JP3827573B2 - 携帯電話装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電話装置に関し、特に、接合部を中心に回転可動な2つの筐体を有する構造で、キー操作部を2つ以上有する携帯電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯電話装置は1つのキー操作部を有し、1つのキーに複数の機能を持たせ、電話応対や電子メール応対を1つのキー操作部で行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、キー操作部を1つしか有していない従来の携帯電話装置では、上記のように、キーの数が少ないため、1つのキーに多くの機能を持たせる必要があり、キーの機能が不明瞭であったり、電子メール作成においてはキーの操作が非常に煩雑であるという問題点があった。
【0004】
例えば、従来の携帯電話装置では、特に電子メール作成において、「か行」の文字を入力する際には、「か」が表示されたキーのみを使用する。そして、「こ」を入力する際には、該キーを1回押すごとに「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」と順に表示されるため、5回押して「こ」を入力する。また、撥音である「っ」を入力する際には、「た」が表示されたキーのみを使用し、該キーを1回押すごとに「た」、「ち」、「つ」、「て」、「と」、「っ」と順に表示されるため、6回押して「っ」を入力する。
【0005】
そこで本発明の目的は、キー操作部のキーの絶対数を増やすことにより1つのキーの機能を減らし、操作が簡単で、且つ多機能な携帯電話装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のように、本発明の携帯電話装置は、少なくとも受話器を有する第1筐体と、少なくとも送話器を有する第2筐体とが接合部によって結合されて構成され、前記接合部によって、前記第1筐体と第2筐体が、該第1筐体と第2筐体を貫く支軸を支点として回転可能なように結合されており、前記第1筐体または第2筐体が少なくとも1つの表示部を有し、該第1筐体または第2筐体の、少なくとも2つの異なる面にそれぞれキー操作部を有し、前記接合部は、通常使用時には第1筐体または第2筐体のいずれかに収納されており、第1筐体または第2筐体のいずれかを回転する際に現れることを特徴とする。
【0007】
すなわち、本発明の携帯電話装置は、2つの筐体で構成され、且つ、前記2つの筐体の異なる4面のうち、少なくとも異なる2面がそれぞれキー操作部を有する。キー操作部を少なくとも2つ有するため、キーの絶対数を増やすことにより、多機能でありながらも、1つのキーの機能を減らせることが可能となり、キーの機能が明瞭となり操作が簡単になる。また、キー操作部を使用している際に、誤って筺体が回転してしまわないように、回転時にのみ接合部が現れる構造を採用することで誤操作防止を図っている。
【0008】
より具体的な実施形態としては、請求項2記載のように、前記第1筐体が少なくとも1つの表示部を備え、前記第2筐体が2つの対面それぞれにキー操作部を有する実施形態や、請求項3記載のように、前記第1筐体が2つの対面それぞれに表示部を備え、前記第2筐体が2つの対面それぞれにキー操作部を有する実施形態が挙げられる。
【0009】
例えば、請求項3記載の実施形態で、第1筐体と第2筐体が折り畳み可能な構造(請求項9記載)で閉じられた状態であっても、常に、少なくとも1つの表示部を見ることができ、電波の強弱の状態、電子メールの着信状況、留守番電話の録音状況、または日付、時刻、その他の設定、等の各種情報を得ることが可能となる。
【0010】
請求項4記載のものは、前記第1筐体または第2筐体のキー操作部を備える面それぞれに、送話器を有することを特徴とする。すなわち、キー操作部を備える面に必ず送話器を設けることにより、いずれのキー操作部を使用していても電話応答が可能となる。
【0011】
請求項5記載のものは、前記表示部が液晶ディスプレイであることを特徴とする。表示部を液晶ディスプレイにすることで、表示部のコスト削減が可能で、またカラー化も容易に実施することができる。
【0012】
請求項6記載のものは、前記キー操作部が、少なくとも、ローマ字表示、数字表示、ひらがな表示、またはカタカナ表示のキーを有することを特徴とする。例えば、少なくとも2つのキー操作部のうち、1つのキー操作部のキーをローマ字表示、他方のキー操作部を数字表示にすることにより、電子メール応対用と電話応対用のキー操作部を設けることが可能となる。
【0013】
上記ローマ字表示のキーは、例えば、請求項7記載のように、少なくとも、「A」から「Z」までの26個のローマ字表示のキーを有することで、一般的なワープロ操作を可能にして、主に電子メール作成機能を持たせることにより、キー操作が従来に比べて著しく簡素化され、また多機能にメール文書を作成することができる。
【0014】
請求項8記載のものは、前記キー操作部のキーが液晶タッチパネルであることを特徴とする。例えば、使用時にだけタッチパネルキーを表示させると、表示部とキー操作部を兼ね備えることが可能となる。すなわち、少なくとも2つのキー操作部を表示部と兼用することで、携帯電話装置全体で、最大4つの表示部を有することも可能となり表示範囲が広がる。
【0015】
請求項9記載のものは、前記第1筐体と第2筐体とが折り畳み可能に接合された折り畳み構造を有し、且つ、前記折り畳み構造が開いた状態で前記第1筐体と第2筐体が、該第1筐体と第2筐体を貫く支軸を支点として回転可能なように結合されていることを特徴とする。すなわち、従来の携帯電話装置の折り畳み機能を本発明の携帯電話装置に付加させることにより、携帯電話装置の小型化をはかることが可能となる。
【0016】
【発明の実施形態】
次に、図面を使用して本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】
図1に、本発明の携帯電話装置の裏及び表から見た概略平面図を示した。第1筐体[1]と第2筐体[2]は接合部[3]により回転可動なように結合されている。更には、ヒンジ部[4]により折り畳み可能なように連結されている。例えば、接合部[3]は、通常、第2筐体[2]に収納されていて、第1筐体[1]を図1上方向に引くことにより出現する。
【0018】
第1筐体[1]は伸縮可能なアンテナ[5]、受話器[6]を、第2筐体[2]は送話器[7]を表裏に備えている。送話器[7]は表裏に備えられているので、第2筐体[2]の表裏面のどちらからでも通話が可能である。
【0019】
第2筐体[2]表(おもて)面には、主電源スイッチ[12]、キー操作無効スイッチ[13]、スクロールスイッチ[17]が備えられている。誤操作防止のため、第2筐体[2]表(おもて)面の各スイッチ及びキー操作部は、主電源スイッチ[12]がONの状態であっても、キー操作無効スイッチ[13]がONである場合、第1筐体[1]と第2筐体[2]が開いた状態でしか操作可能な状態にならないように制御されている。
【0020】
また、第1筐体表(おもて)面には小型の液晶ディスプレイ[9]を備えており、該液晶ディスプレイ[9]には、日付、時刻、電波受信状況、録音メッセージ(留守番電話の伝言、マナーモード設定時の伝言)や電子メールの受取情報、アラーム設定、バイブレーション設定、マナーモード設定等の各種設定が表示されるようになっている。
【0021】
<電子メール作成、送信>
第1筐体[1]の裏面には大型の液晶ディスプレイ[8]を備えており、主電源スイッチ[12]がONであれば、第1筐体[1]と第2筐体[2]を開けた状態そのままで、電子メールに関するメニュー画面が表示されるようになっている。そこで、カーソル移動キー[22]を使用して、メニュー画面の「新規メール作成」を選択し、確定キー[23]を押して新規メール作成画面を表示させて送信メールを入力する。
【0022】
第2筐体[2]裏面のキー操作部には一般のワープロと同じ機能が与えられており、「A」から「Z」までの26個のローマ字表記のキー[10]、数字/記号表示用キー[20]、消去キー[21]、カーソル移動キー[22]、確定キー[23]、スペースキー[24]、漢字変換キー[25]、全角及び半角カタカナ変換キー[26]、全角/半角英数キー[27]、シフトキー[28]を備える。
【0023】
電子メールを作成した後、カーソル移動キー[22]、確定キー[23]により前記メニュー画面の「電子メール確定」を選択確定し、続いて該メニュー画面の「電子メール送信」を選択確定して送信する。なお、送信先はアドレス入力するか、またはメニュー画面の「アドレス帳」からも検索することもできる。
【0024】
<電話応対>
次に、通常の電話機能使用の際には、第2筐体[2]を回転させて第2筐体[2]表(おもて)面のキー操作部を使用する。数字表示キー[11]で電話番号を液晶ディスプレイ[8]に表示させ、電話スイッチ[14]を押すか、スクロールスイッチ[17]を使用して、液晶ディスプレイ[8]のメニュー画面から「アドレス帳」を選択確定し電話をかけることができる。
【0025】
なお、第2筐体[2]を回転させた状態で、液晶ディスプレイ[8]のメニュー画面に表示される内容は、上記の電子メールのメニュー画面とは異なり、アドレス帳、通話料金、通話時間、着信音設定、等の電話機能関係が主となる。
【0026】
通話後、電話スイッチ[15]を押すか、第2筐体[2]を回転させることにより電話を切ることができる。また、電話がかかってきた際には、第1筐体[1]と第2筐体[2]を開の状態にすることで電話を受けることができる。
【0027】
従来の携帯電話装置のように、録音スイッチ[16]、クリアースイッチ[18]、マナーモードスイッチ[19]を備える。
【0028】
以上のように、上記例の携帯電話装置は、従来の電話機としての機能を全く損なうことなく、電子メール機能のための操作キーを大幅に増加させ、ワープロ操作を可能にすることにより、極めて簡便に、且つ多機能にメール文書を作成することができる。
【0029】
また以上は、キー操作部を2つ有し、操作キーの数を増加させることを一実施例として述べてきたが、他にも、例えば、1つの筐体にCCD(charge−coupled device)カメラを内蔵させると、本発明の携帯電話装置は2つの筐体が回転可能なように結合されているため、従来のCCDカメラ内蔵の携帯電話装置に比較して撮影角度や撮影範囲を広げることが可能である。
【0030】
【発明の効果】
本発明の携帯電話装置は、2つの筐体から構成され、該2つの筐体が該第1筐体と第2筐体を貫く支軸を支点として回転可能にすることで、例えば、第1筐体が1つの表示部を有し、第2筐体の対面にそれぞれキー操作部を設け、該2つのキー操作部を設けた第2筐体を回転させることにより、第1筐体の1つの表示部に対してどちらのキー操作部も使用可能となる。そして、キーの絶対数を増やすことにより、多機能でありながらも、1つのキーの機能を減らせることが可能となり、キーの機能が明瞭となり操作が簡単になる。また、キー操作部を使用している際に、誤って筺体が回転してしまわないように、回転時にのみ接合部が現れる構造を採用することで誤操作防止を図っている。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の携帯電話装置の、裏面及び表面の概略平面を示す図である。
【0032】
【符号の説明】
1:第1筐体、2:第2筐体、3:接合部、4:ヒンジ部、5:アンテナ、6:受話器、7:送話器、8:大型液晶ディスプレイ(第1筐体裏面)、9:小型液晶ディスプレイ(第1筐体おもて面)、10:ローマ字表記キー、11:数字表示キー、12:主電源スイッチ、13:キー操作無効スイッチ、14:電話スイッチ(ON)、15:電話スイッチ(OFF)、16:録音スイッチ、17:スクロールスイッチ、18:クリアースイッチ、19:マナーモードスイッチ、20:数字/記号表示用キー、21:消去キー、22:カーソル移動キー、23:確定キー、24:スペースキー、25:漢字変換キー、26:全角及び半角カタカナ変換キー、27:全角/半角英数キー、28:シフトキー
Claims (9)
- 少なくとも受話器を有する第1筐体と、少なくとも送話器を有する第2筐体とが接合部によって結合されて構成され、
前記接合部によって、前記第1筐体と第2筐体が、該第1筐体と第2筐体を貫く支軸を支点として回転可能なように結合されており、
前記第1筐体または第2筐体が少なくとも1つの表示部を有し、該第1筐体または第2筐体の、少なくとも2つの異なる面にそれぞれキー操作部を有し、
前記接合部は、通常使用時には第1筐体または第2筐体のいずれかに収納されており、第1筐体または第2筐体のいずれかを回転する際に現れることを特徴とする携帯電話装置。 - 前記第1筐体が少なくとも1つの表示部を備え、前記第2筐体が2つの対面それぞれにキー操作部を有することを特徴とする請求項1記載の携帯電話装置。
- 前記第1筐体が2つの対面それぞれに表示部を備え、前記第2筐体が2つの対面それぞれにキー操作部を有することを特徴とする請求項1記載の携帯電話装置。
- 前記第1筐体または第2筐体のキー操作部を備える面それぞれに、送話器を有することを特徴とする請求項1〜3記載の携帯電話装置。
- 前記表示部が液晶ディスプレイであることを特徴とする請求項1〜4記載の携帯電話装置。
- 前記キー操作部が、少なくとも、ローマ字表示、数字表示、ひらがな表示、またはカタカナ表示のキーを有することを特徴とする請求項1〜5記載の携帯電話装置。
- 前記キー操作部が、少なくとも、「A」から「Z」までの26個のローマ字表示のキーを有することを特徴とする請求項6記載の携帯電話装置。
- 前記キー操作部のキーが液晶タッチパネルであることを特徴とする請求項1〜7記載の携帯電話装置。
- 前記第1筐体と第2筐体とが折り畳み可能に接合された折り畳み構造を有し、且つ、前記折り畳み構造が開いた状態で前記第1筐体と第2筐体が、該第1筐体と第2筐体を貫く支軸を支点として回転可能なように結合されていることを特徴とする請求項1〜8記載の携帯電話装置。
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