JP3823861B2 - バンドパスフィルタとこれを用いた高周波装置 - Google Patents

バンドパスフィルタとこれを用いた高周波装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リング共振器で形成されたバンドパスフィルタとこれを用いた高周波装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来のバンドパスフィルタについて説明する。従来のバンドパスフィルタは、図12に示すように、パターンインダクタ1aと、このパターンインダクタ1aと並列接続された共振用コンデンサ2aと、パターンインダクタ1aから結合用のコンデンサ3aを介して接続された入出力端子4aとから成るリング共振器5aと、パターンインダクタ1bと、このパターンインダクタ1bと並列接続された共振用コンデンサ2bと、パターンインダクタ1bから結合用コンデンサ3bを介して接続された入出力端子4bとから成るリング共振器5bとから成り、これらのリング共振器5aとリング共振器5bとが基板上に設けられていた。
【0003】
そして、これらのリング共振器5aとリング共振器5bが電磁気的な結合度を得るために、パターンインダクタ1aの一部とパターンインダクタ1bの一部が対向して配置され、バンドパスフィルタを形成していた。また、第1の共振用コンデンサ2aと第2の共振用コンデンサ2bはチップ部品を基板に実装して使用していた。
【0004】
このようにリング共振器を用いたバンドパスフィルタは、一般に共振線路に接地が存在しない為に浮遊インダクタンスを誘発させる要因がなく、回路の安定性を向上させることができるという特徴を有している。また、中心周波数の両側に減衰極を設けて通過帯域近傍の減衰量を大きくとることができる。更に、1/4波長フィルタ・コムラインフィルタ等共振線路に接地を有するフィルタに比べてフィルタの挿入損失を小さく抑えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように構成されたバンドパスフィルタは共振用のチップコンデンサ2a,2bのばらつきにより、例えば6MHzの通過帯域幅を有するバンドパスフィルタにおいては、通過帯域幅6MHzに対して通過中心周波数が略50MHz変動するものであった。ところで、このバンドパスフィルタを、例えばチューナの中間周波数用に用いるには、このコンデンサをフィルタ基板に実装する前に、共振用コンデンサのばらつきを抑える必要があった。そのために、共振用コンデンサを選別するための設備とコストが必要であった。
【0006】
そこで本発明はこの課題を解決するために、共振用コンデンサの選別を不要としたバンドパスフィルタを提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明のバンドパスフィルタは、第1、第2のパターンインダクタと直列に挿入されるとともに互いの中心軸が約90度の角度で実装された第1、第2の空芯コイルを設け、前記第1、第2のパターンインダクタは略四角形状とし、夫々のパターンインダクタの一辺で対向させた結合部に隣接するとともに対応する夫々の辺に第1の共振用コンデンサと第2の共振用コンデンサを設け、前記第1の共振用コンデンサの近傍から第1の結合用コンデンサを介して第1の入出力端子を設けると共に、前記第2の共振用コンデンサの近傍から第2の結合用コンデンサを介して第2の入出力端子を設け、前記結合部の中心上に一端がグランドに接続された直線状のパターンで形成された第1の結合度調整手段を設け、前記第1、第2の空芯コイルにより前記第1、第2のリング共振器の中心周波数を調整し、前記第1の結合度調整手段により減衰極の周波数位置を調整することができるものである。
【0008】
これにより、共振用コンデンサの選別が不要となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、第1のパターンインダクタと、この第1のパターンインダクタと並列接続された第1の共振用コンデンサと、前記第1のパターンインダクタから第1の結合用のコンデンサを介して接続された第1の入出力端子とから成る第1のリング共振器と、第2のパターンインダクタと、この第2のパターンインダクタと並列接続された第2の共振用コンデンサと、前記第2のパターンインダクタから第2の結合用コンデンサを介して接続された第2の入出力端子とから成る第2のリング共振器とから成り、前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器とが基板上に設けられ、前記第1、第2のパターンインダクタと直列に挿入されるとともに互いの中心軸が約90度の角度で実装された第1、第2の空芯コイルを設け、前記第1、第2のパターンインダクタは略四角形状とし、夫々のパターンインダクタの一辺で対向させた結合部に隣接するとともに対応する夫々の辺に前記第1の共振用コンデンサと前記第2の共振用コンデンサを設け、前記第1の共振用コンデンサの近傍から前記第1の結合用コンデンサを介して前記第1の入出力端子を設けると共に、前記第2の共振用コンデンサの近傍から前記第2の結合用コンデンサを介して前記第2の入出力端子を設け、前記結合部の中心上に一端がグランドに接続された直線状のパターンで形成された第1の結合度調整手段を設け、前記第1、第2の空芯コイルにより前記第1、第2のリング共振器の中心周波数を調整し、前記第1の結合度調整手段により減衰極の周波数位置を調整することができるバンドパスフィルタであり、共振用コンデンサの容量ばらつきによる中心周波数のずれを、第1、第2の空芯コイルを調整することにより中心周波数を補正することができる。従って、共振用コンデンサの選別が不要となる。
【0010】
また、リング共振器を用いているので、フィルタ回路の安定性が高い。更に、中心周波数の両側に減衰極を設けて通過帯域近傍の減衰量を大きくとることができる。更にまた、フィルタの挿入損失を小さく抑えることができる。
【0011】
さらに、空芯コイルが、夫々のパターンインダクタに直列に挿入されているので、この空芯コイルの巻き間隔を変化させることにより、空芯コイルのインダクタンスが変化し、中心周波数を調整することができる。また、空芯コイルを使用しているので、その損失は小さく、フィルタの共振の鋭さ(Q値)を大きくとることができる。
【0012】
さらにまた、空芯コイルは、その互いの中心軸が約90度の角度で実装しているので、互いの空芯コイルの電磁気的な結合度を小さくすることができる。すなわち、一方の空芯コイルの巻き間隔の調整と独立に他方の共振器の共振特性を調整することができ、周波数調整作業の簡易化を実現することができる。
【0013】
また、夫々のパターンインダクタの一辺で対向させて結合部に隣接するとともに対応する夫々の辺に第1の共振用コンデンサと第2の共振用コンデンサを設け、前記第1の共振用コンデンサの近傍から第1の結合用コンデンサを介して第1の入出力端子を設けるとともに、前記第2の共振用コンデンサの近傍から第2の結合用コンデンサを介して第2の入出力端子を設け、前記結合部の中心から偏心した位置にパターンで形成された第2の結合度調整手段が設けられたバンドパスフィルタであり、共振器に励振された信号の位相とは逆位相、または同位相での共振器間結合が強くなるため、バンドパスフィルタの中心周波数に対して上方と下方に夫々生ずる減衰極の位置が非対称になる。
【0014】
そのため、中心周波数より上方または下方の何れかの減衰量を大きく確保しながら、中心周波数の挿入損失を、減衰極の位置が対称のときに比べて小さくすることができる。また、第1の結合度調整手段を有しているので、減衰極の位置を調整し、所望の周波数で最適な減衰量を得ることができる。
【0015】
さらに、第1の結合度調整手段として、結合部の中心上に一端がグランドに接続された直線状にパターンが設けられたバンドパスフィルタであり、このパターンを設けることにより非対称に形成された一方の減衰極を中心周波数から大きく遠ざけることができる。したがって、この遠ざけられた減衰極の中心周波数に対する寄与が小さくなるので、減衰極が中心周波数に対して対称に形成された場合よりも、中心周波数の挿入損失を小さくすることができる。
【0016】
また、このパターンをカットすることにより、前記減衰極の周波数を中心周波数に近づく方向に調整することもできる。
【0017】
請求項に記載の発明は、空芯コイルを調整後接着剤にて固定した請求項に記載のバンドパスフィルタであり、長時間の温度サイクル等による形状変化を抑えることができ、長期的な形状変動に対して安定化を図ることができる。
【0018】
請求項に記載の発明は、夫々のパターンインダクタから夫々相手側のパターンインダクタに向かって突出した凸部を第2の結合度調整手段とした請求項に記載のバンドパスフィルタであり、この凸部を形成するパターンをカットすることにより両減衰極の周波数を中心周波数から遠ざかる方向に調整することができる。また、パターンで形成されているので、コストアップにつながることはない。
【0019】
請求項に記載の発明の結合用コンデンサは、共振用コンデンサに対して結合部と反対側に設けられた請求項に記載のバンドパスフィルタであり、低域側の減衰極を高域側の減衰極に比べて中心周波数に近づく方向に作ることができる。
【0020】
請求項に記載の発明の結合用コンデンサは、共振用コンデンサに対して結合部側に設けられた請求項に記載のバンドパスフィルタであり、高域側の減衰極を低域側の減衰極に比べて中心周波数に近づく方向に作ることができる。
【0021】
請求項に記載の発明は、入力端子と、この入力端子に入力された信号が一方の入力に供給されるとともに他方の入力には第1の局部発振器の出力が接続された第1の混合器と、この第1の混合器の出力が供給される請求項1に記載のバンドパスフィルタと、このバンドパスフィルタの出力が一方の入力に供給されるとともに他方の入力には第2の局部発振器の出力が接続された第2の混合器と、この第2の混合器の出力が供給される出力端子とを有する高周波装置であり、ダブルスーパー受信装置の中間周波フィルタに本発明のフィルタを使用しているので、中心周波数のずれを補正することができ、共振用コンデンサの選別が不要となる。
【0022】
また、確実にイメージ妨害周波数を除去することができるので、通過帯域(中間周波数)の損失を少なくすることができる。特に、入力周波数より第1の混合器の出力周波数の方が高いアップダウン形式のダブルスーパー受信機の場合にその効果が大きい。
【0023】
請求項に記載の発明は、入力端子と、この入力端子に入力された信号が供給される入力フィルタと、この入力フィルタの出力信号が一方の入力に供給されるとともに他方の入力には局部発振器の出力が接続された混合器と、この混合器の出力信号が供給される請求項1に記載のバンドパスフィルタと、このバンドパスフィルタの出力が供給される出力端子とを有する高周波装置であり、シングルスーパー受信機の中間周波フィルタに本発明のフィルタを使用しているので、中心周波数のずれを補正することができ、共振用コンデンサの選別が不要となる。
【0024】
また、確実に妨害信号を除去することができるとともに、通過帯域(中間周波数)の損失を少なくすることができる。
【0025】
以下、図面に従って本発明の実施の形態を説明する。
【0026】
(実施の形態1)
実施の形態1は、図1に示すように構成されている。即ち、低ターンの空芯コイル11aが直列に接続されて挿入されたパターンインダクタ15aと、このパターンインダクタ15aと並列接続された共振用コンデンサ16aと、パターンインダクタ15aから結合用のコンデンサ17aを介して接続された入出力端子18aとから成るリング共振器19aと、低ターンの空芯コイル11bが直列接続されて挿入されたパターンインダクタ15bと、このパターンインダクタ15bと並列接続された共振用コンデンサ16bと、パターンインダクタ15bから結合用コンデンサ17bを介して接続された入出力端子18bとから成るリング共振器19bと、パターンインダクタ15aと15bの対向する一辺36a,36bと平行にパターンで形成された直線状の調整片37が基板上に形成されて、バンドパスフィルタを構成している。
【0027】
この調整片37は、対向する一辺36a,36bの中心を通る中心線21に対してその上側(本実施の形態ではパターンインダクタ15a,15bの上辺付近)にスルーホール38を形成し、このスルーホール38で基板の裏側に形成されたグランドプレーンに接続されている。
【0028】
ここで、パターンインダクタ15aとパターンインダクタ15bは、縦5mm、横7mmの略四角形状であって、中心周波数調整用の低ターンの空芯コイル11a,11bには直径2mmの2ターンの空芯コイルを用いている。そして、その互いの影響を除去するために中心線が約90度の角度で実装されており、空芯コイル11a,11bの巻き間隔を調整して中心周波数を調整した後に接着剤12a,12bで固定している。尚、低ターンとは2回〜4回巻きのコイルのことであり、このように巻き数の少ないコイルを用いることにより微小の調整が容易となる。
【0029】
そして、リング共振器19a側では対向する一辺36a,36b間に形成された結合部20に隣接する(図面において)下方の辺に共振用コンデンサ16aを設け、この共振用コンデンサ16aに対して結合部20と反対側(即ち、共振用コンデンサの正相端子22b側)に結合用コンデンサ17aを介して入出力端子18aが設けられている。
【0030】
また、リング共振器19b側ではこの結合部20に隣接する下方の辺に共振用コンデンサ16bを設け、この共振用コンデンサ16bに対して結合部20と反対側(即ち、正相端子22b側)に結合用コンデンサ17bを介して入出力端子18bが設けられている。
【0031】
このように、夫々のパターンインダクタ15a,15bにインダクタンス可変手段としての空芯コイル11a,11bを挿入しているので、中心周波数を調整することが可能となる。従って、共振用コンデンサ16a,16bの容量ばらつきによる中心周波数のずれを、空芯コイル11a,11bの巻き間隔を調整することで補正することができる。
【0032】
またインピーダンス可変手段として空芯コイル11a,11bを用いることにより、レーザなどのトリミングによって中心周波数を変化させる方法に比べて、設備投資を抑えることができる。
【0033】
尚、このフィルタの中心周波数は約1GHzであり、共振用コンデンサ16a,16bは3pF±0.15pFの誤差を持つコンデンサを用いているので、中心周波数は約50MHz変動する。しかし、空芯コイル11a,11bの巻き間隔の調整により中心周波数を約80MHz可変させることができるので、共振用コンデンサ16a,16bの容量ばらつきを吸収することができる。
【0034】
また、空芯コイル11a,11bは、その互いの空芯コイル11a,11bの中心軸13a,13bが約90度の角度で実装されているため、互いの空芯コイル11a,11bの電磁気的な結合度を小さくすることができる。従って、一方の空芯コイルの巻き間隔の調整による他方の共振器の、共振特性の変化を抑えることができ、周波数調整作業の簡易化を実現することができる。
【0035】
そして、中心周波数を調整した後に空芯コイル11a,11bを接着剤12a,12bで固定しているので、長時間の温度サイクル等による形状変化を抑えることができ、長期的な形状変動に対して安定化を図ることができる。尚接着剤12a,12bとして、本実施の形態では溶剤型ゴム系接着剤を用いた。
【0036】
またリング共振器19a,19bにおいて、この結合部20に隣接する(図面において)下方の辺に共振用コンデンサ16a,16bを設け、この共振用コンデンサ16a,16bに対して結合部20と反対側(即ち正相端子22a側)に結合コンデンサ17a,17bを介して入出力端子18a,18bが設けられている。従って、結合用コンデンサ17a,17bによってリング共振器19a,19bに励振された信号の位相とは逆位相、即ち共振用コンデンサ16a,16bの逆相端子23a,23bで両リング共振器19a,19bの電磁気的な結合が強くなるために、図2に示すように、バンドパスフィルタの中心周波数24aに対して下方の減衰極25aと上方の減衰極26aとが非対称になる。
【0037】
即ち、下方の減衰極25aと中心周波数24aの距離27aより、中心周波数24aと上方の減衰極26aの距離28aの方が大きくなって、上方の減衰極26aの中心周波数24aに対する影響が小さくなる。その結果、一方の減衰極25aを中心周波数24aに近づけたときの中心周波数24aの挿入損失劣化を、減衰極が中心周波数に対称な場合29と比較して少なくすることができる。なお。図2において、横軸30は周波数(MHz)、縦軸31は減衰量(dB)であり、このフィルタは中心周波数の低域近傍に大きな減衰量を必要とするアプリケーションに有用である。
【0038】
また、結合度調整手段35は、このパターンを設けることにより非対称に形成された一方の減衰極26aを中心周波数24aから大きく遠ざけることができる。また上方の減衰極26aの周波数を調整したい場合は、調整片37の先端37a方向から順次カットすることにより、図3に示すように26bは中心周波数24bに順次近づくことになる。下方の減衰極25b、上方の減衰極26bの中心周波数24bに対する相対位置は、共振用コンデンサ16a,16bの容量に関係しないのでばらつかない。したがって、結合度調整手段35で両減衰極の位置を調整するのは設計段階のみでよく、結合度調整手段35は安価な基板のパターンで形成されている。
【0039】
なお、本実施の形態において、中心周波数24a,24bは1GHzであり、帯域幅は35MHzである。また、中心周波数24aと減衰極25aの距離27aは100MHzであり、中心周波数24aと減衰極26aの距離28aは200MHzである。
【0040】
(実施の形態2)
実施の形態2は、図4に示すように中心周波数調整用の低ターン空芯コイル11a,11bが、その中心線が平行、かつ互いの中心線13c,13dの距離を空芯コイル11a,11bの直径以上離して実装されたものである。この様に空芯コイル11a,11bを実装することにより、互いの空芯コイルの電磁気的な結合度を小さくすることができ、一方の空芯コイルの巻き間隔の調整による他方の共振器の、共振特性の変化を抑えることができ、周波数調整作業の簡易化を実現することができる。
【0041】
(実施の形態3)
実施の形態3は、図5に示すように結合部20の中心に結合度調整手段40を設けたものである。この結合度調整手段40はパターンインダクタ15aと15bの対向する一辺36a,36bの下辺に夫々結合部20の中心方向に向かって突出した凸部41a,41bをパターンで形成したものである。
【0042】
そして、この凸部41a,41bの先端42a,42b方向から順次カットすることにより、図6に示すように減衰極25c,26cの位置を調整することができる。即ち、先端42a,42bから順次カットすることにより、減衰極25c、26cは中心周波数24cから順次離れることになる。
【0043】
この様にして、低域側の減衰極25cを所望の周波数にあわせることにより、減衰極25cと減衰極26cは中心周波数24cに対して非対称になっているので、高域側の減衰極26cによる中心周波数24cの挿入損失の劣化を小さく抑えながら、低域側の所望の周波数での大きな減衰量を得ることができる。
【0044】
尚、実施の形態1と同様に、下方減衰極25c、上方減衰極26cの中心周波数24cに対する相対位置は、共振用コンデンサ16a,16bの容量に関係しないのでばらつかない。したがって、結合度調整手段40で両減衰極25c,26cの位置を調整するのは設計段階のみでよく、結合度調整手段40は安価な基板のパターンで形成される。
【0045】
また、実施の形態1における結合度調整手段35と、実施の形態3における結合度調整手段40とを組み合わせることにより、更に調整幅を大きくすることができる。
【0046】
(実施の形態4)
実施の形態4は、図2における中心周波数24aに対して下方の減衰極25aの位置を、上方の減衰極26aの位置より大きく離した非対称のものである。即ち、実施の形態1や実施の形態2、実施の形態3と逆のものである。
【0047】
このような性質のバンドパスフィルタを実現するために図7に示すように、共振用コンデンサ16aと結合部20との間(即ち、共振用コンデンサ16aの逆相端子23a側)から結合用コンデンサ17aを介して入出力端子18aに接続する。また、共振用コンデンサ16bと結合部20との間(即ち、共振用コンデンサ16bの逆相端子23b側)から結合用コンデンサ17bを介して入出力端子18bに接続する。
【0048】
このように接続することにより、結合用コンデンサ17a,17bによってリング共振器50a,50bに励振された信号の位相と同位相成分で、両リング共振器50a,50bの電磁気的な結合が強くなるために、図8に示すように、中心周波数24dに対して下方の減衰極25dの位置を上方の減衰極26dの位置より大きく離すことができる。
【0049】
なお、この場合も実施の形態1に示した結合度調整手段35や実施の形態3に示した結合度調整手段40を用いることができる。
【0050】
(実施の形態5)
実施の形態5は、本発明のバンドパスフィルタを用いたダブルスーパー受信機(高周波装置の一例として用いた)である。このダブルスーパー受信機は図9に示すように、高周波信号が入力される入力端子61と、この入力端子61に入力された信号が供給された固定の入力フィルタ62と、この入力フィルタ62の出力が一方の入力に供給されるとともに他方の入力には局部発振器63の出力が接続された混合器64と、この混合器64の出力が供給された本発明のバンドパスフィルタ65と、このバンドパスフィルタ65の出力が一方の入力に供給されるとともに他方の入力には局部発振器66の出力が接続される混合器67と、この混合器67の出力が供給された出力端子68とを有するものである。
【0051】
このように、本発明のバンドパスフィルタ65を使用することにより、中心周波数のずれを調整することができるという特徴を有する。
【0052】
ここで、図10に示すように、混合器64の出力である中間周波数69を局部発振器63の周波数70に対して、高い方の周波数69を用いている。この場合には、バンドパスフィルタ65は実施の形態1または実施の形態2、または実施の形態3に示す何れのものも使用することができる。即ち、中心周波数24fに対して、下方の減衰極23が上方の減衰極26fより近いものを用いてイメージ妨害71を除去することが重要である。このことにより、通過帯域の損失が少なくなるとともに大きなイメージ減衰量を確保することができるので、イメージ妨害71を確実に除去することができる。
【0053】
また、混合器64の出力である中間周波数69を局部発振器63の周波数に対して、低い方の周波数を用いる場合には、バンドパスフィルタ65は実施の形態4に示すものを使用する。即ち、上方の減衰極26dでイメージ妨害を除去する。このことにより、通過帯域の損失が少なくなるとともに、イメージ妨害を除去することができる。このように、本発明のバンドパスフィルタ65は中間周波フィルタとして用いることにより、特にその効果を発揮する。
【0054】
(実施の形態6)
実施の形態6は、本発明のバンドパスフィルタをシングルスーパー受信機(高周波装置の他の例として用いた)に用いた例である。即ち、図11に示すように本発明のシングルスーパー受信機は、高周波信号が入力される入力端子71と、この入力端子71に入力された信号が供給されるとともに、中心周波数が可変可能な入力フィルタ72と、この入力フィルタ72の出力が一方の入力に供給されるとともに他方の入力には局部発振器73の出力が接続された混合器74と、この混合器74の出力が供給された本発明のバンドパスフィルタ75と、このバンドパスフィルタ75の出力が供給される出力端子76とを有するものである。
【0055】
このように、シングルスーパー受信機の中間周波フィルタに本発明のフィルタを使用しているので、中心周波数のずれを調整することができる。また、隣接妨害信号を除去することができるとともに、通過帯域の挿入損失を少なくすることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第1、第2のパターンインダクタと直列に挿入されるとともに互いの中心軸が約90度の角度で実装された第1、第2の空芯コイルを設け、前記第1、第2のパターンインダクタは略四角形状とし、夫々のパターンインダクタの一辺で対向させた結合部に隣接するとともに対応する夫々の辺に第1の共振用コンデンサと第2の共振用コンデンサを設け、前記第1の共振用コンデンサの近傍から第1の結合用コンデンサを介して第1の入出力端子を設けると共に、前記第2の共振用コンデンサの近傍から第2の結合用コンデンサを介して第2の入出力端子を設け、前記結合部の中心上に一端がグランドに接続された直線状のパターンで形成された第1の結合度調整手段を設け、前記第1、第2の空芯コイルにより前記第1、第2のリング共振器の中心周波数を調整し、前記第1の結合度調整手段により減衰極の周波数位置を調整することができるものである。
【0057】
これら第1、第2の空芯コイルを調整することにより、第1、第2のリング共振器の中心周波数ずれを補正することができる。従って、共振用コンデンサの選別が不要となる。
【0058】
また、リング共振器を用いているので、フィルタ回路の安定性が高い、更に、中心周波数の両側に減衰極を設けて通過帯域近傍の減衰量を大きくとることができる。更にまた、フィルタの挿入損失を小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるバンドパスフィルタの平面図
【図2】 同、第1の特性図
【図3】 同、第2の特性図
【図4】 同、実施の形態2におけるバンドパスフィルタの平面図
【図5】 同、実施の形態3におけるバンドパスフィルタの平面図
【図6】 同、特性図
【図7】 同、実施の形態4におけるバンドパスフィルタの平面図
【図8】 同、特性図
【図9】 同、実施の形態5における本発明のバンドパスフィルタを用いた高周波装置のブロック図
【図10】 同、特性図
【図11】 同、実施の形態6における本発明のバンドパスフィルタを用いた高周波装置のブロック図
【図12】 従来のバンドパスフィルタの平面図
【符号の説明】
11a 低ターンの空芯コイル
11b 低ターンの空芯コイル
15a パターンインダクタ
15b パターンインダクタ
16a 共振用コンデンサ
16b 共振用コンデンサ
17a 結合用コンデンサ
17b 結合用コンデンサ
18a 入出力端子
18b 入出力端子
19a リング共振器
19b リング共振器
20 結合部
35 結合度調整手段

Claims (7)

  1. 第1のパターンインダクタと、この第1のパターンインダクタと並列接続された第1の共振用コンデンサと、前記第1のパターンインダクタから第1の結合用のコンデンサを介して接続された第1の入出力端子とから成る第1のリング共振器と、第2のパターンインダクタと、この第2のパターンインダクタと並列接続された第2の共振用コンデンサと、前記第2のパターンインダクタから第2の結合用コンデンサを介して接続された第2の入出力端子とから成る第2のリング共振器とから成り、前記第1のリング共振器と前記第2のリング共振器とが基板上に設けられ、前記第1、第2のパターンインダクタと直列に挿入されるとともに互いの中心軸が約90度の角度で実装された第1、第2の空芯コイルを設け、前記第1、第2のパターンインダクタは略四角形状とし、夫々のパターンインダクタの一辺で対向させた結合部に隣接するとともに対応する夫々の辺に前記第1の共振用コンデンサと前記第2の共振用コンデンサを設け、前記第1の共振用コンデンサの近傍から前記第1の結合用コンデンサを介して前記第1の入出力端子を設けると共に、前記第2の共振用コンデンサの近傍から前記第2の結合用コンデンサを介して前記第2の入出力端子を設け、前記結合部の中心上に一端がグランドに接続された直線状のパターンで形成された第1の結合度調整手段を設け、前記第1、第2の空芯コイルにより前記第1、第2のリング共振器の中心周波数を調整し、前記第1の結合度調整手段により減衰極の周波数位置を調整することができるバンドパスフィルタ。
  2. 空芯コイルを調整後接着剤にて固定した請求項に記載のバンドパスフィルタ。
  3. 第1、第2のパターンインダクタから夫々相手側のパターンインダクタに向かって突出した凸部で形成された第2の結合度調整手段を有する請求項に記載のバンドパスフィルタ。
  4. 第1、第2の結合用コンデンサは、第1、第2の共振用コンデンサに対して結合部と反対側にそれぞれ設けられた請求項に記載のバンドパスフィルタ。
  5. 第1、第2の結合用コンデンサは、第1、第2の共振用コンデンサに対して結合部側にそれぞれ設けられた請求項に記載のバンドパスフィルタ。
  6. 入力端子と、この入力端子に入力された信号が一方の入力に供給されるとともに他方の入力には第1の局部発振器の出力が接続された第1の混合器と、この第1の混合器の出力が供給される請求項1に記載のバンドパスフィルタと、このバンドパスフィルタの出力が一方の入力に供給されるとともに他方の入力には第2の局部発振器の出力が接続された第2の混合器と、この第2の混合器の出力が供給される出力端子とを有する高周波装置。
  7. 入力端子と、この入力端子に入力された信号が供給される入力フィルタと、この入力フィルタの出力信号が一方の入力に供給されるとともに他方の入力には局部発振器の出力が接続された混合器と、この混合器の出力信号が供給される請求項1に記載のバンドパスフィルタと、このバンドパスフィルタの出力が供給される出力端子とを有する高周波装置。
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