JP3832060B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の制御装置、特に、人が乗車している場合にその乗員に関する身体的特徴や位置あるいは姿勢等の物理的なデータを検出し、その検出結果に基づいて、例えばエアバッグの制御装置等に対してその制御形態を変更させるように構成された車両の制御装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年の車両のインテリジェント化に伴い、乗車している人や車内の状況に合わせてアメニティやフェールセーフ等の様々な観点から最適なドライビング空間を実現させることを目的とした技術が提案されている。例えば、特開平7−55573号公報には、人が座席にいるかいないかを赤外線センサで検知し、該センサで人が座っていないと判定された座席については、エアバッグを稼働させないようにした技術が開示されている。この従来技術によれば、徒に複数のエアバッグが膨張することによるキャビン内気圧の上昇が回避できて、乗員の鼓膜の破裂等の二次的な損傷が防止される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように人が乗車しているか否かの検出を含み、人が乗車している場合にはその乗員に関する身長や座高等の身体的特徴、あるいは座席に着いている位置、もしくは座席での姿勢等の、乗員に関する物理的なデータを検出することができるものとしては、上記公報に開示されているような赤外線センサ、特に、焦電型赤外線センサ等の他に、超音波センサや、レンズを通して光学的に撮像を行なうようなカメラを備えるもの等が通常用いられるが、一般に、センシングできる範囲ないし角度と検出精度とが逆の相関関係にあることから、センサのセンシング領域を広げると検出精度が低下する一方、検出精度を確保しようとするとセンシング領域が狭められて、人等の被検知体がセンシング領域内に見出されなくなってしまうという不具合が生じる。したがって、センシング領域をある範囲内に限って検出精度を確保したうえで、そのように調整したセンサを乗員が存在すると思われる全領域をカバーするように座席の周囲に複数個配置することが通例行なわれるが、これではコストがかさんでしまうと共に、乗員の身長や座高等の身体的特徴が子供と大人のように人毎にまちまちであることから、場合によっては、人が存在していない領域をセンシングすることにもなって無駄が生じる。
【0004】
これに対処するためには、センシング領域をある範囲内に限って検出精度を確保した単一のセンサのみを用いると共に、該センサのセンシング方向(検出方向)を乗員が存在する方向になるだけ的確に合致させるように調整することにより、多数のセンサを用いることなく、効率的なセンシングが遂行されるようにすることが考えられる。しかし、上記のように乗員の身体的特徴は人それぞれまちまちであるから、上記センサのセンシング方向をその座席に着いた乗員の体形等の条件によってその都度変更させる必要が生じ、そのようなセンサのセンシング方向の変更を如何にして効率よく行なうかが問題となる。
【0005】
そこで、本発明は、単一のセンサのみを用いて乗員に関する物理的データを的確に検出するために、該センサのセンシング方向を被検知体である乗員に的確に合致させる必要がある場合に、そのセンサのセンシング方向の変更を効率よく遂行することの可能な車両の制御装置の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では次のような手段を用いる。
【0007】
まず、本願の特許請求の範囲の請求項1に記載の発明(以下「第1発明」という。)は、運転者の身体的特徴を含む物理的データを検出する運転者データ検出センサを有すると共に、該検出センサの検出結果に基づいて、車両に備えられた所定の制御装置の制御形態を変更させる制御形態変更手段が設けられた車両の制御装置であって、運転者の身体的特徴に応じて位置調整可能に構成されたドアミラー、ルームミラー及び運転席シートが設けられていると共に、上記運転者データ検出センサの検出方向が変更するように、該センサを駆動させるセンサ駆動手段と、上記ドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果に基づいて、運転者のアイポイントを推定し、推定したアイポイントから運転者の身体が存在する領域を把握すると共に、上記運転者データ検出センサの検出方向が運転者の身体が存在する上記領域に向けて調整されるように、上記センサ駆動手段を制御するセンサ検出方向制御手段とが備えられていることを特徴とする。
【0008】
次に、請求項2に記載の発明(以下「第2発明」という。)は、上記第1発明において、車両に備えられた所定の制御装置は、エアバッグの動作を制御する装置であることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明(以下「第3発明」という。)は、同じく上記第1発明において、センサ検出方向制御手段は、運転者毎にドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果を記憶する記憶部と、運転者を指定する運転者指定部とを有し、該運転者指定部で運転者が指定されたときには、その指定された運転者に関して上記記憶部で記憶されたドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果に基づいて、センサ駆動手段を制御するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
そして、請求項4に記載の発明(以下「第4発明」という。)は、上記第3発明において、車両は、自動変速機を備える車両であると共に、該自動変速機の走行特性を切り換える走行特性切換手段が備えられ、センサ検出方向制御手段の記憶部は、運転者毎に上記自動変速機の走行特性も記憶し、センサ検出方向制御手段は、運転者指定部で運転者が指定されたときには、その指定された運転者に関して上記記憶部で記憶された自動変速機の走行特性に基づいて、上記走行特性切換手段も制御するように構成されていることを特徴とする。
【0011】
上記の手段を用いることにより、本願各発明はそれぞれ次のように作用する。
【0012】
まず、第1発明によれば、上記の赤外線センサや超音波センサ等のような運転者データ検出センサの検出結果に基づいて、車両に備えられたエアバック等の所定の制御装置の制御形態が制御形態変更手段により変更されるようになっている場合に、上記センサの検出方向がセンサ駆動手段により変更可能となっていると共に、運転者の身長や座高等の身体的特徴に応じて位置調整可能に構成されたドアミラー、ルームミラー及び運転席シート(以下「車両部品」ということがある)の位置調整の結果に基づいて、運転者のアイポイントを推定し、推定したアイポイントから上記運転者の身体が存在する領域を把握すると共に、上記運転者データ検出センサの検出方向が運転者の身体が存在する上記領域に向けて調整されるように、上記センサ駆動手段がセンサ検出方向制御手段によって制御されるから、結局、上記センサの検出方向が上記車両部品の位置調整結果に応じて変更されることになる。
【0013】
このとき、ドアミラー、ルームミラー及び運転席シートは、運転者の身体的特徴に応じて位置調整されるから、その調整結果は上記運転者の身体的特徴等を反映するものとなる。したがって、まちまちの身体的特徴を有する様々な運転者が乗車しても、各運転者が自分の体形等に合わせてドアミラー、ルームミラー及び運転席シートを調整することによって、これとリンクして、センサの検出方向が上記運転者を的確に捕らえるように自動的に変更されると共に、そのセンサの検出方向の変更が、それ専用の部材を設けたり、且つそれ専用の作業を行なったりしなくても遂行されることになって効率的となる。
【0014】
その場合に、第2発明によれば、特に、上記センサの検出結果に基づいて、その制御形態が制御形態変更手段により変更される所定の制御装置が、エアバッグの動作を制御する装置とされているから、該エアバッグの動作が、被検知体である運転者が座っている座席において、該運転者の身体的特徴や位置、姿勢等に応じて適正に制御されることになる。
【0015】
また、第3発明によれば、特に、ドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果を運転者毎に記憶する記憶部と、運転者を指定する運転者指定部とが設けられて、該運転者指定部で運転者が指定されたときには、その指定された運転者に関して上記記憶部で記憶されていたドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果に基づき、センサ駆動手段が制御され、したがってセンサの検出方向が自動的に変更されるから、運転者が、乗車の都度、ドアミラー、ルームミラー及び運転席シートを調整しなくても、上記運転者指定部を操作するだけで、これらの車両部品の位置調整が行なわれ、且つ、これとリンクして、センサの検出方向が該運転者に対して的確な方向に自動的に変更されることになる。
【0016】
そして、第4発明によれば、特に、上記運転者指定部を操作したときには、上記車両部品の位置調整及びセンサ検出方向の変更に加えて、例えばパワーモードやエコノミモード等の自動変速機の走行特性も乗車した運転者に合わせて切り換えられるので、運転者は、乗車の都度、別途、そのような走行特性の切換え操作を行なう必要がなくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、この実施の形態に係る車両の制御装置のシステム構成図であって、この図において左側が車両前部方向である。
【0019】
車体1の右外側部及び左外側部に設けられたドアミラー11,12は、それぞれミラーボディに内装されたモータ51,52によりミラー角度が調整可能とされている。
【0020】
車内の運転席シート13及び助手席シート14は、それぞれシート下部に配置された前後スライド用モータ53,57、前リフト用モータ54,58、後リフト用モータ55,59及びリクライニング用モータ56,60により、シート前後位置、シート高さ位置ないしシート傾斜角度、及びシートバック13a,14aのリクライニング角度等の所謂シートポジションが調整可能とされている。
【0021】
また、図2に示すように、車内の運転席用及び助手席用のサンバイザ2,3間には、ルームランプ4等が組み込まれたオーバーヘッドコンソール10がルーフ部5の前方中央部に備えられ、このオーバーヘッドコンソール10に同じく組み込まれたルームミラー15のミラー角度が、該コンソール10に内装されたモータ61により調整可能とされている。
【0022】
一方、運転席シート13前方のステアリング部6及び助手席シート14前方のダッシュボード7には、それぞれ運転席乗員用及び助手席乗員用のエアバッグ装置8,9が内装されていると共に、これらのエアバッグ装置8,9の作動を制御する専用の電子制御ユニット(ECU)21,22がそれぞれ個別に備えられている。さらに、運転席乗員又は助手席乗員の位置や姿勢等を検出し、その検出したデータをそれぞれ上記運転席エアバッグ用ECU21及び助手席エアバッグ用ECU22に提供する運転席用及び助手席用の超音波センサ16,17が上記オーバーヘッドコンソール10に内装されており、上記エアバッグ用ECU21,22は、それぞれ対応する超音波センサ16,17から入力される検出信号に基づいてエアバッグ装置8,9に対する制御形態を変更し、これにより、該エアバッグ装置8,9がそのときの各乗員に対して適正な形態で膨張するようになされている。
【0023】
その場合に、上記運転席乗員用センサ16及び助手席乗員用センサ17は、図2に示すように、それぞれオーバーヘッドコンソール10の上部左右に形成された長孔10a,10bを介して外部に臨んで、運転者又は助手席者の位置や姿勢等をそれぞれ検出するように備えられている。
【0024】
すなわち、図3に運転席用のセンサ16を例にとって示すように、このセンサ16は、コンソール10内でブラケット16aを介して支軸16b回りに回動自在に支持された半円形状の回動体16cの周面に取り付けられていると共に、該回動体16cの周面には図示しないがラック部が形成され、このラック部とコンソール10に内装されたモータ62で回転されるギア62aとが噛み合って、上記モータ62の駆動による該ギア62aの正逆方向の回転によって回動体16cが支軸16bを中心に図中矢印で示すように回動し、これにより、上記センサ16のヘッドが長孔10aの長手方向に沿って揺動して、その検出方向角度が調整可能とされている。なお、助手席用のセンサ17も、これと同様に、コンソール10に内装されたモータ63により、その検出方向角度が調整可能とされている。
【0025】
なお、以上のドアミラー用モータ51,52、及びルームミラー用モータ61は運転席乗員により、また、シートコントロール用モータ53〜60は運転席乗員又は助手席乗員により、それぞれ図示しない手動スイッチを介して駆動され、これにより各車両部品11〜15の位置や角度等が手動調整されるようになっているが、そのような手動スイッチとはまた別に、図4にも示すように、この車両には、ドアミラー11,12の角度を変更させる専用のドアミラー角度調整用ECU41、シート13,14のポジションを変更させる専用のシートコントロール用ECU42、ルームミラー15の角度及び上記乗員用センサ16,17の検出方向を変更させる専用のECU43がそれぞれ個別に備えられており、これらの各ECU41〜43は、上記オーバーヘッドコンソール10に内装されたメモリユニット31からの入力信号に基づいて、対応するモータ51〜61の駆動を制御し、これにより、両ドアミラー11,12の角度、両シート13,14のポジション、及びルームミラー15の角度が自動調整されるようにもまたなっている。
【0026】
上記メモリユニット31は、乗員が最初に手動で上記各車両部品11〜15の位置や角度等を調整したときに、その調整結果を例えばRAM等に格納すると共に、図2に示すように、コンソール10の前面に配置された複数のメモリスイッチ31a…31aを有し、次にその者が乗車時に自己に割り当てられた一のスイッチ31aをON操作すると、そのスイッチ31aに対応付けられて格納されていた前回の調整結果が読み出されて、各ECU41〜43に配信され、これにより、その乗員に合ったミラー角度やシートポジションがボタン操作一つで実現されるようになっている。また、いったん格納、登録された結果情報は、その後の手動調整によって各車両部品11〜15の位置や角度等が変更されたときには、その変更された最新のデータに書き換えられる。
【0027】
なお、図2には、5つのメモリスイッチ31a…31aがオーバーヘッドコンソール10の前面に設けられている。すなわち、5人分の車両部品調整結果情報がメモリされるようになっているが、例えば、この車両を運転する者がたくさんいるような商用車等の場合では、これらの5人分を全て運転者用にしてもよく、また、運転する者が限られ、逆に助手席に人が乗る機会が多いファミリーカーのような場合では、いくつかを助手席者用にしてもよい。その場合、ドアミラー11,12及びルームミラー15の角度調整は、運転者に対して行なわれることはいうまでもなく、助手席者に対しては、シートコントロールのみ行なわれることになる。
【0028】
一方、この車両には、自動変速機45を制御するための専用のECU44もまた備えられており、該ECU44は、例えば車速やエンジン負荷(スロットル開度)等の走行状態に基づいて変速段を決定し、該変速段が実現するように自動変速機45における摩擦要素の締結状態を切り換えるようになっている。さらに、この車両には、図示しないが、運転者により手動操作される走行モード切換スイッチが設けられ、該スイッチの操作により、例えば燃費重視のエコノミモードとパワー走行重視のパワーモードとが選択されるようになっており、上記自動変速機用ECU44は、この走行モード切換スイッチからの信号を受けて、その選択された走りが実現するように自動変速機45の制御を行なうようになっている。
【0029】
ここにおいて、上記メモリユニット31は、上記のような各車両部品11〜15の位置や角度等の調整結果に加えて、この走行モードの選択結果もまたメモリしておき、メモリスイッチ31aが次にON操作されたときには、自動的にその運転者に合った走行モードが実現されるようにもなっている。
【0030】
そして、上記4つのECU41〜44のうち、ルームミラー15の角度調整を行うECU43は、オーバーヘッドコンソール10内の運転席乗員センサ用モータ62及び助手席乗員センサ用モータ63の駆動もまた制御して、各センサ16,17の検出方向角度を乗員の身体的特徴に応じて変更させ、これにより、該センサ16,17のセンシング可能な領域内に、乗員が確実、的確に捕らえられ、その結果、該乗員の位置や姿勢等がいまどういう様子なのかを、乗員一人に対して単一の該センサ16,17で正しく検出できるようにすることが図られている。
【0031】
次に、この実施の形態に係る車両の制御装置が行なう上記センサ16,17のセンシング方向を適正化する具体的動作の一例を図5及び図6を参照しながら説明する。
【0032】
まず、図5は、運転席乗員用センサ16に関しての処理ブロック図であって、メモリスイッチ31aがON操作されると、上記のように、該スイッチ31aに対応してメモリされていたドアミラー11,12、運転席シート13及びルームミラー15の前回の調整結果、並びに自動変速機45の走行モードの前回の選択結果が読み出され、それに基づいて各ECU41〜44が駆動モータ51〜56,61及び自動変速機45を制御して、上記各車両部品11〜13,15の角度や位置並びに走行モードが現運転者用に自動調整される(ステップS1〜S4)。
【0033】
次いで、上記各車両部品11〜13,15の調整結果に応じて運転者のアイポイント(目の位置)を推定する。すなわち、上記のように調整されたドアミラー11,12の角度と、運転席シート13の前後位置、上下の高さ位置ないし傾斜、及びシートバック13aのリクライニング角度と、ルームミラー15の角度とを検出し(ステップS5〜S7)、これらの検出結果と、各車両部品11〜13,15の車体1における位置関係とを勘案することにより、運転者のアイポイントを推定するのである(ステップS8)。
【0034】
なお、各車両部品11〜13,15の角度や位置の検出は、例えば各駆動モータの駆動量がエンコーダを用いて基準位置からどちら回りに何回転というように制御されると共に、メモリユニット31には、その基準位置からの正逆方向の回転数がメモリされているような場合には、上記モータ回転量の基準位置における各車両部品11〜13,15の基準角度や基準位置が予め判明しているから、その基準となる数値とメモリされていた回転数とに基づく演算により検出できる。
【0035】
次いで、このようにして推定した運転者のアイポイントから、運転席乗員用センサ16のセンシング方向の適正化を行なう(ステップS9)。すなわち、運転者のアイポイントから運転者の身体が存在する領域が把握されるから、上記センサ16のヘッドがオーバーヘッドコンソール10の長孔10aの長手方向に沿って揺動して該センサ16のセンシング方向角度が上記の運転者の身体が存在する領域に向けて調整され、その結果、該センサ16のセンシング可能な範囲内に運転者が確実、的確に捕らえられて、運転者がいまどのような位置や姿勢でいるかが単一のセンサ16で正確に検出できるようにするのである。これにより、運転席エアバッグ用ECU21には、常時、運転者の位置や姿勢等に関する物理的データが連続的に提供されて、その結果、運転者用エアバッグ装置8がそのときの運転者の位置や姿勢等に応じて適正な形態で膨張することになる。
【0036】
これに対し、図6は、助手席乗員用センサ17に関しての処理ブロック図である。この場合、助手席者にはメモリスイッチ31aが割り当てられていないものとする。また、助手席者により位置調整が行なわれるのは助手席シート14のみである。したがって、該シート14の位置のみが前述の手動スイッチを介して手動で調整されることになり(ステップS11)、その調整結果を受けて、上記の運転者に対する動作に準じて、助手席シート14の前後位置、上下の高さ位置ないし傾斜、及びシートバック14aのリクライニング角度を検出し(ステップS12)、この検出結果から、助手席者の存在する位置を推定する(ステップS13)。
【0037】
なお、この場合、ミラー類11,12,15は助手席者によっては位置調整されないから、助手席者のアイポイントを推定するのではなく、シート14のみの調整結果から助手席者の身体の存在する位置を推定することになる。
【0038】
次いで、このようにして推定した助手席者の身体の位置から、助手席乗員用センサ17のセンシング方向の適正化を行ない(ステップS14)、これにより、助手席エアバッグ用ECU22には、常時、助手席者の位置や姿勢等に関する物理的データが単一のセンサ17から連続的に提供されて、その結果、助手席者用エアバッグ装置9がそのときの助手席者の位置や姿勢等に応じて適正な形態で膨張することになる。
【0039】
なお、以上の動作例において、助手席者にもメモリスイッチ31aを割り当てておき、助手席者のシート調整結果もメモリユニット31に格納、登録して、運転者における場合と同様に、該メモリスイッチ31aのON操作により、助手席シート14が自動調整され、且つ、助手席者用センサ17のセンシング方向が適正化されるようにしてもよい。
【0040】
また、メモリユニット31ないしメモリスイッチ31aを介さず、全ての乗員について、手動のみで各車両部品の位置や角度の調整が行なわれ、その調整結果に応じて各センサ16,17のセンシング方向の適正化が行なわれるようにしてもよい。
【0041】
さらに、この実施の形態では、乗員センサ16,17として超音波センサを用いたが、これに限らず、例えば、赤外線センサや、カメラを用いて被検知体を撮像する形態のもの等を用いてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本願の第1発明によれば、運転者の身長や座高等の身体的特徴に応じて位置調整可能に構成されたドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整の結果に応じて、運転者のアイポイントを推定し、推定したアイポイントから上記運転者の身体が存在する領域を把握すると共に、運転者の姿勢等の物理的データを検出する運転者データ検出センサの検出方向を運転者の身体が存在する上記領域に向くように調整するから、まちまちの身体的特徴を有する様々な運転者が乗車しても、各運転者が自分の体形等に合わせて上記車両部品の角度や位置を調整することによって、これとリンクして、上記センサの検出方向が運転者を的確に捕らえるように自動的に変更されると共に、そのセンサの検出方向の変更が、それ専用の部材を設けることなく、且つそれ専用の作業を行なわなくても遂行されることになって効率的となる。
【0043】
その場合に、第2発明によれば、特に、上記センサの検出結果に基づいて、エアバッグの動作の制御形態が変更されるから、該エアバッグの動作が、被検知体である運転者が座っている座席において、該運転者の身体的特徴や位置、姿勢等に応じて適正に作動、膨張されることになる。
【0044】
また、第3発明によれば、特に、ドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果を運転者毎に記憶する記憶部と、運転者を指定する運転者指定部とが設けられて、該運転者指定部で運転者が指定されたときには、その指定された運転者に関して上記記憶部で記憶されていたドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果に基づき、センサ駆動手段が制御され、したがってセンサの検出方向が変更されるから、運転者が、乗車の都度、ドアミラー、ルームミラー及び運転席シートを調整しなくても、上記運転者指定部を操作するだけで、これらの車両部品の位置調整が行なわれ、且つ、これとリンクして、センサの検出方向が該運転者に対して的確な方向に自動的に変更されることになる。
【0045】
そして、第4発明によれば、特に、上記運転者指定部を操作したときには、上記車両部品の位置調整及びセンサ検出方向の変更に加えて、例えばパワーモードやエコノミモード等の自動変速機の走行特性も乗車した運転者に合わせて切り換えられるので、運転者は、乗車の都度、別途、そのような走行特性の切換え操作を行なう必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る車両の制御装置のシステム構成図である。
【図2】 車内前方上部に備えられたオーバーヘッドコンソールの正面図である。
【図3】 図2におけるア−ア線に沿う断面図である。
【図4】 同制御装置のシステムブロック図である。
【図5】 同制御装置が運転席乗員用センサに関して行なう処理ブロック図である。
【図6】 同じく助手席乗員用センサに関して行なう処理ブロック図である。
【符号の説明】
8,9 エアバッグ装置
10 オーバーヘッドコンソール
11,12 ドアミラー(車両部品)
13,14 座席シート(車両部品)
15 ルームミラー(車両部品)
16,17 乗員用超音波センサ(乗員データ検出センサ)
21,22 エアバッグ用ECU(制御形態変更手段)
31 メモリユニット
31a メモリスイッチ
41 ドアミラー用ECU
42 シート用ECU
43 ルームミラー及びセンサ用ECU(センサ検出方向制御手段)
44 自動変速機用ECU
45 自動変速機
51,52 ドアミラー用モータ
53〜60 シート用モータ
61 ルームミラー用モータ
62,63 センサ用モータ(センサ駆動手段)

Claims (4)

  1. 運転者の身体的特徴を含む物理的データを検出する運転者データ検出センサを有すると共に、該検出センサの検出結果に基づいて、車両に備えられた所定の制御装置の制御形態を変更させる制御形態変更手段が設けられた車両の制御装置であって、
    運転者の身体的特徴に応じて位置調整可能に構成されたドアミラー、ルームミラー及び運転席シートが設けられていると共に、
    上記運転者データ検出センサの検出方向が変更するように、該センサを駆動させるセンサ駆動手段と、
    上記ドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果に基づいて、運転者のアイポイントを推定し、推定したアイポイントから運転者の身体が存在する領域を把握すると共に、上記運転者データ検出センサの検出方向が運転者の身体が存在する上記領域に向けて調整されるように、上記センサ駆動手段を制御するセンサ検出方向制御手段とが備えられていることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 車両に備えられた所定の制御装置は、エアバッグの動作を制御する装置であることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. センサ検出方向制御手段は、運転者毎にドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果を記憶する記憶部と、運転者を指定する運転者指定部とを有し、該運転者指定部で運転者が指定されたときには、その指定された運転者に関して上記記憶部で記憶されたドアミラー、ルームミラー及び運転席シートの位置調整結果に基づいて、センサ駆動手段を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  4. 車両は、自動変速機を備える車両であると共に、該自動変速機の走行特性を切り換える走行特性切換手段が備えられ、センサ検出方向制御手段の記憶部は、運転者毎に上記自動変速機の走行特性も記憶し、センサ検出方向制御手段は、運転者指定部で運転者が指定されたときには、その指定された運転者に関して上記記憶部で記憶された自動変速機の走行特性に基づいて、上記走行特性切換手段も制御するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両の制御装置。
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