JP3831065B2 - 縦マクラギの連結部構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は縦マクラギの連結部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、道床として敷いたバラストに約70cmピッチで枕木を並べ、これらの枕木の直角方向に左右2本のレールを敷くことで鉄道の軌道を施工していた。枕木は木材を使用してきたが、森林資源保護の観点から、コンクリート製に置き換えられつつあるので、以下コンクリート製のものを含めて「マクラギ」と呼ぶことにする。
【0003】
2本のレールの下に横渡しした上記のマクラギを横マクラギと呼ぶが、この横マクラギは、左右のレールの間隔を一定に保つタイ機能には優れいるものの、レールの経年沈下を防ぐスリーパ機能には難がある。すなわち、横マクラギに輪荷重が長期に亘って作用することにより沈下が累積し、さらに横圧が作用することによる滑りで軌道に狂いが発生し、車両の動揺を招き、車両の走行が不安定なるため、頻繁に補修工事をしなければならず、作業者の負担が増し、工事費用が嵩む結果となっている。
【0004】
そこで、近年、レールの軸方向直下にコンクリート製のマクラギを敷設し、左右2条の縦マクラギを数メートルピッチで繋ぐ形式の「縦マクラギ」構造が開発され実用に供されるようになってきた。縦マクラギは約10mの長さで工場製作されたものを現場で敷設し、縦マクラギ同士を連結金具で繋いでいる。
【0005】
図8は従来の縦マクラギの連結部の分解図であり、縦マクラギ101,102は、端部に複数のロングナット103・・・(・・・は複数個を示す。以下同様。)を埋め込んだコンクリート製マクラギである。 104,104は連結板、105・・・は座金、106・・・は六角ボルトである。ロングナット103は厚肉鋼管にめすねじを切った長ナットである。
縦マクラギ101,102を図の様に直列に並べ、両側から連結板104,104を添え、六角ボルト106・・・をロングナット103・・・に締付ける構造のものである。
【0006】
図9は従来の縦マクラギの連結部の平面図であり、繋いだ縦マクラギ101,102の上に想像線で示すレール107を載せたことを示す。
図10は図9の10−10線断面図であり、横長矩形断面の縦マクラギ101に埋めたロングナット103,103に六角ボルト106,106を締付けることで、連結板104,104を縦マクラギ101の側面に密着させたことを示す。108,108はレール107を縦マクラギ101に止める止め金具である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図11(a)〜(c)は従来の縦マクラギの連結部の課題を示す図である。
(a)は従来の連結板104の作用図であり、例えば図右の縦マクラギ102から矢印▲1▼のごとく図左の縦マクラギ101へ力が伝わるとする。六角ボルト106・・・の締付け力と、六角ボルト106・・・の本数と、連結板−縦マクラギ間の摩擦係数との三要素の積が摩擦力となり、この摩擦力が前記矢印▲1▼の力を超えていれば問題はない。しかし、経年変化で六角ボルト106・・・に弛みが発生して、摩擦力が低下することがある。すると六角ボルト106に剪断力が作用し、六角ボルト106は首下部分で切断したり、またはロングナット103に曲げが掛って縦マクラギ101,102に亀裂が入るなどの不具合が発生しやすくなる。
【0008】
(b)は据え付け段階で左の縦マクラギ101に対して右の縦マクラギ102がδ0だけ心ずれを起こした状態を示す。左の縦マクラギ101が既設(設置済)で移動ができず、これに新たな縦マクラギ102を繋ごうとしたときに発生しやすい。このままでは、連結板104と縦マクラギ101,102との間にδ1,δ2の隙間が発生し、良好な連結部構造が構成できないことになる。従って、縦マクラギ102をジャッキで押すなどして矯正する必要があるが、この矯正作業は作業時間の延長と工数の増加とを招く。
(c)はカーブレールに合せるために縦マクラギ101,102を角度θだけ折曲げたものである。このときも、連結板104,104が縦マクラギ101,102に密着せず、良好な連結部構造が構成できないことになる。
【0009】
以上をまとめると、従来の連結部構造では、▲1▼六角ボルトの切断や縦マクラギの亀裂の発生が避けられない。▲2▼心ずれには容易に対応できない。▲3▼カーブレールに対応できない。
そこで、本発明の目的は、ボルトが切断せず、縦マクラギに割れが発生せず、心ずれなどの組立て誤差が吸収でき、且つカーブレールに対応させることのできる連結部構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1は、縦マクラギの高さ寸法とほぼ同じ高さのフランジと縦マクラギの横断面幅に左・右の遊びを加えた幅のウェブとからなる断面の溝形連結金具と、左・右の遊びに充填した充填材とで縦マクラギの連結構造を構成したことを特徴とする。
【0011】
ウェブを底にした溝形連結金具に一対の縦マクラギをセットし、縦マクラギとフランジとの間の隙間(遊び)に充填材を注入して固める。一対の縦マクラギは充填材を介して繋がる。
従って、ボルトが破断したり縦マクラギが割れる心配はない。遊びで心ずれや折れ曲がりを吸収させることができるので、組立てが容易となり、且つカーブレールに簡単に対応させることができる。
【0012】
請求項2は、フランジの下部に、空気抜き孔を開けたことを特徴とする。
縦マクラギとフランジとの間の隙間(遊び)に充填材を注入する際に、空気が排出できるので、充填材を確実に隙間に詰めることができる。
【0013】
請求項3は、溝形連結金具の両フランジに、ロングボルトを通すためのボルト孔を開け、ロングボルトを水平に貫通させるための鞘管を、コンクリート製の縦マクラギに埋設したことを特徴とする。
ロングボルトは首下寸法が十分に長いボルトを指す。
鞘管の内径はロングボルトの外径より大径である。左右のフランジをロングボルトで連結することにより、フランジが外へ広がる心配はなく、良好に充填材を貯溜するので、充填材の連結作用を長期に亘って発揮させることができる。
【0014】
請求項4は、ボルト孔をレールの軸方向に延びる長孔とし、この長孔を十分に塞ぐ大きさの大型座金を介してロングボルトを取付けるようにしたことを特徴とする。
一方のフランジ、鞘管及び他方のフランジにロングボルトを貫通させる場合、両フランジのボルト孔が長孔であれば、容易にロングボルトを取付けることができ、現場での組立工数を削減することができる。また、車両の内輪側と外輪側の縦マクラギの間隔にずれが生じるカーブレールにも対応できる。さらには、大型座金を採用したので、ボルトの頭若しくはナットが長孔に落込む心配はない。
【0015】
請求項5は、縦マクラギに鋼材を入れ、この鋼材に鞘管を結合したことを特徴とする。
縦マクラギに鋼材を入れることにより強度を上げることができ、鋼材に鞘管を結合することによりコンクリート流し込みの際に鞘管が動く心配はないので工場製作が容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る縦マクラギの連結部の平面図であり、縦マクラギの連結部は一対の縦マクラギ2,3の端部を納める溝形連結金具10と、この溝形連結金具10のフランジ11,11と縦マクラギ2,3の側面との間の隙間並びに縦マクラギ2,3端面間の隙間に充填した充填材5,5とからなる。
【0017】
図2は図1の2−2線断面図であり、溝形連結金具10は縦マクラギ2の高さ寸法とほぼ同じ高さのフランジ11,11と縦マクラギ2の横断面幅t1に左・右の遊びt2,t3を加えた幅Tのウェブ12とからなるものであり、例えば所定厚さの鋼製ウェブ12に鋼製フランジ11,11を溶接して製造する溶接製チャンネルである。13,13は溶接ビードである。
15・・・は鞘管(さや管、シース管)、16・・・は鋼材であり、この鋼材16・・・に鞘管15・・・を添わせて溶接するか、図示せぬスチールワイヤで結合することが望ましい。17・・・は空気抜き孔であり、充填材5を充填するときに空気を排出する作用をなす。
なお、前記鋼材16は、コンクリートを補強する材料であれば種類は任意であり、例えば鉄筋、PC撚り線、形鋼、メタルフレームである。
【0018】
図3は本発明の溝形連結金具の斜視図であり、溝形連結金具10は十分な長さを有すると共に、フランジ11,11に複数のボルト孔18・・・を上下2段に且つ千鳥に配列したものである。しかも、ボルト孔18・・・は図示せぬレールの軸方向に沿って延びる長孔としたことを特徴とする。
【0019】
ただし、長孔であるから普通サイズの座金では沈んでしまう虞れがある。そこで、フランジ11,11に接する座金を矩形座金、長円座金、楕円座金などの大型座金19とする。この大型座金19の寸法は次のように決定すると良い。
長孔(ボルト孔18)の短径をd1、長径をd2としたとき、大型座金19の短径D1は前記d1の約2倍、長径D2は前記d2の約2倍とする。これにより、大型座金19が一杯に寄っても長孔(ボルト孔18)へ沈み込む心配はない。
なお、大型座金19は回転を避けるために、施工後に大型座金19をフランジ11にビス止めする若しくは溶接の点着けをすることで、回り止めを講じることが望ましい。
【0020】
以上に述べた縦マクラギの連結部構造の製造及び組立て方法を順に説明する。
図4は本発明に係る縦マクラギの連結部の組立て要領図である。
▲1▼工場において;
先ず、横長矩形断面の縦マクラギ2,3は次の要領で製作する。なお、縦マクラギ2,3は上底が下底より狭い台形であれば、充填材5,5が容易に充填できることから好ましい。
図示せぬ型枠に、鋼材16・・・を配置し、好ましくは鞘管15・・・を鋼材16・・・に結合するようにして水平に配置する。鞘管15・・・は炭素鋼鋼管であれば溶接で結合することができる。樹脂管であればスチールワイヤで結合することができる。
少なくとも鞘管15・・・がずれないように押えた状態で、コンクリートを流し込んで縦マクラギ2,3を完成する。この縦マクラギ2,3の長さは約10mである。
【0021】
また、縦マクラギ2,3の幅に左・右の遊びを加えた内幅になるような大きさのウェブ12の両縁に縦マクラギ2,3の高さとほぼ同じ高さのフランジ11,11を立て、溶接する。つぎに、フランジ11,11にドリル及びミーリングカッタによる機械加工でボルト孔18・・・を開ける。これで、溝形連結金具10が完成する。
ボルト孔18・・・は、ガス切り法で開けることも、プレスによる打ち抜き法で開けることも可能であり、打ち抜きの場合は、予めフランジ11,11に孔を開けた後に前記溶接を施す。
しかし、溶接後に孔を開けた方がボルト孔18・・・を正しい位置に開けることができ、すなわち寸法精度が出やすいので好ましい。
【0022】
更に、大型座金19・・・、球面座金21・・・、ロングボルト22・・・及びナット23・・・を必要個数製造する。
球面座金21は背面が平面で、前面が球面のもので、ボルト孔18の心に対してロングボルト22の心が傾いたときにも、ロングボルト22の頭若しくはナット23が確実に球面に当り、ロングボルト22の軸力を均等にフランジ11へ伝えるための部品である。ただし、ロングボルト22の締付け力に余裕があるとき、ロングボルト22の本数が十分であるときには、球面座金21を一般の平座金に替えてもよい。
【0023】
前記ロングボルト22は、図示するごとくウェブ12の幅にナット23、座金19,19,21,21の厚さを加え、更に余裕代を見込んだ首下寸法の長ボルトであり、ボルト径は前記鞘管15の内径より僅かに小さい。なお、一般にボルト径はJIS(日本工業規格)で規定される径から選ぶため、鞘管15をロングボルト22に合せて選択する。
前記ロングボルト22は、丸棒から機械加工で削り出す、若しくは鍛造品を機械加工で仕上げるのいづれの方法で製造してもよい。
また、ロングボルト22は、みがき丸棒の両端にねじを切り、そこに各々ナットを捩じ込む形式の両ねじボルトであってもよい。
【0024】
▲2▼現場において;
溝形連結金具10を配置し、内面(ウェブ12の上面、フランジ11,11の内側面)のごみを除去する。
溝形連結金具10に縦マクラギ2,3を落込む。
図右のボルト孔18、鞘管15、図左のボルト孔18を串刺しする要領で、ロングボルト22、座金19,19,21,21を取付け、ナット23を取付ける。
【0025】
縦マクラギ2,3の両脇の隙間へ、充填材5,5を流し込み、養生する。充填材5,5を流し込む際に隙間の下部に空気が封じ込められ、この空気が充填不良や充填材強度低下の要因になる。そこで、空気を空気抜き孔17・・・を通じて排出するようにした。
充填材5は十分引張り・圧縮強度を発揮するものであればよく、セメント系モルタルや樹脂系モルタルが好適である。また、モルタルに炭素繊維、金属繊維を混合して強化することは望ましい。
これで、図1,2に示した縦マクラギの連結部構造が完成したことになる。
【0026】
次に、本発明の縦マクラギの連結部構造の作用を述べる。
図5は本発明の縦マクラギの連結部構造における強度説明図であり、例えば図右の縦マクラギ3から充填材5を介して矢印a,矢印bのごとく左の縦マクラギ2に力が伝わる。矢印cは溝形連結金具10を介するものであるがこれは比較的小さい。
すなわち、本発明では縦マクラギ2,3同士を主に充填材5で連結したことを特徴とする。
そして、図2において、ロングボルト22は鞘管15に密着しているわけではないので、ロングボルト22に直接的に剪断力が作用する心配はなく、ロングボルト22が破断したり、縦マクラギ2が割れたりする心配はない。
【0027】
図6(a),(b)は本発明の縦マクラギの連結部構造における作用図である。
(a)は据え付け段階で左の縦マクラギ2に対して右の縦マクラギ3がδ4だけ心ずれを起こした状態を示す。左の縦マクラギ2が既設(設置済)で移動ができず、これに新たな縦マクラギ3を繋ごうとしたときに発生しやすい。
前記δ4を遊びt2,t3で吸収することができるので、良好な連結部が構成できる。従って、縦マクラギ3を矯正する必要はなく、現場作業は簡単になる。
(b)はカーブレールに合せるために縦マクラギ2,3を角度θだけ折曲げたものである。この角度θを遊びt2,t3で吸収させることができる。
【0028】
以上をまとめると、本発明の連結部構造では、ボルトの切断や縦マクラギの亀裂の心配が無く、心ずれには容易に対応でき、カーブレールにも対応できる。
【0029】
図7は図2の別実施例図であり、溝形連結金具10Bをプレス曲げ若しくは圧延ロールで曲げて製造した非溶接鋼材としたことを特徴とする。この溝形連結金具10Bは多量生産に適し、図2に示した溝形連結金具10は少量生産に適するから、需要に応じて選択すればよい。
また、縦マクラギ2,3は上底を下底に対して大きく狭めた台形断面を呈し、充填材5,5の充填を容易にしたことを特徴とする。
他の構成は図2と同じであるから、符号を準用し説明を省略する。
【0030】
尚、本実施例ではロングボルト22に1個のナット23を捩じ込んだが、弛み止めを考慮してナット23を2個にしてもよい。また、ロングボルト22として両ねじボルトを採用した場合には、フランジ11を2個のナット23,23で挟むことでフランジ11,11の間隔を一定に保つようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、縦マクラギの高さ寸法とほぼ同じ高さのフランジと縦マクラギの横断面幅に左・右の遊びを加えた幅のウェブとからなる断面の溝形連結金具と、左・右の遊びに充填した充填材とで縦マクラギの連結構造を構成したことを特徴とする。
【0032】
ウェブを底にした溝形連結金具に一対の縦マクラギをセットし、縦マクラギとフランジとの間の隙間(遊び)に充填材を注入して固める。一対の縦マクラギは充填材を介して繋がる。
従って、ボルトが破断したり縦マクラギが割れる心配はない。遊びで心ずれや折れ曲がりを吸収させることができるので、組立てが容易となり、且つカーブレールに簡単に対応させることができる。
【0033】
請求項2は、フランジの下部に、空気抜き孔を開けたことを特徴とする。
縦マクラギとフランジとの間の隙間(遊び)に充填材を注入する際に、空気が排出できるので、充填材を確実に隙間に詰めることができる。
【0034】
請求項3は、溝形連結金具の両フランジに、ロングボルトを通すためのボルト孔を開け、ロングボルトを水平に貫通させるための鞘管を、コンクリート製の縦マクラギに埋設したことを特徴とする。
鞘管の内径はロングボルトの外径より大径である。左右のフランジをロングボルトで連結することにより、フランジが外へ広がる心配はなく、良好に充填材を貯溜するので、充填材の連結作用を長期に亘って発揮させることができる。
【0035】
請求項4は、ボルト孔をレールの軸方向に延びる長孔とし、この長孔を十分に塞ぐ大きさの大型座金を介してロングボルトを取付けるようにしたことを特徴とする。
一方のフランジ、鞘管及び他方のフランジにロングボルトを貫通させる場合、両フランジのボルト孔が長孔であれば、容易にロングボルトを取付けることができ、現場での組立工数を削減することができる。また、車両の内輪側と外輪側の縦マクラギの間隔にずれが生じるカーブレールにも対応できる。さらには、大型座金を採用したので、ボルトの頭若しくはナットが長孔に落込む心配はない。
【0036】
請求項5は、縦マクラギに鋼材を入れ、この鋼材に鞘管を結合したことを特徴とする。
縦マクラギに鋼材を入れることにより強度を上げることができ、鋼材に鞘管を結合することによりコンクリート流し込みの際に鞘管が動く心配はないので工場製作が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縦マクラギの連結部の平面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】本発明の溝形連結金具の斜視図
【図4】本発明に係る縦マクラギの連結部の組立て要領図
【図5】本発明の縦マクラギの連結部構造における強度説明図
【図6】本発明の縦マクラギの連結部構造における作用図
【図7】図2の別実施例図
【図8】従来の縦マクラギの連結部の分解図
【図9】従来の縦マクラギの連結部の平面図
【図10】図9の10−10線断面図
【図11】従来の縦マクラギの連結部の課題を示す図
【符号の説明】
2,3…縦マクラギ、5…充填材、10,10B…溝形連結金具、11…フランジ、12…ウェブ、15…鞘管、16…鋼材、17…空気抜き孔、18…ボルト孔、19…大型座金、21…球面座金、22…ロングボルト、23…ナット、107…レール、t2,t3…遊び。
【発明の属する技術分野】
本発明は縦マクラギの連結部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、道床として敷いたバラストに約70cmピッチで枕木を並べ、これらの枕木の直角方向に左右2本のレールを敷くことで鉄道の軌道を施工していた。枕木は木材を使用してきたが、森林資源保護の観点から、コンクリート製に置き換えられつつあるので、以下コンクリート製のものを含めて「マクラギ」と呼ぶことにする。
【0003】
2本のレールの下に横渡しした上記のマクラギを横マクラギと呼ぶが、この横マクラギは、左右のレールの間隔を一定に保つタイ機能には優れいるものの、レールの経年沈下を防ぐスリーパ機能には難がある。すなわち、横マクラギに輪荷重が長期に亘って作用することにより沈下が累積し、さらに横圧が作用することによる滑りで軌道に狂いが発生し、車両の動揺を招き、車両の走行が不安定なるため、頻繁に補修工事をしなければならず、作業者の負担が増し、工事費用が嵩む結果となっている。
【0004】
そこで、近年、レールの軸方向直下にコンクリート製のマクラギを敷設し、左右2条の縦マクラギを数メートルピッチで繋ぐ形式の「縦マクラギ」構造が開発され実用に供されるようになってきた。縦マクラギは約10mの長さで工場製作されたものを現場で敷設し、縦マクラギ同士を連結金具で繋いでいる。
【0005】
図8は従来の縦マクラギの連結部の分解図であり、縦マクラギ101,102は、端部に複数のロングナット103・・・(・・・は複数個を示す。以下同様。)を埋め込んだコンクリート製マクラギである。 104,104は連結板、105・・・は座金、106・・・は六角ボルトである。ロングナット103は厚肉鋼管にめすねじを切った長ナットである。
縦マクラギ101,102を図の様に直列に並べ、両側から連結板104,104を添え、六角ボルト106・・・をロングナット103・・・に締付ける構造のものである。
【0006】
図9は従来の縦マクラギの連結部の平面図であり、繋いだ縦マクラギ101,102の上に想像線で示すレール107を載せたことを示す。
図10は図9の10−10線断面図であり、横長矩形断面の縦マクラギ101に埋めたロングナット103,103に六角ボルト106,106を締付けることで、連結板104,104を縦マクラギ101の側面に密着させたことを示す。108,108はレール107を縦マクラギ101に止める止め金具である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図11(a)〜(c)は従来の縦マクラギの連結部の課題を示す図である。
(a)は従来の連結板104の作用図であり、例えば図右の縦マクラギ102から矢印▲1▼のごとく図左の縦マクラギ101へ力が伝わるとする。六角ボルト106・・・の締付け力と、六角ボルト106・・・の本数と、連結板−縦マクラギ間の摩擦係数との三要素の積が摩擦力となり、この摩擦力が前記矢印▲1▼の力を超えていれば問題はない。しかし、経年変化で六角ボルト106・・・に弛みが発生して、摩擦力が低下することがある。すると六角ボルト106に剪断力が作用し、六角ボルト106は首下部分で切断したり、またはロングナット103に曲げが掛って縦マクラギ101,102に亀裂が入るなどの不具合が発生しやすくなる。
【0008】
(b)は据え付け段階で左の縦マクラギ101に対して右の縦マクラギ102がδ0だけ心ずれを起こした状態を示す。左の縦マクラギ101が既設(設置済)で移動ができず、これに新たな縦マクラギ102を繋ごうとしたときに発生しやすい。このままでは、連結板104と縦マクラギ101,102との間にδ1,δ2の隙間が発生し、良好な連結部構造が構成できないことになる。従って、縦マクラギ102をジャッキで押すなどして矯正する必要があるが、この矯正作業は作業時間の延長と工数の増加とを招く。
(c)はカーブレールに合せるために縦マクラギ101,102を角度θだけ折曲げたものである。このときも、連結板104,104が縦マクラギ101,102に密着せず、良好な連結部構造が構成できないことになる。
【0009】
以上をまとめると、従来の連結部構造では、▲1▼六角ボルトの切断や縦マクラギの亀裂の発生が避けられない。▲2▼心ずれには容易に対応できない。▲3▼カーブレールに対応できない。
そこで、本発明の目的は、ボルトが切断せず、縦マクラギに割れが発生せず、心ずれなどの組立て誤差が吸収でき、且つカーブレールに対応させることのできる連結部構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1は、縦マクラギの高さ寸法とほぼ同じ高さのフランジと縦マクラギの横断面幅に左・右の遊びを加えた幅のウェブとからなる断面の溝形連結金具と、左・右の遊びに充填した充填材とで縦マクラギの連結構造を構成したことを特徴とする。
【0011】
ウェブを底にした溝形連結金具に一対の縦マクラギをセットし、縦マクラギとフランジとの間の隙間(遊び)に充填材を注入して固める。一対の縦マクラギは充填材を介して繋がる。
従って、ボルトが破断したり縦マクラギが割れる心配はない。遊びで心ずれや折れ曲がりを吸収させることができるので、組立てが容易となり、且つカーブレールに簡単に対応させることができる。
【0012】
請求項2は、フランジの下部に、空気抜き孔を開けたことを特徴とする。
縦マクラギとフランジとの間の隙間(遊び)に充填材を注入する際に、空気が排出できるので、充填材を確実に隙間に詰めることができる。
【0013】
請求項3は、溝形連結金具の両フランジに、ロングボルトを通すためのボルト孔を開け、ロングボルトを水平に貫通させるための鞘管を、コンクリート製の縦マクラギに埋設したことを特徴とする。
ロングボルトは首下寸法が十分に長いボルトを指す。
鞘管の内径はロングボルトの外径より大径である。左右のフランジをロングボルトで連結することにより、フランジが外へ広がる心配はなく、良好に充填材を貯溜するので、充填材の連結作用を長期に亘って発揮させることができる。
【0014】
請求項4は、ボルト孔をレールの軸方向に延びる長孔とし、この長孔を十分に塞ぐ大きさの大型座金を介してロングボルトを取付けるようにしたことを特徴とする。
一方のフランジ、鞘管及び他方のフランジにロングボルトを貫通させる場合、両フランジのボルト孔が長孔であれば、容易にロングボルトを取付けることができ、現場での組立工数を削減することができる。また、車両の内輪側と外輪側の縦マクラギの間隔にずれが生じるカーブレールにも対応できる。さらには、大型座金を採用したので、ボルトの頭若しくはナットが長孔に落込む心配はない。
【0015】
請求項5は、縦マクラギに鋼材を入れ、この鋼材に鞘管を結合したことを特徴とする。
縦マクラギに鋼材を入れることにより強度を上げることができ、鋼材に鞘管を結合することによりコンクリート流し込みの際に鞘管が動く心配はないので工場製作が容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る縦マクラギの連結部の平面図であり、縦マクラギの連結部は一対の縦マクラギ2,3の端部を納める溝形連結金具10と、この溝形連結金具10のフランジ11,11と縦マクラギ2,3の側面との間の隙間並びに縦マクラギ2,3端面間の隙間に充填した充填材5,5とからなる。
【0017】
図2は図1の2−2線断面図であり、溝形連結金具10は縦マクラギ2の高さ寸法とほぼ同じ高さのフランジ11,11と縦マクラギ2の横断面幅t1に左・右の遊びt2,t3を加えた幅Tのウェブ12とからなるものであり、例えば所定厚さの鋼製ウェブ12に鋼製フランジ11,11を溶接して製造する溶接製チャンネルである。13,13は溶接ビードである。
15・・・は鞘管(さや管、シース管)、16・・・は鋼材であり、この鋼材16・・・に鞘管15・・・を添わせて溶接するか、図示せぬスチールワイヤで結合することが望ましい。17・・・は空気抜き孔であり、充填材5を充填するときに空気を排出する作用をなす。
なお、前記鋼材16は、コンクリートを補強する材料であれば種類は任意であり、例えば鉄筋、PC撚り線、形鋼、メタルフレームである。
【0018】
図3は本発明の溝形連結金具の斜視図であり、溝形連結金具10は十分な長さを有すると共に、フランジ11,11に複数のボルト孔18・・・を上下2段に且つ千鳥に配列したものである。しかも、ボルト孔18・・・は図示せぬレールの軸方向に沿って延びる長孔としたことを特徴とする。
【0019】
ただし、長孔であるから普通サイズの座金では沈んでしまう虞れがある。そこで、フランジ11,11に接する座金を矩形座金、長円座金、楕円座金などの大型座金19とする。この大型座金19の寸法は次のように決定すると良い。
長孔(ボルト孔18)の短径をd1、長径をd2としたとき、大型座金19の短径D1は前記d1の約2倍、長径D2は前記d2の約2倍とする。これにより、大型座金19が一杯に寄っても長孔(ボルト孔18)へ沈み込む心配はない。
なお、大型座金19は回転を避けるために、施工後に大型座金19をフランジ11にビス止めする若しくは溶接の点着けをすることで、回り止めを講じることが望ましい。
【0020】
以上に述べた縦マクラギの連結部構造の製造及び組立て方法を順に説明する。
図4は本発明に係る縦マクラギの連結部の組立て要領図である。
▲1▼工場において;
先ず、横長矩形断面の縦マクラギ2,3は次の要領で製作する。なお、縦マクラギ2,3は上底が下底より狭い台形であれば、充填材5,5が容易に充填できることから好ましい。
図示せぬ型枠に、鋼材16・・・を配置し、好ましくは鞘管15・・・を鋼材16・・・に結合するようにして水平に配置する。鞘管15・・・は炭素鋼鋼管であれば溶接で結合することができる。樹脂管であればスチールワイヤで結合することができる。
少なくとも鞘管15・・・がずれないように押えた状態で、コンクリートを流し込んで縦マクラギ2,3を完成する。この縦マクラギ2,3の長さは約10mである。
【0021】
また、縦マクラギ2,3の幅に左・右の遊びを加えた内幅になるような大きさのウェブ12の両縁に縦マクラギ2,3の高さとほぼ同じ高さのフランジ11,11を立て、溶接する。つぎに、フランジ11,11にドリル及びミーリングカッタによる機械加工でボルト孔18・・・を開ける。これで、溝形連結金具10が完成する。
ボルト孔18・・・は、ガス切り法で開けることも、プレスによる打ち抜き法で開けることも可能であり、打ち抜きの場合は、予めフランジ11,11に孔を開けた後に前記溶接を施す。
しかし、溶接後に孔を開けた方がボルト孔18・・・を正しい位置に開けることができ、すなわち寸法精度が出やすいので好ましい。
【0022】
更に、大型座金19・・・、球面座金21・・・、ロングボルト22・・・及びナット23・・・を必要個数製造する。
球面座金21は背面が平面で、前面が球面のもので、ボルト孔18の心に対してロングボルト22の心が傾いたときにも、ロングボルト22の頭若しくはナット23が確実に球面に当り、ロングボルト22の軸力を均等にフランジ11へ伝えるための部品である。ただし、ロングボルト22の締付け力に余裕があるとき、ロングボルト22の本数が十分であるときには、球面座金21を一般の平座金に替えてもよい。
【0023】
前記ロングボルト22は、図示するごとくウェブ12の幅にナット23、座金19,19,21,21の厚さを加え、更に余裕代を見込んだ首下寸法の長ボルトであり、ボルト径は前記鞘管15の内径より僅かに小さい。なお、一般にボルト径はJIS(日本工業規格)で規定される径から選ぶため、鞘管15をロングボルト22に合せて選択する。
前記ロングボルト22は、丸棒から機械加工で削り出す、若しくは鍛造品を機械加工で仕上げるのいづれの方法で製造してもよい。
また、ロングボルト22は、みがき丸棒の両端にねじを切り、そこに各々ナットを捩じ込む形式の両ねじボルトであってもよい。
【0024】
▲2▼現場において;
溝形連結金具10を配置し、内面(ウェブ12の上面、フランジ11,11の内側面)のごみを除去する。
溝形連結金具10に縦マクラギ2,3を落込む。
図右のボルト孔18、鞘管15、図左のボルト孔18を串刺しする要領で、ロングボルト22、座金19,19,21,21を取付け、ナット23を取付ける。
【0025】
縦マクラギ2,3の両脇の隙間へ、充填材5,5を流し込み、養生する。充填材5,5を流し込む際に隙間の下部に空気が封じ込められ、この空気が充填不良や充填材強度低下の要因になる。そこで、空気を空気抜き孔17・・・を通じて排出するようにした。
充填材5は十分引張り・圧縮強度を発揮するものであればよく、セメント系モルタルや樹脂系モルタルが好適である。また、モルタルに炭素繊維、金属繊維を混合して強化することは望ましい。
これで、図1,2に示した縦マクラギの連結部構造が完成したことになる。
【0026】
次に、本発明の縦マクラギの連結部構造の作用を述べる。
図5は本発明の縦マクラギの連結部構造における強度説明図であり、例えば図右の縦マクラギ3から充填材5を介して矢印a,矢印bのごとく左の縦マクラギ2に力が伝わる。矢印cは溝形連結金具10を介するものであるがこれは比較的小さい。
すなわち、本発明では縦マクラギ2,3同士を主に充填材5で連結したことを特徴とする。
そして、図2において、ロングボルト22は鞘管15に密着しているわけではないので、ロングボルト22に直接的に剪断力が作用する心配はなく、ロングボルト22が破断したり、縦マクラギ2が割れたりする心配はない。
【0027】
図6(a),(b)は本発明の縦マクラギの連結部構造における作用図である。
(a)は据え付け段階で左の縦マクラギ2に対して右の縦マクラギ3がδ4だけ心ずれを起こした状態を示す。左の縦マクラギ2が既設(設置済)で移動ができず、これに新たな縦マクラギ3を繋ごうとしたときに発生しやすい。
前記δ4を遊びt2,t3で吸収することができるので、良好な連結部が構成できる。従って、縦マクラギ3を矯正する必要はなく、現場作業は簡単になる。
(b)はカーブレールに合せるために縦マクラギ2,3を角度θだけ折曲げたものである。この角度θを遊びt2,t3で吸収させることができる。
【0028】
以上をまとめると、本発明の連結部構造では、ボルトの切断や縦マクラギの亀裂の心配が無く、心ずれには容易に対応でき、カーブレールにも対応できる。
【0029】
図7は図2の別実施例図であり、溝形連結金具10Bをプレス曲げ若しくは圧延ロールで曲げて製造した非溶接鋼材としたことを特徴とする。この溝形連結金具10Bは多量生産に適し、図2に示した溝形連結金具10は少量生産に適するから、需要に応じて選択すればよい。
また、縦マクラギ2,3は上底を下底に対して大きく狭めた台形断面を呈し、充填材5,5の充填を容易にしたことを特徴とする。
他の構成は図2と同じであるから、符号を準用し説明を省略する。
【0030】
尚、本実施例ではロングボルト22に1個のナット23を捩じ込んだが、弛み止めを考慮してナット23を2個にしてもよい。また、ロングボルト22として両ねじボルトを採用した場合には、フランジ11を2個のナット23,23で挟むことでフランジ11,11の間隔を一定に保つようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、縦マクラギの高さ寸法とほぼ同じ高さのフランジと縦マクラギの横断面幅に左・右の遊びを加えた幅のウェブとからなる断面の溝形連結金具と、左・右の遊びに充填した充填材とで縦マクラギの連結構造を構成したことを特徴とする。
【0032】
ウェブを底にした溝形連結金具に一対の縦マクラギをセットし、縦マクラギとフランジとの間の隙間(遊び)に充填材を注入して固める。一対の縦マクラギは充填材を介して繋がる。
従って、ボルトが破断したり縦マクラギが割れる心配はない。遊びで心ずれや折れ曲がりを吸収させることができるので、組立てが容易となり、且つカーブレールに簡単に対応させることができる。
【0033】
請求項2は、フランジの下部に、空気抜き孔を開けたことを特徴とする。
縦マクラギとフランジとの間の隙間(遊び)に充填材を注入する際に、空気が排出できるので、充填材を確実に隙間に詰めることができる。
【0034】
請求項3は、溝形連結金具の両フランジに、ロングボルトを通すためのボルト孔を開け、ロングボルトを水平に貫通させるための鞘管を、コンクリート製の縦マクラギに埋設したことを特徴とする。
鞘管の内径はロングボルトの外径より大径である。左右のフランジをロングボルトで連結することにより、フランジが外へ広がる心配はなく、良好に充填材を貯溜するので、充填材の連結作用を長期に亘って発揮させることができる。
【0035】
請求項4は、ボルト孔をレールの軸方向に延びる長孔とし、この長孔を十分に塞ぐ大きさの大型座金を介してロングボルトを取付けるようにしたことを特徴とする。
一方のフランジ、鞘管及び他方のフランジにロングボルトを貫通させる場合、両フランジのボルト孔が長孔であれば、容易にロングボルトを取付けることができ、現場での組立工数を削減することができる。また、車両の内輪側と外輪側の縦マクラギの間隔にずれが生じるカーブレールにも対応できる。さらには、大型座金を採用したので、ボルトの頭若しくはナットが長孔に落込む心配はない。
【0036】
請求項5は、縦マクラギに鋼材を入れ、この鋼材に鞘管を結合したことを特徴とする。
縦マクラギに鋼材を入れることにより強度を上げることができ、鋼材に鞘管を結合することによりコンクリート流し込みの際に鞘管が動く心配はないので工場製作が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縦マクラギの連結部の平面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】本発明の溝形連結金具の斜視図
【図4】本発明に係る縦マクラギの連結部の組立て要領図
【図5】本発明の縦マクラギの連結部構造における強度説明図
【図6】本発明の縦マクラギの連結部構造における作用図
【図7】図2の別実施例図
【図8】従来の縦マクラギの連結部の分解図
【図9】従来の縦マクラギの連結部の平面図
【図10】図9の10−10線断面図
【図11】従来の縦マクラギの連結部の課題を示す図
【符号の説明】
2,3…縦マクラギ、5…充填材、10,10B…溝形連結金具、11…フランジ、12…ウェブ、15…鞘管、16…鋼材、17…空気抜き孔、18…ボルト孔、19…大型座金、21…球面座金、22…ロングボルト、23…ナット、107…レール、t2,t3…遊び。
Claims (5)
- レールの軸方向直下に敷設する縦マクラギ同士を連結する縦マクラギの連結部構造において、縦マクラギの高さ寸法とほぼ同じ高さのフランジと縦マクラギの横断面幅に左・右の遊びを加えた幅のウェブとからなる断面の溝形連結金具と、前記左・右の遊びに充填した充填材とで構成したことを特徴とする縦マクラギの連結部構造。
- 前記フランジの下部に、空気抜き孔を開けたことを特徴とする請求項1記載の縦マクラギの連結部構造。
- 前記溝形連結金具の両フランジに、ロングボルトを通すためのボルト孔を開け、前記ロングボルトを水平に貫通させるための鞘管を、コンクリート製の縦マクラギに埋設したことを特徴とする請求項1記載又は請求項2の縦マクラギの連結部構造。
- 前記ボルト孔をレールの軸方向に伸びる長孔とし、この長孔を十分に塞ぐ大きさの大型座金を介して前記ロングボルトを取付けるようにしたことを特徴とする請求項3記載の縦マクラギの連結部構造。
- 縦マクラギに鋼材を入れ、この鋼材に前記鞘管を結合したことを特徴とする請求項3記載の縦マクラギの連結部構造。
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