JP3820956B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は冷凍サイクルを用いた加熱、除湿運転により乾燥、除湿を目的とした空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の空気調和機の内部構造を示す概念図である。図8において、2は加熱器である凝縮器、4は冷却器である蒸発器で、これらは図2に示すように、圧縮機1、凝縮器2、絞り装置3、蒸発器4および圧縮機1が冷媒配管20によって順次接続された冷凍サイクルを構成している。尚、詳細には蒸発器4と圧縮機1との間にアキュームレータを介在させるなど適宜の部材が介在しているが、ここでは説明を省略する。また、絞り装置3は毛細管、電磁弁などを適用することができる。5は空気調和機内に形成された風路の凝縮器2下流側に設けられた送風機、14は風路の入口である吸込口、16は風路の出口である送風口、13は送風口16に接続された空気調和機外部部材である送風ダクトである。
【0003】
送風機5によって吸込口14から外気(被空調空間外であり、屋外とは限らない)を吸い込み発生する空気流は、吸込口14、蒸発器4、凝縮器2、送風機5、送風口16の順に風路内を流れ、送風口16に接続された送風ダクト13に調和空気が供給される。その際、蒸発器4で冷媒と空気とが熱交換をし、潜熱・顕熱冷房が行なわれ、次いで凝縮器2で冷媒と空気とが熱交換をし、加温される。このため、圧縮機により圧縮加熱された冷媒は速やかに凝縮される。このようにして温度低下を抑制しながら除湿された空気が被空調空間へと供給される。
【0004】
図9は他の従来の空気調和機の内部構造を示す概念図である。図9において、冷凍サイクルの構成は図8の場合と同様で図2のように構成される。凝縮器2は空気調和機内上段に形成された上部風路10内に設けられ、蒸発器4は空気調和機内下段に形成された下部風路11内に設けられている。5は上部風路10内であって凝縮器2下流側に設けられた送風機、6は下部風路11内であって蒸発器4下流側に設けられた冷気排気用送風機、14は上部風路10の入口である吸込口、15は下部風路11の入口である冷却器吸込口、16は上部風路10の出口である送風口、9は下部風路11の冷気排気口に設けられた冷気排気用ダンパ、13は送風口16に接続された空気調和機外部部材である送風ダクト、7は上部風路10と下部風路11との連通口に設けられた冷気混合用ダンパで、それぞれの風路内の凝縮器2、蒸発器4の下流側で、且つ送風機5、冷気排気用送風機6の上流側に位置する。
【0005】
外気温度が比較的低い場合、冷気混合用ダンパ7を閉状態にして上部風路10と下部風路11とを独立させる(加温運転)。送風機5によって吸込口14から外気(被空調空間外であり、屋外とは限らない)を吸い込み発生する空気流は、吸込口14、凝縮器2、送風機5、送風口16の順に上部風路10内を流れ、送風口16に接続された送風ダクト13に調和空気が供給される。また、冷気排気用送風機6によって冷却器吸込口15から外気(同上)を吸い込み発生する空気流は、冷却器吸込口15、蒸発器4、冷気排気用送風機6、冷気排気用ダンパ9が設けられた冷気排気口の順に下部風路11内を流れ、冷気排気口より再び外部へ排気される。その際、凝縮器2で冷媒と空気とが熱交換をして加温され、相対湿度の低い乾燥した調和空気が得られる。また、蒸発器4で冷媒と空気とが熱交換をし、潜熱・顕熱冷房が行なわれる。このようにして乾燥した空気が被空調空間へと供給される。
【0006】
外気温度が比較的高い場合、冷気混合用ダンパ7を開状態にして上部風路10と下部風路11とを連通口にて連通状態にすると共に、冷気排気用ダンパ9を閉状態にする(除湿運転)。また、冷気排気用送風機6を停止させる。送風機5によって吸込口14から外気(被空調空間外であり、屋外とは限らない)を吸い込み発生する空気流は、吸込口14、凝縮器2へと導かれる上部風路10内を流れ、同様に送風機5によって冷却器吸込口15から外気(同上)を吸い込み発生する空気流は、冷却器吸込口15、蒸発器4、連通口、凝縮器2へと導かれる下部風路内を流れ、凝縮器2の手前で合流し、混合された空気は凝縮器2、送風機5を経て送風口16へと導かれ、送風口16に接続された送風ダクト13に調和空気が供給される。その際、蒸発器4で冷媒と空気とが熱交換をし、潜熱・顕熱冷房が行なわれ、除湿・冷却された空気と上部風路10から取り込まれる外気とが合流し混合される。混合した空気は凝縮器2で冷媒と空気とが熱交換をして加温され、顕熱、潜熱共に下げられた相対湿度の低い乾燥した調和空気が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の空気調和機は以上のように構成されているので、図8に示されたものでは運転の切り替えができず、必ず蒸発器を経る除湿しかできない。このため、外気温度が低い場合には、調和空気の温度が低くなるという課題があった。
【0008】
また、図9に示されたものでは運転の切り替えができるが、除湿運転時には、蒸発器を通過した空気と凝縮器を通過した空気を合流させて混合するため、凝縮器には蒸発器によって潜熱・顕熱冷房した空気ではなく、外気温湿度状態の吸込空気がそのまま送られることになる。このため、圧縮機により圧縮加熱された冷媒は速やかに凝縮されにくいという課題があった。
【0009】
また、加温運転時に冷気混合用ダンパを閉じ、除湿運転時に冷気混合用ダンパを開くと、送風量が変化してしまう或いは凝縮温度が下がり過ぎ、充分な加熱量が得られないという課題があった。
【0010】
この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、効率が良く、加熱量が得られやすい空気調和機を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る空気調和機は、圧縮機、凝縮器、絞り装置および蒸発器を順次冷媒配管で接続した冷凍サイクルと、前記蒸発器を経ず前記凝縮器へ至る第1の風路と、前記蒸発器を経て前記凝縮器へ至る第2の風路と、前記第2の風路に設けられた冷気混合用ダンパと、、前記凝縮器を通過する空気流を発生させ被空調空間に送風する送風機と、前記蒸発器により冷却された空気を前記凝縮器を介さずに排気する冷気排気用送風機と、を備えたものである。
【0012】
また、前記第1の風路に風量調整用ダンパを備えたものである。
【0013】
また、冷気混合用ダンパと風量調整用ダンパとの開閉度を逆方向へ制御する制御手段を備えたものである。
【0014】
また、被調和空気温度を検出する温度検出手段と、検出された被調和空気温度に基づいて、被調和空気温度が下がった場合には前記風量調整用ダンパの開閉度を小さくし、前記凝縮器を通過する風量を減少させる制御手段を備えたものである。
【0015】
また、被調和空気温度を検出する温度検出手段と、検出された被調和空気温度に基づいて、被調和空気温度が下がった場合には前記冷気混合用ダンパの開閉度を小さくし、前記風量調整用ダンパの開閉度を大きくする制御手段を備えたものである。
【0016】
また、前記凝縮器を通過する風量が一定になるよう前記風量調整用ダンパの開閉度を制御する制御手段を備えたものである。
【0017】
また、前記凝縮器を通過する空気流を発生させる送風機と、前記冷気混合用ダンパの開閉度に応じて風量が一定となる方向に送風機の風速を制御する制御手段とを備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下この発明の実施の形態を図面について説明する。図1はこの発明における空気調和機の内部構造を示す概念図である。図1において、2は加熱器である凝縮器、4は冷却器である蒸発器で、これらは図2に示すように、圧縮機1、凝縮器2、絞り装置3、蒸発器4および圧縮機1が冷媒配管20によって順次接続された冷凍サイクルを構成している。尚、詳細には蒸発器4と圧縮機1との間にアキュームレータを介在させたり、圧縮機1と凝縮器2との間から絞り装置3と蒸発器4との間へ至る電磁弁付きのホットガスバイパス回路を接続させるなど適宜の部材が介在しているが、ここでは基本回路の説明を明確にするため省略する。また、絞り装置3は毛細管、電磁弁などを適用することができる。
【0019】
凝縮器2は空気調和機内上段に形成された上部風路10内に設けられ、蒸発器4は空気調和機内下段に形成された下部風路11内に設けられている。5は上部風路10内であって凝縮器2下流側に設けられた送風機、6は下部風路11内であって蒸発器4下流側に設けられた冷気排気用送風機、14は上部風路10の入口である吸込口、15は下部風路11の入口である冷却器吸込口、16は上部風路10の出口である送風口、9は下部風路11の冷気排気口に設けられた冷気排気用ダンパ、13は送風口16に接続された空気調和機外部部材である送風ダクト、7は上部風路10と下部風路11との連通口に設けられた冷気混合用ダンパで、連通口は上部風路10の凝縮器2上流側と下部風路11の蒸発器4と冷気排気用送風機6との間を連通している。21は凝縮器2の吸込温度を検出する温度センサ、22は温度センサ21の検出温度を入力すると共に、冷気混合用ダンパ7および冷気排気用ダンパ9の開閉度を多段階に制御する制御部である。
【0020】
次に冷凍サイクルの動作について説明する。空気調和機の運転スイッチをONする(S1のON)と、運転指令によって冷凍サイクルおよび送付機5が運転を開始する(S2)。冷媒は圧縮機1で加熱圧縮された後、凝縮器2へ送られ、空気を加熱することによって凝縮される。凝縮された冷媒は絞り装置3にて減圧され、低圧低温冷媒となる。更に冷媒は蒸発器4へ送られ、空気を冷却除湿することにより蒸発し、再び圧縮機に戻ってくる。そして、この冷凍サイクルを繰り返すことにより、冷媒は蒸発器4で空気より熱量を奪うことにより空気を冷却除湿し、奪った熱量と圧縮に使用した動力エネルギ(「入力」という)を凝縮器2で放熱することにより空気を加熱する。即ち、冷媒と熱交換する空気は凝縮器2では加温され、相対湿度の低い空気となり、蒸発器4では潜熱・顕熱冷房され、湿度、温度共低い空気となる。
【0021】
次に運転モードについて図3のフローチャートに沿って説明する。外気温度が比較的高い場合、空気調和機は除湿運転を行なう。この場合、制御部22は温度センサ21によって検出される凝縮器2の吸い込み温度に基づき、この吸い込み温度が所定温度以上の場合、除湿運転を選択し(S3の除湿運転)、冷気混合用ダンパ7を開状態とし(S4)、冷気排気用ダンパ9を閉状態とする(S5)よう制御する。このようなダンパの制御によって、除湿運転時には吸込口14から凝縮器2へと至る第1の風路と、冷却器吸込口15から蒸発器4、連通口を経て凝縮器2へと至る第2の風路とが形成される。除湿運転時には冷気排気用送風機6を停止状態とする(S6)。
【0022】
送風機5の運転により冷却器吸込口15から吸い込まれた外気は蒸発器4にて冷媒と熱交換を行ない、潜熱・顕熱冷房が行なわれる。蒸発器4を通過した空気は連通口を経て、吸込口14から吸い込まれてくる外気と合流、混合する。吸込口14から吸い込まれた外気は混合されることで冷却され、全体として除湿冷却された混合空気が凝縮器2へ流入する。流入した混合空気は凝縮器2で再加熱されて所望の調和空気となる。調和空気は送風機5を経て吹出口16より空気調和機外部の吹き出しダクト13へと吐出され、被空調空間へ供給される。従って、凝縮器2には冷却された空気が供給されることになり、凝縮温度が低くなるため、図4に示すように入力が小さくなる。このように、除湿運転時には蒸発器4を経て凝縮器2に至る第2の風路を形成するよう冷気混合用ダンパ7を制御するので、凝縮器の効率が良く、入力の小さな空気調和機とすることができる。また、蒸発器4をバイパスする第1の風路により、凝縮器の吸い込み温度が下がり過ぎることを防止でき、加温しやすい空気調和機とすることができる。
【0023】
外気温度が比較的低い場合、空気調和機は加温運転を行なう。この場合、制御部22は温度センサ21によって検出される凝縮器2の吸い込み温度に基づき、この吸い込み温度が所定温度未満の場合、加温運転を選択し(S3の加温運転)、冷気混合用ダンパ7を閉状態とし(S7)、冷気排気用ダンパ9を開状態とする(S8)よう制御する。このようなダンパの制御によって、加温運転時には吸込口14から凝縮器2へと至る第1の風路は形成されるが、冷却器吸込口15から蒸発器4、連通口を経て凝縮器2へと至る第2の風路は連通口を閉ざされることによって閉状態となり、代わりに冷却器吸込口15から蒸発器4を経て冷気排気用送風機6へ至る下部風路が形成される。そして、冷気排気用送風機6を運転状態とする(S9)。
【0024】
冷気排気用送風機6の運転により冷却器吸込口15から吸い込まれた外気は蒸発器4にて冷媒と熱交換を行ない、潜熱・顕熱冷房が行なわれる。蒸発器4を通過した空気は冷気排気用送風機6を経て、冷気排気用ダンパ9が開放されることで開口した冷気排気口から再び外部へ排気される。吸込口14から吸い込まれた外気は、ほぼ外気温湿度の状態を保ちながら凝縮器2へ流入する。流入した空気は凝縮器2で加熱されて相対湿度が低く乾燥した所望の調和空気となる。調和空気は送風機5を経て吹出口16より空気調和機外部の吹き出しダクト13へと吐出され、被空調空間へ供給される。従って、凝縮器2には比較的温度が低くほぼ外気温湿度の状態の空気が供給されることになり、凝縮温度は低く、図4に示すように入力は小さい。このように、加温運転時には蒸発器と凝縮器とが別々の風路に置かれるようダンパを制御するので、凝縮器の吸い込み温度が下がり過ぎることを防止でき、加温しやすい空気調和機とすることができる。その際、外気温度は低いので、凝縮器の効率が良く、入力の小さな空気調和機とすることができる。また、蒸発器は凝縮器と独立した風路に位置し、あたかも室外機としての役割を果たすから、外気温が低い場合に蒸発器を通過した空気温度が低くても被空調空間に供給される調和空気に影響することはなく、凝縮器の能力を高く引き出すことができる。
【0025】
実施の形態2.
図5はこの発明における空気調和機の内部構造を示す概念図である。図5において、図1と同一符号を付した構成は同一のものを指しており、その説明を省略する。8は吸込口に設けられた風量調整用ダンパで、制御部22によって開閉度が制御される。図6は低外気時の加温運転におけるダンパ8の開度制御による風量と全静圧との関係を示す相関図、図7は除湿運転時、加温運転時におけるダンパ8の開度制御による風量と全静圧との関係を示す相関図である。
【0026】
冷凍サイクルの動作については実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。次に運転モードについて図3のフローチャートに沿って説明する。外気温度が比較的高い場合、空気調和機は除湿運転を行なう。この場合、制御部22は温度センサ21によって検出される凝縮器2の吸い込み温度に基づき、この吸い込み温度が所定温度以上の場合、除湿運転を選択し(S3の除湿)、冷気混合用ダンパ7を開状態とし(S4)、冷気排気用ダンパ9を閉状態とし(S5)、さらに吸込口14より吸い込まれる空気が適正風量になるようダンパ8の開閉度を調整するよう制御する。図7の除湿運転時の相関図に示すように、予め除湿運転時のファン特性に応じた風量と全静圧との所定関係に基づいて所定の風量となるようダンパ8の開閉度を制御して機内抵抗を調節する。このようなダンパの制御によって、除湿運転時には吸込口14から凝縮器2へと至る第1の風路と、冷却器吸込口15から蒸発器4、連通口を経て凝縮器2へと至る第2の風路とが形成される。除湿運転時には冷気排気用送風機6を停止状態とする(S6)。
【0027】
送風機5の運転により冷却器吸込口15から吸い込まれた外気は蒸発器4にて冷媒と熱交換を行ない、潜熱・顕熱冷房が行なわれる。蒸発器4を通過した空気は連通口を経て、吸込口14から風量調整用ダンパ8によって風量が調整されて吸い込まれてくる外気と合流、混合する。吸込口14から吸い込まれた外気は混合されることで冷却され、全体として除湿冷却された混合空気が凝縮器2へ流入する。流入した混合空気は凝縮器2で再加熱されて所望の調和空気となる。調和空気は送風機5を経て吹出口16より空気調和機外部の吹き出しダクト13へと吐出され、被空調空間へ供給される。従って、凝縮器2には冷却された空気が供給されることになり、凝縮温度が低くなるため、図4に示すように入力が小さくなる。このように、除湿運転時には蒸発器4を経て凝縮器2に至る第2の風路を形成するよう冷気混合用ダンパ7を制御するので、凝縮器の効率が良く、入力の小さな空気調和機とすることができる。また、蒸発器4をバイパスする第1の風路により、凝縮器の吸い込み温度が下がり過ぎることを防止でき、加温しやすい空気調和機とすることができる。さらに吸込口14から吸い込まれる風量が後述する加温運転時よりも小さくなるよう風量調整用ダンパ8の開閉度を狭める方向へ調整することで、ファン効率が向上し、全体として高効率な空気調和が行なえる。
【0028】
外気温度が比較的低い場合、空気調和機は加温運転を行なう。この場合、制御部22は温度センサ21によって検出される凝縮器2の吸い込み温度に基づき、この吸い込み温度が所定温度未満の場合、加温運転を選択し(S3の加温)、冷気混合用ダンパ7を閉状態とし(S7)、冷気排気用ダンパ9を開状態とする(S8)よう制御する。このようなダンパの制御によって、加温運転時には吸込口14から凝縮器2へと至る第1の風路は形成されるが、冷却器吸込口15から蒸発器4、連通口を経て凝縮器2へと至る第2の風路は連通口を閉ざされることによって閉状態となり、代わりに冷却器吸込口15から蒸発器4を経て冷気排気用送風機6へ至る下部風路が形成される。そして、冷気排気用送風機6を運転状態とする(S9)。
【0029】
冷気排気用送風機6の運転により冷却器吸込口15から吸い込まれた外気は蒸発器4にて冷媒と熱交換を行ない、潜熱・顕熱冷房が行なわれる。蒸発器4を通過した空気は冷気排気用送風機6を経て、冷気排気用ダンパ9が開放されることで開口した冷気排気口から再び外部へ排気される。吸込口14から吸い込まれた外気は、ほぼ外気温湿度の状態を保ちながら凝縮器2へ流入する。流入した空気は凝縮器2で加熱されて相対湿度が低く乾燥した所望の調和空気となる。調和空気は送風機5を経て吹出口16より空気調和機外部の吹き出しダクト13へと吐出され、被空調空間へ供給される。従って、凝縮器2には比較的温度が低くほぼ外気温湿度の状態の空気が供給されることになり、凝縮温度は低く、図4に示すように入力は小さい。
【0030】
温度センサ21によって検出された凝縮器2の吸い込み温度が下がった場合、制御部22は風量調整用ダンパ8の開閉度を小さくする。このような制御により、図6に示すように凝縮器2を通過する風量が減り、全静圧は高くなるから、凝縮温度が高くなる。これを図4について見れば、風量調整用ダンパ8の開閉度を小さくした場合、入力が高くなったことになり、結果的に凝縮器2で放熱する熱量の増加につながって、加熱能力を高くしたことになる。
【0031】
尚、除湿運転時に温度センサ21によって検出された凝縮器2の吸い込み温度が下がった場合で、加温運転をする所定温度にまで下がっていない場合、風量調整用ダンパ8の開閉度を上述の場合と同様に小さくすることで、加熱能力を高めることができる。さらに風量調整用ダンパ8に代えて冷気混合用ダンパ7の開閉度を小さくしても同様な効果が得られる。またさらには風量調整用ダンパ8の開閉度を大きくし、冷気混合用ダンパ7の開閉度を小さくしても同様な効果が得られる。この場合、蒸発器4にて潜熱・顕熱冷房された空気の風量を減らすので、冷気混合用ダンパ7の開閉度制御による温度上昇寄与度合いは風量調整用ダンパ8の開閉度制御による温度上昇寄与度合いよりも大きいので、風量の変化をそれほどもたらすことなく温度調整が行なえるから、全静圧変化が小さく、ダクト13から被空調空間へは確実に調和空気が送り込まれ、効率の良い空調運転が行なえる。
【0032】
また、図7のように加温運転時の風量調整用ダンパ8の開閉度を、除湿運転時の全静圧と等しい機内抵抗になるよう制御部22にて制御することにより、送風機5より送風される風量を、除湿運転時の風量V1と加熱運転時の風量V2とで等しくすることが可能となり、ダクト13の抵抗や風速等の設計が簡単になる。また、凝縮器2を通過する空気流を発生させる送風機5について、冷気混合用ダンパ7や風量調整用ダンパ8の開閉度が変化した場合に、制御部22によってダクト13へ送り込まれる調和空気の風量が一定となる方向に送風機5の風速を変化させるよう制御部22が制御するようにしても良い。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、圧縮機、凝縮器、絞り装置および蒸発器を順次冷媒配管で接続した冷凍サイクルと、前記蒸発器を経ず前記凝縮器へ至る第1の風路と、前記蒸発器を経て前記凝縮器へ至る第2の風路と、前記第2の風路に設けられた冷気混合用ダンパと、前記凝縮器を通過する空気流を発生させ被空調空間に送風する送風機と、前記蒸発器により冷却された空気を前記凝縮器を介さずに排気する冷気排気用送風機と、を備えたので、冷媒の速やかな凝縮ができ、高効率で加熱量が得られやすい空気調和機とすることができる。
【0034】
また、前記第1の風路に風量調整用ダンパを備えたので、風量を調整することにより高効率な空調運転が可能になる。
【0035】
また、冷気混合用ダンパと風量調整用ダンパとの開閉度を逆方向へ制御する制御手段を備えたので、蒸発器への吸込空気量の調整が容易に行なえる。
【0036】
また、被調和空気温度に基づいて、この被調和空気温度が下がった場合には前記風量調整用ダンパの開閉度を小さくし、前記凝縮器を通過する風量を減少させる制御手段を備えたので、被調和空気温度の変化に対して効率的な空調が行なえる。
【0037】
また、被調和空気温度に基づいて、この被調和空気温度が下がった場合には前記冷気混合用ダンパの開閉度を小さくし、前記風量調整用ダンパの開閉度を大きくする制御手段を備えたので、被調和空気温度の変化に対して効率的な空調が行なえる。
【0038】
また、前記凝縮器を通過する風量が一定になるよう前記風量調整用ダンパの開閉度を制御する制御手段を備えたので、空気調和機外部に接続されるダクトの抵抗や風速の設計が簡単になる。
【0039】
また、前記凝縮器を通過する空気流を発生させる送風機と、前記冷気混合用ダンパの開閉度に応じて風量が一定となる方向に送風機の風速を制御する制御手段とを備えたので、ダンパの開閉度を制御しても調和空気を被空調空間へ良好に供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における空気調和機の内部構造を示す概念図である。
【図2】 冷凍サイクルの基本回路図である。
【図3】 この発明における空気調和機の動作フローチャートである。
【図4】 凝縮温度と入力との関係を示す相関図である。
【図5】 この発明の実施の形態2における空気調和機の内部構造を示す概念図である。
【図6】 低外気時の加温運転におけるダンパ8の開度制御による風量と全静圧との関係を示す相関図である。
【図7】 除湿運転時、加温運転時におけるダンパ8の開度制御による風量と全静圧との関係を示す相関図である。
【図8】 従来の空気調和機の内部構造を示す概念図である。
【図9】 従来の他の空気調和機の内部構造を示す概念図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、 2 凝縮器、 3 絞り装置、 4 蒸発器、 5 送風機、 6 冷気排気用送風機、 7 冷気混合用ダンパ、 8 風量調整用ダンパ、 9 冷気排気用ダンパ、 10 上部風路、 11 下部風路、 14 吸込口、 15 冷却器吸込口、 16 送風口、 21 温度センサ、 22 制御部。
Claims (7)
- 圧縮機、凝縮器、絞り装置および蒸発器を順次冷媒配管で接続した冷凍サイクルと、前記蒸発器を経ず前記凝縮器へ至る第1の風路と、前記蒸発器を経て前記凝縮器へ至る第2の風路と、前記第2の風路に設けられた冷気混合用ダンパと、前記凝縮器を通過する空気流を発生させ被空調空間に送風する送風機と、前記蒸発器により冷却された空気を前記凝縮器を介さずに排気する冷気排気用送風機と、を備えたことを特徴とする空気調和機。
- 前記第1の風路に風量調整用ダンパを備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
- 冷気混合用ダンパと風量調整用ダンパとの開閉度を逆方向へ制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の空気調和機。
- 被調和空気温度に基づいて、この被調和空気温度が下がった場合には前記風量調整用ダンパの開閉度を小さくし、前記凝縮器を通過する風量を減少させる制御手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
- 被調和空気温度に基づいて、この被調和空気温度が下がった場合には前記冷気混合用ダンパの開閉度を小さくし、前記風量調整用ダンパの開閉度を大きくする制御手段を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の空気調和機。
- 前記凝縮器を通過する風量が一定になるよう前記風量調整用ダンパの開閉度を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項3または5に記載の空気調和機。
- 前記冷気混合用ダンパの開閉度に応じて風量が一定となる方向に送風機の風速を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項3または5に記載の空気調和機。
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