JP3832188B2 - 自動販売機の梱包装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動販売機を、その製造終了後から設置までの間に保管、移動や輸送に適した状態で梱包する自動販売機の梱包装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図19は、従来一般に用いられている自動販売機の梱包装置を示している。同図に示すように、この梱包装置51は、自動販売機2を立てた状態で載せるパレット53と、自動販売機2に上方からかぶせられ、その四方の外面および上面を覆うビニールなどから成るカバー袋54と、その状態で自動販売機2の頭部にはめられた段ボールなどから成るキャップ55と、カバー袋54およびキャップ55を固定するために、それらの上から縛り付けられたPPバンド(図示せず)などで構成されている。自動販売機2は、このように梱包された状態で、保管、輸送、およびフォークリフト(図示せず)による移動などが行われ、保管については、2段に積み上げた状態(以下「段積み」という)で行われる場合もある。
【0003】
パレット53は、組み立てた複数の木製の板材で構成され、フォークリフトによる移動・運搬に用いられるものであり、概ね次のような機能を有している。すなわち、▲1▼フォークリフトのフォークを挿入可能なスペースC(例えば高さ60mm以上)を確保する、▲2▼自動販売機2の重量およびフォークからの荷重を支持する、▲3▼自動販売機2の平面的な外形寸法よりも若干大とすることで、これらを並べたときに自動販売機2、2間に隙間を確保し、それらの相互の接触による損傷などを防止する、などの機能である。
【0004】
また、カバー袋54は、自動販売機2をほこりや湿気などから保護するとともに、PPバンドの締め付けによる損傷などを防止する役割を果たす。さらに、キャップ55は、自動販売機2、2を段積みした際に、それらが相互に直接、接触しないようにすることで、自動販売機2の特に天面の損傷などを防止する他、パレット53と同様、並置された自動販売機2、2相互間に隙間を確保するなどの機能を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の梱包装置51では、パレット53、カバー袋54、キャップ55およびPPバンドはすべて、使い捨て状態になっており、自動販売機2の設置後に廃棄されているのが現状である。このことは、最近の資源の再生あるいは再利用の要請に反するものであり、梱包装置51においても改善を施すことが望ましい。特に、パレッレ53については、木材を多量に使用するため、これを廃止することが好ましい。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、梱包装置に要求される機能を維持しながら、梱包材の使用量および廃棄量を可能な限り削減することで、省資源化を促進することができる自動販売機の梱包装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、販売機本体の底面の角部から下方に突出する複数の支持脚を有する上側の自動販売機を下側の自動販売機に段積みするための自動販売機の梱包装置であって、上側の自動販売機の販売機本体の底面の複数の支持脚の付近にそれぞれ設けられ、下方に所定の長さで突出する複数の底面支持具と、下側の自動販売機の販売機本体の天面の複数の支持脚に対応する位置にそれぞれ設けられ、上方に所定の長さで突出し、段積みの際に、複数の支持脚を係合させることにより上側の自動販売機を位置決めする位置決め孔が形成されるとともに、複数の底面支持具が当接し、当接した底面支持具と協働して、上側の自動販売機の底面と下側の自動販売機の天面との間に所定寸法以上の隙間を形成する複数の天面支持具と、を備えていることを特徴としている。
【0008】
この自動販売機の梱包装置によれば、段積みの際、上側の自動販売機の支持脚を、下側の自動販売機の位置決め孔に係合させることによって、上下の自動販売機同士を平面的に適正な位置関係に容易に位置決めできる。また、その後は、上下の自動販売機相互の位置ずれを阻止した状態で、段積みを安定して行うことができる。また、段積みされた状態では、上側の自動販売機の底面支持具が下側の自動販売機の天面支持具に当接することで、上側の自動販売機の重量を支持することができる。さらに、この状態では、互いに当接する天面支持具と底面支持具によって、上側の自動販売機の底面と下側の自動販売機の天面との間に、所定寸法以上の隙間が形成される。したがって、この隙間の所定寸法をフォークリフトのフォークが挿入可能な寸法に設定することによって、自動販売機をフォークリフトで移動させることができる。
【0009】
以上のように、天面支持具および底面支持具は、段積み時にフォークリフトのフォークを挿入可能なスペースを確保する機能、および自動販売機の重量を支持する機能を有しており、従来のパレットに要求される機能を維持しながら、その代替材として用いることができる。また、両支持具は、自動販売機の角部にのみ設けるだけでよいので、パレットと比較し、材料の使用量を大幅に削減でき、それにより、省資源化を図れるとともに、材料コストを削減できる。さらに、両支持具により、上側の自動販売機を、下側の自動販売機の天面に直接、接触しない状態で支持でき、それにより、天面の損傷を防止できるので、このために設けられていた従来のキャップを廃止することも可能になる。
【0010】
この場合、複数の天面支持具が、販売機本体から水平方向外方に突出する突出位置と、販売機本体の内側に退避する退避位置との間で、移動設置可能に取り付けられていることが好ましい。
【0011】
この構成では、天面支持具が、その突出位置において、販売機本体の水平方向外方に突出するので、複数の自動販売機をその方向に並置した場合に、隣接する自動販売機間に隙間を確保できる。したがって、自動販売機の対向面同士の接触、およびそれに起因する損傷などを防止することができる。また、例えば、自動販売機を設置した後に、天面支持具を退避位置に位置させることによって、天面支持具は、販売機本体の内側に退避し、外部から見えなくなるので、自動販売機の外観を損なうことはない。このため、自動販売機の設置後も、天面支持具を取り付けておけるので、その廃棄が不要になり、省資源化をより一層、促進することができる。
【0012】
また、前記目的を達成するため、本発明は、販売機本体の底面の角部から下方に突出し、支持面に当接した状態で自動販売機を水平調整するとともに固定するための複数の支持脚を有する自動販売機の梱包装置であって、販売機本体の底部に設けられた複数の支持具を備え、これら複数の支持具は、支持脚の下端よりも下方に突出し、自動販売機を支持するとともに、自動販売機の支持面と底部との間に所定寸法以上の隙間を形成する支持位置と、支持脚の下端よりも上方に退避し、底部の下側に収納される収納位置との間で、折りたたみ自在に取り付けられていることを特徴としている。
【0013】
この自動販売機の梱包装置によれば、支持具は、支持位置と収納位置の間で折りたたみ自在に構成されており、支持位置にあるときには、支持脚の下端よりも下方に突出し、自動販売機を支持するとともに、自動販売機の支持面と底部との間に所定寸法以上の隙間を形成する。そして、この状態から隙間にフォークリフトのフォークを挿入して、自動販売機を移動させることができるので、この支持具を従来のパレットの代替材として用いることができる。また、支持具は、収納位置にあるときには、支持脚の下端よりも上方に退避し、底部の下側に収納される。したがって、支持具に邪魔されることなく、支持脚を支持面に当接させた状態で、支持脚による自動販売機の水平調整および固定を、支障なく行うことができる。このように支持具を残したままで、自動販売機の固定などを行えるので、支持具の廃棄が不要になり、省資源化をより一層、促進できる。
【0014】
この場合、複数の支持具は、販売機本体の底部の左右方向の側端部に配置され、突出位置にあるときに、販売機本体から外側方に突出するように構成されていることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、支持具が、その突出位置において、販売機本体の外側方に突出するので、複数の自動販売機を左右方向に並置した場合に、隣接する自動販売機の側面間に隙間を確保できることで、自動販売機の側面同士の接触、およびそれに起因する損傷などを防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1〜図4は、本発明の第1実施形態による梱包装置1を組み込んだ自動販売機2を示している。この自動販売機2は、飲料販売用のものであり、図1に示すように、商品を収容するボックス状の販売機本体3と、その前面を開閉するメインドア4を備えている。メインドア4は、その左端部が、ヒンジ金具5(図5参照)を介して、販売機本体3に回動自在に取り付けられている。
【0017】
また、販売機本体3の底面の四隅には、支持脚6(レベリング)がそれぞれ設けられている。支持脚6は、自動販売機2を設置場所の基礎に固定するとともに、その水平調整を行うために、自動販売機2に一般的に設けられているものである。図11などに示すように、各支持脚6は、ねじ部6aと、これよりも幅広の六角頭部6bと、さらにこれよりも幅広のさら部6cとを有するさら付き六角ボルトで構成されている。ねじ部6aは、折曲げ加工した鋼板などで構成された販売機本体3のベース部7に設けた雌ねじ付きのスリーブ8に、上下方向に進退自在に螺合している。そして、自動販売機2を設置する場合には、各支持脚6を基礎に当接させた後、これらを上下方向に進退させて自動販売機2の水平を調整した状態で、固定金具およびアンカーボルト(いずれも図示せず)を用い、固定金具と基礎の間に支持脚6のさら部6cを挟持することで、自動販売機2が基礎に固定されるようになっている。なお、図1などに示すように、支持脚6のうち、左前以外のものは、販売機本体3の底面の角部に配置されているのに対し、左前の支持脚6は、ヒンジ金具5との干渉を避けるために、角部から若干右側に寄った位置に配置されている。
【0018】
本発明に係る梱包装置1は、前述した従来のパレット53およびキャップ55を廃止し、これらに代えて、自動販売機2の販売機本体3の天面に複数の天面支持具9を設けるとともに、天面支持具9に対応する底面の位置に複数の底面支持具10(図4に右側の2個のみ図示)を設けたものである。
【0019】
図2に示すように、天面支持具9は、販売機本体2aの天面の四隅にそれぞれ配置されていて、左右の前天面支持具9a、9bおよび左右の後天面支持具9c、9cの計4個から成り、これらは、硬質で強度の大きなプラスチック、例えばポリプロピレンなどの成形品で構成されている。
【0020】
右前天面支持具9bは、平面矩形のブロック状の本体部11と、本体部11から前方に延びる平面矩形の支持脚位置決め部12とによって構成されている。本体部11には、上下方向に貫通する、座ぐりされた左右2つのねじ挿入孔13、13が形成されており、右前天面支持具9bは、これらのねじ挿入孔13、13に挿入したねじ(図示せず)により、販売機本体3の天面に固定されている。この状態で、右前天面支持具9bは、自動販売機2と外側面が面一の状態になる。また、図4に示すように、本体部11の高さH1は、所定値以上、例えば40mmに設定されている。
【0021】
支持脚位置決め部12は、本体部11よりも低く形成されていて、メインドア4の前面付近まで延びている。また、支持脚位置決め部12の右端部には、右前の支持脚6に対応する位置に、所定寸法の位置決め孔14が上下方向に貫通して形成されている。この位置決め孔14は、後述するように、自動販売機2を段積みする際に、上側の自動販売機2の支持脚6を嵌合させ、位置決めするためのものである。なお、支持脚位置決め部12は、本体部11よりも下面が高く形成されていて、メインドア4の上面に対して若干の間隙を存した状態で取り付けられており、それにより、段積み状態においても、メインドア4が開閉できるようになっている。
【0022】
左前天面支持具9aは、基本的には、上述した右前天面支持具9bと同じ構成を有しており、ヒンジ金具5との干渉を避けるために、ねじ挿入孔13が本体部11の右端部にのみ形成されている点が、右前天面支持具9bと異なっている。その結果、支持脚位置決め部12の右端部に形成された位置決め孔14に、前述したように右側に寄せて配置された左前の支持脚6が嵌合し、位置決めされるようになっている。なお、この左前天面支持具9aに代えて、上述した右前天面支持具9bを用い、左側のねじ挿入孔13にねじを挿入せず、これを不使用とすることで、前天面支持具を左右間で共通化することも可能である。
【0023】
一方、左右の後天面支持具9c、9cは互いに左右対称に構成されており、それぞれ、上下方向に延びる取付部15と、その上端から前方に延びる本体部16とから、側断面が逆L字形に形成されている。図4に示すように、取付部15には、前後方向に貫通する、座ぐりされたねじ挿入孔17が形成されており、各後天面支持具9cは、このねじ挿入孔17に挿入したねじ(図示せず)により、本体部16が販売機本体3の天面に載った状態で、その背面に固定されている。この状態で、後天面支持具9cは、販売機本体3と外側面が面一の状態になる。本体部16は、平面的に見て、左右方向に延びる後ろ側の部分とその内端から前方に延びる部分とから成るL字形の部分が、左右の前天面支持具9a、9bの本体部11と同じ高さH1に設定されているとともに、残りの部分は、1段低い支持脚位置決め部18になっていて、この部分に、後ろ側の支持脚6を位置決めするための位置決め孔19が、前述した位置決め孔14と同様に形成されている。
【0024】
一方、底面支持具10は、図4に示すように、折曲げ加工したリブ付きの鋼板などで構成されており、販売機本体3のベース部7の底面の天面支持具9に対応する所定位置に、図示しないねじなどによって取り付けられている。図4に示すように、底面支持具10の高さH2は、所定値以上、例えば20mmに設定されている。
【0025】
図3および図4は、上記梱包装置1を取り付けた自動販売機2、2が、保管のために段積みされている状況を示している。この段積みは、図1に示すような段積みされていない状態の自動販売機2の支持脚6をある程度伸ばした状態で、自動販売機2のベース部7と床面(図示せず)との間の隙間にフォークリフトのフォークを挿入して、自動販売機2を持ち上げ、他の自動販売機2の上に載せることによって、行われる。図4に示すように、この段積みの際、上側の自動販売機2の支持脚6のさら部6cを、下側の自動販売機2の天面支持具9の位置決め孔14、19にそれぞれ嵌合させるようにする。これにより、上下の自動販売機2、2同士を平面的に適正な位置関係に容易に位置決めできる。また、その後は、上下の自動販売機2、2相互の位置ずれを阻止した状態で、段積みを安定して行うことができる。
【0026】
また、このように位置決めされた状態において、上側の自動販売機2の底面支持具10は、下側の自動販売機2の天面支持具9の本体部11、16にそれぞれ載置される。したがって、上側の自動販売機2のベース部7が下側の自動販売機2の天面に、直接、接触しない状態で、上側の自動販売機2の重量を、底面支持具10および天面支持具9を介して支持することができる。さらに、この状態では、天面支持具9に底面支持具10が当接することによって、上側の自動販売機2のベース部7と下側の自動販売機2の天面との間に、両支持具9、10の高さH1、H2の和(=H1+H2)に等しい所定寸法(例えば60mm)の隙間が確保される。その結果、段積みした状態から、この隙間にフォークリフトのフォークを挿入することによって、上側の自動販売機2を降ろし、移動させることができる。
【0027】
以上のように、天面支持具9および底面支持具10は、段積み時にフォークリフトのフォークを挿入可能なスペースを確保する機能、および自動販売機2の重量を支持する機能を有しており、従来のパレット53に要求される機能を維持しながら、その代替材として用いることができる。また、両支持具9、10は、自動販売機2の四隅に設けるだけでよいので、パレット53と比較し、材料の使用量を大幅に削減できることで、省資源化を図れるとともに、材料コストを低減することができる。さらに、天面支持具9は、自動販売機2を設置した後に、ねじを外すことで取り外してもよく、あるいは特に外観に影響を及ぼすものでもないので、取り付けたままとしてもよい。後者の場合には、廃棄が不要となるので、省資源化をより一層、促進することができる。また、両支持具9、10により、上側の自動販売機2を、そのベース部7が下側の自動販売機2の天面に直接、接触しない状態で支持することによって、天面の損傷を防止できるので、このために設けられていた従来のキャップ55を廃止することも可能になる。
【0028】
図5〜図8は上述した第1実施形態の変形例を示している。この変形例は、第1実施形態の天面支持具9のねじ挿入孔13、17を長孔とすることで、天面支持具を移動設置可能に構成したものである。図6に示すように、この変形例では、左前天面支持具9aの本体部11に1つのねじ挿入長孔20が、右前天面支持具9bの本体部11に左右2つのねじ挿入長孔20、20が、それぞれ後端側から前外方に斜めに延びるように形成されている。各ねじ挿入長孔20は、第1実施形態のねじ挿入孔13と同様、上下方向に貫通し、座ぐりされているとともに、固定用のねじ(図示せず)が挿入されている。
【0029】
以上の構成により、左右の前天面支持具9a、9bは、ねじ挿入長孔20に沿って前外方に最大限スライドさせた状態でねじを締め付けることによって、自動販売機2の前方および側方に部分的に突出した、図6に示す突出位置に固定されるとともに、上記とは逆に後ろ内方に最大限スライドさせ、ねじを締め付けることで、自動販売機2の内側に退避した、図示しない退避位置に固定される。さらに、図6と図2の比較から明らかなように、前天面支持具9a、9bは、上記突出位置における突出部分に対応する分だけ、第1実施形態の前天面支持具9a、9bに対して前方および外側方へ拡大されるように形成されており、すなわち、突出位置にあるときに、本体部11や位置決め孔14などの平面的な配置が、第1実施形態の前天面支持具9a、9bと一致するようになっている。
【0030】
また、左右の後天面支持具9c、9cの各取付部15には、第1実施形態のねじ挿入孔17に代えて、左右方向に延びるねじ挿入長孔30が形成されており(図7参照)、このねじ挿入長孔30に固定用のねじ(図示せず)が挿入されている。そして、各後天面支持具9cは、ねじ挿入長孔30に沿う左右方向のスライドとねじの締付けによって、自動販売機2の外側方に部分的に突出した突出位置(図6の位置)と、内側に退避した退避位置(図示せず)とに固定可能である。また、後天面支持具9cは、突出位置における突出部分に対応する分だけ、第1実施形態の後天面支持具9cに対して外側方へ拡大されるように形成されており、すなわち、突出位置にあるときに、本体部16や位置決め孔19などの平面的な配置が、第1実施形態の後天面支持具9cと一致するようになっている。
【0031】
以上の構成の天面支持具9a〜9cは、自動販売機2、2を段積みする場合や、並置した状態で輸送などする場合には、突出位置に固定した状態で使用される。すなわち、前述したように、天面支持具9a〜9cは、突出位置にあるときには、第1実施形態の天面支持具9a〜9cと平面的配置が同じになるので、図7に示すように、自動販売機2の段積みを第1実施形態とまったく同様に行うことができ、それによる前述した効果を同様に得ることができる。
【0032】
また、天面支持具9a〜9cが自動販売機2の外側方に突出しているので、自動販売機2、2を左右方向に並置した場合には、図8に示すように、自動販売機2、2間に隙間Gが確保されることで、自動販売機2、2の側面同士の接触、およびそれに起因する損傷などを防止することができる。さらに、後天面支持具9cの取付部15が自動販売機2の後方に、前天面支持具9a、9bが自動販売機2の前方に、それぞれ突出しているので、自動販売機2、2を前後方向に並置した場合の前面と背面の接触、およびそれらの損傷なども防止できる。
【0033】
以上のように、この変形例によれば、天面支持具9および底面支持具10は、段積み時にフォークリフトのフォークを挿入可能なスペースを確保する機能、および自動販売機2の重量を支持する機能に加えて、並置時に自動販売機2、2間に隙間を確保し、相互接触による損傷などを防止する機能をさらに有するので、従来のパレット53に要求される前述した機能をすべて維持しながら、その代替材として用いることができる。
【0034】
一方、自動販売機2を設置場所に設置した後には、天面支持具9a〜9cは、退避位置に固定される。この状態では、天面支持具9a〜9cは、自動販売機2の内側に完全に退避し、外部からほとんど見えなくなるので、自動販売機2の外観を損なうことはない。このように、自動販売機2の設置後も、天面支持具9a〜9cを取り付けておけるので、その廃棄が不要になるという利点が得られる。なお、ねじを取り外すことによって、天面支持具9a〜9cを除去することももちろん可能である。
【0035】
図9〜図13は、本発明の第2実施形態を示している。この実施形態は、自動販売機2の底部の左右に、支持具21、21を折たたみ自在に取り付けたものである。これらの支持具21、21は互いに構成が同じで、左右対称に取り付けられているので、以下では、右側の支持具21を代表して説明するものとする。この支持具21は、ベース部7に取り付けられたロッド22と、このロッド22と一体の支持具本体23で構成されている。
【0036】
図10および図11などに示すように、ロッド22は、前後の支持脚6、6間に前後方向に延びるように配置され、ベース部7の上端部に回動自在に取り付けられている。また、支持具本体23は、鋼板などを折曲げ加工することにより断面矩形状に形成したものであり、一端部がロッド22に固定された第1当接部23aと、その他端から直角に延びる、第1当接部23aよりも長い所定長さのスペーサ部23bと、その先端から第1当接部23aと平行に対向するように延びる、第1当接部23aと同じ長さの床当接部23cと、その先端から第1当接部23aに向かって延びる短い第2当接部23dとによって構成されている。
【0037】
以上の構成により、支持具21を図10の時計方向に回動させると、支持具本体23の第1当接部23aがベース部7の上壁に当接することで、支持具21は、それ以上の回動を阻止され、起立した姿勢になる。この位置が、支持具21の支持位置であり(同図の実線位置、図11および図12の状態)、この状態では、支持具本体23の床当接部23cが床Fに当接し、自動販売機2を支持するとともに、ベース部7の下面と床Fとの間に所定寸法(例えば60mm)以上の隙間Cが確保される。したがって、自動販売機2の設置前、すなわちその保管時や輸送時などに、支持具21を支持位置に位置させておくことによって、この状態から隙間Cにフォークリフトのフォークを挿入して、自動販売機2を移動させることができる。
【0038】
一方、支持具21を図10の反時計方向に回動させると、支持具本体23の第2当接部23dがベース部7の上壁に当接することで、支持具21は、それ以上の回動を阻止され、ベース部7に沿って収納され、水平な姿勢になる。この位置が支持具21の収納位置であり(同図の上側の2点鎖線位置、図13の状態)、この状態では、支持具21が支持脚6の下端よりも十分に上方に退避する。したがって、自動販売機2を設置する際、支持位置にある支持具21を介してフォークリフトにより設置場所に降ろし、支持脚6を下方に伸ばして基礎に当接させ、自動販売機2を支持する状態とした後、支持具21を収納位置に回動させることによって、支持脚6、固定金具およびアンカーボルトによる自動販売機2の固定・設置を、支持具21に邪魔されることなく行うことができる。以上により、第1実施形態と同様、支持具21を従来のパレットの代替物として用いることができる。また、支持具21を残したままで、自動販売機2を固定・設置できるので、支持具21の廃棄が不要になるという利点が得られる。
【0039】
図14〜図18は、上述した第2実施形態の変形例を示している。この変形例は、第2実施形態と比較し、支持具本体の構成が異なるものである。具体的には、この支持具31の支持具本体33は、第1実施形態の支持具本体23の構成に加えて、第1当接部23aとロッド22との間を連結する連結部33eと、スペーサ部23bの前後端から斜めに延びるガイド部33f、33fをさらに備えている。連結部33eは第1当接部23aに対して直角に延びている。また、ロッド22は、第2実施形態のそれよりも、若干外側に配置されている。
【0040】
以上の構成により、この支持具31は、第2実施形態の支持具21と同様、これを図15の時計方向に回動させると、第1当接部23aがベース部7の下壁に当接することで、起立した支持位置(同図の実線位置、図16および図17の状態)に位置決めされる一方、反時計方向に回動させると、第2当接部23dがベース部7の上壁に当接することで、ベース部7に沿って水平に収納された収納位置(図15の上側の2点鎖線位置、図18の状態)に位置決めされる。したがって、支持具31を第2実施形態の支持具21とまったく同様に用いることができ、それによる前述した効果を同様に得ることができる。
【0041】
これに加えて、支持具31は、支持位置にあるときには、図15に示すように、支持具本体33が自動販売機2の外側方に突出するので、自動販売機2、2を左右方向に並置した場合、図14に示すように、自動販売機2、2間に隙間Gを確保でき、したがって、自動販売機2、2の側面同士の接触、およびそれに起因する損傷などを防止することができる。また、支持具本体33の前後のガイド部33f、33fは、自動販売機2を並置する場合に、隣接する自動販売機2を近づけるように案内する役割を果たす。これにより、自動販売機2を隙間なく並置した状態で保管あるいは輸送することができ、保管効率および輸送効率を高めることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明の自動販売機の梱包装置は、梱包装置に要求される機能を維持しながら、梱包材の使用量および廃棄量を可能な限り削減することで、省資源化を促進することができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による梱包装置を適用した自動販売機の斜視図である。
【図2】図1の梱包装置の天面支持具の構成および取付状況を示す拡大斜視図である。
【図3】図1の自動販売機を段積みした状態を示す斜視図である。
【図4】図3の段積み部分の部分側面図である。
【図5】第1実施形態の変形例による梱包装置を適用した自動販売機の斜視図である。
【図6】図5の変形例による、図2と同様の拡大斜視図である。
【図7】図5の自動販売機を段積みしたときの段積み部分の部分側面図である。
【図8】図5の自動販売機を並置したときの正面図である。
【図9】本発明の第2実施形態による梱包装置を適用した自動販売機の正面図である。
【図10】図9の梱包装置の支持具の構成および取付状況を示す部分正面図である。
【図11】図10の支持具が支持位置にあるときの部分側面図である。
【図12】図11に対応する斜視図である。
【図13】図10の支持具が収納位置にあるときの斜視図である。
【図14】第2実施形態の変形例による梱包装置を適用した自動販売機を並置した状態の正面図である。
【図15】図14の梱包装置の支持具の構成および取付状況を示す部分正面図である。
【図16】図15の支持具が支持位置にあるときの部分側面図である。
【図17】図16に対応する斜視図である。
【図18】図15の支持具が収納位置にあるときの斜視図である。
【図19】従来の一般的な自動販売機の梱包装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 梱包装置
2 自動販売機
3 販売機本体
6 支持脚
7 ベース部(底部)
9 天面支持具(9a〜9c)
10 底面支持具
14 位置決め孔
19 位置決め孔
20 ねじ挿入長孔
21 支持具
23 支持具本体
30 ねじ挿入長孔
31 支持具
33 支持具本体
Claims (4)
- 販売機本体の底面の角部から下方に突出する複数の支持脚を有する上側の自動販売機を下側の自動販売機に段積みするための自動販売機の梱包装置であって、
前記上側の自動販売機の前記販売機本体の底面の前記複数の支持脚の付近にそれぞれ設けられ、下方に所定の長さで突出する複数の底面支持具と、
前記下側の自動販売機の販売機本体の天面の前記複数の支持脚に対応する位置にそれぞれ設けられ、上方に所定の長さで突出し、段積みの際に、前記複数の支持脚を係合させることにより前記上側の自動販売機を位置決めする位置決め孔が形成されるとともに、前記複数の底面支持具が当接し、当該当接した底面支持具と協働して、前記上側の自動販売機の底面と前記下側の自動販売機の天面との間に所定寸法以上の隙間を形成する複数の天面支持具と、
を備えていることを特徴とする自動販売機の梱包装置。 - 前記複数の天面支持具が、前記販売機本体から水平方向外方に突出する突出位置と、前記販売機本体の内側に退避する退避位置との間で、移動設置可能に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の自動販売機の梱包装置。
- 販売機本体の底面の角部から下方に突出し、支持面に当接した状態で自動販売機を水平調整するとともに固定するための複数の支持脚を有する自動販売機の梱包装置であって、
前記販売機本体の底部に設けられた複数の支持具を備え、
これら複数の支持具は、前記支持脚の下端よりも下方に突出し、当該自動販売機を支持するとともに、当該自動販売機の支持面と前記底部との間に所定寸法以上の隙間を形成する支持位置と、前記支持脚の下端よりも上方に退避し、前記底部の下側に収納される収納位置との間で、折りたたみ自在に取り付けられていることを特徴とする自動販売機の梱包装置。 - 前記複数の支持具は、前記販売機本体の底部の左右方向の側端部に配置され、前記突出位置にあるときに、前記販売機本体から外側方に突出するように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の自動販売機の梱包装置。
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