JP3822605B2 - ディスク装置のチャッキング方法及びディスク装置 - Google Patents
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Description
しかし、このようなローディング方式では、トレイやターンテーブルが必要な分、ディスク装置本体を薄型化するには限度がある。
一方、スロットイン方式のディスク装置としては、ディスク面に搬送ローラを当接させてディスクを引き込む方式が提案されている(例えば特許文献1)。
従って、このようなスロットイン方式のディスク装置では、ディスク装置本体の薄型化や小型化を図ることは困難である。
特に本発明は、トラバースを斜めに下降させた場合に、十分に確保することが困難な、ディスク挿入時のディスク下面とトラバースとのクリアランスを確保できるディスク装置のチャッキング方法及びディスク装置を提供することを目的とする。
また本発明は、ディスクをチャッキング後に、ディスクの位置規制部材を動作させることなくディスクを位置規制部材から離間させることで、位置規制部材を退避させるためのリンク機構を無くすことができるディスク装置のチャッキング方法及びディスク装置を提供することを目的とする。
請求項2記載の本発明のディスク装置は、ベース本体と蓋体とからシャーシ外装を構成し、前記シャーシ外装のフロント面には、ディスクを直接挿入するディスク挿入口を形成し、前記ベース本体に設けたトラバースによってスピンドルモータとピックアップとを保持するディスク装置であって、前記トラバースの一端側にスライダー機構を配置し、前記スライダー機構には、前記トラバースの一端側を前記ベース本体に対して近接離間させるカム機構と、前記トラバースを前記ディスクの挿入排出方向に移動させるスライダーカム機構とを有し、前記トラバースの他端側を、固定カムによって前記ベース本体に支持し、前記スライダーカム機構によって前記トラバースを移動させることで、前記固定カムによって前記トラバースの他端側を前記ベース本体に対して近接離間させることを特徴とする。
特に本発明は、ディスク挿入時のディスク下面とトラバースとのクリアランスを十分に確保することができる。
また本発明は、ディスクをチャッキング後に、ディスクの位置規制部材を動作させることなくディスクを位置規制部材から離間させることで、位置規制部材を退避させるためのリンク機構を無くすことができる。
本発明の第2の実施の形態によるディスク装置は、トラバースの一端側にスライダー機構を配置し、スライダー機構には、トラバースの一端側をベース本体に対して近接離間させるカム機構と、トラバースをディスクの挿入排出方向に移動させるスライダーカム機構とを有し、トラバースの他端側を、固定カムによってベース本体に支持し、スライダーカム機構によってトラバースを移動させることで、固定カムによってトラバースの他端側をベース本体に対して近接離間させるものである。本実施の形態によれば、トラバースの他端側をベース本体から離間させた後にトラバースの他端側をベース本体から離間させることでチャッキングを行うことができる。従って、トラバースの一端側だけをベース本体から離間させてチャッキングを行う場合と比較して、トラバースを下降させた場合のディスク挿入時のディスク下面とトラバースとのクリアランスを十分に確保することができ、シャーシ外装の薄型化を図ることができる。
図1は本実施例によるディスク装置のベース本体の要部平面図、図2は同ディスク装置の要部側断面図、図3は同ディスク装置のサブスライダーの側面図である。
本実施例によるディスク装置は、ベース本体と蓋体とからシャーシ外装が構成され、このシャーシ外装のフロント面にベゼルが装着される。また本実施例によるディスク装置は、ベゼルに設けたディスク挿入口からディスクを直接挿入するスロットイン方式のディスク装置である。
トラバース30は、スピンドルモータ31Aと、ピックアップ32と、ピックアップ32を移動させる駆動手段33とを保持している。スピンドルモータ31Aの回転軸には、ディスクを保持するハブ31Bを備えている。スピンドルモータ31Aはトラバース30の一端側に設けられ、またピックアップ32は、スタンバイ状態やチャッキング状態ではトラバース30の他端側に配置される。ピックアップ32はトラバース30の一端側から他端側までを移動可能に設けられている。駆動手段33は、駆動モータと、ピックアップ32を摺動させる一対のレールと、駆動モータの駆動をピックアップ32に伝達する歯車機構とを有し、一対のレールはトラバース30の一端側と他端側とを連接するように、ピックアップ32の両側部に配置されている。
トラバース30は、一対の固定カム34A、34Bによってベース本体10に支持されている。一対の固定カム34A、34Bは、スピンドルモータ31Aよりもピックアップ32側に配設し、ピックアップ32のスタンバイ位置よりもディスク挿入口11側の位置に配設することが好ましい。本実施例では、固定カム34Aはディスク挿入口11の内側近傍の中央部に、固定カム34Bはディスク挿入口11の内側近傍の一端側に設けている。固定カム34A、34Bは、ディスクの挿入方向に延びる所定長さの溝からなり、この溝のディスク挿入口11側の一端側端部は、他端側端部よりもベース本体10から第1のY軸距離だけ離間させている。トラバース30に設けたカムピン35A、35Bは、この固定カム34A、34Bの溝内を摺動することで、トラバース30をディスクの挿入排出方向(X軸方向)に変位させるとともに、ベース本体10に対して近接離間する方向(Z軸方向)に変位させることができる。
メインスライダー40とサブスライダー50とは、スピンドルモータ31Aの側方に位置するように配設されている。メインスライダー40は、その一端がシャーシ本体10のフロント面側、その他端がシャーシ本体10のリア面側となる方向に配設されている。また、サブスライダー50は、メインスライダー40と直交する方向に配設されている。
トラバース30を変位させるカム機構は、スライダーカム機構51と昇降カム機構52によって構成され、サブスライダー50に設けられている。スライダーカム機構51は、サブスライダー50の移動方向に延びる所定長さの溝からなり、この溝はその一端側(メインスライダー40側)端部から他端側端部にかけて、ディスク挿入口11の方向(X軸方向)に段階的に近接させている。トラバース30に設けたスライドピン53は、このスライダーカム機構51の溝内を摺動することで、トラバース30をディスクの挿入排出方向(X軸方向)に変位させることができる。また、昇降カム機構52は、サブスライダー50の移動方向に延びる所定長さの溝からなり、この溝はその一端側(メインスライダー40側)端部から他端側端部にかけて、ベース本体10との距離(Z軸距離)を段階的に変化させている。トラバース30に設けた昇降ピン54は、この昇降カム機構52の溝内を摺動することで、トラバース30をベース本体10に対して近接離間する方向(Z軸方向)に変位することができる。
このローディングモータの駆動によってメインスライダー40を長手方向(X軸方向)に摺動させることができる。またメインスライダー40は、カムレバー70によってサブスライダー50と連結している。
カムレバー70は回動支点71を有し、ピン72でメインスライダー40に設けたカム溝41と係合し、ピン74でサブスライダー50に設けたカム溝と係合している。
このカムレバー70は、メインスライダー40の移動に連動して、サブスライダー50を移動させ、サブスライダー50の移動によってスライダーカム機構51と昇降カム機構52を動作させてトラバース30を変位させる機能を有する。
以上説明した、トラバース30、固定カム34A、34B、36A、36B、メインスライダー40、サブスライダー50、及びローディングモータは、ベース本体10に設けられ、これらの部材と蓋体130との間に、ディスク挿入空間を形成する。
ベース本体10のディスク挿入口11近傍の一端側には、所定長さの第1のディスクガイド(図示せず)が設けられている。この第1のディスクガイドは、ディスク挿入方向から見た断面が、「コ」の字状の溝を有している。この溝によってディスクは支持される。
一方、ベース本体10のディスク挿入口11近傍の他端側には、引き込みレバー80が設けられ、この引き込みレバー80の可動側端部に第2のディスクガイド81を備えている。第2のディスクガイド81は、円筒状のローラで構成され、引き込みレバー80の可動側端部に回動自在に設けられている。また、第2のディスクガイド81のローラ外周には溝が形成され、この溝によってディスクは支持される。
引き込みレバー80は、可動側端部が固定側端部よりもディスク挿入口11側で動作するように配置され、固定側端部に回動支点82を有している。また、引き込みレバー80の可動側端部と固定側端部との間には所定長さの第3のディスクガイド84が設けられている。また、引き込みレバー80はピン85を備え、このピン85がメインスライダー40のカム溝42を摺動することで引き込みレバー80は動作する。すなわち、引き込みレバー80は、メインスライダー40の移動にともなって、第2のディスクガイド81がスピンドルモータ31Aに対して近接離間するように動作する。
また、ベース本体10の排出レバー100と対向する側には排出レバー110が設けられている。この排出レバー110の一端側の可動側端部にはガイド111が設けられている。また、排出レバー110の他端側には、回動支点112が設けられている。なお、排出レバー110は、排出レバー100の動きと同様に動作する。
一方、ベース本体10のリア側には固定ピン120が設けられている。この固定ピン120によって、ディスクのローディング時やチャッキング時のディスクの位置規制を行っている。
開口部132の外周部には、ベース本体10側に突出させた絞り部133が形成されている。
蓋体130の内周面全体には、ウレタンビーズ配合のフッ素系コーティングを塗布している。なお、コーティングは、絞り部133のディスクとの接触面だけに施してもよい。コーティング材として、ビーズ径が20ミクロンのウレタン樹脂に、ウレタン樹脂に対する配合比が5%のフッ素と、ウレタン樹脂に対する配合比が1.0〜1.5%のシリコンとを配合したコーティング材を用いることが好ましい。また、コーティング材の摩擦係数は、0.2〜0.6が好ましく、0.55以下がより好ましい。
図1から図3のカム機構とピンの位置はディスクのローディング完了状態を示している。
図4はディスク装置のディスクのチャッキング動作スタートから第1の所定時間が経過した状態を示すベース本体の要部平面図、図5は同状態における要部側断面図、図6は同状態におけるサブスライダーの側面図である。
そして、図7は図4の状態からさらに第2の所定時間が経過した状態を示すベース本体の要部平面図、図8は同状態における要部側断面図、図9は同状態におけるサブスライダーの側面図である。
また、図10は図7の状態からさらに第3の所定時間が経過し、トラバースの最上昇状態を示すベース本体の要部平面図、図11は同状態における要部側断面図、図12は同状態におけるサブスライダーの側面図である。
そして、図13は図10の状態からさらに第4の所定時間が経過し、ディスクの記録再生状態を示すベース本体の要部平面図、図14は同状態における要部側断面図、図15は同状態におけるサブスライダーの側面図である。
すなわちこの状態においては、スライドピン53は、スライドカム機構51の一端側(メインスライダー40側)端部に位置している。従って、トラバース30は最もリア側に近接した位置に配置されている。また、カムピン35A、35Bは、固定カム34A、34Bの溝の他端側端部に位置している。従って、トラバース30の他端側(ピックアップ32側)はベース本体10に最も近接した位置に配置されている。また、昇降ピン54は、昇降カム機構52の一端側(メインスライダー40側)端部に位置している。従って、トラバース30の一端側(スピンドルモータ31A側)はベース本体10に最も近接した位置に配置されている。
そして、チャッキング動作を第1の所定時間行った状態では、図4から図6に示すように、トラバース30は、ディスク挿入口11の方向に第1のX軸距離だけ移動するとともに、トラバース30の他端側は、ベース本体10から第1のY軸距離だけ離間した位置に配置される。
すなわちこの状態においては、スライドピン53は、スライドカム機構51を第1のY軸距離だけ移動し、トラバース30はディスク挿入口11の方向に第1のX軸距離だけ移動する。従って、カムピン35A、35Bは、固定カム34A、34Bの溝の一端側端部の方向に第1のX軸距離移動し、トラバース30の他端側(ピックアップ32側)は、ベース本体10から第1のZ軸距離だけ離間した位置に配置される。また、昇降ピン54は、昇降カム機構52の一端側(メインスライダー40側)端部から第1のY軸距離だけ移動するが、この第1のY軸距離の範囲にある溝は同一高さなので、トラバース30の一端側(スピンドルモータ31A側)はベース本体10に最も近接した位置に保持される。
そして、図4に示す状態からさらにチャッキング動作を第2の所定時間行った状態では、図7から図9に示すように、トラバース30の他端側は、ベース本体10から第2のZ軸距離(第2のZ軸距離>第1のZ軸距離)だけ離間した位置に配置される。
すなわちこの状態においては、スライドピン53は、スライドカム機構51を第2のY軸距離だけ移動するが、この移動範囲ではスライドカム機構51の溝は、サブスライダー50の移動方向(Y軸方向)と平行に設けているので、トラバース30はディスク挿入口11の方向には移動しない。従って、カムピン35A、35Bも、固定カム34A、34Bの溝内を移動しない。また、昇降ピン54は、昇降カム機構52の溝を第2のY軸距離だけ移動し、トラバース30の一端側(スピンドルモータ31A側)をベース本体10から第2のZ軸距離だけ移動させる。
そして、図7に示す状態からさらにチャッキング動作を第3の所定時間行った状態では、図10から図12に示すように、トラバース30の他端側は、ベース本体10から最も離間した第3のZ軸距離に配置される。
すなわちこの状態においては、スライドピン53は、スライドカム機構51を第3のY軸距離だけ移動するが、この移動範囲ではスライドカム機構51の溝は、サブスライダー50の移動方向(Y軸方向)と平行に設けているので、トラバース30はディスク挿入口11の方向には移動しない。従って、カムピン35A、35Bも、固定カム34A、34Bの溝内を移動しない。また、昇降ピン54は、昇降カム機構52の溝を第3のY軸距離だけ移動し、トラバース30の一端側(スピンドルモータ31A側)をベース本体10から第3のZ軸距離(最上昇高さ)に移動させる。この状態でハブ31Bのディスクへのチャッキングが完了する。
そして、図13から図15に示すように、トラバース30はディスク挿入口11の方向に移動するとともに、トラバース30の他端側は、ベース本体10に近接する方向に移動し第1のZ軸距離の位置に配置される。
すなわちこの状態においては、スライドピン53は、スライドカム機構51を第4のY軸距離だけ移動し、トラバース30はディスク挿入口11の方向に第2のX軸距離だけ移動する。従って、カムピン35A、35Bは、固定カム34A、34Bの溝の一端側端部に向けて第2のX軸距離だけ移動するが、トラバース30の他端側(ピックアップ32側)高さは変わらない。また、昇降ピン54は、昇降カム機構52の溝を第4のY軸距離だけ移動し、トラバース30の一端側(スピンドルモータ31A側)をベース本体10の方向に移動させ第1のZ軸距離の位置に配置させる。
また、装着されたディスクを排出する時には、ローディングモータを駆動し、メインスライダー40をその他端側の方向に移動することにより行われ、基本的には上記の動作が逆に行われる。
11 ディスク挿入口
30 トラバース
31A スピンドルモータ
32 ピックアップ
40 メインスライダー
50 サブスライダー
51 スライダーカム機構
52 昇降カム機構
130 蓋体
Claims (2)
- ベース本体と蓋体とからシャーシ外装を構成し、
前記シャーシ外装のフロント面には、ディスクを直接挿入するディスク挿入口を形成し、前記ベース本体に設けたトラバースによってスピンドルモータとピックアップとを保持し、
前記トラバースの一端側にスライダー機構を配置し、
前記スライダー機構には、前記トラバースの一端側を前記ベース本体に対して近接離間させるカム機構と、前記トラバースを前記ディスクの挿入排出方向に移動させるスライダーカム機構とを有し、
前記トラバースの他端側を、固定カムによって前記ベース本体に支持し、
前記スライダーカム機構によって前記トラバースを前記ディスクの挿入排出方向に移動させることで、前記固定カムによって前記トラバースの他端側を前記ベース本体に対して近接離間させるディスク装置のチャッキング方法であって、
前記トラバースを固定カムの方向に移動させることで前記トラバースの他端側を前記ベース本体から離間させる方向に移動させる第1のステップと、
第1のステップの後に、前記トラバースの一端側を前記ベース本体から離間させる方向に移動させることで前記ディスクをスピンドルモータのハブに嵌合させる第2のステップと、
第2のステップの後に、前記トラバースの一端側を前記ベース本体に近接させる方向に移動させる第3のステップと
を有することを特徴とするディスク装置のチャッキング方法。 - ベース本体と蓋体とからシャーシ外装を構成し、
前記シャーシ外装のフロント面には、ディスクを直接挿入するディスク挿入口を形成し、前記ベース本体に設けたトラバースによってスピンドルモータとピックアップとを保持するディスク装置であって、
前記トラバースの一端側にスライダー機構を配置し、
前記スライダー機構には、前記トラバースの一端側を前記ベース本体に対して近接離間させるカム機構と、前記トラバースを前記ディスクの挿入排出方向に移動させるスライダーカム機構とを有し、
前記トラバースの他端側を、固定カムによって前記ベース本体に支持し、
前記スライダーカム機構によって前記トラバースを移動させることで、前記固定カムによって前記トラバースの他端側を前記ベース本体に対して近接離間させることを特徴とするディスク装置。
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