JP4935813B2 - スパイクシューズのソール - Google Patents
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Description
本発明は、かかるダッシュに着目してなされたものであり、より効率のよいダッシュを可能とするスパイクシューズのソールを提供することを主目的とする。
また、本発明の別の目的は、等速ランニング中の高い走行効率を可能とするスパイクシューズのソールを提供することである。
本スパイクシューズのソールの発明は、以下の考案に基づくもので、少なくとも前足部を有するソールの樹脂製のベースと、該ベースに一体で、かつ、該ベースから地面に向かって突出する樹脂製の複数のクリートとを備える。
本スパイクシューズのソールには、第1趾趾節間関節を含み足の内側から外側に行くに従い前方に向かうように傾斜した高屈曲エリアが前記ベースに形成されている。前記高屈曲エリアには前記クリートが設けられていない。
前記高屈曲エリアの直前方には前記高屈曲エリアを区画する1以上の第1クリートが設けられ、前記高屈曲エリアの直後方には前記高屈曲エリアを区画する1以上の第2クリートが設けられている。
足の長軸に沿って延びる方向について、前記第1趾趾節間関節における前記高屈曲エリアの第1の幅が4mm〜15mmに設定されている。
前記高屈曲エリアの外側前端から内側後端に向かって、かつ、前記第1クリートの縁および前記第2クリートの縁に接して直線状に延びる第1接線と、前記高屈曲エリアの外側後端から内側前端に向かって、かつ、前記第1クリートの縁および前記第2クリートの縁に接して直線状に延びる第2接線との双方が、内側から外側に行くに従い前方に向かうように傾斜している。前記第1接線と第2接線とがなす角が10°〜30°に設定されている。
図1Cは、前足部で着地するダッシュ時における推進方向への床反力の時系列変化を示したグラフである。グラフ中、網掛けを施した面積ΣFdは、被験者が地面を蹴った力(力積)を表している。この面積ΣFdが大きいほど、ランナーがダッシュし易い(ダッシュ効率が高い)シューズと言える。すなわち、面積ΣFdをパラメータとして、この面積ΣFdの大小を基準にダッシュ効率の評価を行った。
図1Dは、踵部から着地する等速ランニング中の推進方向の床反力の時系列変化を表している。ここで、網掛けを施した面積ΣFrは等速走行を維持するために必要なキック力(力積)を表している。この面積ΣFrが小さいほど、ランナーが楽に速度を維持できるシューズ(走行効率が高い)といえる。すなわち、面積ΣFrをパラメータとしてこの面積ΣF rの大小を基準に走行効率の評価を行った。
足圧分布としては、等速ランニング時には足圧が母指球付近に集中しているのが分かる。これに対し、ダッシュ時には足圧が母指球および第1趾爪先部に集中していることが分かる。
接地状態については、等速ランニング時には図1Bに示す結果が得られ、ダッシュ時には図1Aに示す結果が得られた。
なお、図1A,図1Bは、素足による最大キック力発揮時(推進期)の接地状態を示し、網かけを施した領域は接地エリアである。以下の図において、矢印9は進行方向を示し、矢印INは足の内側を示し、矢印OUTは足の外側を示す。
接地エリアの分析によれば、等速ランニング時には、図1Bに示すように、概ね中足趾節関節に沿ったランニング屈曲軸RLで足が屈曲し、該ランニング屈曲軸RLよりも前方のエリアが接地する。
一方、ダッシュ時には、図1Aに示すように、概ね第1趾中足趾節関節(母指球)を通り、足の長軸Yに対して斜めに傾いたダッシュ屈曲軸DLで足が屈曲する。つまり、母指球を通り足の内側から外側に行くに従い前方に向かうように(外前方に)傾斜したダッシュ屈曲軸DLで足が屈曲し、該ダッシュ屈曲軸DLよりも前方のエリアが接地することが分かった。
更に、離地までの推進力の力積ΣFd(図1C)を大きくするためには、第1趾趾節間関節を通り前記ダッシュ屈曲軸DLに概ね平行なラインDL1で足を屈曲させ、ダッシュ力を路面に伝える力が離地直前まで発揮可能であるようにするのが好ましいことが分かった。
さらに、接地状態の結果から考察すると、ダッシュ効率を向上させるには足の屈曲に合わせて屈曲するソールを有するスパイクの使用が効果的と考えられる。
すなわち、前記ダッシュ屈曲軸DLおよびその前方のラインDL1で屈曲し易いソールが効果的と考えられる。なぜなら、ダッシュ時の足の屈曲を実現し得るソールであれば、面積ΣFd(図1C)を増加させ易いからである。
Type II の靴は、Type Iの靴のソールに、前記ランニング屈曲軸RL(図1B)に概ね沿った溝G1を設けて中足趾節関節におけるソールの曲げ剛性を低下させたものである。 Type IIIの靴は、Type Iの靴のソールに前記ダッシュ屈曲軸DLに平行なラインDL1(図1A)に概ね沿った溝G2を設けて該ラインDL1におけるソールの曲げ剛性を低下させたものである。
Type IV の靴は、Type Iの靴のソールに前記2つの溝G1,G2を両方設けたものである。
Type Vの靴は、Type Iの靴のソールに前記溝G2と前記ランニング屈曲軸RLの外側部分にのみ延びる溝G3(したがって、中足趾節関節部分には幅方向に剛性分布がある)とを設けたものである。
このことから、前述したように、ダッシュ時の足の屈曲性を考慮した構造、つまり、前記ラインDL1(図1A)におけるソールの曲げ剛性を低下させることはダッシュ効率の向上に効果的であることが確認できた。
このことから、前記ランニング屈曲軸RLの位置においてソールの曲げ剛性を大きくする(曲がり難くする)のが、走行効率の観点からは好ましいことが確認された。
更に、前記長軸Yと前記ダッシュ屈曲軸DLとがなす傾斜角θは被験者毎に異なることが分かった。その傾斜角θは最小で約45°程度、最大で約70°程度であり、約25°程度のバラツキがあることが分かった。
かかる測定結果を考慮すると、前記ダッシュ屈曲軸DLの約25°程度の個人差を許容可能とするのが好ましい。前記ダッシュ屈曲軸DLと前記ラインDL1(図1A)とは互いに平行であるから、前記ラインDL1(図1A)を含む屈曲し易い(剛性の低い)高屈曲エリアは、傾斜角の異なる前記ダッシュ屈曲軸DLでの屈曲を許容するように、約10°〜30°程度の範囲で設定されるのが好ましいと推測される。
かかるバラツキを考慮して、かかる第1趾趾節間関節の位置のバラツキによる前記ラインDL1(図1A)の位置の個人差を許容するために、前記高屈曲エリアR1には第1趾趾節間関節において長軸方向に約4mm以上の第1の幅Wy1(図6)を持たせるのが好ましいと推測される。
また、前記高屈曲エリアR1の幅Wy1が広すぎると、前記ラインDL1以外の意図しない軸でソールが大きく屈曲してしまうおそれがある。これを避けるために前記幅Wy1は約15mm以下に設定するのが好ましいと推測される。
ある程度のバラツキのみを許容する範囲の方が大多数の人の足に合ったソールとなり得る。かかる観点から前記幅Wy1の値を設定するのが適切である。
図5に示すように、本ソールSは、第1趾趾節間関節J1を含み足の内側INから外側OUTに行くに従い前方に向かうように傾斜した高屈曲エリアR1が前記ベース1に形成されている。前記高屈曲エリアR1には前記クリート2が設けられていない。
図6に示すように、前記高屈曲エリアR1の直前方には前記高屈曲エリアR1と先端エリアR2とを区画する1以上の第1クリート21が設けられている。前記高屈曲エリアR1の直後方には前記高屈曲エリアR1と低屈曲エリアR3とを区画する1以上の第2クリート22が設けられている。前記第1趾趾節間関節J1における前記高屈曲エリアR1の足の長軸Y方向の第1の幅Wy1は4mm〜15mmに設定されている。
図7に示すように、第1接線T1は、前記高屈曲エリアR1の外側前端31から内側後端32に向かって、かつ、外側の前記第1クリート21の縁21aおよび内側の前記第2クリート22の縁22aに接して直線状に延びている。第2接線T2は、前記高屈曲エリアR1の外側後端33から内側前端34に向かって、かつ、内側の前記第1クリート21の縁21aおよび外側の前記第2クリート22の縁22aに接して直線状に延びている。 前記第1接線T1と第2接線T2は、ソールの内側INから外側OUTに行くに従い前方に向かうように傾斜している。前記第1接線T1と第2接線T2とがなす角αは10°〜30°に設定されている。なお、図5〜図7、図9においては、前記高屈曲エリアR1に網かけを施している。
ここで、前記第1接線T1と第2接線T2がなす角α≦30°、かつ、前記第1の幅Wy1≦15mmであるから、前記高屈曲エリアR1における屈曲の領域が広すぎない。そのため、ソールの屈曲が規制され、ダッシュ効率が向上する。
前記第1接線T1と第2接線T2がなす角αが30°を超えたり、あるいは、前記第1の幅Wy1が15mmを超えると、ソールが不必要な部位において屈曲し易い。更に、前記高屈曲エリアR1が広すぎると、前記先端エリアR2に前記クリート2を設けるための領域が小さくなりすぎる。
一方、前記第1接線T1と第2接線T2がなす角α≧10°、かつ、前記第1の幅Wy1≧4mmであるから、種々の着用者の足型や足の屈曲の違いに応じたソール先端部の屈曲が可能となる。
本発明では、前記第1接線T1と第2接線T2とがなす角αの下限を10°としている。この値は、前記ダッシュ屈曲軸DL(図1A)の個人差の計測において得られた前記長軸Yと前記ダッシュ屈曲軸DLとがなす傾斜角のバラツキ約25°よりも小さい。前記角αの下限が前記傾斜角のバラツキ約25°よりも小さい場合であっても、前記クリートが配置されている部位のソールがクリートと共に屈曲することは可能であるため、ソールの屈曲を許容する機能が発揮され得る。
また、本発明において、高屈曲エリアR1とは、足の内側INから外側OUTに行くに従い斜め前方に傾斜している略帯状に延びる領域であって、先端エリアR2および低屈曲エリアR3よりもソールが屈曲し易いエリアをいう。
先端エリアR2とは、ソールにおける前記高屈曲エリアR1よりも前方のエリアをいう。
低屈曲エリアR3とは、ソールにおける前足部のうち前記高屈曲エリアR1よりも後方のエリアをいう。
一方、前記高屈曲エリアR1よりも後方の前記クリート2が配置された部分では、図10の側面図のように、前記クリート2がリブのように作用して、ソールの断面二次モーメントIzが大きくなる。そのため、長軸方向Yに曲げモーメントMが作用した際の各断面における曲げ剛性が大きくなる。つまり、前記クリート2が配置されている部位では局所的に断面二次モーメントIzが小さい部分がなくなる。したがって、ソールが曲がり難くなる。前記高屈曲エリアR1の後方のエリアには前記クリート2が配置されているので、ソールが曲がり易い部分がない。その結果、前記高屈曲エリアR1でのソールの屈曲が促進される。
なお、特に断らないかぎり、前方とは長軸Y方向の前方(爪先側)、後方とは長軸Y方向の後方(踵側)をいう。
図11Aに示すように、前記特許文献8の靴底ではクリート102に接する2本の接線T11,T12のうちT12が足の内側から外側に行くに従って斜め後方に傾斜している。そのため、不必要な範囲までソールの屈曲エリアが広がっている。その結果、ダッシュ時に前記ラインDL1以外のラインでソールが屈曲してしまう。
更に、ソールの厚さを考慮してソールを屈曲し易くしようとすると、ソールの底面においては屈曲する領域にある程度の幅が必要となる。しかし、同文献の靴底は2つの接線T11,T12のなす角が極めて小さい。したがって、屈曲する領域の幅は狭く、ソールは殆ど屈曲し易くならないと考えられる。
また、同文献の靴底は、陸上用のスパイクをネジ込むための硬い座金102を前記ダッシュ屈曲軸DLが横断している。そのため、実際にはソールが屈曲し難いと考えられる。
測定誤差等を考慮すると、前記第1の角および第2の角が、40°から80°程度の傾斜角θを有する前記ダッシュ屈曲軸DL(図1A)を許容すれば、前記ラインDL1(図1A)は前記ダッシュ屈曲軸DLに平行であるため、前記ラインDL1において前記ダッシュ屈曲軸DLの個人差を十分に許容できると推測される。
前記高屈曲エリアR1は、前記第2接線T2が前記第1クリート21Mの縁21aを通る足の内側の前記長軸Y方向の第2の幅Wy2よりも、前記第1接線T1が前記第1クリート21Lの縁21aを通る足の外側の前記長軸Y方向の第3の幅Wy3が幅広となっているのが好ましい。
このようにすれば、第1趾71から第2趾72にかけての部位における前記高屈曲エリアR1の長軸Y方向の幅を小さくし、かつ、この部位よりも内側および外側の部位における長軸Y方向の幅を大きくすることができる。そのため、前記高屈曲エリアR1が広がり過ぎない。したがって、前記ラインDL1に平行な前記ダッシュ屈曲軸DLの幅広い個人差に対応できる。
第2仮想ラインK2は、前記仮想ラインK1に直交し、前記高屈曲エリアR1の前方のソールの先端エリアR2を内外に概ね均等に分割する。すなわち、前記第2仮想ラインK2によって、前記先端エリアR2は内側エリアR21と外側エリアR20とに区画される。
第1クリート21は、1以上の内側の第1クリート21Mおよび1以上の外側の第1クリート21Lを含んでいる。
前記内側第1クリート21Mが前記内側エリアR21に配置され、前記外側クリート21Lが前記外側エリアR20に配置されている。
前記内側第1クリート21Mの先端21bと前記外側第1クリート21Lの先端21bは、前記第2仮想ラインK2に沿った方向の概ね同じ位置に配置されている。したがって、前記外側第1クリート21Lの先端21bは前記内側第1クリート21Mの先端21bよりも前記長軸Y方向の前方に配置されている。
なお、ソール先端とは、前記第2仮想ラインに沿った方向のソールの前端、すなわち、ソールの外周と第2仮想ラインとの前側の交点の意である。
これにより、接地面に対する足の外側のグリップ力が大きくなり、ダッシュ時において更にスムーズな蹴り出しを実現することが可能となる。
また、ダッシュ効率をより向上させるためには、前記第1クリート21の高さをソールの先端に向かって徐々に小さくするのが好ましい。
本態様のように前記ランニング屈曲軸RL上に前記第3クリート23を設けることで、前記第3クリート23がリブのように作用する。そのため、走行時における前記ランニング屈曲軸RLの屈曲が抑制される。その結果、走行効率が向上する。
かかるソールの屈曲抑制の観点から、前記各第3クリート23の長軸Y方向の長さは長軸Y方向に直交する横方向の幅よりも大きいのが好ましい。
2:クリート
21:第1クリート
21M:内側第1クリート
21L:外側第1クリート
21a:縁
21b:先端
22:第2クリート
22a:縁
22b:横長部
23:第3クリート
41:前境界ライン
42:後境界ライン
73:中足趾節関節
T1:第1接線
T2:第2接線
TX:第1接線と第2接線との交点
Y:長軸
DL:ダッシュ屈曲軸
RL:ランニング屈曲軸
K1:第1仮想ライン
K2:第2仮想ライン
S:ソール
St:ソール先端
R1:高屈曲エリア
R2:先端エリア
R21:内側エリア
R20:外側エリア
R3:低屈曲エリア
Wy1:長軸方向の第1の幅
Wy2:長軸方向の第2の幅
Wy3:長軸方向の第3の幅
J1:第1趾趾節間関節
IN:内側
OUT:外側
図4に示すように、本実施例のスパイクシューズのソールSは樹脂製のベース1と、該ベース1に一体で、かつ、該ベース1から地面に向かって突出する樹脂製の複数のクリート2とを備える。ソールSの上方にはアッパーUが配置されている。
前記高屈曲エリアR1はクリート2が設けられておらず、かつ、前記先端エリアR2および低屈曲エリアR3よりも柔らかい材料によって構成されている。これにより、該高屈曲エリアR1は前記先端エリアR2および低屈曲エリアR3よりもソールが屈曲し易くなっている。
一方、前記先端エリアR2には複数の第1クリート21が設けられており、前記低屈曲エリアR3には複数の第2クリート22が設けられている。前記第2クリート22の後方には複数の第3クリート23が設けられている。
第2接線T2は、前記高屈曲エリアR1の外側後端33から内側前端34に向かって、かつ、前記内側第1クリート21Mの縁21aおよび外側の第2クリート22の縁22aに接して直線状に延びる接線である。
第4接線T4は、全ての第2クリート22に交差せず、かつ、複数の点において第2クリート22に接する1以上の接線からなる。前記第4接線T4は、前記高屈曲エリアR1と前記低屈曲エリアR3とを足の内外の中央部分において区画する。
なお、本実施例では、前記第3接線T3および第4接線T4は、それぞれ、1本であるが、前記第1クリートおよび第2クリートの配置によっては、2本以上の場合もある。
前記横長部22bは前記後境界ライン42に沿って概ね斜め横方向に、つまり、外側に近づくに従い前方に向かうように傾斜して形成されている。前記横長部22bは、前記長軸Yに直交する横方向に沿って形成されていてもよい。
前記横長部22bを設けることで前記高屈曲エリアR1の直後方が著しく曲がり難くなり、応力が前記高屈曲エリアR1に集中する。そのため、前記高屈曲エリアR1でのソールの屈曲が促進される。その結果、ダッシュ効率が向上する。
たとえば、高屈曲エリアは端部を切欠したり、あるいは、屈曲溝を形成することによりソールの剛性を低くして形成してもよい。
また、クリートの平面形状はひし形やL字型に限られず、たとえば、円形や楕円形としてもよい。
また、第1および第2クリートは必ずしも複数設ける必要はなく、それぞれ1個としてもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
Claims (9)
- 少なくとも前足部を有するソールの樹脂製のベースと、該ベースに一体で、かつ、該ベースから地面に向かって突出する樹脂製の複数のクリートとを備えたスパイクシューズのソールにおいて、
第1趾趾節間関節を含み足の内側から外側に行くに従い前方に向かうように傾斜した高屈曲エリアが前記ベースに形成され、
前記高屈曲エリアには前記クリートが設けられておらず、かつ、前記高屈曲エリアの直前方には前記高屈曲エリアを区画する1以上の第1クリートが設けられ、前記高屈曲エリアの直後方には前記高屈曲エリアを区画する1以上の第2クリートが設けられ、
足の長軸に沿って延びる方向について、前記第1趾趾節間関節における前記高屈曲エリアの第1の幅が4mm〜15mmに設定され、
前記高屈曲エリアの外側前端から内側後端に向かって、かつ、前記第1クリートの縁および前記第2クリートの縁に接して直線状に延びる第1接線と、前記高屈曲エリアの外側後端から内側前端に向かって、かつ、前記第1クリートの縁および前記第2クリートの縁に接して直線状に延びる第2接線との双方が、内側から外側に行くに従い前方に向かうように傾斜しており、
前記第1接線と第2接線とがなす角が10°〜30°に設定されているスパイクシューズのソール。 - 請求項1において、前記第1接線と前記長軸とがなす先端側の第1の角が40°以上に設定され、かつ、前記第2接線と前記長軸とがなす先端側の第2の角が80°以下に設定されているスパイクシューズのソール。
- 請求項1において、前記第1接線は前記第1クリートの外側後端において前記縁に接し、
前記第2接線は前記第1クリートの内側後端において前記縁に接し、
前記高屈曲エリアは、前記第1クリートの内側後端を通る前記長軸方向の第2の幅よりも前記第1クリートの外側後端を通る前記長軸方向の第3の幅が大きいスパイクシューズのソール。 - 請求項1において、前記高屈曲エリアを前後に概ね均等に分割する第1仮想ラインに直交し、かつ、前記高屈曲エリアの前方のソールの先端エリアを内外に概ね均等に分割する第2仮想ラインにより内外に区画された内側エリアおよび外側エリアを更に備え、
前記第1クリートは1以上の内側の第1クリートおよび1以上の外側の第1クリートを含み、
前記内側第1クリートが前記内側エリアに配置され、前記外側第1クリートが前記外側エリアに配置され、
前記内側第1クリートの先端と前記外側第1クリートの先端とが前記第2仮想ラインに沿った方向の概ね同じ位置に配置され、
このように配置されていることで、前記外側第1クリートの先端が前記内側第1クリートの先端よりも前記長軸方向の前方に配置されているスパイクシューズのソール。 - 請求項4において、前記各第1クリートは前記第2仮想ラインに沿った方向に10mm〜25mmの長さを有し、かつ、前記各第1クリートの先端がソール先端から前記第2仮想ラインに沿った方向に15mm以内の領域に配置されているスパイクシューズのソール。
- 請求項1において、前記第2クリートの後方には多数の樹脂製の第3クリートが設けられ、
1以上の前記第3クリートが、足の中足趾節関節を連ねたランニング屈曲軸と交差するように配置されているスパイクシューズのソール。 - 請求項6において、前記前足部における前記高屈曲エリアの後方において、前記前足部を横断する全てのラインに対して少なくとも1以上の前記第2クリートまたは前記第3クリートの少なくとも一方が交差するように配置されているスパイクシューズのソール。
- 請求項1において、前記第1接線と第2接線との交点が、第1趾に相当する領域、第1趾と第2趾の間の領域または第2趾に相当する領域のいずれかに位置するスパイクシューズのソール。
- 請求項1において、前記第2クリートは、前記高屈曲エリアの直後方に、前記高屈曲エリアとその後方の低屈曲エリアとを区画する後境界ラインに沿って延びる横長部を有するスパイクシューズのソール。
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