JP3823125B2 - 電磁鋼板用クロムフリー表面処理剤及び表面処理電磁鋼板 - Google Patents

電磁鋼板用クロムフリー表面処理剤及び表面処理電磁鋼板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁鋼板の表面に塗布、乾燥して素材(電磁鋼板)との密着性、絶縁性、耐食性、連続打ち抜き性、溶接性、耐リン溶出性、耐ステッキング性に優れた皮膜を形成するクロムフリー表面処理剤並びにクロムフリー表面処理皮膜を有する表面処理電磁鋼板に関するものである。また、クロムフリー表面処理剤の厚膜形成方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
電磁鋼板は表面に1〜10μの絶縁皮膜を形成することが一般に行われている。
こうした電磁鋼板はその後特定の形状に打ち抜かれ、数枚〜数十枚積層し、側面部を溶接し、歪取り焼鈍して主にモーターのコアなどに使用される。
電磁鋼板の表面に絶縁性に優れた皮膜が無いと強力な磁場が発生しない。また、コアを打ち抜く際、電磁鋼板に歪が残る。歪があると磁場に乱れが生じるため強力な磁場が発生しない。そこで歪を除くため無酸化雰囲気で700〜850℃で歪取り焼鈍をする。
電磁鋼板に皮膜を形成する最大の目的は電磁鋼板を積層した際、鋼板と鋼板の間に薄い絶縁層を存在せしめる点にあるが、皮膜には同時に次ぎのような特性が付与されていなければならない。
【0003】
歪取焼鈍前では、素材(電磁鋼板)と優れた密着性を有すること、皮膜自身が強靭であること、優れた絶縁性、耐食性、連続打ち抜き性及び溶接性を有さなければならない。また、使用中、結露したりした際に皮膜成分が極力溶出してはならない。
歪取焼鈍後では、素材と優れた密着性を有すると共に皮膜自身が強靭であること、優れた絶縁性、耐食性及び耐ステッキング性(皮膜同士の融着防止)を有さなければならない。また、皮膜成分が極力溶出してはならない。
【0004】
絶縁皮膜を形成するための表面処理剤は一般に無機化合物のみの表面処理剤、無機化合物と有機樹脂を混合した表面処理剤及び有機樹脂のみの表面処理剤に分けることができる。
ここで、最近では無機化合物のみの表面処理剤はあまり使用されていない。
1〜2μの薄膜領域では無機化合物と有機樹脂の混合系が主に使用され、3〜10μの厚膜領域は有機樹脂のみの表面処理剤が使用されている。
【0005】
無機化合物のみの表面処理剤の主成分はクロム酸とリン酸である。また、無機物化合物と有機樹脂との混合系による表面処理剤はいずれも有機樹脂−クロム酸−無機化合物系よりなり有機樹脂の多くはアクリル系樹脂が、また、無機物の多くは酸化物が使用されている。ここで、成分のうちクロム酸は必須で多量のクロム酸を添加し、クロム酸によって表面処理皮膜の下地金属との密着性を確保すると共に造膜性と耐食性を確保している。また、同時に乾燥後クロム酸の多くは三価のクロム(Cr・Cr(OH))となり絶縁性を確保する皮膜成分の一つになっている。有機樹脂は一部表面処理時の造膜成分として機能しているが、その主な機能は鋼板からコアを打ち抜く際の連続打ち抜き時の打ち抜き装置の歯型破壊防止(歯型の寿命延長)にある(連続打ち抜き性)。
これら無機化合物の混合系或いは有機樹脂と無機化合物との混合系では使用時皮膜の一部から6価のクロムイオンが溶出するなどの弊害が生じる。
また、有機樹脂のみの表面処理剤は厚膜を確保するため粘性の高い溶剤系の有機樹脂が使用されている。
【0006】
これに対し、最近の傾向として環境及び公害問題から、クロムに関する規制が大幅に強化されようとしている。
また、同じく有機溶剤に対する規制もかなり厳しくなっている。
それに応じてクロムを用いないクロムフリーの絶縁皮膜用表面処理剤が開発され一部市販されている。
例えば特開平03−316655:クロムフリー電磁鋼板表面処理用組成物及び表面処理電磁鋼板、特開2001−279458:耐食性に優れるクロムフリー絶縁皮膜を有する電磁鋼板、特開2000−345360:歪取り焼鈍後の特性に優れたクロムフリー絶縁皮膜付き電磁鋼板等がある。
【0007】
特開平03−316655は歪取り焼鈍前では極めて優れた皮膜密着性、耐食性、連続打ち抜き性及び溶接性を示すが、歪取り焼鈍後では皮膜密着性、耐食性がやや低下する傾向を示す。
特開2001−279458は歪取り焼鈍前では皮膜密着性、耐食性及び絶縁性を確保出来るが、歪取り焼鈍後では必ずしも十分とは言えない。
特開2000−345360は歪取り焼鈍後では耐食性及び耐ステッキング性が確保されているが、皮膜密着性が必ずしも十分とは言えない。また、歪取り焼鈍前では皮膜密着性及び耐食性は必ずしも十分とは言えない。
また、ヨーロッパの一部で市販されているクロムフリー表面処理剤はリン酸化合物とリン酸を主成分とし、一部に有機樹脂を混合している場合もある。
これら市販品は形成された皮膜は下地(電磁鋼板)との密着性が悪いため剥離し易い。また、造膜しにくいため脆く、連続打ち抜き時皮膜は破壊され粉塵を発生し易い。また、造膜しにくいことから錆を発生し易く耐食性は得られ難い。耐食性を確保するために厚く塗布すると溶接性を阻害するとともに占績率(コアを積層した際の断面における鋼板の占める面積)が低下する。
また、使用時皮膜が吸湿し、多量のリンが溶出することによりベトツキが生じ作業性を阻害する。また、歪取焼鈍時ステッキング(融着)を起こし易く、作業性を著しく低下すると共に、ステッキングを起こした鋼板を剥離すると皮膜まで剥離する。
また、歪取焼鈍後皮膜は造膜性が低下し、素材から皮膜はさらに剥離し易くなり、組み立て工程などで粉塵となり環境を阻害する。また、皮膜が造膜性を低下していることから耐食性も低下する。
一方、これまで水系有機樹脂エマルジョン或いは水溶性樹脂と各種無機物質を混合した場合、混合液の粘度が低いためフラットロールで3〜10μの厚膜塗布は困難とされてきた。厚膜塗布を可能にするには混合液の粘度を上げると共に粘性(糸引き性)を上げる必要がある。しかし、水系有機樹脂エマルジョン或いは水溶性樹脂と各種無機物質の混合液に粘度及び粘性を付与することは極めて困難とされ、これまで可能にする技術は皆無であった。従って、こうした有機樹脂及び無機化合物の混合の厚膜皮膜を形成した電磁鋼板も皆無であった。
以上示すように現在市販のクロムフリーの絶縁皮膜用表面処理剤は多くの欠点を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
これに対し、本発名は上記従来の技術の欠点を解決し、電磁鋼板に歪取焼鈍前において素材(電磁鋼板)との密着性、絶縁性、耐食性、連続打ち抜き性、溶接性及び耐成分溶出性(主に耐リン溶出性)に極めて優れ、また、歪取焼鈍後において素材との密着性、絶縁性、耐食性、耐成分溶出性及び耐ステッキング性に優れたクロムフリーの無機化合物に水系有機樹脂エマルジョン或いは水溶性樹脂を配合した混合液において粘度及び粘性を付与したクロムフリー表面処理剤を提供することを第一の目的とするものである。それによって電磁鋼板に3〜10μの厚膜皮膜を容易に形成することが出来る。第二の目的は電磁鋼板の上に上記表面処理剤によって、歪取焼鈍前において素材との密着性、絶縁性、耐食性、連続打ち抜き性、溶接性及び耐リン溶出性に優れ、歪取焼鈍後において素材との密着性、絶縁性、耐食性、耐リン溶出性及び耐ステッキング性に優れたクロムフリーの皮膜を形成せしめた表面処理電磁鋼板を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発名はAlのリン酸化合物、ホウ素化合物及びMg、Mn、Ca化合物の1種或いは2種以上を特定の割合に配合した表面処理剤であり、或いはこれら無機化合物に本有機樹脂を特定の割合で配合した表面処理剤を提供するものであり、また、無機化合物及び本有機樹脂の混合液の粘度及び粘性を上げる方法を提供するものである。また、これら表面処理剤による皮膜を電磁鋼板上に形成し、歪取焼鈍前において電磁鋼板と極めて優れた密着性を有し、かつ、絶縁性、耐食性、溶接性、連続打ち抜き性及び耐リン溶出性に優れ、また、歪取焼鈍後において電磁鋼板と優れた密着性を有し、絶縁性、耐食性、耐リン溶出性及び耐ステッキング性に優れた表面処理皮膜を形成するクロムフリーの安定な表面処理剤である。この極めて優れた電磁鋼板との密着性は歪取焼鈍前ではAlのリン酸化合物によって主に得られ、本有機樹脂が加わると密着性はさらに改善される。歪取焼鈍後では本有機樹脂が熱分解によってほとんどなくなるが、Alのリン酸化合物とホウ素化合物の焼結反応との相乗効果によって優れた密着性が得られる。また、極めて優れた絶縁性は歪取焼鈍前ではAlのリン酸化合物とホウ素化合物と本有機樹脂とを特定の比率にする事によって得られる。歪取焼鈍後ではAlのリン酸化合物とホウ素化合物とが特定の比率で存在する状態でホウ素化合物の焼結反応が起き、Alのリン酸化合物とホウ素化合物とで緻密な皮膜が形成され優れた絶縁性が得られる。優れた耐食性は歪取焼鈍前では本有機樹脂とAlのリン酸化合物により緻密な皮膜が形成されることと、Mg、Mn、Caの化合物が電磁鋼板の表面に吸着し、表面の自然電位を卑にすることによって得られる。歪取焼鈍後ではAlのリン酸化合物とホウ素化合物との焼結反応による緻密な皮膜の形成とMg、Mn、Caの化合物が電磁鋼板の表面に吸着し、表面の自然電位を卑にすることによって得られる。優れた溶接性は形成された皮膜のガス抜きが起き易いことによる。優れた連続打ち抜き性は本有機樹脂の存在に主に負っているが、Alのリン酸化合物によって連続打ち抜き性はさらに向上する。また、歪取り焼鈍後の耐ブロッキング性は一部残存する本有機樹脂とホウ素化合物及びMg、Mn、Caの化合物によって確保される。
【0010】
本発明で言う本有機樹脂とは造膜性を有する水系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂であればいずれでも良い。中でも水酸基含有モノマーを有する有機樹脂が良い。
水酸基含有モノマー成分として(メタ)アクリル酸−ヒドロキシルエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル酸2、2−ビス(ヒドロキシメチル)エチル、(メタ)アクリル酸2.3−ジヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−クロル−2−ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステル類、アクリルアルコール類及びN−メチロールアミド等のアルコールアミド類の還元性水酸基を含有するモノマー及び酸性液中で水酸基と同様な反応を期待できるグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、β−メチルグリシジルエーテル、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3.4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有するモノマー、アクロレインアドのアルデヒド基を有するモノマーが使用できるが、特に好ましくはアクリル酸2−ヒドロキシエチル−メタアクリル酸2−ヒドロキシエチルである。なお、(メタ)アクリル酸〜は、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチルである。なお、(メタ)アクリル酸〜は、メタアクリル酸〜及び/又はアクリル酸〜を表している。
【0011】
また、水酸基含有モノマーにエチレン系不飽和カルボン酸やその他のエチレン系不飽和化合物を共重合した樹脂もよい。
エチレン系不飽和カルボン酸成分としては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸等のエチレン系不飽和モノカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等のエチレン系不飽和ジカルボン酸と、それらのカルボン酸アルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アミンが使用できる。
また、エチレン系不飽和化合物としてはエチレン系不飽和カルボン酸成分と水酸基含有モノマー成分の例示以外のエチレン系不飽和化合物であって、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びその共重合体樹脂、及びその他のビニル化合物であり、芳香族ビニル化合物などである。上記以外にポリアクリル酸エステル及びその共重合体樹脂、ポリメタアクリル酸エステル及びその共重合体樹脂、エポキシ及びその共重合体樹脂、アクリル変性エポキシ及びその共重合体樹脂、エステル変性エポキシ及びその共重合体樹脂、ウレタン変性エポキシ及びその共重合体樹脂等も使用することができる。
これらから選ばれた1種または2種以上を併用することができる。
水酸基含有モノマーを有さない有機樹脂でも乾燥によって造膜機能を有する有機樹脂であればいずれも使用することが出来る。
また、本発明の目的を損なわない範囲で上述した化合物以外の化合物等を含有させておくことも差し支えない。以下、上記有機樹脂を本発明では本有機樹脂と言う。
【0012】
Alのリン酸化合物としては第一リン酸アルミニウム(Al(HPO)、リン酸アルミニウム(AlPO、AlPO・2HO)などを用いることができるが第一リン酸アルミニウムがよりよい。
ホウ素化合物としてはホウ酸、無水ホウ酸などを用いることができるが、ホウ酸がよりよい。
Mn、Mg及びCaの化合物は好ましくはこれら重金属のリン酸化合物を使用することが望ましい。また、Mn、Mg、Caの化合物のうちでMgの化合物が特によい。これら重金属のリン酸化合物の1種あるいは2種以上を添加する。
【0013】
次ぎにAlのリン酸化合物1.0モル部に対しホウ素化合物0.05〜0.5モル部、Mg、Mn、Ca化合物の1種或いは2種以上を0.005〜0.05モル部配合する。三者を上記割合に配合すると皮膜形成後、歪取焼鈍前において素材(電磁鋼板)との密着性、絶縁性、耐食性、溶接性、連続打ち抜き性及び耐リン溶出性等極めて優れた皮膜特性を示し、また、歪取焼鈍後においても素材との密着性、絶縁性、耐食性、耐リン溶出性及び耐ステッキング性に優れた皮膜特性を示すことを発見した。これら優れた特性は上記三者を上記特定の割合に配合した場合に始めて得られるものである。
【0014】
次ぎに上記三種類の無機化合物を特定の割合に配合した混合液の固形分100重量部に対し、本有機樹脂を10〜450重量部配合する。
上記無機混合物と本有機樹脂を上記特定の割合に配合することによって、塗布性及び皮膜の造膜性が大幅に向上し、歪取焼鈍前において素材との密着性、絶縁性、耐食性、連続打ち抜き性及び耐リン溶出性共さらに格段に向上することがわかった。
以下に各成分によって皮膜特性がどのように変化するかを示す。
【0015】
【発明の実施の形態】
Alのリン酸化合物、ホウ素化合物、Mg、Mn、Ca化合物および本有機樹脂の共存する浴を作成し、電磁鋼板に皮膜を形成し特性がどのように変化するかを示す。
第一リン酸アルミニウム1.0モル部ーホウ酸0.25モル部ー第三リン酸マグネシウムを種々の割合で混合した無機物質の固形分100重量部に対し本有機樹脂を20重量部添加し、全固形分濃度が20%となるように水を配合した。本有機樹脂としてはヒドロキシルメチルアクリレートーメタアクリル酸メチルーアクリル酸を共重合した樹脂を用いた。これら水性液を電磁鋼板(JIS規格50A470)に全固形分が2.0g/mとなるように塗布し、乾燥して形成した皮膜について歪取焼鈍前において素材(電磁鋼板)との密着性、絶縁性、耐食性、溶接性、連続打ち抜き性及び耐リン溶出性について調査した。また、歪取焼鈍後において素材との密着性、絶縁性、耐食性、耐リン溶出性及び耐ステッキング性を調査した。
【0016】
ここで、素材と本発明による表面処理皮膜との密着性はJEM規格に準じて実施した。試験部をセロテープで剥離し、テープを転写して黒化度で評価した。
密着性試験は焼鈍前後で行った。
焼鈍条件は高純度窒素雰囲気で750±20℃で2時間加熱し、200℃まで炉冷して大気中に取り出した(JEM規格に準じる)。
○:剥離無し
△:少し剥離
×:やや多い
【0017】
表面処理皮膜の絶縁性は層間抵抗を求めて測定した。
層間抵抗はJIS C2550第2法に準じて実施した。30点測定しその平均値を求めた。測定は焼鈍前後で実施した。焼鈍条件は上記と同じである。
Figure 0003823125
【0018】
表面処理の耐食性はJIS Z2371に準じて実施した。SST5時間行い、発錆状況を調べて評価した。測定は焼鈍前後のサンプルについて実施した。
◎:赤錆発生率 0%
○: 〃 0%超〜1%以下
△: 〃 1%超〜10%以下
×: 〃 10%超〜50%以下
××: 〃 50%超
【0019】
表面処理皮膜の切断性は連続打ち抜き回数で評価した。測定は焼鈍前のサンプルについてのみ実施した。
○:700,000回超
△:300,000回以上〜700,000回以下
×:300,000回未満
【0020】
表面処理皮膜の溶接性はJEM規格に準じる方法を採用した。
サンプル締め圧:50kg/cm、Ar流量:5l/min、溶接電流:100A、アーク長:1.5mm、電極材質:2%ThO−W、電極径:2.4mm、開先:無し、サンプル積み厚:〜30mmで実施した。
評価方法はビード中に気泡が発生しない最大溶接速度(cm/min)にて評価した。
○:20cm/min超
△:10cm/min以上〜20cm/min以下
×:10cm/min未満
【0021】
皮膜の耐リン溶出性は試料を沸騰水に30分浸漬し、前後のリンの減量を蛍光X線で測定して求めた。
○:リンの減量 30mg/m未満
△: 〃 30mg/m以上〜50mg/m以下
×: 〃 50mg/m
【0022】
皮膜の耐ステッキング性は締め圧60kg/cmで歪取焼鈍し、焼鈍後剥離荷重を測定して求めた。焼鈍条件は前出と同じである。
○:剥離荷重 20g/m未満
△: 〃 20g/m以上〜30g/m以下
×: 〃 30g/m
【0023】
形成した皮膜の電磁鋼板との密着性は第三リン酸Mgの添加量によって左右され、0.005モル部〜0.05モル部では鋼板と優れた密着性が得られるが、0.005モル部未満、或いは0.05モル部超では焼鈍前後いずれにおいても密着性はやや低下する。
皮膜の絶縁性は焼鈍前後いずれにおいても第三リン酸Mgの添加量によって大きく左右されない。
耐食性は第三リン酸Mgの添加量によって大きく左右され、0.005モル部以上、0.05モル部以下で優れた耐食性が得られるが、0.005モル部未満および0.05モル部超で耐食性はやや低下する。この傾向は焼鈍前後で同様である。
溶接性は第三リン酸Mgの添加量によって大きくは左右されない。
連続打ち抜き性も第三リン酸Mgの添加量によって大きくは左右されない。
以上の結果から、Alのリン酸化合物1.0モル部に対し、第三リン酸Mgの添加量は0.005モル部〜0.05モル部とする。
これら結果は、第三リン酸Mgのかわりにリン酸MgなどMg化合物、第一リン酸MnなどのMn化合物、また、第一リン酸CaなどのCa化合物でも同様の結果が得られた。
【0024】
次ぎに第一リン酸アルミニウム1.0モル部ー第三リン酸マグネシウム0.01モル部にホウ酸を種々の割合で混合した無機物質の固形分100重量部に対し本有機樹脂を20重量部添加し、全固形分濃度が25%となるように水を配合した。本有機樹脂としてヒドロキシアクリレート−メタアクリル酸メチル−アクリル酸を共重合した樹脂を用いた。これら水性液を電磁鋼板(JIS規格50A470)に全固形分が2.1g/mとなるように塗布し、乾燥して形成した皮膜について歪取焼鈍前において素材との密着性、絶縁性、耐食性、溶接性、連続打ち抜き性及び耐リン溶出性について調査した。また、歪取焼鈍後において素材との密着性、絶縁性、耐食性、耐リン溶出性及び耐ステッキング性について評価した。
形成した皮膜の電磁鋼板との密着性はホウ酸の添加量によって大きく左右され0.05モル部以上〜0.50モル部以下で焼鈍前後共極めて優れた密着性が得られ、特に焼鈍後においてその効果は極めて大なるものである。0.05モル部未満および0.50モル部超で密着性は低下する。
皮膜の絶縁性はホウ酸の添加量によって特に大きくは左右されない。
耐食性はホウ酸の添加量によって左右され、0.05モル部未満および0.50モル部超で焼鈍前後の耐食性共やや低下する。
溶接性はホウ酸の影響を一部受け、添加量が多くなるにつれ溶接性はやや良くなる傾向を示す。
連続打ち抜き性はホウ酸の添加量によって大きく左右されない。
以上の結果から第一リン酸Al1.0モル部に対し、ホウ酸の添加量は0.05モル部〜0.50モル部とする。
また、ホウ酸の替わりに無水ホウ酸を用いてもほぼ同様の結果が得られた。
【0025】
次ぎに第一リン酸Al1.0モル部−ホウ酸0.20モル部−第三リン酸Mg0.01モル部の無機混合物の固形分100重量部に対し、ヒドロキシエチルアクリレート−メタアクリル酸メチル−アクリル酸を共重合した樹脂を種々の割合で添加し、さらに水を全固形分濃度が25%となるように加えて水性液を作成した。これら水性液よりなる表面処理浴を、電磁鋼板(JIS規格50A470)に全固形分が1.2g/mとなるように塗布し、乾燥して形成した皮膜の歪取焼鈍前後について特性調査した。
形成した皮膜の電磁鋼板との密着性は本有機樹脂の添加量によって影響を受け、歪取焼鈍前では10重量部以上で密着性はさらに向上する。歪取焼鈍後では本有機樹脂の添加量が増えるにつれやや低下する傾向にあり、450重量部超で著しく低下する。
皮膜の絶縁性も本有機樹脂の添加量によって影響を受け、歪取焼鈍前では10重量部以上で絶縁性はさらに向上する。歪取焼鈍後では添加量によって大きく左右されない。
耐食性は歪取焼鈍前では本有機樹脂の添加量によって左右され、10重量部以上、450重量部以下で優れた耐食性が得られるが、10重量部未満及び450重量部超になると耐食性はやや低下する。歪取焼鈍後では添加量によって大きく左右されない。
歪取焼鈍前の溶接性は本有機樹脂の添加量によって大きく左右され、添加量が増えるにつれ溶接性は低下する傾向にあるが、特に450重量部を超えると著しく低下する。
歪取焼鈍前の連続打ち抜き性は本有機樹脂の添加量によって大きく左右され、10重量部以上添加することにより連続打ち抜き性は大幅に向上する。
耐リン溶出性は歪取焼鈍前では本有機樹脂の添加量によって大きく左右され、10重量部以上添加することにより耐リン溶出性は大幅に向上する。歪取焼鈍後では本有機樹脂の添加量によって大きく左右されない。
歪取焼鈍後の耐ステッキング性は本有機樹脂の添加量が増えるとやや向上する傾向を示すが添加量によって大きく左右されない。
以上の結果から、第一リン酸Al1.0モル部−ホウ酸0.10モル部−第三リン酸Mg0.01モル部の無機混合物100重量部に対し、本有機樹脂10重量部〜450重量部とする。
【0026】
これまでAlのリン酸化合物として第一リン酸Alを用いて説明してきた。Alのリン酸化合物として第一リン酸Alの代わりにリン酸Alを用いてもほぼ同様の結果がえられた。
【0027】
以上の結果から、本発明はAlのリン酸化合物1.0モル部に対し、ホウ素化合物0.05〜0.5モル部、Mn、Mg、Ca化合物の1種或は2種以上を0.005〜0.05モル部配合することを特徴とする電磁鋼板用クロムフリー表面処理剤とする。
また、上記記載の表面処理剤の固形分100重量部に対し、造膜性を有する水系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂を10〜450重量部配合することを特徴とする電磁鋼板用クロムフリー表面処理剤とする。
【0028】
次ぎに、一般に水系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂と無機化合物の混合液をフラットロールで厚膜塗布することは困難と言われている。それはこうした有機と無機の混合液は粘度が低く、かつ、粘性(糸引き性)が小さいことによる。一方、水系有機樹脂エマルジョンあるいは水溶性樹脂と無機化合物の混合液に粘性を付与することは極めて困難と言われている。一般にこうした液に増粘剤を併用することが考えられるが、粘度は増加するが、粘性を変えることは難しい。また、時間がたつにつれ樹脂は無機化合物と分離し、凝固する。
【0029】
これに対し、本発明におけるAlのリン酸化合物1.0モル部、ホウ素化合物0.05〜0.5モル部及びMn、Mg、Caの化合物の1種或いは2種以上を0.005〜0.05モル部配合した無機化合物の固形分100重量部に対し、本有機樹脂50〜150重量部配合し、さらにポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム系界面活性剤1.0〜10重量部を配合し、60℃前後で数時間熱処理すると上記無機および有機樹脂の混合液は容易に粘度が上がると共に粘性が付与されることを発見した。しかも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム系界面活性剤の添加量と熱処理時間によって粘性を自由に制御できることを発見した。このようにして得られた粘性の高い水性液、例えばFORD CUPで60秒前後に粘性が高められた水性液はフラットロールで電磁鋼板に容易に3〜7μ(固形分)塗布することが可能である。また、100秒前後に粘性を上げれば10μ(固形分)容易に皮膜を形成することができる。ここで、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム系界面活性剤が1.0重量部未満あるいは10重量部超では粘性を高める効果が著しく低下する。
【0030】
また、本発明におけるAlのリン酸化合物1.0モル部、ホウ素化合物0.05〜0.5モル部及びMn、Mg、Caの化合物の1種或いは2種以上を0.005〜0.05モル部配合した無機化合物の固形分に対する本有機樹脂の割合も大きく影響し、無機化合物100重量部に対し、本有機樹脂50〜150重量部で著しく粘性が増加し、50重量部未満で粘性は著しく低下し、150重量部超ではやや低下する。また、加熱条件(熱処理条件)は比較的マイルドであり、極端に変化しない。60℃前後が適当であり、加熱時間によってある程度粘性を調整できる。以上の結果から、Alのリン酸化合物1.0モル部、ホウ素化合物0.05〜0.5モル部及びMn、Mg、Caの化合物の1種或いは2種以上を0.005〜0.05モル部配合した無機化合物の固形分100重量部に対し、本有機樹脂50〜150重量部配合し、さらにポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム系界面活性剤1.0〜10重量部配合した電磁鋼板用クロムフリー表面処理剤とする。本発明によって無機化合物と有機樹脂の混合系の厚膜塗布(3〜10μ)が可能である。これまで厚膜塗布は一般に有機溶剤系有機樹脂が使用されてきたが、最近の傾向として環境・公害問題の観点から、有機溶剤に対する規制がかなり厳しくなりつつある。これに対し、本発明に替えることによって有機溶剤を一掃出来、有機溶剤に関する環境・公害問題を解決できる。
【0031】
ここで、電磁鋼板に適用する場合の皮膜の付着量は0.1〜10.0μが望ましい。0.1μ未満では皮膜の絶縁性及び耐食性が不充分となり、10μ超では溶接性及び占績率が低下するからである。
【0032】
また、本発明における表面処理剤を電磁鋼板に塗布するには、ロールコート、スプレー塗装、刷毛塗り、浸漬塗装、カーテンフロー等いずれの塗布方法を用いても良い。
【0033】
本発明はこれまで、電磁鋼板に処理した場合を主に述べてきた。しかし、本発明による表面処理剤はクロムを使用しないクロムフリー表面処理剤として従来使用している塗布クロメート、電解クロメート、反応クロメート及び樹脂クロメートなどいわゆるクロメートの代替として使用することが出来、クロムを使用しない無公害の表面処理剤であることから、用途は大きく広がるものと思われる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例について詳しく述べる。
【実施例1】
電磁鋼板(JIS規格50A470)に第一リン酸Al1.0モル部−ホウ酸0.125モル部−リン酸Mg0.0125モル部の割合で配合された無機液の固形分100重量部に対し、アクリル酸−ヒドロキシブチルーメタアクリル酸メチルーアクリル酸ブチルースチレンーメタアクリル酸−アクリル酸の共重合体樹脂を25重量部配合した水性液をロールで塗布し、280℃で乾燥して全付着量(固形分)が1.3μとなるように皮膜を形成した。
【0035】
【実施例2】
電磁鋼板(JIS規格50A470)に第一リン酸Al1.0モル部−無水ホウ酸0.08モル部−リン酸Mg0.02モル部の割合で配合された無機液の固形分100重量部に対し、アクリル酸−ヒドロキシブチルーメタアクリル酸メチルーアクリル酸ブチルースチレンーメタアクリル酸−アクリル酸の共重合体樹脂を15重量部配合した水性液をロールで塗布し、300℃で乾燥して全付着量(固形分)が2.0μとなるように皮膜を形成した。
【0036】
【実施例3】
電磁鋼板(JIS規格50A470)にリン酸Al1.0モル部−ホウ酸0.2モル部−第三リン酸Mg0.01モル部の割合で配合された無機液の固形分100重量部に対し、メタアクリル酸メチル−ヒドロキシプロピルーアクリル酸ブチルーグリシジルメタアクリレートーメタアクリル酸−アクリル酸の共重合体樹脂を20重量部配合した水性液をロールで塗布し、300℃で乾燥して全付着量(固形分)が1.0μとなるように皮膜を形成した。
【0037】
【実施例4】
電磁鋼板(JIS規格50A470)に第一リン酸Al1.0モル部−ホウ酸0.1モル部−第三リン酸Mg0.05モル部の割合で配合された無機液の固形分100重量部に対し、メタアクリル酸2、3−グリシジルメタアクリレートーメタアクリル酸−アクリル酸の共重合体樹脂を50重量部配合した水性液をロールで塗布し、320℃で乾燥して全付着量(固形分)が3.0μとなるように皮膜を形成した。
【0038】
【実施例5】
電磁鋼板(JIS規格50A470)に第一リン酸Al1.0モル部−ホウ酸0.125モル部−第三リン酸Mg0.02モル部の割合で配合された無機液の固形分100重量部に対し、メタアクリル酸2、3−グリシジルメタアクリレートーメタアクリル酸−アクリル酸の共重合体樹脂を100重量部配合し、さらにポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム系界面活性剤5.0重量部配合した水性液を60℃で2時間加熱した。FORD CUPで粘度を測定した結果60秒であった。粘性の上がった水性液をロールで塗布し、260℃で乾燥して全付着量(固形分)が7.5μとなるように皮膜を形成した。
【0041】
【比較例1】
電磁鋼板(JIS規格50A470)に市販のクロメート液(クロム酸90g/l、リン酸20g/l)の水性液をロールで塗布し、320℃で乾燥して全付着量(固形分)が0.5μとなるように皮膜を形成した。
【0042】
【比較例2】
電磁鋼板(JIS規格50A470)に市販のクロム酸含有表面処理剤(アクリル系樹脂50g/l、クロム酸90g/l、酸化マグネシウム30g/l)の水性液をロールで塗布し、300℃で乾燥して全付着量(固形分)が2.0μとなるように皮膜を形成した。
【0045】
表1における実施例1〜5及び比較例1〜2は電磁鋼板に処理した場合の例である。実施例1〜4に対する比較例が比較例1〜2である。実施例5に対応する比較例は現時点で存在しない。評価項目は前出の通りであり、また、評価方法も前出の通りである。表1から明らかなように、クロムフリーの本発明による皮膜は従来のクロム酸含有の表面処理皮膜と比べ、歪取焼鈍前の下地金属との密着性、裸耐食性、絶縁性、溶接性、連続打ち抜き性及び耐リン溶出性等いずれの評価項目においても同等以上であり、また、歪取焼鈍後の下地金属との密着性、耐食性、絶縁性、耐リン溶出性及び耐ステッキング性等いずれの評価項目においてもクロムフリーでありながらクロム酸含有表面処理皮膜を凌ぐ極めて優れた皮膜であることが明らかである。
【0047】
【発明の効果】
本発明による表面処理剤はクロムを使用しない、所謂クロムフリー表面処理剤であり、電磁鋼板に適用することにより歪取り焼鈍前において極めて優れた密着性、絶縁性、耐食性、連続打ち抜き性、溶接性及び耐リン溶出性を有し、歪取り焼鈍後において極めて優れた密着性、絶縁性、耐食性、耐リン溶出性及び耐ステッキング性を有する皮膜を形成することが出来る。形成された皮膜はクロムフリーでありながら従来のクロム含有表面処理皮膜と同等以上である。本発明によって電磁鋼板のクロムに関連する環境・公害問題を一気に解決出来る。また、本発明は粘性を付与出来ることから厚膜塗布が可能であり、従来の有機溶剤系有機樹脂の代替剤として使用することができる。これにより最近環境及び公害上大きな問題となっている有機溶剤を電磁鋼板の世界から一掃できる。
【0048】
【表1】
Figure 0003823125

Claims (2)

  1. Alのリン酸化合物1.0モル部に対し、ホウ素化合物0.05〜0.5モル部、Mg、Mn、Ca化合物の1種或は2種以上を0.005〜0.05モル部配合した無機化合物100重量部に対し造膜性を有する水系有機樹脂エマルジョン或は水溶性樹脂50〜150重量部配合し、さらにポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム系界面活性剤1.0〜10重量部配合することを特徴とする電磁鋼板用クロムフリー表面処理剤。
  2. 電磁鋼板の上に、請求項1の電磁鋼板用クロムフリー表面処理剤を塗布し形成された皮膜の付着量が0.1〜10.0μ有することを特徴とするクロムフリー表面処理電磁鋼板。
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