JP2005071188A - 異常検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】浴室等の熱源を有する場所や暗い状態の環境であっても、人間の動作しているか否か等を簡単に検出することができるとともに、安価な異常検出装置を提供する。
【解決手段】異常検出装置1は浴室壁面に設置され、入浴者の心停止等の異常事態を検出するようになっている。異常検出装置1は処理回路部2、スピーカ3、マイクロホン4から構成されており、スピーカ3から発せられた計測音は浴室の壁面、天井や、入浴者60等で反射し、反射した計測音は直接音とともにマイクロホン4で集音され、処理回路部2で信号処理が行われる。処理回路部2では、スピーカ3とマイクロホン4との間の浴室内音響伝達関数を算出し、この音響伝達関数の時間的変化を監視することで、入浴者が静止しているのか、動作しているのかを判断し、異常を検出する。
【選択図】 図2
【解決手段】異常検出装置1は浴室壁面に設置され、入浴者の心停止等の異常事態を検出するようになっている。異常検出装置1は処理回路部2、スピーカ3、マイクロホン4から構成されており、スピーカ3から発せられた計測音は浴室の壁面、天井や、入浴者60等で反射し、反射した計測音は直接音とともにマイクロホン4で集音され、処理回路部2で信号処理が行われる。処理回路部2では、スピーカ3とマイクロホン4との間の浴室内音響伝達関数を算出し、この音響伝達関数の時間的変化を監視することで、入浴者が静止しているのか、動作しているのかを判断し、異常を検出する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、住居内における住人の事故や、留守宅への不審者の侵入等の居住空間内の異常を自動的に検出することができる異常検出装置に関する。
近年、住居内のセキュリティや高齢者の見守りなどの必要性が高まっている。例えば、高齢者の浴室における心停止の事故や、留守宅への不審者の侵入等の事態が発生しており、これらを防止する手段として赤外線センサ、画像センサ等を用いて侵入者の存在、不存在や人が動作しているか静止しているか等を検出するようにしている。
画像センサを用いる検出方法としては、検出対象となる空間内に撮像装置を設け、撮像装置で撮像した画像から被監視者を認識する画像認識装置により、被監視者が一定時間静止したことを検出して警報を発するようにした検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、赤外線センサを用いる検出方法としては、検出空間内に赤外線測距センサとマイクロホンを設け、被検知者の行動から生じる音をマイクロホンで検出した音響波形と赤外線測距センサにて検出した被検知者の移動距離とに基づいて被検知者の異常動作状態を判定するようにした異常検出装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−276237号公報
特開2003−99878号公報
しかし、上記従来の画像センサを用いる技術では、輝度情報、色情報等に基づいて異常動作を検出するので、同色の情報があると判断が困難であり、夜などの暗い環境では判別が困難になる。また、画像情報が他人に見られることによるプライバシーの問題がある。一方、赤外線センサを用いる従来技術では、浴室等にお湯などの熱源が存在すると、その熱源からの熱線が赤外線センサに入力されてしまい、異常検出の妨げになる。
また、身体に装着するタイプのセンサとして、脈拍や血圧、加速度のセンサなどが考えられるが、高齢者等にとっては常に身に付けていなければならないという煩わしさがあるとともに、外部からの不審な侵入者を検出することに利用できない。さらに異常時に通報し、救助を求めるなどの通信手段が必要であるが、通信装置を含めて高価なものとなっていた。
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、浴室等の熱源を有する場所や暗い状態の環境であっても、人が動作しているか否か等を簡単に検出することができるとともに、安価に構成できる異常検出装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、空間へ計測音を放射する計測音発信部と、前記計測音発信部から空間を伝達してきた計測音を受信する計測音受信部と、前記計測音を生成して前記計測音発信部へ供給し、前記計測音受信部からの受信信号を処理する処理回路部とを備え、前記処理回路部は前記計測音発信部と前記計測音受信部との間の空間の音響伝達特性を計測し、この音響伝達特性の状態から空間内の異常を検出することを特徴とする異常検出装置である。
また、請求項2記載の発明は、前記処理回路部は前記計測音発信部と前記計測音受信部との間の空間の音響伝達関数を逐次同定する適応フィルタを構成し、同定動作中の適応フィルタ係数の時間差分情報に基づき音響伝達特性の変動の有無を検出することを特徴とする請求項1記載の異常検出装置である。
また、請求項3記載の発明は、前記処理回路部は前記計測音発信部と前記計測音受信部との間の空間の音響伝達関数を相互相関法に基づいて計測を行い、各計測における計測結果差分情報に基づき音響伝達特性の変動の有無を検出することを特徴とする請求項1記載の異常検出装置である。
また、請求項4記載の発明は、前記計測音発信部は音声信号も出力することができるとともに、前記計測音受信部は音声信号も受信することができるようにして音声通話機能を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3記載の異常検出装置である。
また、請求項5記載の発明は、前記処理回路部に外部装置からの制御信号入力部を設け、前記外部装置からの制御信号に応じて異常検出動作の開始、停止を行うことを特徴とする請求項1〜請求項4記載の異常検出装置である。
また、請求項6記載の発明は、前記処理回路部に外部音発生装置からの音響信号入力部を設け、前記音響信号入力部へ入力された音響信号を前記計測音発信部から放射される計測音として用いることを特徴とした請求項1〜請求項5記載の異常検出装置である。
本発明によれば、異常検出装置からの計測音出力から異常検出装置への計測音入力に至るまでの間の空間の音響伝達特性を計測し、この音響伝達特性の変動から空間の音響特性の変動を検出するようにしているので、例えば浴室内のお湯などの熱源により検出に誤動作が生じることがなく、真っ暗な環境でも使用することができるとともに、プライバシーを侵害する心配がない。
また、宅内インタホンに組み込むことが容易であるので、装置を安価に提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明の異常検出装置が浴室に設置された例を示す構成図である。
図1に示すように、異常検出装置1は浴室壁面に設置され、入浴者60の心停止等の異常事態を検出するようになっている。異常検出装置1は処理回路部2、計測音発信部としてのスピーカ3、計測音受信部としてのマイクロホン4から構成されており、スピーカ3から発せられた計測音(音響信号)は浴室の壁面、天井や、入浴者60等で反射し、反射した計測音(音響信号)はスピーカ3からマイクロホン4に直接届く直接音とともにマイクロホン4で集音され、処理回路部2で信号処理が行われる。
異常検出装置1の内部構成を詳しく示したのが図2である。上述したように、異常検出装置1は、処理回路部2、スピーカ3、マイクロホン4で構成されているが、処理回路部2はさらにスピーカアンプ5、マイクアンプ6、D/A変換器(Digital to Analog Converter)7、A/D変換器(Analog to Digital Converter)8、計測部9から構成されている。
また、計測部9は、加算器10、適応フィルタ11、NLMS(Normalized Least Mean Square)12、信号発生部13、判断部14から構成されている。
次に、異常検出装置1の動作を説明する。
時刻をk(kは離散値)で表し、信号発生部13から発生する信号をx(k)、適応フィルタ11からの出力をy(k)、A/D変換器8からの出力をd(k)、加算器10の出力をe(k)とkの関数で表しておく。
信号発生部13は計測音(音響信号)を生成するためのデジタル信号を発生させるものであり、例えば、各周波数成分に対して同じ強さを持つ白色雑音を発生させるようになっている。信号発生部13で作成された計測音x(k)はD/A変換器7でアナログ信号に変換され、スピーカアンプ5で信号増幅されてスピーカ3から計測用の音響信号として浴室の空間に放射される。この音響信号は浴室空間の壁面、天井、床、浴槽、入浴者60等で反射して反射音を生成し、スピーカ3からマイクロホン4に直接届く直接音とともにマイクロホン4で集音される。
マイクロホン4に入力された音響信号は、マイクアンプ6で信号増幅され、A/D変換器8によりデジタル信号に変換される。このデジタル信号d(k)は計測部9内の加算器10へ入力されて適応フィルタ11からの出力信号y(k)と減算される。計測部9では、常時、スピーカ3とマイクロホン4との間の浴室内空間の音響伝達関数を適応フィルタ11により同定している。この音響伝達関数はスピーカ3から放射される音響信号が白色雑音である場合には、インパルス応答として計測される。
上記同定を行うために適応フィルタ11では、加算器10において計測部9からの出力信号(A/D変換器8の出力信号)d(k)と計測部9への入力信号(適応フィルタ11の出力信号)y(k)の誤差e(k)(e(k)=d(k)−y(k))が0になるように適応フィルタの係数が更新される。
適応フィルタの係数更新アルゴリズムとしてNLMS12が使用されており、誤差信号e(k)が最小二乗法により最小となるように適応フィルタの係数を更新する。適応フィルタの係数を逐次更新するアルゴリズムは以下のように表される。
適応フィルタ11における適応デジタルフィルタの係数ベクトルをW、適応フィルタ11への入力信号ベクトルをX、係数更新ステップサイズパラメータ(スカラ)をμ、ノルムを‖‖で表すと、
W(k+1)=W(k)+2×μ×e(k)×X(k)/‖X(k)‖
ここで、W及びXは、下記のように長さnのベクトルである。
W(k+1)=W(k)+2×μ×e(k)×X(k)/‖X(k)‖
ここで、W及びXは、下記のように長さnのベクトルである。
W(k)=[W1(k),W2(k),・・・・,Wn(k)]T
X(k)=[x1(k),x2(k),・・・,xn(k)]T
なお、Tは転置を表す。また、W(k)は音響伝達関数(音響伝達特性)を表すので、適応フィルタ11への入力信号x(k)と適応フィルタ11からの出力信号y(k)との関係は、
y(k)=W(k)T×X(k)となる。ここでTは転置を表す。
X(k)=[x1(k),x2(k),・・・,xn(k)]T
なお、Tは転置を表す。また、W(k)は音響伝達関数(音響伝達特性)を表すので、適応フィルタ11への入力信号x(k)と適応フィルタ11からの出力信号y(k)との関係は、
y(k)=W(k)T×X(k)となる。ここでTは転置を表す。
浴室内で入浴している人が、洗髪などの動作をしている場合には、計測部9で同定する音響伝達関数が時々刻々変化するので、適応フィルタの係数は次々と更新される。したがって、フィルタ係数の時系列な変化を観測し、時系列データの差分を計測することにより、音響特性の変動、すなわち入浴者60が動作中であるか否かを検出することができる。
上述した例では、実際には計測部9の出力と入力との間の音響伝達関数を求めていることになるが、スピーカ3、マイクロホン4、スピーカアンプ5、マイクアンプ6、D/A変換器7、A/D変換器8の音響伝達特性は固定であるためその影響はほとんどなく、実質的にスピーカ3とマイクロホン4との間の浴室内空間の音響伝達関数とみなして良い。
また、厳密に音響伝達関数を求める必要があるならば、スピーカ3、マイクロホン4、スピーカアンプ5、マイクアンプ6、D/A変換器7、A/D変換器8の各音響伝達関数は把握できるので、これを用いて補正すれば良い。
なお、NLMSアルゴリズムにおいて、信号発生部13の計測音信号に各周波数成分に対して同じ強さを持つ白色雑音を用いる利点は、音声信号などでは入力信号xの隣り合うサンプル間(x(k)、x(k+1))の相関が強いため、最小二乗法の係数更新による収束が遅くなる傾向があるが、白色雑音では隣り合うサンプル間の相関が非常に弱く最も良く収束することにある。さらに、一般的に白色雑音を用いると各周波数成分の強さが均一なため、周波数成分の変動がわかりやすいという効果がある。
次に、判断部14では、NLMS12で更新されるフィルタ係数を取得し、そのフィルタ係数の時間的な差分を常時監視しており、フィルタ係数の差分の値があらかじめ設定した閾値を越えた場合は、入浴者60は動作していると判断するが、閾値を超えない場合は入浴者60は静止していると判断する。
図4、図5を参照してさらに詳しく説明する。
ΔW(k)=W(k)−W(k−1)を考える。このΔW(k)は、時刻k−1から時刻kへのフィルタ係数の変化量を表す。そして、ベクトルΔW(k)の各成分の2乗和をとったものをP(k)とする。
図4はこのP(k)を縦軸に、時刻kを横軸にして表したグラフであり、閾値が定められている。Δtは時刻k−1と次の時刻kまでの時間間隔を表している。NLMS12で更新されるフィルタ係数に基づき、判断部14はΔtごとにP(k)を算出して監視を行い、閾値を越えた場合に変動量が有意である(人が移動している)と判断し、閾値を超えない場合は変動量が有意でない(人が静止している)と判断する。閾値には、例えばP(k)をW(k)の大きさで正規化した量を用いることが考えられる。
次に図5に示すように判断部14は、人が移動(動作)していると判断した時間と、人が静止していると判断した時間を計数しており、静止していると判断した期間の継続時間(静止継続時間)があらかじめ設定しておいた設定値(例えば30秒)を越えると、異常が発生したとして警報を発するようにしている。
警報を発生させる手段としては、図示はしていないがブザー等を異常検出装置内に設けて鳴らすようにしても良いし、判断部14が信号発生部13に指示して一時的に警告音信号を発生させるようにし、スピーカ3を通して入浴者60に警告音を発生するようにしても良い。この警告音に対しても入浴者60が反応せず、静止状態を継続している場合には、判断部14は入浴者60の心停止等の異常事態が発生したと判断して、警報を外部へ通報する。
次に、図2とは異常検出のアルゴリズムが異なる異常検出装置を図3に示す。
図3に示す異常検出装置は、スピーカ3、マイクロホン4、処理回路部20から構成されており、処理回路部20は、スピーカアンプ21、マイクアンプ22、D/A変換器23、A/D変換器24、計測部25で構成されている。また、計測部25は、FFT(First Fourier Transform)26、FFT(First Fourier Transform)27、伝達関数演算部28、信号発生部29、判断部30により構成されている。
信号発生部29で計測用の信号として例えば白色雑音がデジタル信号で生成される。信号発生部29で発生したデジタル信号x(k)(kは離散値)は、FFT26で高速フーリエ変換されて周波数領域の信号X(ω)(ωは周波数を表す)となり、伝達関数演算部28に送られる。
一方、D/A変換器23に入力されたデジタル信号x(k)はアナログ信号に変換され、スピーカアンプ21で信号増幅されてスピーカ3から計測用の音響信号として浴室空間に放射される。この音響信号は浴室壁面、天井、床、入浴者60等により反射音を生成し、スピーカ3からマイクロホン4に直接届く直接音とともにマイクロホン4で集音される。
マイクロホン4に入力された音響信号は、マイクアンプ22で増幅され、A/D変換器24でデジタル信号y(k)に変換されてFFT27に送られる。FFT27では送られてきたデジタル信号y(k)を高速フーリエ変換して周波数領域の信号Y(ω)(ωは周波数を表す)に変換し、伝達関数演算部28に送られる。
伝達関数演算部28では、音響伝達関数(音響伝達特性)を算出するため相互相関法に基づき、入力されるX(ω)、Y(ω)を用いて以下のような演算を行う。まず、X(ω)の共役複素数をX′(ω)、平均処理を< >と表せば、X(ω)のオートスペクトルA(ω)は、
A(ω)=<X(ω)×X′(ω)>で示される。オートスペクトルとは自身の信号の周波数スペクトルのことである。
A(ω)=<X(ω)×X′(ω)>で示される。オートスペクトルとは自身の信号の周波数スペクトルのことである。
次に、上記同様にY(ω)の共役複素数をY′(ω)、平均処理を< >と表せば、X(ω)、Y(ω)の2つの信号のクロススペクトルC(ω)は、
C(ω)=<X(ω)×Y′(ω)>で示される。クロススペクトルとは、2つの信号に共通する変動成分の周波数スペクトルのことである。
C(ω)=<X(ω)×Y′(ω)>で示される。クロススペクトルとは、2つの信号に共通する変動成分の周波数スペクトルのことである。
伝達関数演算部28では、上記のようにオートスペクトル、クロススペクトルを算出した後、音響伝達関数T(ω)=A(ω)/C(ω)を算出し、このデータを判断部30へ送出する。時刻k−1の伝達関数をTk-1(ω)、時刻kの伝達関数をTk(ω)とすると、時刻k−1から時刻kへの変化量ΔT(ω)は、ΔT(ω)=Tk(ω)−Tk-1(ω)と表される。判断部30では、伝達関数演算部28から送られてきたデータからこのΔT(ω)を次々に算出する。
上記ΔT(ω)の各成分の2乗和をとったものをP(k)とすれば、上述した実施例と同様に図4、図5の判定手法を用いることができる。P(k)の値が、図4に示す閾値を越える場合には、人が移動していると判断し、閾値を超えない場合には人が静止していると判断する。
そして、図5に示すように、判断部30は静止したと判断した時間を計数して、静止継続時間があらかじめ設定された値(例えば30秒)を超えると異常が発生したとして警告音を発生させる。この警告音に対しても入浴者60が反応せずに静止状態を継続している場合には、入浴者60の心停止等の異常事態が発生したとして警報を外部へ通報する。
次に、図6は、異常検出装置1が組み込まれた宅内インタホン31の設置例を示し、図7は複数の宅内インタホン31により構成された宅内インタホンシステムを示す。
ところで、一般に複数の機能を備えた宅内インタホンの構成は、例えば図8のようになっている。複数機能を備えた宅内インタホンは、他のインタホンと通話をするためのスピーカ32、マイクロホン33や、スピーカアンプ61、マイクアンプ62、D/A変換器63、A/D変換器64、DSP(Digital Signal processor)65、RAM66、ROM67等から構成されており、例えば、音声エコーキャンセラなどの信号処理をDSP65で行わせている。
そして、インタホンで通常行われる通話機能以外の機能に切り替える場合は、その機能に関するソフトウエアをROM67からDSP65に読み込んで、そのソフトウエアにしたがってDSP65が処理を行う。
そこで、あらかじめROM67に異常検出装置1の計測部(図2では計測部9、図3では計測部25)での信号処理に相当するソフトウエアを記憶させておき、異常検出装置として動作させる場合に、インタホンのパネル操作等によりROM67から異常検出に関する信号処理ソフトウエアをDSP65に読み込ませて処理するようにすれば、簡単に異常検出装置が組み込まれた宅内インタホン31を実現することができる。図2、図3と図8を比較してもわかるように、かなりの部品が共用でき、安価に機能を実現することができる。
上記のように構成された宅内インタホン31は、図6に示すように、リビング、キッチン、寝室に設置されており、各部屋に設置された宅内インタホンからそれぞれが異なる計測音(音響信号)を発生させて留守宅の異常を検出するようになっている。宅内インタホンを留守宅モードに設定すると、それぞれのインタホンに組み込まれた異常検出装置は住人が外出するに必要な時間が経過した後、動作を開始する。各異常検出装置は計測音を発生し、図2、図3で示したような計測動作を行う。不審者が留守宅に侵入した場合には、音響伝達関数(音響伝達特性)に変化が生じるので、音響伝達関数の変化を判断部14、30等で検出すると、異常検出装置は信号伝送線34を介して例えば外出した住人の携帯電話に異常警報を送信する。
図9は複数の宅内インタホン31と電気錠35により構成された宅内インタホンシステムを示す。電気錠35は、図6に示された宅内構成図において、例えば玄関の扉の部分に設置されている。
図9に示すように、電気錠35は宅内インタホンシステム上の特定の宅内インタホンと接続されている。住人が外から電気錠35を施錠した場合に電気錠からの施錠信号が制御線を介して宅内インタホン31に伝達され、その施錠信号は信号伝送線34を介して他の宅内インタホンにも伝達される。宅内インタホン31は留守宅モードになり、異常検出装置は計測動作を開始する。
上記同様に、不審者が留守宅に侵入した場合には、音響伝達関数(音響伝達特性)に変化が生じるので、音響伝達関数の変化を判断部14、30等で検出すると、異常検出装置は信号伝送線34を介して外出した住人に異常警報を発信する。
以上のように、異常発生時の通報に際しても、既存の宅内インタホンシステムの通報システムを利用することで、大きなシステムの変更を施さずとも、通報が可能となる。さらに、宅内機器のスイッチと連動させれば、留守時のみだけでなく、浴室に入浴中だけシステム動作させることもできる。
次に、音響伝達特性を計測するための計測音に、電波放送受信装置やオーディオ装置等の外部音発生装置からの音響信号を用いる異常検出装置の例を示したのが図10、図11である。
異常検出装置41はテレビ40と接続されており、テレビの音声信号が異常検出装置41に入力されるようになっている。また、この異常検出装置41は、宅内インタホン31と同様な機能を有するもので他の各部屋のインタホンと接続されており、通話機能等を備えている。
異常検出装置41の音響伝達特性の計測アルゴリズムが図2の方式であるとするならば、図11のような構成となる。図2と異なる部分として信号発生部13の替りに、音響信号入力部として音声信号入力部53が設けられており、この音声信号入力部53にはテレビ40からの音声信号が入力される。
この例では、音声信号入力部53としてA/D変換器が用いられており、テレビ40からの音声信号を音声信号入力部53でデジタル信号に変換する。変換されたデジタル信号は適応フィルタ51とNLMS52に送られて処理される。また、音声信号入力部53からD/A変換器に送られたデジタル信号はアナログ信号に変換され、スピーカアンプ45で増幅されてスピーカ43から浴室空間に計測音として放射される。この音響信号は浴室空間の壁面、天井、床、浴槽、入浴者60等で反射して反射音を生成し、スピーカ43からマイクロホン44に直接届く直接音とともにマイクロホン44で集音される。
マイクロホン44に入力された音響信号は、マイクアンプ46で信号増幅され、A/D変換器48によりデジタル信号に変換される。その後の音響伝達関数の同定の方法や入浴者60が静止しているか、動作しているかの判断方法は図2、図4、図5と同じであるので省略する。
以上のように、音響伝達関数を測定する信号として浴室内のテレビの音声信号を用いれば、テレビを見ながら異常事態の検出を行えるので入浴者60にとっても快適である。図11の例では、外部音発生装置としてテレビという電波放送受信器を用いているが、ラジオ、インターネットを経由した音楽であっても良いし、また、CD、MDなどのオーディオ装置やDVDビデオ等のAV装置であっても良い。
なお、図1や図10では、計測音発生部としてのスピーカと計測音受信部としてのマイクロホンは一つの装置内で近づけて配置されているが、スピーカとマイクロホンを分離して部屋の任意の場所に各々別個に配置することもできる。
1 異常検出装置
2 処理回路部
3 スピーカ
4 マイクロホン
5 スピーカアンプ
6 マイクロホン
7 D/A変換器
8 A/D変換器
9 計測部
10 加算器
11 適応フィルタ
12 NLMS
13 信号発生部
14 判断部
60 入浴者
2 処理回路部
3 スピーカ
4 マイクロホン
5 スピーカアンプ
6 マイクロホン
7 D/A変換器
8 A/D変換器
9 計測部
10 加算器
11 適応フィルタ
12 NLMS
13 信号発生部
14 判断部
60 入浴者
Claims (6)
- 空間へ計測音を放射する計測音発信部と、
前記計測音発信部から空間を伝達してきた計測音を受信する計測音受信部と、
前記計測音を生成して前記計測音発信部へ供給し、前記計測音受信部からの受信信号を処理する処理回路部とを備え、
前記処理回路部は前記計測音発信部と前記計測音受信部との間の空間の音響伝達特性を計測し、この音響伝達特性の状態から空間内の異常を検出することを特徴とする異常検出装置。 - 前記処理回路部は前記計測音発信部と前記計測音受信部との間の空間の音響伝達関数を逐次同定する適応フィルタを構成し、
同定動作中の適応フィルタ係数の時間差分情報に基づき音響伝達特性の変動の有無を検出することを特徴とする請求項1記載の異常検出装置。 - 前記処理回路部は前記計測音発信部と前記計測音受信部との間の空間の音響伝達関数を相互相関法に基づいて計測を行い、
各計測における計測結果差分情報に基づき音響伝達特性の変動の有無を検出することを特徴とする請求項1記載の異常検出装置。 - 前記計測音発信部は音声信号も出力することができるとともに、前記計測音受信部は音声信号も受信することができるようにして音声通話機能を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3記載の異常検出装置。
- 前記処理回路部に外部装置からの制御信号入力部を設け、
前記外部装置からの制御信号に応じて異常検出動作の開始、停止を行うことを特徴とする請求項1〜請求項4記載の異常検出装置。 - 前記処理回路部に外部音発生装置からの音響信号入力部を設け、
前記音響信号入力部へ入力された音響信号を前記計測音発信部から放射される計測音として用いることを特徴とした請求項1〜請求項5記載の異常検出装置。
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2003
- 2003-08-26 JP JP2003302133A patent/JP2005071188A/ja not_active Withdrawn
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