JP3828370B2 - モノアルキルエーテルの製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポリオールのモノアルキルエーテルの製法、特にモノアルキルグリセリルエーテルの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
モノアルキルグリセリルエーテルに代表されるポリオールのモノアルキルエーテル(以下、モノアルキルエーテルとも云う)は乳化剤、分散剤、洗浄剤等として優れた非イオン性界面活性剤である。
【0003】
モノアルキルグリセリルエーテルの製法としては、(1) アルコールとエピクロロヒドリン等のエピハロヒドリンからグリシジルエーテルを合成し、更に加水分解する方法が一般的である。またその他、(2) アルキルハライドとグリセリンを塩基を用いて反応させる方法、(3) アルコールとグリセリンを酸触媒により直接反応させる方法、(4) アルコールとグリシドールを酸又は塩基性触媒を用いて反応させる方法なども知られている。
【0004】
しかし、(1)の方法では、グリシジルエーテルを選択的に合成することが難しく、また原料由来の有機塩素化物が混入するおそれもある。また、(2)の方法では、モノアルキルグリセリルエーテルの選択的合成が困難であるだけでなく、大量に生成する塩の処理が必要であり、更に生成物が著しく着色するといった問題があり、(3)の方法では、同様にモノアルキルグリセリルエーテルの選択的合成が困難で、ジアルキルグリセリルエーテルやアルコール同士が反応したジアルキルエーテルの副生が避けられないという問題があり、(4)の方法では、グリシドール自身の重合や生成物へのグリシドールの過剰付加を避けることが難しいといった問題がある。
【0005】
一方、共役ジエンがアルコールやポリオールによってテロメル化し、1,7-又は2,7-アルカジエニルエーテルが得られることは知られているが、そのうち特表平6-509339号公報には、2-プロパノール等の第二級アルコール溶液中で共役ジエンとポリオール、特にグリセリン、を用いてテロメル化によりアルカジエニルグリセリルエーテルを合成する方法が開示されている。このアルカジエニルグリセリルエーテルを水素添加すればアルキルグリセリルエーテルが得られるが、この方法では、テロメル化による生成物であるアルカジエニルグリセリルエーテルが、モノエーテル体とジエーテル体、更にはトリエーテル体との混合物になってしまい、選択的にモノアルカジエニルグリセリルエーテルのみを合成することが困難であり、また更には触媒の回収、再使用も難しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、より選択的に、簡便にかつ経済的観点から有利に、ポリオール、特に炭素数3〜6の3価若しくは4価のポリオール、のモノアルキルエーテルを製造する方法、また更には触媒の回収、再使用が可能な製法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(A)と(B)とを接触させ、共役ジエンが二量化したアルカジエニル基を有するアルカジエニルエーテルを得る第一工程の後、得られた該アルカジエニルエーテルに対し、水素雰囲気中で第8〜10族から選ばれる元素を含有する触媒の存在下に、アルカジエニル基を水素添加する第二工程を行うモノアルキルエーテルの製法を提供するものである。
(A):(a1)水酸基3又は4個を有する全炭素数3〜6のポリオール、パラジウム化合物、水溶性第三級ホスフィン若しくはホスファイト、及び水、又は
(a2)水酸基3又は4個を有する全炭素数3〜6のポリオール、パラジウムと水溶性第三級ホスフィン若しくはホスファイトとの錯体、及び水
を含有する水性液相、
(B):共役ジエンを含む油性液相。
【0008】
【発明の実施の形態】
〈第一工程〉
本発明の水酸基を3又は4個を有する全炭素数3〜6のポリオールとしては、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン及びトリメチロールプロパンなどのトリオール、及びペンダエリスリトール等のテトラオールが具体的に挙げられるが、トリオールが好ましく、特にグリセリンが好ましい。
第一工程における水性液相中のポリオールの水に対する比率は、0.01〜10重量倍が好ましく、0.1〜10重量倍がより好ましく、そして特に2〜5重量倍が好ましい。
【0009】
水性液相中に含有されるパラジウム化合物としては、例えばビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)等のパラジウム化合物が挙げられるが、なかでもビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II)及び酢酸パラジウムが好ましい。これらのパラジウム化合物の1種又は2種以上を使用できる。
また本発明では、パラジウム化合物及び水溶性第三級ホスフィンまたはホスファイトと同等の成分として、パラジウムと水溶性第三級ホスフィン若しくはホスファイトとの錯体を用いることもできる。このような錯体の好ましい例としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等のモノ、ジ、トリ若しくはそれ以上のスルホン化物、又はそれらの金属塩が挙げられる。これらのパラジウム錯体の1種又は2種以上を使用できる。
これらパラジウム化合物又はパラジウムと水溶性第三級ホスフィン若しくはホスファイトとの錯体の使用量は、ポリオールに対し0.0001〜0.1モル倍量が好ましく、0.001〜0.1モル倍量がより好ましく、0.001〜0.01モル倍量が特に好ましい。
【0010】
パラジウム化合物と共に水性液相中に含有される水溶性第三級ホスフィン又はホスファイトとしては、各種第三級ホスフィン又はホスファイトのスルホン化物、又はそれらのアルカリ金属塩が好ましく、例えば、トリメチルホスフィン等の脂肪族(好ましくは総炭素数C1〜C20)ホスフィンのモノ−、ジ−若しくはトリ−スルホン化物、又はそれらのアルカリ金属塩;トリフェニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン等の芳香族若しくは芳香族―脂肪族(好ましくは総炭素数C8〜C32)ホスフィンのモノ、ジ、トリ若しくはそれ以上のスルホン化物、又はそれらのアルカリ金属塩;1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,4-ビス(ジメチルホスフィノ)ブタン、1,2-ビス(ジメチルホスフィノ)エタン等の二座配位子となる第三級ホスフィンのモノ−、ジ−、トリ−、テトラ−若しくはそれ以上のスルホン化物、又はそれらのアルカリ金属塩;これらと同様の構造を持つホスファイトのスルホン化物、又はそのアルカリ金属塩が挙げられる。これらの第三級ホスフィン又はホスファイトはパラジウム化合物に由来するパラジウム原子の一部又は全部の配位子として作用し、パラジウム化合物の一部又は全部を水性液相中に溶解することができる。またこれらのホスフィン又はホスファイトのスルホン酸基の一部又は全部の代わりにカルボキシル基を置換基として有する化合物も好ましい。これら第三級ホスフィン又はホスファイトに含まれるスルホン酸基又はカルボキシル基は、これら第三級ホスフィン又はホスファイトが容易に水に溶解するような量でスルホン酸基又はカルボキシル基を含有することが必要である。これらのうち、特にスルホン化芳香族第三級ホスフィン若しくはホスファイト(二座配位子となる化合物を含む)、又はそれらのアルカリ金属塩が好ましく、例えばトリフェニルホスフィントリスルホン酸及びそのトリナトリウム塩、トリフェニルホスフィンジスルホン酸及びそのジカリウム塩等が挙げられる。
【0011】
これら水溶性第三級ホスフィン又はホスファイトのパラジウム化合物に対する使用量としては、第三級ホスフィン又はホスファイトのスルホン化物(若しくはカルボキシル化物)、又はそれらのアルカリ金属塩を使用する場合は、パラジウム化合物に対して0.1〜4モル倍量、特に1〜4モル倍量が好ましい。また二座配位子となる第三級ホスフィン又はホスファイトの場合は、パラジウム化合物に対して0.1〜2モル倍量、特に0.5〜2モル倍量が好ましい。
【0012】
油性液相中に含有される共役ジエンとしては、1,3-アルカジエン、2,4-アルカジエン等が挙げられるが、炭素数4〜6のアルカジエン、特に炭素数4〜6の1,3-アルカジエンが好ましく、具体的には1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、イソプレン等が挙げられる。このうち1,3-ブタジエンが特に好ましく用いられ、この場合には非イオン界面活性剤として優れた性能を有するモノオクチルグリセリルエーテル及びその他のポリオールのモノオクチルエーテルを製造することができる。
なお、本発明で得られるポリオールのモノアルキルエーテルは、共役ジエンとして使用する炭素数4〜6のアルカジエンに対応して、ポリオールのモノ(C8〜C12)アルキルエーテルである。モノアルキルエーテルのアルコキシ基は、ポリオールのいかなる位置の水酸基に結合していてもよいが、通常はポリオールの1級水酸基への結合がより優先される。
【0013】
本発明の油性液相の溶媒は、反応に使用される共役ジエンをそのまま溶媒として用いるのが好ましいが、必要に応じて他の溶媒を用いることもできる。かかる他の溶媒としては、反応に使用される共役ジエン及び生成するアルカジエニルエーテルを溶解させ、かつ水性液相と混和しない溶媒が好ましく、炭化水素溶媒又はグリコールジエーテル類等が好ましい。特に、グリセリン以外のポリオールを用いる場合には、グリコールジエーテル類を用いることが、反応を制御する上で好ましい。
上記炭化水素溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン、イコサン等のC6〜C20の飽和炭化水素が挙げられるほか、反応させる上記共役ジエン自体をそのまま溶媒として用いるのも好ましい。
また、上記グリコールジエーテル類を溶媒として用いる場合には、全炭素数20以下のものが好ましく、具体的にはエチレングリコールジアルキルエーテルやジエチレングリコールジアルキルエーテル等のグリコールジエーテル類が好ましく、更にはエチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールブチルメチルエーテル、エチレングリコールブチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等がより好ましい。
【0014】
共役ジエンを含む炭化水素溶媒相は、オートクレーブ等の反応容器中に一括して仕込んでも、また連続的に導入してもよいが、共役ジエンが水性液相中のポリオールに対して1.0〜10.0モル倍量、特に1.0〜6.0モル倍量となるように仕込むのが好ましい。
【0015】
第一工程における反応温度は、10〜100℃、特に60〜100℃に保つのが好ましい。
【0016】
本発明の第一工程では、触媒は大部分が水性液相に存在することから、反応後に触媒、未反応ポリオール等を含む水性液相を常法に従って回収し、必要量のポリオールを追加して、反応に再使用することも可能である。
【0017】
〈第二工程〉
第二工程のアルカジエニル基の水素添加において使用する8〜10族から選ばれる元素を含有する触媒としては、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及びPtの9元素から選ばれる金属、特にPd、Rh、Ru、Ni、Pt等の金属が低酸化数状態で含有されているものが挙げられ、特にこれらの金属がカーボン、ゼオライト、シリカアルミナ等に1〜10重量%担持されたものや、ラネーニッケル、それらの金属の酸化物が好ましい。触媒の使用量は、アルカジエニルエーテル化物に対して0.1〜10重量%が好ましい。また水素圧は特に制限されないが、常圧〜20MPaの範囲が好ましい。
【0018】
【実施例】
実施例1
500mLオートクレーブ中に、グリセリン70g(0.76mol)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II) 0.7g(2.3mmol)、トリフェニルホスフィン-3,3',3''-トリスルホン酸トリナトリウム塩3.0g(5.3mmol)及び水35gを加え、80℃に加温し水溶液相とした。冷却後、1,3-ブタジエン180g(3.3mol)を炭化水素溶媒相として一括で導入し、撹拌しながら、再度80℃に昇温した。オートクレーブ内の圧力は初期に1.0MPaを示した。そのまま80℃で10時間撹拌後、水相及び未反応のブタジエンを除去し、更に水洗して、111gのオクタジエニルグリセリルエーテルを淡黄色透明オイルとして得た。
得られたオクタジエニルグリセリルエーテル100g及び5%Pd-C(NEケムキャット社製)5gを500mLオートクレーブに加え、1〜5MPaの圧力の水素雰囲気下、25〜70℃で6時間撹拌した。反応終了後、触媒をろ過により除去し、102gのオクチルグリセリルエーテルを無色透明オイルとして得た。GC分析よりモノオクチルグリセリルエーテルは99%であり、ジオクチルグリセリルエーテルの含有量は1%以下であった。
本反応生成物であるモノオクチルグリセリルエーテル中には、主成分である下記の式の直鎖体(1a)及び分岐体(1b及び1c)が含まれており、その割合は直鎖体:分岐体=84:16であった。
【化1】
【0019】
比較例1
1Lオートクレーブ中にグリセリン150g(1.6mol)、2-プロパノール230g、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II) 60mg(0.2mmol)及びトリフェニルホスフィン103mg(0.4mmol)を加え、更に1,3-ブタジエン100g(1.85mol)を一括で導入し、攪拌しながら70℃に昇温した。オートクレーブ内の圧力は初期に0.7MPaを示したが徐々に減少し、3時間後に圧力は常圧となった。室温まで放冷後、生成物に10gの5%Pd-Cを加えて、2MPaの圧力の水素雰囲気下、70℃で10時間水素添加を行った。反応終了後GC分析した結果、反応混合物中のモノオクチルグリセリルエーテルは55%であり、ジオクチルグリセリルエーテルが22%副生しており、未反応のグリセリンが14%残存していた。また、モノオクチルグリセリルエーテル中の直鎖体と分岐体の割合は実施例1と同等(直鎖体:分岐体=84:16)であった。
【0020】
実施例2
500mLオートクレーブ中に、グリセリン70g(0.76mol)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II) 0.7g(2.3mmol)、トリフェニルホスフィン-2,2'-ジスルホン酸ジカリウム塩二水和物2.7g(5.0mmol)及び水35gを加え、80℃に加温し水溶液相とした。冷却後、1,3-ブタジエン100g(1.85mol)をn-オクタン100gに溶解させた炭化水素溶媒相を一括で導入し、撹拌しながら、再度80℃に昇温した。オートクレーブ内の圧力は初期に0.9MPaを示した。そのまま80℃で12時間撹拌後、水相及び未反応のブタジエンを除去し、更に水洗後、n-オクタンも除去し、106gのオクタジエニルグリセリルエーテルを淡黄色透明オイルとして得た。
得られたオクタジエニルグリセリルエーテル100g及び5%Pd-C(NEケムキャット社製)5gを500mLオートクレーブに加え、1〜5MPaの圧力の水素雰囲気下、25〜70℃で6時間撹拌した。反応終了後、触媒をろ過により除去し、102gのオクチルグリセリルエーテルを無色透明オイルとして得た。GC分析よりモノオクチルグリセリルエーテルは99%であり、ジオクチルグリセリルエーテルの含有量は1%以下であった。また、モノオクチルグリセリルエーテル中の直鎖体と分岐体の割合は実施例1と同等(直鎖体:分岐体=84:16)であった。
【0021】
実施例3
500mLオートクレーブ中に、グリセリン70g(0.76mol)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II) 0.9g(3.0mmol)、トリフェニルホスフィン-3,3',3''-トリスルホン酸トリナトリウム塩4.0g(7.0mmol)及び水35gを加え、80℃に加温し水溶液相とした。室温まで冷却後、イソプレン224g(3.3mol)を加え、窒素で置換した後、再度80℃に昇温した。そのまま80℃で15時間攪拌後、室温まで放冷し、減圧下で未反応のイソプレン及び副生した少量のジメチルオクタトルエンを留去し、更に水洗して、88gの(ジメチルオクタジエニル)グリセリルエーテルを黄色透明オイルとして得た。
得られた(ジメチルオクタジエニル)グリセリルエーテル50g及び5%Pd-C(NEケムキャット社製)3gを500mLオートクレーブに加え、5MPaの圧力の水素雰囲気下、50℃で12時間撹拌した。反応終了後、触媒をろ過により除去し、49gのモノ(ジメチルオクチル)グリセリルエーテルを無色透明オイルとして得た。GC分析によりこのモノ(ジメチルオクチル)グリセリルエーテルのジメチルオクチル基は、3,7−ジメチル−1−オクチル基や3,6−ジメチル−1−オクチル基等のメチル基の位置が異なる異性体の混合物であり、モノ(ジメチルオクチル)グリセリルエーテルとしての純度は99%、ジ(ジメチルオクチル)グリセリルエーテルの含有量は1%以下であった。
【0022】
実施例4
500mLオートクレーブ中に、トリメチロールプロパン50g(0.37mol)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II) 0.5g(1.6mmol)、トリフェニルホスフィン-3,3',3''-トリスルホン酸トリナトリウム塩2.0g(3.5mmol)及び水50gを加えて加温し、水溶液相とした。更にジエチレングリコールジブチルエーテル100gを加えた後、1,3-ブタジエン100g(1.85mol)を導入し、撹拌しながら、80℃に昇温した。そのまま80℃で15時間撹拌後、水相及び未反応のブタジエンを除去し、更に水洗後、減圧下でジエチレングリコールジブチルエーテルを留去し、トリメチロールプロパンのオクタジエニルエーテル体を54gの黄色透明オイルとして得た。
得られたオクタジエニルエーテル体50g及び5%Pd-C(NEケムキャット社製)2gを500mLオートクレーブに加え、1MPaの圧力の水素雰囲気下、50℃で6時間撹拌した。反応終了後、触媒をろ過により除去し、51gのトリメチロールプロパンモノオクチルエーテルを無色透明オイルとして得た。GC分析より純度は97%であり、トリメチロールプロパンジオクチルエーテルの含有量は3%であった。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、より選択的に、簡便にかつ経済的観点より有利にモノアルキルグリセリルエーテルを製造でき、また触媒の回収、再使用も可能である。
Claims (5)
- 下記(A)と(B)とを接触させ、共役ジエンが二量化したアルカジエニル基を有するアルカジエニルエーテルを得る第一工程の後、得られた該アルカジエニルエーテルに対し、水素雰囲気中で第8〜10族から選ばれる元素を含有する触媒の存在下に、アルカジエニル基を水素添加する第二工程を行うモノアルキルエーテルの製法。
(A):(a1)水酸基3又は4個を有する全炭素数3〜6のポリオール、パラジウム化合物、水溶性第三級ホスフィン若しくはホスファイト、及び水、又は
(a2)水酸基3又は4個を有する全炭素数3〜6のポリオール、パラジウムと水溶性第三級ホスフィン若しくはホスファイトとの錯体、及び水
を含有する水性液相、
(B):共役ジエンを含む油性液相。 - ポリオールがグリセリンであり、油性液相が炭化水素溶媒である請求項1記載のモノアルキルエーテルの製法。
- 第一工程において(B)の共役ジエンを炭化水素溶媒として用いる請求項1又は2記載のモノアルキルエーテルの製法。
- 共役ジエンが1,3-ブタジエンである請求項1〜3のいずれか1項記載のモノアルキルエーテルの製法。
- 第一工程において、水溶性第三級ホスフィン若しくはホスファイトが、スルホン化芳香族第三級ホスフィン若しくはホスファイト、又はそれらのアルカリ金属塩である請求項1〜4のいずれか1項記載のモノアルキルエーテルの製法。
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