JP3823445B2 - インクジェット記録装置及びインクカートリッジ交換方法 - Google Patents
インクジェット記録装置及びインクカートリッジ交換方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3823445B2 JP3823445B2 JP13688197A JP13688197A JP3823445B2 JP 3823445 B2 JP3823445 B2 JP 3823445B2 JP 13688197 A JP13688197 A JP 13688197A JP 13688197 A JP13688197 A JP 13688197A JP 3823445 B2 JP3823445 B2 JP 3823445B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- paper
- recording head
- ink
- ink cartridge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置、及び該インクジェット記録装置のキャリッジ上に装着したインクカートリッジの交換方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、紙等の記録媒体にインクを噴射して印字等の記録を行うインクジェット記録装置として、例えばインクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタでは、インクを収容するインクカートリッジ（以下単に「カートリッジ」と称する）を、記録ヘッドを搭載するキャリッジに対して交換可能に装着し、交換したカートリッジからインクを記録ヘッドに供給している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、カートリッジ交換時において、キャリッジからカートリッジを取り外す際に、取り外しの勢いによっては、記録ヘッドから残留インクが飛散し、プラテン等を汚してしまうといった問題が生じていた。
【０００４】
本発明は、カートリッジの交換時に飛散したインクによりプラテン等の記録ヘッド周辺が汚されないカートリッジ交換方法、及び該交換方法を利用したインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題に鑑みて、本願記載のインクジェット記録装置は、請求項１記載のように、記録紙にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載するキャリッジに対して着脱可能に装着されるカートリッジと、前記記録紙を収納する給紙部と、該給紙部に収納された前記記録紙を前記記録ヘッド側に供給する紙送り手段と、前記記録ヘッドと対向配置され、前記紙送り手段によって前記給紙部から供給された前記記録紙を該記録ヘッドとの間において保持するプラテンとを備えたインクジェット記録装置において、前記カートリッジの交換時には、該カートリッジの交換前に前記紙送り手段が前記給紙部に収納された前記記録紙を前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給することを特徴とする。
【０００６】
上記のように記録ヘッドとプラテンとの間の所定位置に記録紙を介すことにより、カートリッジの取り外しの反動によってカートリッジの先端の残留インクが飛散した場合においても、上記インク付着防止部材が該残留インクを受け止めるため、上記プラテン等が汚されることがないという効果が得られる。また、より簡略化されたシステムの構築ができる。すなわち、従来の行程に、カートリッジ交換時の給紙行程を追加するだけだからである。
【０００７】
【０００８】
【０００９】
また、請求項２記載のように、紙送り手段によって前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給された前記記録紙を前記インクカートリッジの交換後にテストプリント用として使用すれば、無駄がない。
【００１０】
また、本発明のカートリッジ交換方法は、請求項３記載のように、記録紙にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載するキャリッジに対して着脱可能に装着されるインクカートリッジと、前記記録紙を収納する給紙部と、前記記録ヘッドと対向配置されたプラテンとを備えたインクジェット記録装置のインクカートリッジ交換方法であって、前記インクカートリッジの交換を指示する第１の工程と、該第１の工程の後、前記インクカートリッジの交換前に前記給紙部に収納された前記記録紙を前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給する第２の工程と、該第２の工程の後、前記キャリッジをインクカートリッジの交換位置にセットする第３の工程とを備えたことを特徴とする。
【００１１】
【００１２】
このような方法をとることにより、カートリッジから残留インクが飛散したとしても、該飛散した残留インクを上記記録紙が受け止めるため、プラテン等装置内の機器を汚してしまうようなことがない。
ここで、請求項４記載のように、前記第３の工程の後、前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給された前記記録紙をテストプリント用として使用する第４の工程を備えれば、無駄がない。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を一層明確にするため、本発明の好適な実施例を図面と共に説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の態様で実施できることはいうまでもない。
【００１４】
図１にインクジェットプリンタの蓋体を開いた状態を表す斜視図、図２にインクジェットプリンタの内部構造を示す説明図、図３に記録ヘッドユニットを示す斜視図、図４にインクジェットプリンタの電気的概略構成を示すブロック図、図５にカートリッジ交換処理を示すフローチャートを示す。
【００１５】
図１に示すように、インクジェットプリンタ１は、装置ケーシング３を備え、その上部開口部４が蓋体２によってヒンジ６、６を介して開閉可能に構成されている。後部には給紙部、すなわち、給紙カセット（図示せず）が設けられており、該給紙カセットから給紙される記録紙Ｐ（図２参照）が、下部の排出部７から排出される様になっている。
【００１６】
そして、上記上部開口部４の一部が、後述する様にカートリッジ交換用の開口となっており、図の二点鎖線で示すキャリッジ８の位置がカートリッジ交換位置である。なお、図の実線で示すキャリッジ８の位置がキャリッジ８のホームポジションである。
【００１７】
次に、インクジェットプリンタ１の内部構成について、図２に基づいて説明する。図２に示す様に、キャリッジ８は、その前部及び後部において、平行なガイドロッド１１及びガイド部材１２に、各々スライド可能に支持されるとともに、ベルト１３に固着されており、それらはキャリッジ機構ＣＭとして構成されている。そして、駆動側プーリ１４がキャリッジ駆動モータであるＣＲモータ１６により駆動され、ベルト１３の走行により、キャリッジ８が往復移動される様になっている。
【００１８】
前記キャリッジ８には、印字等の記録を行うための記録ヘッド１８を有する記録ヘッドユニット１７が取り付けられている。この記録ヘッドユニット１７は、４色のインク（シアンｃ、マゼンタｍ、イエローｙ、ブラックｂ）を記録媒体である記録紙Ｐ上に、インク液滴を吐出して記録動作を行うインクジェット式であり、その記録側に設けられた記録ヘッド１８には、図３に示す様に、各色のインクを各々噴射するために、４つの噴射ノズル２１ｙ，２１ｍ，２１ｃ，２１ｂ（２１と総称する）を備えている。また、記録ヘッドユニット１７の後部（図３の左側）には、各噴射ノズル２１に、各色のインクを供給する４つのカートリッジ２２ｙ，２２ｍ，２２ｃ，２２ｂ（２２と総称する）が着脱可能に搭載されている。尚、各噴射ノズル２１のノズル面２３には、多数の（例えば６４個の）噴射孔２４が開口している。
【００１９】
図２に戻り、前記記録ヘッド１８と対向する位置には、紙送り手段、すなわち、記録紙Ｐを搬送する搬送機構ＬＦが配設され、搬送機構ＬＦは、ＬＦモータ３０（図４参照）の駆動により回転するプラテンローラ２５の回転によって、記録紙Ｐを搬送する構成とされている。
【００２０】
また、前記搬送機構ＬＦの側方には、記録ヘッド１８のインク噴射動作の維持・回復を行う維持・回復機構ＲＭが設けられている。この維持・回復機構ＲＭは、記録ヘッド１８の使用中に、インクが乾燥したり、その内部に気泡が発生したり、噴射ノズル２１のノズル面２３にインク液滴が付着したりする等の原因で発生する噴射不良を解消するための吸引手段２６と、インクジェットプリンタ１の不使用時にノズル面２３を覆ってインクの乾燥を防止する保存キャップ２７と、ノズル面２３を拭うワイパ部材２８とを備える。
【００２１】
次に、本実施例のインクジェットプリンタ１の電気的構成について、図４に基づいて説明する。図４に示す様に、インクジェットプリンタ１の制御装置５０は、周知のＣＰＵ５０ａ、ＲＯＭ５０ｂ、ＲＡＭ５０ｃ、入出力部５０ｄを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。
【００２２】
前記入出力部５０ｄには、カートリッジ２２の交換動作を指示するカートリッジ交換指令ボタン５１等のスイッチ類、カートリッジ２２の装着状態の有無を検出するキャリッジ８上に設けられたカートリッジ検出器５２、キャリッジ８の位置を検知するＣＲ位置センサ５３等が接続されている。
【００２３】
また、キャリッジ８を移動させるＣＲモータ１６、搬送機構ＬＦを駆動するＬＦモータ３０、カートリッジ交換モードを表示するインジケータ類５４等が接続されている。次に、本実施例のインクジェットプリンタ１のカートリッジ２２を交換する場合の制御処理について、図５のフローチャートに基づいて説明する。
【００２４】
使用者は、記録紙に記録された画像濃度等からカートリッジ交換時期にあることを判断すると、図５に示す様に、インクジェットプリンタ１の電源が入っている状態で、カートリッジ交換モードを指示する（Ｓ１０）。この交換モードの指示手段は、インクジェットプリンタ１上に設けられたカートリッジ交換指令ボタン５１からの入力操作を行うことにより機能する。
【００２５】
制御手段である制御装置５０が上記指示を受けると、ＬＦモータ３０が駆動されるとともに、給紙カセット内の記録紙Ｐ一枚がインク付着防止部材として給紙され、記録ヘッドとプラテンとの間の所定位置に配置される（Ｓ２０）。そして、記録紙Ｐが所定位置にセットされたか否かが判断され（Ｓ３０）、所定位置にセットされたと判断された後（Ｓ３０：ＹＥＳ）、ＣＲ位置センサ５３からの信号に基づいてカートリッジを搭載したキャリッジが、カートリッジ交換位置にあるか否かを判断する（Ｓ４０）。カートリッジが交換位置にあると判断されれば（Ｓ４０：ＹＥＳ）、この交換位置にて使用者によりカートリッジ２２が取り外され、新しいカートリッジに交換される（Ｓ６０）。カートリッジが交換位置にないと判断されれば（Ｓ４０：ＮＯ）、ＣＲモータ１６を駆動して、キャリッジをカートリッジ交換位置へ移動させ（Ｓ５０）、その後、使用者によりカートリッジ２２が取り外され、新しいカートリッジに交換される（Ｓ６０）。
【００２６】
カートリッジの交換完了を検出する検出手段であるカートリッジ検出器５２により、新しいカートリッジがセットされたことを確認すると（Ｓ７０）、上記キャリッジをホームポジションに戻し（Ｓ８０）、再度ＬＦモータ３０が駆動され、記録ヘッドとプラテンとの間に載置された記録紙を排出する（Ｓ９０）。
【００２７】
このように本実施例によれば、記録ヘッドとプラテンとの間に記録紙を介すことにより、カートリッジの取り外しの反動によってカートリッジの先端の残留インクが飛散した場合においても、記録紙が該残留インクを受け止めるため、プラテン等が汚されることがない。また、カートリッジ交換モードの終期に、上記残留インクを受け止めた記録紙が除去されることにより、スムーズに本来の画像記録モードに移行することができる。
【００２８】
なお、本実施例では、カートリッジ交換モードの指示をインクジェットプリンタ１上に設けられたカートリッジ交換指令ボタン５１からの入力により、人為的に行う方式をとったが、装置内にカートリッジが交換すべき状態であることを検知するセンサ等を設置することにより、該センサから信号を送る等の制御方式をとってもよいことはもちろんである。
【００２９】
また、カートリッジ交換モードにあることをインジケータ類５４により表示する構成をとってもよいし、記録紙カセットの記録紙がない場合には、カートリッジ交換モードを禁止し、その旨を表示させる構成をとってもよい。更に、カートリッジを交換する際に給紙された記録紙にテストプリントを行う構成としてもよい。
【００３０】
また、本実施例ではカートリッジ交換時のインク付着防止部材として、記録紙を用いているが、古紙等の専用の用紙、あるいは、紙以外の材質を使用して、給紙カセットとは別に設けられたインク付着防止部材専用の収容部からそれらのインク付着防止部材が供給されるように構成してもよい。
【００３１】
上記実施例では、インクジェットプリンタについて説明したが、それ以外のファックス等の各種の記録装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施例に係るインクジェットプリンタの蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図２】 本実施例に係るインクジェットプリンタの内部構造を示す説明図である。
【図３】 本実施例に係る記録ヘッドユニットを示す斜視図である。
【図４】 本実施例に係るインクジェットプリンタの電気的概略構成を示すブロック図である。
【図５】 本実施例に係るカートリッジの交換処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１・・・インクジェットプリンタ、 ７・・・排出部、８・・・キャリッジ、 １１・・・ガイドロッド、１２・・・ガイド部材、 １３・・・ベルト、１４・・・駆動側プーリ、 １６・・・ＣＲモータ、１７・・・記録ヘッドユニット、 １８・・・記録ヘッド、２１・・・噴射ノズル、 ２１ｙ・・・噴射ノズル、２２・・・カートリッジ、 ２２ｙ・・・カートリッジ、２３・・・ノズル面、 ２４・・・噴射孔、２５・・・プラテンローラ、 ２６・・・吸引手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置、及び該インクジェット記録装置のキャリッジ上に装着したインクカートリッジの交換方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、紙等の記録媒体にインクを噴射して印字等の記録を行うインクジェット記録装置として、例えばインクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタでは、インクを収容するインクカートリッジ（以下単に「カートリッジ」と称する）を、記録ヘッドを搭載するキャリッジに対して交換可能に装着し、交換したカートリッジからインクを記録ヘッドに供給している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、カートリッジ交換時において、キャリッジからカートリッジを取り外す際に、取り外しの勢いによっては、記録ヘッドから残留インクが飛散し、プラテン等を汚してしまうといった問題が生じていた。
【０００４】
本発明は、カートリッジの交換時に飛散したインクによりプラテン等の記録ヘッド周辺が汚されないカートリッジ交換方法、及び該交換方法を利用したインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題に鑑みて、本願記載のインクジェット記録装置は、請求項１記載のように、記録紙にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載するキャリッジに対して着脱可能に装着されるカートリッジと、前記記録紙を収納する給紙部と、該給紙部に収納された前記記録紙を前記記録ヘッド側に供給する紙送り手段と、前記記録ヘッドと対向配置され、前記紙送り手段によって前記給紙部から供給された前記記録紙を該記録ヘッドとの間において保持するプラテンとを備えたインクジェット記録装置において、前記カートリッジの交換時には、該カートリッジの交換前に前記紙送り手段が前記給紙部に収納された前記記録紙を前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給することを特徴とする。
【０００６】
上記のように記録ヘッドとプラテンとの間の所定位置に記録紙を介すことにより、カートリッジの取り外しの反動によってカートリッジの先端の残留インクが飛散した場合においても、上記インク付着防止部材が該残留インクを受け止めるため、上記プラテン等が汚されることがないという効果が得られる。また、より簡略化されたシステムの構築ができる。すなわち、従来の行程に、カートリッジ交換時の給紙行程を追加するだけだからである。
【０００７】
【０００８】
【０００９】
また、請求項２記載のように、紙送り手段によって前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給された前記記録紙を前記インクカートリッジの交換後にテストプリント用として使用すれば、無駄がない。
【００１０】
また、本発明のカートリッジ交換方法は、請求項３記載のように、記録紙にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、該記録ヘッドを搭載するキャリッジに対して着脱可能に装着されるインクカートリッジと、前記記録紙を収納する給紙部と、前記記録ヘッドと対向配置されたプラテンとを備えたインクジェット記録装置のインクカートリッジ交換方法であって、前記インクカートリッジの交換を指示する第１の工程と、該第１の工程の後、前記インクカートリッジの交換前に前記給紙部に収納された前記記録紙を前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給する第２の工程と、該第２の工程の後、前記キャリッジをインクカートリッジの交換位置にセットする第３の工程とを備えたことを特徴とする。
【００１１】
【００１２】
このような方法をとることにより、カートリッジから残留インクが飛散したとしても、該飛散した残留インクを上記記録紙が受け止めるため、プラテン等装置内の機器を汚してしまうようなことがない。
ここで、請求項４記載のように、前記第３の工程の後、前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給された前記記録紙をテストプリント用として使用する第４の工程を備えれば、無駄がない。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を一層明確にするため、本発明の好適な実施例を図面と共に説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の態様で実施できることはいうまでもない。
【００１４】
図１にインクジェットプリンタの蓋体を開いた状態を表す斜視図、図２にインクジェットプリンタの内部構造を示す説明図、図３に記録ヘッドユニットを示す斜視図、図４にインクジェットプリンタの電気的概略構成を示すブロック図、図５にカートリッジ交換処理を示すフローチャートを示す。
【００１５】
図１に示すように、インクジェットプリンタ１は、装置ケーシング３を備え、その上部開口部４が蓋体２によってヒンジ６、６を介して開閉可能に構成されている。後部には給紙部、すなわち、給紙カセット（図示せず）が設けられており、該給紙カセットから給紙される記録紙Ｐ（図２参照）が、下部の排出部７から排出される様になっている。
【００１６】
そして、上記上部開口部４の一部が、後述する様にカートリッジ交換用の開口となっており、図の二点鎖線で示すキャリッジ８の位置がカートリッジ交換位置である。なお、図の実線で示すキャリッジ８の位置がキャリッジ８のホームポジションである。
【００１７】
次に、インクジェットプリンタ１の内部構成について、図２に基づいて説明する。図２に示す様に、キャリッジ８は、その前部及び後部において、平行なガイドロッド１１及びガイド部材１２に、各々スライド可能に支持されるとともに、ベルト１３に固着されており、それらはキャリッジ機構ＣＭとして構成されている。そして、駆動側プーリ１４がキャリッジ駆動モータであるＣＲモータ１６により駆動され、ベルト１３の走行により、キャリッジ８が往復移動される様になっている。
【００１８】
前記キャリッジ８には、印字等の記録を行うための記録ヘッド１８を有する記録ヘッドユニット１７が取り付けられている。この記録ヘッドユニット１７は、４色のインク（シアンｃ、マゼンタｍ、イエローｙ、ブラックｂ）を記録媒体である記録紙Ｐ上に、インク液滴を吐出して記録動作を行うインクジェット式であり、その記録側に設けられた記録ヘッド１８には、図３に示す様に、各色のインクを各々噴射するために、４つの噴射ノズル２１ｙ，２１ｍ，２１ｃ，２１ｂ（２１と総称する）を備えている。また、記録ヘッドユニット１７の後部（図３の左側）には、各噴射ノズル２１に、各色のインクを供給する４つのカートリッジ２２ｙ，２２ｍ，２２ｃ，２２ｂ（２２と総称する）が着脱可能に搭載されている。尚、各噴射ノズル２１のノズル面２３には、多数の（例えば６４個の）噴射孔２４が開口している。
【００１９】
図２に戻り、前記記録ヘッド１８と対向する位置には、紙送り手段、すなわち、記録紙Ｐを搬送する搬送機構ＬＦが配設され、搬送機構ＬＦは、ＬＦモータ３０（図４参照）の駆動により回転するプラテンローラ２５の回転によって、記録紙Ｐを搬送する構成とされている。
【００２０】
また、前記搬送機構ＬＦの側方には、記録ヘッド１８のインク噴射動作の維持・回復を行う維持・回復機構ＲＭが設けられている。この維持・回復機構ＲＭは、記録ヘッド１８の使用中に、インクが乾燥したり、その内部に気泡が発生したり、噴射ノズル２１のノズル面２３にインク液滴が付着したりする等の原因で発生する噴射不良を解消するための吸引手段２６と、インクジェットプリンタ１の不使用時にノズル面２３を覆ってインクの乾燥を防止する保存キャップ２７と、ノズル面２３を拭うワイパ部材２８とを備える。
【００２１】
次に、本実施例のインクジェットプリンタ１の電気的構成について、図４に基づいて説明する。図４に示す様に、インクジェットプリンタ１の制御装置５０は、周知のＣＰＵ５０ａ、ＲＯＭ５０ｂ、ＲＡＭ５０ｃ、入出力部５０ｄを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。
【００２２】
前記入出力部５０ｄには、カートリッジ２２の交換動作を指示するカートリッジ交換指令ボタン５１等のスイッチ類、カートリッジ２２の装着状態の有無を検出するキャリッジ８上に設けられたカートリッジ検出器５２、キャリッジ８の位置を検知するＣＲ位置センサ５３等が接続されている。
【００２３】
また、キャリッジ８を移動させるＣＲモータ１６、搬送機構ＬＦを駆動するＬＦモータ３０、カートリッジ交換モードを表示するインジケータ類５４等が接続されている。次に、本実施例のインクジェットプリンタ１のカートリッジ２２を交換する場合の制御処理について、図５のフローチャートに基づいて説明する。
【００２４】
使用者は、記録紙に記録された画像濃度等からカートリッジ交換時期にあることを判断すると、図５に示す様に、インクジェットプリンタ１の電源が入っている状態で、カートリッジ交換モードを指示する（Ｓ１０）。この交換モードの指示手段は、インクジェットプリンタ１上に設けられたカートリッジ交換指令ボタン５１からの入力操作を行うことにより機能する。
【００２５】
制御手段である制御装置５０が上記指示を受けると、ＬＦモータ３０が駆動されるとともに、給紙カセット内の記録紙Ｐ一枚がインク付着防止部材として給紙され、記録ヘッドとプラテンとの間の所定位置に配置される（Ｓ２０）。そして、記録紙Ｐが所定位置にセットされたか否かが判断され（Ｓ３０）、所定位置にセットされたと判断された後（Ｓ３０：ＹＥＳ）、ＣＲ位置センサ５３からの信号に基づいてカートリッジを搭載したキャリッジが、カートリッジ交換位置にあるか否かを判断する（Ｓ４０）。カートリッジが交換位置にあると判断されれば（Ｓ４０：ＹＥＳ）、この交換位置にて使用者によりカートリッジ２２が取り外され、新しいカートリッジに交換される（Ｓ６０）。カートリッジが交換位置にないと判断されれば（Ｓ４０：ＮＯ）、ＣＲモータ１６を駆動して、キャリッジをカートリッジ交換位置へ移動させ（Ｓ５０）、その後、使用者によりカートリッジ２２が取り外され、新しいカートリッジに交換される（Ｓ６０）。
【００２６】
カートリッジの交換完了を検出する検出手段であるカートリッジ検出器５２により、新しいカートリッジがセットされたことを確認すると（Ｓ７０）、上記キャリッジをホームポジションに戻し（Ｓ８０）、再度ＬＦモータ３０が駆動され、記録ヘッドとプラテンとの間に載置された記録紙を排出する（Ｓ９０）。
【００２７】
このように本実施例によれば、記録ヘッドとプラテンとの間に記録紙を介すことにより、カートリッジの取り外しの反動によってカートリッジの先端の残留インクが飛散した場合においても、記録紙が該残留インクを受け止めるため、プラテン等が汚されることがない。また、カートリッジ交換モードの終期に、上記残留インクを受け止めた記録紙が除去されることにより、スムーズに本来の画像記録モードに移行することができる。
【００２８】
なお、本実施例では、カートリッジ交換モードの指示をインクジェットプリンタ１上に設けられたカートリッジ交換指令ボタン５１からの入力により、人為的に行う方式をとったが、装置内にカートリッジが交換すべき状態であることを検知するセンサ等を設置することにより、該センサから信号を送る等の制御方式をとってもよいことはもちろんである。
【００２９】
また、カートリッジ交換モードにあることをインジケータ類５４により表示する構成をとってもよいし、記録紙カセットの記録紙がない場合には、カートリッジ交換モードを禁止し、その旨を表示させる構成をとってもよい。更に、カートリッジを交換する際に給紙された記録紙にテストプリントを行う構成としてもよい。
【００３０】
また、本実施例ではカートリッジ交換時のインク付着防止部材として、記録紙を用いているが、古紙等の専用の用紙、あるいは、紙以外の材質を使用して、給紙カセットとは別に設けられたインク付着防止部材専用の収容部からそれらのインク付着防止部材が供給されるように構成してもよい。
【００３１】
上記実施例では、インクジェットプリンタについて説明したが、それ以外のファックス等の各種の記録装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施例に係るインクジェットプリンタの蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図２】 本実施例に係るインクジェットプリンタの内部構造を示す説明図である。
【図３】 本実施例に係る記録ヘッドユニットを示す斜視図である。
【図４】 本実施例に係るインクジェットプリンタの電気的概略構成を示すブロック図である。
【図５】 本実施例に係るカートリッジの交換処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
１・・・インクジェットプリンタ、 ７・・・排出部、８・・・キャリッジ、 １１・・・ガイドロッド、１２・・・ガイド部材、 １３・・・ベルト、１４・・・駆動側プーリ、 １６・・・ＣＲモータ、１７・・・記録ヘッドユニット、 １８・・・記録ヘッド、２１・・・噴射ノズル、 ２１ｙ・・・噴射ノズル、２２・・・カートリッジ、 ２２ｙ・・・カートリッジ、２３・・・ノズル面、 ２４・・・噴射孔、２５・・・プラテンローラ、 ２６・・・吸引手段
Claims (4)
- 記録紙にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、
該記録ヘッドを搭載するキャリッジに対して着脱可能に装着されるインクカートリッジと、
前記記録紙を収納する給紙部と、
該給紙部に収納された前記記録紙を前記記録ヘッド側に供給する紙送り手段と、
前記記録ヘッドと対向配置され、前記紙送り手段によって前記給紙部から供給された前記記録紙を該記録ヘッドとの間において保持するプラテンと、
を備えたインクジェット記録装置において、
前記インクカートリッジの交換時には、該インクカートリッジの交換前に前記紙送り手段が前記給紙部に収納された前記記録紙を前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記紙送り手段によって前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給された前記記録紙は、前記インクカートリッジの交換後にテストプリント用として使用されることを特徴とする請求項１記載のインクジェット記録装置。
- 記録紙にインクを噴射して記録を行う記録ヘッドと、
該記録ヘッドを搭載するキャリッジに対して着脱可能に装着されるインクカートリッジと、
前記記録紙を収納する給紙部と、
前記記録ヘッドと対向配置されたプラテンと、
を備えたインクジェット記録装置のインクカートリッジ交換方法であって、
前記インクカートリッジの交換を指示する第１の工程と、
該第１の工程の後、前記インクカートリッジの交換前に前記給紙部に収納された前記記録紙を前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給する第２の工程と、
該第２の工程の後、前記キャリッジをインクカートリッジの交換位置にセットする第３の工程と
を備えたことを特徴とするインクカートリッジ交換方法。 - 前記第３の工程の後、前記記録ヘッドと前記プラテンとの間の所定位置に供給された前記記録紙をテストプリント用として使用する第４の工程
を備えたことを特徴とする請求項３記載のインクカートリッジ交換方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13688197A JP3823445B2 (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | インクジェット記録装置及びインクカートリッジ交換方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13688197A JP3823445B2 (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | インクジェット記録装置及びインクカートリッジ交換方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10323991A JPH10323991A (ja) | 1998-12-08 |
| JP3823445B2 true JP3823445B2 (ja) | 2006-09-20 |
Family
ID=15185733
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13688197A Expired - Fee Related JP3823445B2 (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | インクジェット記録装置及びインクカートリッジ交換方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3823445B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019158903A (ja) * | 2018-03-07 | 2019-09-19 | コニカミノルタ株式会社 | 交換可能な部品を備えた装置 |
| JP7187853B2 (ja) | 2018-07-10 | 2022-12-13 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法 |
-
1997
- 1997-05-27 JP JP13688197A patent/JP3823445B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10323991A (ja) | 1998-12-08 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US6530634B1 (en) | Ink jet recording apparatus | |
| EP2075134B1 (en) | Inkjet recording device | |
| JP2009166479A (ja) | 印刷装置および印刷装置の制御方法 | |
| US20090056582A1 (en) | Printing apparatus, a method to indicate necessity of exchanging exchangeable parts, and a computer usable medium therefor | |
| JP4605731B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
| JP3829425B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
| JP4432432B2 (ja) | インクジェット記録装置及びその制御方法 | |
| US6312089B1 (en) | Ink jet recorder | |
| JP3823445B2 (ja) | インクジェット記録装置及びインクカートリッジ交換方法 | |
| JP3726414B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
| JP3287399B2 (ja) | インクジェット式記録装置 | |
| JP2001199087A (ja) | インクジェット記録装置および吐出回復方法 | |
| US6672703B2 (en) | Inkjet printing apparatus and printing system | |
| JPH10286976A (ja) | インクジェット記録装置 | |
| JP2006198924A (ja) | インクジェット記録装置，制御方法，プログラム，および記録媒体 | |
| JPWO2003072363A1 (ja) | プリント装置 | |
| JPH1034970A (ja) | 印字装置 | |
| JP2001105583A (ja) | インクジェット式記録装置 | |
| JP3741135B2 (ja) | インクジェット記録装置におけるインク導入方法 | |
| JP2000289215A (ja) | インクジェット式記録装置および同装置におけるクリーニング制御方法 | |
| JP7213128B2 (ja) | カッティングヘッド付きプリンタ | |
| JP2002283659A (ja) | 記録装置及び動作実行モードの設定制御方法 | |
| US20090161180A1 (en) | Printing apparatus and method of controlling printing apparatus | |
| JP2000334974A (ja) | インクジェット記録装置 | |
| JP4238605B2 (ja) | インクジェット記録装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040524 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051101 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051108 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051228 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060606 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060619 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707 Year of fee payment: 7 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |