JP3831326B2 - 自在継手用ヨークの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自在継手に用いられるヨークの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自在継手は、軸線がある角度で交わる2軸を連結し、一方の軸の回転力を他方の軸に伝達するために使用される。例えば、ステアリングホイール(ハンドル),ステアリングシャフト,ステアリングギヤ及びステアリングケージなどから構成されるステアリング装置では、ステアリングホイールとステアリングシャフトとが自在継手を介して連結され、ステアリングホイールの回転力がステアリングシャフト,ステアリングギヤ及びステアリングケージを介して前輪に伝達され、当該前輪に舵取り角が与えられる。かかる自在継手の一例を図7に示す。尚、図7は、自在継手の概略構成を示した斜視図である。
【0003】
図7に示した自在継手50は、基部61と、一定の間隔を隔てて相互に対向するように基部61から延設された一対の対向片62とをそれぞれ備えた、図8及び図9に示すような各ヨーク60が、相互に直交した軸線を有する十字軸70を介し接続されて構成される。尚、図8は、ヨーク60の概略構成を示した平面図であり、図9は、図8における矢示F−F方向の断面図である。
【0004】
前記ヨーク60は、その基部61に2つの貫通穴63がそれぞれ形成されており、これら各貫通穴63にそれぞれ挿通されるボルト(図示せず)などによって、図示しない軸の端部に固設されるようになっている。また、前記各対向片62には貫通穴64がそれぞれ形成されており、これら各貫通穴64には、前記十字軸70をその軸線周りに回転自在に支持する軸受80が嵌挿されている。
【0005】
かかるヨーク60は、従来、以下のようにして製造されていた。即ち、まず、一定の板厚となるように圧延された金属製の圧延平板から、図10に示すような十字形状をした成形用素材85を打ち抜き型を用いて打ち抜く。ついで、打ち抜き加工された成形用素材85の前記対向片62に相当する一対の片部86を、曲げ加工により、直線状の仮想折り曲げ線Hに沿って相互に対向するように折り返して、前記基部61と対向片62とを成形する。その後、曲げ加工によって成形された基部61及び各対向片62に、切削加工により前記貫通穴63,64をそれぞれ形成し、所望のヨーク形状としていた。
【0006】
尚、自在継手50には、伝達する回転力に応じた荷重が作用するため、当該自在継手50を介して大きな回転力を伝達しようとすると、そのヨーク60の剛性不足から当該ヨーク60が、例えば、その機能を十分に発揮することができなかったり、回転力を伝達することができない場合がある。そこで、従来、前記ヨーク60の肉厚を厚くすることによって、このような剛性不足を解消するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、部材に曲げ加工を行うと、曲げ加工によって形成される円弧形状の当該円弧方向に沿って応力(曲げ応力)が発生する。具体的には、図11に示すように、前記円弧形状の内側(I部)には圧縮応力が作用して矢示方向に縮み、その外側(J部)には引張応力が作用して矢示方向に伸び、これらの略中間には、伸縮が生じない中立面Kが生じる。この曲げ応力(圧縮応力や引張応力)は、中立面Kからの距離に応じてそれぞれ大きくなり、即ち、前記部材の外周面側や内周面側になる程大きくなる。尚、図11は、曲げ加工部位に作用する曲げ応力を説明するための説明図である。
【0008】
また、発生した応力は、一般に物体形状の変化するところに集中することが知られているが、上記ヨーク60の場合には、曲げ加工を行う対向片86の付け根部分端縁及びその近傍領域(図10に示した符号87部)に曲げ応力が集中するという現実がある。
【0009】
したがって、ヨーク60の肉厚(成形用素材85の板厚)を厚くすると、それだけ中立面Kからの距離が大きくなって、曲げ加工部位に作用する曲げ応力が大きくなるとともに、前記端縁部87に過大な曲げ応力が集中することになって、当該端縁部87に割れを生じることになる。
【0010】
また、一定の板厚となるように圧延された金属製の圧延平板は、当該平板を構成する金属の結晶組織が圧延方向に平行な繊維組織となっているため、圧延方向に生じる圧縮応力や引張応力に対する強度は高く、圧延方向と直交する方向に生じる圧縮応力や引張応力に対する強度は低いという機械的性質を持っている。
【0011】
即ち、圧延平板から打ち抜かれた成形用素材85は、その圧延方向が曲げ加工の仮想折り曲げ線Hと直交する場合には、当該曲げ加工によって生じる圧縮応力や引張応力が前記繊維組織の方向に作用するため、これらの応力に対する強度は高く、一方、前記圧延方向が前記仮想折り曲げ線Hと平行な場合には、曲げ加工によって生じる圧縮応力や引張応力が前記繊維組織の方向と直交する方向に作用するため、これらの応力に対する強度が低いという性質を有しているのである。
【0012】
ところが、前記成形用素材85は、圧延平板の圧延方向及び曲げ加工の仮想折り曲げ線Hを考慮して圧延平板から打ち抜かれておらず、当該圧延方向と仮想折り曲げ線Hとが平行に打ち抜かれた場合には、ヨーク60の肉厚を厚くすると、上記のように、曲げ加工部位に作用する圧縮応力や引張応力が大きくなることから、曲げ加工によって、当該曲げ加工部位の外周面に前記圧延方向と平行な割れが生じることになる。
【0013】
このように、従来のヨーク製造方法では、要求される剛性を満足させるべく、ヨークの肉厚を厚くするのに限界があった。
【0014】
尚、鍛造加工によりヨークを成形するようにすれば、当該鍛造加工時に、ヨークを構成する金属の結晶組織を均一微細化してその機械的性質を改善することができるので、ヨークの剛性を高めることができるが、鍛造加工では成形コストが高くなるため好ましくない。
【0015】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、ヨークの肉厚を厚くしても、当該ヨークに曲げ加工を良好に行うことができる自在継手用ヨークの製造方法の提供をその目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するための本発明は、基部と、一定の間隔を隔てて相互に対向するように前記基部から延設された一対の対向片とを備えた自在継手用ヨークを製造する方法であって、一定の板厚となるように圧延された金属製の圧延平板から、打ち抜き型を用いて成形用素材を打ち抜いた後、当該成形用素材の前記対向片に相当する一対の片部を、曲げ加工により、直線状の仮想折り曲げ線に沿って相互に対向するように折り返して、前記基部と対向片とを成形する方法において、
前記成形用素材を打ち抜く際に、前記仮想折り曲げ線が前記圧延平板の圧延方向と直交するように前記打ち抜き型を配置して前記成形用素材を打ち抜いた後、
前記打ち抜き加工後の成形用素材の、前記曲げ加工が施される両側の端縁部であって、当該端縁を含むその近傍領域をその表裏から押圧して、当該端縁の肉厚を減少させ、しかる後、前記曲げ加工を行うようにしたことを特徴とする自在継手用ヨークの成形方法に係る。
【0017】
この発明によれば、まず、基部と、一定の間隔を隔てて相互に対向するように基部から延設された一対の対向片とを備えた自在継手用ヨークの成形用素材が、一定の板厚となるように圧延された金属製の圧延平板から打ち抜き型を用いて打ち抜かれる。尚、成形用素材の打ち抜きに当たり、当該成形用素材に施される曲げ加工の直線状の仮想折り曲げ線が前記圧延平板の圧延方向と直交するように前記打ち抜き型が配置されて当該成形用素材が打ち抜かれる。
【0018】
上述したように、一定の板厚となるように圧延された金属製の圧延平板は、当該平板を構成する金属の結晶組織が圧延方向に平行な繊維組織となっているため、圧延方向に生じる圧縮応力や引張応力に対する強度は高く、圧延方向と直交する方向に生じる圧縮応力や引張応力に対する強度は低いという機械的性質を持っている。
【0019】
即ち、圧延平板から打ち抜かれた成形用素材は、その圧延方向が曲げ加工の仮想折り曲げ線と直交する場合には、当該曲げ加工によって生じる圧縮応力や引張応力が前記繊維組織の方向に作用するため、これらの応力に対する強度は高く、一方、前記圧延方向が前記仮想折り曲げ線と平行な場合には、曲げ加工によって生じる圧縮応力や引張応力が前記繊維組織の方向と直交する方向に作用するため、これらの応力に対する強度は低いという性質を有しているのである。
【0020】
したがって、成形用素材の打ち抜きに当たり、曲げ加工の直線状の仮想折り曲げ線が圧延平板の圧延方向と直交するように、当該成形用素材を圧延平板から打ち抜くことで、圧延平板の金属結晶の繊維組織の方向と、曲げ加工部位に作用する圧縮応力や引張応力の方向とを同一方向にすることができるので、曲げ加工によってより大きな圧縮応力や引張応力が当該曲げ加工部位に作用しても、これに耐え得る強度を得ることが可能となる。
【0021】
このようにして成形用素材が打ち抜かれると、次に、前記打ち抜き加工された成形用素材の、曲げ加工が施される両側の端縁部であって、当該端縁を含むその近傍領域がその表裏から押圧されて、当該端縁の肉厚が減少せしめられる。
【0022】
上述したように、部材に曲げ加工を行うと、曲げ加工によって形成される円弧形状の当該円弧方向に沿って曲げ応力が発生する。具体的には、前記円弧形状の内側には圧縮応力が作用して縮み、その外側には引張応力が作用して伸び、これらの略中間には、伸縮が生じない中立面が生じる。また、曲げ応力(圧縮応力や引張応力)は、中立面からの距離に応じてそれぞれ大きくなり、前記部材の外周面側や内周面側になる程大きくなる。また、曲げ加工を行うと、対向片の付け根部分端縁に応力が集中する。
【0023】
したがって、上述のように、曲げ加工が施される成形用素材(対向片に相当する部分)の端縁を表裏面から押圧してその肉厚を減少させることで、引き続き実施される曲げ加工の際に、同部に作用する圧縮応力や引張応力を小さくして、同部に集中する応力を小さくすることができ、これにより、同部に曲げ応力による割れが発生するのを防止することができる。
【0024】
尚、曲げ加工部位に作用する曲げ応力は、当該曲げ加工によって形成される円弧形状の曲率半径が小さくなる程、また、上記のように板厚が厚くなる程大きくなるので、前記曲率半径が小さくなったり、板厚が厚くなる程前記端縁の肉厚を薄くすることが好ましい。
【0025】
その後、前記押圧加工された成形用素材の前記対向片に相当する一対の片部が、曲げ加工により、直線状の仮想折り曲げ線に沿って相互に対向するように折り返されて、前記基部と各対向片とが成形され、こうして、基部と各対向片とを備えた自在継手用ヨークが製造される。
【0026】
斯くして、この自在継手用ヨークの製造方法によれば、成形用素材の金属結晶の繊維組織の方向と、曲げ加工部位に作用する曲げ応力の方向とを同一方向にすることで、より大きな曲げ応力に耐え得る強度を得ることができ、且つ、曲げ加工が施される端縁の肉厚を薄くしておくことで、曲げ加工が施されたときに当該端縁に集中する曲げ応力の大きさを小さくすることができ、これらの作用により、より板厚の厚い成形用素材に曲げ加工を良好に施すことができる。これにより、要求される剛性を満足させることができる厚肉高剛性のヨークを製造することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態に係る自在継手用ヨークの製造方法について添付図面に基づき説明する。尚、以下の説明では、図1乃至図3に示すような形状をしたヨークを製造するものとする。図1は、本実施形態に係る、製造対象たるヨークの概略構成を示した平面図であり、図2は、図1における矢示A−A方向の断面図であり、図3は、図1における矢示B−B方向の断面図である。また、図4乃至図6は、本実施形態に係るヨーク製造手順を説明するための説明図である。
【0028】
まず、製造対象たるヨークの形状について説明する。図1乃至図3に示すように、前記ヨーク1は、基部10と、一定の間隔を隔てて相互に対向するように基部10から延設された一対の対向片20とを備えている。前記基部10は、その中央部が各対向片20の延設方向に突出した形状をしており、当該突出部には貫通穴11が形成され、前記突出部を挟んだ両側には貫通穴12がそれぞれ形成されている。また、前記各対向片20には貫通穴21がそれぞれ形成されている。
【0029】
次に、前記ヨーク1を製造する方法について説明する。まず、図4に示すように、一定の板厚となるように圧延された金属製の圧延平板5から、打ち抜き型を用いて前記ヨーク1の成形用素材2を打ち抜く。尚、成形用素材2の打ち抜きに当たり、後述するように当該成形用素材2に施される曲げ加工の直線状の仮想折り曲げ線Dが前記圧延平板5の圧延方向Cと直交するように前記打ち抜き型が配置されて当該成形用素材2が打ち抜かれる。
【0030】
一定の板厚となるように圧延された金属製の圧延平板5は、当該平板5を構成する金属の結晶組織が圧延方向Cに平行な繊維組織となっているため、圧延方向Cに生じる圧縮応力や引張応力に対する強度は高く、圧延方向Cと直交する方向に生じる圧縮応力や引張応力に対する強度は低いという機械的性質を持っている。
【0031】
即ち、圧延平板5から打ち抜かれた成形用素材2は、その圧延方向Cが曲げ加工の仮想折り曲げ線Dと直交する場合には、当該曲げ加工によって生じる圧縮応力や引張応力が前記繊維組織の方向に作用するため、これらの応力に対する強度は高く、一方、前記圧延方向Cが前記仮想折り曲げ線Dと平行な場合には、曲げ加工によって生じる圧縮応力や引張応力が前記繊維組織の方向と直交する方向に作用するため、これらの応力に対する強度は低いという性質を有しているのである。
【0032】
したがって、成形用素材2の打ち抜きに当たり、曲げ加工の直線状の仮想折り曲げ線Dが圧延平板5の圧延方向Cと直交するように、当該成形用素材2を圧延平板5から打ち抜くことで、圧延平板5の金属結晶の繊維組織の方向と、曲げ加工部位に作用する圧縮応力や引張応力の方向とを同一方向にすることができ、曲げ加工によってより大きな圧縮応力や引張応力が当該曲げ加工部位に作用しても、これに耐え得る強度を得ることが可能となる。
【0033】
ついで、図5及び図6に示すように、前記打ち抜き加工した成形用素材2の、曲げ加工が施される両側の端縁部4であって、当該端縁を含むその近傍領域4をその表裏から押圧して、当該端縁部4の肉厚t’を減少させる。
【0034】
上述したように、部材に曲げ加工を行うと、曲げ加工によって形成される円弧形状の当該円弧方向に沿って曲げ応力が発生する。具体的には、図11に示すように、前記円弧形状の内側(I部)には圧縮応力が作用して矢示方向に縮み、その外側(J部)には引張応力が作用して矢示方向に伸び、これらの略中間には、伸縮が生じない中立面Kが生じる。また、曲げ応力は、中立面Kからの距離に応じてそれぞれ大きくなる、即ち、前記部材の外周面側や内周面側になる程大きくなる。
【0035】
また、ヨーク1の曲げ加工部位(後述するように、仮想折り曲げ線Dに沿って折り曲げられる部位)の付け根端4には曲げ加工によって生じる曲げ応力が集中して作用する。
【0036】
したがって、曲げ加工が施される成形用素材2(対向片20に相当する部分)の端縁4を表裏面から押圧してその肉厚を減少させることで、引き続き実施される曲げ加工の際に作用する曲げ応力を小さくして、同端縁4に集中する応力を小さくすることができ、これにより、端縁4に曲げ応力による割れが発生するのを防止することができる。
【0037】
尚、曲げ加工部位に作用する曲げ応力の大きさは、当該曲げ加工によって形成される円弧形状の曲率半径が小さくなる程、また、上記のように板厚が厚くなる程大きくなるので、前記曲率半径が小さくなったり、板厚が厚くなる程前記肉厚を薄くすることが好ましい。
【0038】
このようにして前記端縁4の肉厚を薄くすると、次に、プレス加工によって、基部10を、その中央部が上方に突出した形状となるように成形し、この成形後、成形用素材2の前記対向片20に相当する一対の片部3を、曲げ加工によって、基部10の中央部突出側に、直線状の仮想折り曲げ線Dに沿って折り返して一対の対向片20が相互に対向するように成形する。そして、この後、曲げ加工後の基部10及び各対向片20に対して、切削加工により前記貫通穴11,12,21をそれぞれ形成して、上記構造のヨーク1とする。
【0039】
以上、詳述したように、この自在継手用ヨークの成形方法によれば、成形用素材2の金属結晶の繊維組織の方向と、曲げ加工部位に作用する曲げ応力の方向とを同一方向にすることで、より大きな曲げ応力に耐え得る強度を得ることができ、且つ、曲げ加工が施される端縁4の肉厚t’を薄くしておくことで、曲げ加工が施されたときに当該端縁4に集中する応力の大きさを小さくすることができるので、これらの作用により、より板厚tの厚い成形用素材2に対して曲げ加工を良好に施すことができる。これにより、要求される剛性を満足させることができる、厚肉高剛性のヨークを製造することが可能となる。
【0040】
因みに、従来の製造方法では、肉厚が6.5mm以下のヨークしか製造することができなかったが、本例のように、圧延鋼板の金属結晶の繊維組織の方向と、曲げ加工部位に作用する圧縮応力や引張応力の方向とが同一方向となるように、圧延鋼板から成形用素材を打ち抜き、ついで、曲げ加工部位の端縁の肉厚を薄くした後、成形用素材に曲げ加工を行うことで、肉厚が8mmのヨークを良好に製造することができた。
【0041】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る、製造対象たるヨークの概略構成を示した平面図である。
【図2】 図1における矢示A−A方向の断面図である。
【図3】 図1における矢示B−B方向の断面図である。
【図4】 本実施形態に係るヨーク製造手順を説明するための説明図である。
【図5】 本実施形態に係るヨーク製造手順を説明するための説明図である。
【図6】 本実施形態に係るヨーク製造手順を説明するための説明図である。
【図7】 自在継手の概略構成を示した斜視図である。
【図8】 ヨークの概略構成を示した平面図である。
【図9】 図8における矢示F−F方向の断面図である。
【図10】 従来例に係るヨーク製造方法を説明するための説明図である。
【図11】 曲げ加工部位に作用する応力を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 自在継手用ヨーク
2 成形用素材
3 片部
4 端縁
5 圧延平板
10 基部
20 対向片
C 圧延方向
D 仮想折り曲げ線
t 板厚
t’ 端縁の肉厚

Claims (1)

  1. 基部と、一定の間隔を隔てて相互に対向するように前記基部から延設された一対の対向片とを備えた自在継手用ヨークを製造する方法であって、一定の板厚となるように圧延された金属製の圧延平板から、打ち抜き型を用いて成形用素材を打ち抜いた後、該成形用素材の前記対向片に相当する一対の片部を、曲げ加工により、直線状の仮想折り曲げ線に沿って相互に対向するように折り返して、前記基部と対向片とを成形する方法において、
    前記成形用素材を打ち抜く際に、前記仮想折り曲げ線が前記圧延平板の圧延方向と直交するように前記打ち抜き型を配置して前記成形用素材を打ち抜いた後、
    前記打ち抜き加工後の成形用素材の、前記曲げ加工が施される両側の端縁部であって、該端縁を含むその近傍領域をその表裏から押圧して、該端縁の肉厚を減少させ、しかる後、前記曲げ加工を行うようにしたことを特徴とする自在継手用ヨークの成形方法。
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