JP3819129B2 - スパンボンド不織布の製造装置および製造方法 - Google Patents

スパンボンド不織布の製造装置および製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスパンボンド不織布の製造装置および製造方法に関し、さらに詳しくは高度に均一に分散された細デニールフィラメントからなる不織布を経済的に製造することができ、不織布の分散均一性が要求される分野、例えば、紙オムツの材料として特に立体ギャザーやトップシート等、医療用防護服、マスク、フィルター等の材料として特に有用なスパンボンド不織布の製造装置およびスパンボンド不織布の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スパンボンド不織布は、熱可塑性樹脂を溶融紡出後、直ちにロールまたは高速気流で牽引して繊維とし、この繊維群を静電気または空気流の流れを利用して開繊・分散してウェブに形成し、これを熱圧着して製造されている。
繊維群に静電気を与える方法としては、摩擦帯電法が一般的であるが、フィラメントの繊度(デニール)が小さくなるとフィラメントの慣性力が小さくなり衝突板に衝突する力も小さくなって帯電量が減少する。また、フィラメントの細デニール化は一般的に紡口ホール当たりの吐出量を少なくして行うため、生産量を確保する経済的な運転にはフィラメント数の大幅な増加が必要となる。しかし、フィラメント数の増加により衝突板に直接接触しないフィラメントが増加し、摩擦帯電の不均一性をもたらすという欠点があった。このため、均一なフィラメント群の開繊と分散を確保しつつ細デニールのフィラメントを用いて不織布を経済的に製造することは困難であった。
【0003】
また、繊維群に静電気を与える方法として、特公昭54−28509号公報にはコロナ放電による方法が開示されている。この方法はフィラメント群をターゲット板に衝突させてコロナ荷電中に扇形に広げながら帯電させる方法である。しかし、細デニールで慣性力の小さいフィラメントは、帯電したフィラメントがターゲット板に吸着され易く、特に扇形に広がった両端で著しくなり、また経時的にターゲット板に汚れが蓄積してくるとフィラメントのターゲット板上での走行安定性が著しく損なわれ、堆積捕集されるウェブの開繊・分散性が悪化する等の問題があった。さらにターゲット板に衝突させるフィラメント群単位でのコロナ帯電による静電気的な干渉が存在するため、フィラメント群間の均一な重なり堆積が阻害され、分散の均一性が損なわれるという問題もあった。このような問題は慣性力の弱い細デニールのフィラメントほど顕著である。
【0004】
また特表平7−505687号公報にもコロナ放電による方法が開示されている。しかし、この方法では、多数のフィラメント、例えば1000本/1m幅を超えると、フィラメント群を均一に開繊させるのに十分な帯電量の付与が困難となり、帯電量を増やすためにコロナ電圧を上げていくと、互い違いにコロナ電極が配置されているため、上流側での帯電が下流側での帯電に対して干渉し、捕集面に堆積するフィラメント群に斑を生じさせてしまう等の問題があった。また運転経時にコロナ放電電極に対向している金属面に汚れが蓄積し、その汚れとフィラメント群が接触することによりフィラメント群の走行が不安定になって均一な捕集面への堆積が阻害されるという問題も生じ、さらにフィラメント群の通路に突出して配置されている放電電極ピンにフィラメント群が引っかかり分散不良等のトラブルが発生し易いという生産上の大きな問題があった。特に3000本/1m幅を超えるフィラメント群を高度に帯電させて均一開繊・分散の不織布を経済的に生産するには不適であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、細デニール・多フィラメントからなるスパンボンド不織布を製造するに当たり、生産性を損なうことなく、フィラメントの均一分散性を確保することができるスパンボンド不織布の製造装置および製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、生産性を損なうことなく、均一に分散した細デニールのフィラメントからなるスパンボンド不織布をいかにして製造するかについて鋭意研究した結果、本発明に到達したものである。すなわち、本願で特許請求される発明は以下のとおりである。
(1)不織布の製造幅に相当する幅を有する矩形紡口と、該紡口から押し出されるフィラメント群をそのまま導入することができる矩形入口を有する矩形エアーサッカーと、該矩形エアーサッカーに順に連設された矩形チャンネルおよび矩形コロナ帯電用チャンネル装置とを備えており、前記矩形コロナ帯電用チャンネル装置は、複数のコロナ放電用針状電極を有する複数のユニットと、該複数のユニットとフィラメント群を介して対向するターゲット電極板とを有し、上記コロナ放電用針状電極は0.5〜5本/cm の密度で配置され、電極針の植込長さが 100〜300mmであり、かつ上記複数のユニットがユニット毎に絶縁体で隔離されていることを特徴とするスパンボンド不織布の製造装置。
2)( 1 )に記載のスパンボンド不織布の製造装置を用いて、スパンボンド不織布を製造するに際し、単位面積当たり0.01mA/cm以上のコロナ放電電流密度でフィラメント群に帯電させることを特徴とするスパンボンド不織布の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を図面によりさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施例を示すスパンボンド不織布の製造装置の説明図である。この装置は、不織布の製造幅に相当する幅を有する矩形紡口1と、該紡口から押し出されたフィラメント群2が導入される矩形エアーサッカー5と、該矩形エアーサッカー5に間隙を設けることなく順に連設された矩形チャンネル6および矩形コロナ帯電用チャンネル装置7とから構成される。上記矩形エアーサッカー5の上部には、随伴流吸引装置4が設けられており、該随伴流吸引装置4は、図2に示すように、フィラメント群2を随伴流とともに吸引して矩形エアサッカー5に導入するためのパンチングプレート12、13、導入ガイド14および下部ガイド15が設けられている。
【0008】
このような構成において、矩形紡口1から押し出されたフィラメント群2は、そのままの状態で随伴流吸引装置4に吸引されて矩形エアサッカー6に導入され、矩形チャンネル6を経て矩形コロナ帯電用チャンネル装置7に送られ、ここでコロナ放電により帯電され、捕集面8上に堆積されてウエブ9を形成する。
【0009】
本発明において、矩形コロナ帯電用チャンネル装置7は、矩形チャンネル6と直結していることが重要である。フィラメント群2にはフィラメントを牽引するための空気流による張力が作用しており、この状態でコロナ放電処理を行うためである。これにより、コロナ放電処理で帯電したフィラメント群が後述するターゲット電極板21に接触するのを防止し、コロナ帯電用チャンネル装置7内でのフィラメント群2の走行を安定させ、フィラメント群2の開繊を損なうことなく、捕集面8に供給することができる。矩形コロナ帯電用チャンネル装置7と矩形チャンネル6との間に隙間があると、フィラメント群を牽引するための空気流の一部がこの隙間から吹き出し、その流れにフィラメント群が随伴してチャンネル内にフィラメント群が詰るなどのトラブルが生じやすくなる。
【0010】
図3は、矩形コロナ帯電用チャンネル装置7の断面説明図である。この装置7は、複数の孔26を有する絶縁ブロック19と、該絶縁ブロック19に組み込まれる複数の針電極ユニット30と、該絶縁ブロック19および針電極ユニット30に対向して設けられたターゲット電極板21を備えている。上記針電極ユニット30は、複数のコロナ放電用針電極16および複数のエア吹き出しノズル18を有する針電極座17と、針電極ホルダー20と、該針電極座17と針電極ホルダー20との間に形成されたエア供給室24とからなり、ターゲット電極板21は、ターゲット電極ホルダー22に取り付けられてターゲット電極支持枠23により固定される。
【0011】
上記矩形エアーサッカー5および矩形チャンネル6を通過したフィラメント群は、矩形コロナ帯電用チャンネル装置7に導入されて絶縁ブロック19とターゲット電極板21で形成される間隙を通過する。この通過の際にフィラメント群はコロナ放電用針電極16とターゲット電極板21によるコロナ放電により帯電する。エア供給室24と連通したエア吹き出しノズル18からは、フィラメント群に高度な帯電を与えるための空気流がコロナ放電用針電極16に沿って吹き出される。空気流の供給量はフィラメント群の走行安定性を害さない範囲で任意に選定される。
【0012】
本発明において、針電極ユニット30は複数設置されるが、異常放電等の影響を最小限にするため、各ユニット毎に絶縁体で隔離するのが好ましい。例えば、一つのユニットが異常放電等で電圧降下した場合、ユニット間が絶縁されていないとユニット間で放電が発生し、フィラメント群を処理するための安定なコロナ放電が害される場合がある。
【0013】
絶縁ブロック19の一例を図4および図5に、また針電極ユニット30の一例を図6に示した。絶縁ブロック19のターゲット電極板21と対向する面には、図4に示すように、コロナ放電用針電極16の数と同じ数の孔26が設けられ、また絶縁ブロック19の内部は、図5に示すように、複数の絶縁仕切板25で仕切られている。針電極ユニット30は、該絶縁仕切板25で仕切られた絶縁ブロック19の各室にそれぞれ組み込まれて絶縁、隔離される。また針電極ユニット30のコロナ放電用針電極16は、図3に示すように、絶縁ブロック19の孔26にそれぞれ挿入されてそれぞれの先端がターゲット電極板21と対向する。針電極ユニット30のユニット数は、製造する不織布の幅、紡糸安定性、コロナ放電条件、フィラメント群のコロナ帯電の難易性等から任意に選定することができる。
【0014】
針電極ユニット30のコロナ放電用針電極16は、フィラメント群の均一な開繊・分散性の点から、規則的に配置するのが好ましい。例えば、針電極16の配置がフィラメント群の幅方向に不規則な場合は、フィラメント群のコロナ帯電が不均一になり、開繊・分散性を損ない、不織布に筋状の分散不良部を発生することがある。またコロナ放電電界の不均一性につながり、針電極16とターゲット電極板21の間で火花放電が発生し易くなり、安定な運転が困難となる場合がある。針電極16の配置は、規則性が維持されれば、例えば千鳥状、格子状などいずれの配置でもよい。
【0015】
ここで、規則的な配置とは、例えばフィラメント群の走行方向に平行な針の並びを「列」、これと直行する方向すなわち幅方向の針の並びを「段」としたとき、基本的には各列は各列で、各段は各段で針の間隔が等しいことをいう。但し、各段の針の間隔は同じでも、段毎の間隔に差があってもよい。すなわち、上段側と下段側で針の植え込み密度を変えてもよい。この場合は列内の針間隔が不均一であっても、これと同じ針配置で各列が幅方向に並んでいるのが好ましい。単純な格子状の場合、各列が相似形となるが、例えば千鳥配置で針間隔を変化させた場合など単純に列同士の相似を比較できないが、この場合は複数列での相似形となっているのでその単位での規則的な配置をいう。
【0016】
コロナ放電用針電極16の配置および数は、フィラメント群の素材によるコロナ帯電の難易性、フィラメント群のフィラメント数、コロナ放電条件などにより任意に選定することができるが、針電極16の配置密度は0.5〜5本/cm2 が好ましい。配置密度が0.5本/cm2 未満では高度に開繊、分散した不織布を得るのに必要なフィラメント群の帯電ができず、またフィラメント群を帯電するために必要なコロナ放電電流の針一本当たりの負担が増加して針電極の寿命が短くなる場合がある。また配置密度が5本/cm2 を超えると針電極ユニット30を絶縁隔離する絶縁仕切板25の存在によりチャンネル全体での規則性が阻害され、コロナ放電電界の均一性が損なわれる場合がある。
【0017】
またコロナ放電用針電極16は、上記したように、絶縁ブロック19の孔26に挿入された状態でその先端がターゲット電極板21と対向するが、安定な生産性の観点から、該針電極16の先端は絶縁ブロック19の表面より内側にあるのが好ましい。針電極の先端が絶縁ブロック19の表面より外側に突出していると、フィラメント群の走行時に針電極に接触して引っかかり、フィラメント群の詰まりが発生し易くなる。本発明において、絶縁ブロック19の表面から針電極の先端までの距離(図3のd)は、0.1mm〜1mmが好ましい。この距離dが0.1mm未満ではフィラメント群が該先端部に引っかかり易くなり、1mmを超えるとコロナ放電の広がりが阻害されることがある。
【0018】
また本発明において、矩形コロナ帯電用チャンネル装置7の絶縁ブロック19とターゲット電極板21の間隙距離(図3のc)は、フィラメント群の均一な開繊、分散性の点から、矩形チャンネル6の間隙距離(図3のb)と同じかまたは3倍以下でかつ全体に均一であることが好ましい。コロナ帯電用チャンネル装置7の間隙距離cが全体に均一である場合は、コロナ放電電界の均一性が得られ、フィラメント群のコロナ放電処理の安定性を高めることができる。またコロナ帯電用チャンネル装置7の間隙距離cが矩形チャンネル6の間隙距離bより狭い場合には、流路抵抗が増加して矩形エアーサッカー5および矩形チャンネル6を通過してくる牽引用の空気流が逆流し、フィラメント群の安定走行が阻害され、安定なコロナ帯電処理が困難となる場合がある。
【0019】
また間隙cが増加するにしたがってコロナ帯電用チャンネル装置7から捕集面8に排出される空気流の勢いが弱くなり、捕集面8へのフィラメント群の安定した堆積が損なわれ易くなる。該間隙距離cが間隙距離bの3倍を超えると、コロナ帯電用チャンネル装置7内でのフィラメント群の張力が低下し、コロナ放電処理で帯電したフィラメント群がターゲット電極板21に静電気的に接触し易くなり、接触によるフィラメント群の失速、帯電電荷の一部消失等が発生し、フィラメント群の均一開繊・分散が損なわれ易くなる。また間隙距離cを増加させると、電界強度を同じにするためにコロナ電圧を増加させなければならず、切れたフィラメントがコロナ電界中を通過するなどして電界を乱したときなどに、異常コロナ放電や火花放電が発生し易くなる。この点からも間隙距離cは間隙距離bの3倍以下とするのが好ましい。
矩形チャンネル6の間隙距離bは、通常4〜10mmでフィラメント群の全幅をカバーする幅で均一な間隙とされ、また矩形コロナ帯電用チャンネル装置7の間隙距離cは、通常4〜30mmで矩形チャンネル6とほぼ同じ幅の均一な間隙とされる。
【0020】
また針電極ユニット30におけるフィラメント群走行方向の針電極の植え込み領域(図3のe)は50〜300mmであるのが好ましい。この領域eが50mm未満では従来の摩擦帯電方式での帯電レベルとなり、また300mmを超えるとコロナ放電処理により帯電したフィラメント群がターゲット電極板21に静電気的に接触し易くなり帯電電荷の一部を消失したり、接触抵抗によりフィラメント群の安定走行が阻害され、結果的に均一高度な開繊・分散が確保できなくなる場合がある。
【0021】
さらに本発明において、針電極ユニット30は、ユニット毎に個別にコロナ電流、電圧の調整が可能な電源、具体的には電源の接続コネクターおよびエア供給室との接続コネクターを備えていることが、放電状態を微細に管理し、生産効率を向上させる点から好ましい。例えば、矩形エアーサッカー5に入る前にフィラメント群の一部が切れた場合、一台の電源では、該フィラメント群がコロナ帯電用チャンネル装置7に導入されると、コロナ放電の異常放電が発生し、不織布製造幅全域にわたってフィラメント群への帯電が阻害され、開繊、分散性が低下することになる。これを防止するためには、各針電極ユニット30毎に電源を設置して異常放電の発生を該当ユニットのみにするのが好ましい。またユニット毎に電源を設置することにより、不織布幅方向での開繊、分散の均一性を確保するための調整が必要になった場合に、ユニット毎にコロナ放電条件を設定できるので有利である。
【0022】
また、針電極16およびターゲット電極板21は、実際の生産に際して容易に脱挿入して予備と交換できるようにし、交換による装置停止損を軽減し生産の効率化を図るのが好ましい。針電極16は長期間運転での針寿命による交換や運転中の何らかの原因による損傷での交換の必要性が生じる。またターゲット電極板21はコロナ放電により必然的に汚れが蓄積する(例えばフィラメント群を牽引する空気流中に含まれる微粒子成分をも帯電させて電気集塵機と同様な作用でターゲット電極板に捕捉される)ため、定期的に除去する必要が生じる。これらの問題に対して、例えば針電極座17をユニット毎に固定用ボルトで固定し、これを簡単に交換ができるようにすること、またターゲット電極板21を固定用ストッパーを介してスライド式に簡単に外れるように固定することにより、交換や清掃に際してエアーサッカー、矩形チャンネル、コロナ帯電用チャンネルを開放しなくても容易に交換ができるので生産の効率化を図ることができる。なお、交換手段はこれらに限定されるものではない。
【0023】
本発明の不織布は、例えば、上述した製造装置により矩形のコロナ帯電用チャンネル装置7を用いて単位面積当たり0.01mA/cm2 以上のコロナ放電電流密度でフィラメント群を帯電させることにより製造することができる。コロナ放電電流密度が0.01mA/cm2 未満では十分にフィラメント群の帯電が行えず目的とする高度に分散が均一な不織布の製造が困難な場合がある。但し、フィラメント数を減少させてコロナ放電処理して帯電させるなどの方法の場合には0.01mA/cm2 未満でも分散が均一な不織布を得ることも可能であり、これに限定されるものではない。コロナ放電電流密度の上限はコロナ放電の不安定性により適宜決定される。例えば印可電圧を上げて電流を増加させた場合に切れたフィラメント糸がコロナ放電中のチャンネル内を通過するなどの外乱で火花放電等を誘発し易くなるが、このような現象が生じない範囲で、すなわち安定運転範囲内となるようにコロナ放電電流密度の上限を決定するのが好ましい。本発明において、針電極ユニットの電源は、経済性、効率性、安全性等の点から、コロナ放電電流が5〜70mAの範囲であるのが好ましい。
【0024】
本発明の不織布の製造装置および製造方法によれば、従来の摩擦帯電法ではフィラメント群に対して十分に帯電が行えなかった細デニール・多フィラメント、例えば、素材がポリプロピレンでデニールが1.5d、フィラメント数が1m幅当たり3000本を超えるフィラメント群を、高度に開繊、分散するのに十分な静電気を付与することができ、その結果、均一な分散性が得られるため、従来と同じ目付の不織布と比べて強力および耐水圧などに優れた不織布を提供することができる。また従来の摩擦帯電法に比べてフィラメント群に対する帯電能力が高いので細デニールからなる不織布の生産に限定されず、またフィラメントのポリマー素材に限定されることもない。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、本発明の実施には上述した図1〜図6に示した装置を用いた。また実施例におけるフィラメント群の帯電量および不織布の各評価は下記の方法で測定した。
(1)帯電量の測定
帯電され捕集面へ落下堆積していくフィラメント群の一部をサンプリングして春日電機(株)製の「静電電荷量計:KQ−431B」にて測定した。
(2)デニール:d[フィラメント9000m長のグラム(重量)数で表示]
不織布のデニールは、不織布の幅方向をほぼ均等に5等分して、1cm角の試験片を5枚サンプリングし、顕微鏡で各々の試験片について20本ずつ繊維の直径を測定し、計100本の繊維径の平均値を求め、繊維密度(ポリプロピレンの場合0.91g/cm3 )からデニールを算出した(小数点第二位を四捨五入)。
【0026】
(3)5cm幅目付変動率
得られた不織布の両端10cmを除き、不織布の全幅をクロスマシン方向(CD)に5cm刻みに、マシン方向(MD)に1m長とした長方形の試験片をサンプリングして個々の重量を測定した。また、不織布の両端10cmを除き、任意の部位(CDをほぼ三等分する)でMD1m幅×CD1m幅の試験片を3枚とり、MD5cm刻みに、CD1m長とした長方形の試験片をサンプリングして個々の重量を測定した。全ての試験片の重量測定結果から、平均値(x)とバラツキ(R)を求めて次式で算出した。
5cm幅目付変動率=(R/x)×100(小数点第一位四捨五入)
【0027】
(4)引張強さ
得られた不織布の両端10cmを除き、不織布から3cm×約30cmの試験片を、不織布の幅20cm当たりMDおよびCDでそれぞれ1枚採取する。この試験片を定速伸長形引張試験機に把握長を10cmにして取付け、30cm/分の引張速度で試験片が切断するまで荷重を加える。試験片の最大荷重時の強さの平均値をMDおよびCDのそれぞれについて求めて次式により算出した。
Figure 0003819129
【0028】
(5)耐水性
▲1▼耐水度
「繊維製品の防水性試験方法」JIS−L1092、5.1.1A法(a)静水圧法に準じて試験を実施して耐水度を求めた。但し、試験片のサンプリングは不織布の両端10cmを除き、CD全幅×MD2m長から20cm×20cmの面積毎に1枚の割合で行った。
▲2▼耐水度変動率
前記の耐水度測定結果から、個々の耐水度のバラツキ(R)を求めて、次式で算出した。
耐水度変動率=[R/耐水度]×100(小数点第一位四捨五入)
【0029】
参考例1、実施例〜7および比較例1
ノズル数947個を有する30cm幅の矩形紡口と、その幅のフィラメント群を導入して牽引する35cm幅の矩形エアサッカーと、それに接続された同じ幅を有するクリアランス(間隙距離b)7mmの矩形チャンネルと、これと同じ幅を有する矩形コロナ帯電用チャンネル装置(間隙距離c:7mm)とを取り付けた小型スパンボンド製造機により、ポリプロピレンを用いてフィラメントのデニールが1.5dになる紡糸条件で、かつ表1に示した矩形コロナ帯電用チャンネル装置の条件で、947本のフィラメント群を処理し、その時の帯電量を測定した。
【0030】
具体的には、針電極ユニットの針電極座の幅32cmおよびターゲット電極板の幅34cmで一定幅として、これらの長さを種々変え、さらに針配置密度(針電極の配置は規則性を維持した)、針植込み長さ(e)、クリアランスおよびコロナ電流密度を変化させた。コロナ放電用針電極の先端の位置は絶縁ブロック板より内側に0.5mmとした。フィラメント群の帯電量の測定結果を表1に示し、またコロナ電流密度と帯電量の関係を図7に示した。
なお、比較例1として従来の摩擦帯電法によるフィラメント群の帯電量を同様に測定した。
【0031】
【表1】
Figure 0003819129
【0032】
表1および図7から、本発明の製造装置を用いて細デニールのフィラメント群にコロナ電流密度0.01mA/cm2 以上でフィラメント群を帯電させることにより、従来の摩擦帯電法の場合と同等以上の帯電量が確保できることがわかった。
【0033】
なお、矩形チャンネルと矩形コロナ帯電用チャンネル装置の接続を切り離して隙間を形成させてフィラメント群の走行状態を確認したが、フィラメント群の一部が飛び出してチャンネル詰まりが発生した。また、コロナ放電用針電極先端を絶縁ブロック板より0.2mm外側に突出させてフィラメント群を走行させると、フィラメント群の一部が針電極に引っかかって著しく分散品位が低下した。さらに、矩形コロナ帯電用チャンネル装置のクリアランス(間隙距離c)を7mm未満にするとチャンネル内を走行するフィラメント群の走行状態が不安定になり、21mmを超えるクリアランスとした場合には捕集面へ着地するフィラメント群の走行状態が不安定になった。
【0034】
実施例8〜11および比較例2
参考例1において、針状電極の針植え込み長さを120mm、ターゲット電極板長さを140mm、クリアランスを8mmとして、針配置密度およびコロナ放電電流密度を表2に示すように種々変化させた以外は参考例1と同様の方法でフィラメント群の帯電量を測定し、その結果を表1に示した。なお、比較例2として幅方向に不均一な針配置の針電極ユニット(幅80mm長さ50mmで針配置密度1本/cm2 の電極を4枚用いてこれをチャンネル幅方向に上下交互に配置した)を用いてコロナ帯電を実施して同様の測定を行った。
【0035】
【表2】
Figure 0003819129
【0036】
表2から、針電極が規則的に配置されている実施例8〜11ではフィラメント群を高度に帯電させることができるが、針電極が不規則に配置されている比較例2では帯電量が低下し、ウエブに針電極境目で筋斑が発生することがわかった。
【0037】
実施例12
実施例9において、針電極に沿って空気流をコロナ帯電用チャンネル内に供給した以外は実施例9と同様の方法でフィラメント群の帯電量を測定し、その結果を表3に示したが、針電極に沿った空気流の供給により帯電量がさらに増加することが分かった。ただし、空気供給量が25Nm3 /hr以上ではフィラメントの走行が不安定になった。
【0038】
【表3】
Figure 0003819129
【0039】
実施例13〜16および比較例3
MFR38のポリプロピレンペレットを、ノズル孔経0.35mm、ノズル数3,328個を有する1m幅溶融紡糸スパンボンド製造機を用いて吐出量2.6kg/分で溶融紡出し、デニールが1.8dになるように紡糸温度とフィラメント群牽引用の空気流量の調整をおこない、針電極ユニット数を3ユニットとし、表4に示すコロナ帯電用矩形チャンネル装置の条件でコロナ帯電処理を行い、加熱したエンボスロールとフラットロールの間を通過させ、幅1.2m、目付20g/m2 のポリプロピレン不織布を製造した。比較のために、従来の摩擦帯電による不織布も製造した(比較例3)。
得られた不織布を用いて、5cm幅目付変動率測定用試験片、引張強さ測定用試験片および耐水度測定用試験片を調整し、不織布の5cm幅目付変動率、引張強さ、耐水度および耐水度変動率を測定し、その結果を表4に示した。なお、吸引装置の上部で1.5m/秒の吸引流れになるような条件で運転した。
【0040】
【表4】
Figure 0003819129
【0041】
表4から、本発明によれば、細デニールのフィラメント群に対しても高度な帯電を与えることができため、高度に均一に分散された、引張強度および耐水性能に優れた不織布が得られることがわかった。これに対し、従来の摩擦帯電法により得られた不織布は、分散性が低く、また引張強度および耐水性能の劣るものであった。
【0042】
なお、針電極ユニット間の絶縁仕切板を取り外したケース、および全幅に渡って一つの針電極ユニットと一台のコロナ電源からなるコロナ帯電用チャンネル装置を用いたケースで、チャンネル内に切れ糸の塊を強制的に入れてコロナ放電異常を観察したが、前者では、コロナ異常放電の発生と同時に隣接する針電極ユニットの間でアーク放電が発生して全ての電源がトリップした。また、後者の場合は、全幅に渡って分散不良を発生させた。本実施例のように3ユニットとした場合には、コロナ異常放電はそのユニットのみで発生し、フィラメント群の瞬間的分散不良に止めることができた。
【0043】
【発明の効果】
本発明のスパンボンド不織布の製造装置および製造方法によれば、特に細デニールからなる高度に分散が均一な不織布を経済的に製造することができる。従って、本発明により得られる不織布は、細デニール・高分散化により、不織布の強度、耐水性能が向上するので、例えば、紙オムツの材料として特に立体ギャザーとかトップシートなど、医療用防護服、マスク、フィルター材料などに特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すスパンボンド不織布の製造装置の説明図。
【図2】随伴流吸引装置の一例を示す断面図。
【図3】矩形コロナ帯電用チャンネル装置の一例を示す断面図。
【図4】絶縁ブロックの一例を示す斜視図。
【図5】絶縁ブロックの一例を示す斜視図。
【図6】針電極ユニットの一例を示す斜視図。
【図7】コロナ電流密度と帯電量の関係を示す図。
【符号の説明】
1…矩形紡口、2…フィラメント群、4…随伴流吸引装置、5…矩形エアサッカー、6…矩形チャンネル、7…矩形コロナ帯電用チャンネル装置、8…捕集面、9…ウェブ、12、13…パンチングプレート、14…導入ガイド、15…下部ガイド、16…コロナ放電用針電極、17…針電極座、18…エアー吹き出しノズル、19…絶縁ブロック、20…針電極ホルダー、21…ターゲット電極板、22…ターゲット電極ホルダー、23…ターゲット電極支持枠、24…エア供給室、25…絶縁仕切板、26…孔、30…針電極ユニット。

Claims (2)

  1. 不織布の製造幅に相当する幅を有する矩形紡口と、該紡口から押し出されるフィラメント群をそのまま導入することができる矩形入口を有する矩形エアーサッカーと、該矩形エアーサッカーに順に連設された矩形チャンネルおよび矩形コロナ帯電用チャンネル装置とを備えており、前記矩形コロナ帯電用チャンネル装置は、複数のコロナ放電用針状電極を有する複数のユニットと、該複数のユニットとフィラメント群を介して対向するターゲット電極板とを有し、上記コロナ放電用針状電極は0.5〜5本/cm の密度で配置され、電極針の植込長さが 100〜300mmであり、かつ上記複数のユニットがユニット毎に絶縁体で隔離されていることを特徴とするスパンボンド不織布の製造装置。
  2. 請求項 1 に記載のスパンボンド不織布の製造装置を用いて、スパンボンド不織布を製造するに際し、単位面積当たり0.01mA/cm以上のコロナ放電電流密度でフィラメント群に帯電させることを特徴とするスパンボンド不織布の製造方法。
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