JP3826384B2 - 配管補修方法 - Google Patents
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Description
この取付配管8は桝7と本管6との間に敷設されており、これらの内部に配置される補修材19は、夫々長尺で筒状の柔軟なインナーフィルム1とアウターフィルム2と、両フィルム間にその全長に渡って介装された未硬化の樹脂とを具備するものである。そして補修材19の先端を閉塞すると共に、後端部をライニング補修機13の機材エルボ12の開口に取付け、内部にエアーを供給しつつ反転させながら、それを取付配管8内に進入させ、その先端を本管6に突出させる。そしてこの補修材19内に紫外線ランプ等を挿入し、光硬化性の樹脂を硬化させる。次いで、本管6の先端から突出した部分と、桝7内に突出した部分と、を切断し、配管の補修を完成するものである。
そこで本発明は、係る課題を解決することを目的とする。
前記樹脂は、その補修材(19)の長手方向の中間部のみに樹脂部(3) として存在し、その先端部と後端部には、そのフィルムの直径以上に渡り樹脂が存在しない前部樹脂無し部(4) 、後部樹脂無し部(5) となるようにし、
前記補修材(19)はその使用前の状態で、インナーフィルム(1) が内面側に位置し、アウターフィルム(2) が外面側に位置し、両フィルム間に未硬化の樹脂が介装され、
インナーフィルム(1) の先端の外面側に係止部材(24)を設け、
軸線方向の圧縮力に対しては剛性を有し、軸に交差する方向に対しては屈曲できる長尺な可撓性挿入体(25)の先端部に係合部材(26)を取付け、
その係合部材(26)を前記係止部材(24)に圧縮方向のみに係合すると共に、引張方向には離脱する係脱手段(27)をその係合部材(26)と係止部材(24)間に設け、
可撓性挿入体(25)の係合部材(26)をインナーフィルム(1) の係止部材(24)にその外面側から係合して、その可撓性挿入体(25)を被補修配管内に押し込むことにより補修材(19)をその配管内に導き、
次いで、可撓性挿入体(25)を引き戻すことにより、その係止部材(24)を係合部材(26)から離脱させつつ、その可撓性挿入体(25)を配管から引き抜き、
次いでインナーフィルム(1) 内に空気を供給して、それを膨張しつつ前記樹脂を硬化させることとした配管補修方法である。
前記後部樹脂無し部(5) の長さが、被補修用の取付配管(8) に連通する桝(7) の深さまたはそれ以上であり、樹脂部(3) の存在する長さが被補修用の取付配管(8) の補修長さに略一致する配管の補修材を用いた配管補修方法である。
前記前部樹脂無し部(4) の長さよりも、後部樹脂無し部(5) の長さが長く形成された配管の補修材を用いた配管補修方法である。
その前部樹脂無し部(4) の先端が、ボビン(10)により絞られた状態で閉塞され、その前部樹脂無し部(4) では、アウターフィルム(2) が存在しないか、その境でアウターフィルム(2) のみが切断された配管の補修材を用いた配管補修方法である。
被補修用の取付配管(8) の補修長さを測長する工程と、
その長さに略一致する樹脂部(3) の長さを有する前記補修材(19)を用意する工程と、
前記桝(7) の側からその補修材(19)を前記取付配管(8) 内に挿入し、その前部樹脂無し部(4) を取付配管(8) の先端から突出させると共に、
その補修材(19)の後部樹脂無し部(5) を前記桝(7) 内に位置して、樹脂部(3) を硬化させたことを特徴とする配管補修方法である。
前記樹脂部(3) が取付配管(8) の桝(7) 側の開口縁まで存在するようにし、その樹脂の硬化後に桝(7) 側の開口縁から突出した硬化樹脂を切断することとした配管補修方法である。
補修材が使用前の状態で、インナーフィルム1が内面側に位置し、アウターフィルム2が外面側に位置し、両フィルム間に未硬化の樹脂が介装されている。
また、可撓性挿入体25の係合部材26をインナーフィルム1の係止部材24にその外面側から係合して、その可撓性挿入体25を被補修配管内に押し込むことにより補修材19をその配管内に導き、
次いで、可撓性挿入体25を引き戻すことにより、その係止部材24を係合部材26から離脱させつつ、その可撓性挿入体25を配管から引き抜き、
次いでインナーフィルム1内に空気を供給して、それを膨張しつつ前記樹脂を硬化させることができる。
この補修方法によれば、樹脂部3を配管の被補修位置に配置して配管外部から後部樹脂無し部5を介して内部に気体を供給し、樹脂部3を硬化させることができることにより、必要以上の樹脂を使用することのない、経済的な補修材を使用することができ、ある程度の剛性および可撓性のある棒材等で、それを配管内に押し込み、迅速に補修材を適宜位置に配置できる。
図1は本発明の第1の補修材19であって、取付配管内に敷設前の非反転状態を示すものである。即ち、この状態では長尺で筒状の柔軟なインナーフィルム1が外側に配置され、同様のアウターフィルム2が内側に同軸に配置されている。そしてインナーフィルム1の長手方向中間部のみに、この例では光硬化性の未硬化の樹脂部3がアウターフィルム2とインナーフィルム1との間に配置されている。この樹脂部3が配置される位置には円筒状のガラス繊維よりなるガラスパイル11またはポリエステル繊維の円筒状織布が介装され、このガラスパイル11等に樹脂材が塗布される。
なお、インナーフィルム1とアウターフィルム2との長さを同一とし且つ、樹脂部3の先端の境においてアウターフィルム2を切断しておいてもよい。
樹脂部3の長さLは、被補修用の取付配管8の補修長さに略一致するように配置される。また、樹脂部3より後部に存在する後部樹脂無し部5の長さは、桝7の深さより少し長めのものとされる。さらに前部樹脂無し部4の長さは、インナーフィルム1の直径以上で且つ、その部分が本管6内に突出したことをカメラ等で十分確認できる長さとする。
このような補修材19を用いて配管を補修する方法につき述べる。
先ず、被補修用の取付配管8の長さを図3の如く測長する。この例では、取付管延長測定器22を用いそのメジャー測長パイプ15を桝7から取付配管8内に挿入し、メジャー測長パイプ15の先端を本管6に突出させるまで延長する。このメジャー測長パイプ15は、柔軟な袋状に形成され、その外周に目盛り寸法が記入されている。そして、内部にエアーを供給して、補修材と同様に内外面を反転させつつ取付配管8に挿入される。そこで本管6内に配置したカメラ16により、メジャー測長パイプ15の先端が本管6に達したことを確認する。そしてメジャー測長パイプ15の外周に設けた目盛りから、取付配管8内の長さおよび桝7内の長さを側長する。
次に、アウターフィルム2の長さを取付配管8内の長さと桝7の長さより少し長めにし、アウターフィルム2の外周にガラスパイル11を配置する。
そして、このような光硬化性樹脂を含むガラスパイル11によって、補修材19の中間部に樹脂部3を形成する。そして樹脂部3の後部の後部樹脂無し部5の長さは、桝7の深さよりも少し深くしておく。また、樹脂部3の前方にはインナーフィルム1のみからなる前部樹脂無し部4を形成し、その先端を絞り、そこをボビン10によって閉塞する。そしてそのボビン10には、ワイヤや紐等の条材9の端部を締結固定しておく。
この例の補修材19は、図1の例と異なり、被補修配管内に反転されることなくそのまま挿入されるものである。そのために一例として、環状の係止部材24がボビン10の外面に設けられ、それに可撓性挿入体25の先端の係合部材26が係止されて、被補修配管内に押し込まれるものである。このとき図9の如く、補修材19は幅方向に2つ折りにされ、それらの間に可撓性挿入体25が挟持されるように位置する。この可撓性挿入体25は圧縮方向には剛性を有し、補修材19を配管内に押し込めることができる。
可撓性挿入体25の先端には、二股状の係合部材26が設けられている。そして、この二股状の係合部材26と係止部材24とにより係脱手段27を形成する。この係脱手段27は、可撓性挿入体25を前進するときには係合部材26と係止部材24が係合し、可撓性挿入体25を後退させるときには係合部材26が係止部材24から分離する構造のものである。
なお、図7に示す樹脂部3の位置および長さは図1の場合同様に、図3の方法により決定する。
2 アウターフィルム
3 樹脂部
4 前部樹脂無し部
5 後部樹脂無し部
6 本管
7 桝
8 取付配管
9 条材
11 ガラスパイル
12 機材エルボ
13 ライニング補修機
14 エアータンク
14a ハンドル
14b ドラム
15 メジャー測長パイプ
16 カメラ
17 コンプレッサ
18 分岐部
19 補修材
21 エアーホース
22 取付管延長測定器
23 光硬化装置
24 係止部材
25 可撓性挿入体
26 係合部材
27 係脱手段
28 取付用ライニング機材
29 コントローラ
Claims (6)
- 夫々長尺で筒状の軟質なインナーフィルム(1) とアウターフィルム(2) と、両フィルム(1) (2) 間に介装された未硬化の樹脂と、を具備し、内部に気体を供給して樹脂を硬化させる配管の補修材(19)を用いた配管補修方法において、
前記樹脂は、その補修材(19)の長手方向の中間部のみに樹脂部(3) として存在し、その先端部と後端部には、そのフィルムの直径以上に渡り樹脂が存在しない前部樹脂無し部(4) 、後部樹脂無し部(5) となるようにし、
前記補修材(19)はその使用前の状態で、インナーフィルム(1) が内面側に位置し、アウターフィルム(2) が外面側に位置し、両フィルム間に未硬化の樹脂が介装され、
インナーフィルム(1) の先端の外面側に係止部材(24)を設け、
軸線方向の圧縮力に対しては剛性を有し、軸に交差する方向に対しては屈曲できる長尺な可撓性挿入体(25)の先端部に係合部材(26)を取付け、
その係合部材(26)を前記係止部材(24)に圧縮方向のみに係合すると共に、引張方向には離脱する係脱手段(27)をその係合部材(26)と係止部材(24)間に設け、
可撓性挿入体(25)の係合部材(26)をインナーフィルム(1) の係止部材(24)にその外面側から係合して、その可撓性挿入体(25)を被補修配管内に押し込むことにより補修材(19)をその配管内に導き、
次いで、可撓性挿入体(25)を引き戻すことにより、その係止部材(24)を係合部材(26)から離脱させつつ、その可撓性挿入体(25)を配管から引き抜き、
次いでインナーフィルム(1) 内に空気を供給して、それを膨張しつつ前記樹脂を硬化させることとした配管補修方法。 - 請求項1において、
前記後部樹脂無し部(5) の長さが、被補修用の取付配管(8) に連通する桝(7) の深さまたはそれ以上であり、樹脂部(3) の存在する長さが被補修用の取付配管(8) の補修長さに略一致する配管の補修材を用いた配管補修方法。 - 請求項1又は請求項2において、
前記前部樹脂無し部(4) の長さよりも、後部樹脂無し部(5) の長さが長く形成された配管の補修材を用いた配管補修方法。 - 請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、
その前部樹脂無し部(4) の先端が、ボビン(10)により絞られた状態で閉塞され、その前部樹脂無し部(4) では、アウターフィルム(2) が存在しないか、その境でアウターフィルム(2) のみが切断された配管の補修材を用いた配管補修方法。 - 請求項1〜請求項4のいずれかの配管補修方法を用い、先端が本管(6) に接続され、後端が桝(7) に接続される取付配管(8) の内部を補修する配管補修方法において、
被補修用の取付配管(8) の補修長さを測長する工程と、
その長さに略一致する樹脂部(3) の長さを有する前記補修材(19)を用意する工程と、
前記桝(7) の側からその補修材(19)を前記取付配管(8) 内に挿入し、その前部樹脂無し部(4) を取付配管(8) の先端から突出させると共に、
その補修材(19)の後部樹脂無し部(5) を前記桝(7) 内に位置して、樹脂部(3) を硬化させたことを特徴とする配管補修方法。 - 請求項5において、
前記樹脂部(3) が取付配管(8) の桝(7) 側の開口縁まで存在するようにし、その樹脂の硬化後に桝(7) 側の開口縁から突出した硬化樹脂を切断することとした配管補修方法。
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