JP3827280B2 - フットボール用シューズのアウトソール構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フットボール用シューズのアウトソール構造に関し、詳細には、その構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールなどのフットボール競技においては、ダッシュ時、ストップ時、各種キック時およびフェイント時などにおいて、シューズのアウトソールは、種々の圧力とともに屈曲作用を受ける。
【0003】
ところが、従来より使用されてきたフットボール用シューズのアウトソールは、その各部の剛性や強度が均等に構成されており、このため、競技時に要求されるアウトソールとしての剛性・強度と屈曲性とを十分に両立させることができなかった。
【0004】
また、従来のフットボール用シューズに用いられている防滑用のスタッドは、図36のサッカーシューズの例に示すように、ソール面に設けられた各スタッド100が、いずれもほぼ同一の大きさに形成されており、しかも、ソール面内にほぼ均一にムラなく配置されている。すなわち、従来のスタッドの配置は、各スタッドを見かけ上バランスよく配置しているだけである。
【0005】
ところが、実際の競技の際には、各種運動時に様々な足の動きが生じており、このような複雑な足の動きにマッチしたスタッド構造を実現するためには、スタッドの配置、形状および配向などを考慮した設計をする必要がある。
【0006】
さらに、従来のフットボール用シューズのスタッドは、図36に示すように、円錐台形状または円柱形状のものが大部分であって、これらのスタッド100は、底面積が比較的大きいため、グラウンドに刺さりにくく、いわゆるグラウンドに対する食い付きが悪いため、フットボール競技に要求される各種運動の際に接地面との間で滑りが発生する場合があった。
【0007】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、競技時に要求されるアウトソールとしての剛性・強度と屈曲性とを両立させることができるフットボール用シューズを提供することを第1の目的とする。また、本発明の第2の目的は、足の動きに適合したスタッド構造を有し、かつ競技の際の各種運動時に接地面との間で滑りが発生するのを防止できるフットボール用シューズのアウトソール構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本件出願に係る発明者らは、上記第1の目的を達成するため、競技中にサッカー選手の軸足に実際に作用する足圧の分布状態を測定した。この測定結果を図3および図4に示す。図3はインステップキックの際の足圧分布図であり、図4はフェイント時の足圧分布図である。ここでは、軸足として左足を例にとっている。各図とも足裏側から見た足圧分布を示しており、図中、Mは内甲側を、Lは外甲側をそれぞれ示しており、また、内側の等圧線ほど圧力が高いことを示している。なお、各図においては、説明の便宜上、シューズのアウトソールの外形線を実線で示すとともに、アウトソールを、踵部A,踏付部B,指部C,中足部D,土踏まず部E,指付根部Fの6つの領域A〜Fに区画している(図2参照)。
【0009】
これらの図から、インステップキック時またはフェイント時のような動作時には、足の踵部分、踏付面、指部および中足部分の足圧が相対的に高く、これに対して、足の土踏まずおよび指付根部分の足圧が相対的に低いことが分かった。さらに、インステップキック時には、第1指部のみならず、第1指付根部分の足圧も高くなっていることが分かった。
【0010】
本発明は、このように、実際の足圧分布の測定結果を考察することによりなされたものであって、請求項1の発明では、フットボール用シューズのアウトソールを、着用者の足指に対応する指部と、足指の付根部分に対応する指付根部と、足裏の踏付面、中足部分、土踏まずおよび踵部分にそれぞれ対応する踏付部、中足部、土踏まず部および踵部との6つの領域から構成するとともに、これらの領域の剛性に関して、踵部、踏付部、指部および中足部を相対的に高剛性にして、動作時に相対的に足圧が高くなるこれらの部分を曲がりにくくしている。また、土踏まず部および指付根部を相対的に低剛性にして、動作時に相対的に足圧が低くなるこれらの部分を曲がりやすくしており、これにより、動作時に屈曲性が要求されるこれらの部分の屈曲性を向上させている。
【0011】
請求項2の発明では、上記6つの領域の剛性に関して、(踵部)>(踏付部)>(指部)>(中足部)>(土踏まず部)>(指付根部)の順になるように各領域を構成している。踵部は、図3および図4から分かるように、最も大きな足圧が作用する部位であり、このような足圧分布に基づいて踵部の剛性を最大にしている。また指付根部は、ダッシュ時などの他の動作時も含めて最も屈曲性が要求される部位なので、このように指付根部の剛性を最小にすることで、他の部分に比べて最大の屈曲性が得られるようにしている。
【0012】
また、請求項3の発明は、主に図3のインステップキックの際の足圧分布に基づいており、アウトソールの指付根部について、着用者の足指の第1指の付根部分に対応する第1指付根部と、第2指ないし第5指の付根部分に対応する第2〜第5指付根部とに区画しており、各領域の剛性に関して、踵部、踏付部、指部、第1指付根部および中足部を相対的に高剛性にし、土踏まず部および第2〜第5指付根部を相対的に低剛性にしている。この場合には、第1指付根部をも高剛性にすることで、インステップキックの際の実際の足圧分布にしたがった剛性分布にすることができる。
【0013】
請求項4の発明では、各領域の剛性に関して、(踵部)>(踏付部)>(指部)>(第1指付根部)>(中足部)>(土踏まず部)>(第2〜第5指付根部)の順になるように各領域を構成している。この場合には、図3に示すインステップキックの際の実際の足圧分布にしたがって、第1指付根部の剛性を中足部の剛性よりも高くしている。
【0014】
請求項5の発明では、指部および指付根部間の第1の境界線が、第4指中節骨の骨頭付近から第3指中節骨の骨底付近を通って第2指中節骨の骨頭付近まで延びさらに第1指基節骨の骨頭付近まで延びており、該第1の境界線がシューズ前方側に向かって概略山形形状に形成されている。また、指付根部および踏付部間の第2の境界線が、第5指中節骨の骨底付近から第4指基節骨の骨頭付近を通って第3指基節骨の略中央部分まで延びさらに第2指基節骨の略中央部分から第1指基節骨の略中央部分まで延びており、該第2の境界線がシューズ前方側に向かって凸状に湾曲して形成されている。さらに、踏付部と中足部および土踏まず部との間の第3の境界線が、第5指中足骨の骨底付近から第4指中足骨の骨底付近を通ってシューズ前方側に延びるとともに、第2指中足骨の略中央部分を通って第1指中足骨の略中央部分まで延びている。また、中足部および土踏まず部と踵部との間の第4の境界線が、概ね横足根関節に沿って延びており、さらに、中足部および土踏まず部間の第5の境界線が、外側楔状骨を通ってシューズ長手方向に沿って延びている。このように、第1ないし第5の境界線を設定することにより、アウトソールとして競技時に要求される剛性・強度および屈曲性を所望の領域に確保できるようになる。
【0015】
請求項6の発明では、各領域の剛性をアウトソールの厚みの大小によって変化させている。アウトソールの厚みを大きくするほど、アウトソールの曲げ剛性を大きくでき、これにより、曲がりにくくすることができる。これとは逆に、アウトソールの厚みを薄くするほど、アウトソールの曲げ剛性が小さくなり、曲がりやすくなる。
【0016】
請求項7の発明では、各領域のうち剛性の高い領域に、たとえばカーボンファイバー等の補強材を埋設しており、これにより、強度を向上させている。また、請求項8の発明では、リブ構造を設けることにより、剛性を高くしている。さらに、請求項9の発明では、中足部に、シューズの概略前後方向に延びる一本または複数本のリブを設けることにより、中足部の剛性を高くしている。
【0017】
請求項10の発明では、各領域のうち剛性の低い領域に、蜂の巣状のハニカム構造を設けている。このハニカム構造による補強作用によって、低剛性領域が補強されるようになっている。
【0018】
請求項11の発明では、踵部、踏付部、指部および中足部の厚みを土踏まず部および指付根部の厚みよりも厚くするとともに、土踏まず部および指付根部に蜂の巣状のハニカム構造を設けている。
【0019】
請求項12の発明では、踵部、踏付部、指部、第1指付根部および中足部の厚みを土踏まず部および第2指〜第5指付根部の厚みよりも厚くするとともに、土踏まず部および第2〜第5指付根部に蜂の巣状のハニカム構造を設けている。
【0020】
請求項13の発明では、シューズの概略前後方向に延びる複数の縦溝を踏付部に設けている。これらの縦溝により、踏付部における幅方向の屈曲性を向上できる。
【0021】
請求項14の発明では、踏付部に設けられる縦溝が、アウトソールのソール面の接地開始時から全面接地時に至るまでの着用者の足への体重負荷経路に基づいて設定されており、これにより、足の実際の体重負荷経路にしたがって踏付部を幅方向に屈曲させることができる。このような踏付部の屈曲により、競技時に体重負荷経路にしたがったスムーズな足の動きを実現でき、その結果、接地面に対して効果的に力を伝達できる。
【0022】
請求項15の発明では、シューズの概略幅方向に延びる複数の横溝を踏付部において着用者の足の第3〜第5指中足骨領域に対応する位置に設けている。これらの横溝により、踏付部の第3〜第5指中足骨領域に対応する位置における前後方向の屈曲性を向上できる。
【0023】
請求項16の発明では、踏付部に設けられる横溝が、アウトソールのソール面が全面接地時の状態から地面から離れる直前までの着用者の足への体重負荷経路に基づいて設定されており、これにより、足の実際の体重負荷経路にしたがって踏付部を前後方向に屈曲させることができる。このような踏付部の屈曲により、競技時に体重負荷経路にしたがったよりスムーズな足の動きを実現でき、接地面に対して一層効果的に力を伝達できる。
【0024】
請求項17の発明によれば、踵部には、シューズ前後方向に帯状に延びる複数の波形プレートを互いに並設しかつ連結してなる緩衝構造体が設けられている。この場合には、競技時において着地の際にシューズの踵部に衝撃荷重が作用したとき、各波形プレートの波形状の山の部分が下方に沈み込むように変形するとともに、波形状の谷の部分が上方に持ち上がるように変形することにより、衝撃荷重を吸収できる。また、隣り合う各波形プレートの連結部分が各波形状部分の変形を抑制するので、各波形状部分の変形と相俟って衝撃荷重をより効果的に吸収できる。
【0025】
請求項18の発明では、各波形プレートの波形状の位相が、隣り合う波形プレートの波形状の位相に対して1/2波長だけずれている。
【0026】
請求項19の発明では、踵部の周縁部に巻上げ部が設けられており、該巻上げ部により、アッパー部材との接着しろが確保されている。これにより、前記波形プレートをより大きな面積で使用することが可能になる。
【0027】
請求項20の発明では、踵部のソール面に、着用者の足の足圧分布曲線に基づいて設定された複数のリブが設けられている。これにより、足の足圧分布にしたがって、踵部の接地状態を制御できる。
【0028】
請求項21の発明では、踵部のソール面には、踵部前側の内外甲側にそれぞれ配置された第1,第2のスタッドと、踵部後側の内外甲側にそれぞれ配置された第3,第4のスタッドとが設けられるとともに、第1および第2のスタッド間には、シューズ幅方向に延びかつ第1および第2のスタッドを連結する前側リブが設けられ、第3および第4のスタッド間には、シューズ幅方向に延びかつ第3および第4のスタッドを連結する後側リブが設けられている。これらのリブにより、踵部の剛性を向上できる。
【0029】
次に、本件出願に係る発明者らは、上記第2の目的を達成するため、競技中にサッカー選手の軸足が接地面から実際に受ける力の方向を測定した。この測定結果を図16ないし図18に示す。図16はインステップキックの際に受ける力の方向を、図17はフェイント時に受ける力の方向を、図18はインフロントキックの際に受ける力の方向をそれぞれ示している。各図とも、ソール面側から見た状態を示している。
【0030】
第2の発明は、図3および図4の足圧分布曲線に加えて、このようなアウトソールのソール面が実際に受ける力の方向を考慮することによりなされたものであって、請求項22の発明では、アウトソールのソール面に設ける複数のスタッドを、着用者の足の第1指末節骨の中央付近に対応する位置に配置された第1のスタッドと、第1指中足趾節関節付近に対応する位置に配置された第2のスタッドと、第4指中足骨の骨頭部付近に対応する位置に配置された第3のスタッドとから構成している。
【0031】
また、請求項23の発明では、第1ないし第3のスタッドに加えて、第3指末節骨に対応する位置に配置された第4のスタッドを有しており、さらに、請求項24の発明では、第1ないし第4のスタッドに加えて、第2指および第3指中足骨の各骨頭付近に対応する位置に配置された第5のスタッドを有している。
【0032】
すなわち、第1ないし第5の各スタッドは、図3および図4の足圧分布において相対的に足圧が高い位置に対応して配置されるとともに、図16ないし図18に示す力の作用方向分布において接地面からの力を効果的に受け得るような位置に配置されている。
【0033】
請求項25の発明では、各スタッドが概略直線状に延びるまたはわずかに凹状に湾曲する受圧面を有しており、該受圧面がシューズ前後方向の中心線に対してなす角度が、時計回りを正にとるとき、第1のスタッドについては0〜60°の範囲にあって受圧面がシューズ後方側に対向しており(図22参照)、第2のスタッドについては0〜−45°の範囲にあって受圧面がシューズ前方側に対向している(図23参照)。これにより、とくにインステップキックの際に、接地面からの力を受ける受圧面を十分に確保することができ(図19参照)、その結果、接地面との間での滑りの発生を防止できる。
【0034】
また、第3のスタッドについては0〜−45°の範囲にあって受圧面がシューズ後方側に対向しており(図24参照)、第4のスタッドについては0〜−60°の範囲にあって受圧面がシューズ後方側に対向している(図25参照)。これにより、とくにフェイントの際に、接地面からの力を受ける各スタッドの受圧面を十分に確保することができ(図20参照)、その結果、各スタッドが接地面との間で滑りを起こすのを防止できる。
【0035】
さらに、第5のスタッドについては−60〜−120°の範囲にあって受圧面がシューズ後方側に配置されている(図26参照)。これにより、とくにインフロントキックの際に、接地面からの力を受ける受圧面を十分に確保することができ(図21参照)、その結果、接地面との間での滑りの発生を防止できる。
【0036】
請求項26の発明によれば、スタッドが概略三角形状、矩形状またはブレード状の横断面を有している。
【0037】
請求項27の発明では、アウトソールのソール面に設ける複数のスタッドを、着用者の足の第1指末節骨の中央付近に対応する位置に配置された第1のスタッドと、第1指中足趾節関節付近に対応する位置に配置された第2のスタッドと、第4指中足骨の骨頭部付近に対応する位置に配置された第3のスタッドと、第3指末節骨に対応する位置に配置された第4のスタッドと、第2指および第3指中足骨の各骨頭付近に対応する位置に配置された第5のスタッドとから構成しており、さらにスタッドが、ブレード形状または概略楕円形状の一部を切断した形状の横断面を有しており、その切断形状面がシューズの前側または後ろ側に配向されている。
【0038】
この場合には、接地面からの力を効果的に受け得る、相対的に足圧が高い位置に各スタッドを配置できるばかりでなく、スタッドに形成された切断形状面によって、切断形状面が前側に配向している場合には、該切断形状面がストッパ機能を発揮でき、また切断形状面が後ろ側に配向している場合には、該切断形状面がダッシュ時の受圧面として効果的にトラクション機能を発揮することができる。
【0039】
請求項28の発明では、各スタッドが概略楕円状の横断面を有するとともに、その長軸がシューズ前後方向の中心線に対してなす角度が、時計回りを正にとるとき、第1のスタッドについては0〜60°の範囲にあり、第2のスタッドについては0〜−45°の範囲にある。これにより、請求項25の発明の場合と同様に、とくにインステップキックの際に、接地面からの力を受ける受圧面を十分に確保でき、接地面との間で滑りが発生するのを防止できる。
【0040】
また、第3のスタッドについては0〜−45°の範囲にあり、第4のスタッドについては0〜−60°の範囲にある。これにより、請求項25の発明の場合と同様に、とくにフェイントの際に、接地面から力を受ける各スタッドの受圧面を十分に確保でき、各スタッドが接地面との間で滑りを起こすのを防止できる。
【0041】
さらに、第5のスタッドについては−60〜−120°の範囲にあり、これにより、請求項25の発明の場合と同様に、とくにインフロントキックの際に、接地面からの力を受ける受圧面を十分に確保でき、接地面との間での滑りの発生を防止できる。
【0042】
請求項29の発明では、着用者の足の第5指中足骨に対応する位置に配置された第1のサブスタッドと、第4指基節骨および第5指基節骨の中間付近に対応する位置に配置された第2のサブスタッドとがさらに設けられている。
【0043】
請求項30の発明では、第1および第2のサブスタッドに加えて、第4指末節骨に対応する位置に配置された第3のサブスタッドがさらに設けられている。
【0044】
請求項31の発明では、第1および第2のサブスタッドに加えて、第2指および第3指基節骨の中間付近に対応する位置に配置された第4のサブスタッドがさらに設けられている。
【0045】
請求項32の発明では、第1ないし第3のサブスタッドに加えて、第2指および第3指基節骨の中間付近に対応する位置に配置された第4のサブスタッドがさらに設けられている。
【0046】
請求項33の発明では、各サブスタッドが、概略直線状に延びるまたはわずかに凹状に湾曲する受圧面を有しており、該受圧面がシューズ前後方向の中心線に対してなす角度が、時計回りを正にとるとき、第1のサブスタッドについては、0〜45°の範囲にあって受圧面がシューズ後方側に配置されている(図27参照)。これにより、とくにインステップキックの際に、第1および第2のスタッドの他に受圧面を確保でき、接地面との間での滑りの発生をより確実に防止できる。
【0047】
また、第2のサブスタッドについては、−30〜−90°の範囲にあって、受圧面がシューズ後方側に配置されており(図28参照)、第3のサブスタッドについては、−10〜−45°の範囲にあって、受圧面がシューズ後方側に配置されており(図29参照)、第4のサブスタッドについては、−60〜−120°の範囲にあって、受圧面がシューズ後方側に配置されている(図30参照)。
【0048】
第2および第3のサブスタッドにより、とくにフェイント時に、第3および第4のスタッドの他に受圧面を確保でき、接地面との間での滑りの発生をより確実に防止できる。また第4のサブスタッドにより、とくにインフロントキックの際に、第5のスタッドの他に受圧面を確保でき、接地面との間での滑りの発生をより確実に防止できる。
【0049】
請求項34の発明によれば、サブスタッドが概略三角形状、矩形状またはブレード状の横断面を有している。
【0050】
請求項35の発明では、各サブスタッドが概略楕円状の横断面を有するとともに、その長軸がシューズ前後方向の中心線に対してなす角度が、時計回りを正にとるとき、第1のサブスタッドについては0〜45°の範囲にあり、第2のサブスタッドについては−30〜−90°の範囲にあり、第3のサブスタッドについては−10〜−45°の範囲にあり、第4のサブスタッドについては−60〜−120°の範囲にある。
【0051】
これにより、インステップキックの際には、主に第1のサブスタッドにより、接地面からの力を受ける受圧面を第1および第2のスタッドの他に確保することで、接地面との間での滑りの発生をより確実に防止できる。また、フェイントの際には、主に第2および第3のサブスタッドにより、接地面からの力を受ける受圧面を第3および第4のスタッドの他に確保することで、接地面との間での滑りの発生をより確実に防止できる。さらに、インフロントキックの際には、主に第4のサブスタッドにより、接地面からの力を受ける受圧面を第5のスタッドの他に確保することで、接地面との間での滑りの発生より確実に防止できる。
【0052】
請求項36の発明では、アウトソールに設ける複数のスタッドのうち、踵部のソール面に設けるスタッドを、踵部の内甲側に配置された第1のスタッドと、踵部の外甲側に配置された第2のスタッドとから構成している。そして、第1および第2のスタッドを結ぶ線が踵部中心線に対して直交しておらず、第1のスタッドが踵部前側に配置されており、または第2のスタッドが踵部後ろ側に配置されている。
【0053】
この場合、踵部には、第1および第2の二つのスタッドしか設けられていないが、これらのスタッドは、踵部中心線方向にオフセットされており、これにより、踵部の着地安定性が向上している。また、この場合、第1および第2のスタッドの相対的な位置関係について、第1のスタッドが踵部前側にまたは第2のスタッドが踵部後ろ側に配置されているので、外甲側から着地して内甲側に体重が移動していく際の体重移動がスムーズに行われるようになっている。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図30は、本発明の一実施態様によるサッカーシューズ用アウトソールを示しており、ここでは、左足用のアウトソールを例にとっている。図1はアウトソールの表面図、図2は図1のアウトソールを構成する各部を説明するための図である。
【0055】
これらの図に示すように、アウトソール1は、着用者の足の踵部分、踏付面、足指、中足部分、土踏まずおよび足指付根部分にそれぞれ対応する踵部A,踏付部B,指部C,中足部D,土踏まず部Eおよび指付根部Fの6つの部分から構成されている。
【0056】
ここで、各部分の境界について図15を用いてより詳細に説明する。
同図に示すように、指部Cと指付根部Fとの間の第1の境界線Y1 は、第4指中節骨MP4 の骨頭付近から第3指中節骨MP3 の骨底付近を通って第2指中節骨MP2 の骨頭付近まで延びさらに第1指基節骨PP1 の骨頭付近まで延びており、境界線Y1 はシューズ前方側に向かって概略山形形状に形成されている。
【0057】
指付根部Fと踏付部Bとの間の第2の境界線Y2 は、第5指中節骨MP5 の骨底付近から第4指基節骨PP4 の骨頭付近を通って第3指基節骨PP3 の略中央部分まで延びさらに第2指基節骨PP2 の略中央部分から第1指基節骨の略中央部分まで延びており、第2の境界線Y2 はシューズ前方側に向かって凸状に湾曲して形成されている。
【0058】
踏付部Bと中足部D,土踏まず部Eとの間の第3の境界線Y3 は、第5指中足骨MB5 の骨底付近から第4指中足骨MB4 の骨底付近を通ってシューズ前方側に延びるとともに、第2指中足骨MB2 の略中央部分を通って第1指中足骨MB1 の略中央部分まで延びている。
【0059】
中足部D,土踏まず部Eと踵部Aとの間の第4の境界線Y4 は、概ね横足根関節CJに沿って延びている。中足部Dと土踏まず部Eとの間の第5の境界線Y5 は、外側楔状骨COを通ってシューズ長手方向に延びている、
【0060】
アウトソール1の各部の厚みについては、本実施態様の場合、踵部Aの厚みがtA =3.3(mm)、踏付部Bの厚みがtB =2.8(mm)、指部Cの厚みがtC =2.3(mm)であって、土踏まず部Eおよび指付根部Fの厚みはいずれもtE ,tF =1.7(mm)になっている。また、中足部Dの厚みtD は、tC とtE ,tF との間の中間の値になっている。これにより、各部の剛性(曲げ剛性)に関して、(踵部A)>(踏付部B)>(指部C)>(中足部D)>(土踏まず部E),(指付根部F)となるように構成されている。なお、本発明によるアウトソールの各部の厚みが上記数値に限定されないことはいうまでもない。
【0061】
また図示していないが、中足部Dに、シューズの概略前後方向に延びる一本または複数本のリブを設けるようにしてもよく、このリブにより、中足部Dの剛性を土踏まず部Eおよび指付根部Fの剛性よりもさらに高く設定することが可能である。
【0062】
このようにアウトソール1の各部分の剛性を変えたのは、図3および図4に示す足圧分布曲線に基づいている。これらの図は、競技中にサッカー選手の軸足に実際に作用する足圧の分布状態の測定結果を示しており、図3はインステップキックの際の足圧分布図であり、図4はフェイント時の足圧分布図である。これらの図から分かるように、インステップキック時またはフェイント時のような動作時には、足の踵部分、踏付面、指部および中足部分の足圧が相対的に高く、足の土踏まずおよび指付根部分の足圧が相対的に低い。さらに、インステップキック時には、第1指部のみならず、第1指付根部分の足圧も高くなっている。
【0063】
本実施態様では、このような実際の足圧分布の測定結果を踏まえて、踵部A、踏付部B、指部Cおよび中足部Dを相対的に高剛性にして、動作時に相対的に足圧が高くなるこれらの部分を曲がりにくくする一方、土踏まず部Eおよび指付根部Fを相対的に低剛性にして、動作時に相対的に足圧が低くなるこれらの部分を曲がりやすくしており、動作時に屈曲性が要求されるこれらの部分の屈曲性を向上させている。このようにして、インステップキックやフェイントなどの動作時における実際の足圧分布にしたがった剛性分布にすることができる。
【0064】
なお、踵部A,踏付部B,指部Cおよび中足部Dに、たとえばカーボンファイバ等の補強材を埋設するようにしてもよい。
【0065】
土踏まず部Eおよび指付根部Fには、蜂の巣状のハニカム構造11が設けられている。このハニカム構造11は、斜視部分図である図5に示すように、正六角形の各辺をなすように帯状のリブを蜂の巣状に敷きつめた構造を有している。このようなリブ構造11により、屈曲性が要求される土踏まず部Eおよび指付根部Fが補強されている。
【0066】
なお、指付根部Fの剛性は、6つの部分の中で最も低くなるように構成されている方が好ましい。これは、指付根部Fが、アウトソール全体の中で最も屈曲性が要求される部位だからである。
【0067】
また、指付根部Fのうち、第1指付根部にはリブ30が設けられており、これにより、第1指付根部の剛性を他の指付根部の剛性よりも高くすることができる。
【0068】
なお、指付根部Fのうち、第1指付根部の厚みを残りの第2指ないし第5指付根部の厚みよりも厚くするようにしてもよく、これによっても、第1指付根部の剛性を他の指付根部の剛性よりも高くすることができる。
【0069】
踵部Aには、踵部前側の内外甲側にそれぞれ配置された第1,第2のスタッド20,21と、踵部後ろ側の内外甲側にそれぞれ配置された第3,第4のスタッド22,23とが設けられている。前側のスタッド20,21は、幅方向に延びるリブ24により連結されており、同様に、後ろ側のスタッド22,23は、幅方向に延びるリブ25により連結されている(図1のVI-VI 線断面を示す図6参照)。これらのリブにより、スタッドの強度を向上でき、踵部Aの剛性を向上できる。また、図6に示すように、アウトソール1の踵部Aには、アウトソール裏側に延びる巻上げ部20bが一体的に形成されており、この巻上げ部20bにより、アッパー部材(図示せず)との接着しろ20cが確保されている。これによって、後述する緩衝構造体50をより大きな面積で使用できるようになる。
【0070】
踏付部Bおよび指部Cには、スタッド(メインスタッド)31,32,33,34,35が設けられており、スタッド31,34の基端部には、厚肉部36が形成されている(図1のVII-VII 線断面を示す図7参照)。この厚肉部36により、指部Cの剛性がさらに向上している。同様に、スタッド32,33,35の基端部には、厚肉部37が形成されており、この厚肉部37により、踏付部Bの剛性がさらに向上している。また、踏付部Bおよび指部Cには、メインスタッドよりも小形のサブスタッド41,42,43,44が設けられている。なお、各スタッドの形状、配置および配設方向については後述する。
【0071】
踏付部Bには、シューズの概略前後方向に延びる複数の縦溝12が形成されている(図1のVIII-VIII 線断面を示す図8参照)。これらの縦溝12により、踏付部Bの幅方向の屈曲性を向上できる。
【0072】
また縦溝12は、図9に示すような体重負荷経路に基づいて設定されている。図9は、インステップキックの際に、アウトソールのソール面の接地開始時から全面接地時に至るまでの着用者の軸足への体重負荷経路の変化を示している。図1を参照することによって分かるように、縦溝12は、踏付部Bにおける体重負荷経路に概ね沿うように形成されている。これにより、足の実際の体重負荷経路にしたがって踏付部を幅方向に屈曲させることができる。
【0073】
アウトソール裏面図である図10に示すように、アウトソール1の踏付部Bの裏面側には、シューズの概略幅方向に延びる複数の横溝13が形成されている。これらの横溝13は、着用者の足の概ね第3指〜第5指中足骨領域に対応して配置されている。これらの横溝13により、踏付部Bのシューズ前後方向の屈曲性を向上できる。
【0074】
また横溝13は、図11に示すような体重負荷経路に基づいて設定されている。図11は、インステップキックの際に、アウトソールのソール面が全面接地した状態から地面から離れる直前までの間の着用者の足への体重負荷経路の変化を示している。図10を参照することによって分かるように、横溝13は、踏付部Bにおける体重負荷経路に概ね沿うように形成されている。これにより、足の実際の体重負荷経路にしたがって踏付部を前後方向に屈曲させることができる。なお、横溝13は、アウトソール1の表面つまりソール面の側に形成するようにしてもよい。
【0075】
図10に示すように、アウトソール1の踵部Aの裏面側には、緩衝構造体50が設けられている。緩衝構造体50は、斜視部分図である図12に示すように、シューズ前後方向に帯状に延びる複数の波形プレート51,52を互いに並設することにより構成されており、隣り合う各波形プレート51,52の波形状の位相は1/2波長ずれている。また、各波形プレート51,52は、連結部53により互いに連結されている。
【0076】
この場合には、競技時において着地の際にシューズの踵部Aに衝撃荷重が作用したとき、各波形プレート51,52の波形状の山の部分が下方に沈み込むように変形するとともに、波形状の谷の部分が上方に持ち上がるように変形することによって、踵部Aに作用する衝撃荷重を吸収できる。また、隣り合う各波形プレート51,52の連結部分53が各波形状部分の変形を抑制することにより、各波形状部分の変形と相俟って衝撃荷重をより効果的に吸収できる。
【0077】
アウトソール1の踵部Aの裏面側には、アウトソール裏面側の踵部分拡大図である図13およびそのXIV-XIV 線断面図である図14に示すように、緩衝構造体50を収容するための凹部15が形成されている。また、踵部Aの中央部分には、透明樹脂製の窓部18が形成されており、この窓部18を介して、踵部Aの表面側つまりソール面側から緩衝構造体50が見えるようになっている。
【0078】
次に、踏付部Bおよび指部Cに設けられた上述の各スタッドについて詳述する。図15はアウトソールの表面図であって、各スタッドの位置と足の骨格図とを対応させた状態を示している。同図において、DP,MP,PP,MB,MJはそれぞれ足の末節骨、中節骨、基節骨、中足骨、中足趾節関節を示しており、添字の1〜5はそれぞれ足の第1指ないし第5指を表している。
【0079】
図15から分かるように、第1のスタッド31は、着用者の足の第1指末節骨DP1 の中央付近に対応して配置され、第2のスタッド32は、第1指中足趾節関節MJ1 の付近に対応して配置され、第3のスタッド33は、第4指中足骨MB4 の骨頭部付近に対応して配置され、第4のスタッド34は、第3指末節骨DP3 に対応して配置され、第5のスタッド35は、第2指および第3指中足骨MB2 およびMB3 の各骨頭部に対応して配置されている。
【0080】
また、これら第1ないし第5のスタッド(メインスタッド)に加えて、第1ないし第4のサブスタッドが設けられている。第1のサブスタッド41は、着用者の足の第5指中足骨MB5 に対応して配置され、第2のサブスタッド42は、第4指基節骨PP4 および第5指基節骨PP5 の中間位置に対応して配置され、第3のサブスタッド43は、第4指末節骨DP4 に対応して配置され、第4のサブスタッド44は、第2指および第3指基節骨PP2 およびPP3 の中間付近に対応して配置されている。
【0081】
このような各スタッドの配置に関しては、図3および図4の足圧分布図に基づいて、足圧の高い部位に各スタッドがバランスよく配置されるようにした。また、各スタッドの横断面形状については、第1ないし第4のスタッド31〜34のように、弧状に延びるブレード形状の一部を切断した形状または概略三角形状のほかに、第5のスタッド35のような楕円状でもよく、あるいは概略矩形状の断面形状にしてもよい。また各スタッドの縦断面形状については、いわゆるグランドに対する食い付きを良くするために、先端側に向かうにしたがい徐々に小形となるテーパ形状が好ましい(図7参照)。
【0082】
また、第1ないし第4のスタッド31〜34は、その横断面形状に関してブレード形状の一部を切断した形状にしたことにより、それぞれ平坦状の受圧面31a〜34aを有している。第1、第2および第4のスタッド31,32および34の場合には、各受圧面31a,32a,34aをシューズ後ろ側に配置しており、これにより、蹴り出し時やダッシュ時に各受圧面がトラクション機能を発揮することによって、シューズの滑りを防止している。また、第3のスタッド33の場合には、受圧面3aをシューズ前側に配置しており、これにより、着地時またはストップ時に受圧面3aがストッパ機能を発揮することによって、シューズの滑りを防止している。
【0083】
次に、各スタッドの配設方向に関しては、図16ないし図18に示す、接地面からの力の作用方向分布図に基づいて、サッカー選手の軸足に接地面から実際に作用する力を効果的に受け得るような方向に配置した。図16はインステップキックの際の接地面からの力の作用方向を、図17はフェイント時の接地面からの力の作用方向を、図18はインフロントキックの際の接地面からの力の作用方向をそれぞれ示している。
【0084】
第1のスタッド31は、図22に示すように、わずかに凹状に湾曲するまたは概略直線状に延びる受圧面31bを有している。受圧面31bはシューズ後方側に対向しており、受圧面31bがシューズ前後方向の中心線Nに対してなす角度αは、時計回りを正にとるとき、0〜60°の範囲にあって、好ましくは30°前後に設定されている。
【0085】
これにより、図19に示すように、とくにインステップキックの際に、受圧面31bが接地面からの力の作用方向とほぼ直交することになって、接地面からの力の作用面を十分に確保することができ、その結果、接地面との間で滑りが発生するのを防止できる。
【0086】
第2のスタッド32は、図23に示すように、わずかに凹状に湾曲するまたは概略直線状に延びる受圧面32bを有している。受圧面32bはシューズ前方側と対向しており、受圧面32bがシューズ前後方向の中心線Nに対してなす角度βは、0〜−45°の範囲にあって、好ましくは−20°前後に設定されている。
【0087】
これにより、図19に示すように、とくにインステップキックの際に、受圧面32bが接地面からの力の作用方向とほぼ対向することになって、接地面からの力の作用面を十分に確保することができ、その結果、接地面との間で滑りが発生するのを防止できる。
【0088】
第3のスタッド33は、図24に示すように、わずかに凹状に湾曲するまたは概略直線状に延びる受圧面33bを有している。受圧面33bはシューズ後方側と対向しており、受圧面33bがシューズ前後方向の中心線Nに対してなす角度γは、0〜−45°の範囲にあって、好ましくは−20°前後に設定されている。
【0089】
これにより、図20に示すように、とくにフェイント時に、受圧面33bが接地面からの力の作用方向と直交することになって、接地面からの力の作用面を十分に確保することができ、その結果、接地面との間で滑りが発生するのを防止できる。
【0090】
第4のスタッド34は、図25に示すように、わずかに凹状に湾曲するまたは概略直線状に延びる受圧面34bを有している。受圧面34bはシューズ後方側と対向しており、受圧面34bがシューズ前後方向の中心線Nに対してなす角度δは、0〜−60°の範囲にあって、好ましくは−40°前後に設定されている。
【0091】
これにより、図20に示すように、とくにフェイント時に、受圧面34bが接地面からの力の作用方向とほぼ対向することになって、接地面からの力の作用面を十分に確保することができ、その結果、接地面との間で滑りが発生するのを防止できる。
【0092】
第5のスタッド35は、図26に示すように、概略楕円形状を有しており、その凸状曲面である外周面35bが受圧面を構成している。この楕円形状の長軸がシューズ前後方向の中心線Nに対してなす角度εは、−60〜−120°の範囲にあって、好ましくは−80°前後に設定されている。
【0093】
これにより、図21に示すように、とくにインフロントキックの際に、受圧面35bが接地面からの力の作用方向と対向することになって、接地面からの力の作用面を十分に確保することができ、その結果、接地面との間で滑りが発生するのを防止できる。
【0094】
次に、サブスタッド41〜44の配設方向についても、スタッド31〜35の場合と同様に、図16ないし図18に示す接地面からの力の作用方向分布図に基づいて、サッカー選手の軸足に接地面から実際に作用する力を効果的に受け得るような方向に配置した。
【0095】
第1のサブスタッド41は、図27に示すように、概略楕円形状を有しており、その凸状曲面である外周面41bが受圧面を構成している。この楕円形状の長軸がシューズ前後方向の中心線Nに対してなす角度α′は、時計回りを正にとるとき、0〜45°の範囲にあって、好ましくは40°前後に設定されている。
【0096】
これにより、とくにインステップキックの際に、第1および第2のスタッド31,32の他に受圧面を確保することができ、接地面との間での滑りの発生をより確実に防止できるようになる。
【0097】
第2のサブスタッド42は、図28に示すように、概略楕円形状を有しており、その凸状曲面である外周面42bが受圧面を構成している。この楕円形状の長軸がシューズ前後方向の中心線Nに対してなす角度β′は、−30〜−90°の範囲にあって、好ましくは−45°前後に設定されている。
【0098】
第3のサブスタッド43は、図29に示すように、第1ないし第4のスタッド31〜34と同様の、ブレード形状の一部を切断した横断面形状を有しており、わずかに凹状に湾曲するまたは概略直線状に延びる受圧面43bを有している。受圧面43bはシューズ後方側と対向しており、受圧面43bがシューズ前後方向の中心線Nに対してなす角度γ′は、−10〜−45°の範囲にあって、好ましくは−30°前後に設定されている。
【0099】
これら第2および第3のサブスタッド42,43により、とくにフェイント時に、第3および第4のスタッド33,34の他に受圧面を確保でき、接地面との間での滑りの発生をより確実に防止できるようになる。また、第3のサブスタッド43は、シューズ前側に平坦状の受圧面43aを有しており、該受圧面43aにより、第3のスタッド33によるストッパ機能と相俟って、着地時またはストップ時に一層のストッパ機能が発揮されるようになっている。
【0100】
第4のサブスタッド44は、図30に示すように、概略楕円形状を有しており、その凸状曲面である外周面44bが受圧面を構成している。この楕円形状の長軸がシューズ前後方向の中心線Nに対してなす角度δ′は、−60〜−120°の範囲にあって、好ましくは−80°前後に設定されている。
【0101】
これにより、とくにインフロントキックの際に、第5のスタッド35の他に受圧面を確保でき、接地面との間での滑りの発生をより確実に防止できるようになる。
【0102】
第1の変形例
図31は、本発明の第1の変形例によるサッカーシューズ用アウトソールを示しており、同図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示している。この第1の変形例では、前記実施態様において幅方向に延びるリブ24,25と異なり、曲線状に延びる複数本のリブ26が設けられている。これらのリブ26は、主にインステップキックの際の足圧分布(図3参照)に概ね沿って形成されている。これにより、アウトソールの剛性を足圧分布に従った剛性分布にすることができ、その結果、着地がスムーズに行えるようになる。
【0103】
第2の変形例
図32は、本発明の第2の変形例によるサッカーシューズ用アウトソールを示しており、同図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示している。この第2の変形例は、ジュニア向シューズを示している。図32に示すように、このアウトソールは、前記実施態様と同様に剛性を異ならせた複数の部分から構成されるとともに、ソール面には、前記実施態様と同様のスタッド20〜23および31〜35が設けられている。さらに、ソール面には、前記実施態様によるサブスタッドの代わりに、多数の円形突起45が設けられている。
【0104】
第3の変形例
図33は、本発明の第3の変形例によるサッカーシューズ用アウトソールを示しており、同図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示している。この第3の変形例では、前記実施態様と同様に、アウトソールが剛性の異なる複数の部分から構成されており、前記実施態様における各スタッド20〜23および31〜35とほぼ同じ位置にスタッド20′〜23′および31′〜35′が設けられているが、これらのスタッドはいずれも円錐台形状を有しており、横断面が円形になっている。また、ソール面には、前記実施態様におけるサブスタッドとは配置が異なるが、複数のサブスタッド46が設けられている。
【0105】
第4の変形例
図34および図35は、本発明の第4の変形例によるサッカーシューズ用アウトソールの踵部におけるスタッド配置を示している。この第4の変形例は、踵部に2個のスタッド28,29が設けられるアウトソールを例にとっている。なお、図中、黒丸は、従来のスタッド配置を示している。
【0106】
図34の例では、スタッド28が従来のスタッド位置よりも踵部前側に配置されており、スタッド29が従来のスタッド位置と一致している。また図35の例では、スタッド28が従来のスタッド位置と一致しており、スタッド29が従来のスタッド位置よりも踵部後ろ側に配置されている。すなわち、いずれの場合も、各スタッド28,29を結ぶ線Sは踵部中心線N′に対して直交しておらず、内甲側Mのスタッド28の方が外甲側Lのスタッド29よりも踵部前側に配置されている。
【0107】
これにより、踵部の着地安定性が向上するとともに、外甲側Lから着地して体重が内甲側Mに移動していく際の体重移動がスムーズに行われるようになっている。
【0108】
他の適用例
前記実施態様および各変形例では、サッカーシューズを例にとって説明してきたが、本発明は、サッカーシューズ以外の他のフットボール用シューズにも適用可能である。
【0109】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係るフットボール用シューズのアウトソール構造によれば、競技時に要求されるアウトソールとしての剛性・強度と屈曲性とを両立させることができる効果がある。また本発明によれば、競技の際の各種運動時に接地面との間で滑りが発生するのを防止できるとともに、足の動きに適合したスタッド構造を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様によるサッカーシューズ用アウトソールの表面図である。
【図2】図1のアウトソールを構成する各部を説明するための図である。
【図3】インステップキックの際に軸足に実際に作用する足圧の各部位における最大値の分布状態を示す足圧分布図である。
【図4】フェイント時に軸足に実際に作用する足圧の各部位における最大値の分布状態を示す足圧分布図である。
【図5】図1のアウトソールにおけるハニカム構造の斜視部分図である。
【図6】図1のVI-VI 線断面図である。
【図7】図1のVII-VII 線断面図である。
【図8】図1のVIII-VIII 線断面図である。
【図9】インステップキックの際の軸足側の体重負荷経路図であって、アウトソールのソール面の接地開始時から全面接地時に至るまでの軸足への体重負荷経路の変化を示している
【図10】図1のアウトソールの裏面図である。
【図11】インステップキックの際の軸足側の体重負荷経路図であって、アウトソールのソール面が全面接地した状態から地面から離れる直前までの間の軸足への体重負荷経路の変化を示している。
【図12】図1のアウトソールの踵部に設けられる緩衝構造体の斜視部分図である。
【図13】図1のアウトソールの踵部における裏面側の拡大図であって、緩衝構造体を取り除いた状態を示している。
【図14】図13のXIV-XIV 線断面図である。
【図15】本発明の一実施態様によるサッカーシューズ用アウトソールの表面図であって、各スタッドの位置に足の骨格図を対応させた状態を示している。
【図16】インステップキックの際に接地面からソール面に作用する力の作用方向を示す分布図である。
【図17】フェイント時に接地面からソール面に作用する力の作用方向を示す分布図である。
【図18】インフロントキックの際に接地面からソール面に作用する力の作用方向を示す分布図である。
【図19】インステップキックの際に第1および第2のスタッドが最も効果的に受圧面を形成している状態を説明するための図である。
【図20】フェイント時に第3および第4のスタッドが最も効果的に受圧面を形成している状態を説明するための図である。
【図21】インフロントキックの際に第5のスタッドが最も効果的に受圧面を形成している状態を説明するための図である。
【図22】第1のスタッドの拡大図である。
【図23】第2のスタッドの拡大図である。
【図24】第3のスタッドの拡大図である。
【図25】第4のスタッドの拡大図である。
【図26】第5のスタッドの拡大図である。
【図27】第1のサブスタッドの拡大図である。
【図28】第2のサブスタッドの拡大図である。
【図29】第3のサブスタッドの拡大図である。
【図30】第4のサブスタッドの拡大図である。
【図31】本発明の第1の変形例によるサッカーシューズ用アウトソールの表面図である。
【図32】本発明の第2の変形例によるサッカーシューズ用アウトソールの表面図である。
【図33】本発明の第3の変形例によるサッカーシューズ用アウトソールの表面図である。
【図34】本発明の第4の変形例によるサッカーシューズ用アウトソールの踵部におけるスタッドの配置図である。
【図35】本発明の第5の変形例によるサッカーシューズ用アウトソールの踵部におけるスタッドの配置図である。
【図36】従来のサッカーシューズ用アウトソールの表面図であって、本実施態様の図1に相当する図である。
【符号の説明】
1: アウトソール
11: ハニカム構造
12: 縦溝
13: 横溝
20〜23: スタッド
24,25: リブ
31〜35: スタッド
31a〜34a: 受圧面
31b〜35b: 受圧面
41〜44: サブスタッド
43a: 受圧面
41b〜44b: 受圧面
50: 緩衝構造体
51,52: 波形プレート
53: 連結部
A: 踵部
B: 踏付部
C: 指部
D: 中足部
E: 土踏まず部
F: 指付根部
M: 内甲側
L: 外甲側
DP: 末節骨
MP: 中節骨
PP: 基節骨
MB: 中足骨
MJ: 中足趾節関節
CJ: 横足根関節
CO: 外側楔状骨

Claims (36)

  1. フットボール用シューズのアウトソール構造であって、
    アウトソールを、着用者の足指に対応する指部と、足指の付根部分に対応する指付根部と、足裏の踏付面、中足部分、土踏まずおよび踵部分にそれぞれ対応する踏付部、中足部、土踏まず部および踵部との6つの領域から構成するとともに、これらの領域の剛性に関して、踵部、踏付部、指部および中足部を相対的に高剛性にし、土踏まず部および指付根部を相対的に低剛性にした、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  2. フットボール用シューズのアウトソール構造であって、
    アウトソールを、着用者の足指に対応する指部と、足指の付根部分に対応する指付根部と、足裏の踏付面、中足部分、土踏まずおよび踵部分にそれぞれ対応する踏付部、中足部、土踏まず部および踵部との6つの領域から構成するとともに、これらの領域の剛性が
    (踵部)>(踏付部)>(指部)>(中足部)>(土踏まず部)>(指付根部)の順になるように前記各領域を構成した、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  3. フットボール用シューズのアウトソール構造であって、
    アウトソールを、着用者の足指に対応する指部と、足指の第1指の付根部分に対応する第1指付根部と、第2指ないし第5指の付根部分に対応する第2〜第5指付根部と、足裏の踏付面、中足部分、土踏まずおよび踵部分にそれぞれ対応する踏付部、中足部、土踏まず部および踵部との7つの領域から構成するとともに、これらの領域の剛性に関して、踵部、踏付部、指部、第1指付根部および中足部を相対的に高剛性にし、土踏まず部および第2〜第5指付根部を相対的に低剛性にした、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  4. フットボール用シューズのアウトソール構造であって、
    アウトソールを、着用者の足指に対応する指部と、足指の第1指の付根部分に対応する第1指付根部と、第2指ないし第5指の付根部分に対応する第2〜第5指付根部と、足裏の踏付面、中足部分、土踏まずおよび踵部分にそれぞれ対応する踏付部、中足部、土踏まず部および踵部との7つの領域から構成するとともに、これらの領域の剛性が
    (踵部)>(踏付部)>(指部)>(第1指付根部)>(中足部)>(土踏まず部)>(第2〜第5指付根部)
    の順になるように前記各領域を構成した、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記指部および指付根部間の第1の境界線が、第4指中節骨の骨頭付近から第3指中節骨の骨底付近を通って第2指中節骨の骨頭付近まで延びさらに第1指基節骨の骨頭付近まで延びており、前記第1の境界線がシューズ前方側に向かって概略山形形状に形成されており、
    前記指付根部および踏付部間の第2の境界線が、第5指中節骨の骨底付近から第4指基節骨の骨頭付近を通って第3指基節骨の略中央部分まで延びさらに第2指基節骨の略中央部分から第1指基節骨の略中央部分まで延びており、前記第2の境界線がシューズ前方側に向かって凸状に湾曲して形成されており、
    前記踏付部と前記中足部および前記土踏まず部との間の第3の境界線が、第5指中足骨の骨底付近から第4指中足骨の骨底付近を通ってシューズ前方側に延びるとともに、第2指中足骨の略中央部分を通って第1指中足骨の略中央部分まで延びており、
    前記中足部および前記土踏まず部と前記踵部との間の第4の境界線が、概ね横足根関節に沿って延びており、
    前記中足部および土踏まず部間の第5の境界線が、外側楔状骨を通ってシューズ長手方向に延びている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  6. 請求項1ないし4のいずれかにおいて
    前記各領域の剛性を、前記アウトソールの厚みの大小によって変化させるようにした、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  7. 請求項1ないし4のいずれかにおいて
    前記各領域のうち剛性の高い領域には、補強材が埋設されている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  8. 請求項1ないし4のいずれかにおいて
    前記各領域のうち剛性の高い領域には、リブ構造が設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  9. 請求項1ないし4のいずれにおいて
    前記中足部には、シューズの概略前後方向に延びるリブが設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  10. 請求項1ないし4のいずれかにおいて
    前記各領域のうち剛性の低い領域には、蜂の巣状のハニカム構造を有している、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  11. 請求項1または2において、
    前記踵部、踏付部、指部および中足部の厚みを前記土踏まず部および指付根部の厚みよりも厚くするとともに、前記土踏まず部および指付根部に蜂の巣状のハニカム構造を設けた、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  12. 請求項3または4において、
    前記踵部、踏付部、指部、第1指付根部および中足部の厚みを前記土踏まず部および第2〜第5指付根部の厚みよりも厚くするとともに、前記土踏まず部および第2〜第5指付根部に蜂の巣状のハニカム構造を設けた、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  13. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    シューズの概略前後方向に延びる複数の縦溝を前記踏付部に設けた、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  14. 請求項13において、
    前記縦溝が、アウトソールのソール面の接地開始時から全面接地時に至るまでの着用者の足への体重負荷経路に基づいて設定されている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  15. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    シューズの概略幅方向に延びる複数の横溝を前記踏付部において着用者の足の第3〜第5指中足骨領域に対応する位置に設けた、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  16. 請求項15において、
    前記横溝が、アウトソールのソール面が全面接地時から地面から離れる直前までの着用者の足への体重負荷経路に基づいて設定されている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  17. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記踵部には、シューズ前後方向に帯状に延びる複数の波形プレートを互いに並設しかつ連結してなる緩衝構造体が設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  18. 請求項17において、
    前記各波形プレートの波形状の位相が隣り合う波形プレートの波形状の位相に対して1/2波長だけずれている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  19. 請求項17において、
    前記踵部の周縁部には、巻上げ部が設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  20. 請求項17において、
    前記踵部のソール面には、着用者の足の足圧分布曲線に基づいて設定された複数のリブが設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  21. 請求項17において、
    前記踵部のソール面には、踵部前側の内外甲側にそれぞれ配置された第1,第2のスタッドと、踵部後側の内外甲側にそれぞれ配置された第3,第4のスタッドとが設けられるとともに、前記第1および第2のスタッド間には、シューズ幅方向に延びかつ前記第1および第2のスタッドを連結する前側リブが設けられ、前記第3および第4のスタッド間には、シューズ幅方向に延びかつ前記第3および第4のスタッドを連結する後側リブが設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  22. フットボール用シューズのアウトソール構造であって、
    アウトソールと、
    前記アウトソールのソール面に設けられた複数のスタッドとを備え、
    前記スタッドが、着用者の足の第1指末節骨の中央付近に対応する位置に配置された第1のスタッドと、第1指中足趾節関節付近に対応する位置に配置された第2のスタッドと、第4指中足骨の骨頭部付近に対応する位置に配置された第3のスタッドとを有している、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  23. フットボール用シューズのアウトソール構造であって、
    アウトソールと、
    前記アウトソールのソール面に設けられた複数のスタッドとを備え、
    前記スタッドが、着用者の足の第1指末節骨の中央付近に対応する位置に配置された第1のスタッドと、第1指中足趾節関節付近に対応する位置に配置された第2のスタッドと、第4指中足骨の骨頭部付近に対応する位置に配置された第3のスタッドと、第3指末節骨に対応する位置に配置された第4のスタッドとを有している、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  24. フットボール用シューズのアウトソール構造であって、
    アウトソールと、
    前記アウトソールのソール面に設けられた複数のスタッドとを備え、
    前記スタッドが、着用者の足の第1指末節骨の中央付近に対応する位置に配置された第1のスタッドと、第1指中足趾節関節付近に対応する位置に配置された第2のスタッドと、第4指中足骨の骨頭部付近に対応する位置に配置された第3のスタッドと、第3指末節骨に対応する位置に配置された第4のスタッドと、第2指および第3指中足骨の各骨頭付近に対応する位置に配置された第5のスタッドとを有している、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  25. 請求項22ないし24のいずれかにおいて、
    前記スタッドが、概略直線状に延びるまたはわずかに凹状に湾曲する受圧面を有するとともに、前記受圧面がシューズ前後方向の中心線に対してなす角度が、時計回りを正にとるとき、前記第1のスタッドについては0〜60°の範囲にあって前記受圧面がシューズ後方側に対向しており、前記第2のスタッドについては0〜−45°の範囲にあって前記受圧面がシューズ前方側に対向しており、前記第3のスタッドについては0〜−45°の範囲にあって前記受圧面がシューズ後方側に対向しており、前記第4のスタッドについては0〜−60°の範囲にあって前記受圧面がシューズ後方側に対向しており、前記第5のスタッドについては−60〜−120°の範囲にあって前記受圧面がシューズ後方側に配置されている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  26. 請求項25において、
    前記スタッドが、概略三角形状、矩形状またはブレード状の横断面を有している、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  27. フットボール用シューズのアウトソール構造であって、
    アウトソールと、
    前記アウトソールのソール面に設けられた複数のスタッドとを備え、
    前記スタッドが、着用者の足の第1指末節骨の中央付近に対応する位置に配置された第1のスタッドと、第1指中足趾節関節付近に対応する位置に配置された第2のスタッドと、第4指中足骨の骨頭部付近に対応する位置に配置された第3のスタッドと、第3指末節骨に対応する位置に配置された第4のスタッドと、第2指および第3指中足骨の各骨頭付近に対応する位置に配置された第5のスタッドとから構成されるとともに、
    前記スタッドが、ブレード形状または概略楕円形状の一部を切断した形状の横断面を有しており、その切断形状面がシューズの前側または後ろ側に配向されている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  28. 請求項22ないし24のいずれかにおいて、
    前記スタッドが、概略楕円状の横断面を有するとともに、その長軸がシューズ前後方向の中心線に対してなす角度が、時計回りを正にとるとき、前記第1のスタッドについては0〜60°の範囲にあり、前記第2のスタッドについては0〜−45°の範囲にあり、前記第3のスタッドについては0〜−45°の範囲にあり、前記第4のスタッドについては0〜−60°の範囲にあり、前記第5のスタッドについては−60〜−120°の範囲にある、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  29. 請求項22ないし24のいずれかにおいて、
    着用者の足の第5指中足骨に対応する位置に配置された第1のサブスタッドと、
    第4指基節骨および第5指基節骨の中間付近に対応する位置に配置された第2のサブスタッドとがさらに設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  30. 請求項22ないし24のいずれかにおいて、
    着用者の足の第5指中足骨に対応する位置に配置された第1のサブスタッドと、
    第4指基節骨および第5指基節骨の中間付近に対応する位置に配置された第2のサブスタッドと、
    第4指末節骨に対応する位置に配置された第3のサブスタッドとがさらに設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  31. 請求項22ないし24のいずれかにおいて、
    着用者の足の第5指中足骨に対応する位置に配置された第1のサブスタッドと、
    第4指基節骨および第5指基節骨の中間付近に対応する位置に配置された第2のサブスタッドと、
    第2指および第3指基節骨の中間付近に対応する位置に配置された第4のサブスタッドとがさらに設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  32. 請求項22ないし24において、
    着用者の足の第5指中足骨に対応する位置に配置された第1のサブスタッドと、
    第4指基節骨および第5指基節骨の中間付近に対応する位置に配置された第2のサブスタッドと、
    第4指末節骨に対応する位置に配置された第3のサブスタッドと、
    第2指および第3指基節骨の中間付近に対応する位置に配置された第4のサブスタッドとがさらに設けられている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  33. 請求項29ないし32のいずれかにおいて、
    前記サブスタッドが、概略直線状に延びるまたはわずかに凹状に湾曲する受圧面を有するとともに、前記受圧面がシューズ前後方向の中心線に対してなす角度が、時計回りを正にとるとき、前記第1のサブスタッドについては0〜45°の範囲にあって前記受圧面がシューズ後方側に配置されており、前記第2のサブスタッドについては−30〜−90°の範囲にあって前記受圧面がシューズ後方側に配置されており、前記第3のサブスタッドについては−10〜−45°の範囲にあって前記受圧面がシューズ後方側に配置されており、前記第4のサブスタッドについては−60〜−120°の範囲にあって前記受圧面がシューズ後方側に配置されている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  34. 請求項33において、
    前記サブスタッドが、概略三角形状、矩形状またはブレード状の横断面を有している、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  35. 請求項29ないし32のいずれかにおいて、
    前記サブスタッドが、概略楕円状の横断面を有するとともに、その長軸がシューズ前後方向の中心線に対してなす角度が、時計回りを正にとるとき、前記第1のサブスタッドについては0〜45°の範囲にあり、前記第2のサブスタッドについては−30〜−90°の範囲にあり、前記第3のサブスタッドについては−10〜−45°の範囲にあり、前記第4のサブスタッドについては−60〜−120°の範囲にある、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
  36. フットボール用シューズのアウトソール構造であって、
    アウトソールと、
    前記アウトソールの前足部および踵部のソール面に設けられた複数のスタッドとを備え、
    前記踵部のソール面に設けられたスタッドが、前記踵部の内甲側に配置された第1のスタッドと、前記踵部の外甲側に配置された第2のスタッドから構成されており、
    前記第1および第2のスタッドを結ぶ線が踵部中心線に対して直交しておらず、前記第1のスタッドが前記踵部の前側に配置されている、または前記第2のスタッドが前記踵部の後ろ側に配置されている、
    ことを特徴とするフットボール用シューズのアウトソール構造。
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