以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施形態の内視鏡洗浄消毒用水フィルタを用いた内視鏡洗浄消毒装置の構成について図1〜図3を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内視鏡洗浄消毒装置の正面図、図2は、図1の前蓋を開いた状態の内視鏡洗浄消毒装置の正面図、図3は、図1の内視鏡洗浄消毒装置の上面図である。
図1〜図3に示すように、内視鏡洗浄消毒装置1は、使用済みの内視鏡(図示せず)を洗浄、消毒するための装置であり、装置本体2と、その上部に例えば図示しない蝶番を介して開閉自在に接続された蓋体であるトップカバー3とにより、主要部が構成されている。
内視鏡洗浄消毒装置1は、トップカバー3が装置本体2に閉じられている状態において、装置本体2とトップカバー3とが装置本体2及びトップカバー3の互いに対向する位置に配設された、例えばラッチ8により、トップカバー3は装置本体2に固定される構成となっている。
装置本体2の正面からみて図1中前面であって、例えば左半分の上部に、洗剤/アルコールトレー11が、装置本体2の前方へ引き出し自在に配設されている。この洗剤/アルコールトレー11には、図示はしないが、内視鏡を洗浄する際に用いる液体である洗浄剤が貯留された洗剤タンク、及び洗浄消毒後の内視鏡を乾燥する際に用いられる液体であるアルコールが貯留されたアルコールタンクが収納されており、洗剤/アルコールトレー11が、引き出し自在な構成により、各タンクに液体を補充できるようになっている。
尚、洗剤/アルコールトレー11には、2つのインジケータ11a、11bが設けられており、一方のインジケータ11aにより、洗剤タンクに注入されている洗浄剤の残量が、また、他方のインジケータ11bにより、アルコールタンクに注入されているアルコールの残量が操作者によって確認できるようになっている。
また、装置本体2の正面からみて図1中前面であって、例えば右半分の上部に、消毒液ボトルトレー12が、装置本体2の前方へ引き出し自在に配設されている。この消毒液ボトルトレー12には、内視鏡を消毒する際に用いる液体である、例えば過酢酸等の消毒液が注入された薬液ボトル(図示せず)が収納されている。消毒液ボトルトレー12には、引き出し自在な構成により、薬液ボトルをセットできるようになっている。
尚、消毒液ボトルトレー12には、2つの確認窓12aが設けられており、これらの確認窓12aにより、薬液ボトルに注入されている消毒液の残量が操作者によって確認できるようになっている。
さらに、装置本体2の前面であって、消毒液ボトルトレー12の上部には、洗浄消毒時間の表示や、消毒液を加温するための指示釦等が配設されたサブ操作パネル13が配設されている。
また、装置本体2の図中前面の中央部と下部との間に、前扉14が開閉自在に配設されている。この前扉14は、図1及び図2に示すように、例えば、閉状態において、操作者が前扉14の「push」と記載のある部分を押下する操作を行うことで、ロック状態が解除されて、開くことができるようになっている。
図2に示すように、この前扉14が開かれた状態の装置本体2の正面からみて図2中前面であって、例えば右半分には、図示しない薬液タンクに収納されている消毒液の残量を確認するための消毒液インジケータ12bと、消毒液消毒液の匂いを除去するためのガスフィルター12cとが配設されている。
また、前扉14が開かれた状態の装置本体2の正面からみて図2中前面であって、例えば左半分の下部には、送気用のフィルタであるエアフィルタ46が配設され、また、このエアフィルタ46の上部には、後述する本実施形態に係る内視鏡洗浄消毒装置用水フィルタ17が該装置本体に着脱可能に配設されている。
また、図3に示すように、装置本体2の上面の、例えば操作者が近接する前面側の右端よりには、装置本体2の給水管路消毒モードスタートスイッチを含む洗浄、消毒動作スタートスイッチ、及び洗浄、消毒モード選択スイッチ等の設定スイッチ類が配設されたメイン操作パネル25が設けられている。
また、装置本体2の上面の略中央部には、図示しない内視鏡が収納自在な洗浄消毒槽4が設けられている。洗浄消毒槽4の内視鏡収納口は、開閉可能なトップカバー3に覆われている。
さらに、装置本体2の上面の、例えば操作者が近接する前面に対向する側には、消毒液の匂いを除去するためのガスフィルター12cと、装置本体2に水道水を供給するための、水道栓に接続されたホース31aが接続される給水ホース接続部31とが配設されている。
次に、内視鏡洗浄消毒装置1の内部構成について図4を用いて説明する。図4は、図1の内視鏡洗浄消毒装置の内部構成を示す概略構成図である。
図4に示すように、内視鏡洗浄消毒装置1は、給水ホース接続部31には給水ホース31aの一端が接続され、この給水ホース31aの他端は外部の水道蛇口5に接続されることにより、水道水が供給されるように構成されている。
給水ホース接続部31は、給水管路9の一端と連通している。この給水管路9は、他端が3方電磁弁10に接続されており、管路途中において、給水ホース接続部31側から順に、給水電磁弁15、逆止弁16及び内視鏡洗浄消毒装置用水フィルタ17が配設されている。
3方電磁弁10は、流液管路18の一端と接続されており、給水循環ノズル24と給水管路9、又は流液管路18との連通を内部の弁によって切替える弁である。つまり、給水循環ノズル24は、3方電磁弁10の切替動作により、給水管路9、又は流液管路18のどちらか一方と連通する。また、流液管路18の他端側には、流液ポンプ19が設けられている。
洗浄消毒槽4に配設された循環口56は、循環管路20の一端に接続されている。循環管路20の他端は、前記流液管路18の他端、及びチャンネル管路21の一端と連通するように、2つに分岐している。このチャンネル管路21の他端は、送気/送水鉗子口ポート33に連通している。
前記チャンネル管路21には、管路の中途において、前記一端側から順に、チャンネルポンプ26、チャンネルブロック27、CH(チャンネル)電磁弁28、及び逆止弁29が設けられている。チャンネルブロック27とCH電磁弁28との間におけるチャンネル管路21には、洗浄ケース6と一端が接続されているケース用管路30の他端が接続されている。このケース用管路30には、逆止弁36が設けられている。
また、洗浄消毒槽4の管路消毒用ポート7には、消毒用管路37の一端が接続されており、この消毒用管路37の他端は水フィルタ17と逆止弁16との間において、給水管路9に接続されている。また、消毒用管路37には、管路消毒用ポート7側に逆止弁38が設けられている。
尚、給水管路消毒モード実行時には、給水管路消毒用ホース21Aが装着される。この給水管路消毒用ホース21Aの一端は、前記管路消毒用ポート7に接続され、他端が前記送気/送水鉗子口ポート33に接続される。こうして、管路消毒用ポート7と送気/送水鉗子口ポート33との間を連通させることにより、給水管路消毒用モード実行時における、消毒液ノズル23、洗浄消毒槽4、循環口56、循環管路20、チャンネル管路21、送気/送水鉗子口ポート33、給水管路消毒用ホース21A、管路消毒用ポート7、消毒用管路37、給水管路9、給水循環ノズル24、洗浄消毒槽4,循環口56といった消毒液が循環する流路が形成される。
洗剤ノズル22は、洗浄剤管路39の一端と接続されており、洗浄剤管路39の他端は、洗浄タンク11cに接続されている。この洗浄剤管路39には、その中途に洗浄剤供給ポンプ40が設けられている。
アルコールタンク(Aタンク)11dは、アルコール管路41の一端に接続されており、このアルコール管路41は、チャンネル管路21と連通するように、チャンネルブロック27に接続されている。このアルコール管路41には、アルコールタンク11d側にアルコール供給ポンプ42と、チャンネルブロック27側に逆止弁43とが設けられている。
また、チャンネルブロック27には、エアポンプ45からの空気を供給するためのエア管路44の一端がチャンネル管路21と連通するように接続されている。このエア管路44は、他端が前記エアポンプ45に接続されており、チャンネルブロック27側に逆止弁47と、エアポンプ45側に定期的に交換されるエアフィルタ46が設けられている。
洗浄消毒槽4の排水溝55には、弁の切替動作により、外部へ洗浄液等を排出したり、薬液タンク58に消毒液を回収したりするための切替弁57が配設されている。この切替弁57は、外部排水溝へ接続される図示しない排水ホースと一端が接続されて連通する排水管路59の他端と接続されており、この排水管路59には排水ポンプ60が設けられている。
また、切替弁57には、薬液回収管路61の一端に接続され、この薬液回収管路61の他端は薬液タンク58に接続されている。薬液タンク58は、薬液ボトル12dからの消毒液が供給されるように、薬液供給管路62の一端とも接続されている。この薬液供給管路62の他端は、消毒液ボトルトレー12に接続されている。
また、薬液タンク58内には、一端に吸引フィルタ63が設けられた薬液管路64の前記一端部分が収容されている。この薬液管路64は、他端が消毒液ノズル23に接続されており、その途中には薬液ポンプ65が設けられている。
また、内視鏡洗浄消毒装置1の内部には、外部のACコンセントから電力が供給される電源71と、この電源71と電気的に接続される制御部70とが設けられている。この制御部70は、メイン操作パネル25及びサブ操作パネル13からの各種信号が供給され、上述した各ポンプ、各電磁弁などを駆動制御する。
次に、本実施形態の内視鏡洗浄消毒装置用水フィルタの基本構成について、図1、及び図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態の内視鏡洗浄消毒装置用水フィルタの概略基本構成を説明するための模式図である。
図1に示したように、本実施形態の内視鏡洗浄消毒装置用水フィルタ(以下、水フィルタと称す)17は、内視鏡洗浄消毒装置1の装置本体2内に、縦向きに、つまり開口している部分が上側にくるように着脱可能に配設される。
この水フィルタ17の基本構成を説明すると、水フィルタ17は、図5に示すように、第1の接続部100と、第2の接続部101と、濾過部102と、第1の流路部103と、第2の流路部104と、切替部105と、を有して構成される。
第1の接続部100は、内視鏡洗浄消毒装置1の水供給源接続管路90と連通するように内視鏡洗浄消毒装置1に着脱可能に接続される接続部である。また、第2の接続部101は、内視鏡洗浄消毒装置1の洗浄槽接続管路91と連通するように内視鏡洗浄消毒装置1に着脱可能に接続される接続部である。
濾過部102は、内視鏡洗浄消毒装置1に供給する水を濾過するものである。また、第1の流路部103は、第1の接続部100から導入された水が濾過部102を通過して第2の接続部101に到達するように、濾過部102を介して第1の接続部100と第2の接続部101とを接続するものである。
第2の流路部104は、第1の接続部100と第2の接続部101とを直接接続する。そして、切替部105は、内視鏡洗浄消毒装置1に供給される水の流路を、第1の流路部103と第2の流路部104のいずれかに切り替えるための機構である。
尚、水供給源接続管路90は、水フィルタ17の一次側給水管路9aであり、水道蛇口5等の水源に接続される給水ホース31aからの水、消毒用管路37からの液体が供給される。
一方、洗浄槽接続管路91は、水フィルタ17の二次側給水管路9bであり、洗浄消毒槽4に連通する給水循環ノズル24等の管路に接続されている。
つまり、水フィルタ17は、第1の接続部100によって水及び消毒液の給水側である一次側給水管路9aに接続され、また、第2の接続部101によって濾過した水及び消毒液の排水側で排水管路となる二次側給水管路9bに接続される。
そして、本実施形態の水フィルタ17は、一次側給水管路9aから供給される液体が消毒液である場合、すなわち、給水管路消毒モード実行時には、前記切替部105によって、内視鏡洗浄消毒装置に供給する水の流路が第2の流路部104になるように切り替えられる。即ち、一次側給水管路9aから供給される消毒液は濾過部102を通らずに第2の流路部104を介して二次側給水管路9bに流れ、そして内視鏡洗浄消毒装置の洗浄消毒槽4へと供給される。
また、本実施形態の水フィルタ17は、一次側給水管路9aから供給される液体が水道水である場合、すなわち、濯ぎモード実行時には、前記切替部105によって、内視鏡洗浄消毒装置に供給する水の流路が第1の流路部103になるように切り替えられる。即ち、一次側給水管路9aから供給される水は濾過部102を通過して濾過された後、二次側給水管路9bに流れ、そして内視鏡洗浄消毒装置の洗浄消毒槽4へと供給される。
従って、本実施形態の水フィルタ17は、上記構成要素を備えことにより、消毒液を濾過部102内に流さないように流路を切り替えることができる。また、水フィルタ17は、第1及び第2の接続部100、101を備え、かつ内視鏡洗浄消毒装置1に着脱可能であるため、新しい水フィルタ17との交換作業も容易に行うことができる。
次に、上記構成の水フィルタ17の具体的な構成について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、図5の内視鏡洗浄消毒用水フィルタの外観構成を示す斜視図、図7は、図6の内視鏡洗浄消毒用フィルタの構成を説明するための分解斜視図である。
図6及び図7に示すように、本実施形態の水フィルタ17は、装置本体2の内部に設けられた脱着部2Aに着脱可能である。装置本体2に固定されたこの脱着部2Aは、上面を有して円筒状に形成されたもので、下端部に水フィルタ17を挿入するための開口2zを有する。また、脱着部2Aの外周面の両側には、前記一次側給水管路9aと前記二次側給水管路9bとがそれぞれ配設されるとともに、これらの管路9a、9bが装置本体2の内部空間80と連通するように構成されている。
また、脱着部2Aの下端部の外周縁部の一部には、後述する水フィルタ17の接続部材17Bに設けられた流路切替レバー86を水平方向に移動自在にスライドするための切り欠き81が設けられている。
また、脱着部2Aの切り欠き81の図6中の最も左側基端部の位置には、接続部材17Bの流路切替レバー86をスライドさせて水の流路を第2の流路部104に切り替えるための操作位置の目安となるマーカー(指標ともいい、図中には3角で示す)O1が印されている。また、脱着部2Aの切り欠き81の図6中の最も右側側基端部の位置には、接続部材17Bの流路切替レバー86をスライドさせて水の流路を第1の流路部103に切り替えるための操作位置の目安となるマーカーO2が印されている。
また、装置本体2の脱着部2AのマーカーO1近傍の上部には、水フィルタ本体部17Aが脱着部2Aに対して回転しないように係止するための係止部82が設けられている。
本実施形態の水フィルタ17は、濾過部102を構成するフィルタカートリッジ87を内蔵した水フィルタ本体部17Aと、脱着部2Aの開口2zに装着可能な接続部材17Bと、を有して構成される。接続部材17Bは、例えば上面を有して円筒状に形成されたもので、下端部に水フィルタ本体部17Aを内部に嵌入するための開口17bを有する。接続部材17Bは、上面部を脱着部2Aの開口2zから嵌入して、脱着部2Aの開口2z内に回転自在に取り付けられる。接続部材17Bの下部の開口17bには、水フィルタ本体部17Aの上部が、嵌入するようにして、接続部材17Bの内部に取り付けられる。
また、水フィルタ本体部17Aの取付方向(図7中に示すT方向)とは直交する方向において、接続部材17Bの円筒状の薄肉部に、第1の接続部100と、第2の接続部101とが夫々設けられている。
この第1の接続部100は、薄肉部に設けられた孔84aと、この孔84aをシールするための、薄肉部の表裏に夫々設けられたOリング85a、85bと、を有する。また、第2の接続部101は、前記第1の接続部101とは接続部材17Bの中心軸に対して反対側の薄肉部に設けられた孔84bと、この孔84bをシールするための、薄肉部の表裏に夫々設けられたOリング85a、85bと、を有する。
尚、これらの孔84a、84bは、接続部材17Bの開口17bを介して内部に形成される内部空間17xに連通している。また、接続部材17Bの外周面上において、水フィルタ本体部17Aの取付方向Tとは直交する方向に沿って2つのOリング83、83が設けられている。これら2つのOリング83、83は、前記第1の接続部100の各Oリング85a、85b、及び第2の接続部101の各Oリング85a、85bを挟むように所定の間隔を持って配置される。この構成により、接続部材17Bに水フィルタ本体部17Aを取り付けた場合に、二つのOリング83の間において、水フィルタ本体部17Aの外周面と接続部材17Bの内周面との間に、第2の流路部104としての内部空間80aが形成される。
さらに、接続部材17Bの下端部には、水フィルタ本体部17Aの取付方向Tとは直交する外側方向に突出する流路切替レバー86が設けられている。尚、接続部材17B及び流路切替レバー86は、前記切替部105を構成する。
水フィルタ本体部17Aは、図7に示すように、例えばボトル形状に構成されており、その上部には、内部に収容したフィルタカートリッジ87に連通する第1の開口部88が設けられている。また、この第1の開口部88とは逆側の外周部には、該第1の開口部88とは反対側に、水フィルタ本体部17A内部の、フィルタカートリッジ87の外側に形成される内部空間87aと連通する第2の開口部88が設けられている。
フィルタカートリッジ87は、例えば有底筒状に形成されたもので、第1の開口部88から供給された水を濾過し、濾過した水を該フィルタカートリッジ87の周面から排出する。即ち、フィルタカートリッジ87により濾過した水は、水フィルタ本体部17A内の前記内部空間87aへと排出された後、前記第2の開口部89より送り出されるようになっている。
また、水フィルタ本体部17Aは、その上部に設けられた係止爪90Aが脱着部2Aの係止部82に係止されることにより、脱着部2Aに対して回転しないように固定される。
このような構成の水フィルタ本体部17Aを接続部材17Bに挿通し、その後、この接続部材17Bを装置本体2側の脱着部2Aに装着して組み合わせることにより、図6に示すような外観となる。
ここで、水フィルタ17の切替部105により切り替えられる流路の構成及び作用について、図6〜図11を用いて説明する。
図8は、図6の内視鏡洗浄消毒用水フィルタの断面図、図9は、消毒液が装置内に流れるように流路部が切り替えられた状態の図8のA−A線断面図、図10は、図9に示す状態の内視鏡洗浄消毒装置用水フィルタの作用を説明するための説明図、図11は、水道水が水フィルタを介して装置内に流れるように流路部が切り替えられた状態の図8のA−A線断面図である。
本実施形態の水フィルタ17では、流路切替レバー86が脱着部2Aの切り欠き81のマーカーO2(図6参照)に合わせた位置にあるとき、水フィルタ本体部17Aの第1の開口部88は、該接続部材17Bの第1の接続部100と連通すると同時に、第2の開口部89についても第2の接続部101と連通する。
即ち、接続部材17Bの第1の接続部100及び第2の接続部101が、流路切替レバー86による接続部材17Bが回動することによって、図11及び図12に示すように、脱着部2Aの一次側給水管路9aと二次側給水管路9bとを結ぶ線に沿って配置されることになる。
このため、水フィルタ本体部17Aの第1の開口部88と第2の開口部89は、脱着部2Aの一次側給水管路9aと二次側給水管路9bとに沿って配置されているので、水フィルタ本体部17Aの第1の開口部88は、接続部材17Bの第1の接続部100及び一次側給水管路9aと連通すると同時に、第2の開口部89についても、第2の接続部101及び二次側給水管路9bと連通することになる。
これにより、一次側給水管路9aから供給された水は、切り替えられた第1の流路部103を構成する経路に導かれることにより、水フィルタ本体部17A内のフィルタカートリッジ87により濾過され、この濾過された水を水フィルタ本体部17A内の内部空間87a、第2の開口部88、第2の接続部101を介して二次側給水管路9bへと送り出すことができる。
一方、本実施形態の水フィルタ17では、図6に示すように、接続部材17Bの流路切替レバー86が脱着部2Aの切り欠き81のマーカーO1に合わせた位置にあるとき、接続部材17Bの第1の接続部100及び第2の接続部101は、脱着部2Aの一次側給水管路9aと二次側給水管路9bとを結ぶ線に対して直交する方向に配置されることになる(図9参照)。
すなわち、水フィルタ本体部17Aの第1の開口部88は、流路切替レバー86による接続部材17Bが回動することによって、接続部材17Bの第1の接続部100と連通状態が遮断され、第2の開口部89についても、第2の接続部101との連通状態が遮断されることになる。
同時に、図10に示すように、二つのOリング83の間において、水フィルタ本体部17Aの外周面と接続部材17Bの内周面との間に、第2の流路部104としての内部空間80aが形成される。この内部空間80aは、前記一次側給水管路9aと前記二次側給水管路9bに連通している。
このとき、前記水フィルタ本体部17Aの第1及び第2の開口部88、89は、Oリング85a(図10参照)によってシールされているので、これら第1及び第2の開口部88、89には、一次側給水管路9aからの消毒液が流入することはない。
これにより、一次側給水管路9aから供給された消毒液は、図9及び図10に示すように、切り替えられた第2の流路部104を構成する経路に導かれることにより、水フィルタ本体部17A内のフィルタカートリッジ87に通過することなく、前記内部空間80aを介して二次側給水管路9bへと送り出すことができる。
尚、本実施形態の水フィルタ17は、切替部105を構成する接続部材17Bを回動させることにより、水の流路を切り替えるように構成したが、例えば、水フィルタ本体部17Aを取付方向に移動させることにより、水の流路を切り替えるように構成しても良い。このような変形例を図13に示す。
図13は、内視鏡洗浄消毒用水フィルタの変形例の構成を説明するための斜視図である。図13に示すように、水フィルタ17の接続部材17Bは、脱着部2Aに固定されており、第1及び第2の接続部100、101の他に、これら第1及び第2の接続部100、101の下部に第3及び第4の接続部100a、100bを設けて構成している。
これら第3及び第4の接続部100a、100bは、前記第1の接続部100と第2の接続部101とを結ぶ線と略平行に配置されており、それぞれ水フィルタ本体部17Xの第1及び第2の開口部88、89をシールするためのOリング85cが水フィルタ本体部17Xの周面上に設けられている。
尚、第1及び第2の接続部100、101も同様に夫々1つのOリング85aのみで構成しても良く、或いは前記実施形態と同様の構成であっても良い。
そして、水フィルタ本体部17Xは、図13に示すように、前記接続部材17Bに対して取付方向に移動自在に構成されている。
本変形例の水フィルタ17は、水フィルタ本体部17Xを取付方向に移動させることにより、水の流路を切り替えることが出来るように構成されている。
すなわち、水フィルタ本体部17Xが接続部材17Bに対して図13に示す位置にあるとき、接続部材17Bの第1の接続部100及び第2の接続部101は、脱着部2Aの一次側給水管路9aと二次側給水管路9bとを結ぶ線に沿った方向に配置されることになる。このため、前記実施形態と同様に、二つのOリング83の間において、水フィルタ本体部17Aの外周面と接続部材17Bの内周面との間に、第2の流路部104としての内部空間80aが形成される。この内部空間80aは、前記一次側給水管路9aと前記二次側給水管路9bに連通している。
このとき、前記水フィルタ本体部17Xの第1及び第2の開口部88、89は、下側のOリング83によってシールされているので、これら第1及び第2の開口部88、89には、一次側給水管路9aからの消毒液が流入することはない。
これにより、一次側給水管路9aから供給された消毒液は、図13に示すように、切り替えられた第2の流路部104を構成する経路に導かれることにより、水フィルタ本体部17X内のフィルタカートリッジ87に通過することなく、前記内部空間80aを介して二次側給水管路9bへと送り出すことができる。
一方、水フィルタ本体部17X内部のフィルタカートリッジ87により水を濾過させる場合には、水フィルタ本体部17Xを接続部材17Bに対して取付方向に押し込むように移動させる。
このとき、水フィルタ本体部17Xの第1の開口部88と第2の開口部89を、脱着部2Aの一次側給水管路9aと二次側給水管路9bとを結ぶ線に沿うように配置させる。
すると、水フィルタ本体部17Xの第1の開口部88と第2の開口部89とは、脱着部2Aの一次側給水管路9aと二次側給水管路9bとに沿って配置されているので、水フィルタ本体部17Xの第1の開口部88は、接続部材17Bの第3の接続部100a及び一次側給水管路9aと連通すると同時に、第2の開口部89についても、第4の接続部100b及び二次側給水管路9bと連通することになる。
これにより、一次側給水管路9aから供給された水は、切り替えられた第1の流路部103を構成する経路に導かれることにより、水フィルタ本体部17X内のフィルタカートリッジ87により濾過され、この濾過された水を水フィルタ本体部17X内の内部空間87a、第2の開口部88、第2の接続部101を介して二次側給水管路9bへと送り出すことができる。
尚、水フィルタ17内の流路の切替状態を操作者に対して明確にするために、例えば、接続部材17Bの下部から露出する水フィルタ本体部17Xの外周面に、各流路に応じた該水フィルタ本体部17Xの取付方向への挿入位置を示すマーカーを夫々設け、これらのマーカーの位置に接続部材17Bの下部縁部を合わせるようにして流路切替操作を行うように構成しても良い。
また、水フィルタ本体17Xは、接続部材17Bに対して回動させては水の流路を切り替えることができないので、図示はしないが、水フィルタ本体部17Xが接続部材17Bに対して回動しないように規制する手段を設けている。
次に、このように構成された水フィルタ17の交換手順について、図4、及び図14を参照しながら説明する。図14は、本実施形態の内視鏡洗浄消毒装置用水フィルタの交換手順を説明するためのフローチャートである。
いま、図4に示す内視鏡洗浄消毒装置1において、水フィルタ17を新しい水フィルタ17に交換する作業を行うものとする。
この場合、操作者は、図14に示すように、ステップS1の手順により、内視鏡洗浄消毒装置1内の循環管路内の水抜きを行う。図示していない水抜きポートより、内視鏡洗浄消毒装置1の管路内の水を排出して水フィルタ17の交換を行うのに必要な準備を行う。
次に、操作者は、続きステップS2の手順により、水フィルタ17を内視鏡洗浄消毒装置1から取り外し、新しい水フィルタ17をセットする。
新しい水フィルタ17をセットする場合、操作者は、水フィルタ17の水フィルタ本体部17Bの係止爪90Aを、脱着部2Aの係止部82に係止することで、水フィルタ本体部17Bが装置側の脱着部2Aに対して回転しないように固定する(図6参照)。
また、操作者は、接続部材17Bの流路切替レバー86を脱着部2Aの切り欠き81のマーカーO1に合わせるように配置して、内部の流路が第2の流路部104となるようにしておく。これにより、水フィルタ17の流路は、第2の流路部104に設定されたので、一次側給水管路9aと水フィルタ本体部17Bの第1の開口部88とは連通せず、該水フィルタ本体部17B内には消毒液が流入しない。
そして、操作者は、続くステップS3による手順により、図4中に破線で示す給水管路消毒用ホース21Aを用意し、一端を管路用消毒用ポート7に接続し、他端を送気送水/鉗子口用ポート33に接続する。
次に、続くステップS4の手順により、操作者は、メイン操作パネル25((図3参照)の図示しない給水管路消毒モード選択スイッチを押下する。これにより、制御部79は、給水管路消毒モードを実行するように制御する。
すると、続くステップS5の手順により、制御部70は、薬液ポンプ65を駆動させることにより、薬液タンク58内の消毒液を吸い上げ、そして、吸い上げた消毒液が、消毒液ノズル23、洗浄消毒槽4、循環口56、循環管路20、チャンネル管路21、送気/送水鉗子口ポート33、給水管路消毒用ホース21A、管路消毒用ポート7、消毒用管路37、給水管路9の一次側給水管路9a、水フィルタ17の第2の流路部104、二次側給水管路9b、給水循環ノズル24、洗浄消毒槽4,循環口56といった循環流路に流れるように制御する。
尚、この給水管路消毒モードの実行時間は、例えば、5分位であることが望ましい。
そして、給水管路消毒モードを終えると、続くステップS6による手順で、制御部70は、内視鏡洗浄消毒装置1の循環管路内の除水を行う。
この場合、コンプレッサーであるエアポンプ45を駆動させることで、このエアポンプ45からの空気を、エア管路44、逆止弁47、チャンネルブロック27、チャンネル電磁弁28、逆止弁29、送気/送水鉗子口ポート33、給水管路消毒用ホース21A、管路消毒用ポート7、消毒用管路37、給水管路9の一次側給水管路9a、水フィルタ17の第2の流路部104、二次側給水管路9bを介して給水循環ノズル24に送る。エアポンプ45からの空気を、チャンネルブロック27からチャンネルポンプ26を介して循環管路20等に送る。
このように、エアポンプ45からの空気を送ることにより、内視鏡洗浄消毒装置1の管路内の消毒液を押し出したりして除水を行う。尚、このように空気による除水作業は、例えば30秒行うことが望ましい。
その後、操作者は、続くステップS7の手順により、水フィルタ17の流路の切替を行う。この場合、操作者は、接続部材17Bの流路切替レバー86を脱着部2Aの切り欠き81のマーカーO2(図6参照)に合わせるように接続部材17Bを回動させる。
すると、接続部材17Bの第1の接続部100及び第2の接続部101が、流路切替レバー86による接続部材17Bが回動することによって、図11及び図12に示すように、脱着部2Aの一次側給水管路9aと二次側給水管路9bとを結ぶ線に沿って配置されることになるため、水フィルタ本体部17Aの第1の開口部88は、接続部材17Bの第1の接続部100及び一次側給水管路9aと連通すると同時に、第2の開口部89についても、第2の接続部101及び二次側給水管路9bと連通することになる。
これにより、一次側給水管路9aから供給された水は、切り替えられた第1の流路部103を構成する経路に導かれることにより、水フィルタ本体部17A内のフィルタカートリッジ87により濾過され、この濾過された水を水フィルタ本体部17A内の内部空間87a、第2の開口部88、第2の接続部101を介して二次側給水管路9bへと送り出すことができる。
次に、操作者は、続くステップS8の手順にて、洗浄消毒槽4内に貯留した消毒液を薬液タンク58内に回収する。この場合、制御部70は、切替弁57を切替るように制御することにより、洗浄消毒槽4内に貯留した消毒液は、排出口55、薬液回収管路61を介して薬液タンク58内に回収される。
その後、操作者は、続くステップS9による手順により、一端が管路用消毒用ポート7に接続され、他端が送気送水/鉗子口用ポート33に接続された、図4中に破線で示す給水管路消毒用ホース21Aを、前記管路用消毒用ポート7と前記送気送水/鉗子口用ポート33から取り外す。
そして、操作者は、続くステップS10の手順により、水道蛇口5を開けることにより、水道水を給水ホース31a、給水ホース接続部31、給水電磁弁15、逆止弁16を介して給水管路9の一次側給水管路9aに供給する。
すると、前記ステップS7の手順により、水フィルタ17の流路が第1の流通部103に切り替えられているため、図11及び図12に示すように、水フィルタ本体部17Aの第1の開口部88は、接続部材17Bの第1の接続部100及び一次側給水管路9aと連通すると同時に、第2の開口部89についても、第2の接続部101及び二次側給水管路9bと連通することになる。
これにより、一次側給水管路9aから供給された水は、切り替えられた第1の流路部103を構成する経路に導かれることにより、水フィルタ本体部17A内のフィルタカートリッジ87により濾過され、この濾過された水を水フィルタ本体部17A内の内部空間87a、第2の開口部88、第2の接続部101を介して二次側給水管路9bへと送り出し、内視鏡洗浄消毒装置1内に供給すことができる。
そして、制御部70は、排水ポンプ60を駆動させることで、洗浄消毒槽4内に貯留した水を排水口55、切替弁57、排水管路59を介して外部排水口へと排出する。
こうして、水フィルタ17の交換手順を完了する。
このように本実施形態の水フィルタ17は、内視鏡洗浄消毒装置1内の各管路を消毒する場合に該水フィルタ17内に消毒液が通ることなく、内視鏡洗浄消毒装置1内の各管路内に消毒液を供給することができるといった構成である。
このため、この内視鏡洗浄消毒装置1は、水フィルタ17自体の水道水による濯ぎを行う必要がなく、該内視鏡洗浄消毒装置1の各管路内の水道水による濯ぎを行うのみで良い。
すなわち、水フィルタ17自体の消毒及び濯ぎを行わないので、内視鏡洗浄消毒装置1全体の消毒時間を短縮できる他に、消毒液は勿論、濯ぎのための水の消費量を従来技術よりも少なくすることができる。
また、内視鏡洗浄消毒装置1の装置本体2に、水フィルタ17を簡単に取り付けるこができるので、水フィルタ17の交換作業も上記の如く、容易に行うこともできる。
従って、本実施形態によれば、消毒液を水フィルタ17内に流さないように流路を切り替えることができると共に装置内に着脱可能な構成とすることで、消毒時間及び濯ぎ時間を短縮でき、水道水及び消毒液の使用量を低減することのできる内視鏡洗浄消毒装置用水フィルタ17の実現が可能となる。
尚、本実施形態では、水フィルタ17の第1の流路部103と第2の流路部104との流路の切替忘れを防止するために、消毒管路37の途中に圧力センサ(PSセンサ)37bを設けても良い。すなわち、第2の流路部104は、第1の流路部103よりも管路抵抗が大きく、このため、消毒後に、圧力センサ37bにより検出した消毒管路37内の圧力が大きい場合には、第1の流路部103に切り替えられてないことを判別できる。この場合、制御部70によって、この第1の流通部103に切り替えられてない旨を、図示しないブザーの再生、或いは表示手段に表示するように制御して、操作者に告知するように構成しても良い。
ところで、本実施の形態の内視鏡洗浄消毒装置1は、洗浄力を高め、水道水による濯ぎを効率良く行うことができるとともに、該該内視鏡洗浄消毒装置1内の汚染を防止するための工夫が成されている。図15及び図16を用いて説明する。
図15は、内視鏡洗浄消毒装置の構成を説明するための構成図、図16は、図15に示す内視鏡洗浄消毒装置を用いて実施される消毒工程を説明するための図である。
この内視鏡洗浄消毒装置1は、図4の前記実施形態の内視鏡洗浄消毒装置1と略同様に構成されているが、水フィルタ17と洗浄消毒槽4との間に、切替弁200と、給水管路9と、内視鏡管路用給水管路201と、内視鏡管路用給水口202、203と、センサ201aとを有する。
切替弁200は、水フィルタ17の出力を給水管路9と内視鏡管路用給水管路201のいずれかに切り替える。この給水管路9には、給水循環ノズル24が接続され、また、内視鏡管路用給水管路201には、内視鏡管路用給水口202、203が接続されている。
これら内視鏡管路用給水口202、203には、夫々給水ホース204が接続され、これら給水ホース204は、図示しない内視鏡の各管路に接続される。
また、一次側給水管路9aには、圧力センサ9zが設けられ、前記内視鏡管路用給水管路201には、圧力センサ201aが設けられている。
尚、洗浄消毒槽4の循環口56、チャンネルポンプ26、逆止弁29、圧力センサ201a、切替弁200、給水管路9又は内視鏡管路用給水管路201は、循環洗浄用とする循環管路を形成している。その他の構成は、前記実施形態と同様である。
本例の内視鏡洗浄消毒装置は、図16に示すように、予め一次洗浄として垂れ流し洗浄と、濯ぎを行い、その後、本消毒、垂れ流し濯ぎを行うようになっている。すなわち、消毒、濯ぎといった工程を繰り返して行われる。
具体的な内視鏡洗浄消毒装置による内視鏡の洗浄消毒工程を説明すると、先ず、図16に示すように、一次洗浄として、垂れ流し洗浄を20秒行う。
この工程では、予め内視鏡管路用給水口202、203に接続された各給水ホース204を、図示しない内視鏡の各管路に接続しておく。そして、水道蛇口5からの水道水を、水フィルタ17、切替弁200、内視鏡管路用給水管路201、内視鏡管路用給水口202、203、各給水ホース204を介して、図示しない内視鏡の各管路に供給することで、内視鏡の各管路内の垂れ流し洗浄を行う。また、水道蛇口5からの水道水を、水フィルタ17、切替弁200、給水管路9、給水循環ノズル24を介して洗浄消毒槽4に供給することで、洗浄消毒槽4内に置かれた図示しない内視鏡の外部を洗浄する。
次に、一次の本洗浄として循環流液洗浄を、例えば5分行う。
この工程では、洗浄消毒槽4に貯留した水を、チャンネルポンプ26を駆動させることにより、循環口56、チャンネルポンプ26、逆止弁29、圧力センサ201a、切替弁200、給水管路9又は内視鏡管路用給水管路201に供給して、図示しない内視鏡の各管路内及び内視鏡の外部の循環流液洗浄を行う。
その後、排水ポンプ60を駆動させることにより、洗浄消毒槽4に貯留した水を、循環口56から外部排水口へと排出する。
そして、垂れ流し濯ぎを行う。
この工程では、先ず、水道蛇口5から水道水を、水フィルタ17、切替弁200、内視鏡管路用給水管路201、内視鏡管路用給水口202、203、各給水ホース204、図示しない内視鏡の各管路に供給することで、内視鏡の各管路内の垂れ流し濯ぎを行う。また、水道蛇口5からの水道水を、水フィルタ17、切替弁200、給水管路9、給水循環ノズル24を介して洗浄消毒槽4に供給することで、洗浄消毒槽4内に置かれた図示しない内視鏡の外表面を濯ぐ。尚、この垂れ流し濯ぎは、例えば20秒行う。
次に、洗浄消毒槽4に水を貯留して循環流液濯ぎを、例えば1分行う。
この工程では、洗浄消毒槽4に貯留した水を、チャンネルポンプ26を駆動させることにより、循環口56、チャンネルポンプ26、逆止弁29、圧力センサ201a、切替弁200、給水管路9又は内視鏡管路用給水管路201に供給して、図示しない内視鏡の各管路内及び内視鏡の外表面の循環流液濯ぎを行う。
その後、排水ポンプ60を駆動させることにより、洗浄消毒槽4に貯留した水を、循環口56から外部排水口へと排出する。
そして、前記実施形態と同様に図示しないエアポンプを駆動させることで、このエアポンプからの空気を、切替弁200、内視鏡管路用給水管路201及び給水管路9、内視鏡管路用給水口202、203、各給水ホース204を介して、図示しない内視鏡の各管路に供給して除水する。
その後、本消毒を行う。
この工程では、薬液ポンプ65を駆動させることにより、薬液タンク58内の消毒液を吸い上げ、そして、吸い上げた消毒液を、消毒液ノズル23を介して洗浄消毒槽4に供給する。そして、チャンネルポンプ26を駆動させることにより、この洗浄消毒槽4に貯留した消毒液を、循環口56、チャンネルポンプ26、逆止弁29、内視鏡管路用給水管路201、内視鏡管路用給水口202、203、各給水ホース204、図示しない内視鏡の各管路に供給して消毒する。この内視鏡の各管路から排出する消毒液は洗浄消毒槽4に貯留するので、内視鏡の外表面も消毒される。
そして、洗浄消毒槽4内に貯留した消毒液を、薬液タンク58内に回収する。
本消毒を終えると、図示しないエアポンプを駆動させることで、このエアポンプからの空気を、切替弁200、内視鏡管路用給水管路201及び給水管路9、内視鏡管路用給水口202、203、各給水ホース204を介して、図示しない内視鏡の各管路に供給して除水する。
その後、本濯ぎを行う。
この工程では、上述した垂れ流し濯ぎを、例えば20秒行い、その後、上述した循環流液濯ぎを、例えば2回行う。そして、再度、垂れ流し濯ぎを、例えば40秒行う。
こうして、図示しない内視鏡の洗浄・消毒工程を完了する。
このように本例の内視鏡洗浄消毒装置1は、循環洗浄流液洗浄と、垂れ流し洗浄とを行うことにより、この循環流液洗浄の、「高圧、高流洗浄が可能」、「洗剤仕様が可能」、及び「温水仕様が可能」といった利点が得られ、また、垂れ流し洗浄の、「内視鏡管路内を通った水や、内視鏡外表面に触れた水を、略そのまま外部排水口に流すことが可能」、「内視鏡管路内に残っていた洗浄液及び消毒液を短時間で濯ぐことが可能」といった利点も得られる。
即ち、内視鏡の各管路に水道水又は消毒液を供給するための内視鏡管路用給水管路201、内視鏡管路用給水口202、203等を設け、さらに上記したように循環管路を用いて、循環洗浄流液洗浄と、垂れ流し洗浄とを行うことで、洗浄力を高め、水道水による濯ぎを効率良く行うことができるとともに、該該内視鏡洗浄消毒装置1内の汚染を防止することができる。
尚、本例の垂れ流し洗浄は、例えば、水道蛇口5からの水道水を、給水循環ノズル24から洗浄消毒槽4内に注入し続けて、洗浄消毒槽4内に置かれた図示しない内視鏡の各管路内から噴出した水を流し、外部排出口へと排出するようにしても良い。
これにより、内視鏡の各管路内の汚れや菌を、内視鏡洗浄消毒装置内の管路等に循環することもなく、外部排出口に排出することができるので、洗浄効果を高め、消毒時間や濯ぎ時間の短縮に大きく寄与できる。
本発明は、上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。