JP3824929B2 - コアレスコイルの製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅線、アルミニウム線等の線材を内側から取り出せるようにした中心にテーパ穴を有するコアレスコイル(コンパクトコイル、タイトコイルを含む)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のコアレスコイルは、図12に示すように、線材Aがコイル状に巻回されて中心にテーパ穴3aを有するコイル巻層体3が形成され、コイル巻層体3の内側からテーパ穴3aを通して線材Aを取り出せるようにした構造になっている。
【0003】
また、このコアレスコイルの製造方法は、図13に示すように、図示しない線材圧延機、伸線機等から送出される線材Aをガイドしながらスプール1に供給するガイドシーブ2を、スプール1におけるテーパ巻胴1aの外径の小さい右方のトラバース反転位置B(右側鍔の内側面近傍位置)に配置すると共に、線材Aの巻始め端末をスプール1に固定する。
【0004】
次に、スプール1を矢印方向へ起動回転すると共に、ガイドシーブ2をスプール1のテーパ巻胴1aの外径が大きい左方に移動させ、線材Aを左方へトラバースさせながらスプール1のテーパ巻胴1aにコイル状に巻回し、1層目の巻層(最内層)を形成して行く。
【0005】
次に、ガイドシーブ2が前記テーパ巻胴1aの外径の大きい左方のトラバース反転位置C(左側鍔の内側面近傍位置)に到達したら、ガイドシーブ2の移動を反転させて前記テーパ巻胴1aの外径の小さい方に移動させ、線材Aを反転させて右方にトラバースさせ、前記テーパ巻胴1aにコイル状に巻回し、2層目の巻層を形成して行く。
【0006】
次に、ガイドシーブ2が前記トラバース反転位置Bに到達したら、その移動を反転させて左方に移動させ、以後、該シーブ2をそれぞれ所定位置に固定配置されたトラバース反転位置B、C間で往復移動させ、線材Aをトラバース反転位置B、C間で往復トラバースさせながら、スプール1のテーパ巻胴1aにコイル状に巻回し、3層目、4層目、5層目、6層目等、多層の巻層を形成して行く。
【0007】
このようにして、線材Aの巻量が満巻量又はそれに近い巻量に到達したら、線材Aの巻層が内層から外層へ進行するに伴い、左側のトラバース反転位置Cを右側のトラバース反転位置Bに近づく方向に漸次移動させ、線材Aをコイル状に巻回して外形状が円筒形状になるよう整えて行く。その後、ガイドシーブ2の移動をトラバース反転位置Bで停止させて線材Aの巻回を終了し、図14に示すような中心にテーパ穴3aを有するコイル巻層体3を形成する。
【0008】
なお、図示の方法では、線材Aの方をトラバースさせて線材Aをスプール1のテーパ巻胴1aに巻回するようにしたが、ガイドシーブ2を移動させず、スプール1の方を左右に往復トラバースさせて線材Aをテーパ巻胴1aに巻回し、コイル巻層体3を形成するようにしてもよい。
【0009】
このようにして、コイル巻層体3を形成した後、スプール1を分解等して取り除き、前記図12に示すような、線材Aをコイル巻層体3の内側からテーパ穴3aを通して取り出せるようにしたコアレスコイルを製造する。
【0010】
上記のようにして製造されたコアレスコイルは保管、運搬等の際、荷崩れ等が生じないように、図15に示すように、コイル巻層体3のテーパ穴3aの中心軸線が垂直になるように、且つ、テーパ穴3aの穴径の大きい方が上部に位置するように90度転回してパレット6に載置する。そして、コイル巻層体3の外周を円周方向に数箇所にわたり鋼帯等のバンド4で結束し、該コイル巻層体3の外周を熱収縮性フイルム、シートからなるシュリンク梱包材5で覆って梱包し、保管、運搬等に供せられる。
【0011】
このコアレスコイルを使用する場合には、図16に示すように、コイル巻層体3の上端面に、塩化ビニール樹脂或いはアクリル樹脂製の中空円板7を載せる。次いで、コイル巻層体3の上端面を覆うシュリンク梱包材5の中央部をカッタ等で開口する。次いで、コイル巻層体3を円周方向の数箇所で輪状にバインドして結束しているバンド4を、それぞれコイル巻層体3の内側において、上下方向の中間適宜位置で上下に分断し、上方の分断された各バンド4端末を上側へ折り曲げてコイル巻層体3の上方へ引き出し、これをそれぞれ図17に示すようにバンド止め部8のバンド通し穴に内側から外側へ通して止める。次いで、内筒体9をコイル巻層体3のテーパ穴3aに挿入し、線材Aをテーパ穴3aの傾斜内面に沿って、内筒体9の周囲をスパイラル状に回りながら上方へ取り出す。
【0012】
そうすると、線材Aは、図17に示すように、コイル巻層体3の1層目(最内層)の下方位置から上方に向かってほぐされつつ、螺旋を巻きながら上方へ取り出される。1層目の線材Aの取り出しが終了すると、線材Aは2層目の上方から下方に向かって取り出され、2層目の取り出しが終了すると、線材Aは、3層目の下方から上方に向かって取り出される。このようにして、線材Aは上下方向に取り出し点が移動しながら、コイル巻層体3の半径方向内側の内層から外側の外層に向かって、取り出し開始の段階から終了段階まで、上方に末広がり状に開口するテーパ穴3aの傾斜内面に沿ってテーパ穴3aを通して上方へ取り出される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来のコアレスコイルによると、これを製造する過程において、ガイドシーブ2の大きさやスプール1のテーパ巻胴1aの外径、線材Aの種類により、コイル巻層体3の任意層における線材Aの1周巻回ループを採取して水平な台等に置いてその残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率R(該ループの巻き半径)が、図18に示すように、線材Aをスプール1のテーパ巻胴1aにコイル状に巻回するときの巻取曲率r(該ループの巻き半径)よりも小さくなることが度々生じる。
【0014】
そうすると、このコアレスコイルを使用して線材Aを後工程で表面処理したり、絶縁被覆したり、焼鈍したり、撚り合わせたり、伸線加工したり等する線材処理加工設備に供給するために、図17に示すように、線材Aをコイル巻層体3の内側から取り出して、上方に末広がり状に開口するテーパ穴3aを通して上方へ取り出す際、線材Aの取り出される巻層部分の線材Aが、図19に示すように、テーパ穴3aの中心側へ変位して位置ずれを起こし易くなる。
【0015】
このため、線材Aがコイル巻層体3から巻き解かれる線材量の方が上方へ取り出される線材量よりも多くなって、線材Aがテーパ穴3a内でだぶ付きを起こし、図20に示すように、一度に3〜4ループ以上の線材Aがテーパ穴3aの内周面から巻き解かれてテーパ穴3a内を落下して線材巻崩れを生じることがある。さらに、このような状態で線材Aが上方に取り出されると、線材Aの螺旋状のループ同士が絡まり、図21に示すような線材もつれを生じることがある。その結果、線材Aの円滑な取り出しが困難になったり、断線を引き起こしたりする頻度が多くなり、コアレスコイルが使用できなくなるほか、後工程の線材処理加工設備の稼働率を低下させることがあった。
【0016】
本発明は上記の課題を解決し、コアレスコイルの使用時に、線材巻崩れや線材もつれが生じず、線材Aが無くなるまで、線材を連続して円滑に取り出すことができ、更に、後工程の線材処理加工設備の稼働率を高めることができるコアレスコイルの製造方法を提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、線材をガイドしながらスプールに供給するガイドシ−ブをスプールに対して相対的に往復トラバースさせながら、線材をスプールのテーパ巻胴にコイル状に巻回してコイル巻層体を形成し、スプールを取り除いて得られるコアレスコイルの製造方法であって、前記ガイドシーブとスプール間で線材にこれをスプールのテーパ巻胴に巻回する方向とは逆方向の曲げ力を付与し、前記コイル巻層体の任意層における線材の1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率が線材をコイル状に巻回するときの巻取曲率よりも大きくなるように調整しながら、線材をスプールのテーパ巻胴にコイル状に巻回してコイル巻層体を形成するコアレスコイルの製造方法において、前記スプールのテーパ巻胴に巻回する方向とは逆方向の曲げ力の付与を、前記ガイドシーブと前記スプールとの間に配置した整直器自体を押し込むことにより行うことを特徴とするものである。
【0018】
上記構成のコアレスコイルの製造方法によると、コイル巻層体の任意層における線材の1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率が線材をコイル状に巻回するときの巻取曲率よりも大きくなるように構成できるので、線材をコイル巻層体の内側から取り出して上方に末広がり状に開口するテーパ穴を通して取り出す際、線材の取り出される巻層部分の線材がテーパ穴の半径方向外側へ変位して広がろうとする。従って、コイル巻層体の内側から取り出される線材がテーパ穴の中心側へ変位して位置ずれを起こすようなことがなく、コイル巻層体の内側から巻き解かれる線材量と、巻き解かれた後、コイル巻層体の上方へ取り出される線材量がほどよくバランスし、線材がテーパ穴内でだぶ付きを起こさなくなる。
【0019】
これにより、一度に3〜4ループ以上の線材がテーパ穴内を落下して線材巻崩れを生じたり、さらに、線材が上方に取り出されて螺旋状のループ同士が絡まり、線材もつれを生じたりするようなこともなくなる。その結果、線材を円滑に、また、取出し途中で断線を引き起こすことなく、コイル巻層体の線材が無くなるまで連続して取り出すことができる。更に線材の取り出し中に断線等を生じにくくなり、コアレスコイルが使用不能になるようなことが減少するので、後工程の線材処理加工設備の稼動率を高めることができる。
【0021】
また、前記ガイドシーブとスプール間に配置した整直器自体を所定量押し込むことで線材に曲げ力を付与して前記コイル巻層体の任意層における線材の1周巻回ループの残留曲率を調整するようにしたので、コアレスコイルを歩留まりよく能率的に製造することができ、コアレスコイルのコストを安くすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に本発明の製造方法で得られるコアレスコイル及びその製造方法を図面により詳細に説明する。なお、従来のコアレスコイル、梱包等の部品で同一構造、機能を有するものは同一符号を使用している。本発明の製造方法で得られるコアレスコイルは、図1に示すように、線材Aがコイル状に巻回されて中心にテーパ穴10aを有するコイル巻層体10が形成され、コイル巻層体10の内側からテーパ穴10aを通して線材Aを取り出せるようになっている。また、のコアレスコイルは、更に、コイル巻層体10の任意層における線材Aを2箇所切断して線材Aの1周巻回ループを採取し、水平な台等に置いてその残留ひずみを開放したときに得られる該ループの残留曲率R(開ループの巻き半径)が、図2に示すように、線材Aをスプール1のテーパ巻胴1aにコイル状に巻回するときの巻取曲率r(閉ループの巻き半径)よりも大きくなるようになっている。前記残留曲率Rは採取した線材Aの1周巻回ループ(開ループ)の開いた両端部の間隔Dが(0.70〜4.00)rの範囲(0.70r≦D≦4.00r)に入るようにして前記巻取曲率rよりも大きく設定するのが望ましい。本発明の製造方法で得られるコアレスコイルは以上のような構成になっている。
【0023】
上記構成のコアレスコイルは保管、運搬等の際、荷崩れ等が生じないように、図3に示すように、コイル巻層体10のテーパ穴10aの中心軸線が垂直になるように、且つ、テーパ穴10aの穴径の大きい方が上部に位置するように90度転回してパレット6に載置する。そして、コイル巻層体10の外周を円周方向に数箇所にわたり鋼帯等のバンド4で結束し、該コイル巻層体10の外周を熱収縮性フイルム、シートからなるシュリンク梱包材5で覆って梱包し、保管、運搬等に供せられる。
【0024】
このコアレスコイルを使用する場合には、図4に示すように、コイル巻層体10の上端面に、塩化ビニール樹脂或いはアクリル樹脂製の中空円板7を載せる。次いで、コイル巻層体10の上端面を覆うシュリンク梱包材5の中央部をカッタ等で開口する。次いで、コイル巻層体10を円周方向の数箇所で輪状にバインドして結束しているバンド4を、それぞれコイル巻層体10の内側において、上下方向の中間適宜位置で上下に分断し、上方の分断された各バンド4端末を上側へ折り曲げてコイル巻層体10の上方へ引き出し、これをそれぞれ図5に示すようにバンド止め部8のバンド通し穴に内側から外側へ通して止める。次いで、内筒体9をコイル巻層体10のテーパ穴10aに挿入して保持し、コイル巻層体10の最内層である1層目の線材Aを最下位置から上方へ向けてテーパ穴10aの傾斜内面に沿ってスパイラル状(らせん状)に巻き解きつつ、内筒体9の周囲をスパイラル状に回しながらテーパ穴10aを通して上方へ取り出す。
【0025】
更に、1層目の線材Aの取り出しが終了したら、線材Aを2層目の上方から下方に向かって取り出して行き、2層目の取り出しが終了したら、線材Aを3層目の下方から上方に向かって取り出して行く。このようにして、線材Aを上下方向に取り出し点を移動させながら、コイル巻層体10の半径方向内側の内層から外側の外層に向かって、取り出し開始の段階から終了段階まで、上方に末広がり状に開口するテーパ穴10aの傾斜内面に沿ってテーパ穴10aを通して上方へ取り出し、コイル巻層体10の最外層の線材Aが取り出された時点で線材Aの取り出し作業が終了する。
【0026】
本発明の製造方法で得られるコアレスコイルを使用して線材Aを後工程で表面処理したり、伸線加工したり等する線材処理加工設備に供給するために、図5に示すように、線材Aをコイル巻層体10の内側から取り出して、上方に末広がり状に開口するテーパ穴10aを通して上方へ取り出す際、コイル巻層体10の任意層、即ち、線材Aが取り出される巻層部分における線材Aの1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率Rが、図2に示すように、線材Aをコイル状に巻回するときの巻取曲率rよりも大きくなるように構成されているので、図6に示すように、線材Aの取り出される巻層部分の線材Aが弾発力でテーパ穴10aの半径方向外側へ変位して広がろうとする。従って、コイル巻層体10の内側から取り出される線材Aがテーパ穴10aの中心側へ変位して位置ずれを起こすようなことがなくなり、コイル巻層体10の内側から巻き解かれる線材量と、巻き解かれた後、コイル巻層体10の上方へ取り出される線材量がほどよくバランスし、線材Aがテーパ穴10a内でだぶ付きを起こさなくなる。
【0027】
これにより、一度に3〜4ループ以上の線材Aがコイル巻層体10のテーパ穴10a内を落下して線材巻崩れを生じたり、さらに、線材Aが上方に取り出されて螺旋状のループ同士が絡まり、線材もつれを生じたりするようなこともなくなる。その結果、線材Aを円滑に、また、取出し途中で断線を引き起こすことなく、コイル巻層体10の線材Aが無くなるまで連続して取り出すことができる。更に線材Aの取り出し中に断線等を生じにくくなり、コアレスコイルが使用不能になるようなことが減少するので、後工程の線材処理加工設備の稼動率を高めることができる。
【0028】
次に、本発明のコアレスコイルの製造方法を図7、8により説明する。先ず、図示しない線材圧延機、伸線機等から送出される線材Aをガイドしながらスプール1に供給するガイドシーブ2を、スプール1におけるテーパ巻胴1aの外径の小さい右方のトラバース反転位置B(右側鍔の内側面近傍位置)に配置すると共に、線材Aの巻始め端末をスプール1に固定する。
【0029】
次に、スプール1を矢印方向へ起動回転すると共に、ガイドシーブ2をスプール1のテーパ巻胴1aの外径が大きい左方に移動させ、線材Aを左方へトラバースさせると共に、前記ガイドシーブ2とスプール1間で線材Aにこれをスプール1のテーパ巻胴1aに巻回する方向とは逆方向の曲げ力を付与し、前記コイル巻層体10の任意層における線材Aの1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率Rが線材Aをコイル状に巻回するときの巻取曲率rよりも大きくなるように調整しながら、線材Aをスプール1のテーパ巻胴1aにコイル状に巻回し、1層目の巻層(最内層)を形成して行く。
【0030】
前記ガイドシーブ2とスプール1間で線材Aにこれをスプール1のテーパ巻胴1aに巻回する方向とは逆方向の曲げ力を付与する方法としては、図7に示すように、ガイドシーブ2とスプール1間に線材Aの蛇行等の曲げ癖を除去して整直する整直器11を配設し、その整直器11自体を所定量押し込むことにより行う。このようにして、線材Aに所定の曲げ力を付与しながら、形成されるコイル巻層体10の任意層における線材Aの1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率Rが線材Aをコイル状に巻回するときの巻取曲率rよりも大きくなるように調整しながら、線材Aをスプール1のテーパ巻胴1aにコイル状に巻回してコイル巻層体10を形成する。
【0031】
整直器11としては、種々のものがあるが、例えば、線材Aの長さ方向に間隔をおいて線材Aをはさむように千鳥状に配列される複数の固定ロール12と少なくとも1個の可動ロール13とからなり、可動ロール13を固定ロール12の方に所定量移動させて、両ロール12、13を千鳥状に配列させることにより、線材Aを整直するものである。整直器11の前記押し込み量を大きくして線材Aに付与される曲げ力の大きさが大きくなるほど、前記コイル巻層体10の任意層における線材Aの1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率Rが線材Aをコイル状に巻回するときの巻取曲率rよりも大きくなる。
【0032】
ところで、この残留曲率Rが大き過ぎると、スプール1のテーパ巻胴1aに巻回される線材Aに巻き乱れが生じてテーパ巻胴1aに線材Aをきちんと巻き取りにくくなったり、線材Aに無理な加工ひずみが生じたりして好ましくない。一方、残留曲率Rが巻取曲率rに接近し過ぎると(例えば、テーパ巻胴1aの外径の大きくなる左方のトラバース反転位置Cで線材Aを巻回する場合等)、線材Aをコイル巻層体10の内側から取り出すとき、線材巻崩れや線材もつれが生じ易くなる。そこで、線材Aの巻取性の向上と線材巻崩れやもつれ防止を図るために、この残留曲率Rは前記採取した線材Aの1周巻回ループ(開ループ)の開いた両端部の間隔Dが(0.70〜4.00)rの範囲(0.70r≦D≦4.00r)で前記巻取曲率rよりも大きくなるように調整するのが望ましい。この調整は線材Aに付与する前記曲げ力の大きさを適宜変えることにより行う。
【0033】
このようにして、整直器11により線材Aに残留曲率Rが巻取曲率rよりも大きくなるように適宜曲げ力を付与しながら、ガイドシーブ2及び整直器11を同一方向に同一速度でトラーバスさせながら、線材Aをスプール1のテーパ巻胴1aに巻回して巻き取って行く。そして、ガイドシーブ2及び整直器11が前記テーパ巻胴1aの外径の大きい左方のトラバース反転位置C(左側鍔の内側面近傍位置)に到達したら、ガイドシーブ2及び整直器11の移動を反転させて前記テーパ巻胴1aの外径の小さい方に移動させ、線材Aを反転させて右方にトラバースさせ、前記1層目の巻層(最内層)を形成して行く方法と同じ方法により、即ち、線材Aに残留曲率Rが巻取曲率rよりも大きくなるように適宜曲げ力を付与しながら、前記テーパ巻胴1aにコイル状に巻回し、2層目の巻層を形成して行く。
【0034】
次に、ガイドシーブ2及び整直器11が前記トラバース反転位置Bに到達したら、その移動を反転させて左方に移動させ、以後、該シーブ2をそれぞれ所定位置に固定配置されたトラバース反転位置B、C間で往復移動させ、線材Aをトラバース反転位置B、C間で往復トラバースさせながら、スプール1のテーパ巻胴1aに同様な方法でコイル状に巻回し、3層目、4層目、5層目、6層目等、多層の巻層を形成して行く。
【0035】
このようにして、線材Aの巻量が満巻量又はそれに近い巻量に到達したら、線材Aの巻層が内層から外層へ進行するに伴い、左側のトラバース反転位置Cを右側のトラバース反転位置Bに近づく方向に漸次移動させ、線材Aをコイル状に巻回して外形状が円筒形状になるよう整えて行く。その後、ガイドシーブ2の移動をトラバース反転位置Bで停止させて線材Aの巻回を終了し、図8に示すような中心にテーパ穴10aを有するコイル巻層体10を形成する。
【0036】
なお、図示の方法では、線材Aの方をトラバースさせて線材Aをスプール1のテーパ巻胴1aに巻回するようにしたが、ガイドシーブ2及び整直器11の方を移動させず、スプール1の方を左右に往復トラバースさせて線材Aをテーパ巻胴1aに巻回し、コイル巻層体10を形成するようにしてもよい。また、線材Aの1層目(最内層)は、スプール1のテーパ巻胴1aの外径が小さい方から線材Aを左方にトラバースさせながらコイル状に巻回して形成したが、逆にテーパ巻胴1aの外径の大きいから線材Aを右方にトラバースさせながらコイル状に巻回して形成し、以後、前記した方法で2層目以降の巻層を形成するようにしてもよい。
【0037】
図9は図7に示すコアレスコイルの製造方法とは異なるコアレスコイルの製造方法を示す概要図である。このコアレスコイルの製造方法が図7に示すコアレスコイルの製造方法と異なるところは、前記ガイドシーブ2とスプール1間で線材Aにこれをスプール1のテーパ巻胴1aに巻回する方向とは逆方向の曲げ力を付与する方法として、整直器11の代わりに1個の曲げロール14を用い、この曲げロール14を線材Aに当てて所定量押し込むことにより付与する方法を採用したことである。その他の製造方法は同じである。即ち、この曲げロール14により、線材Aに所定の曲げ力を付与しながら、ガイドシーブ2及び曲げロール14を同一方向に同一速度でトラーバスさせ、線材Aをスプール1のテーパ巻胴1aに巻回して巻き取って行く。この際、形成されるコイル巻層体10の任意層における線材Aの1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率Rが線材Aをコイル状に巻回するときの巻取曲率rよりも大きくなるように調整しながら、線材Aをスプール1のテーパ巻胴1aにコイル状に巻回してコイル巻層体10を形成する方法であり、重複を避けるために詳細な説明は省略する。
【0038】
上記図7、8又は図9に示すような製造方法でコアレスコイルを製造すると、そのコアレスコイルを歩留まりよく能率的に製造することができ、コアレスコイルのコストを安くすることができる。
【0039】
次に図9に示す製造方法でコアレスコイル(図1参照)を試作し、このコアレスコイルを用いて線材Aをコイル巻層体10の内側からテーパ穴10aを通して取り出す実験を行い、コイル巻層体10の最内層から半径方向外側の最外層に至る距離18cm(コイル上端部におけるコイル最内層から最外層までの距離)の間で線材巻崩れが生じた回数を調査した結果を図10に示す。これによると、図9に示す製造方法で得たコアレスコイルでは、コイル巻層体の最内層から線材Aの取り出しが行われ、最外層まで進み、最外層から線材Aを取り出したときに、1回だけ線材巻崩れが生じただけで、それ以外の線材巻崩れは生じなかった。
【0040】
これに対して、図13、14に示す従来の製造方法で従来のコアレスコイル(図12参照)を試作し、このコアレスコイルを用いて線材Aをコイル巻層体3の内側からテーパ穴3aを通して取り出す実験を行い、コイル巻層体3の最内層から半径方向外側の最外層に至る距離18cm(コイル上端部におけるコイル最内層から最外層までの距離)の間で同様に線材巻崩れが生じた回数を調査した結果を図11に示す。これによると、コイル巻層体3の最内層から外側に12cmの距離の中間巻層まで線材Aの取り出しが行われたところで、早くも線材Aの線材巻崩れが3回生じ、13cmのところでも同じ3回生じ、14cmのところで10回と急激に線材巻崩れの回数が増加し、15cmのところで、6回と一旦減少したものの、16cmのところで、11回と再び増加し、以後漸次増加して最外層の18cmのところでは、16回の線材巻崩れが生じた。
【0041】
上記の実験結果から明らかなように、図9に示す製造方法で製造したコアレスコイルを使用すると、コイル巻層体10の内側から線材Aを取り出す際、最内層から最外層に至るまで殆ど線材巻崩れや線材もつれを生じることなく、円滑に線材Aを取り出すことができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコアレスコイルの製造方法によると、コイル巻層体の任意層における線材の1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率が線材をコイル状に巻回するときの巻取曲率よりも大きくなるように構成することができるので、線材をコイル巻層体の内側から取り出して上方に末広がり状に開口するテーパ穴を通して取り出す際、線材の取り出される巻層部分の線材がテーパ穴の半径方向外側へ変位して広がろうとして、コイル巻層体の内側から取り出される線材がテーパ穴の中心側に変位して位置ずれを起こすようなことがなくなる。これにより、一度に3〜4ループ以上の線材がテーパ穴内に落下して線材巻崩れを生じたり、さらに、線材が上方に取り出されて螺旋状のループ同士が絡まり、線材もつれを生じたりするようなこともなくなり、線材を円滑に、また、取出し途中で断線を引き起こすことなく、コイル巻層体の線材が無くなるまで連続して取り出すことができる。
【0043】
また、線材の取り出し中に断線等を生じにくくなり、コアレスコイルが使用不能になるようなことが減少するので、後工程の線材処理加工設備の稼動率を高めることができる。
【0044】
また、本発明のコアレスコイルの製造方法によると、前記ガイドシーブとスプール間で整直器自体を所定量押し込むことで、線材にスプールのテーパ巻胴に巻回する方向とは逆方向の曲げ力を付与し、前記コイル巻層体の任意層における線材の1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率が線材をコイル状に巻回するときの巻取曲率よりも大きくなるように調整しながら、線材をスプールのテーパ巻胴にコイル状に巻回してコイル巻層体を形成するので、コアレスコイルを歩留まりよく能率的に製造することができ、コアレスコイルのコストを安くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法で得られるコアレスコイルを示す断面図である。
【図2】 本発明の製造方法で得られるコアレスコイルにおいて、コイル巻層体の任意層における線材の1周巻回ループを採取して水平な台等に置き、ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率が線材をコイル状に巻回するときの巻取曲率よりも大きくなる状態を示す説明図である。
【図3】 本発明の製造方法で得られるコアレスコイルの梱包状態を示す斜視図である。
【図4】 図3の梱包された状態のコアレスコイルから線材を取り出して使用するために、コアレスコイルの上端面に中空円板を載せた状態を示す斜視図である。
【図5】 図4のコアレスコイルから線材を取り出す状態を示す説明図である。
【図6】 図5の状態で線材をコイル巻層体の内側からテーパ穴を通して取り出す場合、線材が取り出される巻層部分の線材がテーパ穴の半径方向外側へ変位して広がろうとする状態を示す説明図である。
【図7】 本発明に係るコアレスコイルの製造方法の1実施態様を示す概要図である。
【図8】 図7のコアレスコイルの製造方法において、スプールのテーパ巻胴にコイル巻層体を形成した状態を示す断面図である。
【図9】 図7のコアレスコイルの製造方法と異なる製造方法を示す概要図である。
【図10】 図9に示す製造方法で得られるコアレスコイルを用いて線材をコイル巻層体の内側からテーパ穴を通して取り出すとき、コイル巻層体の最内層から半径方向外側の最外層に至る距離の間で線材巻崩れが生じた回数を示す図である。
【図11】 従来のコアレスコイルを用いて線材をコイル巻層体の内側からテーパ穴を通して取り出すとき、コイル巻層体の最内層から半径方向外側の最外層に至る距離の間で線材巻崩れが生じた回数を示す図である。
【図12】 従来のコアレスコイルを示す断面図である。
【図13】 従来のコアレスコイルの製造方法を示す概要図である。
【図14】 図13のコアレスコイルの製造方法において、スプールのテーパ巻胴にコイル巻層体を形成した状態を示す断面図である。
【図15】 従来のコアレスコイルの梱包状態を示す斜視図である。
【図16】 図15の梱包された状態のコアレスコイルから線材を取り出して使用するために、コアレスコイルの上端面に中空円板を載せた状態を示す説明図である。
【図17】 図16のコアレスコイルから線材を取り出す状態を示す説明図である。
【図18】 従来のコアレスコイルにおいて、コイル巻層体の任意層における線材の1周巻回ループを採取して水平な台等に置き、ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率が線材をコイル状に巻回するときの巻取曲率よりも小さくなる状態を示す説明図である。
【図19】 図17の状態で線材をコイル巻層体の内側からテーパ穴を通して取り出す場合、線材が取り出される巻層部分の線材がテーパ穴の中心側に移動しようとする状態を示す説明図である。
【図20】 図17の状態でコアレスコイルから線材を取り出す際に、コアレスコイルのテーパ穴内で線材崩れが発生している状態を示す図である。
【図21】 図20の状態で線材を取り出した場合、コアレスコイルの上方で線材もつれが発生している状態を示す図である。

Claims (1)

  1. 線材をガイドしながらスプールに供給するガイドシ−ブをスプールに対して相対的に往復トラバースさせながら、線材をスプールのテーパ巻胴にコイル状に巻回してコイル巻層体を形成し、スプールを取り除いて得られるコアレスコイルの製造方法であって、前記ガイドシーブとスプール間で線材にこれをスプールのテーパ巻胴に巻回する方向とは逆方向の曲げ力を付与し、前記コイル巻層体の任意層における線材の1周巻回ループの残留ひずみを開放したときに得られる残留曲率が線材をコイル状に巻回するときの巻取曲率よりも大きくなるように調整しながら、線材をスプールのテーパ巻胴にコイル状に巻回してコイル巻層体を形成するコアレスコイルの製造方法において、前記スプールのテーパ巻胴に巻回する方向とは逆方向の曲げ力の付与を、前記ガイドシーブと前記スプールとの間に配置した整直器自体を押し込むことにより行うことを特徴とするコアレスコイルの製造方法。
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