JP3828792B2 - ステッピングモータ用移動量算出装置及びステッピングモータ用駆動装置 - Google Patents

ステッピングモータ用移動量算出装置及びステッピングモータ用駆動装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ステッピングモータ用移動量算出装置及びステッピングモータ用駆動装置に係わり、特に、ステッピングモータの駆動力がギアを介して伝達される被駆動部材の現位置と、被駆動部材の目標位置との差分を、移動量として算出するステッピングモータ用移動量算出装置及び上記移動量に応じて、前記ステッピングモータの回転を制御するステッピングモータ用駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ステッピングモータを用いた車両用指示装置として、図1に示すような指示装置が知られている。同図において、指示装置は、ステッピングモータ1と、このステッピングモータ1の回転に連動する、被駆動部材としての指針2と、ステッピングモータ1の回転を制御するステッピングモータ用駆動装置3(以下、単に駆動装置3と略記する。)とを備えている。上述したステッピングモータ1は、2つの励磁コイル1a1及び1a2と、NS極が交互に3極ずつ着磁され、励磁コイル1a1及び1a2の励磁状態の変化に追従して回転する回転子1bと、回転子1bの駆動力を指針2に伝えるギア1cとを備えている。
【0003】
上記指示装置が例えば車速計として用いられている場合、駆動装置3は、指針2の現角度θnと、目標角度θoとの差である移動量(θo−θn)に応じて、回転子1bを回転させることにより、指針2が移動量(θo−θn)だけ回転して目標角度θoを指示するようになる。
【0004】
上記目標角度θoは、車速センサの出力である速度情報に応じた角度データθiが算出される毎に、当該角度データθiに更新される。また、上記現角度θnは、ステッピングモータ1が回転する毎に、その回転量に応じて更新される。従って、上述したように、指針2が移動量(θo−θn)だけ回転するようにステッピングモータ1を回転させた結果、現角度θnは、目標角度θoに更新される。上記角度データθiは、速度情報0km/hのとき、基準角度0°(=請求項中の基準位置に相当。)が算出され、速度情報が増加するに従って、増加するデータである。
【0005】
なお、指針2が0km/mの目盛上に近づく方向に、ステッピングモータ1を回転させることを逆回転、逆回転中の指針2の回転方向を逆回転方向Y1とする。これに対して、指針2が0km/hの目盛から遠ざかる方向に、ステッピングモータ1を回転させることを正回転、正回転中の指針2の回転方向を正回転方向Y2とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したギア1cを介して回転子1bの駆動力を指針2に伝えるような車両用指示装置には、以下に述べる問題点があった。すなわち、図8に示すように、指針2が、正回転方向Y2側に位置する目標角度θoを指示するように、ステッピングモータ1を正回転させると、指針2は、目標角度θoを指示せず、目標角度θoから誤差角αu分、逆回転方向Y1側の角度θ2を指示して、停止してしまう。
【0007】
また、指針2が逆回転方向Y1側に位置する目標角度θoを指示するように、ステッピングモータ1を逆回転させた場合も、指針2は、目標角度θoを指示せずに、目標角度θoから誤差角αd分、正回転方向Y2側の角度θ1を指示して、停止してしまう。このため、上記車両用指示装置は、正確に速度情報を指示することができないという問題があった。
【0008】
上記誤差角αu及びαdは、ステッピングモータ1内のギア1cのバックラッシュに起因して生じる。
以下、上記誤差角αu及びαdが発生する原因の詳細を、図9及び図10を参照して説明する。まず、ギア1cが初期状態で、図9(b)に示すように、ニュートラルな状態であるとする。そして、このとき、指針2が、実際に速度0km/hの目盛上を指示し、かつ、駆動装置3により、現角度θnが0°であると認識されている。
【0009】
その後、角度データθi1(>0°)の入力に応じて、目標角度θoが角度データθi1に更新されると、駆動装置3は、指針2が目標角度θo=θi1を指示するようにステッピングモータ1を正回転させる。しかし、回転し始めは、ステッピングモータ1の回転に応じて、指針2側のギア1c2が、回転子1b側のギア1c1に対して、ニュートラルな状態から(図9(b))、一方に片寄せられた状態(図9(a))となる位置まで回転するだけで、ステッピングモータ1の駆動力が指針2に伝達されない。
【0010】
このため、この間、指針2は動かない。図10に示すように、この指針2が動かない間の範囲を不動範囲Aとする。ところが、駆動装置3は、このバックラッシュ解消のために指針2が動かない間であっても、指針2を角度αu(図10参照)、回転させる分、ステッピングモータ1を回転させている。このため、駆動装置3は、指針2が角度0°を指示したまま動いていないにも拘わらず、指針2が角度αuを指示していると認識する。従って、駆動装置3が、現角度θn=θi1となるように、ステッピングモータ1を回転させても、指針2は、角度θi1を指示せず、角度(θi1−αu)を指示し、誤差角αuが生じる。
【0011】
次に、角度データθi2(<θi1)の入力に応じて、目標角度θoが角度データθi2に更新されると、駆動装置3は、ステッピングモータ1の回転を反転する。しかし、反転し始めは、ステッピングモータ1の回転に応じて、ギア1c2が、ギア1c1に対して、一方に片寄せされた状態(図9(a))から、他方に片寄せされた状態(図9(c))となるだけで、ステッピングモータ1の駆動力が指針2に伝達されない。
【0012】
このため、この間、指針2が動かない。図10に示すように、反転後に指針2が動かない間の範囲を不動範囲Bとする。ところが、駆動装置3は、バックラッシュ解消のために指針2が動かない間であっても、指針2を角度βに回転させる分、ステッピングモータ1を回転させている。
【0013】
このため、駆動装置3は、指針2が角度(θi1−αu)分で停止しているにも拘わらず、指針2が角度(θi1−β)を指示していると認識する。従って、その後、駆動装置3が、現角度θn=θi2となるように、ステッピングモータ1を逆回転すると、指針2は、角度θi2+αd(∵αd=β−αu)を指示して停止する。なお、図10では説明を簡単にするため、αu=αd=β/2となっている。
【0014】
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、算出した被駆動部材の移動量に応じて、ステッピングモータを回転させた結果、被駆動部材が実際に停止する位置と、被駆動部材の目標位置との誤差を低減できるステッピングモータ用移動量算出装置及び当該ステッピングモータ用移動量算出装置を用いたステッピングモータ用駆動装置を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、ステッピングモータの駆動力がギアを介して伝達される被駆動部材の現位置と前記被駆動部材の目標位置との差分を移動量として算出する移動量算出手段と、前記ステッピングモータの回転量に応じて前記現位置を更新する更新手段と、前記現位置及び前記目標位置は、基準位置からの移動量で表されるステッピングモータ用移動量算出装置において、前記移動量算出手段は、前記移動量を算出する毎に前記現位置及び前記目標位置に基づき、前記被駆動部材の移動方向を検出する移動方向検出手段を有し、前記移動方向が前記基準位置から遠ざかる方向であるとき前記差分に第1所定値を加算した値を移動量とし、前記移動方向が、前記基準位置に近づく方向であるとき前記差分から第2所定値を減算した値を移動量とすることを特徴とするステッピングモータ用駆動装置に存する。
【0016】
請求項4記載の発明は、ステッピングモータの駆動力がギアを介して伝達される被駆動部材の現位置と前記被駆動部材の目標位置との差分を移動量として算出する移動量算出手段と、前記ステッピングモータの回転量に応じて前記現位置を更新する更新手段と、前記移動量に応じて励磁信号を前記ステッピングモータに対して出力し、前記ステッピングモータの回転を制御する回転手段とを備え、前記現位置及び前記目標位置は、基準位置からの移動量で表されるステッピングモータ用駆動装置において、前記移動量算出手段は、前記移動量を算出する毎に前記現位置及び前記目標位置に基づき、前記被駆動部材の移動方向を検出する移動方向検出手段を有し、前記移動方向が、前記基準位置から遠ざかる方向であるとき前記差分に第1所定値を加算した値を移動量とし、前記移動方向が、前記基準位置に近づく方向であるとき前記差分から第2所定値を減算した値を移動量とすることを特徴とするステッピングモータ用駆動装置に存する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載のステッピングモータ用駆動装置であって、前記回転手段は、前記移動方向が前記基準位置から遠ざかる方向であり、かつ前記現位置と前記目標位置との差分が(−前記第1所定値)であるとき、又は、前記移動方向が前記基準位置に近づく方向であり、かつ前記現位置と前記目標位置との差分が前記第2所定値と等しいとき、前記移動量に応じた励磁信号の出力を停止することを特徴とするステッピングモータ用駆動装置に存する。
【0017】
請求項1及び4記載の発明によれば、移動量算出手段内において、移動方向検出手段が、ステッピングモータの駆動力がギアを介して伝達される被駆動部材の現位置及び被駆動部材の目標位置に基づき、移動方向を検出する。移動方向が基準位置から遠ざかる方向であるとき、移動量算出手段が、現位置と目標位置との差分に第1所定値を加算した値を、移動量として算出する。移動方向が基準位置から近づく方向であるとき、移動量算出手段が、現位置と目標位置との差分から第2所定値を減算した値を、移動量として算出する。現位置は、更新手段により、ステッピングモータの回転量に応じて、更新されている。
【0018】
ところで、移動方向が基準位置から遠ざかる方向であるとき、現位置と目標位置との差分を、移動量として算出し、この移動量に応じた励磁信号を出力して、ステッピングモータを回転させると、ギアのバックラッシュ発生に起因して、被駆動部材は、目標位置で停止せず、目標位置から誤差分、基準位置に近づく方向にある誤差目標位置で停止してしまう。そこで、以上のように、移動方向が基準位置から遠ざかる方向であるとき、上記差分に第1所定値を加算した値を移動量として算出すれば、上記誤差目標位置から第1所定値分、基準位置から遠ざかる方向、すなわち、目標位置に近づく方向にある位置で停止させることができる。
【0019】
また、移動方向が基準位置に近づく方向であるとき、現位置と目標位置との差分を、移動量として算出し、この移動量に応じた励磁信号を出力して、ステッピングモータを回転させると、ギアのバックラッシュ発生に起因して、被駆動部材は、目標位置で停止せず、目標位置から誤差分、基準位置から遠ざかる方向にある誤差目標位置で停止してしまう。そこで、以上のように、移動方向が基準位置に近づく方向であるとき、上記差分から第2所定値を減算した値を移動量として算出すれば、上記誤差目標位置から第2所定値分、基準位置に近づく方向、すなわち、目標位置に近づく方向にある位置で停止させることができる。
【0020】
従って、移動方向に応じて、被駆動部材の現位置と目標位置との差分に、第1所定値を加算したり、第2所定値を減算したりする移動量算出手段により、算出された被駆動部材の移動量に応じて、ステッピングモータを回転させた結果、被駆動部材が実際に停止する位置と、被駆動部材の目標位置との誤差を低減できる。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のステッピングモータ用移動量算出装置であって、前記第1所定値の大きさは、前記被駆動部材が、前記基準位置から遠ざかる方向へ移動中に生じる、前記現位置と、前記被駆動部材が実際にある位置との差に相当し、前記第2所定値の大きさは、前記被駆動部材が、前記基準位置に近づく方向へ移動中に生じる、前記現位置と、前記被駆動部材が実際にある位置との差に相当することを特徴とするステッピングモータ用移動量算出装置に存する。
【0022】
請求項2記載の発明によれば、被駆動部材が、前記基準位置から遠ざかる方向へ移動中に生じる、前記現位置及び前記被駆動部材が実際にある位置の差と、第1所定値の大きさが等しい。被駆動部材が、基準位置に近づく方向へ移動中に生じる、現位置及び被駆動部材が実際にある位置の差と、第2所定値の大きさが等しい。
【0023】
従って、第1所定値を、基準位置から遠ざかる方向に被駆動部材を移動させたときに生じる誤差と等しくし、第2所定値を、基準位置に近づく方向に被駆動部材を移動させたとき生じる誤差に等しくすることにより、被駆動部材が実際に停止する位置と、被駆動部材の目標位置との誤差を完全になくすことができる。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のステッピングモータ用移動量算出装置であって、前記移動量算出手段は、前記移動方向が、前記基準位置から遠ざかる方向であるとき、前記目標位置に前記第1所定値を加算し、前記基準位置に近づく方向であるとき、前記目標位置から前記第2所定値を減算して、前記目標位置を補正する補正手段と、前記補正された目標位置と、前記現位置との差分を、前記移動量として算出する差算手段とをさらに有することを特徴とするステッピングモータ用移動量算出装置に存する。
【0025】
請求項3記載の発明によれば、移動量算出手段内において、移動方向が基準位置から遠ざかる方向であるとき、補正手段が、目標位置に第1所定値を加算する。移動方向が基準位置に近づく方向であるとき、補正手段が、目標位置から第2所定値を減算する。差算手段が、補正された目標位置と、現位置との差分を移動量として算出する。従って、補正した目標位置を、差算手段に対して出力することにより、差算手段を凡用ICで構成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、ステッピングモータ用駆動装置を組み込んだ指示装置を示す図である。この指示装置は、上述した従来で説明したように、ステッピングモータ1、指針2及び駆動装置3を備えている。上記ステッピングモータ1も、従来と同様に、励磁コイル1a1及び1a2、回転子1b及びギア1cを有している。
【0027】
さらに、ステッピングモータ1は、指針2側のギア1cの裏側に設けられ、回転子1bの回転動作に連動する片1dと、上記励磁コイル1a1及び1a2、回転子1b、ギア1c及び片1dを収納する図示しない収納ケースに設けられ、片1dとの当接により、回転子1bの回転を機械的に停止させるストッパ1eとを備えている。なお、ストッパ1eは、片1dとが当接したとき、指針2が0km/hの目盛上から、所定角度、逆回転方向Y1側の位置を指示するように設けられている。
【0028】
また、駆動装置3には、イグニッションスイッチSW1(以下、IGスイッチSW1と略記する。)が接続され、このIGスイッチSW1がオンしたとき、Hレベルのオン信号Sonが供給される。駆動装置3には、また車速センサからの速度情報D1が供給されている。
【0029】
また、駆動装置3は、図2に示すように、μCOMなどから構成されており、プログラムに従って各種の処理を行う中央演算ユニット(CPU)3aと、CPU3aが行う処理プログラムなどを格納した読出専用メモリであるROM3bと、CPU3aでの各種の処理過程で利用するワークエリア、各種データを格納するデータ格納エリアなどを有する読出書込自在のメモリであるRAM3cなどを内蔵し、これらが図示しないバスラインによって相互接続されている。
【0030】
上述したCPU3aは、速度情報D1が入力される毎に、当該速度情報D1に応じた指針2の目標角度θoを計測する計測部3a−1と、RAM3c内の現在角度エリア3c−1に格納された指針2の現角度θn及び上記指針2の目標角度θoの差分θx(=θo−θn)を算出する差分部3a−21と、上記差分θxに基づき、指針2の回転方向を検出する移動方向検出手段としての回転方向検出部3a−22と、検出された回転方向が、正回転方向Y2であるとき、差分θxに誤差角α(説明を簡単にするために従来で説明した誤差角β/2=αu=αd=αとしている)を加算し、逆回転方向Y1であるとき、差分θxから誤差角αを減算する補正部3a−23とを有している。
【0031】
上記CPU3aはまた、補正された差分θx′(=θx±α)に応じた駆動信号をステッピングモータ1の励磁コイル1a1及び1a2に対して出力する回転手段としての駆動信号出力部3a−3と、ステッピングモータ1に対して出力される駆動信号に基づき、ステッピングモータ1の回転量を求め、求めた回転量に基づき、指針2の現角度θnを更新する更新手段としての更新部3a−4とを有している。なお、上記差分部3a−21、回転方向検出部3a−22及び補正部3a−23が、移動量算出手段としての移動量算出部3a−2を構成している。
【0032】
上述した構成のステッピングモータ用移動量算出装置及びステッピングモータ用駆動装置を組み込んだ指示装置の動作を、CPU3aの処理手順を示す図3のフローチャートを参照して以下説明する。
CPU3aは、例えば、図示しないバッテリ電源の投入によって動作を開始し、図示しない初期ステップにおいて、駆動装置3内のRAM3cに形成した各種のエリアの初期設定を行う。
【0033】
その後、CPU3aは、ドライバーによりIGスイッチSW1のオン操作が行われると(ステップS1でY)、初期化回転処理を開始する(ステップS2)。初期化回転処理において、CPU3aは、励磁コイル1a1及び1a2の励磁状態を間欠的に変化させて、片1dがストッパ1eに向かって移動するように、ステッピングモータ1を逆回転させる。この初期化回転処理により、指針2は0km/hの目盛上に向かうこととなる。なお、このときRAM3c内に格納されている指針2の現角度θnは、更新部3a−4により0°に更新されている。
【0034】
その後、片1dがストッパ1eに当接して、ステッピングモータ1の回転が機械的に停止したと判断すると、CPU3aは、励磁コイル1a1及び1a2を予め定めた初期励磁状態に保持する停止処理を行う(ステップS3)。この停止処理により、指針2が0km/hを指示した状態で、ステッピングモータ1の回転が電気的に停止される。
【0035】
ところで、上記当接判断は、例えば、回転子1bの近くに設けた検出用コイルに発生する誘導電圧の有無に基づき判断する。すなわち、検出用コイルに誘導電圧が発生したときは、回転子1bが回転中であり、片1dがストッパ1eに当接していないと判断することができる。一方、検出用コイルに誘導電圧が発生していないときは、回転子1bが、片1dとストッパ1eとの当接により、機械的に停止されたと判断することができる。
【0036】
なお、本発明の実施形態では、上記検出用コイルとして、初期化回転処理において、無励磁状態に制御された励磁コイル1a1及び1a2を流用し、無励磁状態の励磁コイル1a1及び1a2に発生する誘導電圧の有無に基づき、当接を検出する位置検出回路(図示せず)が設けられている。
【0037】
ここで、上記初期化回転処理及び停止処理を行ったときのギア1cの状態について、説明する。上記初期化回転処理が開始され、片1dがストッパ1eに当接すると、回転子1b側のギア1c2は、指針2側のギア1c1に対して、他方に片寄せされた状態となっている(図9(a)参照)。
【0038】
その後、駆動装置3が励磁コイル1a1及び1a2を初期励磁状態に保持すると、回転子1bは、初期励磁状態に応じた位置まで正回転する。このとき、回転子1bは、慣性等の影響により、初期励磁状態に応じた位置付近で正回転、逆回転を繰り返して振動し、その振動が収束して停止状態となる。上述したように振動した後、停止状態となるため、停止後、回転子1b側のギア1c1は、指針2側のギア1c2に対して、ニュートラル状態となる(図9(b)参照)。
【0039】
以上のことからも明らかなように、上記初期化回転処理及び停止処理を行った後のギア1cの状態は、常に、図9(b)に示すように、ニュートラルとなっている。次に、CPU3aは、速度情報D1の入力に応じて、ステッピングモータ1を回転させる通常回転処理を開始する(ステップS4)。
【0040】
通常回転処理において、まず、CPU3a内の計測部3a−1は、図4に示すように、速度情報D1に応じた指針2の目標角度θoを計測する(ステップS41)。その後、CPU3a内の差分部3a−21が、現在角度エリア3c−1内に格納された現角度θnと、上記目標角度θoとの差分θx(=θo−θn)を算出する(ステップS42)。
【0041】
ステップS41で計測された目標角度θoが基準角度0°であり、上記差分θx=0°であれば(ステップS43でY)、CPU3aは、指針2を動かす必要がないと判断して、ステップS41に戻る。一方、目標角度θoとして角度θo1(>0°)が計測され、上記差分θx=0°が成立しなければ(ステップS43でN)、CPU3a内の回転方向検出部3a−22は、指針2を0°から正回転方向Y2に回転させる必要があると判断して、ステップS44に進む。
【0042】
ステップS44において、CPU3a内の補正部3a−23は、上記差分θx(=θo1)に誤差角αを加算した値を移動量θx′(=θo1+α)として算出して、駆動信号出力部3a−3に出力すると共に、ステッピングモータ1を正回転させる旨を示すためフラグFをオンする。次に、駆動信号出力部3a−3は、上述した移動量θx′(=θo1+α)に応じた駆動信号をステッピングモータ1の励磁コイル1a1及び1a2に対して出力する(ステップS45)。
【0043】
上述したように、ステッピングモータ1に対して、移動量θx′(=θo1+α)に応じた駆動信号を出力すると、指針2は、ギア1cのバックラッシュに起因して、ステッピングモータ1の駆動力が伝わらない期間Aがあるため、上記移動量θx′(=θo1+α)から誤差角α分を減算した値である角度θo1分、正回転方向Y2に移動する。従って、指針2は、図5に示すように、ステップS41で計測された目標角度θoである角度θo1を指示して停止する。また、上述したように指針2の実際の指示角度は、角度θo1であるが、上記移動量θx′(=θo1+α)に応じた励磁信号の出力により、更新部3a−4は、現角度θnを基準角度0°から角度(θo1+α)に更新している。
【0044】
次に、再びCPU3a内の計測部3a−1が、速度情報D1に応じた指針2の目標角度θoを計測する(ステップS46)。その後、CPU3a内の差分部3a−21が、現在角度エリア3c−1内に格納された現角度θnと、上記目標角度θoとの差分θxを算出する(ステップS47)。次に、CPU3a内の回転方向検出部3a−22が、上記目標角度θoを指示するための指針2の回転方向を検出する、ステップS48〜S52の動作を行う。
【0045】
まず、回転方向検出部3a−22は、フラグF1が1であるか否かを判断する(ステップS48)。フラグF1が1であれば(ステップS48でY)、回転方向検出部3a−22は、指示装置の状態が以下に示す状態であると判断することができる。すなわち、前回の指針2の回転方向が正回転方向Y2であり、差分θxに誤差角αを加算した値を移動量θx′としたため、現在角度エリア3c−1に格納されている現角度θnは、実際の指針2の指示角度より、誤差角α分、大きい値となっていると判断することができる。
【0046】
そこで、回転方向検出部3a−22は、差分θx=−αであれば(ステップS49でY)、ステップS46で算出された目標角度θoと、実際の指針2の指示角度とが一致していて、回転させる必要がないとし、ステップS46に戻る。
【0047】
一方、回転方向検出部3a−22は、差分θx>−αであれば(ステップS49でN、かつ、ステップS50でY)、ステップS46で算出された目標角度θoが、実際の指針2の指示角度より、正回転方向Y2側の位置にあり、指針2をさらに正回転方向Y2に回転させる必要があると判断する。そして、次に、補正部3a−23が、上記差分θxに誤差角αを加算した値を移動量θx′として算出し、駆動信号出力部3a−3に出力する(ステップS53)。
【0048】
さらに、CPU3aは、ステッピングモータ1を正回転させる旨を示すためフラグFをオンにして(ステップS53)、ステップS54に進む。ステップS54において、駆動信号出力部3a−3は、上述した移動量θx′に応じた駆動信号をステッピングモータ1の励磁コイル1a1及び1a2に対して出力する。
【0049】
これに対して、回転方向検出部3a−22は、差分θx<−αであれば(ステップS49でN、かつ、ステップS50でN)、ステップS46で算出された目標角度θoが、実際の指針2の指示角度より、逆回転方向Y1側の位置にあり、指針2の回転を反転させて、逆回転方向Y1に回転させる必要があると判断する。次に、補正部3a−23が、上記差分θxに誤差角αを減算した値を移動量θx′として算出し、駆動信号出力部3a−3に出力する(ステップS55)。CPU3aはさらに、ステッピングモータ1を逆回転させる旨を示すためフラグFをオフした後(ステップS55)、ステップS54に進む。
【0050】
また、フラグFが0の場合(ステップS48でN)、回転方向検出部3a−22は、指示装置の状態が以下に示す状態であると判断する。すなわち、前回の指針2の回転方向が逆回転方向Y1であり、差分θxに誤差角αを減算した値を移動量θx′としたため、現在角度エリア3c−1に格納されている現角度θnは、実際の指針2の指示角度より、誤差角α分、小さい値となっていると判断することができる。
【0051】
そこで、回転方向検出部3a−22は、差分θx=αであれば(ステップS51でY)、ステップS46で算出された目標角度θoと、実際の指針2の指示角度とが一致していて、回転させる必要がないとしてステップS46に戻る。
【0052】
一方、回転方向検出部3a−22は、差分θx<αであれば(ステップS52でY)、ステップS46で算出された目標角度θoが、実際の指針2の指示角度より、逆回転方向Y1側の位置にあり、指針2をさらに逆回転方向Y1に回転させる必要があると判断し、ステップS55、S54に進む。
【0053】
これに対して、回転方向検出部3a−22は、差分θx>αであれば(ステップS52でN)、ステップS46で算出された目標角度θoが、実際の指針2の指示角度より、正回転方向Y2側の位置にあり、指針2の回転を反転させて正回転方向Y2に回転させる必要があると判断し、ステップS53に進む。
【0054】
以上の動作により、指針2を、正回転方向Y2に回転させる必要があるとき、差分θxに誤差角αを加算することができ、逆回転方向Y1に回転させる必要があるとき、差分θxから誤差角αを減算することができる。
【0055】
以下、上述したステップS46以降の動作を、図5を参照して、より具体的に説明する。まず、ステップS45から進んだ直後であり、現角度θnとして上記角度(θo1+α)が格納され、フラグFに1が格納され、かつ、実際の指針2の指示角度が角度θo1であるとき、ステップS46で目標角度θoとして、角度θo2(>θo1)が算出された場合について説明する。
【0056】
このとき、回転方向検出部3a−22は、指針2をさらに正回転方向Y2側に回転させる必要があると判断して(ステップS48でY、ステップS49でNかつステップS50でY)、ステップS53に進む。この場合、ステップS47にて算出される差分θxは、角度θo2−(θo1+α)となる。そして、ステップS53にて算出される移動量θx′は、角度{(θo2−(θo1+α))+α}=θo2−θo1となる。
【0057】
従って、ステップS54で、ステッピングモータ1に対して、移動量θx′(=θo2−θo1)に応じた駆動信号を出力すると、指針2は、ギア1cのバックラッシュはすでに解消され、ステッピングモータ1の駆動力がただちに指針2に伝達されるため、上記移動量θx′(=θo2−θo1)と同じ角度、正回転方向Y2に移動する。
【0058】
従って、指針2は、図5に示すように、角度θo1から移動量θx′(=θo2−θo1)分、正回転方向Y2側の角度θo2を指示して停止する。また、上述したように指針2の実際の指示角度は、角度θo2であるが、上記移動量θx′(=θo2−θo1)に応じた励磁信号の出力により、更新部3a−4は、現角度θnを角度(θo1+α)から角度(θo2+α)(∵(θo1+α)+(θo2−θo1))に更新している。
【0059】
次に、現角度θnとして上記角度(θo2+α)が格納され、フラグFに1が格納され、かつ、実際の指針2の指示角度が角度θo2であるとき、ステップS46にて目標角度θoとして、角度θo1(<θo2)が算出された場合について説明する。
【0060】
このとき、回転方向検出部3a−22は、指針2の回転を反転させて、逆回転方向Y1側に回転させる必要があると判断して(ステップS48でY、ステップS49でNかつステップS50でN)、ステップS55に進む。この場合、ステップS47にて算出される差分θxは、角度θo1−(θo2+α)となる。そして、
ステップS55にて算出される移動量θx′は、角度{(θo1−(θo2+α))−α}=θo1−θo2−2αとなる。
【0061】
従って、ステップS55で、ステッピングモータ1に対して、移動量θx′(=θo1−θo2−2α)に応じた駆動信号を出力すると、指針2は、正回転から逆回転への反転に応じて生じるギア1cのバックラッシュに起因して、ステッピングモータ1の駆動力が伝わらない期間Bがあるため、上記移動量θx′(=θo1−θo2−2α)に、上述した誤差角2α(=従来で説明したβに相当する角度)を加算した値である角度(θo1−θo2)分、逆回転方向Y1に移動する。
【0062】
従って、指針2は、図5に示すように、ステップS46で計測された目標角度θoである角度θo1を指示して停止する。また、上述したように指針2の実際の指示角度は、角度θo1であるが、上記移動量θx′(=θo1−θo2−2α)に応じた励磁信号の出力により、更新部3a−4は、現角度θnを角度(θo2+α)から角度(θo1−α)(∵(θo2+α)+(θo1−θo2−2α))に更新している。
【0063】
次に、現角度θnとして上記角度(θo1−α)が格納され、フラグFに0が格納され、かつ、実際の指針2の指示角度がθo1であるとき、ステップS46にて目標角度θoとして、角度θo3(<θo1)が算出された場合について説明する。
【0064】
このとき、回転方向検出部3a−22は、指針2をさらに逆回転方向Y1に回転させる必要があると判断して(ステップS48でN、ステップS51でNかつステップS52でY)、ステップS55に進む。この場合、ステップS47にて算出される差分θxは、角度(θo3−(θo1−α))となる。そして、ステップS55にて算出される移動量θx′は、角度{(θo3−(θo1−α))−α}=θo3−θo1となる。
【0065】
従って、ステップS54で、移動量θx′(=θo3−θo1)に応じた駆動信号を出力し、ステッピングモータ1を再び逆回転させると、指針2は、ギア1cの反転に応じたバックラッシュはすでに解消され、ステッピングモータ1の駆動力がただちに指針2に伝達されるため、上記移動量θx′(=θo3−θo1)と同じ角度、逆回転方向Y1に移動する。
【0066】
従って、指針2は、図5に示すように、角度θo1から移動量θx′(=θo3−θo1)分、逆回転方向Y1側の角度θo3を指示して停止する。また、上述したように指針2の実際の指示角度は、角度θo3であるが、上記移動量θx′(=θo3−θo1)に応じた励磁信号の出力により、更新部3a−4は、現角度θnを、角度(θo1−α)から角度(θo3−α)(∵(θo1−α)+(θo3−θo1))に更新する。
【0067】
最後に、現角度θnとして上記角度(θo3−α)が格納され、フラグFに0が格納され、かつ、実際の指針2の指示角度が角度θo3であるとき、ステップS46にて目標角度θoとして、角度θo1(>θo3)が算出された場合について説明する。
【0068】
このとき、回転方向検出部3a−22は、指針2の回転を反転させて、正回転方向Y2側に回転させる必要があると判断して(ステップS48でN、ステップS51でNかつステップS52でN)、ステップS53に進む。この場合、ステップS47にて算出される差分θxは、角度θo3−(θo1−α)となる。そして、ステップS53にて算出される移動量θx′={(θo3−(θo1−α))+α}=θo3−θo1+2αとなる。
【0069】
従って、ステップS52で、ステッピングモータ1に対して、移動量θx′(=θo3−θo1+2α)に応じた駆動信号を出力すると、指針2は、回転を反転する際に生じるギア1cのバックラッシュに起因して、ステッピングモータ1の駆動力が伝わらない期間があるため、上記移動量θx′(=θo3−θo1+2α)から、上述した誤差角2α減算した値である角度(θo3−θo1)分、正回転方向Y2に移動する。
【0070】
従って、指針2は、図5に示すように、角度θo3から移動量θx′(=θo3−θo1)分、正回転方向Y2側の角度θo1を指示して停止する。また、上記移動量θx′(=θo3−θo1+2α)に応じた励磁信号の出力により、更新部3a−4は、現角度θnを角度(θo3−α)から角度(θo1+α)(∵(θo3−α)+(θo3−θo1+2α))に更新する。
【0071】
上述したステッピングモータ用駆動装置3は、指針2の回転方向が正回転方向Y2であるとき、指針2の実際の指示角度は、目標角度θoから誤差角αを減算した角度となり、指針2の回転方向が逆回転方向Y1であるとき、指針2の実際の指示角度は、目標角度θoに誤差角αを加算した角度となることに着目し、正回転方向Y2のときは移動量に誤差角αを加算し、逆回転方向Y1のときは移動量に誤差角度を減算して、指針2の実際に指示する角度と、目標角度θoとを一致させている。
【0072】
なお、上述した実施形態では、ステッピングモータ用駆動装置3であるμCOM内に、駆動信号を出力する駆動信号出力部3a−3を内蔵していた。しかしながら、例えば、上記駆動信号出力部3a−3をμCOM内に内蔵せず、別体の駆動ICDR内に内蔵することも考えられる。この場合、駆動装置3の構成としては、図6に示すようなものが考えられる。
【0073】
すなわち、上記μCOM内のCPU3aに、上記計測部3a−1と、上記更新部3a−4と、現角度θn及び目標角度θoを駆動ICDRに対して出力するデータ出力部3a−5とを設ける。そして、駆動ICDRに、CPU3aから出力される現角度θn及び目標角度θoを受信するデータ受信部3a−6と、上記差分部3a−21と、上記回転方向検出部3a−22と、上記補正部3a−23と、上記駆動信号出力部3a−3とを設ける。これにより、補正処理をμCOMで行わない為、ソフトウエア処理の負荷を軽減できる。
【0074】
また、図7に示すような構成も考えられる。すなわち、上記μCOM内のCPU3aに、上記計測部3a−1と、現角度θn及び目標角度θoに基づき、指針2の回転方向を検出する回転方向検出部3a−22と、検出された回転方向が、正回転方向Y2であるとき、目標角度θoに誤差角αを加算し、逆回転方向Y1であるとき、目標角度θoから誤差角αを減算する補正手段としての補正部3a−23と、現在角度エリア3c−1から読み出した現角度θn及び補正された目標角度θo±αを駆動ICDRに対して出力するデータ出力部3a−5とを設ける。
【0075】
そして、駆動ICDRに、CPU3aから出力される上記現角度θn及び補正された目標角度θo±αを受信するデータ受信部3a−6と、上記補正された目標角度θo±α及び現角度θnの差分(=θo−θn±α)を算出する差分手段としての差分部3a−21と、上記差分θx(=θo−θn±α)に応じた駆動信号をステッピングモータ1の励磁コイル1a1及び1a2に対して出力する駆動信号出力部3a−3とを設ける。なお、上記更新部3a−4は、CPU3a側に設けられている。
【0076】
図7に示す構成によれば、駆動ICDR内では、回転方向に応じた補正を行う必要がないため、駆動ICDRとして、凡用ICを用いることができ、コストダウンを図ることができる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1及び4記載の発明によれば、移動方向に応じて、被駆動部材の現位置と目標位置との差分に、第1所定値を加算したり、第2所定値を減算したりする移動量算出手段により、算出された被駆動部材の移動量に応じて、ステッピングモータを回転させた結果、被駆動部材が実際に停止する位置と、被駆動部材の目標位置との誤差を低減できるステッピングモータ用移動量算出装置及びステッピングモータ用駆動装置を得ることができる。
【0078】
請求項2記載の発明によれば、第1所定値を、基準位置から遠ざかる方向に被駆動部材を移動させたときに生じる誤差と等しくし、第2所定値を、基準位置に近づく方向に被駆動部材を移動させたとき生じる誤差に等しくすることにより、被駆動部材が実際に停止する位置と、被駆動部材の目標位置との誤差を完全になくすことができるステッピングモータ用移動量算出装置を得ることができる。
【0079】
請求項3記載の発明によれば、補正した目標位置を、差算手段に対して出力することにより、差算手段を凡用ICで構成することができるので、コストダウンを図ったステッピングモータ用移動量算出装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステッピングモータ用移動量算出装置及びステッピングモータ用駆動装置を組み込んだ車両用指示装置の一実施の形態を示す図である。
【図2】図1の車両用指示装置を構成する駆動装置3の詳細な構成を示す図である。
【図3】図2の駆動装置3を構成するCPU3aの処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図3中の通常回転処理の詳細手順を示すフローチャートである。
【図5】図3中の通常回転処理の具体的な動作を説明するための図である。
【図6】図1の車両用指示装置を構成する駆動装置3の他の実施形態を示す構成図である。
【図7】図1の車両用指示装置を構成する駆動装置3の他の実施形態を示す構成図である。
【図8】従来の車両用指示装置の問題点を説明するための図である。
【図9】従来の車両用指示装置の問題点を説明するための図である。
【図10】従来の指針2の目標角度θoと指針2の実際の指示角度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ステッピングモータ
3a−2 移動量算出部(移動量算出手段)
3a−21 差分部(差分手段)
3a−22 回転方向検出部(移動方向検出手段)
3a−23 補正部(補正手段)
3a−3 駆動信号出力部(回転手段)
3a−4 更新部(更新手段)

Claims (5)

  1. ステッピングモータの駆動力がギアを介して伝達される被駆動部材の現位置と前記被駆動部材の目標位置との差分を移動量として算出する移動量算出手段と、前記ステッピングモータの回転量に応じて前記現位置を更新する更新手段と、前記現位置及び前記目標位置は、基準位置からの移動量で表されるステッピングモータ用移動量算出装置において、
    前記移動量算出手段は、前記移動量を算出する毎に前記現位置及び前記目標位置に基づき、前記被駆動部材の移動方向を検出する移動方向検出手段を有し、前記移動方向が前記基準位置から遠ざかる方向であるとき前記差分に第1所定値を加算した値を移動量とし、前記移動方向が、前記基準位置に近づく方向であるとき前記差分から第2所定値を減算した値を移動量とする
    ことを特徴とするステッピングモータ用駆動装置。
  2. 請求項1記載のステッピングモータ用移動量算出装置であって、
    前記第1所定値の大きさは、前記被駆動部材が、前記基準位置から遠ざかる方向へ移動中に生じる、前記現位置と、前記被駆動部材が実際にある位置との差に相当し、
    前記第2所定値の大きさは、前記被駆動部材が、前記基準位置に近づく方向へ移動中に生じる、前記現位置と、前記被駆動部材が実際にある位置との差に相当する
    ことを特徴とするステッピングモータ用移動量算出装置。
  3. 請求項1又は2記載のステッピングモータ用移動量算出装置であって、
    前記移動量算出手段は、前記移動方向が、前記基準位置から遠ざかる方向であるとき、前記目標位置に前記第1所定値を加算し、前記基準位置に近づく方向であるとき、前記目標位置から前記第2所定値を減算して、前記目標位置を補正する補正手段と、前記補正された目標位置と、前記現位置との差分を前記移動量として算出する差算手段とをさらに有する
    ことを特徴とするステッピングモータ用移動量算出装置。
  4. ステッピングモータの駆動力がギアを介して伝達される被駆動部材の現位置と前記被駆動部材の目標位置との差分を移動量として算出する移動量算出手段と、前記ステッピングモータの回転量に応じて前記現位置を更新する更新手段と、前記移動量に応じて励磁信号を前記ステッピングモータに対して出力し、前記ステッピングモータの回転を制御する回転手段とを備え、前記現位置及び前記目標位置は、基準位置からの移動量で表されるステッピングモータ用駆動装置において、
    前記移動量算出手段は、前記移動量を算出する毎に前記現位置及び前記目標位置に基づき、前記被駆動部材の移動方向を検出する移動方向検出手段を有し、前記移動方向が、前記基準位置から遠ざかる方向であるとき前記差分に第1所定値を加算した値を移動量とし、前記移動方向が、前記基準位置に近づく方向であるとき前記差分から第2所定値を減算した値を移動量とする
    ことを特徴とするステッピングモータ用駆動装置。
  5. 請求項4記載のステッピングモータ用駆動装置であって、
    前記回転手段は、前記移動方向が前記基準位置から遠ざかる方向であり、かつ前記現位置と前記目標位置との差分が(−前記第1所定値)であるとき、又は、前記移動方向が前記基準位置に近づく方向であり、かつ前記現位置と前記目標位置との差分が前記第2所定値と等しいとき、前記移動量に応じた励磁信号の出力を停止する
    ことを特徴とするステッピングモータ用駆動装置。
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