JP3823506B2 - 車両用盗難防止装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線エリアセンサにより車室内への侵入者を検出する車両用盗難防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車室内への侵入者を検出するために、超音波センサなどを利用して車室内の空気の振動変化を検出し、その変化により侵入者を判断する盗難防止装置が供されている。この種の超音波センサは、所定タイミングで車内の状況との変化度合いにより、侵入者の有無を判断することから、侵入者を確実に判断するためには、車内状況を連続して取得することが望ましい。
【0003】
ところで、侵入者の判断を連続的に行った場合は、消費電力は当然大きくなる。この場合、盗難防止装置は、基本的には、エンジンのかかっていない状況で作動しているため、バッテリの電力消費が大きいという問題がある。
そこで、盗難防止装置を間欠的に作動させることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、盗難防止装置を間欠的に作動させた場合は、侵入者を検出できないタイミングが存在して侵入者を見逃す虞があることから、盗難防止装置としての役目を十分に果たすことができないという問題がある。
【0005】
また、現在の盗難防止装置は、侵入者の有無判断を検出装置のみで行うため、どうして誤検出が起こり易く、盗難に遭っていないのに警報発令を出したり、電力の無駄使いが起こるという問題がある。
【0006】
さらに、現在の盗難防止装置では、何らかの手段で侵入者を検出した場合に、クラクション、ライトなどにより警報を発し、消費電力の抑制のために所定時間が経過したところで警報を停止するようにしているものの、警報停止後は検出を行わないのが一般的であることから、警報停止後に盗難に遭う虞がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、車室内への侵入者を検出する構成において、消費電力を低減しながら侵入者を確実に検出することができる車両用盗難防止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、赤外線エリアセンサは車室内に設定された検出対象領域の温度分布を検出するので、熱画像データ作成手段は、赤外線エリアセンサが検出した温度分布に基づいて熱画像データを作成する。そして、侵入物検出手段は、熱画像データ作成手段が作成した熱画像データに基づいて検出対象領域への物体の侵入を判断する。
【0009】
ここで、侵入物検出手段は、赤外線エリアセンサの熱検知素子のうち検出対象領域において侵入者が侵入すると予測される侵入予測領域に対応した所定の熱検知素子による温度分布に基づいて熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより侵入予測領域への侵入物を検出するので、赤外線エリアセンサの消費電力を低減することができる。
【0010】
また、侵入物判断手段は、侵入物検出手段が侵入物を検出したときは赤外線エリアセンサの全ての熱検知素子による温度分布に基づいて熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより侵入物を判断する。これにより、検出対象領域への侵入物が人であるかを確実に判断することができる。
そして、警報手段は、侵入物判断手段が侵入物は人であると判断したときは警報を発するので、侵入者は車室内への侵入を諦めるようになる。
【0011】
請求項2の発明によれば、送信手段は、侵入物検出手段が侵入物を検出したときは赤外線エリアセンサの全ての熱検知素子による温度分布に基づいて熱画像データ作成手段が作成した熱画像データを車両外に送信する。
【0012】
そして、受信手段は、送信手段からの熱画像データを受信したときはその熱画像データが示す温度分布を表示するので、受信手段を携帯した人は表示された温度分布に基づいて侵入物を判断することにより適切に対処することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、使用者は、受信手段の表示により侵入物は人であると判断したときは、受信手段から警報信号を送信する。
そして、警報手段は、受信手段から警報信号を受信したときは警報を発する。この場合、侵入物の判断は人が行うので、警報を誤って発してしまうことを防止できる。
【0014】
請求項4の発明によれば、侵入物検出手段は、侵入予測領域に対応した所定の熱検知素子に加えて当該熱検知素子を囲繞するように配列された所定の熱検知素子による温度分布に基づいて熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより侵入物を検出するので、侵入予測領域に対応した所定の熱検知素子により侵入物を検出することができなかった場合であっても、それらの熱検知素子を囲繞するように配列された所定の熱検知素子により侵入物を検出することが可能となるので、侵入物を確実に検出することができる。
【0015】
請求項5の発明によれば、警報手段による警報発生後において侵入予測領域への侵入物の有無の判断を継続するので、以降における侵入を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例を図1乃至図10を参照して説明する。
車室内を示す図2において、車両の天井には赤外線エリアセンサユニットが配置されている。この図2において、赤外線エリアセンサユニット1,2は車室内のルーフにおいて前席及び後席に対応した位置に取付けられている。
【0017】
図1は全体の構成を概略的に示している。この図1において、赤外線エリアセンサ3の前面にはレンズ4が配置されており、このレンズ4により赤外線エリアセンサ3上に検出対象領域の熱画像が結像するようになっている。このレンズ4は高密度ポリエチレン、カルコゲンガラス、BaF2 、ZnSなどから成る赤外線集光レンズであり、球面、非球面、或いはフレネル形状をなしている。
【0018】
赤外線エリアセンサ3は、熱検知素子5が例えば15×10個のように2次元のマトリクス状に集合した形状をしており、ドア周辺から発せられる赤外線をレンズ4で集光して熱検知素子5上に熱画像として結像する。この場合、レンズ4は、例えば500mmはなれた位置で750×500mmの範囲を熱検知素子5全体に集光できるように設計されている。従って、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5の個数が15×10個とすると、1つの熱検知素子5で検出できる範囲(検出分解能)は50mm四方となる。
また、赤外線エリアセンサ3において熱検知素子5の周辺には、信号発生回路6及び選択回路7が設置されている。
【0019】
熱検知素子5単体は、図3に示すようにSi基板3a上にSiO2 薄膜5a、金属薄膜抵抗部5b、吸収膜5cを形成してから、金属薄膜抵抗部5bの裏面側をエッチングにより除去することにより金属薄膜抵抗部5bがSi基板3aからエアギャップを存して位置する断熱構造に形成されている。
【0020】
図4は赤外線エリアセンサ3の電気的構成を概略的に示している。この図4において、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5は選択回路7を構成するXリングカウンタ7a及びYリングカウンタ7bによりFETを通じて択一的に順番に選択されるようになっており、選択された熱検知素子5からの信号を図1に示す信号検出・処理回路8(熱画像データ作成手段に相当)に順に取込むことにより、赤外線エリアセンサ3の検出領域の温度分布を検出することができる。
【0021】
即ち、図1において、信号検出・処理回路8は、信号増幅器9、信号処理回路10、データ送信回路11から構成されており、信号処理回路8において赤外線エリアセンサ5による温度分布に基づいて熱画像データを作成するようになっている。
【0022】
そして、セキュリティシステム制御回路12(侵入物検出手段、侵入物判断手段、警報手段に相当)は、信号検出・処理回路8からの熱画像データに基づいて後述するようにセキュリティ制御動作を実行する。
【0023】
ここで、上記構成の赤外線エリアセンサ3の検出対象領域は、図5に示すようにドアを主体として、窓、シートなどに設定されている。この場合、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5にあっては図6において塗潰された領域に対応した50個の熱検知素子5が作動して温度変化を取得するように設定されている。つまり、盗難発生時に、最初に温度変化が発生しうるドア、窓付近の検出対象領域を集中的に検出している。また、その他の検出対象領域に関しては、侵入物の侵入がありえる方向を予め予測して、検出漏れが発生しにくいように侵入が予測される領域を囲繞するような位置の熱検知素子5で検出するようになっている。
【0024】
尚、図7に示すような検出対象領域に対応した熱検知素子5を作動させたときは、手の侵入が予測される方向に作動している熱検知素子5が位置せず手の侵入を検知しない可能性が高いことから、上述したように作動している熱検知素子5の配置を工夫することにより移動する侵入物を確実に検出することができる。
【0025】
次に上記構成の作用について説明する。
図8は、セキュリティシステム制御回路12の動作を示している。この図8において、セキュリティシステム制御回路12は、車両から乗員が降車してドアロックされた状態でセキュリティ動作を実行するようになっている。
即ち、4個の赤外線エリアセンサ3を順に作動することにより車室内における検出対象領域の温度データを取得して、侵入物があるかを判断している。
【0026】
さて、侵入者が例えば車両の窓ガラスを割って手を車室内に侵入すると、赤外線エリアセンサ3にあっては作動している何れかの熱検知素子5の温度が人体から発せられる赤外線により上昇するようになる。
【0027】
赤外線エリアセンサ3にあっては、入射した赤外線を吸収膜5cで吸収することにより熱に変換し、その熱により金属薄膜抵抗部5bの温度が上昇して抵抗値が変化するので、熱検知素子5からのセンサ信号を信号検出・処理回路8に出力することにより検出対象領域の温度分布を検出することができる。
【0028】
そして、信号検出・処理回路8は、全ての熱検知素子5からの信号を取込むことにより検出対象領域の熱画像データを作成することができる。つまり、赤外線エリアセンサ3が検出した温度分布データを信号処理回路10で処理するこにとより熱画像データを作成する。この熱画像データは、セキュリティシステム制御回路12に送信され、侵入物の検出に用いる。
【0029】
その制御方法の一例としては、図8に示すように連続的に車内温度をモニタし、温度の急変を検出することにより侵入物を判断し、そのときの温度分布から人と判断したときは警報を発令する。このとき、赤外線エリアセンサ3の検出サイクルとしては、図9に示すタイミングで検出を行う。
【0030】
即ち、赤外線エリアセンサ3の1つの熱検知素子5を作動させるために必要な消費電流が20mA、作動に必要となる時間が0.1msec とすると、150個の熱検知素子5を作動するには1つの赤外線エリアセンサ3において15msec の間常に20mAを消費していることになる。
【0031】
ここで、赤外線エリアセンサ3の検出サイクルを80msec の周期で作動させたとすると、全ての赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5が連続して作動している時間は15msec ×4=60msec となり、このときの平均消費電力は、20mA×(60/80)=15mAとなる。
【0032】
そこで、150個の熱検知素子5のうち、図6に塗潰して示す位置の50個の熱検知素子6だけ作動させて検出を行う場合には、作動時間は60msec の1/3である20msec となり、このときの平均消費電力は、20mA×(20/80)=5mAとなる(図9参照)。
【0033】
従って、本実施例では、赤外線エリアセンサ3において作動させる熱検知素子5の数を1/3に削減することにより、消費電力を1/3に低減することができる。この場合、作動させる熱検知素子5の数をさらに減らすことにより、消費電力を一層低減することができる。
【0034】
この場合、上述のようにして赤外線エリアセンサ3における熱検知素子5を間引いて作動するにしても、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5による熱変化の取得エリアは、窓、ドアの占有する領域は熱検知素子5の検知領域よりも十分に小さな大きさに設定されているため、窓、ドア部で温度変化が発生(侵入の発生)した場合は十分に検出可能となる。
【0035】
ところが、赤外線エリアセンサ3において間引いて作動している熱検知素子5だけでは、侵入物の形状、大きさなどの判断は困難であることから、侵入物を検出した赤外線エリアセンサ3にあっては、以後においては全ての熱検知素子5を使用して侵入物を判断することにより侵入物を確実に判断することが可能になる。つまり、全ての熱検知素子5を利用することにより、侵入物が手のこぶし程度の大きさであったとしても、何れかの熱検知素子5にて検出可能となる。
【0036】
ここで、侵入物の判別動作について説明する。
即ち、上述したようにして赤外線エリアセンサ3の全ての熱検知素子5が作動している状態で、人の手が1.5m/sの速度で車室内を移動したと仮定すると、赤外線エリアセンサ3の検出サイクルが80m/sec の場合には、次の検出タイミングまでには侵入物は120mm移動することになるから、侵入物の侵入位置に対応した熱検知素子5から2個目或いは3個目の熱検知素子5により検出可能となる。つまり、侵入物が1.5m/sで進行した場合は、1つの熱検知素子5(検出対象領域は50m四方)を通過するのに約33msec を要すると共に、赤外線エリアセンサ3によるデータ取得間隔は80msec であることから、侵入物を検出した熱検知素子5を中心とした2個目或いは3個目の熱検知素子5で検出可能となる(図10参照)。
【0037】
上記構成のものによれば、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5のうち作動させる所定の熱検知素子5を検出対象領域において侵入物が侵入してくると予測される部位に集中的に設定すると共に、侵入物を検出したときは赤外線エリアセンサ3の全ての熱検知素子5により侵入物を判断するようにしたので、熱検知素子5を間引き作動しながら侵入物を確実に検出することができる。従って、盗難防止装置を比較的大きな間欠時間でもって作動させる構成のものと違って、消費電力を抑制しながら車両への侵入者を確実に検出することができる。
また、赤外線エリアセンサ3を間欠的に作動させるようにしたので、赤外線エリアセンサ3全体の消費電力の低減を図ることができる。
【0038】
さらに、警報発令後も侵入の判断を継続するので、警報発令後に動作を停止してしまう構成に比較して、再度の侵入に対する警報を行うことが可能となり、セキュリティを高めることができる。
【0039】
(第2実施例)
図11乃至図13は本発明の第2実施例を示している。この第2実施例は、セキュリティシステム制御回路12は送信手段としての機能し、赤外線エリアセンサ3により取得した熱画像データを使用者に報知することを特徴とする。
【0040】
即ち、赤外線エリアセンサ3は車内の所定の検出エリアの温度分布を常にモニタしており、15×10個のドットマトリクス状の熱検知素子5で検出しているので、1つの赤外線エリアセンサ3当り150個の温度データを常に得られている。従って、熱温度変化が発生し、侵入の可能性がある場合などは、図11に示すように、この温度データを使用者の例えば携帯電話、PHS、携帯パソコンなどの携帯情報端末13(受信手段に相当)、或いは警備会社のモニタなどに送信する。これにより、使用者が受信したデータに基づいて侵入の有無を判断することができる。
【0041】
つまり、図12に示すように赤外線エリアセンサ3が取得している範囲と、図13に示すように人などが侵入してきた場合の温度変化度合い、変化度合いの大きさ、形状などから判断可能となる。
【0042】
そして、人が侵入してきたと判断したときは、携帯情報端末13に設けられているサブ警報スイッチ14を操作して車室内の警報ランプを点灯することにより侵入者に警報を発する。斯様な警報にかかわらず侵入者による侵入が継続している場合は、メイン警報スイッチ15を操作して車両のホーンを鳴らすと共にヘッドランプを点滅することにより周囲に警報を発する。
【0043】
この第2実施例によれば、盗難警報の発令の最終判断を使用者自身またはその代理人などが判断することにより、誤警報の発令が低減でき、消費電力の低減が可能となると共に、誤った警報による周囲への迷惑も防止できる。
また、警報発令後も続けて車内の温度分布をモニタすることにより、警報装置の停止も任意に可能となる。
【0044】
本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
赤外線エリアセンサ3により車室内への物体の侵入を検出したときは、物体の侵入を検出した赤外線エリアセンサ3の全ての熱検知素子5を連続的に作動させるようにしてもよい。この場合、赤外線エリアセンサ3のデータ取得間隔が短くなるので、侵入物を判断するまでの時間を短縮することができる。
【0045】
警報の発令に関して、侵入の度合いにより、インターバルを設けたり、作動する警報装置のレベルを変化させることにより、消費電力の低減が可能となる。 また、車両の盗難の場合などには、GPSなどと組合わせることにより、送信するデータ数を少なくすることが可能となり、消費電力の低下が可能となる。
【0046】
また、赤外線エリアセンサ3の位置に、小型カメラなどを同時搭載しておくことにより、必要な場合のみ侵入者の映像を保存しておくことも可能となり、侵入者の割り出しに役立てることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における全体構成を示す概略図
【図2】赤外線エリアセンサユニットの配置位置を示す車室内の斜視図
【図3】赤外線エリアセンサの構造を示す模式図
【図4】赤外線エリアセンサの電気的構成を示す概略図
【図5】赤外線エリアセンサの検出対象領域を示す図
【図6】赤外線エリアセンサにおいて作動している熱検知素子の位置を示す図
【図7】好ましくない熱検知素子の作動位置例を示す図6相当図
【図8】セキュリティシステム回路の動作を示すフローチャート
【図9】赤外線エリアセンサの動作タイミングと消費電力との対応関係を示す図
【図10】移動する侵入物の検知動作を説明するための熱検知素子検出領域を示す図
【図11】本発明の第2実施例における携帯情報端末を示す斜視図
【図12】車両への侵入者による侵入を示す図
【図13】熱画像データを示す模式図
【符号の説明】
1,2は赤外線エリアセンサユニット、3は赤外線エリアセンサ、5は熱検知素子、8は信号検出・処理回路(熱画像データ作成手段)、12はセキュリティシステム制御回路(侵入物検出手段、侵入物判断手段、警報手段、送信手段)、13は携帯情報端末(受信手段)である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線エリアセンサにより車室内への侵入者を検出する車両用盗難防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車室内への侵入者を検出するために、超音波センサなどを利用して車室内の空気の振動変化を検出し、その変化により侵入者を判断する盗難防止装置が供されている。この種の超音波センサは、所定タイミングで車内の状況との変化度合いにより、侵入者の有無を判断することから、侵入者を確実に判断するためには、車内状況を連続して取得することが望ましい。
【0003】
ところで、侵入者の判断を連続的に行った場合は、消費電力は当然大きくなる。この場合、盗難防止装置は、基本的には、エンジンのかかっていない状況で作動しているため、バッテリの電力消費が大きいという問題がある。
そこで、盗難防止装置を間欠的に作動させることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、盗難防止装置を間欠的に作動させた場合は、侵入者を検出できないタイミングが存在して侵入者を見逃す虞があることから、盗難防止装置としての役目を十分に果たすことができないという問題がある。
【0005】
また、現在の盗難防止装置は、侵入者の有無判断を検出装置のみで行うため、どうして誤検出が起こり易く、盗難に遭っていないのに警報発令を出したり、電力の無駄使いが起こるという問題がある。
【0006】
さらに、現在の盗難防止装置では、何らかの手段で侵入者を検出した場合に、クラクション、ライトなどにより警報を発し、消費電力の抑制のために所定時間が経過したところで警報を停止するようにしているものの、警報停止後は検出を行わないのが一般的であることから、警報停止後に盗難に遭う虞がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、車室内への侵入者を検出する構成において、消費電力を低減しながら侵入者を確実に検出することができる車両用盗難防止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、赤外線エリアセンサは車室内に設定された検出対象領域の温度分布を検出するので、熱画像データ作成手段は、赤外線エリアセンサが検出した温度分布に基づいて熱画像データを作成する。そして、侵入物検出手段は、熱画像データ作成手段が作成した熱画像データに基づいて検出対象領域への物体の侵入を判断する。
【0009】
ここで、侵入物検出手段は、赤外線エリアセンサの熱検知素子のうち検出対象領域において侵入者が侵入すると予測される侵入予測領域に対応した所定の熱検知素子による温度分布に基づいて熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより侵入予測領域への侵入物を検出するので、赤外線エリアセンサの消費電力を低減することができる。
【0010】
また、侵入物判断手段は、侵入物検出手段が侵入物を検出したときは赤外線エリアセンサの全ての熱検知素子による温度分布に基づいて熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより侵入物を判断する。これにより、検出対象領域への侵入物が人であるかを確実に判断することができる。
そして、警報手段は、侵入物判断手段が侵入物は人であると判断したときは警報を発するので、侵入者は車室内への侵入を諦めるようになる。
【0011】
請求項2の発明によれば、送信手段は、侵入物検出手段が侵入物を検出したときは赤外線エリアセンサの全ての熱検知素子による温度分布に基づいて熱画像データ作成手段が作成した熱画像データを車両外に送信する。
【0012】
そして、受信手段は、送信手段からの熱画像データを受信したときはその熱画像データが示す温度分布を表示するので、受信手段を携帯した人は表示された温度分布に基づいて侵入物を判断することにより適切に対処することができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、使用者は、受信手段の表示により侵入物は人であると判断したときは、受信手段から警報信号を送信する。
そして、警報手段は、受信手段から警報信号を受信したときは警報を発する。この場合、侵入物の判断は人が行うので、警報を誤って発してしまうことを防止できる。
【0014】
請求項4の発明によれば、侵入物検出手段は、侵入予測領域に対応した所定の熱検知素子に加えて当該熱検知素子を囲繞するように配列された所定の熱検知素子による温度分布に基づいて熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより侵入物を検出するので、侵入予測領域に対応した所定の熱検知素子により侵入物を検出することができなかった場合であっても、それらの熱検知素子を囲繞するように配列された所定の熱検知素子により侵入物を検出することが可能となるので、侵入物を確実に検出することができる。
【0015】
請求項5の発明によれば、警報手段による警報発生後において侵入予測領域への侵入物の有無の判断を継続するので、以降における侵入を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例を図1乃至図10を参照して説明する。
車室内を示す図2において、車両の天井には赤外線エリアセンサユニットが配置されている。この図2において、赤外線エリアセンサユニット1,2は車室内のルーフにおいて前席及び後席に対応した位置に取付けられている。
【0017】
図1は全体の構成を概略的に示している。この図1において、赤外線エリアセンサ3の前面にはレンズ4が配置されており、このレンズ4により赤外線エリアセンサ3上に検出対象領域の熱画像が結像するようになっている。このレンズ4は高密度ポリエチレン、カルコゲンガラス、BaF2 、ZnSなどから成る赤外線集光レンズであり、球面、非球面、或いはフレネル形状をなしている。
【0018】
赤外線エリアセンサ3は、熱検知素子5が例えば15×10個のように2次元のマトリクス状に集合した形状をしており、ドア周辺から発せられる赤外線をレンズ4で集光して熱検知素子5上に熱画像として結像する。この場合、レンズ4は、例えば500mmはなれた位置で750×500mmの範囲を熱検知素子5全体に集光できるように設計されている。従って、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5の個数が15×10個とすると、1つの熱検知素子5で検出できる範囲(検出分解能)は50mm四方となる。
また、赤外線エリアセンサ3において熱検知素子5の周辺には、信号発生回路6及び選択回路7が設置されている。
【0019】
熱検知素子5単体は、図3に示すようにSi基板3a上にSiO2 薄膜5a、金属薄膜抵抗部5b、吸収膜5cを形成してから、金属薄膜抵抗部5bの裏面側をエッチングにより除去することにより金属薄膜抵抗部5bがSi基板3aからエアギャップを存して位置する断熱構造に形成されている。
【0020】
図4は赤外線エリアセンサ3の電気的構成を概略的に示している。この図4において、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5は選択回路7を構成するXリングカウンタ7a及びYリングカウンタ7bによりFETを通じて択一的に順番に選択されるようになっており、選択された熱検知素子5からの信号を図1に示す信号検出・処理回路8(熱画像データ作成手段に相当)に順に取込むことにより、赤外線エリアセンサ3の検出領域の温度分布を検出することができる。
【0021】
即ち、図1において、信号検出・処理回路8は、信号増幅器9、信号処理回路10、データ送信回路11から構成されており、信号処理回路8において赤外線エリアセンサ5による温度分布に基づいて熱画像データを作成するようになっている。
【0022】
そして、セキュリティシステム制御回路12(侵入物検出手段、侵入物判断手段、警報手段に相当)は、信号検出・処理回路8からの熱画像データに基づいて後述するようにセキュリティ制御動作を実行する。
【0023】
ここで、上記構成の赤外線エリアセンサ3の検出対象領域は、図5に示すようにドアを主体として、窓、シートなどに設定されている。この場合、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5にあっては図6において塗潰された領域に対応した50個の熱検知素子5が作動して温度変化を取得するように設定されている。つまり、盗難発生時に、最初に温度変化が発生しうるドア、窓付近の検出対象領域を集中的に検出している。また、その他の検出対象領域に関しては、侵入物の侵入がありえる方向を予め予測して、検出漏れが発生しにくいように侵入が予測される領域を囲繞するような位置の熱検知素子5で検出するようになっている。
【0024】
尚、図7に示すような検出対象領域に対応した熱検知素子5を作動させたときは、手の侵入が予測される方向に作動している熱検知素子5が位置せず手の侵入を検知しない可能性が高いことから、上述したように作動している熱検知素子5の配置を工夫することにより移動する侵入物を確実に検出することができる。
【0025】
次に上記構成の作用について説明する。
図8は、セキュリティシステム制御回路12の動作を示している。この図8において、セキュリティシステム制御回路12は、車両から乗員が降車してドアロックされた状態でセキュリティ動作を実行するようになっている。
即ち、4個の赤外線エリアセンサ3を順に作動することにより車室内における検出対象領域の温度データを取得して、侵入物があるかを判断している。
【0026】
さて、侵入者が例えば車両の窓ガラスを割って手を車室内に侵入すると、赤外線エリアセンサ3にあっては作動している何れかの熱検知素子5の温度が人体から発せられる赤外線により上昇するようになる。
【0027】
赤外線エリアセンサ3にあっては、入射した赤外線を吸収膜5cで吸収することにより熱に変換し、その熱により金属薄膜抵抗部5bの温度が上昇して抵抗値が変化するので、熱検知素子5からのセンサ信号を信号検出・処理回路8に出力することにより検出対象領域の温度分布を検出することができる。
【0028】
そして、信号検出・処理回路8は、全ての熱検知素子5からの信号を取込むことにより検出対象領域の熱画像データを作成することができる。つまり、赤外線エリアセンサ3が検出した温度分布データを信号処理回路10で処理するこにとより熱画像データを作成する。この熱画像データは、セキュリティシステム制御回路12に送信され、侵入物の検出に用いる。
【0029】
その制御方法の一例としては、図8に示すように連続的に車内温度をモニタし、温度の急変を検出することにより侵入物を判断し、そのときの温度分布から人と判断したときは警報を発令する。このとき、赤外線エリアセンサ3の検出サイクルとしては、図9に示すタイミングで検出を行う。
【0030】
即ち、赤外線エリアセンサ3の1つの熱検知素子5を作動させるために必要な消費電流が20mA、作動に必要となる時間が0.1msec とすると、150個の熱検知素子5を作動するには1つの赤外線エリアセンサ3において15msec の間常に20mAを消費していることになる。
【0031】
ここで、赤外線エリアセンサ3の検出サイクルを80msec の周期で作動させたとすると、全ての赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5が連続して作動している時間は15msec ×4=60msec となり、このときの平均消費電力は、20mA×(60/80)=15mAとなる。
【0032】
そこで、150個の熱検知素子5のうち、図6に塗潰して示す位置の50個の熱検知素子6だけ作動させて検出を行う場合には、作動時間は60msec の1/3である20msec となり、このときの平均消費電力は、20mA×(20/80)=5mAとなる(図9参照)。
【0033】
従って、本実施例では、赤外線エリアセンサ3において作動させる熱検知素子5の数を1/3に削減することにより、消費電力を1/3に低減することができる。この場合、作動させる熱検知素子5の数をさらに減らすことにより、消費電力を一層低減することができる。
【0034】
この場合、上述のようにして赤外線エリアセンサ3における熱検知素子5を間引いて作動するにしても、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5による熱変化の取得エリアは、窓、ドアの占有する領域は熱検知素子5の検知領域よりも十分に小さな大きさに設定されているため、窓、ドア部で温度変化が発生(侵入の発生)した場合は十分に検出可能となる。
【0035】
ところが、赤外線エリアセンサ3において間引いて作動している熱検知素子5だけでは、侵入物の形状、大きさなどの判断は困難であることから、侵入物を検出した赤外線エリアセンサ3にあっては、以後においては全ての熱検知素子5を使用して侵入物を判断することにより侵入物を確実に判断することが可能になる。つまり、全ての熱検知素子5を利用することにより、侵入物が手のこぶし程度の大きさであったとしても、何れかの熱検知素子5にて検出可能となる。
【0036】
ここで、侵入物の判別動作について説明する。
即ち、上述したようにして赤外線エリアセンサ3の全ての熱検知素子5が作動している状態で、人の手が1.5m/sの速度で車室内を移動したと仮定すると、赤外線エリアセンサ3の検出サイクルが80m/sec の場合には、次の検出タイミングまでには侵入物は120mm移動することになるから、侵入物の侵入位置に対応した熱検知素子5から2個目或いは3個目の熱検知素子5により検出可能となる。つまり、侵入物が1.5m/sで進行した場合は、1つの熱検知素子5(検出対象領域は50m四方)を通過するのに約33msec を要すると共に、赤外線エリアセンサ3によるデータ取得間隔は80msec であることから、侵入物を検出した熱検知素子5を中心とした2個目或いは3個目の熱検知素子5で検出可能となる(図10参照)。
【0037】
上記構成のものによれば、赤外線エリアセンサ3の熱検知素子5のうち作動させる所定の熱検知素子5を検出対象領域において侵入物が侵入してくると予測される部位に集中的に設定すると共に、侵入物を検出したときは赤外線エリアセンサ3の全ての熱検知素子5により侵入物を判断するようにしたので、熱検知素子5を間引き作動しながら侵入物を確実に検出することができる。従って、盗難防止装置を比較的大きな間欠時間でもって作動させる構成のものと違って、消費電力を抑制しながら車両への侵入者を確実に検出することができる。
また、赤外線エリアセンサ3を間欠的に作動させるようにしたので、赤外線エリアセンサ3全体の消費電力の低減を図ることができる。
【0038】
さらに、警報発令後も侵入の判断を継続するので、警報発令後に動作を停止してしまう構成に比較して、再度の侵入に対する警報を行うことが可能となり、セキュリティを高めることができる。
【0039】
(第2実施例)
図11乃至図13は本発明の第2実施例を示している。この第2実施例は、セキュリティシステム制御回路12は送信手段としての機能し、赤外線エリアセンサ3により取得した熱画像データを使用者に報知することを特徴とする。
【0040】
即ち、赤外線エリアセンサ3は車内の所定の検出エリアの温度分布を常にモニタしており、15×10個のドットマトリクス状の熱検知素子5で検出しているので、1つの赤外線エリアセンサ3当り150個の温度データを常に得られている。従って、熱温度変化が発生し、侵入の可能性がある場合などは、図11に示すように、この温度データを使用者の例えば携帯電話、PHS、携帯パソコンなどの携帯情報端末13(受信手段に相当)、或いは警備会社のモニタなどに送信する。これにより、使用者が受信したデータに基づいて侵入の有無を判断することができる。
【0041】
つまり、図12に示すように赤外線エリアセンサ3が取得している範囲と、図13に示すように人などが侵入してきた場合の温度変化度合い、変化度合いの大きさ、形状などから判断可能となる。
【0042】
そして、人が侵入してきたと判断したときは、携帯情報端末13に設けられているサブ警報スイッチ14を操作して車室内の警報ランプを点灯することにより侵入者に警報を発する。斯様な警報にかかわらず侵入者による侵入が継続している場合は、メイン警報スイッチ15を操作して車両のホーンを鳴らすと共にヘッドランプを点滅することにより周囲に警報を発する。
【0043】
この第2実施例によれば、盗難警報の発令の最終判断を使用者自身またはその代理人などが判断することにより、誤警報の発令が低減でき、消費電力の低減が可能となると共に、誤った警報による周囲への迷惑も防止できる。
また、警報発令後も続けて車内の温度分布をモニタすることにより、警報装置の停止も任意に可能となる。
【0044】
本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
赤外線エリアセンサ3により車室内への物体の侵入を検出したときは、物体の侵入を検出した赤外線エリアセンサ3の全ての熱検知素子5を連続的に作動させるようにしてもよい。この場合、赤外線エリアセンサ3のデータ取得間隔が短くなるので、侵入物を判断するまでの時間を短縮することができる。
【0045】
警報の発令に関して、侵入の度合いにより、インターバルを設けたり、作動する警報装置のレベルを変化させることにより、消費電力の低減が可能となる。 また、車両の盗難の場合などには、GPSなどと組合わせることにより、送信するデータ数を少なくすることが可能となり、消費電力の低下が可能となる。
【0046】
また、赤外線エリアセンサ3の位置に、小型カメラなどを同時搭載しておくことにより、必要な場合のみ侵入者の映像を保存しておくことも可能となり、侵入者の割り出しに役立てることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における全体構成を示す概略図
【図2】赤外線エリアセンサユニットの配置位置を示す車室内の斜視図
【図3】赤外線エリアセンサの構造を示す模式図
【図4】赤外線エリアセンサの電気的構成を示す概略図
【図5】赤外線エリアセンサの検出対象領域を示す図
【図6】赤外線エリアセンサにおいて作動している熱検知素子の位置を示す図
【図7】好ましくない熱検知素子の作動位置例を示す図6相当図
【図8】セキュリティシステム回路の動作を示すフローチャート
【図9】赤外線エリアセンサの動作タイミングと消費電力との対応関係を示す図
【図10】移動する侵入物の検知動作を説明するための熱検知素子検出領域を示す図
【図11】本発明の第2実施例における携帯情報端末を示す斜視図
【図12】車両への侵入者による侵入を示す図
【図13】熱画像データを示す模式図
【符号の説明】
1,2は赤外線エリアセンサユニット、3は赤外線エリアセンサ、5は熱検知素子、8は信号検出・処理回路(熱画像データ作成手段)、12はセキュリティシステム制御回路(侵入物検出手段、侵入物判断手段、警報手段、送信手段)、13は携帯情報端末(受信手段)である。
Claims (5)
- 2次元的に配列された複数の熱検知素子を有し、車室内に設定された所定の検出対象領域の温度分布を検出する赤外線エリアセンサと、
この赤外線エリアセンサが検出した温度分布に基づいて熱画像データを作成する熱画像データ作成手段と、
前記赤外線エリアセンサの熱検知素子のうち前記検出対象領域において侵入者が侵入すると予測される侵入予測領域に対応した所定の熱検知素子による温度分布に基づいて前記熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより上記侵入予測領域への侵入物を検出する侵入物検出手段と、
この侵入物検出手段が侵入物を検出したときは、前記赤外線エリアセンサの全ての熱検知素子による温度分布に基づいて前記熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより侵入物を判断する侵入物判断手段と、
この侵入物判断手段が侵入物は人体であると判断したときは警報を発する警報手段とを備えたことを特徴とする車両用盗難防止装置。 - 2次元的に配列された複数の熱検知素子を有し、車室内に設定された所定の検出対象領域の温度分布を検出する赤外線エリアセンサと、
この赤外線エリアセンサが検出した温度分布に基づいて熱画像データを作成する熱画像データ作成手段と、
前記赤外線エリアセンサの熱検知素子のうち前記検出対象領域において侵入者が侵入すると予測される侵入予測領域に対応した所定の熱検知素子による温度分布に基づいて前記熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより上記侵入予測領域への侵入物を検出する侵入物検出手段と、
この侵入物検出手段が侵入物を検出したときは、前記赤外線エリアセンサの全ての熱検知素子による温度分布に基づいて前記熱画像データ作成手段が作成した熱画像データを車両外に送信する送信手段と、
この送信手段からの熱画像データを受信して前記検出対象領域の温度分布を表示する受信手段とを備えたことを特徴とする車両用盗難防止装置。 - 前記受信手段は、指令に応じて警報信号を送信し、
前記受信手段から警報信号を受信したときは警報を発する警報手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の車両用盗難防止装置。 - 前記侵入物検出手段は、前記赤外線エリアセンサにおいて前記侵入予測領域に対応した所定の熱検知素子に加えて当該熱検知素子を囲繞するように配列された所定の熱検知素子による温度分布に基づいて前記熱画像データ作成手段が作成した熱画像データにより侵入物を検出することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両用盗難防止装置。
- 前記侵入物検出手段は、前記警報手段による警報発生後においても前記侵入予測領域への侵入物の検出を継続することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車両用盗難防止装置。
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