴槽側接続具とからなる構成としている。
【0024】
すなわち、着脱部の着脱構造としては、ねじによる螺合構造、ビスなどを使用した締着構造、バンドなどを用いた縛着構造、その他各種の着脱可能な係合構造が採用できるが、請求項2に記載の構成としたことにより、循環流路の着脱時には、装置本体側接続具及び浴槽側接続具を接続したり接続解除することで着脱部の連結や分離を行うことができ、両接続具同士がワンタッチで着脱可能になる。
【0025】
なお、ワンタッチで着脱可能な構造としては、上記の他に雄、雌嵌合部を有する嵌合構造などが考えられる。
【0026】
本発明の請求項3に記載の風呂浄化装置は、請求項1または2に記載の風呂浄化装置において、装置本体側接続具及び前記浴槽側接続具のそれぞれに、前記吐出ホースと前記吸引ホースとに独立して接続する吐出用接続流路と吸引用接続流路とを形成するとともに、両接続流路内それぞれに、流路連通時には浴湯の流れを妨げることなく、流路分離の際には流路からの漏水を防止する漏水防止手段を配設した構成としている。なお、漏水防止手段としては、例えば逆止弁などを好適に用いることができる。
【0027】
かかる構成により、吐出ホース及び吸引ホース中を流れる各浴湯は、それぞれ着脱部を通過して流通するが、この際、装置本体側接続具及び浴槽側接続具の吐出用接続流路内及び吸引用接続流路内に漏水防止手段が設けられているので、両接続具を離反した場合は、各ホースから浴湯が流出するのを防止することができる。
【0028】
本発明の請求項4に記載の風呂浄化装置は、請求項1から3のいずれかに記載の風呂浄化装置において、装置本体側接続具と前記浴槽側接続具とにスイッチ部を設け、両接続具の着脱に伴うスイッチ部同士の接離により浄化部のON・OFF操作を行えるようにした構成としている。
【0029】
かかる構成により、装置本体側接続具と浴槽側接続具の分離を行うという、入浴に際して最小限必要な動作のみで浄化部などのON・OFFが行え、別途設置された操作パネルなどを操作する必要がなくなり使い勝手が向上する。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0031】
図1及び図2に、本発明の実施例1に係る風呂浄化装置Aを示しており、この風呂浄化装置Aは、浴室4に隣接する脱衣所1内に設置された装置本体2に内蔵された浄化部3と、浴室4の浴槽5内とを、中途に着脱部6が設けられた循環流路の一例である浴湯の吐出ホース7及び吸引ホース8を介して連通し、浴槽5内の浴湯を両ホース7、8を介して循環しながら浄化するものである。なお、ここでは、脱衣所1が浴室4の外部空間となっている。
【0032】
前記吐出ホース7は、着脱部6において2分割された装置本体側部分吐出ホース7A及び浴槽側部分吐出ホース7Bとからなり、また、吸引ホース8は、着脱部6において2分割された装置本体側部分吸引ホース8A及び浴槽側部分吸引ホース8Aとからなる。なお、浴槽側部分吐出ホース7B及び浴槽側部分吸引ホース8Bの各先端部7a、8aは、浴槽5の浴湯内に上、下配置されている。
【0033】
装置本体2は、脱衣所1及び浴室4を仕切る壁9に裏面を対向させた横長な直方体形状としており、同装置本体2に吐出ホース7及び吸引ホース8の元部を接続している。また、装置本体2から配線コード10を伸延させ、このコード10の先端のコネクタ11をトランス12の出力部に接続している。
【0034】
図3に示すように、トランス12の上面には把手13を取付けており、トランス12のコード14は、プラグ15を介して、脱衣所1のコンセント16に接続している(図1参照)。トランス12の出力部には、コネクタ11を着脱可能に吸着するマグネット17を取付けている。
【0035】
図1において、18は壁9に形成された浴室出入口、18aはドア、19は洗濯機、20は壁9の脱衣所1側の面に固着された第1の掛止フック、21は壁9の浴室4側の面に固着された第2の掛止フックである。
【0036】
図1、図2、及び図4に示すように、着脱部6は、装置本体側部分吐出ホース7A及び装置本体側部分吸引ホース8Aの一端部が、各々接続リング22を介して接続される直方体の装置本体側接続具23と、浴槽側部分吐出ホース7B及び浴槽側部分吸引ホース8Bの一端部が各々接続リング22を介して接続される直方体の浴槽側接続具24とから構成されている。
【0037】
前記両接続具23、24の内部には、漏水防止手段として、それぞれ中途に逆流を防ぐ逆止弁25を配設した吐出用接続流路26、26′及び吸引用接続流路27、27′を形成している。
【0038】
図4に示すように、装置本体側接続具23は、接続側の面に、吐出用接続流路26及び吸引用接続流路27に接続される一対の短尺な円柱状の接続凹部28を形成した雌側の接続具としており、浴槽側接続具24は、接続側の面に、吐出用接続流路26′及び吸引用接続流路27′に接続される一対の短尺な円筒状の接続凸部32を形成した雄側の接続具としている。
【0039】
また、装置本体側接続具23の両側面には、一対の掛止突起31を形成しており、浴槽側接続具23の両側面には一対の突片33を配設し、各突片33に、爪部34aを有する一対の掛止部材34を、それぞれ図示しないスプリングを外挿したピン35により軸着している。
【0040】
すなわち、装置本体側接続具23と浴槽側接続具24との着脱は、スプリングのばね力により掛止部材34の爪部34aを掛止突起31に掛止して、それぞれ一対の接続凹部28と接続凸部32とを接続したり、図外のスプリングのばね力に抗して爪部34aを掛止突起31から外した状態で接続凹部28と接続凸部32とを離反させることによりワンタッチで行えるようにしている。
【0041】
さらに、前記装置本体側及び浴槽側接続具23、24には、装置本体2内に収納したポンプ37、ヒータ40、及び、紫外線ランプ39を内蔵した殺菌装置(図5〜図7参照)などのON・OFFを行うスイッチ部を設けている。
【0042】
本実施例では、装置本体側接続具23の接続凹部28、28間に、スイッチの一例であるリードスイッチ30を埋設するとともに、浴槽側接続具24にマグネット29を取付けている。
【0043】
また、装置本体2には、同装置本体2の各種制御を行う制御部(図示せず)を設けた操作パネル41を設けており、同操作パネル41に設けた運転ボタン59を元スイッチとしてON状態にしておけば、前記両接続具23、24を切り離してリードスイッチ30とマグネット29とを非接続状態にすると、運転ボタン59は自動的にOFF状態となり、再度接続すると、リードスイッチ30とマグネット29が吸着して自動的に運転ボタン59は再びON状態となる。
【0044】
他方、運転ボタン59がはじめからOFFの状態であれば、スイッチ部の接離にかかわらず浄化部3は作動しないように運転ボタン59を優先させた構成としている。
【0045】
このように、本実施例では、操作パネル41の運転ボタン59をONにしておけば、入浴に際し、着脱部6の装置本体側接続具23と浴槽側接続具24の分離を行うだけで、いちいち離れた位置にある操作パネル41の運転ボタン59をOFF操作することなく浄化部3の動作を停止させてすぐに入浴が可能となり、入浴後は着脱部6の両接続具23,24を接続すれば、再び浄化部3が作動して浴湯の浄化を行うことができるので使い勝手が良好となる。
【0046】
また、運転ボタン59をOFFとしておけば、装置本体2のメンテナンス時や浴槽5を空にして清掃するときなど、着脱部6を一旦切り離した後に再度接続しても浄化部3内のポンプ37は作動しないので空転させたりすることがない。
【0047】
なお、装置本体側及び浴槽側接続具23、24に設けるスイッチ部の構成は、上記したリードスイッチ30及びマグネット29に限るものではなく、例えば、装置本体側接続具23にマイクロスイッチを設けるとともに、浴槽側接続具24に突起体などを設け、マイクロスイッチを押して制御部にON・OFF信号を出力できるようにしたり、あるいは、受光、断光による光学式のスイッチを採用することもでき、制御部に信号を出力可能としたものであれば何でもよい。
【0048】
次に、図5〜図8を参照して装置本体2を詳細に説明する。
【0049】
本実施例では、図5及び図6に示すように、装置本体2には、外装ケーシング36内に、ろ過タンク38を具備する浄化部3と、殺菌装置と、自給式のポンプ37と、ヒータ40と、操作パネル41とを備えており、前記殺菌装置には紫外線ランプ39を設けている。
【0050】
図7に示すように、ろ過タンク38の内部は、好気性菌などの生物ろ材42が収納された生物ろ材室43と、活性炭や麦飯石などの物理ろ材44が収納された物理ろ材室45とに区画されている。
【0051】
シーズヒータであるヒータ40の一方の吸入部と、先端部内にフィルタ46を設け、かつ中途に逆止弁47aを取付けた吸引パイプ8の元部とを、中途に逆止弁47b及び温度センサ48を設けた連結パイプ50Aにより連結している。また、ヒータ40の一方の排出部と、ポンプ37の吸入部とを連結パイプ50Bにより連結しており、さらにポンプ37の排出部と、物理ろ材室44の吸入部とを、中途に第1の三方弁49を有する連結パイプ50Cにより連結している。
【0052】
また、生物ろ材室43の排出部と、紫外線ランプ39を有する殺菌装置の吸入部とを、中途に逆止弁47c及び第2の三方弁51を有する連結パイプ50Dにより連結しており、殺菌装置の排出部と、ヒータ40の他方の吸入部とを、連結パイプ50Eにより連結している。さらに、このヒータ40の排出部と、吐出パイプ7の元部とを、中途に流量センサ48aを有する連結パイプ50Fにより連結している。
【0053】
なお、第1の三方弁49の右口と、連結パイプ50Dの逆止弁47c及び第2の三方弁51間には、バイパス路53を連結しており、また第2の三方弁51の上口と、生物ろ材室43との間には、中途にエジェクタ54を有するバイパス路55を設けている。なお、エジェクタ54は、外装ケーシング36のエア取入れ口54aに接続している。
【0054】
また、図5及び図6では省略しているが、図7に示すように、物理ろ材室44に、先端が外部配管である洗浄水排出ホース56に連結され、中途に2方向の開閉弁57を設けた洗浄水用の排水パイプ58の元部を連結して逆洗流路を形成している。
【0055】
この場合、洗浄水排水ホース56または排水パイプ58のいずれかあるいは両者の内部に殺菌手段を設けて、逆洗時に排水される生物ろ材42や雑菌類を死滅させて無害な排水とすることができる。なお、ここでの殺菌手段としては、オゾン式や殺菌灯式などが考えられる。
【0056】
次に、装置本体2の各種制御を行う操作パネル41について説明すると、操作パネル41は、制御部を介して浄化部3のON・OFFをはじめ各種機能の制御を行うもので、図8に示すように、その表面に運転ボタン59と、設定湯温、現在湯温、入浴時間、現在時刻を表示するデジタル表示部60と、浴温表示、入浴時間及び現在時刻の表示を切換える表示切換ボタン61と、ポンプ出力の高低切換えボタン62と、ろ材逆洗時の逆流ボタン63と、紫外線ランプ39により任意に浴湯殺菌を行うための殺菌ボタン64とを設けている。そして、入浴に際しては、予め、湯温の上、下設定ボタン65a、65bを操作して予め好みの湯温に設定しておけばよい。
【0057】
また、逆流ボタン63を押すことにより、生物ろ材42及び物理ろ材44の逆洗は随時行えるが、1日1回の自動洗浄を行うようにすれば使用者の負担が少なく使い勝手が良好となる。
【0058】
前記デジタル表示部60は液晶の表示板からなり、通常は湯温を表示しているが、前記表示切換ボタン61により入浴時間表示モード、時計モードとに任意に切換えが可能となっている。湯温表示を優先させているのは、例えば夏場においては浴温は設定温度よりも高くなるので、温度がわからずに入浴すると、浴湯が熱く感じるからである。なお、湯温が高ければ水を加えて温度調整できる。
【0059】
また、入浴によるリラクゼイションには、入浴時間を知ることが重要となる。
【0060】
そこで、表示切換ボタン61を押して入浴時間表示モードとし、入浴時間のスタートボタン66aを押すと、計時が開始されてデジタル表示部60に入浴時間が表示されるとともに、15分毎に音楽を鳴らして経過時間を音声で知らせたり、あるいは、音声で時間の経過を告げるようにしている。したがって、操作パネル41を装置本体2に設けて浴室4の外部に位置させても入浴時間を知ることができる。そして、所望する時間入浴した後にリセットボタン66bを押せば、入浴時間の計時がリセットされる。
【0061】
また、例えば、操作パネル41と装置本体2の制御部とを無線により信号伝達可能とすれば、操作パネル41を浴室4の壁面に取付けることもでき、この場合は、浴槽5内に赤外線センサなどの人体センサを設け、入浴者を検出すると、スタートボタン66aを押さなくても自動的に入浴時間表示モードとなり、計時動作を行ってデジタル表示部60に入浴時間を表示することもできる。ただし、入浴時には時間よりも湯温が重要となるので、入浴者を検出してもその後2〜3分間はデジタル表示部60は湯温表示のままとすることが好ましい。
【0062】
また紫外線ランプ39による殺菌は、8時間毎の自動切換えであるが、もちろん、これに限定しなくても、例えば入浴直前などに、任意に殺菌機能をはたらかせることができる。
【0063】
すなわち、通常の浄化モードにおける浴湯の浄化運転時は、後に詳述するように、浴槽5→ヒータ40→ポンプ37→ろ過タンク38→殺菌装置→ヒータ40→浴槽5と循環しているが、ことのき、前記殺菌装置の紫外線ランプ39は消灯した状態であって、8時間毎にこれを点灯して殺菌機能をはたららせるようにしている。しかし、殺菌ボタン64を操作すれば、殺菌モードに切り替わり、紫外線ランプ39が点灯するとともに、浴湯は、浴槽5→ヒータ40→ポンプ37→第1の三方弁49→殺菌装置→ヒータ40→浴槽5と流路が変えられ、ろ過タンク38を迂回して、前記三方弁49の右口から紫外線ランプ39が点灯した殺菌装置に直接流入するものである。
【0064】
ところで、本実施例では、装置本体2を脱衣所1に配設したが、これに限定しなくても、例えば、浴室4の洗場が広くて吐出及び吸引ホース7、8の長さが脱衣所1まで届かない場合には、装置本体2を浴室4内の洗場上に配置し、その配線コード10だけを浴室出入口18を通して脱衣所1のトランス12に着脱するようにしてもよい。その際、壁の浴室4側の面に、配線コード10を巻き付けるコード掛止具を設ける方が好ましい(図24参照)。
【0065】
本発明の実施例1は、上記のように構成されているものであり、本実施例1によれば、次のような作用効果が生起される。
【0066】
すなわち、本風呂浄化装置Aを設置する場合に、付帯工事を何ら必要としないので、賃貸マンションなどであっても簡単に設置することができ、いつも奇麗に浄化された浴湯で入浴することができる。
【0067】
そして、本風呂浄化装置Aにあっては、非入浴時の間に、浴室出入口18のドア18aを開けて着脱部6の装置本体側接続具23と浴槽側接続具24とを連結し、吐出及び吸引ホース7、8を連通させておき、リードスイッチ30がマグネット29に吸着されることで、装置本体2の運転を自動的に開始するようにしている。もちろん、装置本体2のコネクタ11は、予めトランス12の出力部に接続されている。
【0068】
このように、本風呂浄化装置Aは、装置本体2の自動運転により浴湯を循環させ、装置本体2に内蔵された浄化部3により非入浴時の間に浴湯を浄化するものである。ただし、自動運転開始当初の所定時間(例えば30分間)の運転モードは、浴湯中の前入浴者の菌を死滅させるために、浴湯がろ過タンク38を迂回して殺菌装置に流入する殺菌モードとしている。したがって、日和見感染などを防止することができ、誰でも安心して入浴することができる。
【0069】
ここで、本風呂浄化装置Aの運転モードについて詳述する。
【0070】
風呂浄化装置Aの浄化モードにおいては、装置本体2内では、図7における第1の三方弁49の上、下口が開けられ、かつ右口が閉ざされ、また第2の三方弁51の上口が閉ざされて左、右口が開けられ、さらに開閉弁57が閉ざされている。
【0071】
そして、ポンプ37により、吸引ホース8の大径とした先端部8aからフィルタ46を通して装置本体2内に浴湯が吸引され、この吸引された浴湯は、温度センサ48により温度検出された後、ヒータ40を通過中に昇温されてから、ポンプ37を経てろ過タンク38の物理ろ材室43へ入る。ここで、物理ろ材44により一次ろ過され、その後、生物ろ材室45へ送られて好気性菌の生物ろ材42による生物ろ過が行われる。ろ過タンク38から排出された浄化後の浴湯は、逆止弁47cを通過し、紫外線ランプ39が切られた殺菌装置を素通りして、ヒータ40により所定温度まで昇温され、流量センサ48aにより流量を検出しながら、接続された吐出ホース7へと流れ込み、その大径な先端部7aより浴槽5内へ噴出される。かかる浄化モード中、8時間毎に前記紫外線ランプ39を所定時間点灯させて浴湯を殺菌するようにしている。
【0072】
次に、使用者が任意に設定できる殺菌モードでは、第1の三方弁49の上口が閉ざされ、下、右口が開けられるという弁の開閉操作だけを浄化モードの場合と異ならせておく。
【0073】
ポンプ37により装置本体2内に吸引された浴湯は、第1の三方弁49の右口からバイパス路53を介して連結パイプ50Dへ流れ込み、第2の三方弁51を介して紫外線ランプ39を有する殺菌装置へ供給される。浴湯はこの殺菌装置を通過中に内蔵された紫外線ランプ39が点灯することにより殺菌される。したがって、高速で浴湯の殺菌が可能となるとともに、ろ過タンク38からろ材やろ材に生息した微生物が浴湯内に流入することもないので強力な殺菌効果を奏することができる。
【0074】
次に、ろ過タンク38を逆洗する逆洗モードについて説明すると、図7における第1の三方弁49の上口が閉ざされ、かつ、下、右口が開けられ、また第2の三方弁51の左、上口が開けられて右口が閉ざされ、さらに開閉弁57が開けられる。
【0075】
この状態で、ポンプ37により装置本体2内に導入された浴湯は、第1の三方弁49の右口からバイパス路53を介して連結パイプ50Dへ流れ込み、第2の三方弁51の上口からバイパス路55を経て生物ろ材室45内へ吐出される。このとき、バイパス路55の中途において、エジェクタ54を介して、エア取入れ口54aから装置本体2内へ取入れられたエアによる気泡を伴った浴湯が、ろ過タンク38の生物ろ材室45へ噴出されて、生物ろ材42を良好に逆洗する。
【0076】
次いで、生物ろ材42を逆洗した浴湯は、物理ろ材室43へと流れて物理ろ材44を逆洗し、汚れた逆洗水は、排水パイプ58から開閉弁57を経て外部の洗浄水排出ホース56へ流れ込んで排出される。このときに、前述したように、殺菌手段により汚れた逆洗水を殺菌するようにしておけば逆洗水を洗場の排水口に直接流しても安心である。
【0077】
このように、本実施例に係る風呂浄化装置Aを用いれば、浴湯中に含まれる汚れを、常時、十分に取り除くことができ、入浴者はいつでも綺麗なお風呂に入ることができ、しかも、これを設置するに際しては付帯工事が全く不要であり、賃貸マンションなどであっても容易に設置可能となる。
【0078】
また、入浴時には、着脱部6において吸引及び吐出ホース7、8を浴槽5側と装置本体2側とに分離し、浴室出入口18を閉鎖して、浴室4の内部空間と外部空間とを仕切って入浴するが、この際、風呂浄化装置Aの浴室4内に配設され部分が両ホース7、8の浴槽側半部だけであるので、浴室4内が狭くなることがなく、入浴者は圧迫感なく浴槽内5にゆったりとつかれる。
【0079】
しかも、電気系統を納めた装置本体2が浴室4外に設置されるので、入浴時の感電事故が解消できる。なお、離反された装置本体側接続具23及び浴槽側接続具24は、それぞれ壁9の両面に配設された第1、2の掛止フック20、21に掛止すればよい。
【0080】
このように、両ホース7、8の着脱時には、装置本体側接続具23及び浴槽側接続具24を接続したり接続解除することで着脱部6の連結や分離を行うので、両接続具23、24同士がワンタッチで着脱できる。
【0081】
また、吐出ホース7及び吸引ホース8中を流れる各浴湯は、それぞれ着脱部6を通過して流通するが、この際、装置本体側接続具23及び浴槽側接続具24の吐出用接続流路26、26′及び吸引用接続流路27、27′内に、漏水防止手段としての逆止弁25が設けられているので、両接続具23、24が接続されている場合は浴湯の循環は円滑に行われ、両接続具23、24を離反した後にはポンプ37の駆動が停止するので、各ホース7、8内の浴湯だけの圧力だけでは逆止弁25の存在により各ホース7、8から浴湯が流出するのを防止できる。
【0082】
すなわち、装置本体側接続具23の吐出用接続流路26及び吸引用接続流路27内では、内蔵された逆止弁25により浴湯のボタ落ちが防止される一方、浴槽側接続具24の吐出用接続流路26′及び吸引用接続流路27′内では、内蔵された逆止弁25によりサイホン現象の揚程差による浴湯の漏れが防止される。
【0083】
なお、上記実施例1において、図7に示すように、吐出パイプ7の先端部にエジェクタ52を接続することもできる。
【0084】
すなわち、脱衣所1の出入り口を閉じることにより、浴室出入り口18のドア18aを閉じる必要なく入浴が行える場合や、その他、母親が乳児を脱衣所1に寝かせた状態で入浴する場合などは、各ホース7、8を着脱部6で装置本体側と浴槽側とに切り離す必要がないため、浄化運転を行いながら入浴することが可能となり、この場合は吐出パイプ7からは気泡混じりの浴湯が噴出されるので浴湯マッサージを行うことが可能となる。
【0085】
次に、図9に基づいて、本発明の実施例2の風呂浄化装置Bを説明する。
【0086】
図9に示すように、実施例2の風呂浄化装置Bは、吐出ホース7′及び吸引ホース8′の各装置本体2側を、軸部68を中心に垂直回動可能な金属又は合成樹脂製の剛性がある装置本体側部分吐出ホース7A′と、装置本体側部分吸引ホース8A′とした例である。
【0087】
これにより、実施例1の場合のように、入浴時に入浴者が、装置本体2側の両ホース7A、8Aをたぐりながら、離脱された装置本体側接続具23を第1の掛止フック20に掛止する手間がかからず、単に、棒状の装置本体側部分吐出ホース7A′と、装置本体側部分吸引ホース8A′とを、軸部68を中心に上方回動させることで収納できる。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0088】
次に、図10〜図12に基づいて、本発明の実施例3の風呂浄化装置Cを説明する。
【0089】
図10、図11に示すように、実施例3の風呂浄化装置Cは、吐出ホース7″の装置本体側部分吐出ホース7A″の中途、及び、浴槽側部分吐出ホース7B″の中途に、膨出した浴湯の乱流発生部69(69′)を複数個所配設するとともに、図12(a)、(b)に示すように、両部分吐出ホース7A″、7B″内には、殺菌作用を有する銀メッキメッシュ71、または、銀メッキ繊維(織布又は不織布)71′からなる殺菌媒体を配設した例である。
【0090】
乱流発生部69、69′としては、例えば図11(a)に示すように、膨出管69の内周面に設けられる螺旋フィン72や、図11(b)に示すように、膨出管69′の内部に設けられる、十字支持部材73を介して固着される攪拌羽根74が挙げられる。
【0091】
前者の螺旋フィン72の場合には、吐出ホース7″を通過する浴湯に螺旋流を生じさせることで、また後者の攪拌羽根74の場合には、吐出ホース7″中の浴湯を分流することで、ホース内の浴湯と殺菌媒体との接触時間を長くして殺菌効果を向上させている。
【0092】
したがって、装置本体2内の殺菌装置の殺菌作用だけでは不十分であったとしてもホース内での殺菌が可能となって殺菌効果が向上する。そして、このホース内で浴湯を殺菌可能としたことにより、装置本体2内に配設する殺菌装置を小型化することができるので、装置本体2全体の小型化も可能となる。
【0093】
また、吐出ホース7″内に雑菌が繁殖するおそれがなくなり衛生的で、ホースの洗浄や交換の頻度も少なくてすむ。
さらには、吐出ホース7″にのみ殺菌媒体を配設しているので、装置本体2内の生物ろ過の立ち上がりも速くなる。
【0094】
なお、吸入ホース8においても、有害な細菌の繁殖はホースの洗浄頻度を多くするので、吐出ホース7″のように積極的に殺菌を行わない程度、すなわち装置本体2の生物ろ過の立ち上げに影響しない程度に抗菌処理を行ってもよい。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので省略する。
【0095】
次に、図13、図14に基づいて、本発明の実施例4の風呂浄化装置Dを説明する。
【0096】
図13、図14に示すように、実施例4の風呂浄化装置Dは、吐出及び吸引ホースの中途に設けられた着脱部として、接続時に1個の外部突出した掛止部材により掛止されるそれぞれ直方体の装置本体側及び浴槽側接続具23A、24Aを有するものを採用した例である。
【0097】
装置本体側接続具23A内の吸引用接続流路27の先端及び浴槽側接続具24A内の吐出用接続流路26′の先端に、それぞれ短尺筒状の大径接続管75を配設するとともに、装置本体側接続具23A内の吐出用接続流路26の先端及び浴槽側接続具24A内の吸引用接続流路27′の先端には、それぞれ先端部にOリング76が外嵌された短尺筒状の小径接続管77を配設している。
【0098】
装置本体側接続具23Aの一側面には、爪状の掛止突起31′を一体的に形成しており、また浴槽側接続具24Aの一側面には、掛止突起31′に掛止可能な爪部34a′を有する掛止部材34′を、図示しないスプリングを外挿したピン35′を介して軸着している。
【0099】
さらに、装置本体側接続具23Aの他側面には切欠部78を形成しており、この切欠部78に嵌合される薄肉の嵌合片79が、浴槽側接続具24Aの他側面から突出している。また、装置本体側接続具23Aの表面の大径接続管75側の部分と、浴槽側接続具24Aの表面の小径接続管77側の部分とには、互いに三角形をした符合マーク80a、80bを配置している。かかる符号マーク80a、80bを合わせることにより、ホース接続ミスなどのおそれがなくなる。
【0100】
そして、両接続具23A、24Aの接続時には、図13(a)に示すように、各符合マーク80a、80bを合致させ、この状態で両接続具23A、24Aに配設された一対の小径接続管77を対向する大径接続管75内にOリング76を介して圧入させる(図14参照)。これにより、装置本体側接続具23A側の切欠部78に浴槽側接続具24A側の嵌合片79が嵌合されるとともに、前記したスプリングに抗して掛止部材34′の爪部34a′が掛止突起31′に掛止されて、両接続具23A、24Aがしっかりと接続される(図13(b)参照)。
【0101】
このような接続構造を採用したことで、1個の掛止部材34′だけでも十分に両接続具23A、24Aを接続でき、しかも、図14に示すように、浴湯は小径接続管77から大径接続管75に流入するので流路抵抗を可及的に小さくすることができる。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので省略する。
【0102】
次に、図15に基づいて、本発明の実施例5の風呂浄化装置Eを説明する。
【0103】
図15に示すように、実施例5の風呂浄化装置Eは、吐出及び吸引ホース7、8の中途に設けられた着脱部6として、外部突出する掛止部材なしに接続可能なそれぞれ直方体の装置本体側及び浴槽側接続具23B、24Bを有するものを採用した例である。
【0104】
すなわち、図15(a)に示すように、浴槽側接続具24Bの表、裏面の先端中央部から突出する一対の掛止片81の先端部の爪部81aを、装置本体側接続具23Bの表、裏面の先端部付近中央部に形成された一対の掛止溝82に掛止することにより、両接続具23B、24Bを堅固に接続するものである。
【0105】
なお、装置本体側接続具23Bの表面の小径接続管77側の部分と、浴槽側接続具24Bの表面の大径接続管75側の部分とには符合マーク80a、80bを配置している。その他の構成及び作用は、実施例1及び4と同様であるので省略する。
【0106】
次に、図16に基づいて、本発明の実施例6の風呂浄化装置Fを説明する。
【0107】
図16に示すように、実施例6の風呂浄化装置Fは、吐出及び吸引ホース7、8の中途に設けられた着脱部6として、掛止ピン83や、ピン掛止溝84が形成された回動リング85が配設された円筒状の装置本体側及び浴槽側接続具23C、24Cを有するものを採用した例である。
【0108】
すなわち、図16(a)に示すように、装置本体側接続具23Cの先端部の外周面に前記掛止ピン83を突設し、また浴槽側接続具23Cの先端部に、外周縁の一部からL字形に周方向へ延びた前記ピン掛止溝84を有する回動リング85を回動可能に設けたものである。
【0109】
接続時には、掛止ピン83とピン掛止溝84とを合致させた状態で、対応する大、小径接続管75、77を連結することで、掛止ピン83をピン掛止溝84の屈曲部まで挿入し(図16(b)参照)、その後、図16(c)に示すように、回動リング85を矢印方向へ回動させることにより、両接続具23C、24Cを接続する。
【0110】
このような着脱部6を採用することで、比較的簡単な操作により確実に両接続具23C、24Cを接続できる。その他の構成及び作用は、実施例1、4、5と同様であるので省略する。
【0111】
次に、図17〜図19に基づいて、本発明の実施例7の風呂浄化装置Gを説明する。
【0112】
図17に示すように、実施例7の風呂浄化装置Gは、吐出及び吸引ホース7、8の中途に設けられた着脱部6として、それぞれ双眼鏡状の装置本体側及び浴槽側接続具23D、24Dを有するものを採用した例である。
【0113】
両接続具23D、24Dは、それぞれ中間が分割仕切り壁86a、86bにより左、右室に区画された元部側ケーシング87、87′と、先部側ケーシング88とを有し、両先部側ケーシング88の開口部のフランジ88a同士を一対のC形クリップ89により連結したものである。
【0114】
次に、図18を参照して、装置本体側接続具23D及び浴槽側接続具24Dについて詳細に説明する。
【0115】
両接続具23D、24Dの元部側ケーシング87、87′は、一端面を開口する一方、他端面の左、右室側の中央部に、それぞれ、吐出用又は吸引用接続流路26、26′、27、27′を構成する一対の摺動筒軸90、90′を前記他端面から若干元部を飛び出させた状態で突設している。なお、浴槽側接続具24Dの摺動筒軸90′は、装置本体側接続具23Dの摺動筒軸90より若干短くなっている。
【0116】
また、装置本体側接続具23D側の各摺動筒軸90の外部突出した元部には、装置本体側部分吐出ホース7A又は装置本体側部分吸引ホース8Aを締結リング91を介して連結しており、さらに、浴槽側接続具24D側の各摺動筒軸90′の外部突出した元部には、浴槽側部分吐出ホース7B又は浴槽側部分吸引ホース8Bを、同じく環状の締結リング91を介して連結している。
【0117】
両接続具23D、24D側の各摺動筒軸90、90′には、断面十字状で、かつ中間部に厚肉な円板状の弁体92を一体形成した摺動ピン93の元部を軸線方向へ摺動可能に収納している。各弁体92の外縁部には、スポンジ製の環状のシール材94を外装しており、また、各摺動筒軸90、90′の先端部の一部には浴湯の流通口90a、90a′を形成している。弁体92を有する摺動ピン93は、各摺動筒軸90、90′に外挿されたスプリング95のばね力により、常時、先部側ケーシング88側へ付勢されている。
【0118】
両接続具23D、24Dの先部側ケーシング88は元部側の端面を開口しており、このうち装置本体側接続具23D側の先部側ケーシング88における先端側の端板の両側部に、前記摺動ピン93の先部が摺動する接続突筒96を一体形成している。接続突筒96の元部には、Oリング97を周設しており、また、接続突筒96の先端部の一部には浴湯の流通口96aを形成している。
【0119】
一方、浴槽側接続具24D側の先部側ケーシング88における先端側の端板の両側部には、前記接続突筒96が出し入れされる接続口98を形成している。
【0120】
なお、各接続突筒96や接続口98は、通常時、前記各摺動筒軸90、90′に外挿されたスプリング95のばね力により、対応する弁体92でもって内側から閉蓋している。
【0121】
両接続具23D、24Dの接続時には、図19に示すように、装置本体側接続具23D側の各接続突筒90を浴槽側接続具24D側の対応する接続口98に挿入することにより、各スプリング95のばね力に抗して、浴槽側接続具24D側の摺動ピン93の先部が、装置本体側接続具23D側の摺動ピン93の先部を押し込んで両接続具23D、24Dが接続され、その後、前記C形クリップ89を両フランジ88aに掛止することにより、両接続具23D、24Dが堅固に固定される。
【0122】
このとき、両接続具23D、24D内には、同図矢印に示すような浴湯の流路が形成される。すなわち、浴槽側部分吸引ホース8Bを流れる浄化前の浴湯は、浴槽側接続具24Dの摺動筒軸90′、流通口90a′を経て、装置本体側接続具23Dの流通口96a、接続突筒96、流通口90a、摺動筒軸90から装置本体側部分吸引ホース8Aへと流れる。
【0123】
また、装置本体側部分吐出ホース7Aを流れる浄化後の浴湯は、装置本体側接続具23Dの摺動筒軸90、流通口90a、接続突筒96、流通口96aを経て、浴槽側接続具24Dの流通口90a′、摺動筒軸90′から浴槽側部分吐出ホース7Bへと流れる。
【0124】
このように、実施例7に係る風呂浄化装置Gの着脱部6の構造は、実施例1、実施例4〜6のようにワンタッチで着脱できる構造とは異なるが、着脱部6として、それぞれ、双眼鏡状の装置本体側及び浴槽側接続具23D、24Dを有する構成のものを採用したことにより、確実な浴湯の流路を維持した上で、両接続具23D、24Dを堅固に連結できるとともに、両接続具23D、24Dを分離した場合には漏水することもない。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0125】
次に、図20〜図22に基づいて、本発明の実施例8の風呂浄化装置Hを説明する。
【0126】
図20に示すように、実施例8の風呂浄化装置Hは、直方体の装置本体2Aの長幅方向を壁9に沿わせて、しかも吐出及び吸引ホース7、8を装置本体2Aの一側端面に連結する一方、反対側の他側端面に配線コード10を連結して、装置本体2Aの脱衣所1内への突出長さを短くして脱衣所1の脱衣スペースを広げた例である。
【0127】
すなわち、例えば図21(a)に示すような装置本体2Bの表面に吐出及び吸引ホース7、8を連結し、かつ配線コード10を装置本体2Bの裏面に連結した場合や、図21(b)に示すような装置本体2Cの短幅方向を壁9に沿わせた場合のように、装置本体2B、2Cの脱衣所1内への突出長さが長くなって、脱衣所1の脱衣スペースが狭くなるのを防止している。
【0128】
また、このように直方体の装置本体2Aの長幅方向を壁9に沿わせたので、例えば図22(a)、(b)の装置本体2Aと装置本体2Cとの比較からわかるように、着脱部6を切り離したり接続したりする場合に吐出及び吸引ホース7、8をたぐったりしても、あるいは、脱衣時の入浴者が装置本体2Aに当たっても、装置本体2Aは倒れ難くなっている。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので省略する。
【0129】
なお、図23〜図25に示すように、装置本体2Dを浴槽5のコーナ上に配設し、長尺な配線コード10′を、開口する浴室出入口18を通して脱衣所1に配置されたトランス12に連結するようにすることもできる。
【0130】
浴室出入口18を閉じて入浴する際には、図24及び図25に示すように、浴室4と脱衣所1とを仕切る壁9の浴室4側のタイル面に、吸盤99aにより吸着されたコード掛止具98の基板99に配設された一対の掛止突片200に、装置本体2Dから延びる配線コード10′を巻き付け、また配線コード10′のコネクタ11を基板99の上部中央部に形成されたコネクタ差し込み部201に差し込んで掛止する。コネクタ11の先端部にはOリング11aを周設しており、このOリング11aによってコネクタ11をコネクタ差し込み部201に差し込んだ際にシールされて、コネクタ11の端面の端子が水に濡れるのを防止できる。
【0131】
このような構造を有するコード掛止具98を壁9に固着したので、入浴時の配線コード10′が洗場内に散在することなく、まとまり良く収納できる。
【0132】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0133】
すなわち、本発明の請求項1〜3の風呂浄化装置では、浄化部を収納する装置本体を浴室の外に設置して、浴槽内には、中途に着脱部を有して浴湯を循環させる循環流路の先端部だけを配設したので、付帯工事なしに風呂浄化装置の設置が簡単に行える。
【0134】
また、風呂浄化装置の浴槽内に配設される部分がコンパクト化して、入浴者が浴槽内にゆったりとつかれるとともに、電気系統を納めた装置本体が浴室外に設置されるので、入浴時の感電事故の虞れを解消できる。
【0135】
特に、請求項2記載の風呂浄化装置は、請求項1に記載の効果の他に、循環流路の着脱時には、吐出ホースの上流側及び吸引ホースの下流側が連通連結された装置側接続具と、吐出ホースの下流側及び吸引ホースの上流側が連通連結された浴槽側接続具とを、接続したり離反させることで着脱部の連結や分離を行うようにしたので、両接続具同士をワンタッチで着脱でき、これにより着脱部の着脱を簡易化できる。
【0136】
また、請求項3記載の風呂浄化装置は、請求項1又は2記載の効果の他に、前記装置本体側接続具及び前記浴槽側接続具のそれぞれに、前記吐出ホースと前記吸引ホースとに独立して接続する吐出用接続流路と吸引用接続流路とを形成するとともに、両接続流路内それぞれに、流路連通時には浴湯の流れを妨げることなく、流路分離の際には流路からの漏水を防止する漏水防止手段を配設したので、吐出ホース及び吸引ホース中を流れる各浴湯の流れは円滑に維持しながら、接続具を離反した場合は、各ホースから浴湯が流出するのを防止することができる。
【0137】
また、請求項3記載の風呂浄化装置は、請求項2または3の効果の他に、装置本体側接続具と前記浴槽側接続具とにスイッチ部を設け、両接続具の着脱に伴うスイッチ部同士の接離により浄化部のON・OFF操作を行えるようにした構成としたので、装置本体側接続具と浴槽側接続具の分離を行うという、入浴に際して最小限必要な動作のみで浄化部のON・OFFが行え、別途設置された操作パネルなどを操作する必要がなく使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る風呂浄化装置の使用状態を示す断面図である。
【図2】同風呂浄化装置の使用状態を示す斜視図である。
【図3】トランスの拡大斜視図である。
【図4】着脱部の拡大断面図である。
【図5】装置本体の概略拡大正面図である。
【図6】装置本体の概略拡大平面図である。
【図7】装置本体の概略構成図である。
【図8】装置本体の操作パネルの拡大正面図である。
【図9】本発明の実施例2に係る風呂浄化装置の着脱部周辺を示す拡大側面図である。
【図10】本発明の実施例3に係る風呂浄化装置の使用状態を示す斜視図である。
【図11】(a)吐出ホースの膨出部の拡大断面図である。
(b)吐出ホースの他の膨出部の拡大断面図である。
【図12】(a)吐出ホースの一形態を示す拡大断面図である。
(b)吐出ホースの他の形態を示す拡大断面図である。
【図13】(a)本発明の実施例4に係る風呂浄化装置の着脱部の分離状態を示す拡大斜視図である。
(b)本発明の実施例4に係る風呂浄化装置の着脱部の接続状態を示す拡大斜視図である。
【図14】接続状態の着脱部の要部拡大断面図である。
【図15】(a)本発明の実施例5に係る風呂浄化装置の着脱部の分離状態を示す拡大斜視図である。
(b)本発明の実施例5に係る風呂浄化装置の着脱部の接続状態を示す拡大斜視図である。
【図16】(a)本発明の実施例6に係る風呂浄化装置の着脱部の分離状態を示す拡大斜視図である。
(b)本発明の実施例6に係る風呂浄化装置の着脱部の分離状態を示す拡大側面図である。
(c)本発明の実施例6に係る風呂浄化装置の着脱部の接続状態を示す拡大側面図である。
【図17】本発明の実施例7に係る風呂浄化装置の着脱部の接続状態を示す拡大斜視図である。
【図18】着脱部の分離状態を示す拡大断面図である。
【図19】着脱部の接続状態を示す拡大断面図である。
【図20】他の実施形態に係る風呂浄化装置の使用状態を示す概略平面図である。
【図21】風呂浄化装置の使用状態を示す概略平面図である。
【図22】(a)本発明の実施例に係る風呂浄化装置の装置本体の横倒しし難さの度合いを示す概略拡大正面図である。
(b)従来の風呂浄化装置の装置本体の横倒し難さの度合いを示す概略拡大正面図である。
【図23】他の形態に係る風呂浄化装置の使用状態を示す斜視図である。
【図24】コード掛止具の拡大斜視図である。
【図25】コード掛止具の拡大断面図である。
【図26】従来手段に係る風呂浄化装置の使用状態における拡大断面図である。
【符号の説明】
A 風呂浄化装置
1 脱衣所
2 装置本体
3 浄化部
4 浴室
5 浴槽
6 着脱部
7 吐出ホース
8 吸引ホース
18 浴室出入口
18a ドア
【産業上の利用分野】
本発明は、浴槽内の浴湯を循環しながら浄化する風呂浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、浴槽内の浴湯を外設の浄化装置へ導出し、この浄化装置により浴湯を浄化して適温状態で浴槽内へ戻すことで、入浴したいときにいつでも綺麗なお風呂に入れる浴湯循環式の風呂浄化装置が開発されている。
【0003】
この種の風呂浄化装置にあって、例えば、特開平6−90868号公報の「浴槽湯の保温、浄化システムにおける配線コードの案内装置」のように、設置時に浴室等の壁等に孔をあけたりする必要のない簡易設置型のものがある。
【0004】
この簡易設置型の風呂浄化装置は、図26に示すように、浴室100の出入口101を縁取るドアサッシュと、その出入口101を開閉するドアとの間に、ドアアダプタ102を設け、浴室100の外に設けられた電源コンセント103に連なる作動制御装置104から延びた配線コード105を、ドアアダプタ102を通して浴室100内へ引き込み、かかる配線コード105の先端を浴槽106内に配設された、ろ過手段やヒータ及び浴湯循環用のポンプなどを内蔵する保温、浄化装置107に接続した構造としている。
【0005】
かかる構造により、建物の本体部分である浴室100の壁面100aに孔明けなどの付帯工事をすることなしに、浴室100に、浴湯の保温、浄化システムを設備できるようにしている。なお、108は操作用のコードである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の風呂浄化装置は、浴室の壁等に孔を開けたりする必要がないとはいえ、ドアアダプタ102等の取付工事が必要となっており、全く付帯工事が不要で、例えば、賃貸マンション等で簡便に使用できるようなものではなかった。
【0007】
また、上記構成のものは、保温、浄化装置107がろ過手段、ヒータ及びポンプなどを内蔵した比較的容積の大きな装置であるので、例えば一般住宅に備え付けられている一人用の浴槽の場合には、浴槽が小さいために、入浴時に足を縮めて入らなければならず、また、保温、浄化装置107を浴槽内ではなく浴室内に設置するタイプのものであっても、浴室内が狭くなるとともに、入浴者に圧迫感を与えるという問題点があった。
【0008】
また、上記保温、浄化装置107は電気機器であって、その外装ケーシングは当然、防水構造となっているが、パッキンの劣化や外装ケーシングの破損などにより浄化部内へ浴湯が浸入したり、配線されたコード108自体や、このコード108の保温、浄化装置107との接続部分に損傷が生じたりして、入浴時に感電するおそれがあるという問題点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、浄化部を収納する装置本体を浴室の外に設置して、浴室内には、中途に着脱部を有して浴湯を循環させる循環流路の浴槽側半部を配設するとともに、循環流路の先端部だけを浴槽内に配設するように構成している。
【0010】
これにより非入浴時には、循環流路の着脱部を連結して浴湯を循環浄化できる一方、入浴時には、着脱部において循環流路を浴槽側と装置本体側とに分離し、浴室出入口を閉鎖して浴室の内部空間と外部空間とを仕切れるようにした。
【0011】
したがって、風呂浄化装置の設置にあたって何ら付帯工事が必要でなくなり、賃貸マンション等でも簡便に装置を使用することが可能となった。
【0012】
また、風呂浄化装置の浴室内に配設される部分がコンパクト化し、入浴者が圧迫感なく浴槽にゆったりとつかれるとともに、電気系統を納めた装置本体が浴室外に設置されるので入浴時の感電事故のおそれがなくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の風呂浄化装置は、浄化部と浴槽内とを循環流路を介して連通させ、浴槽内の浴湯を循環させながら浄化する風呂浄化装置であって、浄化部を収納した装置本体を浴室外に設置し、開状態にした浴室出入口を介して浴室内部空間と外部空間とを連通させるとともに、装置本体から伸延させた循環流路の先端部を浴室出入口を通して浴槽内に臨ませ、さらに循環流路の中途に着脱部を設ける構成とした。
【0014】
かかる構成により、何ら付帯工事を必要とすることなく風呂浄化装置を設置することができる。
【0015】
そして、非入浴時には、着脱部を連結して循環流路の浴槽側と装置本体側とを連通させた状態で浴湯を循環させながら、装置本体に内蔵された浄化部により浴湯を浄化し、浴湯中に含まれる汚れを取り除き、入浴者はいつでも綺麗なお風呂に入ることができる。
【0016】
一方、入浴時には、着脱部において循環流路を浴槽側と装置本体側とに分離するとともに、浴室出入口を閉鎖し、浴室の内部空間と外部空間とを仕切って入浴するようにする。
【0017】
この際、風呂浄化装置の浴室内に配設される部分が循環流路の浴槽側半部だけとなるので、浴室内を狭くなることがなく、、入浴者は何ら圧迫感を感じることなく浴槽にゆったりとつかれるとともに、電気系統を納めた装置本体が浴室外に設置されることになるので、入浴時の感電事故が解消される。
【0018】
なお、ここでいう循環流路としては、例えばホースやパイプなどの管体などが採用でき、浴槽内の浴湯の吸入側流路と、浄化部からの浴湯の吐出側流路という2種類の流路を並設させたものを用いることが好ましい。また、浴槽内に配置される循環流路の吸入側先端部には、例えば髪の毛等を捕捉できるフィルター等を装着するとよい。
【0019】
さらに、循環流路の流路(特に吐出側の流路)の内周面に、例えば銀などの殺菌媒体(銀メッキメッシュや銀メッキ繊維など)を用いて凹凸部やメッシュ加工を施し、流路内で循環中の浴湯の殺菌を行えるようにすることもできる。かかる構成とすれば、殺菌効果をより向上させることができるとともに、殺菌装置を装置本体内に備えている場合に、その装置本体内の殺菌装置を小型化することができるので装置本体全体の小型化が可能となる。
【0020】
装置本体には、浄化部及び浴湯の循環ポンプが配備され、その他、浴湯殺菌用の紫外線ランプや、循環中に温度低下した浴湯を所定温度まで昇温させるヒータなどを収納している。なお、ヒータは必ずしも必要とせず、これを省略して浄化作用のみを行うようにしてもよい。
【0021】
浄化部としては、例えば物理ろ材(活性炭、麦飯石、銀添ろ材など)や、微生物の生息しやすい麦飯石、多孔質のセラミック、不織布などからなる生物ろ材を採用している。
【0022】
この装置本体の配置場所としては、例えば浴室に隣接した脱衣室が考えられるが、屋外などでもよく、浴室外であればどこでもよい。
【0023】
本発明の請求項2に記載の風呂浄化装置は、請求項1記載の風呂浄化装置において、循環流路を浴湯の吐出ホースと吸引ホースとを並設して構成するとともに、着脱部を、装置本体側部分吐出ホースと装置本体側部分吸引ホースとに連通連結する装置本体側接続具と、浴槽側部分吐出ホースと浴槽側部分吸引ホースとに連通連結する浴槽側接続具とからなる構成としている。
【0024】
すなわち、着脱部の着脱構造としては、ねじによる螺合構造、ビスなどを使用した締着構造、バンドなどを用いた縛着構造、その他各種の着脱可能な係合構造が採用できるが、請求項2に記載の構成としたことにより、循環流路の着脱時には、装置本体側接続具及び浴槽側接続具を接続したり接続解除することで着脱部の連結や分離を行うことができ、両接続具同士がワンタッチで着脱可能になる。
【0025】
なお、ワンタッチで着脱可能な構造としては、上記の他に雄、雌嵌合部を有する嵌合構造などが考えられる。
【0026】
本発明の請求項3に記載の風呂浄化装置は、請求項1または2に記載の風呂浄化装置において、装置本体側接続具及び前記浴槽側接続具のそれぞれに、前記吐出ホースと前記吸引ホースとに独立して接続する吐出用接続流路と吸引用接続流路とを形成するとともに、両接続流路内それぞれに、流路連通時には浴湯の流れを妨げることなく、流路分離の際には流路からの漏水を防止する漏水防止手段を配設した構成としている。なお、漏水防止手段としては、例えば逆止弁などを好適に用いることができる。
【0027】
かかる構成により、吐出ホース及び吸引ホース中を流れる各浴湯は、それぞれ着脱部を通過して流通するが、この際、装置本体側接続具及び浴槽側接続具の吐出用接続流路内及び吸引用接続流路内に漏水防止手段が設けられているので、両接続具を離反した場合は、各ホースから浴湯が流出するのを防止することができる。
【0028】
本発明の請求項4に記載の風呂浄化装置は、請求項1から3のいずれかに記載の風呂浄化装置において、装置本体側接続具と前記浴槽側接続具とにスイッチ部を設け、両接続具の着脱に伴うスイッチ部同士の接離により浄化部のON・OFF操作を行えるようにした構成としている。
【0029】
かかる構成により、装置本体側接続具と浴槽側接続具の分離を行うという、入浴に際して最小限必要な動作のみで浄化部などのON・OFFが行え、別途設置された操作パネルなどを操作する必要がなくなり使い勝手が向上する。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0031】
図1及び図2に、本発明の実施例1に係る風呂浄化装置Aを示しており、この風呂浄化装置Aは、浴室4に隣接する脱衣所1内に設置された装置本体2に内蔵された浄化部3と、浴室4の浴槽5内とを、中途に着脱部6が設けられた循環流路の一例である浴湯の吐出ホース7及び吸引ホース8を介して連通し、浴槽5内の浴湯を両ホース7、8を介して循環しながら浄化するものである。なお、ここでは、脱衣所1が浴室4の外部空間となっている。
【0032】
前記吐出ホース7は、着脱部6において2分割された装置本体側部分吐出ホース7A及び浴槽側部分吐出ホース7Bとからなり、また、吸引ホース8は、着脱部6において2分割された装置本体側部分吸引ホース8A及び浴槽側部分吸引ホース8Aとからなる。なお、浴槽側部分吐出ホース7B及び浴槽側部分吸引ホース8Bの各先端部7a、8aは、浴槽5の浴湯内に上、下配置されている。
【0033】
装置本体2は、脱衣所1及び浴室4を仕切る壁9に裏面を対向させた横長な直方体形状としており、同装置本体2に吐出ホース7及び吸引ホース8の元部を接続している。また、装置本体2から配線コード10を伸延させ、このコード10の先端のコネクタ11をトランス12の出力部に接続している。
【0034】
図3に示すように、トランス12の上面には把手13を取付けており、トランス12のコード14は、プラグ15を介して、脱衣所1のコンセント16に接続している(図1参照)。トランス12の出力部には、コネクタ11を着脱可能に吸着するマグネット17を取付けている。
【0035】
図1において、18は壁9に形成された浴室出入口、18aはドア、19は洗濯機、20は壁9の脱衣所1側の面に固着された第1の掛止フック、21は壁9の浴室4側の面に固着された第2の掛止フックである。
【0036】
図1、図2、及び図4に示すように、着脱部6は、装置本体側部分吐出ホース7A及び装置本体側部分吸引ホース8Aの一端部が、各々接続リング22を介して接続される直方体の装置本体側接続具23と、浴槽側部分吐出ホース7B及び浴槽側部分吸引ホース8Bの一端部が各々接続リング22を介して接続される直方体の浴槽側接続具24とから構成されている。
【0037】
前記両接続具23、24の内部には、漏水防止手段として、それぞれ中途に逆流を防ぐ逆止弁25を配設した吐出用接続流路26、26′及び吸引用接続流路27、27′を形成している。
【0038】
図4に示すように、装置本体側接続具23は、接続側の面に、吐出用接続流路26及び吸引用接続流路27に接続される一対の短尺な円柱状の接続凹部28を形成した雌側の接続具としており、浴槽側接続具24は、接続側の面に、吐出用接続流路26′及び吸引用接続流路27′に接続される一対の短尺な円筒状の接続凸部32を形成した雄側の接続具としている。
【0039】
また、装置本体側接続具23の両側面には、一対の掛止突起31を形成しており、浴槽側接続具23の両側面には一対の突片33を配設し、各突片33に、爪部34aを有する一対の掛止部材34を、それぞれ図示しないスプリングを外挿したピン35により軸着している。
【0040】
すなわち、装置本体側接続具23と浴槽側接続具24との着脱は、スプリングのばね力により掛止部材34の爪部34aを掛止突起31に掛止して、それぞれ一対の接続凹部28と接続凸部32とを接続したり、図外のスプリングのばね力に抗して爪部34aを掛止突起31から外した状態で接続凹部28と接続凸部32とを離反させることによりワンタッチで行えるようにしている。
【0041】
さらに、前記装置本体側及び浴槽側接続具23、24には、装置本体2内に収納したポンプ37、ヒータ40、及び、紫外線ランプ39を内蔵した殺菌装置(図5〜図7参照)などのON・OFFを行うスイッチ部を設けている。
【0042】
本実施例では、装置本体側接続具23の接続凹部28、28間に、スイッチの一例であるリードスイッチ30を埋設するとともに、浴槽側接続具24にマグネット29を取付けている。
【0043】
また、装置本体2には、同装置本体2の各種制御を行う制御部(図示せず)を設けた操作パネル41を設けており、同操作パネル41に設けた運転ボタン59を元スイッチとしてON状態にしておけば、前記両接続具23、24を切り離してリードスイッチ30とマグネット29とを非接続状態にすると、運転ボタン59は自動的にOFF状態となり、再度接続すると、リードスイッチ30とマグネット29が吸着して自動的に運転ボタン59は再びON状態となる。
【0044】
他方、運転ボタン59がはじめからOFFの状態であれば、スイッチ部の接離にかかわらず浄化部3は作動しないように運転ボタン59を優先させた構成としている。
【0045】
このように、本実施例では、操作パネル41の運転ボタン59をONにしておけば、入浴に際し、着脱部6の装置本体側接続具23と浴槽側接続具24の分離を行うだけで、いちいち離れた位置にある操作パネル41の運転ボタン59をOFF操作することなく浄化部3の動作を停止させてすぐに入浴が可能となり、入浴後は着脱部6の両接続具23,24を接続すれば、再び浄化部3が作動して浴湯の浄化を行うことができるので使い勝手が良好となる。
【0046】
また、運転ボタン59をOFFとしておけば、装置本体2のメンテナンス時や浴槽5を空にして清掃するときなど、着脱部6を一旦切り離した後に再度接続しても浄化部3内のポンプ37は作動しないので空転させたりすることがない。
【0047】
なお、装置本体側及び浴槽側接続具23、24に設けるスイッチ部の構成は、上記したリードスイッチ30及びマグネット29に限るものではなく、例えば、装置本体側接続具23にマイクロスイッチを設けるとともに、浴槽側接続具24に突起体などを設け、マイクロスイッチを押して制御部にON・OFF信号を出力できるようにしたり、あるいは、受光、断光による光学式のスイッチを採用することもでき、制御部に信号を出力可能としたものであれば何でもよい。
【0048】
次に、図5〜図8を参照して装置本体2を詳細に説明する。
【0049】
本実施例では、図5及び図6に示すように、装置本体2には、外装ケーシング36内に、ろ過タンク38を具備する浄化部3と、殺菌装置と、自給式のポンプ37と、ヒータ40と、操作パネル41とを備えており、前記殺菌装置には紫外線ランプ39を設けている。
【0050】
図7に示すように、ろ過タンク38の内部は、好気性菌などの生物ろ材42が収納された生物ろ材室43と、活性炭や麦飯石などの物理ろ材44が収納された物理ろ材室45とに区画されている。
【0051】
シーズヒータであるヒータ40の一方の吸入部と、先端部内にフィルタ46を設け、かつ中途に逆止弁47aを取付けた吸引パイプ8の元部とを、中途に逆止弁47b及び温度センサ48を設けた連結パイプ50Aにより連結している。また、ヒータ40の一方の排出部と、ポンプ37の吸入部とを連結パイプ50Bにより連結しており、さらにポンプ37の排出部と、物理ろ材室44の吸入部とを、中途に第1の三方弁49を有する連結パイプ50Cにより連結している。
【0052】
また、生物ろ材室43の排出部と、紫外線ランプ39を有する殺菌装置の吸入部とを、中途に逆止弁47c及び第2の三方弁51を有する連結パイプ50Dにより連結しており、殺菌装置の排出部と、ヒータ40の他方の吸入部とを、連結パイプ50Eにより連結している。さらに、このヒータ40の排出部と、吐出パイプ7の元部とを、中途に流量センサ48aを有する連結パイプ50Fにより連結している。
【0053】
なお、第1の三方弁49の右口と、連結パイプ50Dの逆止弁47c及び第2の三方弁51間には、バイパス路53を連結しており、また第2の三方弁51の上口と、生物ろ材室43との間には、中途にエジェクタ54を有するバイパス路55を設けている。なお、エジェクタ54は、外装ケーシング36のエア取入れ口54aに接続している。
【0054】
また、図5及び図6では省略しているが、図7に示すように、物理ろ材室44に、先端が外部配管である洗浄水排出ホース56に連結され、中途に2方向の開閉弁57を設けた洗浄水用の排水パイプ58の元部を連結して逆洗流路を形成している。
【0055】
この場合、洗浄水排水ホース56または排水パイプ58のいずれかあるいは両者の内部に殺菌手段を設けて、逆洗時に排水される生物ろ材42や雑菌類を死滅させて無害な排水とすることができる。なお、ここでの殺菌手段としては、オゾン式や殺菌灯式などが考えられる。
【0056】
次に、装置本体2の各種制御を行う操作パネル41について説明すると、操作パネル41は、制御部を介して浄化部3のON・OFFをはじめ各種機能の制御を行うもので、図8に示すように、その表面に運転ボタン59と、設定湯温、現在湯温、入浴時間、現在時刻を表示するデジタル表示部60と、浴温表示、入浴時間及び現在時刻の表示を切換える表示切換ボタン61と、ポンプ出力の高低切換えボタン62と、ろ材逆洗時の逆流ボタン63と、紫外線ランプ39により任意に浴湯殺菌を行うための殺菌ボタン64とを設けている。そして、入浴に際しては、予め、湯温の上、下設定ボタン65a、65bを操作して予め好みの湯温に設定しておけばよい。
【0057】
また、逆流ボタン63を押すことにより、生物ろ材42及び物理ろ材44の逆洗は随時行えるが、1日1回の自動洗浄を行うようにすれば使用者の負担が少なく使い勝手が良好となる。
【0058】
前記デジタル表示部60は液晶の表示板からなり、通常は湯温を表示しているが、前記表示切換ボタン61により入浴時間表示モード、時計モードとに任意に切換えが可能となっている。湯温表示を優先させているのは、例えば夏場においては浴温は設定温度よりも高くなるので、温度がわからずに入浴すると、浴湯が熱く感じるからである。なお、湯温が高ければ水を加えて温度調整できる。
【0059】
また、入浴によるリラクゼイションには、入浴時間を知ることが重要となる。
【0060】
そこで、表示切換ボタン61を押して入浴時間表示モードとし、入浴時間のスタートボタン66aを押すと、計時が開始されてデジタル表示部60に入浴時間が表示されるとともに、15分毎に音楽を鳴らして経過時間を音声で知らせたり、あるいは、音声で時間の経過を告げるようにしている。したがって、操作パネル41を装置本体2に設けて浴室4の外部に位置させても入浴時間を知ることができる。そして、所望する時間入浴した後にリセットボタン66bを押せば、入浴時間の計時がリセットされる。
【0061】
また、例えば、操作パネル41と装置本体2の制御部とを無線により信号伝達可能とすれば、操作パネル41を浴室4の壁面に取付けることもでき、この場合は、浴槽5内に赤外線センサなどの人体センサを設け、入浴者を検出すると、スタートボタン66aを押さなくても自動的に入浴時間表示モードとなり、計時動作を行ってデジタル表示部60に入浴時間を表示することもできる。ただし、入浴時には時間よりも湯温が重要となるので、入浴者を検出してもその後2〜3分間はデジタル表示部60は湯温表示のままとすることが好ましい。
【0062】
また紫外線ランプ39による殺菌は、8時間毎の自動切換えであるが、もちろん、これに限定しなくても、例えば入浴直前などに、任意に殺菌機能をはたらかせることができる。
【0063】
すなわち、通常の浄化モードにおける浴湯の浄化運転時は、後に詳述するように、浴槽5→ヒータ40→ポンプ37→ろ過タンク38→殺菌装置→ヒータ40→浴槽5と循環しているが、ことのき、前記殺菌装置の紫外線ランプ39は消灯した状態であって、8時間毎にこれを点灯して殺菌機能をはたららせるようにしている。しかし、殺菌ボタン64を操作すれば、殺菌モードに切り替わり、紫外線ランプ39が点灯するとともに、浴湯は、浴槽5→ヒータ40→ポンプ37→第1の三方弁49→殺菌装置→ヒータ40→浴槽5と流路が変えられ、ろ過タンク38を迂回して、前記三方弁49の右口から紫外線ランプ39が点灯した殺菌装置に直接流入するものである。
【0064】
ところで、本実施例では、装置本体2を脱衣所1に配設したが、これに限定しなくても、例えば、浴室4の洗場が広くて吐出及び吸引ホース7、8の長さが脱衣所1まで届かない場合には、装置本体2を浴室4内の洗場上に配置し、その配線コード10だけを浴室出入口18を通して脱衣所1のトランス12に着脱するようにしてもよい。その際、壁の浴室4側の面に、配線コード10を巻き付けるコード掛止具を設ける方が好ましい(図24参照)。
【0065】
本発明の実施例1は、上記のように構成されているものであり、本実施例1によれば、次のような作用効果が生起される。
【0066】
すなわち、本風呂浄化装置Aを設置する場合に、付帯工事を何ら必要としないので、賃貸マンションなどであっても簡単に設置することができ、いつも奇麗に浄化された浴湯で入浴することができる。
【0067】
そして、本風呂浄化装置Aにあっては、非入浴時の間に、浴室出入口18のドア18aを開けて着脱部6の装置本体側接続具23と浴槽側接続具24とを連結し、吐出及び吸引ホース7、8を連通させておき、リードスイッチ30がマグネット29に吸着されることで、装置本体2の運転を自動的に開始するようにしている。もちろん、装置本体2のコネクタ11は、予めトランス12の出力部に接続されている。
【0068】
このように、本風呂浄化装置Aは、装置本体2の自動運転により浴湯を循環させ、装置本体2に内蔵された浄化部3により非入浴時の間に浴湯を浄化するものである。ただし、自動運転開始当初の所定時間(例えば30分間)の運転モードは、浴湯中の前入浴者の菌を死滅させるために、浴湯がろ過タンク38を迂回して殺菌装置に流入する殺菌モードとしている。したがって、日和見感染などを防止することができ、誰でも安心して入浴することができる。
【0069】
ここで、本風呂浄化装置Aの運転モードについて詳述する。
【0070】
風呂浄化装置Aの浄化モードにおいては、装置本体2内では、図7における第1の三方弁49の上、下口が開けられ、かつ右口が閉ざされ、また第2の三方弁51の上口が閉ざされて左、右口が開けられ、さらに開閉弁57が閉ざされている。
【0071】
そして、ポンプ37により、吸引ホース8の大径とした先端部8aからフィルタ46を通して装置本体2内に浴湯が吸引され、この吸引された浴湯は、温度センサ48により温度検出された後、ヒータ40を通過中に昇温されてから、ポンプ37を経てろ過タンク38の物理ろ材室43へ入る。ここで、物理ろ材44により一次ろ過され、その後、生物ろ材室45へ送られて好気性菌の生物ろ材42による生物ろ過が行われる。ろ過タンク38から排出された浄化後の浴湯は、逆止弁47cを通過し、紫外線ランプ39が切られた殺菌装置を素通りして、ヒータ40により所定温度まで昇温され、流量センサ48aにより流量を検出しながら、接続された吐出ホース7へと流れ込み、その大径な先端部7aより浴槽5内へ噴出される。かかる浄化モード中、8時間毎に前記紫外線ランプ39を所定時間点灯させて浴湯を殺菌するようにしている。
【0072】
次に、使用者が任意に設定できる殺菌モードでは、第1の三方弁49の上口が閉ざされ、下、右口が開けられるという弁の開閉操作だけを浄化モードの場合と異ならせておく。
【0073】
ポンプ37により装置本体2内に吸引された浴湯は、第1の三方弁49の右口からバイパス路53を介して連結パイプ50Dへ流れ込み、第2の三方弁51を介して紫外線ランプ39を有する殺菌装置へ供給される。浴湯はこの殺菌装置を通過中に内蔵された紫外線ランプ39が点灯することにより殺菌される。したがって、高速で浴湯の殺菌が可能となるとともに、ろ過タンク38からろ材やろ材に生息した微生物が浴湯内に流入することもないので強力な殺菌効果を奏することができる。
【0074】
次に、ろ過タンク38を逆洗する逆洗モードについて説明すると、図7における第1の三方弁49の上口が閉ざされ、かつ、下、右口が開けられ、また第2の三方弁51の左、上口が開けられて右口が閉ざされ、さらに開閉弁57が開けられる。
【0075】
この状態で、ポンプ37により装置本体2内に導入された浴湯は、第1の三方弁49の右口からバイパス路53を介して連結パイプ50Dへ流れ込み、第2の三方弁51の上口からバイパス路55を経て生物ろ材室45内へ吐出される。このとき、バイパス路55の中途において、エジェクタ54を介して、エア取入れ口54aから装置本体2内へ取入れられたエアによる気泡を伴った浴湯が、ろ過タンク38の生物ろ材室45へ噴出されて、生物ろ材42を良好に逆洗する。
【0076】
次いで、生物ろ材42を逆洗した浴湯は、物理ろ材室43へと流れて物理ろ材44を逆洗し、汚れた逆洗水は、排水パイプ58から開閉弁57を経て外部の洗浄水排出ホース56へ流れ込んで排出される。このときに、前述したように、殺菌手段により汚れた逆洗水を殺菌するようにしておけば逆洗水を洗場の排水口に直接流しても安心である。
【0077】
このように、本実施例に係る風呂浄化装置Aを用いれば、浴湯中に含まれる汚れを、常時、十分に取り除くことができ、入浴者はいつでも綺麗なお風呂に入ることができ、しかも、これを設置するに際しては付帯工事が全く不要であり、賃貸マンションなどであっても容易に設置可能となる。
【0078】
また、入浴時には、着脱部6において吸引及び吐出ホース7、8を浴槽5側と装置本体2側とに分離し、浴室出入口18を閉鎖して、浴室4の内部空間と外部空間とを仕切って入浴するが、この際、風呂浄化装置Aの浴室4内に配設され部分が両ホース7、8の浴槽側半部だけであるので、浴室4内が狭くなることがなく、入浴者は圧迫感なく浴槽内5にゆったりとつかれる。
【0079】
しかも、電気系統を納めた装置本体2が浴室4外に設置されるので、入浴時の感電事故が解消できる。なお、離反された装置本体側接続具23及び浴槽側接続具24は、それぞれ壁9の両面に配設された第1、2の掛止フック20、21に掛止すればよい。
【0080】
このように、両ホース7、8の着脱時には、装置本体側接続具23及び浴槽側接続具24を接続したり接続解除することで着脱部6の連結や分離を行うので、両接続具23、24同士がワンタッチで着脱できる。
【0081】
また、吐出ホース7及び吸引ホース8中を流れる各浴湯は、それぞれ着脱部6を通過して流通するが、この際、装置本体側接続具23及び浴槽側接続具24の吐出用接続流路26、26′及び吸引用接続流路27、27′内に、漏水防止手段としての逆止弁25が設けられているので、両接続具23、24が接続されている場合は浴湯の循環は円滑に行われ、両接続具23、24を離反した後にはポンプ37の駆動が停止するので、各ホース7、8内の浴湯だけの圧力だけでは逆止弁25の存在により各ホース7、8から浴湯が流出するのを防止できる。
【0082】
すなわち、装置本体側接続具23の吐出用接続流路26及び吸引用接続流路27内では、内蔵された逆止弁25により浴湯のボタ落ちが防止される一方、浴槽側接続具24の吐出用接続流路26′及び吸引用接続流路27′内では、内蔵された逆止弁25によりサイホン現象の揚程差による浴湯の漏れが防止される。
【0083】
なお、上記実施例1において、図7に示すように、吐出パイプ7の先端部にエジェクタ52を接続することもできる。
【0084】
すなわち、脱衣所1の出入り口を閉じることにより、浴室出入り口18のドア18aを閉じる必要なく入浴が行える場合や、その他、母親が乳児を脱衣所1に寝かせた状態で入浴する場合などは、各ホース7、8を着脱部6で装置本体側と浴槽側とに切り離す必要がないため、浄化運転を行いながら入浴することが可能となり、この場合は吐出パイプ7からは気泡混じりの浴湯が噴出されるので浴湯マッサージを行うことが可能となる。
【0085】
次に、図9に基づいて、本発明の実施例2の風呂浄化装置Bを説明する。
【0086】
図9に示すように、実施例2の風呂浄化装置Bは、吐出ホース7′及び吸引ホース8′の各装置本体2側を、軸部68を中心に垂直回動可能な金属又は合成樹脂製の剛性がある装置本体側部分吐出ホース7A′と、装置本体側部分吸引ホース8A′とした例である。
【0087】
これにより、実施例1の場合のように、入浴時に入浴者が、装置本体2側の両ホース7A、8Aをたぐりながら、離脱された装置本体側接続具23を第1の掛止フック20に掛止する手間がかからず、単に、棒状の装置本体側部分吐出ホース7A′と、装置本体側部分吸引ホース8A′とを、軸部68を中心に上方回動させることで収納できる。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0088】
次に、図10〜図12に基づいて、本発明の実施例3の風呂浄化装置Cを説明する。
【0089】
図10、図11に示すように、実施例3の風呂浄化装置Cは、吐出ホース7″の装置本体側部分吐出ホース7A″の中途、及び、浴槽側部分吐出ホース7B″の中途に、膨出した浴湯の乱流発生部69(69′)を複数個所配設するとともに、図12(a)、(b)に示すように、両部分吐出ホース7A″、7B″内には、殺菌作用を有する銀メッキメッシュ71、または、銀メッキ繊維(織布又は不織布)71′からなる殺菌媒体を配設した例である。
【0090】
乱流発生部69、69′としては、例えば図11(a)に示すように、膨出管69の内周面に設けられる螺旋フィン72や、図11(b)に示すように、膨出管69′の内部に設けられる、十字支持部材73を介して固着される攪拌羽根74が挙げられる。
【0091】
前者の螺旋フィン72の場合には、吐出ホース7″を通過する浴湯に螺旋流を生じさせることで、また後者の攪拌羽根74の場合には、吐出ホース7″中の浴湯を分流することで、ホース内の浴湯と殺菌媒体との接触時間を長くして殺菌効果を向上させている。
【0092】
したがって、装置本体2内の殺菌装置の殺菌作用だけでは不十分であったとしてもホース内での殺菌が可能となって殺菌効果が向上する。そして、このホース内で浴湯を殺菌可能としたことにより、装置本体2内に配設する殺菌装置を小型化することができるので、装置本体2全体の小型化も可能となる。
【0093】
また、吐出ホース7″内に雑菌が繁殖するおそれがなくなり衛生的で、ホースの洗浄や交換の頻度も少なくてすむ。
さらには、吐出ホース7″にのみ殺菌媒体を配設しているので、装置本体2内の生物ろ過の立ち上がりも速くなる。
【0094】
なお、吸入ホース8においても、有害な細菌の繁殖はホースの洗浄頻度を多くするので、吐出ホース7″のように積極的に殺菌を行わない程度、すなわち装置本体2の生物ろ過の立ち上げに影響しない程度に抗菌処理を行ってもよい。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので省略する。
【0095】
次に、図13、図14に基づいて、本発明の実施例4の風呂浄化装置Dを説明する。
【0096】
図13、図14に示すように、実施例4の風呂浄化装置Dは、吐出及び吸引ホースの中途に設けられた着脱部として、接続時に1個の外部突出した掛止部材により掛止されるそれぞれ直方体の装置本体側及び浴槽側接続具23A、24Aを有するものを採用した例である。
【0097】
装置本体側接続具23A内の吸引用接続流路27の先端及び浴槽側接続具24A内の吐出用接続流路26′の先端に、それぞれ短尺筒状の大径接続管75を配設するとともに、装置本体側接続具23A内の吐出用接続流路26の先端及び浴槽側接続具24A内の吸引用接続流路27′の先端には、それぞれ先端部にOリング76が外嵌された短尺筒状の小径接続管77を配設している。
【0098】
装置本体側接続具23Aの一側面には、爪状の掛止突起31′を一体的に形成しており、また浴槽側接続具24Aの一側面には、掛止突起31′に掛止可能な爪部34a′を有する掛止部材34′を、図示しないスプリングを外挿したピン35′を介して軸着している。
【0099】
さらに、装置本体側接続具23Aの他側面には切欠部78を形成しており、この切欠部78に嵌合される薄肉の嵌合片79が、浴槽側接続具24Aの他側面から突出している。また、装置本体側接続具23Aの表面の大径接続管75側の部分と、浴槽側接続具24Aの表面の小径接続管77側の部分とには、互いに三角形をした符合マーク80a、80bを配置している。かかる符号マーク80a、80bを合わせることにより、ホース接続ミスなどのおそれがなくなる。
【0100】
そして、両接続具23A、24Aの接続時には、図13(a)に示すように、各符合マーク80a、80bを合致させ、この状態で両接続具23A、24Aに配設された一対の小径接続管77を対向する大径接続管75内にOリング76を介して圧入させる(図14参照)。これにより、装置本体側接続具23A側の切欠部78に浴槽側接続具24A側の嵌合片79が嵌合されるとともに、前記したスプリングに抗して掛止部材34′の爪部34a′が掛止突起31′に掛止されて、両接続具23A、24Aがしっかりと接続される(図13(b)参照)。
【0101】
このような接続構造を採用したことで、1個の掛止部材34′だけでも十分に両接続具23A、24Aを接続でき、しかも、図14に示すように、浴湯は小径接続管77から大径接続管75に流入するので流路抵抗を可及的に小さくすることができる。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので省略する。
【0102】
次に、図15に基づいて、本発明の実施例5の風呂浄化装置Eを説明する。
【0103】
図15に示すように、実施例5の風呂浄化装置Eは、吐出及び吸引ホース7、8の中途に設けられた着脱部6として、外部突出する掛止部材なしに接続可能なそれぞれ直方体の装置本体側及び浴槽側接続具23B、24Bを有するものを採用した例である。
【0104】
すなわち、図15(a)に示すように、浴槽側接続具24Bの表、裏面の先端中央部から突出する一対の掛止片81の先端部の爪部81aを、装置本体側接続具23Bの表、裏面の先端部付近中央部に形成された一対の掛止溝82に掛止することにより、両接続具23B、24Bを堅固に接続するものである。
【0105】
なお、装置本体側接続具23Bの表面の小径接続管77側の部分と、浴槽側接続具24Bの表面の大径接続管75側の部分とには符合マーク80a、80bを配置している。その他の構成及び作用は、実施例1及び4と同様であるので省略する。
【0106】
次に、図16に基づいて、本発明の実施例6の風呂浄化装置Fを説明する。
【0107】
図16に示すように、実施例6の風呂浄化装置Fは、吐出及び吸引ホース7、8の中途に設けられた着脱部6として、掛止ピン83や、ピン掛止溝84が形成された回動リング85が配設された円筒状の装置本体側及び浴槽側接続具23C、24Cを有するものを採用した例である。
【0108】
すなわち、図16(a)に示すように、装置本体側接続具23Cの先端部の外周面に前記掛止ピン83を突設し、また浴槽側接続具23Cの先端部に、外周縁の一部からL字形に周方向へ延びた前記ピン掛止溝84を有する回動リング85を回動可能に設けたものである。
【0109】
接続時には、掛止ピン83とピン掛止溝84とを合致させた状態で、対応する大、小径接続管75、77を連結することで、掛止ピン83をピン掛止溝84の屈曲部まで挿入し(図16(b)参照)、その後、図16(c)に示すように、回動リング85を矢印方向へ回動させることにより、両接続具23C、24Cを接続する。
【0110】
このような着脱部6を採用することで、比較的簡単な操作により確実に両接続具23C、24Cを接続できる。その他の構成及び作用は、実施例1、4、5と同様であるので省略する。
【0111】
次に、図17〜図19に基づいて、本発明の実施例7の風呂浄化装置Gを説明する。
【0112】
図17に示すように、実施例7の風呂浄化装置Gは、吐出及び吸引ホース7、8の中途に設けられた着脱部6として、それぞれ双眼鏡状の装置本体側及び浴槽側接続具23D、24Dを有するものを採用した例である。
【0113】
両接続具23D、24Dは、それぞれ中間が分割仕切り壁86a、86bにより左、右室に区画された元部側ケーシング87、87′と、先部側ケーシング88とを有し、両先部側ケーシング88の開口部のフランジ88a同士を一対のC形クリップ89により連結したものである。
【0114】
次に、図18を参照して、装置本体側接続具23D及び浴槽側接続具24Dについて詳細に説明する。
【0115】
両接続具23D、24Dの元部側ケーシング87、87′は、一端面を開口する一方、他端面の左、右室側の中央部に、それぞれ、吐出用又は吸引用接続流路26、26′、27、27′を構成する一対の摺動筒軸90、90′を前記他端面から若干元部を飛び出させた状態で突設している。なお、浴槽側接続具24Dの摺動筒軸90′は、装置本体側接続具23Dの摺動筒軸90より若干短くなっている。
【0116】
また、装置本体側接続具23D側の各摺動筒軸90の外部突出した元部には、装置本体側部分吐出ホース7A又は装置本体側部分吸引ホース8Aを締結リング91を介して連結しており、さらに、浴槽側接続具24D側の各摺動筒軸90′の外部突出した元部には、浴槽側部分吐出ホース7B又は浴槽側部分吸引ホース8Bを、同じく環状の締結リング91を介して連結している。
【0117】
両接続具23D、24D側の各摺動筒軸90、90′には、断面十字状で、かつ中間部に厚肉な円板状の弁体92を一体形成した摺動ピン93の元部を軸線方向へ摺動可能に収納している。各弁体92の外縁部には、スポンジ製の環状のシール材94を外装しており、また、各摺動筒軸90、90′の先端部の一部には浴湯の流通口90a、90a′を形成している。弁体92を有する摺動ピン93は、各摺動筒軸90、90′に外挿されたスプリング95のばね力により、常時、先部側ケーシング88側へ付勢されている。
【0118】
両接続具23D、24Dの先部側ケーシング88は元部側の端面を開口しており、このうち装置本体側接続具23D側の先部側ケーシング88における先端側の端板の両側部に、前記摺動ピン93の先部が摺動する接続突筒96を一体形成している。接続突筒96の元部には、Oリング97を周設しており、また、接続突筒96の先端部の一部には浴湯の流通口96aを形成している。
【0119】
一方、浴槽側接続具24D側の先部側ケーシング88における先端側の端板の両側部には、前記接続突筒96が出し入れされる接続口98を形成している。
【0120】
なお、各接続突筒96や接続口98は、通常時、前記各摺動筒軸90、90′に外挿されたスプリング95のばね力により、対応する弁体92でもって内側から閉蓋している。
【0121】
両接続具23D、24Dの接続時には、図19に示すように、装置本体側接続具23D側の各接続突筒90を浴槽側接続具24D側の対応する接続口98に挿入することにより、各スプリング95のばね力に抗して、浴槽側接続具24D側の摺動ピン93の先部が、装置本体側接続具23D側の摺動ピン93の先部を押し込んで両接続具23D、24Dが接続され、その後、前記C形クリップ89を両フランジ88aに掛止することにより、両接続具23D、24Dが堅固に固定される。
【0122】
このとき、両接続具23D、24D内には、同図矢印に示すような浴湯の流路が形成される。すなわち、浴槽側部分吸引ホース8Bを流れる浄化前の浴湯は、浴槽側接続具24Dの摺動筒軸90′、流通口90a′を経て、装置本体側接続具23Dの流通口96a、接続突筒96、流通口90a、摺動筒軸90から装置本体側部分吸引ホース8Aへと流れる。
【0123】
また、装置本体側部分吐出ホース7Aを流れる浄化後の浴湯は、装置本体側接続具23Dの摺動筒軸90、流通口90a、接続突筒96、流通口96aを経て、浴槽側接続具24Dの流通口90a′、摺動筒軸90′から浴槽側部分吐出ホース7Bへと流れる。
【0124】
このように、実施例7に係る風呂浄化装置Gの着脱部6の構造は、実施例1、実施例4〜6のようにワンタッチで着脱できる構造とは異なるが、着脱部6として、それぞれ、双眼鏡状の装置本体側及び浴槽側接続具23D、24Dを有する構成のものを採用したことにより、確実な浴湯の流路を維持した上で、両接続具23D、24Dを堅固に連結できるとともに、両接続具23D、24Dを分離した場合には漏水することもない。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0125】
次に、図20〜図22に基づいて、本発明の実施例8の風呂浄化装置Hを説明する。
【0126】
図20に示すように、実施例8の風呂浄化装置Hは、直方体の装置本体2Aの長幅方向を壁9に沿わせて、しかも吐出及び吸引ホース7、8を装置本体2Aの一側端面に連結する一方、反対側の他側端面に配線コード10を連結して、装置本体2Aの脱衣所1内への突出長さを短くして脱衣所1の脱衣スペースを広げた例である。
【0127】
すなわち、例えば図21(a)に示すような装置本体2Bの表面に吐出及び吸引ホース7、8を連結し、かつ配線コード10を装置本体2Bの裏面に連結した場合や、図21(b)に示すような装置本体2Cの短幅方向を壁9に沿わせた場合のように、装置本体2B、2Cの脱衣所1内への突出長さが長くなって、脱衣所1の脱衣スペースが狭くなるのを防止している。
【0128】
また、このように直方体の装置本体2Aの長幅方向を壁9に沿わせたので、例えば図22(a)、(b)の装置本体2Aと装置本体2Cとの比較からわかるように、着脱部6を切り離したり接続したりする場合に吐出及び吸引ホース7、8をたぐったりしても、あるいは、脱衣時の入浴者が装置本体2Aに当たっても、装置本体2Aは倒れ難くなっている。その他の構成及び作用は、実施例1と同様であるので省略する。
【0129】
なお、図23〜図25に示すように、装置本体2Dを浴槽5のコーナ上に配設し、長尺な配線コード10′を、開口する浴室出入口18を通して脱衣所1に配置されたトランス12に連結するようにすることもできる。
【0130】
浴室出入口18を閉じて入浴する際には、図24及び図25に示すように、浴室4と脱衣所1とを仕切る壁9の浴室4側のタイル面に、吸盤99aにより吸着されたコード掛止具98の基板99に配設された一対の掛止突片200に、装置本体2Dから延びる配線コード10′を巻き付け、また配線コード10′のコネクタ11を基板99の上部中央部に形成されたコネクタ差し込み部201に差し込んで掛止する。コネクタ11の先端部にはOリング11aを周設しており、このOリング11aによってコネクタ11をコネクタ差し込み部201に差し込んだ際にシールされて、コネクタ11の端面の端子が水に濡れるのを防止できる。
【0131】
このような構造を有するコード掛止具98を壁9に固着したので、入浴時の配線コード10′が洗場内に散在することなく、まとまり良く収納できる。
【0132】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0133】
すなわち、本発明の請求項1〜3の風呂浄化装置では、浄化部を収納する装置本体を浴室の外に設置して、浴槽内には、中途に着脱部を有して浴湯を循環させる循環流路の先端部だけを配設したので、付帯工事なしに風呂浄化装置の設置が簡単に行える。
【0134】
また、風呂浄化装置の浴槽内に配設される部分がコンパクト化して、入浴者が浴槽内にゆったりとつかれるとともに、電気系統を納めた装置本体が浴室外に設置されるので、入浴時の感電事故の虞れを解消できる。
【0135】
特に、請求項2記載の風呂浄化装置は、請求項1に記載の効果の他に、循環流路の着脱時には、吐出ホースの上流側及び吸引ホースの下流側が連通連結された装置側接続具と、吐出ホースの下流側及び吸引ホースの上流側が連通連結された浴槽側接続具とを、接続したり離反させることで着脱部の連結や分離を行うようにしたので、両接続具同士をワンタッチで着脱でき、これにより着脱部の着脱を簡易化できる。
【0136】
また、請求項3記載の風呂浄化装置は、請求項1又は2記載の効果の他に、前記装置本体側接続具及び前記浴槽側接続具のそれぞれに、前記吐出ホースと前記吸引ホースとに独立して接続する吐出用接続流路と吸引用接続流路とを形成するとともに、両接続流路内それぞれに、流路連通時には浴湯の流れを妨げることなく、流路分離の際には流路からの漏水を防止する漏水防止手段を配設したので、吐出ホース及び吸引ホース中を流れる各浴湯の流れは円滑に維持しながら、接続具を離反した場合は、各ホースから浴湯が流出するのを防止することができる。
【0137】
また、請求項3記載の風呂浄化装置は、請求項2または3の効果の他に、装置本体側接続具と前記浴槽側接続具とにスイッチ部を設け、両接続具の着脱に伴うスイッチ部同士の接離により浄化部のON・OFF操作を行えるようにした構成としたので、装置本体側接続具と浴槽側接続具の分離を行うという、入浴に際して最小限必要な動作のみで浄化部のON・OFFが行え、別途設置された操作パネルなどを操作する必要がなく使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る風呂浄化装置の使用状態を示す断面図である。
【図2】同風呂浄化装置の使用状態を示す斜視図である。
【図3】トランスの拡大斜視図である。
【図4】着脱部の拡大断面図である。
【図5】装置本体の概略拡大正面図である。
【図6】装置本体の概略拡大平面図である。
【図7】装置本体の概略構成図である。
【図8】装置本体の操作パネルの拡大正面図である。
【図9】本発明の実施例2に係る風呂浄化装置の着脱部周辺を示す拡大側面図である。
【図10】本発明の実施例3に係る風呂浄化装置の使用状態を示す斜視図である。
【図11】(a)吐出ホースの膨出部の拡大断面図である。
(b)吐出ホースの他の膨出部の拡大断面図である。
【図12】(a)吐出ホースの一形態を示す拡大断面図である。
(b)吐出ホースの他の形態を示す拡大断面図である。
【図13】(a)本発明の実施例4に係る風呂浄化装置の着脱部の分離状態を示す拡大斜視図である。
(b)本発明の実施例4に係る風呂浄化装置の着脱部の接続状態を示す拡大斜視図である。
【図14】接続状態の着脱部の要部拡大断面図である。
【図15】(a)本発明の実施例5に係る風呂浄化装置の着脱部の分離状態を示す拡大斜視図である。
(b)本発明の実施例5に係る風呂浄化装置の着脱部の接続状態を示す拡大斜視図である。
【図16】(a)本発明の実施例6に係る風呂浄化装置の着脱部の分離状態を示す拡大斜視図である。
(b)本発明の実施例6に係る風呂浄化装置の着脱部の分離状態を示す拡大側面図である。
(c)本発明の実施例6に係る風呂浄化装置の着脱部の接続状態を示す拡大側面図である。
【図17】本発明の実施例7に係る風呂浄化装置の着脱部の接続状態を示す拡大斜視図である。
【図18】着脱部の分離状態を示す拡大断面図である。
【図19】着脱部の接続状態を示す拡大断面図である。
【図20】他の実施形態に係る風呂浄化装置の使用状態を示す概略平面図である。
【図21】風呂浄化装置の使用状態を示す概略平面図である。
【図22】(a)本発明の実施例に係る風呂浄化装置の装置本体の横倒しし難さの度合いを示す概略拡大正面図である。
(b)従来の風呂浄化装置の装置本体の横倒し難さの度合いを示す概略拡大正面図である。
【図23】他の形態に係る風呂浄化装置の使用状態を示す斜視図である。
【図24】コード掛止具の拡大斜視図である。
【図25】コード掛止具の拡大断面図である。
【図26】従来手段に係る風呂浄化装置の使用状態における拡大断面図である。
【符号の説明】
A 風呂浄化装置
1 脱衣所
2 装置本体
3 浄化部
4 浴室
5 浴槽
6 着脱部
7 吐出ホース
8 吸引ホース
18 浴室出入口
18a ドア
Claims (4)
- 浄化部と浴槽内とを循環流路を介して連通させ、前記浴槽内の浴湯を循環させながら浄化する風呂浄化装置であって、
前記浄化部を収納した装置本体を浴室外に設置し、開状態にした浴室出入口を介して浴室内部空間と外部空間とを連通させるとともに、前記装置本体から伸延させた前記循環流路の先端部を前記浴室出入口を通して前記浴槽内に臨ませ、
さらに、前記循環流路の中途に着脱部を設けて、非入浴時に浴湯を循環浄化可能とする一方、入浴時には、前記着脱部において前記循環流路を浴槽側と装置本体側とに分離して、前記浴室出入口を閉鎖することにより前記浴室の内部空間と外部空間とを仕切り可能としたことを特徴とする風呂浄化装置。 - 前記循環流路を浴湯の吐出ホースと吸引ホースとを並設して構成するとともに、前記着脱部を、装置本体側部分吐出ホースと装置本体側部分吸引ホースとに連通連結する装置本体側接続具と、浴槽側部分吐出ホースと浴槽側部分吸引ホースとに連通連結する浴槽側接続具とから構成し、前記装置本体側及び浴槽側接続具同士をワンタッチで着脱可能としたことを特徴とする請求項1記載の風呂浄化装置。
- 前記着脱部の装置本体側接続具及び前記浴槽側接続具のそれぞれに、前記吐出ホースと前記吸引ホースとに独立して接続する吐出用接続流路と吸引用接続流路とを形成するとともに、両接続流路内それぞれに、流路連通時には浴湯の流れを妨げることなく、流路分離の際には流路からの漏水を防止する漏水防止手段を配設したことを特徴とする請求項1または2に記載の風呂浄化装置。
- 前記着脱部の装置本体側接続具と前記浴槽側接続具とにスイッチ部を設け、両接続具の着脱に伴うスイッチ部同士の接離により浄化部のON・OFF操作を行えるようにしたことを特徴とする請求項1〜3ののいずれかに記載の風呂浄化装置。
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