JP3819495B2 - 椅子式マッサージ機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば施療子を機械的に動かして、或いは袋体からなる施療子を膨脹・収縮させることにより、使用者の身体に刺激を与えてマッサージをする椅子式マッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のマッサージ機は、そのマッサージ効果を施療子の動作のみによって行っている。つまり、使用者の身体に対して例えば叩く、揉む、延ばすなどのマッサージ動作を与えるように施療子を機械的に動かしたり、或いは袋体からなる施療子を膨脹・収縮させるように構成されている。
【0003】
また、マッサージ機ではないが、単なる椅子もしくはマット等において、それらの内部に線状の電気ヒータを蛇行させて組み込んだり、面状の電気ヒータを組み込んだりして、使用者を暖めるようにしたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、前記の機能を得るために既存のマッサージ機の身体を受ける面側に電気ヒータを組み込むことが考えられる。しかし、使用者の身体を受ける面は、使用の都度使用者の体重が加わるところであり、体重は前記面に配置される電気ヒータに対する負荷となるから、その継続的な作用によって電気ヒータに断線などの電気的損傷を生じる恐れが考えられる。したがって、長期間にわたる使用において、使用者の身体を暖める機能を安定して保持することが困難であるという問題があるとともに、断線の場合には断線部分での発熱による影響が周囲に波及する恐れも考えられるという問題もある。
【0006】
その上、電気ヒータはその芯をなす発熱線等のヒータ部の周囲を包んで設けられる電気絶縁被覆を有している。そして、この絶縁被覆自体の熱容量は比較的大きいので、使用者の身体を受ける面が適温になるまでに多少の時間が掛かり、迅速に適温に達して使用者の身体を暖めることができないという問題も考えられる。
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、迅速に適温に達して身体を暖めつつマッサージできるとともに、そのマッサージ上での電気的な諸不具合を解消できる椅子式マッサージ機を得ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、背凭れベースを有した背凭れ部、及び通気性の座面及びこの座面で覆われるベースを有した座部を備え、前記背凭れベースとこれを覆った前記背凭れ部の表布との間に施療子が配置されたマッサージ機本体と、温風吹き出し口を有する温風供給装置と、前記背凭れ部の略幅方向全体にわたって前記背凭れベースの裏面に形成されるとともに温風導入口及びこの温風導入口の軸線延長上から外れて設けられたホース接続口を有した導風チャンバ、及びこのチャンバに臨んで前記背凭れベースを貫通する温風出口を有して、前記背凭れベースと前記表布間に温風を導く背部用導風手段と、前記温風吹き出し口と前記温風導入口とを連通して設けた温風供給ホースと、前記座部のベースの裏面に形成された他の導風チャンバ、及びこのチャンバに臨んで前記座部のベースに形成されて温風を上向きに放出する他の温風出口を有した座部用導風手段と、前記座部用導風手段の導風チャンバと前記ホース接続口とに渡って設けられた導風ホースと、を具備したことを特徴とするものである。
又、前記課題を解決するために、本発明は、背凭れベースを有した背凭れ部、及び通気性の座面及びこの座面で覆われるベースを有した座部を備え、前記背凭れベースとこれを覆った前記背凭れ部の表布との間に施療子が配置されたマッサージ機本体と、温風吹き出し口を有する温風供給装置と、前記背凭れ部の略幅方向全体にわたって前記背凭れベースの裏面に形成されるとともに温風導入口とホース接続口を有した導風チャンバ、及びこのチャンバに臨んで前記背凭れベースを貫通する温風出口を有して、前記背凭れベースと前記表布間に温風を導く背部用導風手段と、前記温風吹き出し口と前記温風導入口とを連通して設けた温風供給ホースと、前記座部のベースの裏面に形成された他の導風チャンバ、及びこのチャンバに臨んで前記座部のベースに形成されて温風を上向きに放出する他の温風出口を有した座部用導風手段と、前記座部用導風手段の導風チャンバと前記ホース接続口とに渡って設けられ、かつ、前記温風供給ホースの風路断面積に比較して風路断面積が小さい導風ホースと、を具備したことを特徴とするものである。
又、本発明では、前記座部用導風手段の温風出口を、前記座部の後部外周位置に対応して設けるとよい。又、本発明では、前記背凭れ部はリクライニング動作が可能であって、前記温風供給ホース及び前記導風ホースが可撓性を有していとよい。
【0015】
本発明において、温風供給装置は温風を発生してマッサージ機本体に供給し、導風手段は供給された温風をマッサージ機本体の使用者を受ける面側に導く。そのため、マッサージ機本体内に導入された温風が導風手段を通してマッサージ機本体の正面等の使用者を受ける面側に導かれて、マッサージ機本体の正面側等が暖められるので、前記温風の熱量で使用者を暖めながら、その状態での施療子の動作により使用者をマッサージできる。このように温風を媒体としてマッサージ機本体の使用者を受ける面側を暖めるから、即熱性に優れる。しかも、電気ヒータを用いないで温風によりマッサージ機本体の使用者を受ける面を暖めるから、使用上において繰り返し加えられる使用者の体重に拘らず、熱源の電気的損傷の恐れがなく、使用者の身体を暖める機能を安定して長期間にわたり保持できる。
【0027】
更に、本発明においては、背部用導風手段の導風チャンバに対する温風導入口と導風ホースの入口部との位置関係により、温風供給装置から背部用導風手段の導風チャンバ内に供給された温風全体が、そのまま直接的に導風ホースに通り抜けることを極力少なくできる。それにより、背部用導風手段の導風チャンバ内に温風を滞留させて、そこから背凭れ部内への温風の導入を確実にでき、その一方で導風チャンバ内の温風の一部を導風ホースを介して座部用導風手段に導いて、座部内に導入できる。
【0029】
又、本発明においては、温風供給ホースと導風ホースとの風路断面積の関係により、温風供給装置から背部用導風手段の導風チャンバ内に供給された温風が導風ホースを流通する際に絞られる。そのため、温風供給ホースから導風チャンバ内に供給された温風の全量が、そのまま直接的に導風ホースを通り抜けることを極力少なくできる。それにより、背部用導風手段の導風チャンバ内に温風を滞留させて、そこから背凭れ部内への温風の導入を確実にでき、その一方で導風チャンバ内の温風の一部を導風ホースを介して座部用導風手段に導いて、座部内に導入できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図1および図2を参照して本発明の第1参考例を説明する。図1(A)(B)は椅子式マッサージ機Aの構成を前後方向から見て示す斜視図であって、この図中1はマッサージ機本体としての椅子本体である。
【0033】
この椅子本体1は、座部2と、この座部2の後側に配設されて座部2に対して所定の角度傾斜して設けられた背凭れ部3と、座部2の両側に位置して設けられた肘掛け部4等を備えている。座部2は支持枠5を備えている。背凭れ部3は支持枠5の後端部にリクライニング動作が可能に図示しないリクライニング機構を介して連結され、肘掛け部4は支持枠5の幅方向両端に夫々連結されている。
【0034】
支持枠5は、座部2の座面の下方に位置して左右方向に延びる水平な第1支持板5aを有しているとともに、後方に突出する水平な第2支持板5bを有している。これら両板5a、5bはいずれも支持枠5の枠部に対してねじ止めや溶接止め等により連結されている。
【0035】
図2に示されるように背凭れ部3は、使用者の背中を受ける背凭れベース6を備え、このベース6の前面にクッション材7を配置するとともに、全体を柔軟性を有した包布8で覆って形成されている。背凭れベース6は硬質な板材等で形成されている。クッション材7は、通気性が良好でかつ緩衝性能を有し、しかも緩衝後に復元性能が高い材料、例えば目の粗いスポンジ、或いは大きめの通気孔を多数開けた目の細かいスポンジ等で形成されている。
【0036】
包布8は背凭れベース6の前側部分を覆う表布8aと後側部分を覆う裏布8bとを縫製してなるものであって、その少なくとも表布8aは通気性を有している。この表布8aはマッサージ機Aの使用者を受ける正面を覆っており、その面に寄り掛かった使用者の背中が接するようになっている。包布8は、例えば袋状に縫製されていて着脱自在であり、必要により取外して洗濯できるようになっている。
【0037】
図1(A)に示されるように座部2には、その幅方向に延びる腿用施療子9および尻用施療子10が配設されている。これら施療子9、10は、気密性を有した軟質なシートを熱溶着等で袋状に加工して形成された袋体からなるものであって、それへの圧縮空気の給排気に伴い膨脹・収縮をして、座部2に腰掛けた使用者の下半身に、膨脹に伴う押圧を与えるとともに、収縮に伴う弛緩を起こさせ、それにより、マッサージをするものである。
【0038】
図1(A)および図2に示されるように背凭れ部3における背凭れベース6の前面には、表布8aの裏面に対向して施療子11〜15が夫々背凭れ部3の幅方向に延びて配設されている。これら施療子11〜15も、気密性を有した軟質なシートを熱溶着等で袋状に加工して形成された袋体からなるものであって、それへの圧縮空気の給排気に伴い膨脹・収縮をして、背凭れ部3に寄り掛かった使用者の上半身の腰部、背中部および首部等に、膨脹に伴う押圧を与えるとともに、収縮に伴う弛緩を起こさせ、それにより、マッサージをするものである。そして、施療子11〜15は例えば前記クッション材7で覆われることなく設けられていて、その膨脹・収縮の影響をクッション材7で減衰されることなく表布8aを介して使用者の上半身に及ぼすようになっている。
【0039】
前記第1支持板5a上には座部2で覆い隠されてユニット化された圧縮空気給排気装置16が配置されている。この装置16は、エアーコンプレッサ、フィルタータンク、ロータリーバルブ、および制御部などを有している。エアーコンプレッサは空気を圧縮して供給するエアー供給器として設けられ、フィルタータンクはエアーコンプレッサから供給される空気の脈動を平滑にするために設けられている。ステッピングモータにより動作されるロータリーバルブは、前記各施療子9〜15をなした袋体に個別に図示しない空気配管を介して接続されており、これら施療子9〜15に対する空気の給排気を選択的に行わせるために設けられている。
【0040】
各種のマッサージモードが設定された制御部は、それへの入力信号に基づいて、エアーコンプレッサの起動・停止と、指定されたマッサージモードにしたがってロータリーバルブの動作を制御して、選択された必要な数の施療子9〜15を同期して或いは非同期に膨脹・収縮させるために設けられている。この制御部には例えばリモート式のコントローラ17が接続され、このコントローラ17の操作により、種々のマッサージモードの中から選択されたモードが、前記制御部に指定されるようになっている。なお、このコントローラ17を出し入れ可能に収容する収容部18が一方の肘掛け部4の外側面に設けられている。
【0041】
前記椅子本体1には温風導入口21と導風チャンバ22とが設けられている。詳しくは、図1(B)および図2に示されるように背凭れ部3における背凭れベース6の裏面には導風チャンバプレート23が取付けられており、これと背凭れベース6との間に導風チャンバ22が形成されている。導風チャンバプレート23の後面部は背凭れ部3の背面に突出されており、その部分に例えば背凭れ部3の幅方向に延びる互いに平行な複数の開口を設けることによって、これら開口からなる温風導入口21を形成している。温風導入口21は椅子本体1外からその内部例えば背凭れ部3内に温風を導入するためのものである。
【0042】
そして、導風チャンバプレート23および導風チャンバ22は、この第1参考例では背凭れ部3に寄り掛かった使用者の腰部に対応する背凭れ部3の下部に、その幅方向略全体にわたって設けられている。しかし、これに代えて本発明では、背凭れ部3の下部以外の場所に設けてもよく、或いは背凭れ部3の下部とそれの両端部から背凭れ部3の上方に向けて夫々延びるように凹状をなして設けるなど任意形状に設けて、使用者に対して加温領域をより多く確保できるようにしてもよい。
【0043】
背凭れベース6の導風チャンバ22に臨んだ部分には、このベース6を厚み方向に貫通する温風出口24が設けられている。温風出口24は例えば多数の小孔によって形成されている。そのため、施療子11〜15が取付けられた背凭れベース6の前面と表布8aとの間は、温風出口24を介して導風チャンバ22に連通されており、導風チャンバ22内に導かれる温風が温風出口24を通って背凭れベース6の前面と表布8aとの間に導かれるようになっている。したがって、導風チャンバ22、導風チャンバプレート23および温風出口24は、背凭れ部3の前面、言い換えれば、椅子本体1の使用者の身体を受ける面、つまり、マッサージ機Aの正面側に温風を導く導風手段を形成している。
【0044】
背凭れ部3の下方に位置された前記第2支持板5b上には温風供給装置25が配置されている。背凭れ部3の背面と対向する下方空間は通常デッドスペースとなるが、そこを利用して温風供給装置25を配置したから、デッドスペースを有効利用できるとともに、この供給装置25をその上方から覆った背凭れ部3で保護できる。
【0045】
この温風供給装置25は、図示しない少なくとも一つの電気ヒータ(熱源)と、全体の発熱量を複数段階に選択するワット数切替え手段を含む制御部と、送風機などを有している。温風供給装置25はその制御部に前記コントローラ17での操作によって与えられる指令に基づいて動作され、選択されたワット数で電気ヒータを発熱した状態で送風を行うことにより温風を生成して吹き出すものである。この温風供給装置25は背凭れ部3の背面に対向する上面にグリル状の温風吹出し口26を有している。この吹出し口26を通って温風は前記温風導入口21に向けて吹出されるようになっている。
【0046】
なお、図1(B)および図2に示されるように温風導入口21の回りに、2点鎖線で示す導風ガイド27を設けてもよい。このガイド27は、例えば温風導入口21の上縁から斜め下方に突出する庇部の幅方向両端に、温風導入口21の左右側縁に沿う三角形状などの側板部を設けてなるものである。こうした導風ガイド27を背凭れ部3の背面に設ける場合には、温風供給装置25から吹出される温風が、温風導入口21の周囲に逃げる無駄を少なくして効果的に温風を温風導入口21に吹込ませることができる点で優れている。
【0047】
前記第1参考例において、椅子本体1に取付けられた袋体からなる各施療子9〜15は、マッサージ機Aの非使用状態では略偏平状をなしている。そして、コントローラ17の操作に従い圧縮空気給排気装置16が動作されることにより、所望のマッサージモードにしたがって膨脹・収縮を繰り返す。つまり、圧縮空気が供給される袋体からなる施療子は、それへの圧縮空気の供給にしたがって徐々に断面が楕円形状となるように膨脹し、最大膨脹時にはその断面が略円形状に膨脹され(図2中2点鎖線参照)、そして圧縮空気の排出にしたがって略偏平な状態に萎むものである。
【0048】
それにより、各施療子9〜15が膨脹する過程で、使用者の背中などの被治療部を徐々に押圧して、この被治療部をストレッチできるとともに、各施療子9〜15の収縮により前記ストレッチを解放して被治療部を弛緩させることができ、こうした繰り返しによってマッサージができる。
【0049】
そして、こうしたマッサージ動作とともに、前記マッサージ機Aは前記コントローラ17により温風供給装置25を動作させて使用できる。そうすると、例えば椅子本体1外に設置された温風供給装置25は、その内部で温風を生成し、この温風を温風吹出し口26から背凭れ部3の背面に露出された温風導入口21に向けて吹出す。
【0050】
そのため、温風導入口21を通って導風チャンバ22に入り込んだ温風は、このチャンバ22内に広がり温風出口24を通って、背凭れベース6の前面とこれを覆った表布8aとの間に吹出し、そこにある施療子11〜15を暖めるとともに表布8aを暖めながら、表布8aを前方に通過する。
【0051】
したがって、使用者は温風により暖められた表布8aを介して背中を暖められる。それにより、使用者の身体をリラックスさせて軟らかくした状態で、施療子11〜15の膨脹・収縮によるマッサージをすることができるから、マッサージ効果を高めることができる。
【0052】
そして、以上のように椅子本体1の正面側にある表布8aを暖めるのに温風を媒体として行うから、椅子本体1内において電気ヒータの発熱を利用する場合に比較して、絶縁被覆等による温度上昇の遅延がなく、即熱性に優れる。しかも、以上のように電気ヒータを用いないで温風により暖めるから、使用上において繰り返し加えられる使用者の体重に拘らず、熱源となる電気ヒータを有した温風供給装置25の電気的損傷の恐れがなく、使用者の身体を暖める機能を安定して長期間にわたり保持できる。
【0053】
しかも、前記温風により背凭れベース6の前面とこれを覆った表布8aとの間にある袋体製の施療子11〜15も暖められ、これら暖められた施療子11〜15を使用者の背中に対し広い面積をもって押圧(これは袋体が圧縮空気の流入により膨脹することで実現される。)できるから、よりマッサージ効果を高めることができる。その上、表布8aは暖かいだけではなく、そこを温風が通過するから、この通過した温風によっても使用者を暖めることができるので、よりマッサージ効果を高めることができるとともに、こうした温風の流動により表布8aおよび各施療子11〜15を暖かい温度に保持できる。
【0054】
さらに、背凭れ部3に導入された温風はその下部に設けた温風出口24を通して前方に導かれるので、その位置に対応する使用者の腰部を集中して暖めることができる。そのため、使用者は身体全体を暖められたような感触を受けるものであり、結果的に、使用者を暖め易く、速くリラックスさせることができる。
【0055】
図3〜図5は本発明の第2参考例を示している。この第2参考例は、温風導入口および温風供給装置等の構成が前記第1の実施の形態とは異なり、それ以外の構成は図3〜図5に図示されない部分を含めて図1および図2に示された前記第1参考例の椅子式マッサージ機と同一ないしは同様な構成である。そのため、図示されない構成については図1および図2をもって代用するとともに、図示される同一ないしは同様な構成部分には第1参考例と同一の符号を付して、それらの構成の説明およびそれに基づく作用効果の説明については省略するが、これら同一ないしは同様な構成部分についても第2参考例に係る椅子式マッサージ機の構成の一部をなすものである。
【0056】
この第2参考例において、温風導入口121は導風チャンバプレート23の背面から一体に突設された筒部によって形成されており、この導入口121は図4R>4および図5等に示されるように背凭れ部3の背面から突出されている。
【0057】
温風供給装置125は、前記各袋体からなる施療子9〜15を膨脹・収縮させる圧縮空気給排気装置と一体化されたユニットとして形成され、背凭れ部3の下方において椅子本体1の下端部から突設された一対の支持ロッド105の上に、背凭れ部3の背面と対向して取外し可能に設置されている。なお、この第2参考例では前記第1参考例において設けた第1、第2の支持板は省略されている。
【0058】
そして、この装置125が備える温風供給部125aは、図示しない少なくとも一つの電気ヒータと、全体の発熱量を複数段階に選択するワット数切替え手段を含む制御部と、送風機などを有している。温風供給装置125は、その制御部に前記コントローラ17での操作によって与えられる指令に基づいて動作され、選択されたワット数で電気ヒータを発熱した状態で送風を行うことにより、温風を生成して吹き出すものである。
【0059】
さらに、温風供給部125aは例えば上面に円形状の温風吹出し口126を有しているとともに、この吹出し口126に差し込み接続された温風供給ホース127を有している。このホース127は可撓性を有したもので形成され、例えば蛇腹ホースを採用している。この温風供給ホース127の先端部は比較的硬質な筒状をなしていて、前記筒状の温風導入口121に着脱可能に嵌合して接続されるようになっている。
【0060】
また、図4に示されるようにユニットからなる温風供給装置125はその周面例えば前面に空気配管のコネクタ128を有している。このコネクタ128は椅子本体1の背面部に設けられた空気配管のコネクタ129に着脱可能に接続され、その接続により、温風供給装置125内の図示しない圧縮空気給排気部で生成される圧縮空気の各施療子9〜15に対する給排気が可能になっている。
【0061】
温風供給装置125は、その底面に前記2本の支持ロッド105に渡って載置されるベース板130を有し、これを支持ロッド105上に位置決めして載せた状態で、コネクタ128を椅子本体1のコネクタ129に接続するとともに、温風供給ホース127の先端部を椅子本体1の温風導入口121に接続して使用される(図3参照)。なお、この状態において温風供給装置125は背凭れ部3の下方空間のデッドスペース内に配置されるから、スペースを有効利用できる。また、必要に応じて、前記各接続を解除して椅子本体1から温風供給装置125を分離できる(図4参照)。しかも、そのコネクタ128、129の着脱に際しても、ベース板130の曲がった両端縁が一対の支持ロッド105に係合して幅方向に位置決めされるので、この位置決め下において支持ロッド105の軸方向に沿って温風供給装置125をスライドさせて、容易に行うことができる。
【0062】
このように温風供給装置125を椅子本体1に対して着脱できるので、この椅子式マッサージ機Aを持ち運ぶ場合に、椅子本体1と温風供給装置125を個別に持ち運ぶことができる。したがって、運搬重量が軽くなって容易に運搬を行うことができる。
【0063】
前記構成の第2参考例においても、温風で椅子本体1に座った使用者の背中を腰部を中心として暖めながら施療子9〜15の膨脹・収縮によりマッサージするので、前記第1参考例と同じ作用を得ることができる。
【0064】
その上、温風供給装置125が、その温風吹出し口126と背凭れ部3の温風導入口121とに渡って設けられる温風供給ホース127を有して、このホース127を通して背凭れ部3内に温風を導入するから、供給される温風のすべてを無駄なく確実に温風導入口121に導入させることができる。しかも、背凭れ部3はリクライニング動作をするが、蛇腹ホースからなる温風供給ホース127は可撓性があるから、温風導入口121への前記無駄のない温風導入機能を、リクライニング動作による背凭れ部3の位置変更に拘らずに、それに応じた温風供給ホース127の可撓変形により保持できる。
【0065】
図6および図7は本発明の第3参考例を示している。この第3参考例は、マット式マッサージ機Bに適用した例を示している。
【0066】
この第3参考例において、マッサージ機本体としてのマット部201には、図6に示すように下面側に硬質な発泡ポリウレタンフォームからなる方形な板状の台部材210が設けられ、この台部材210の上面部には図7に示されるように台部材210の幅方向に延びる施療子211a〜211hが取付けられている。これら施療子211a〜211fの構成は前記第1参考例において説明した施療子と同じであるので、ここでの説明は省略する。
【0067】
施療子211a〜211hには夫々折り曲げ可能なエアーホース212a〜212hの一端が接続され、これらホース212a〜212hの他端はマット部201の縁部に設けた接続部214に接続されている。これら施療子211a〜211hおよびエアーホース212a〜212hは通気性を有する布等からなる包布213で覆われている。包布213は表布213aと裏布213bとを縫製してなる。
【0068】
施療子211a〜211hは、夫々エアーホース212a〜212hを介して後述のエアー供給部からの圧縮空気の給排気によって膨脹・収縮して、マット部201上の使用者の被施療部を押圧・弛緩してマッサージするものである。
【0069】
マット部201の前記接続部214が設けられている近傍の縁部には温風導入口215が設けられ、この導入口215には温風ガイド本管216aが接続されている。温風ガイド本管216aからは複数本の温風ガイド分岐管216bが分岐されていて、これら本管216aおよび分岐管216bは折り曲げ可能である。
【0070】
温風ガイド本管216aはマット部201の側縁に沿って延びて配置されている。温風ガイド分岐管216bはマット部201の幅方向に沿って延びて配置されているとともに、これら分岐管216bの夫々は上向きの温風噴出口216eを複数有している。温風ガイド分岐管216bの内の一つは、マット部201上に寝た使用者の腰部に対応させて配置することが望ましい。温風ガイド本管216aおよび温風ガイド分岐管216bは、使用者の身体を受けるマット部201の正面側、この場合上面側に温風を導いて噴出する導風手段216を形成している。
【0071】
なお、図7中217はマット部201の脚部が位置される部位に設けられた電床体であって、この電床体217に与えられる所定の電位によって脚部の血行を促進させるようになっている、この電床体217にリード線217aを介して接続されたコネクタ217bは、前記接続部214の近傍に配置されている。
【0072】
また、図7中202はマット部201の外部に配置される温風供給装置である。この装置202は、内部に圧縮空気給排気部と、温風供給部とを有している。
【0073】
圧縮空気給排気部は、空気を圧縮して供給するエアー供給器としてのエアーコンプレッサ、エアーコンプレッサーから供給される空気の脈動を平滑にするためのフィルタータンク、ステッピングモータにより動作されるロータリーバルブ、および制御部などを有している。ロータリーバルブは、前記各施療子211a〜211hをなした袋体に対する圧縮空気の給排気を選択的に行わせるために設けられている。各種のマッサージモードが設定された制御部は、それへの入力信号に基づいて、エアーコンプレッサの起動・停止と、指定されたマッサージモードにしたがってロータリーバルブの動作を制御して、選択された必要な数の施療子211a〜211hを同期して或いは非同期に膨脹・収縮させるために設けられている。この圧縮空気給排気部はその制御部に与えられる指令にしたがって動作されるようになっている。
【0074】
温風供給部は、少なくとも一つの電気ヒータと、全体の発熱量を複数段階に選択するワット数切替え手段を含む制御部と、送風機などを有している。この供給部は、その制御部に与えられる指令に基づいて動作され、選択されたワット数で電気ヒータを発熱した状態で送風を行うことにより、温風を生成して吹き出すものである。
【0075】
これら圧縮空気給排気部および温風供給部の制御部には、温風供給装置202が有した筐体220の前面に設けられた操作部222、またはこの操作部222に着脱自在に取付けられるリモートコントローラ224の操作によって、種々のマッサージモードの中から選択されたモードが与えられるようになっている。
【0076】
温風供給装置202の筐体220の側壁には、圧縮空気配管用コネクタ225、温風吹出し口としての温風配管用コネクタ226、および電気コネクタ227が夫々設けられている。コネクタ225には可撓性を有するエアーホース群203の一端の接続口204が着脱可能に差し込み接続され、このホース群203の他端の接続口205は前記接続部214に着脱可能に差し込み接続されるようになっている。この接続により、温風供給装置202は、その圧縮空気給排気部で生成した圧縮空気を、エアーホース群203を介して前記エアーホース212a〜212hを経て施療子211a〜211hに給排気することができる。
【0077】
温風供給装置202は可撓性を有する温風供給ホース206を有している。このホース206の一端はコネクタ226に着脱可能に接続され、他端は前記温風導入口215に着脱可能に接続されるようになっている。この接続により、温風供給装置202は、その温風供給部で生成した温風を、温風供給ホース206を介して前記導風手段216に導いて、施療子211a〜211hを間において対向する台部材210と包布213の表布213aとの間に送風することができる。
【0078】
なお、前記電気コネクタ227にはリード線207の一端が差し込み接続され、この他端が前記コネクタ217bに着脱可能に接続されて、その接続を介して電床体217への通電がされるようになっている。
【0079】
前記構成の第3参考例においても、温風供給装置202で生成した温風を、マット部210内に導いて、台部材201と包布213の表布213aとの間に導入し、この表布213aの上方に通過させるから、マット部201上に寝た使用者を暖めながら、施療子211a〜211hの膨脹・収縮によりマッサージするので、前記第1参考例と同様の作用を得ることができる。
【0080】
したがって、マット部201に電気ヒータを埋め込むことなく、このマット部201の内側から温風により使用者を暖めるので、使用上において繰り返し加えられる使用者の体重に拘らず、マッサージ上での電気的な諸不具合を解消できて、使用者の身体を暖める機能を安定して長期間にわたり保持できる。しかも、使用者の身体を暖める温風で施療子211a〜211hも暖められるので、これら膨脹・収縮する施療子211a〜211hで使用者の身体の面積を押圧してエアーマッサージをするので、マッサージ効果をより向上できる。
【0081】
さらに、温風供給装置202が、その温風吹出し口としてのコネクタ226とマット部201の温風導入口215とに渡って設けられる温風供給ホース206を有して、このホース206を通してマット部201内に温風を導入するから、供給される温風のすべてを無駄なく確実に温風導入口215に導入させることができる。
【0082】
図8〜図13は本発明の第1の実施の形態を示している。この第1の実施の形態は、背凭れ用および座部用の互いに連通された第1、第2の導風手段を備える点、および温風供給装置等の構成が前記第1参考例とは異なり、その以外の構成は図1および図2に示された第1参考例に係る椅子式マッサージ機と同一ないしは同様な構成である。そのため、同一ないしは同様な構成部分には第1参考例と同一の符号を付して、それらの構成の説明およびそれに基づく作用効果の説明については省略するが、これら同一ないしは同様な構成部分についても第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の構成の一部をなすものである。
【0083】
この第1の実施の形態において、背凭れ部3の一部例えば使用者の腰部に対応する下部には、背部用の導風手段が設けられ、また、座部2の一部には使用者の腰部に対応して座部用の導風手段が設けられている。
【0084】
背部用導風手段は、既述のように背凭れベース6に形成された温風出口24と、この出口24と対向して背凭れベース6の裏面に取付けられた導風チャンバプレート23と、これらプレート23と背凭れベース6との間に形成された空間からなる導風チャンバ22とを有して構成されている。
【0085】
導風チャンバプレート23は、開口された一面を含んで中空直方体構造の箱形をなしていて、背凭れ部3の幅方向に延びて設けられている。このプレート23の一壁、例えば長手方向の一端壁には温風導入口311が設けられているとともに、前記一端壁とは別の壁例えば下壁の略中央部にホース接続口312が設けられている。したがって、ホース接続口312は温風導入口311の軸線延長上から外れて位置されている。このようにホース接続口312を導風チャンバプレート23の下壁に設ける構成は、後述の導風ホースを配管する上で、このホースがプレート23の一部を迂回する必要がなく配管長さを最小にできる点で優れている。
【0086】
座部用導風手段は背部用導風手段と同様構成である。つまり、図10等に示されるように座部2のベースとなる支持枠5に形成された温風出口313と、この出口313と対向して支持枠5の裏面に取付けられた導風チャンバプレート314と、これらプレート314と支持枠5との間に形成された空間からなる導風チャンバ315とを有して構成されている。
【0087】
導風チャンバプレート314は、開口された一面を含んで中空直方体構造の箱形をなしていて、座部3の幅方向に延びて設けられている。このプレート314の長手方向両端部は座部2の後部の幅方向両端部、言い換えれば、座部2の後部外周位置の一部に配置されており、これら両端部の上面に位置される開口315aを夫々有している。これらの開口315aの真上には前記温風出口313が設けられている。
【0088】
なお、図10に示されるように座部2の座面は、通気性を有する目の粗いスポンジ等のクッション材317を、柔軟性および通気性を有した表布319で覆って形成されている。それにより、前記座面は通気性を有していて、温風出口313から放出される温風の上方への通過が可能になっている。
【0089】
座部用導風手段の導風チャンバプレート314の側壁には、蛇腹ホース等の可撓性を有した導風ホース318の一端が接続されている。この導風ホース318の他端部からなる入口部318aは、前記背部用導風手段のホース接続口312に接続されている。それによって、導風ホース318は、座部2から背凭れ部3に渡って設けられて、両導風手段の導風チャンバ22、315を連通させている。
【0090】
導風ホース318を図10等に例示されるように導風チャンバプレート314の後壁に接続する構成は、導風ホース318を配管する上で、このホース318の配管長さを最小にできるとともに、導かれた温風を直接的に温風出口313に集中させて、そこから吹き出させることなく、導風チャンバプレート314の前壁で反射させた後に温風出口313から平均して吹き出すことができる点で優れている。なお、椅子本体1の背凭れ部3がリクライニング動作することなく固定して設けられたものである場合には、導風ホース318には硬質管を用いてもよい。
【0091】
また、この第1の実施の形態における温風供給装置321は、前記各袋体からなる施療子9〜15を膨脹・収縮させる圧縮空気給排気装置と一体化されたユニットとして形成され、背凭れ部3の下方において椅子本体1の下端部から突設された一対の支持ロッド322の上に、背凭れ部3の背面と対向して取外し可能に設置されている。なお、この第2の実施の形態では前記第1参考例において設けた第1、第2の支持板は省略されている。
【0092】
この装置321が備える温風供給部は、図示しない少なくとも一つの電気ヒータと、全体の発熱量を複数段階に選択するワット数切替え手段を含む制御部と、送風機などを有している。この温風供給装置321は、その制御部に前記コントローラ17での操作によって与えられる指令に基づいて動作され、選択されたワット数で電気ヒータを発熱した状態で送風を行うことにより、温風を生成して吹き出すものである。
【0093】
図12等に示されるように前記温風導入口311側に対応位置された温風供給装置321の一側面には、図示しない温風吹出し口が形成され、この吹出し口には温風供給ホース323が着脱可能に嵌合して差し込み接続されている。このホース323は可撓性を有したもので形成され、例えば蛇腹ホースが採用されている。温風供給ホース323の先端部323aは、比較的硬質な筒状をなしていて、背部用導風手段の温風導入口311に嵌合して接続されている。
【0094】
図9に示されるように温風供給装置321の周面例えば前面には複数本の可撓性空気配管324の束が導出され、その先端部にはコネクタ325が取付けられている。このコネクタ325は椅子本体1の背面部に設けられた空気配管のコネクタ326に着脱可能に接続され、その接続により、温風供給装置321内の図示しない圧縮空気給排気部で生成される圧縮空気の各施療子9〜15に対する給排気が可能になっている。
【0095】
この温風供給装置321は、その底面に前記2本の支持ロッド322に渡って載置されるベース板327を有し、これを支持ロッド322上に位置決めして載せた状態で、コネクタ325を椅子本体1のコネクタ326に接続するとともに、温風供給ホース323の先端部を椅子本体1の温風導入口311に接続して使用される。この温風供給装置321は、ベース板327の曲がった両端縁が一対の支持ロッド322に係合することにより、椅子本体1の幅方向に位置決めされるようになっている。なお、この状態において温風供給装置321は背凭れ部3の下方空間のデッドスペース内に配置されるから、スペースを有効利用できる。
【0096】
また、必要に応じて、前記各接続を解除して椅子本体1から温風供給装置321を分離できる。このように温風供給装置321を椅子本体1に対して着脱できるので、この椅子式マッサージ機Aを持ち運ぶ場合に、椅子本体1と温風供給装置321を個別に持ち運びことができる。したがって、運搬重量が軽くなって容易に運搬を行うことができる。
【0097】
前記構成の第1の実施の形態においても、温風で椅子本体1に座った使用者の腰部を中心として暖めながら施療子9〜15の膨脹・収縮によりマッサージするので、前記第1参考例と同じ作用を得ることができ、したがって、本発明の課題を解決できる。
【0098】
しかも、その使用において使用者の腰部を背面側のみならず下方からの温風によって暖めることができる。
【0099】
詳しくは、温風供給装置321で生成された温風は、温風供給ホース323を通って、背部用導風チャンバ22内にその温風導入口311から供給される。それにより、前記第1参考例の場合と同様に、背部用導風チャンバ22内に広がった温風は、温風出口24を通って背凭れベース6の前面とこれを覆った表布8aとの間に吹出し、そこにある施療子11〜15を暖めるとともに表布8aを暖めながら、この表布8aを前方に通過して、背凭れ部3に寄り掛かった背中をその腰部を中心に暖めることができる。
【0100】
これと同時に、導風チャンバ22内の温風の一部は導風ホース318からも流出して、このホース318により座部用の導風チャンバ315に導かれる。
【0101】
この場合、導風ホース318が接続されたホース接続口312が、温風導入口311の軸線上から外れて設けられているから、温風導入口311に導かれた温風の殆どがそのまま風の勢いでホース接続口312から流出することがない。このように導風チャンバ22内に供給された温風全体が、そのまま直接的に導風ホース318に通り抜けることを極力少なくできるため、温風導入口311から導入された温風を導風チャンバ22内に一定時間確実に滞留させて、前記温風出口24を通しての背凭れ部3前方への温風の放出を確実ならしめることができる。
【0102】
そして、座部用の導風チャンバ315に導入された一部の温風は、この導風チャンバ315の開口315aおよびこの真上に連通して配設された支持枠5の温風出口313を通って、支持枠5の上面とこれを覆った表布319との間に吹出し、そこにある施療子9、10等を暖めるとともに表布319を暖めながら、この表布319を上方に通過して(なお、通過部を図13中斜線を付して示す。)、座部2に座った使用者の尻部(図13中2点鎖線参照)および腰部を下方から暖めることができる。
【0103】
しかも、開口315aおよび温風出口313は座部2の周部に配設してあるから、これらが座部2に座った使用者の尻部により塞がれることが防止される。それにより、使用者の胴を下方から暖める機能を保証でき、尻部および腰部を主としてその周部に沿って上昇する暖気によって暖めることができる。
【0104】
以上のように温風供給経路が一つの温風供給装置321から両導風チャンバ22、315に個別に設けられたものではなく、背部用導風チャンバ22を経由させて座部用の導風チャンバ315に温風を導くにも拘らず、これら両チャンバ22、315の双方から夫々確実に温風を背凭れ面および座面に吹き出させて、使用者の胴、特に、腰部を背面側のみならず下方からも温風によって暖めることができる。
【0105】
したがって、この第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機Aによれば、使用者の胴、特に、腰部を速やかに暖め易く、使用者の胴をより一層リラックさせて柔らかくして、施療子9〜15の膨脹・収縮によるマッサージをすることができる。
【0106】
しかも、使用者が背凭れ部3に寄り掛かった際には背中によって導風チャンバ22の温風出口24が塞がれ易いにも拘らず、導風チャンバ22に連通して座部用導風チャンバ315を設けたから、このチャンバ315から座部2上への温風の放出によって、導風チャンバ22の温風出口24が塞がれた際における温風の逃げ道を確保できる。こうした逃げ道によって、既述のような椅子本体1上の使用者を温風で暖めるのに必要な温風の送風圧力を高く設定する必要がないから、温風供給装置321への温風生成上の負担を少なくできる。
【0107】
また、この第1の実施の形態においては、温風供給装置321で生成した温風を温風供給ホース323を通して背部用導風チャンバ22内に導入し、ついで導風ホース318を介して座部用導風チャンバ315内に導入するから、供給される温風のすべてを無駄なく確実に背凭れ部3および座部2内に導入させることができる。しかも、背凭れ部3はリクライニング動作をするが、蛇腹ホースからなる温風供給ホース323および導風ホース318は可撓性があるから、前記無駄のない温風導入機能を、リクライニング動作による背凭れ部3の位置変更に拘らずに維持できる。
【0108】
図14および図15は本発明の第2の実施の形態を示している。この第3の実施の形態は、背部用導風チャンバに対する温風供給ホースと導風ホースとの配置と両ホースの太さの点が前記第1の実施の形態とは異なり、その以外の構成は図14および図15に示された第1の実施に形態に係る椅子式マッサージ機と同一ないしは同様な構成である。そのため、同一ないしは同様な構成部分には第1の実施の形態と同一の符号を付して、それらの構成の説明およびそれに基づく作用効果の説明については省略するが、これら同一ないしは同様な構成部分についても第2の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の構成の一部をなすものである。
【0109】
この第2の実施の形態において、背凭れベース6に固定された横長な導風チャンバプレート23の相対向する側面には、同一軸線P上に位置して温風導入口311とホース接続口312とが夫々相対向して設けられている。温風導入口311の径に比較してホース接続口312の径は小さく形成されている。こうした径差に応じて温風導入口311に接続された温風供給ホース323には太い蛇腹ホースが使用され、ホース接続口312に接続された導風ホース318には細い蛇腹ホースが使用され、それにより導風ホース318の風路断面積を温風供給ホース323の風路断面積よりも小さくしてある。なお、こうしたホース径の違いに代えて、両ホース318、323の径は同じでも、導風ホース318の一部に絞りを設けて、その風路断面積を温風供給ホース323の風路断面積よりも小さくしてもよい。
【0110】
こうした構成を備える第2の実施の形態に係る椅子式マッサージ機Aによれば、以上のような風路断面積の差により、温風供給装置321から背部用導風チャンバ22内に導かれた後、導風ホース318を通る一部の温風は、このホース318によって絞られる。そのため、温風導入口311とホース接続口312とが相対向して同一軸線P上に設けられているにも拘らず、温風供給ホース323から背部用導風チャンバ22内に導かれた温風の全量が、そのまま直接的に風の勢いで座部用導風チャンバ315に接続された導風ホース318を通り抜けることを極力少なくできる。
【0111】
したがって、温風導入口311から導入された温風を導風チャンバ22内に一定時間確実に滞留させて、温風出口24を通しての背凭れ部3前方への温風の放出を確実ならしめることができる。なお、この点を除いて第2の実施の形態に係る椅子式マッサージ機は、前記第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機と同様の作用を得て、本発明の課題を解決できるものである。
【0112】
前記各実施の形態は夫々以上のように構成したが、これらの形態に本発明は制約されるものではない。例えば、本発明は、施療子が圧縮空気の給排気で膨脹・収縮する袋体からなるのではなく、被治療部を揉んだり叩いたりするのに適するローラ等を施療子として用い、それを適当な駆動機構で機械的に動かすことによってマッサージを行う非エアーマッサージ式のマッサージ機にも適用できる。また、本発明を前記各実施の形態のようにエアー式において実施する場合には、温風供給装置で生成される温風を、以上のように使用者を暖めるだけではなく、袋体からなる施療子に給排気して、温風供給装置の構成を簡単化してもよい。
【0113】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0114】
本発明によれば、使用者を受けるマッサージ機本体の使用者を受ける面側を温風で暖めるので、迅速に適温に達して身体を暖めつつ施療子でマッサージできるとともに、マッサージ機本体に電気ヒータを埋め込むことなく温風により使用者を暖めるので、使用上において繰り返し加えられる使用者の体重に拘らず、マッサージ上での電気的な諸不具合を解消できて、使用者の身体を暖める機能を安定して長期間にわたり保持できる。
【0118】
更に、本発明によれば、背凭れ部および座部を温風で暖めながらマッサージする椅子式のマッサージ機において、一つの温風供給装置から背部用導風手段に至る温風供給ホースの温風導入口と、背部用導風手段から座部用導風手段に至る導風ホースの入口部との位置関係により、温風供給ホースを介して導かれる温風を背凭れ部および座部の双方に確実に導入して、これら双方から使用者の胴を暖めてマッサージすることができる。
【0119】
又、本発明によれば、背凭れ部および座部を温風で暖めながらマッサージする椅子式のマッサージ機において、一つの温風供給装置から背部用導風手段に至る温風供給ホースと、背部用導風手段から座部用導風手段に至る導風ホースとの風路断面積の関係により、温風供給ホースを介して導かれる温風を背凭れ部および座部の双方に確実に導入して、これら双方から使用者の胴を暖めてマッサージすることができる。
【0120】
請求項8の発明によれば、背凭れ部および座部を温風で暖めながらマッサージする椅子式のマッサージ機において、座部に腰掛けた使用者の尻部で座部導風手段の温風出口が塞がれることを少なくしたから、本発明の第5の課題を解決するにあたり、使用者の胴を座部側から暖める機能を保証してマッサージすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の第1参考例に係る椅子式マッサージ機の構成を前側から見るとともに表布の一部を切り欠いて示す斜視図。
(B)は第1参考例に係る椅子式マッサージ機の構成を後側から見て示す斜視図。
【図2】 第1参考例に係る椅子式マッサージ機の背凭れ部の構成を示す縦断側面図。
【図3】 本発明の第2参考例に係る椅子式マッサージ機の構成を後側から見て示す斜視図。
【図4】 第2参考例に係る椅子式マッサージ機の構成をその椅子本体から温風供給装置を分離した状態で後側から見て示す斜視図。
【図5】 第2参考例に係る椅子式マッサージ機の背凭れ部の構成を示す縦断側面図。
【図6】 本発明の第3参考例に係るマット式マッサージ機のマット部の一部の構成を示す断面図。
【図7】 第3参考例に係るマット式マッサージ機全体の構成を分解して示す斜視図。
【図8】 本発明の第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の構成を前側から見るとともに包布の一部を切り欠いて示す斜視図。
【図9】 第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の構成をその椅子本体から温風供給装置を分離した状態で後側から見るとともに包布の一部を切り欠いて示す斜視図。
【図10】 第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の後部の構成を示す縦断側面図。
【図11】 第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の温風の流通経路回りの構成を示す斜視図。
【図12】 第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の温風の流通経路回りの構成を示す平面図。
【図13】 第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の座部の温風出口と座部に腰掛けた尻部との関係を示す平面図。
【図14】 本発明の第1の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の構成を前側から見るとともに包布の一部を切り欠いて示す斜視図。
【図15】 第2の実施の形態に係る椅子式マッサージ機の背部用導風チャンバ回りの構成を示す断面図。
【符号の説明】
A…椅子式マッサージ機、
1…椅子本体(マッサージ機本体)、
2…座部、
3…背凭れ部、
5…座部の支持枠(ベース)、
6…背凭れベース、
8…包布、
8a…包布の表布、
11〜15…施療子、
22…導風チャンバ(背部用導風手段)、
23…導風チャンバプレート(背部用導風手段)、
24…温風出口(背部用導風手段)、
311…温風導入口、
312…ホース接続口、
313…温風出口(座部用導風手段)、
314…導風チャンバプレート(座部用導風手段)、
315…座部用の導風チャンバ(座部用導風手段)、
318…導風ホース、
318a…導風ホースの入口部、
317…クッション材(座部の座面)、
319…表布(座部の座面)、
321…温風供給装置、
323…温風供給ホース。

Claims (4)

  1. 背凭れベースを有した背凭れ部、及び通気性の座面及びこの座面で覆われるベースを有した座部を備え、前記背凭れベースとこれを覆った前記背凭れ部の表布との間に施療子が配置されたマッサージ機本体と、
    温風吹き出し口を有する温風供給装置と、
    前記背凭れ部の略幅方向全体にわたって前記背凭れベースの裏面に形成されるとともに温風導入口及びこの温風導入口の軸線延長上から外れて設けられたホース接続口を有した導風チャンバ、及びこのチャンバに臨んで前記背凭れベースを貫通する温風出口を有して、前記背凭れベースと前記表布間に温風を導く背部用導風手段と、
    前記温風吹き出し口と前記温風導入口とを連通して設けた温風供給ホースと、
    前記座部のベースの裏面に形成された他の導風チャンバ、及びこのチャンバに臨んで前記座部のベースに形成されて温風を上向きに放出する他の温風出口を有した座部用導風手段と、
    前記座部用導風手段の導風チャンバと前記ホース接続口とに渡って設けられた導風ホースと、
    を具備したことを特徴とする椅子式マッサージ機。
  2. 背凭れベースを有した背凭れ部、及び通気性の座面及びこの座面で覆われるベースを有した座部を備え、前記背凭れベースとこれを覆った前記背凭れ部の表布との間に施療子が配置されたマッサージ機本体と、
    温風吹き出し口を有する温風供給装置と、
    前記背凭れ部の略幅方向全体にわたって前記背凭れベースの裏面に形成されるとともに温風導入口とホース接続口を有した導風チャンバ、及びこのチャンバに臨んで前記背凭れベースを貫通する温風出口を有して、前記背凭れベースと前記表布間に温風を導く背部用導風手段と、
    前記温風吹き出し口と前記温風導入口とを連通して設けた温風供給ホースと、
    前記座部のベースの裏面に形成された他の導風チャンバ、及びこのチャンバに臨んで前記座部のベースに形成されて温風を上向きに放出する他の温風出口を有した座部用導風手段と、
    前記座部用導風手段の導風チャンバと前記ホース接続口とに渡って設けられ、かつ、前記温風供給ホースの風路断面積に比較して風路断面積が小さい導風ホースと、
    を具備したことを特徴とする椅子式マッサージ機。
  3. 前記座部用導風手段の温風出口を、前記座部の後部外周位置に対応して設けたことを特徴とする前記請求項1又は2に記載の椅子式マッサージ機。
  4. 前記背凭れ部はリクライニング動作が可能であって、前記温風供給ホース及び前記導風ホースが可撓性を有していることを特徴とする請求項1〜3の内のいずれか一項に記載の椅子式マッサージ機。
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