JP3820993B2 - 人体異常検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検出空間内にいる被検知者の異常動作状態を検出する人体異常検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の人体異常検知装置として、検出空間内の映像をその空間外でモニタし、映像内の被検知者が動かなくなったことを検知して警報を発するものが知られている。この従来の装置では、一般的に対象とする空間内全体を見渡せる位置にカメラを配置し、そのカメラで撮えた映像をモニター受像器に表示しつつ被検知者の動きを監視するものである。そして、映像内に撮えられた被検知者が動かなくなったことを検知して警報を発するものである。
【0003】
また、近年、高齢者や傷病者介護の社会的要請が高まり、その支援システムの一つとして生活環境内の中で特に浴室や便所などの個室空間内における被検知者の動きをモニターし、万一心臓停止などの不慮の事故で被検知者が突然動かなくなったときに他の空間に居る人に報知するための人体異常検知装置が要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、それらの個室空間に適用させるためには、カメラを設置して映像でもって監視する装置では、検出空間として暗い部屋、あるいは湯気の発生する浴室に適用する場合には、検出精度が悪化するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑み、検出空間内の環境条件が悪い場合でも検出精度を維持し、確実にモニターできる人体異常検知装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項13に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、検出空間内の音または振動を検出する検出手段(3a)と、検出空間内への被検知者の入室を検出する入室検出手段(3b)と、この入室検出手段(3b)にて被検知者を検出してモニター動作を開始し、検出手段(3a)にて検出した音または振動を示す第1情報に基づいて、被検知者の異常動作状態を判定する第1判定手段(140、140a)とを備えた人体異常検知装置において、
第1判定手段(140、140a)は、検出手段(3a)にて検出する音または振動を示す第1情報に基づいて、第1フィルター手段(5a)により特定周波数成分を抽出し、実質無音状態または無振動状態であることを検出して、被検知者の異常動作状態を判定するものであって、
第1判定手段(140、140a)は、第1フィルター手段(5a)により抽出された特定周波数成分のうち、所定の閾値(L1)以上、かつ第3所定時間(T3)以上継続された音または振動を検出音または検出振動として、実質無音状態または無振動状態でないことを検出して、被検知者の異常動作状態を判定することを特徴としている。
更に、検出空間とは浴室であって、この浴室内に給湯する給湯装置および給湯装置の運転、停止を示す給湯運転情報が備えられ、給湯装置の運転を示す給湯運転情報が入力されたときに、第1判定手段(140、140a)は、所定の第1閾値(L1)または/および第3所定時間(T3)を、前記第1閾値(L1)および第3所定時間(T3)よりも大きい第2閾値(L2)または/および第6所定時間(T6)に変更している。そして、第2閾値(L2)または/および第6所定時間(T6)以上継続された音または振動を検出音または検出振動として検出することにより、前記給湯装置が運転されている状態にあっても実質無音状態または無振動状態でないことを検出し、被検知者の異常動作状態を判定することを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、被検知者が発生させる音または振動を示す第1情報に基づいて、被検知者の異常動作状態を判定する第1判定手段(140、140a)とを備えたことにより、従来のカメラを用いた監視装置と比較して、例えば、音響では閉ざされた空間や狭い空間内ほど反響音が大きく、かつ検出空間外から侵入する音は空気中の伝播や壁面透過で減衰しやすいため、音の有無を容易に検出できる。特に暗い部屋、あるいは湯気の発生する浴室に適用する場合にはカメラを用いる映像よりも検出精度が優れる。
【0008】
また、カメラでは狭い空間ほど検出する映像範囲に制約が生ずるため、取付位置の制約か、またはカメラに追従手段などの付加機能などを有することが必要となるため、音または振動を検出する方式の方が取付位置の制約がなく指向性の追従の必要性はない。
また、第1情報から第1フィルター手段(5a)により特定周波数成分を抽出し、実質無音状態または無振動状態であることを検出して、被検知者の異常動作状態を判定することにより、検出空間外から侵入する音または振動の影響を受けずに検出空間内で発生する音または振動の第1情報から、例えばバンドパスフィルターによって特定周波数成分を抽出することで、検出空間内の音または振動の有無をより正確にかつ容易に検出できる。
更に、検出空間内で発生する音または振動のうち、比較的大きく、かつ持続時間が長い音または振動だけを抽出することにより、検出空間外から侵入する音または振動に、第1フィルター手段(5a)により抽出される特定周波数成分が減衰しきれずに残っていても、正確かつ容易に検出空間内の音または振動を検出できる。
更に、給湯装置の運転を示す給湯運転情報が入力されたときに、具体的には、被検知者が浴槽内にたし湯をしたり、洗い場でシャワーを浴びるなど水栓やシャワーを開いて給湯動作をしたときに、検出空間内の音または振動が異なるため、第2閾値(L2)または/および第6所定時間(T6)に変更することにより、たとえ水栓やシャワーが開かれたままの状態が継続されているときにおいては、被検知者の継続的動作を伴なわない繰り返し音または繰り返し振動に重畳されているので、被検知者の動作音や動作による振動のみを検出して確実に被検知者の異常動作状態を判定することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、入室検知手段(3b)は、被検知者までの距離を検出する測距手段(3b)であることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、被検知者までの距離を検出する測距手段(3b)を用いることにより、被検知者の検出空間への入退室を被検知者までの距離変化、つまり被検知者の移動として検出するので確実に被検知者の入退室を検出できる。
【0011】
請求項3および請求項4に記載の発明では、第1判定手段(140、140a)は、音または振動を示す第1情報が所定時間の間実質無音状態または無振動状態であることを検出して、被検知者の異常動作状態を判定すること、具体的には、測距手段(3b)にて検出した距離情報から被検知者の移動を示す第2情報を求め、この第2情報に基づいて、被検知者の異常動作状態を判定する第2判定手段(170)を備え、この第2判定手段(170)が第2情報に基づいて実質変化しないことを検出し、かつ音または振動を示す第1情報が所定時間の間実質無音状態または無振動状態であることを検出して、被検知者の異常動作状態を判定することを特徴としている。
【0012】
請求項3および請求項4に記載の発明によれば、被検知者の移動を示す第2情報が実質変化せず、かつ第1情報の音が所定時間の間実質無音状態または無振動状態であることを検出することにより、上記第2情報において、例えば被検知者の動きが停止して身体の移動がなくなったことと、音が実質無音状態にある音の検出によって異常動作状態をより確実に判定できる。
【0013】
請求項5に記載の発明では、第1判定手段(140、140a)は、入室検知手段(3b)にて被検知者を検出しないときに、検出手段(3a)にて検出する音または振動を示す第1情報を暗騒音情報または暗振動情報として記憶する記憶手段(120)を有し、前記した実質無音状態または無振動状態であることを検出する際の基準値として、暗騒音情報または暗振動情報を用いることを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、具体的には、被検知者を検出しないときに、モニターしている第1情報を暗騒音情報または暗振動情報として記憶する記憶手段(120)を基準値として対比させることで、異常動作状態の判定が容易である。
【0017】
請求項6に記載の発明では、第1フィルター手段(5a)は、抽出する特定周波数成分として少なくとも2つ以上の成分を切り替えて抽出するか、または同時に抽出するように構成されることを特徴としている。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、検出空間内で発生する音または振動から、少なくとも2つ以上の特定周波数成分を切り替えて抽出するか、または同時に抽出することにより、検出空間の大きさの変化より共鳴または共振周波数などが変動しても確実に検出空間内で発生する音または振動が検出できる。
【0021】
請求項7に記載の発明では、第1判定手段(140、140a)は、所定の第1閾値(L1)以上、かつ第3所定時間(T3)以上継続された音または振動を検出音または検出振動として検出しても、その後の所定の範囲時間(T4〜T5)内に、再び検出音または検出振動を検出しないときに、実質無音状態または無振動状態であることを検出して、被検知者の異常動作状態を判定することを特徴としている。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、例えば浴室に隣接する脱衣室や洗面室などで、ドアや戸棚の扉などを勢いよく閉じるような単発音または単発振動は、その後再現がなければ、実質無音状態または無振動状態であると判定するため、万一上述の検知空間外からの単発的な音または振動を検出しても、実質無音状態または無振動状態であると判定するため被検知者の異常動作状態を判定するときに誤検出を防止できる。
【0025】
請求項8に記載の発明では、第1判定手段(140、140a)は、第1フィルター手段(5a)により抽出された特定周波数成分を、所定の第1時定数でAC・DC変換して直流成分にするとともに、第1時定数よりも長い第2時定数でAC・DC変換して変動閾値とし、これに固定閾値を加算して合成閾値として、直流成分が合成閾値を第7所定時間(T7)以上超えているときに、実質無音状態または無振動状態でないと判定することを特徴としている。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、第1フィルター手段(5a)により抽出された特定周波数成分を、まず第1時定数でAC・DC変換することにより、急峻に変動する信号を緩和された直流成分とし、短時間または変動分の少ない音または振動を除去する。
【0027】
また、同時に第1時定数よりも長い第2時定数でAC・DC変換することにより、第1時定数でAC・DC変換した波形よりやや遅れて、更に緩やかに変動する波形を生成して変動閾値とし、これに固定閾値を加算して合成閾値とする。
【0028】
上記直流成分がこの合成閾値を第7所定時間(T7)以上超えているときに、実質無音状態または無振動状態でないと判定することにより、一定時間以上無音状態または無振動状態が継続した後は、比較的小さな音または振動を検出できるが、シャワーまたは水栓などを開いたままにしているときのような、変化の少ない音または振動は発生直後のみ検出して、以後は検出しないようにすることができる。
【0029】
請求項9に記載の発明では、第1判定手段(140、140a)が被検知者の異常動作状態を判定したとき被検知者に報知する報知手段(150、150a)を備え、かつ第1判定手段(140、140a)は、被検知者の異常動作状態を判定したとき報知手段(150、150a)により被検知者に報知した後に、被検知者の異常の有無を判定する応答判定手段(160)を有することを特徴としている。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、被検知者に報知した後に、被検知者の異常の有無を判定する応答判定手段(160)を有することにより、被検知者との相互確認を行うことができ、かつ被検知者との対話のある段階的な人体異常検知装置が可能となる。
【0031】
請求項10に記載の発明では、報知手段(150、150a)から出力される音声は、第1フィルター手段(5a)により抽出される特定周波数成分が予め除去された音声であることを特徴としている。
【0032】
請求項10に記載の発明によれば、検出空間内に報知される音声は、第1フィルター手段(5a)により抽出される特定周波数成分が予め除去または減衰して報知されることにより、報知中であっても検出手段(3a)で被検知者の動作音のみを確実に検出できる。
【0033】
請求項11に記載の発明では、第1判定手段(140、140a)によって検出空間内にいる被検知者の異常動作状態を判定したときに、浴室外へ警報を出力する警報手段(180、200)を有することを特徴としている。
【0034】
請求項11に記載の発明によれば、検出空間のうちで、例えば浴室に設けることにより、従来のカメラを用いる映像と比較して性的な面での不評を招く恐れもなく、かつ入浴中の心臓停止などの不慮の事故を未然に検知できる装置の提供が可能である。
【0035】
請求項12に記載の発明では、報知手段(150、150a)および警報手段(180、200)は、音声を出力する拡声器(4b)や報知器(3c)により構成されるとともに、検出手段(3a)がマイクロフォン(3a)により構成され、拡声器(4b)の近傍に音声を入力する第2マイクロフォン(4d)が付加されることで、検出空間内と外とは、双方向に通話可能な通話手段が設けられることを特徴としている。
【0036】
請求項12に記載の発明によれば、具体的に、音声を入力または出力する拡声器(4b)、報知器(3c)およびマイクロフォン(3a)により構成され、第2マイクロフォン(4d)が付加されることで、双方向に通話可能な通話手段が設けられることにより、低コストの通話手段が構成でき、かつ双方向から会話が可能となり被検知者に異常が発生する前に注意を促すことができる。
【0037】
請求項13に記載の発明では、マイクロフォン(3a)により入力された音声のうち、第2フィルター手段(5b)により特定周波数成分が除去された音声で拡声器(4b)より出力することを特徴としている。
【0038】
請求項13に記載の発明によれば、検出空間内で発する音声から、検出空間内の反響音および共鳴音などにより増幅された成分を除去できるため、例えばシャワーを浴びたり、洗面器などの容器に溜めたお湯を捨てるような大きな音でも音割れや耳障りな音声になることがなく、正確に検出空間外でモニターができる。
【0039】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の人体異常検出装置の第1実施形態を図1ないし図3に基づいて説明する。まず、図1は本発明を検出空間として浴室に適用した人体異常検出装置1の搭載説明図である。
【0041】
この人体異常検出装置1は、検出空間である浴室2内の壁面に設置されたリモコンパネル3と、浴室2外の図示しない居間や台所などの人が常に存在する居室に設置された操作パネル4とで構成されている。リモコンパネル3内には、浴室2内の音をモニターするための検出手段であるマイクロフォン3aと、入室検出手段の一例として、被検知者までの距離を検出する測距手段である赤外線測距センサー3bと、音声などの発生信号により被検知者に報知するための報知器3cが設けられている。
【0042】
なお、赤外線測距センサー3bは、被検知者が浴室2内の入退室の検知を行うとともに、被検知者までの距離から被検知者が洗い場2bや浴槽2c内での浴室2内での移動を求めるためのセンサーであり、図1に示すように、浴室扉2a、洗い場2b、浴槽2cの順に配列される壁面に取り付けると良い。また、この壁面以外のときには、浴室扉2aに向けて照射方向が自在に調整でき、かつ洗い場2b、浴槽2cとの隔たりが求めるような位置に配置すると好ましい。
【0043】
また、報知器3cは、本実施形態では「大丈夫ですか?」、「水が出しぱなしです」などの音声信号で被検知者に報知する報知手段で詳しくは後述する。
【0044】
次に、操作パネル4には、人体異常検出装置を作動させる運転スイッチ4aと、浴室2内の被検知者に異常が起きたときに異常を外部に警報する警報手段である拡声器4bと、この拡声器4bの警報手段を解除するための解除スイッチ4cとが設けられている。また、拡声器4bは、警報音の音圧レベル値が少なくとも小レベルと大レベルの2段階に設定されている。
【0045】
次に、操作パネル4内には、上記マイクロフォン3aおよび赤外線測距センサー3bから入力された音響および身体の動きに係わる信号入力に基づいて、報知器3cおよび拡声器4bを制御する制御装置5が設けられている。そして、制御装置5は、内部にマイクロコンピュータなどを備え、そのマイクロコンピュータには図示しないCPU、ROM、RAMなどを持つ周知のものであり、操作パネル4の運転スイッチ4aの操作入力によって作動するものである。
【0046】
次に、本発明の要部である浴室2内で被検知者が心臓停止などで身体の動きが停止したときなどの異常が発生したときの処理手順について、図2に示す制御装置5の制御フローチャートに基づいて説明する。まず、被検知者が浴室2内に入室する前に運転スイッチ4aをオンさせて制御装置5に電源を供給すると、図2に示すメインルーチンが起動する。そして、ステップ100にて、データ処理用メモリー(RAM)の記憶内容などの初期化を行う。次の在室判定手段であるステップ110において、被検知者が浴室2内に入室したか否かのいずれかを赤外線測距センサー3bより入室を検出することによって判定をするものであり、この時にはまだ浴室2内に入室していないのでNOと判定しステップ120に移行する。
【0047】
ステップ120では、浴室2内に人が存在していないときの浴室2内の暗騒音の音響波形をマイクロフォン3aから集音してRAMに記憶させる暗騒音記憶手段(記憶手段)である。そして、被検知者が浴室2内に入室すると、上記ステップ110の在室判定手段によってYESと判定され、次のステップ130の検知開始に移行する。
【0048】
このステップ130では、被検知者が浴室2内で身体を動かすことによって発生する音と被検知者の身体の動きをマイクロフォン3aと赤外線測距センサー3bとから検出した音響波形と被検知者までの距離の信号を入力することで、被検知者のモニターを開始するものである。
【0049】
ここで、このモニターされる音響波形、被検知者までの距離について図3を用いて説明する。まず、制御装置5には、図示しない信号処理部を有し、マイクロフォン3aや赤外線測距センサー3bから音響波形と被検知者までの距離の信号を入力するものであり、音響波形の信号では、被検知者の動作によって以下の3種類に大別された音圧特性の音響波形が入力されモニターされる。
【0050】
すなわち、一つ目が上記で述べた浴室2内に被検知者が入室する前のときの浴室2内での暗騒音を表わす暗騒音特性Xがある。この暗騒音特性Xは、後述するステップ140にて判定のための基準値となり、音の発生源が浴室2外にあるために音圧特性が図3のように低い値を示している。
【0051】
次に二つ目は、被検知者が洗い場2bにおいて自らの身体を洗浄しているときに発生する洗浄音を表わす洗浄音特性Yがある。そして三つ目は、被検知者が浴槽2c内での入浴中に発生する入浴音を表わす入浴音特性Zがある。一般的に洗浄音特性Yの方が入浴音特性Zよりも音圧特性が大きい。なお、このなかで暗騒音特性Xは、上述したステップ120においてRAM内に記憶されている。
【0052】
また、距離の信号を用いて、被検知者が浴室2内で身体の移動をする移動距離特性XXを求める。例えば浴室2内に入室から洗い場2b、浴槽2cを介して浴室2外に退室までを被検知者と赤外線測距センサー3bとの距離でもって単位時間あたりの移動距離を表わしてモニターしている。
【0053】
なお、これらのモニター信号で音響波形を示す信号を第1情報であり、移動距離を示す信号を第2情報としている。そして、例えば浴室2内で被検知者が心臓停止などの不慮の事故が起きたときには、被検知者の動きが停止されて移動距離および音響波形に変化が生ずる。すなわち、移動距離においては停止状態が継続されるとともに、音響波形は暗騒音特性Xにほぼ近似した音圧特性が低レベルの無音域状態が継続されることになる。
【0054】
そこで、次の第1判定手段であるステップ140では、ステップ120で記憶した暗騒音特性Xとモニターされた無音域状態における音圧特性とを対比させて、音圧特性が所定量以下で、かつ第1所定時間(T1)が経過したか否かを判定して被検知者の異常動作状態を判定する第1異常判定手段である。そして、ここでYESであればステップ150に移行する。
【0055】
このステップ150は、被検知者に異常の有無を問い掛けるための報知手段であって、例えば「大丈夫ですか?」とか「どうかしましたか?」などの音声信号による問い掛けを実行するものである。なお、この音声信号は予め図示しないROM内に記憶されており、報知器3cに出力させて被検知者に問い掛けを行うものである。
【0056】
そして次に、ステップ160において、上記問い掛けに対する応答の有無を判定する応答判定手段であって、被検知者の異常の有無を判定する。具体的には被検知者が音声を発して無音領域の音圧特性に変化を与え無音領域以上の音圧特性が検出されて検知者からの応答がありか否かを判定するものでる。応答があれば再度ステップ140に移行する。なお、このステップ140の第1異常判定手段においては、「応答あり」の音圧特性が所定の時間継続したときに第1異常判定手段が解除されるようになっている。これは、「応答あり」の音圧特性が極短い応答であるときには、第1異常判定手段を解除せず、ステップ150の報知手段をもう一度確認するようにしている。
【0057】
そして、ステップ160の応答判定手段において、応答が無いときには、次の第2判定手段であるステップ170を実行する。ここでは、移動距離特性XXのモニターより被検知者の停止状態が継続されているか否かを判定して被検知者の異常動作状態を判定する第2異常判定手段である。そして、停止状態の信号であればステップ180に移行する。
【0058】
このステップ180は警報手段であり、具体的には、操作パネル4が配置された居室にいる人に浴室2内で検知者に異常が発生したと警報するための手段であり、ここでは、制御装置5より警報音を小レベル程度の出力信号を拡声器4bに制御させ拡声器4bより警報音を発するものである。
【0059】
そして、警報を発するとともに、次のステップ190において、浴室2内の状況を確認するために、モニターされた信号の音響波形または移動距離のいずれかの信号に変化が生じたか否かの判定する。そして、これらの特性のいずれかに変化がなければ次の警報手段であるステップ200に移行する。なお、これらの特性のいずれかに変化が生じたときには、「変化あり」と判定しステップ140に移行する。
【0060】
ステップ200の警報手段は、上記ステップ180の警報手段よりも、警報音をさらに高めた大レベルでもって拡声器4bより警報音を発するものである。なお、この警報手段を解除するには解除スイッチ4cを作動させることにより警報音が解除される。従って、ステップ210によって解除スイッチ4cが解除されるまで警報音が継続されている。
【0061】
以上の処理手順は、主に被検知者の動きの中で無音領域に至ってかつ動きが停止状態を継続したときの異常検出、報知手段および警報手段を説明したが、シャワーや水栓などを出し続けているときに被検知者に異常が生じたときには、音響波形が低レベル域を超えているために、ステップ140の第1異常判定手段においてNOと判定される。このときには、上述したステップ170の第2異常判定手段でもって判定する。つまり、被検知者の移動距離特性XXが停止状態が継続していなければ異常無しと判定するもので停止状態の信号であればステップ220に移行する。これにより、被検知者の身体の動きがあるときには、以下の第3異常判定手段を実行させないようにしてある。
【0062】
そして、第3判定手段であるステップ220では、記憶された暗騒音特性Xよりも音圧特性が大きい中レベル相当の音響波形がモニターされるものであり、中音領域の音圧特性をモニターして第2所定時間(T2)が経過したか否かを判定して被検知者の異常動作状態を判定する第3異常判定手段である。そして、第2所定時間(T2)が経過してYESであればステップ150に移行する。
【0063】
このステップ150は、上述したステップ150と同様の被検知者に異常の有無を問い掛けるための報知手段であり、ここでは、例えば「水が出しぱなしですよ!」とか「どうかしましたか?」などの音声信号による問い掛けを実行するものである。なお、この音声信号は予め図示しないROM内に記憶されており、報知器3cに出力させて被検知者に問い掛けを行うものである。
【0064】
そして次に、ステップ160において、上記問い掛けに対する応答の有無を判定する応答判定手段であって、被検知者の異常の有無を判定する。具体的には被検知者がシャワー、水栓などを停止させ中音領域の音圧特性が低下するなどの音圧特性に変化を与えるか、または身体の動きを変えて移動距離特性XXに変化を与えることで「応答あり」と判定するもので、応答があればステップ140を介して再度ステップ220に移行する。なお、このステップ220の第3異常判定手段においては、「応答あり」の音圧特性が所定の時間継続したときまたは移動距離特性XXが停止時様態から変化したときに第3異常判定手段が解除されるようになっている。これは、「応答あり」の特性が極短い応答であるときには、第3異常判定手段を解除せず、ステップ150の報知手段をもう一度確認するようにしている。
【0065】
そして、ステップ160の応答判定手段において、応答の無いときには異常有りと判定してステップ200の警報手段を実行するものである。
【0066】
なお、ステップ210では、解除スイッチ4cを解除させることで警報音を解除させたが、音響波形や移動距離特性XXの特性が変化し所定の時間継続したのちに解除されるようにしても良い。また、マイクロフォン3aは、シャワー、水栓など使用しているときの水の音を周波数帯域、波形などを敏感にとらえる検出精度を有したものが良い。
【0067】
以上の実施形態の人体異常検知装置1によれば、マイクロフォン3aと赤外線測距センサー3bとを浴室2内に設置させ、被検知者が発生させる音を示す第1情報である音響波形と、被検知者までの距離から求めた被検知者の移動を示す第2情報とに基づいて、被検知者の異常動作状態を判定する第1、第2異常判定手段ステップ140、170とを備えたことにより、従来のカメラを用いた監視装置と比較して、例えば、音響では閉ざされた空間や狭い空間内ほど反響音が大きく、かつ検出空間外から侵入する音は空気中の伝播や壁面透過で減衰しやすいため、音の有無を容易に検出できる。特に暗い部屋、あるいは湯気の発生する浴室に適用する場合にはカメラを用いる映像よりも検出精度が優れる。
【0068】
また、カメラでは狭い空間ほど検出する映像範囲に制約が生ずるため、取付位置の制約か、またはカメラに追従手段などの付加機能などを有することが必要となるため、音を検出する方式の方が取付位置の制約がなく指向性の追従の必要性はない。
【0069】
また、従来の映像方式と比較して性的な面での不評を招く恐れもなく、かつ入浴中の心臓停止などの不慮の事故を未然に検知できる装置の提供が可能である。
【0070】
また、浴室2内にいる被検知者の動きを音響波形と移動距離とでもってモニターすることで、それらのモニター信号から無音領域または中音領域のいずれかを検出したときに警報手段ステップ180、200によって拡声器4bを制御することにより、特に音響波形においては、狭い個室ほど反響が大きいことによるエコー効果が得られるため映像方式よりも高精度の検出が可能である。
【0071】
また、異常動作状態を判定するために、無音領域を判定する第1異常判定手段ステップ140、中音領域を判定する第3異常判定手段ステップ220および移動距離を判定する第2異常判定手段ステップ170とを有することで、シャワーや水栓を使用していないときの無音領域の音圧特性と、シャワーや水栓を使用しているときの中音領域の音圧特性とに分けて検出させて、その後報知手段ステップ150でもって被検知者に確認した後に、応答判定手段ステップ160でもって応答ありかの判定をすることにより、まず、浴室2内に存在する被検知者との相互確認を行うことができるため、被検知者との対話のある段階的な人体異常検知装置1が可能となる。
【0072】
また、モニターしている第1情報を記憶した暗騒音記憶手段ステップ120を基準値として対比させることで異常動作状態の判定が容易である。
【0073】
(第2実施形態)
以上の実施形態では、浴室2内で発生する音響をマイクロフォン3aにて検出し音響波形をそのままモニターして暗騒音特性Xと対比させて被検知者の異常動作状態を判定する説明をしたが、これに限らず、浴室2内で発生する音響をマイクロフォン3aにて検出して、バンドパスフィルターによって特定周波数成分、例えば2000〜4000HZ、3000HZ、4000HZなどを抽出してその成分の絶対レベルで音の有無を検出しても良い。
【0074】
また、リモコンパネル3内に設けられたマイクロフォン3a、報知器3cおよび操作パネル4内に設けられた拡声器4bを、音声の入力または出力用に用いるとともに、操作パネル4内にも浴室2外から音声を入力するマイクロフォンと通話スイッチなどを設けて、検出空間である浴室2内と浴室2外との間で通話手段を構成させると良い。
【0075】
具体的には、図4に示すように、本実施形態では、操作パネル4内に第2マイクロフォン4dおよび通話スイッチ4eを設けるとともに、制御装置5に第1フィルター手段である第1バンドパスフィルター5aと第2フィルター手段である第2バンドパスフィルター5bとが設けられている。
【0076】
第1バンドパスフィルター5aは、マイクロフォン3aにて入力された音響から上述の特定周波数成分のみを抽出するフィルターである。この抽出する特定周波数成分は少なくとも二つ以上の成分を切り替えて抽出するか、または同時に抽出して、抽出した周波数成分の絶対レベルで所定の音響の有無を検出すると良い。
【0077】
また、第2バンドパスフィルター5bは、被検知者と浴室2外との間で通話する際に、マイクロフォン3aに入力される被検知者の音声を、例えば2000〜4000HZの特定周波数成分を除去または減衰するフィルターであって、これにより、浴室2内での反響音や共鳴音などによる音割れや耳障りな音が除去または減衰されて明瞭な音声とすることができる。
【0078】
ここで、本実施形態における第1フィルター手段5aによる特定周波数成分の抽出について、浴室2内に侵入する音および浴室2内で発生する音のうち代表的な音について解析したので図5ないし図9に基づいて説明する。図5は浴槽内で身体を動かした際にお湯が動いてチャプンと発した音、図6は浴室外で車両が走行したときの音、図7は浴室2の近傍でドアを激しく閉じたときの音、図8はシャワーヘッドをラックに引っかけて洗い場に向けて注いでいるシャワーの音、図9はシャワーヘッドを手に持って身体にシャワーを浴びているときの音である。また、各図における(a)はマイクロフォン3aにて検出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(b)はその音を高速周波数変換したときの0.5秒間のピーク値の軌跡の特性図、(c)はマイクロフォン3aにて検出した音をバンドパスフィルター5aにより2600〜4000HZの特定周波数成分を抽出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(d)は、(c)における楕円で示した部分を拡大した特性図である。
【0079】
まず、図5および図6について説明すると、(a)の振幅変動の特性図を比較すると、音圧レベル的には大差がなくこの状態では判別が困難である。そこで、(b)に示すように高速周波数変換して比較すると図6の音の方が500HZ近傍以上で音圧レベルが減衰していることが分かる。次に、本発明によるバンドパスフィルター5aにより特定周波数成分を抽出させて比較してみると、(c)および(d)に示すように、図5の音の方が図6の音に比べて音圧レベルが明らかに大きい。
【0080】
そこで、図中に示すように第1閾値(L1)と第3所定時間(T3)を設定することで、図6の外部から侵入する音は第1閾値(L1)を満足することができない。これにより、浴室2外から侵入する音に惑わされることなく、浴室2内での人の動作に伴なって発する音を検出できる。
【0081】
次に、図7に示す浴室2の近傍でドアを激しく閉じたときの音について説明すると、(a)では、音発生直後の振幅が他の音に比べて大きいために、縦軸の音圧レベルの値が約1/5に縮小されている。そして、その音を本発明によるバンドパスフィルター5aにより特定周波数成分を抽出させてみると、図7(d)に示すように、第1閾値(L1)を越えてる部位が瞬発的に数箇所みられるが、同時に第3所定時間(T3)を満足していない。万一仮に、第3所定時間(T3)を満足するときであっても、後述するがその後の所定の時間の範囲内(T4からT5)に再度この検出音がなければ、先に検出した検出音を無効と判定することで、より確実に音響の有無を検出できる。
【0082】
次に、図8と図9はともにシャワーを開いたときの音を解析したもので、シャワーヘッドをラックに引っかけて洗い場に向けて注いでいるときのシャワー音である図8は、単調で音圧レベルも比較的低く、第1閾値(L1)および第3所定時間(T3)を越えてる部位はほとんど認められない。一方、図9のシャワーヘッドを手に持って身体にシャワーを浴びているときの音では、絶えず音圧レベルが変動し、第1閾値(L1)および第3所定時間(T3)を充分に満足するものであって確実に検出できる音である。
【0083】
なお、ここでは、浴室内で検出できる音を代表される浴槽内の音に基づいて、第1閾値(L1)および第3所定時間(T3)によって設定して区分したが、これに限らず、浴室内に給湯する図示しない給湯器などの給湯装置から、給湯装置が運転、停止を表わす給湯運転情報である給湯運転信号を制御装置5に入力させて、浴室内に給湯しているか否かを判定させてシャワーまたは水栓などが開いたままなのかを検出しても良い。
【0084】
このときには、第1閾値(L1)および第3所定時間(T3)の代わりに第2閾値(L1)および第6所定時間(T6)に変更することで、より確実に判別できる。
【0085】
また、ここではマイクロフォン3aにて検出した音をそのままの波形で説明したが、一般的に、音の有無を電気的に処理する場合には、一旦AC・DCインバータで交流成分を直流成分に変換して、直流成分の立ち上がりで閾値を越えたか否かを判定し、立ち下がりの時間までに所定時間を維持できていたかを判定するものである。本発明では、そのような判定手段を言及するものではない。
【0086】
ただし、具体的な判定手段としてAC・DC変換より判定する場合、変換時の時定数を以下のように設定することにより、シャワーまたは水栓が開いたままなのか否かをより確実に判別できることを見出したので、以下、図5(e)、図8(e)および図8(f)に基づいて説明する。
【0087】
図5(e)および図8(e)は、それぞれの(d)に示す波形の+側を半波整流して、第1時定数である時定数2m秒でAC・DC変換した直流成分、固定閾値と第1時定数よりも長い第2時定数である時定数12m秒でAC・DC変換した変動閾値を加算した合成閾値および直流成分が合成閾値を超えている範囲を示すものである。
【0088】
また、図8(f)は、(c)における2重線の楕円で示した部分を上述の(e)と同様に合成閾値を求めて、直流成分が合成閾値を超えている範囲を示すものである。
【0089】
まず、図5(e)について説明すると、チャプンと発した音が入力されると、直流成分および変動閾値はそれぞれの時定数で上昇を始める。このとき、変動閾値は時定数が大きいので直流成分の上昇よりも遅れながら上昇するため、直流成分は直ちに合成閾値を超える。
【0090】
入力音声の下降に伴なって、時定数の小さい直流成分は緩やかに下降を始めるが、変動閾値は時定数が大きいのでほとんど低下することなく安定した値を保っている。そのため、直流成分が合成閾値を超えている範囲は第7所定時間(T7)以上となり、入浴者が動作していると判別される。
【0091】
また、シャワーヘッドをラックに引っかけて洗い場に向けて注いでいるシャワーの音を入力する図8(e)においても、同様にシャワーを出し始めたときには、直流成分が合成閾値を超えている範囲は第7所定時間(T7)以上となり、入浴者が動作していると判別される。
【0092】
しかし、シャワーを開いたまま放置した図8(f)においては、AC・DC変換する以前の波形B部は、図8(e)に示す波形A部と同程度であるが、それ依然の連続的なシャワー音より変動閾値が安定的に大きくなっており、一時的に大きめの音声が入力されても、直流成分が合成閾値を超えている範囲は第7所定時間(T7)未満となり、検出されずに入浴者は動作していないと判別できる。
【0093】
これにより、シャワーや水栓などを開いたまま放置された場合、出し始めだけを検出して、それ以降の放置状態を検出しないので、放置中は入浴者は動作していないものと、より確実に判別できる。
【0094】
次に、第2実施形態による被検知者の異常動作状態を判定する制御処理について、図10に示す制御装置5の制御フローチャートに基づいて説明する。
【0095】
まず、モニターが開始(ステップ130)されると、ステップ310にて、ドアなどを激しく閉じるような単発的な音を検出しなくする第2タイマー(例えば20〜30秒程度)、検出音の発生間隔をカウントする第3タイマー(T5、例えば数秒程度)、および被検知者に異常の有無を問い掛けるまでの無音状態をカウントする第5タイマー(T1、例えば1分程度)のカウントを開始する。
【0096】
次のステップ320では、給湯運転情報の判定手段であって、浴室内に給湯するために図示しない給湯装置が運転しているか停止しているかを判定するものであり、給湯信号が有れば給湯装置が運転され、給湯信号が無ければ給湯装置が停止されている。
【0097】
給湯信号が無ければステップ330に移行して、バンドパスフィルター5aによる特定周波数成分の抽出後の音響の有無を判定するための第1閾値(L1)および音響の持続時間判定用第1タイマーの時間設定のための第3所定時間(T3)を設定する。なお、給湯信号が有ればステップ340において、第1閾値(L1)および第3所定時間(T3)よりも大きい第2閾値(L1)および第6所定時間(T6)を設定する。
【0098】
次に、被検知者の異常動作状態を判定する第1判定手段である第1異常判定手段のステップ140aに移行して、設定された第1、または第2閾値(L1、L2)以上か否かを判定する。そして、第1、または第2閾値(L1、L2)以上であれば、さらに浴室2内での被検知者の行動音かどうかを判定するための音響判定ルーチン400に移行する。また、逆に第1、または第2閾値(L1、L2)以下であれば、異常時の処理ルーチン500に移行する。
【0099】
検出された音響が第1、または第2閾値(L1、L2)以上となった時点でステップ410にてこの音響の持続時間を確認するための持続時間判定用第1タイマーがカウント開始される。次に、ステップ420にて、第1タイマーが設定された第3または第6所定時間(T3またはT6)をタイムアップしたか否かを判定する。タイムアップしていないときには、ステップ310にリターンして再度音響の検出を繰り返す。一方タイムアップしたときには、ステップ430に移行して第2タイマーにて単発的な音を無効とするか否かを判定する。
【0100】
ここで、第2タイマーがタイムアップしていないときに、つまり、無音時間が比較的短い場合には、浴室内での 行動が活発であり、万一浴室内での被検知者の動作に伴なわない音響を一部検出したりしても、人体異常検知からは全く問題がないため、ステップ450に移行して、第2、第5、第6および第7タイマーをリセットする。つまり、ここで被検知者が行動中であると設定される。
【0101】
また、ステップ430にて、第2タイマーがタイムアップした場合には、被検知者は暫くの間動作を停止していたことになる。そこで、もしこの動作停止が何らかの不慮の事故によるものであれば、例えば外部からの音響を検出して、被検知者が動作中であると判定してしまうと警報を発するのが遅れてしまう。そのために、何らかの関係で偶発的に検出してしまった単発的な音響を排除するため、次のステップ440にて再確認するようにしてある。
【0102】
すなわち、ステップ440にて、第3タイマーによって第1、または第2閾値(L1、L2)以上、および第3または第6所定時間(T3またはT6)以上の検出音を最後に検出してからの時間、つまり検出音の発生間隔を判定している。
【0103】
ここで、第3タイマーがタイムアップしていれば単発的な音としてステップ450は実行せず(第2、第5、第6および第7タイマーをリセットせず)、言換えれば、被検知者は動作中ではないと判定して、ステップ460の第1、第3タイマーのリセットのみ実行する。
【0104】
次にステップ470、480および490に移行する。これらのステップでは一旦第1、または第2閾値(L1、L2)以上、および第3または第6所定時間(T3またはT6)以上の検出音を検出した場合、第4所定時間(T4、例えば1秒程度)の間次の音響検出を停止する。これは、図7に示す、ドアを激しく閉じたときの単発的な音でも極短い時間レベルで解析しても、いくつかのピーク値を有した複数の音響群となるため、それらを一つの音響として捕えるために実行する。その後、ステップ310にリターンして音響のモニターを繰り返す。
【0105】
次に、異常時の処理ルーチン500について説明する。まず、ステップ510にて、持続時間判定用第1タイマーをリセットする。次に第1判定手段である第1異常判定手段のステップ140bに移行し第5タイマーにて無音状態の持続時間を確認する。ここで、第5タイマーがタイムアップしていない場合には、異常状態に至っていないと判定して、ステップ310にリターンして、音響のモニターを繰り返す。
【0106】
一方、第5タイマーがタイムアップしている場合には、次の報知手段であるステップ150aに移行し、例えば「大丈夫ですか?」とか「どうかしましたか?」などの音声信号により被検知者に異常の有無を問い掛けるとともに、問い掛けへの応答時間待ち時間第6タイマーのカウントを開始する。この問い掛けは断続的に行なうため、問い掛け中は音響の検出を中断し、問い掛けと問い掛けとの合間に被検知者からの応答の判定を行なえば良い。
【0107】
なお、本実施形態では、この問い掛けのときに用いる音声信号は、第1バンドパスフィルター5aにより抽出する特定周波数成分を予め除去または減衰させたものである。これにより、浴室内に報知される問い掛けの音声が被検知者の動作音と誤判断することがなく、かつ報知中であっても正確な第1情報を得ることができる。
【0108】
次に、応答手段であるステップ160aに移行して被検知者からの応答の有無を判定する。ここで、応答ありが第6タイマーがタイムアップする前であれば、ステップ310にリターンして、音響のモニターを繰り返す。また、ここで応答があれば上述した音響判定ルーチン400にて判定し正常であると判定する。
【0109】
そして、第6タイマーがタイムアップしたら、第6所定時間(例えば十数秒程度)に被検知者から応答なしとして判定し警報手段であるステップ180に移行する。このステップ180では、引き続き被検知者に問い掛けを行なうとともに、浴室2外の居室にいる人に被検知者に異常が発生したことを警報する。この警報は初期段階として小レベル程度の出力信号で拡声器4bにより警報音を発するものである。また、同時にこの警報による処置がなされたか否かを判定するための判定待ち第7タイマー(例えば十数秒程度)のカウントを開始する。
【0110】
そして、ステップ190aの第7タイマーがタイムアップしたら、被検知者の異常に対する処置が行われていないと判定し次の警報手段であるステップ200に移行する。ステップ200では、引き続き被検知者に問い掛けを行なうとともに、浴室2外の居室にいる人に被検知者に異常が発生したことをステップ180よりも大きなレベルの出力信号で警報を出し続けてステップ210に移行する。ステップ210では、解除スイッチ4cで解除操作が行なわれたかを判定する。解除操作がなければステップ200に戻り警報を出し続け、解除操作が行われるとステップ100にリターンする。
【0111】
以上の第2実施形態によれば、検出された音響を第1バンドパスフィルター5aによって特定周波数成分に抽出することにより、浴室2内の音の有無をより正確にかつ容易に検出できる。また、浴室2内で発生する音から、少なくとも二つ以上の特定周波数成分を切り替えて抽出するか、または同時に抽出することにより、浴室2の大きさの変化より共鳴または共振周波数などが変動しても確実に浴室2内で発生する音が検出できる。
【0112】
また、浴室2内で発生する音のうち、比較的大きく、かつ持続時間が長い音だけを抽出することにより、浴室2外から侵入する音に、第1バンドパスフィルター5aにより抽出される特定周波数成分が減衰しきれずに残っていても、正確かつ容易に浴室2内の音を検出できる。
【0113】
また、浴室2に隣接する脱衣室や洗面室などで、ドアや戸棚の扉などを勢いよく閉じるような単発音は、その後再現がなければ、実質無音状態であると判定するため、万一浴室2外からの単発的な音を検出しても、実質無音状態であると判定するため被検知者の異常動作状態を判定するときに誤検出を防止できる。
【0114】
また、給湯装置の運転を示す給湯運転情報(ステップ320)を制御装置5に設けるとともに、その給湯信号の有無によって、具体的には、被検知者が浴槽内にたし湯をしたり、洗い場でシャワーを浴びるなど水栓やシャワーを開いて給湯動作をしたときに、浴室2内の音が異なるため、第2閾値(L2)または/および第2所定時間(T6)に変更することにより、たとえ水栓やシャワーが開かれたままの状態が継続されているときにおいては、被検知者の継続的動作を伴なわない繰り返し音または繰り返し振動に重畳されているので、被検知者の動作音や動作による振動のみを検出して確実に被検知者の異常動作状態を判定することができる。
【0115】
また、報知手段(ステップ150a)による音声信号を、予め第1バンドパスフィルター5aにより抽出する特定周波数成分を除去または減衰させることにより、報知中であっても被検知者の動作音のみを正確に検出することができる。
【0116】
(他の実施形態)
以上の実施形態では、音をマイクロフォン3aにて検出して音響波形をそのままモニターするか特定周波数成分に抽出するかのいずれかによって異常動作状態を判定する判定手段について説明したが、これに限らず、浴室2内の振動を検出する振動ピックアップなどを用いて、振動を検出し振動波形をモニターして異常動作状態を判定することでも良い。なお、洗い場や浴槽が一体で形成されているバスユニットなどの浴室では、振動波形を用いて異常動作状態を判定するときには振動音が伝達し易い壁面などに振動ピックアップを配設すると振動の検出精度が向上する。
【0117】
また、第1実施形態では、応答判定手段であるの応答なしの判定の後に第2判定手段である第2異常判定手段のステップ170の判定手段を備える説明をしたが、これに限らず、音響波形が無音領域を第1所定時間(T1)経過して応答判定手段(ステップ160)で応答なしであれば第2異常判定手段のステップ170を省略し、次の警報手段を実行させることでも良い。これにより、いち早く警報手段を実行させることができる。
【0118】
また、以上の実施形態では、報知手段であるステップ150、150aを浴室2内の被検知者に対して音声信号によって問い掛けを実行したが、警告音として報知させても良い。しかも、この警告音が浴室2外側に発するように構成させても良い。これにより、浴室2外部に存在する人への異常の予知警告として万全を期することができる。
【0119】
また、以上の実施形態では、浴室2内への被検知者の入退室を検出する入室検出手段として、被検知者までの距離を検出する測距手段である赤外線測距センサー3bを用いて説明したが、これに限らず、モニターの開始手動スイッチ、浴室扉2aの開閉信号、被検知者の通過信号、浴室2の照明スイッチなどを検出することで被検知者の入退室を検出することでも良い。さらに、浴室2においては、シャワーまたは浴室の温水栓などの流水の開始信号などを検出することで被検知者の入退室を検出することでも良い。
【0120】
また、マイクロフォン3aに入力される被検知者の音声を、第2バンドパスフィルター5bによって特定周波数成分が除去または減衰されて拡声器4bから出力されることにより、浴室2内での反響音や共鳴音などによる音割れや耳障りな音が除去または減衰されて明瞭な音声とすることができる。
【0121】
また、マイクロフォン3a、赤外線測距センサー3bおよび報知器3cをリモコンパネル3内に配設したが、洗い場2bや浴槽2cに給湯を行う給湯装置などのリモコンパネルなどに内蔵させても良い。これにより、給湯装置の付加機能が向上する。
【0122】
また、以上の実施形態では、浴室2内に適用した人体異常検知装置1について説明したが、これに限らず、本発明である人体異常検知のための検出空間としては、洗面室、便所、あるいは老人室など介護を必要とする被検知者を対象とした居室に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における人体異常検出装置1の全体構成を示す搭載説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態における制御装置5の制御フローを示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態における信号処理部の音響波形特性および移動距離特性を示す特性図である。
【図4】本発明の第2実施形態における人体異常検出装置の全体構成を示す搭載説明図である。
【図5】浴室2内で発するチャプン音を(a)はマイクロフォン3aにて検出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(b)はその音を高速周波数変換したときのピーク値の軌跡の特性図、(c)はマイクロフォン3aにて検出した音を第1バンドパスフィルター5aにより2600〜4000HZの特定周波数成分を抽出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(d)は(c)における楕円で示した部分を拡大した特性図、(e)は(d)の+側を半波整流してAC・DC変換したときの直流成分が合成閾値を超えている範囲を示す特性図である。
【図6】浴室2外で発する車の走行音を(a)はマイクロフォン3aにて検出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(b)はその音を高速周波数変換したときのピーク値の軌跡の特性図、(c)はマイクロフォン3aにて検出した音を第1バンドパスフィルター5aにより2600〜4000HZの特定周波数成分を抽出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(d)は(c)における楕円で示した部分を拡大した特性図である。
【図7】浴室2外で発するドアを閉じる音を(a)はマイクロフォン3aにて検出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(b)はその音を高速周波数変換したときのピーク値の軌跡の特性図、(c)はマイクロフォン3aにて検出した音を第1バンドパスフィルター5aにより2600〜4000HZの特定周波数成分を抽出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(d)は(c)における楕円で示した部分を拡大した特性図である。
【図8】浴室2内で発するシャワー音を(a)はマイクロフォン3aにて検出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(b)はその音を高速周波数変換したときのピーク値の軌跡の特性図、(c)はマイクロフォン3aにて検出した音を第1バンドパスフィルター5aにより2600〜4000HZの特定周波数成分を抽出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(d)は(c)における楕円で示した部分を拡大した特性図、(e)は(d)の+側を半波整流してAC・DC変換したときの直流成分が合成閾値を超えている範囲を示す特性図、(f)は(c)における2重線の楕円で示した部分をAC・DC変換したときの直流成分が合成閾値を超えている範囲を示す特性図である。
【図9】浴室2内で発するシャワーを浴びる音を(a)はマイクロフォン3aにて検出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(b)はその音を高速周波数変換したときのピーク値の軌跡の特性図、(c)はマイクロフォン3aにて検出した音を第1バンドパスフィルター5aにより2600〜4000HZの特定周波数成分を抽出した経過時間(秒)に対する振幅変動の特性図、(d)は(c)における楕円で示した部分を拡大した特性図である。
【図10】本発明の第2実施形態における制御装置5の制御フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
3a…マイクロフォン(検出手段)
3b…赤外線測距センサー(入室検出手段、測距手段)
3c…報知器
4b…拡声器
4d…第2マイクロフォン
5a…第1バンドパスフィルター(第1フィルター手段)
5b…第2バンドパスフィルター(第2フィルター手段)
L1、L2…第1閾値、第2閾値
120…暗騒音記憶手段(記憶手段)
140、140a…第1異常判定手段(第1判定手段)
150、150a…報知手段
160…応答判定手段
170…第2異常判定手段(第2判定手段)
180、200…警報手段

Claims (13)

  1. 検出空間内の音または振動を検出する検出手段(3a)と、
    検出空間内への被検知者の入室を検出する入室検出手段(3b)と、
    前記入室検出手段(3b)にて被検知者を検出してモニター動作を開始し、前記検出手段(3a)にて検出した音または振動を示す第1情報に基づいて、被検知者の異常動作状態を判定する第1判定手段(140、140a)とを備えた人体異常検知装置において、
    前記第1判定手段(140、140a)は、前記検出手段(3a)にて検出する音または振動を示す第1情報に基づいて、第1フィルター手段(5a)により特定周波数成分を抽出し、実質無音状態または無振動状態であることを検出して、被検知者の異常動作状態を判定するものであって、
    前記第1判定手段(140、140a)は、前記第1フィルター手段(5a)により抽出された特定周波数成分のうち、所定の第1閾値(L1)以上、かつ第3所定時間(T3)以上継続された音または振動を検出音または検出振動として、実質無音状態または無振動状態でないことを検出して、被検知者の異常動作状態を判定し、
    前記検出空間とは浴室であって、前記浴室内に給湯する給湯装置および前記給湯装置の運転、停止を示す給湯運転情報が備えられ、前記給湯装置の運転を示す前記給湯情報が入力されたときに、前記第1判定手段(140、140a)は、前記所定の第1閾値(L1)または/および前記第3所定時間(T3)を、前記第1閾値(L1)および第3所定時間(T3)よりも大きい第2閾値(L2)または/および第6所定時間(T6)に変更し、第2閾値(L2)または/および第6所定時間(T6)以上継続された音または振動を検出音または検出振動として検出することにより、前記給湯装置が運転されている状態にあっても実質無音状態または無振動状態でないことを検出し、被検知者の異常動作状態を判定することを特徴とする人体異常検知装置。
  2. 前記入室検知手段(3b)は、被検知者までの距離を検出する測距手段(3b)であることを特徴とする請求項1に記載の人体異常検知装置。
  3. 前記第1判定手段(140、140a)は、音または振動を示す前記第1情報が所定時間の間実質無音状態または無振動状態であることを検出して、被検知者の異常動作状態を判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の人体異常検知装置。
  4. 前記第1判定手段(140、140a)は、前記測距手段(3b)にて検出した距離情報から被検知者の移動を示す第2情報を求め、前記第2情報に基づいて、被検知者の異常動作状態を判定する第2判定手段(170)を備え、前記第2判定手段(170)が前記第2情報に基づいて実質変化しないことを検出し、かつ音または振動を示す前記第1情報が所定時間の間実質無音状態または無振動状態であることを検出して、被検知者の異常動作状態を判定することを特徴とする請求項3に記載の人体異常検知装置。
  5. 前記第1判定手段(140、140a)は、前記入室検知手段(3b)にて被検知者を検出しないときに、前記検出手段(3a)にて検出する音または振動を示す第1情報を暗騒音情報または暗振動情報として記憶する記憶手段(120)を有し、前記した実質無音状態または無振動状態であることを検出する際の基準値として、前記暗騒音情報または暗振動情報を用いることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の人体異常検知装置。
  6. 前記第1フィルター手段(5a)は、抽出する特定周波数成分として少なくとも2つ以上の成分を切り替えて抽出するか、または同時に抽出するように構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の人体異常検知装置。
  7. 前記第1判定手段(140、140a)は、前記所定の第1閾値(L1)以上、かつ第3所定時間(T3)以上継続された音または振動を前記検出音または前記検出振動として検出しても、その後の所定の範囲時間(T4〜T5)内に、再び前記検出音または前記検出振動を検出しないときに、実質無音状態または無振動状態であることを検出して、被検知者の異常動作状態を判定することを特徴とする請求項6に記載の人体異常検知装置。
  8. 前記第1判定手段(140、140a)は、前記第1フィルター手段(5a)により抽出された特定周波数成分を、所定の第1時定数でAC・DC変換して直流成分にするとともに、前記第1時定数よりも長い第2時定数でAC・DC変換して変動閾値 とし、これに固定閾値を加算して合成閾値として、直流成分が前記合成閾値を第7所定時間(T7)以上超えているときに、実質無音状態または無振動状態でないと判定することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の人体異常検知装置。
  9. 前記第1判定手段(140、140a)が被検知者の異常動作状態を判定したとき被検知者に報知する報知手段(150、150a)を備え、かつ前記第1判定手段(140、140a)は、被検知者の異常動作状態を判定したとき前記報知手段(150、150a)により被検知者に報知した後に、被検知者の異常の有無を判定する応答判定手段(160)を有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の人体異常検知装置。
  10. 前記報知手段(150、150a)から出力される音声は、前記第1フィルター手段(5a)により抽出される特定周波数成分が予め除去された音声であることを特徴とする請求項9に記載の人体異常検知装置。
  11. 前記第1判定手段(140、140a)によって検出空間内にいる被検知者の異常動作状態を判定したときに、浴室外へ警報を出力する警報手段(180、200)を有することを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の人体異常検知装置。
  12. 前記報知手段(150、150a)および前記警報手段(180、200)は、音声を出力する拡声器(4b)や報知器(3c)により構成されるとともに、前記検出手段(3a)がマイクロフォン(3a)により構成され、前記拡声器(4b)の近傍に音声を入力する第2マイクロフォン(4d)が付加されることで、前記検出空間内と外とは、双方向に通話可能な通話手段が設けられることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の人体異常検知装置。
  13. 前記マイクロフォン(3a)により入力された音声のうち、第2フィルター手段(5b)により特定周波数成分が除去された音声で前記拡声器(4b)より出力することを特徴とする請求項12に記載の人体異常検知装置。
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