JP3831991B2 - 包装箱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は包装箱に関する。 詳しくは、被包装物を箱の壁から離した状態で保持することにより、箱に加わる衝撃から被包装物を保護するようにした包装箱の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
陶器、ガラス製品、電気・電子機器、精密機械部品そのほか衝撃に弱い物品を輸送・保管するための包装には、従来、発泡ポリスチロールを用いて成形した箱や、コーナーパッドを段ボール箱にとりつけたものや、バラ状の緩衝材またはそれを小袋に詰めたものを充填することが行なわれて来た。 しかし、発泡プラスチックは使用後の処分に問題がある。
【0003】
そこで、包装材の使用量を少なくする努力や、廃棄・焼却を容易にする努力が行なわれている。 そのひとつのあらわれとして、いわゆる「ハンモック包装」が提案され、一部実用されている。 「ハンモック包装」とは、アメリカ特許第4852743号、第4923065号、第5071009号、あるいは特開平7−33034号に開示されているように、板状の枠(以下、上下の「支持体」という)に弾性をもった材料のシート(以下、「弾性シート」という)を張ったもので被包装物を上下から挟んで全体を箱の中に入れ、被包装物を箱内の空間に、箱の壁から離した状態で保持する包装である。 箱を形成する材料としては、段ボール紙または厚紙が多く使用されている。
【0004】
上記ハンモック包装において、上下の支持体は2種類ある。 そのひとつは組立式、すなわち図1のAに示す形状のブランクの中央に位置する、開口をもった板(以下「水平支持板」という)の開口部に弾性シートを張って、水平支持板の四辺の部分(以下「垂直支持板」という)を折り曲げて、図1のBに示すように構成したものである。
【0005】
いまひとつは箱式、すなわち図2のAに示す形状のブランクに弾性シートを張って、垂直支持板を折り曲げ、糊代に接着剤(またはステプラー)を適用して図2のBに示すように箱形に組み立てたものである。
【0006】
組立式のものは、上下の支持体の間に被包装物を挟んで箱に入れるとき、ひどく手間がかかって作業効率がよくない。 いうまでもなく、垂直支持板のいずれも、その位置が定まらないからである。 この点は、箱式にすれば、若干改善される。 しかし、依然として作業性はよくない。 上下の支持体の弾性シートの間に被包装物を挟んでいるから、その厚さに応じて生じる弾性シートの反発力で、支持体の間が開いてしまうためである。 しかも、箱式に組み立てると支持体は嵩高なものとなり、未使用の容積を小さくしたいという希望に反する。 未使用時から嵩高であることは、いうまでもなく、流通および保管に不便であって、コスト高の要因となる。
【0007】
このような問題に対処し、包装体の構成を少しでも容易にすることを意図して、上下の支持体の一端をヒンジで接続し一体にした包装装置が提案された(特開平7−330034号)。 これは、図3に示すような支持体を使用するものであって、被包装物を挟んだらヒンジ端の反対側の自由端を抑えて、角筒状の外箱におさめるものである。
【0008】
この包装装置は、被包装物が弾性シートに生じさせる反発力が比較的小さい条件下であれば、有用である。 しかし反発力が大きくなって支持板が歪んだりすると、ヒンジ部近くの垂直支持板の上下端の距離が外箱の内寸におさまりきれなくなり、顕著に作業性が低下するという、基本的な問題がある。
【0009】
さらにこの包装装置において、弾性シートのひきおこす反発力が大きいときは、被包装物をはさんだ支持体を箱から不用意に引き出すと、その瞬間に反発力で上下の支持体が開き、被包装物が転がり落ちるおそれがあるという、付随的な問題もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、まずハンモック包装における上記の基本的な問題を解決し、処分が容易な板紙や段ボール紙を主材とし、包装時に被包装物を箱へ収容することが容易であり、かつ未使用時に嵩高でなく、使用後のコラプシビリティーも高いものを提供することにある。
【0011】
上記した付随的な問題を解決し、被包装物をとり出すときに対向する水平支持体が弾性シートのひきおこす反発力で開くことがなく、したがって被包装物が転がり落ちるおそれがないハンモック包装を提供することも、本発明の目的に含まれる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の包装箱の基本的な態様は、長方形の箱と、その内部にあって被包装物を箱の壁から離して支持する上下一対の支持手段とから構成され、支持手段が、開口を有する水平支持板とその四辺から垂直に立ち上がり、または立ち下がる垂直支持板とからなり、上記開口部に張り渡した弾性シートを有するものであって、2枚の水平支持板を対向させて2枚の弾性シートの間に被包装物を挟んで保持するタイプの包装箱において、箱が、その上面、底面および両側面が連続した角筒状体であって、一方の端が開放されているかまたは閉鎖されていて、上下一対の支持手段が、一方の端においてそれぞれの垂直支持板の端に連なる連接板により一体に形成されるとともに、両側面に位置する垂直支持板の上記連接板に近い部分が角を切り落したテーパー形状を有することを特徴とする包装箱である。
【0013】
垂直支持板のテーパー形状にはさまざまな変更態様が可能である。 まず、角の切り落しは図示したような垂直支持板の基部から始めず、少し離れたところから始めてもよい。 一般に水平支持板に対する傾斜角が45°以内の傾きすなわち上下2枚の垂直支持板の切り落し部(またはその延長線)が形成する角度が鋭角であるものが、後記する機構からみて、外箱におさめるのが容易である。 しかし、垂直支持板の高さが長さに比較してかなりある場合には、上記の角度が鈍角となるものを使用せざるを得ない。 その場合は、垂直支持板のテーパー形状を、図4に示すように、角部において丸味をもたせたものとして対処するとよい。
【0014】
支持体に被包装物を挟んで外箱におさめるとき、連接板と反対の端において、上下の水平支持板を指で抑えることができるように構成すると、作業性の観点から好ましい。 そこで、各水平支持板の連接板から遠い端において、垂直支持板に、図4に示すように、指を入れて挟むための切り欠きまたは切り込みを入れた変更態様が推奨される。
【0015】
本発明の包装箱の好ましい態様は、上記した基本的な態様およびその種々の変更態様において、箱は既述のものと同じであるが支持手段に変更を加え、外側垂直板のひとつを方向を変えて折り曲げることによりいまひとつの垂直支持板と重ね、両者を係合関係に置くようにしたものである。 すなわち、支持手段を構成する2枚の水平支持板が若干の開いた距離をもって対向し、他方の端に連なる垂直支持板のひとつが開いた端を覆うように延びていまひとつの垂直支持板と重なり、上記ひとつの垂直支持板に切り込みを入れ内側に起すことによって設けたストッパーに、上記いまひとつの垂直支持板の端または垂直支持板に設けた切り欠きもしくは切り込みと係合し、被包装物を保持したときに弾性シートの弾力がひきおこす反発力により上記係合が維持されるようにした包装箱である。
【0016】
箱および支持手段の材料は、厚紙または段ボール紙が適当である。 弾性シートの材料としては、ゴムやポリウレタン系熱可塑性エラストマーのようなエラストマーを用いてもよいが、生産性や加工性などを考えると、プラスチックの方が好ましい。 プラスチックは任意のものをえらべるが、中でも、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびシングルサイト触媒重合ポリオレフィンが好適である。
【0017】
弾性シートとしては、一般に平坦なシートが使用されているが、本発明が最近提案した(特願平8−198082)エンボス成形シートを使用する態様も可能である。 これは、プラスチックフィルムにエンボス加工を施して多数の突起を形成したもの、またはこの突起を有するプラスチックフィルムの一方または両方の面に平坦なプラスチックフィルムを貼り合わせたものを、弾性シートとして使用する。 それによって、弾性シートの被包装物の形状に対する追従が容易になり、緩衝保持能力が高まる。
【0018】
【発明の実施態様】
本発明を具体例について説明すると、図4Aに示すように、厚紙または段ボール紙を打ち抜いて形成したブランクであって、箱の端面の内寸に対応する寸法の連接板(1)を中心にして、その上下に対称に、上方および下方の支持体の内側垂直支持板(3A,3B)、それぞれの開口を有する水平板(2A,2B)、ならびに外側垂直支持板(4A,4B)が延び、両水平支持板(2A,2B)はそれぞれの左右に左右の垂直支持板(5A,5B:6A,6B)を有し、左右の垂直支持板(5A,5B:6A,6B)の内側垂直支持板(3A,3B)に隣接する角部を斜めに切り欠いたブランク(I)の上記開口に膜状または網状の弾性シート(7A,7B)を張り渡したものを、図4Bに示すように、上方および下方の水平支持板(3A,3B)が互いに対向し、それぞれの垂直支持板(3A,3B:4A,4B:5A,5B:6A,6B)が水平支持板に対して垂直となるように折り曲げてなる支持体を、図5に示すように、やはり厚紙または段ボール紙を打ち抜いて形成したブランクであって、上面板(7A)、左側面板(8A)、底面板(7B)、右側面板(8B)が連なり、底面板(7B)の端に連なる蓋板(9a)および両側面板(8A,8B)の端に連なる中蓋(9b,9c)を有するブランク(II)を折り曲げ、糊代(9d)により角筒状に形成してなる箱に組み合わせることにより、本発明の包装箱を構成する。
【0019】
箱は、図5に示すように、角筒の蓋板(9a)と反対の側に底を形成するための蓋板(9a′)および中蓋(9b′,9c′)を有するものであってもよい。
【0020】
好ましい態様の具体例は、図6Aに示すような、厚紙または段ボール紙を打ち抜いて形成したブランクであって、箱の端面の内寸に対応する寸法の連接板(1)を中心にして、その上下に対称にこれと連なって、連接板の半分より短い長さを有する上方および下方の支持体の内側垂直支持板(3A´,3B´)、それぞれの開口を有する水平支持板(2A,2B)、ならびに外側垂直支持板(4A´,4B´)が延び、外側垂直支持板の一方(4A´)にはU字状の切り込みがあって、引き起すことによってストッパー(4C)となり、両水平支持板(2A,2B)はそれぞれの左右に左右の垂直支持板(5A,5B:6A,6B)を有し、左右の垂直支持板(5A,5B:6A,6B)の内側垂直支持板(3A,3B)に隣接する角部を斜めに切り欠いたブランク(I´)の上記開口に膜状または網状の弾性シート(7A,7B)を張り渡したものを、図6Bに示すように、上方および下方の水平支持板(3A,3B)が若干の距離を保って互いに対向し、それぞれの内側垂直支持板(3A´,3B´)が互いに近づく方向であって、左右の垂直支持板(5A,5B:6A,6B)が互いに遠ざかる方向であって、いずれも水平支持板に対して垂直となるように折り曲げ、かつ外側垂直支持板のひとつ(4A´)は対向する2枚の水平支持板の開いた端を覆うように延びて切り欠き(4D)を有するいまひとつの外側垂直支持板(4B´)と重なり、上記ストッパー(4C)が切り欠き(4D)と係合するようにしてなる支持体を、図5に示したブランク(II)を折り曲げ、糊代(9d)により角筒状に形成してなる箱に組み合わせ、包装箱としたものである。
【0021】
本発明には、上記のほか種々の実施態様が可能である。 下側支持板の底面板からの高さと上側支持板の上面板からの深さとは、任意に選択して組み合わせることができる。 上下の支持板は密接してもよいし、ある距離をもって対峙していてもよい。 密接またはそれに近いときは被包装物の保持が確実になるし、若干の距離をおくことは、弾性シートに加わる力が不相当に増えることを防ぐ。 支持体の開口の形状・寸法も、上下で異なるものとすることができる。 図4および図6に示した支持体は、上下の支持板の開口がそれ自体対称的であるとともに合同であるが、図7に示した例は、上下の支持板の開口がそれぞれ異なる形状を有するものであって、図に示したブランク(I″)を組み立てて、図12に示すように、上下非対称の形状をもった被包装物(III)を包装する。
【0022】
【作用】
図4に示した支持体を上記のように組み立て、上下の弾性シートの間に被包装物(III)を挟んだのち、外箱の中におさめる。 このとき、図7に示すように、連接板(1)の側から角筒状の外箱(II)の中に入れると、連接板はその寸法が外箱の内寸に対応させてあるから、問題なく入る。 続く部分は、垂直支持板(5A,5B:6A,6B)に設けたテーパー部分が外箱の内側に従って摺動し、先行の連接板がもつガイド作用がこれとあいまって、円滑に進んで行く。
【0023】
被包装物が厚く、そのために、弾性シートに生じる反発力で上下の水平支持板(2A,2B)が離れる傾向がある場合でも、図8に示すように、被包装物の外箱内への進入につれて、垂直支持板のテーパー部と外箱内側との摺動に伴い反発が抑えられ、やはり円滑におさめることができる。 ここで、テーパー部の角が丸味をおびているといっそう有利であることが、上記の作用機構から理解されるであろう。
【0024】
水平支持板の自由端は、前記のように切込みまたは切欠きを設けて指で挟むことができ、そのようにした場合は、図9に示すようにむしろ連接板寄りで水平支持板が離れる傾向が生じやすいが、それでも図から理解されるように、包装体の形成は容易に行なえる。
【0025】
対向する2枚の水平支持板の端にある外側垂直支持板(4A´,4B´)を重ねた図6Aの態様においては、前述のように、被包装物を2枚の水平支持板の間に挾むことによって弾性シートに生じる反発力が、前記のストッパー(4C)と切り欠き(4D)の間の係合関係をロックする方向に作用するから、図10にみるように、箱(II)からとり出した後も、2枚の水平支持板の間は開かない。 このため、不用意なとり出し方をしても、被包装物が転がり落ちる心配はない。
【0026】
【実施例】
図4および図5に示した形状の2種のブランクであって、外箱の内寸が、縦17.5cm×横11.5cm×高さ7.5cmであり、上下の支持体の開口部が縦11.5cm×横7cmであるものを、Eフルートの両面段ボール紙から打ち抜いて用意した。 上下の支持体の開口部をふさいで、厚さ50μmのエチレン−酢ビ共重合体フィルムを、アクリル樹脂エマルジョンの粘着剤を使用して張り着けた。 外箱は、ホットメルト接着剤で角筒状に形成した。
【0027】
被包装物として、縦6cm×横3cm×高さ2cmの直方体状のものを1個、上下の弾性シートの間に挟み、外箱の中に入れた。 テーパー部分の作用により、きわめて円滑におさめることができた。
【0028】
【発明の効果】
ハンモック包装において、被包装物が比較的厚い場合や、重量があるため弾性シートとして強いものを使用しなければならない場合にしばしば遭遇した、弾性シートに生じる反発力で被包装物を外箱の中におさめる作業に多大の労力を要するという問題が、本発明により大幅に改善される。
【0029】
作業性の向上は、支持体を組立式とすることを容易にし、未使用時および使用後には支持体を平面にすることが可能になるから、輸送や保管が嵩高なものを対象にしなくて済むという利益もある。
【0030】
好ましい態様においては、被包装物を箱から取り出すときに、2枚の対向する水平支持板の間が開いて被包装物が転がり落ちることが防げるので、取り出しに格別の注意は要らず、安心である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ハンモック包装に従来一般に使用されている支持体において、組立式のものを示す図であって、Aは展開時の平面図、Bは組立時の斜視図。
【図2】 ハンモック包装に従来一般に使用されている支持体において、箱式のものを示す図であって、Aは展開時の平面図、Bは組立時の斜視図。
【図3】 ハンモック包装に関して提案された、支持体を外箱におさめやすいとする形状の、既知のものを示す斜視図。
【図4】 本発明の包装箱について支持体の一例を示す図であって、Aはブランク形状を示す平面図、Bはそれを組み立てた斜視図。
【図5】 本発明の包装箱について箱の一例を示す図であって、ブランク形状を示す平面図。
【図6】 本発明の包装箱の好ましい態様について、支持体の一例を示す図であって、Aは図4Aと同様な、ブランク形状を示す平面図、Bはそれを組み立てた、図4Bと同様な斜視図。
【図7】 本発明の包装箱について支持体の別の例を示す図であって、ブランクの平面図。
【図8】 図4および図5に示した支持体および箱のブランクを組み立てた包装箱について、使用法と作用を示す図であって、Aは支持体を箱に入れる前の側面図、Bは入れつつある状態を示す、一部を切り欠いた側面図。
【図9】 本発明の包装箱について、被包装物が厚い場合の作用を示す、図7と同様な図であって、Aは入れる前の側面図、Bは入れつつある状態を示す、一部を切り欠いた側面図。
【図10】 本発明の包装箱について、被包装物が厚い場合の作用を示す、やはり図7と同様な図であって、Aは入れる前の側面図、Bは入れつつある状態を示す、一部を切り欠いた側面図。
【図11】 図6AおよびBに示した支持体を使用した包装箱について作用を説明する図であって、被包装物を保持した支持体を箱からとり出したところを示す縦断面図。
【図12】 図7のブランクを組み立てた支持体に被包装物を保持させたところを示す横断面図。
【符号の説明】
I,I´,I″ 支持体のブランク
1 連接板
2A,2B 水平支持板
3A,3B;3A´,3B´ 内側垂直支持板
4A,4B;4A´,4B´ 外側垂直支持板
4C ストッパー
4D 切り欠き
5A,5B 左側垂直支持板
6A,6B 右側垂直支持板
II 箱のブランク
7A 上面板 7B 底面板
8A 左側面板 8B 右側面板
9a,9a′ 基板 9b,9b′:9c,9c′ 中蓋
9d 糊代
III 被包装物
Claims (8)
- 厚紙または段ボール紙を打ち抜いて形成したブランクであって、箱の端面の内寸に対応する寸法の連接板(1)を中心にして、その上下に対称にこれと連なって、連接板の半分またはそれに近い長さを有する上方および下方の支持体の内側垂直支持板(3A,3B)、それぞれの開口を有する水平支持板(2A,2B)、ならびに外側垂直支持板(4A,4B)が延び、両水平支持板(2A,2B)はそれぞれの左右に左右の垂直支持板(5A,5B;6A,6B)を有し、左右の垂直支持板(5A,5B;6A,6B)の内側垂直支持板(3A,3B)に隣接する角部を斜めに切り欠いたブランク(I)の上記開口に膜状または網状の弾性シートを張り渡したものを、上方および下方の水平支持板(2A,2B)が互いに対向し、それぞれの内側垂直支持板(3A,3B)が互いに近づく方向であって、外側垂直支持板(4A,4B)および左右の垂直支持板(5A,5B;6A,6B)が互いに遠ざかる方向であって、いずれも水平支持板に対して垂直となるように折り曲げてなる支持体を、やはり厚紙または段ボール紙を打ち抜いて形成したブランクであって、上面板(7A)、左側面板(8A)、底面板(7B)、右側面板(8B)が連なり、底面板(7B)の端に連なる蓋板(9a)および両側面板(8A,8B)の端に連なる中蓋(9b,9c)を有するブランク(II)を折り曲げ、糊代(9d)により角筒状に形成してなる箱に組み合わせてなる包装箱。
- 厚紙または段ボール紙を打ち抜いて形成したブランクであって、箱の端面の内寸に対応する寸法の連接板(1)を中心にして、その上下に対称にこれと連なって、連接板の半分より短い長さを有する上方および下方の支持体の内側垂直支持板(3A’,3B’)、それぞれの開口を有する水平支持板(2A,2B)、ならびに外側垂直支持板(4A’,4B’)が延び、外側垂直支持板の一方(4A’)にはU字状の切り込みがあって、引き起すことによってストッパー(4C)となり、両水平支持板(2A,2B)はそれぞれの左右に左右の垂直支持板(5A,5B;6A,6B)を有し、左右の垂直支持板(5A,5B;6A,6B)の内側垂直支持板(3A’,3B’)に隣接する角部を斜めに切り欠いたブランク(I’)の上記開口に膜状または網状の弾性シートを張り渡したものを、上方および下方の水平支持板(2A,2B)が若干の距離を保って互いに対向し、それぞれの内側垂直支持板(3A’,3B’)が互いに近づく方向であって、左右の垂直支持板(5A,5B;6A,6B)が互いに遠ざかる方向であって、いずれも水平支持板に対して垂直となるように折り曲げ、かつ外側垂直支持板のひとつ(4A’)は対向する2枚の水平支持板の開いた端を覆うように延びて切り欠き(4D)を有するいまひとつの外側垂直支持板(4B’)と重なり、上記ストッパー(4C)が切り欠き(4D)と係合するようにしてなる支持体を、やはり厚紙または段ボール紙を打ち抜いて形成したブランクであって、上面板(7A)、左側面板(8A)、底面板(7B)、右側面板(8B)が連なり、底面板(7B)の端に連なる蓋板(9a,9a’)および両側面板(8A,8B)の端に連なる中蓋(9b,9c;9b’,9c’)を有するブランク(II)を折り曲げ、糊代(9d)により角筒状に形成してなる箱に組み合わせてなる包装箱。
- 箱が、角筒の蓋板(9a)と反対の側に底を形成するための蓋板(9a’)および中蓋(9b’,9c’)を有するものである請求項1または2の包装箱。
- 垂直支持板のテーパー形状が、水平支持板に対する傾斜角45O以内の傾きをもつものである請求項1または2の包装箱。
- 垂直支持板のテーパー形状が、角部において丸味をもたせたものである請求項1または2の包装箱。
- 各水平支持板の連接板から遠い端において、垂直支持板に、指を入れて挟むための切り欠きまたは切り込みを入れた請求項1または2の包装箱。
- 弾性シートがポリウレタン系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびシングルサイト触媒重合ポリオレフィンからえらんだ材料で形成したものを使用する請求項1または2の包装箱。
- 弾性シートとして、プラスチックフィルムにエンボス加工を施して多数の突起を形成したもの、またはこの突起を有するプラスチックフィルムの一方または両方の面に平坦なプラスチックフィルムを貼り合わせたものを使用した請求項1または2の包装箱。
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