JPH09310260A - フィラメント群の開繊方法および装置 - Google Patents

フィラメント群の開繊方法および装置

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JPH09310260A
JPH09310260A JP8123354A JP12335496A JPH09310260A JP H09310260 A JPH09310260 A JP H09310260A JP 8123354 A JP8123354 A JP 8123354A JP 12335496 A JP12335496 A JP 12335496A JP H09310260 A JPH09310260 A JP H09310260A
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Japan
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target electrode
guide plate
corona discharge
filament
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JP8123354A
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Fumihiko Shimizu
文彦 清水
Takashi Nakajima
崇 中島
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラメント群の開繊性に優れ、均一で高品
質の不織布を得る。 【解決手段】 熱可塑性樹脂を溶融紡糸した連続フィラ
メント群2を高速気流牽引装置3により細化延伸して、
コロナ放電電極5と平板状のターゲット電極6とを備え
るコロナ放電ユニットに導く。平板状のターゲット電極
6の下流にフィラメント群2に接触することなく案内板
7を設置し、付加的にフィラメント群の帯電電荷と反対
の電荷を案内板に印加することにより、随伴気流と共に
搬送されたフィラメント群2が平板状のターゲット電極
に、より密着され浮き上がりが防止される。該フィラメ
ント群2が、より密着した状態でコロナ放電ユニットに
よるコロナ放電電界中を通過することにより、均一な不
織布を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は均一な不織ウェブを
製造するためのフィラメント群の開繊方法および装置に
関する。更に詳しくは、強制帯電により該フィラメント
群を開繊させ、均一な不織ウェブを製造するための開繊
方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空気流と共に搬送されるフィラメ
ント群を捕集コンベア上に分散、堆積させて均一な不織
ウェブを製造する方法において、フィラメント群に対
し、衝突や摩擦による接触帯電やコロナ放電による強制
帯電により静電気を付与することで、フィラメント間の
相互反発によって各フィラメントを開繊し、均一な不織
ウェブを製造する技術が知られている。例えば、特開昭
51−133581号、特公昭54−28508号およ
び特開昭58−174671号等参照。
【0003】一般に、均一な不織ウェブを得るために
は、フィラメント同士の開繊が完全になされる必要があ
り、開繊性はフィラメント同士の静電気による反発力の
大小と随伴気流によって生じるフィラメントの張力に大
きく影響される。従って、高い帯電量を有するほど静電
気による反発力が大きく、また、随伴気流が減少するほ
ど張力が小さくなるので、開繊性に優れるといえる。ま
た、フィラメントへの帯電が均一になされているかどう
かも重要であり、不均一な場合には開繊性も劣ることに
なる。従って、随伴気流を減少させて、均一に帯電量を
増加させることが開繊性を良好にする方法であるといえ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の知見を得て、本
発明者らは、コロナ放電電界中にフィラメント群を通過
させ、コロナ放電によってフィラメント群を帯電させる
方法が安定で、かつ、比較的良好な開繊状態が得られる
ことに注目し、更に開繊性を向上させる検討を行った
が、コロナ放電による開繊方法でもフィラメント本数が
多くなったり、生産性を向上させるためにフィラメント
の走行速度が増したような場合には、フィラメント同士
が完全に開繊されずに数十本以上の束になった状態で捕
集コンベアに堆積され、得られた不織布は均一性が極め
て劣るという問題に遭遇した。
【0005】これは、下記の理由によるものと推測され
る。すなわち、コロナ放電電界中を通過するフィラメン
ト群および空気流をみると、高速気流牽引装置により噴
射された空気流は、平板状のターゲット電極に高速で衝
突し、下方に進むにつれて空気流の速度は減速する。こ
のときフィラメント群は平板状のターゲット電極に衝突
してからしばらくは該ターゲット電極に密着している
が、空気流の速度の降下により徐々にフィラメント群を
押さえる力が弱くなり、フィラメント群も広がってい
く。この状態でコロナ放電電極に電圧が印加されると、
フィラメント群が帯電され、その静電気の反発によって
さらに広がり、フィラメント群が平板状のターゲット電
極面から浮き上がって離れる。この平板状のターゲット
電極面から離れ、帯電したフィラメント群が再び平板状
のターゲット電極に接触するとフィラメント群がもつ電
荷量の一部が失われ、良好な開繊を得るのに必要な電荷
量が得られなくなるからである。
【0006】本発明の目的は、以上のような状況に鑑み
て、コロナ放電による開繊方法において、フィラメント
の本数やフィラメントの走行速度が大きいときにも、開
繊性を向上させ、均一な不織ウェブを有利に得ることの
できる開繊方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のフィラメント群の開繊方法の一形態は、熱
可塑性樹脂を溶融紡糸してなる連続フィラメント群を高
速気流牽引装置により牽引し、コロナ放電電極と平板状
のターゲット電極とを含むコロナ放電ユニットに導きコ
ロナ放電により開繊させる方法において、該平板状のタ
ーゲット電極の下流でフィラメント群と接触しない位置
に案内板を設置し、空気流と共に上方から下方に搬送さ
れる前記連続フィラメント群を前記案内板側に偏倚させ
ながら、前記コロナ放電ユニットによるコロナ放電電界
中を通過させて開繊させることを特徴とする。
【0008】本発明の開繊方法の好ましい形態は、上記
案内板に前記フィラメント群の帯電電荷と反対の電荷を
帯びさせることを特徴とする。
【0009】本発明の開繊方法のさらに好ましい形態
は、上記案内板は、フィラメント群を境に平板状のター
ゲット電極側で、平板状のターゲット電極にほぼ平行に
設けられ、平板状のターゲット電極の表面の延長線と案
内板の表面間の距離が0.5〜50mmであることを特
徴とする。
【0010】また、上記目的を達成するために、本発明
のフィラメント群の開繊装置の一形態は、熱可塑性樹脂
を溶融紡糸して連続フィラメント群を供給するフィラメ
ント供給手段と、該フィラメント供給手段により供給さ
れた連続フィラメント群を牽引し、コロナ放電電極と平
板状のターゲット電極とを含むコロナ放電ユニットに導
く高速気流牽引装置と、該コロナ放電ユニットの平板状
のターゲット電極の下流でフィラメント群と接触しない
位置に設置された案内板とを備えることを特徴とする。
【0011】本発明の開繊装置の好ましい形態は、上記
案内板は、前記フィラメント群の帯電電荷と反対の電荷
を帯びていることを特徴とする。
【0012】本発明の開繊装置のさらに好ましい形態
は、上記案内板は、フィラメント群を境に平板状のター
ゲット電極側で、平板状のターゲット電極にほぼ平行に
設けられ、平板状のターゲット電極の表面の延長線と案
内板の表面間の距離が0.5〜50mmであることを特
徴とする。
【0013】本発明によれば、平板状のターゲット電極
の下流でフィラメント群と接触しない位置に案内板を設
置することにより、高速気流牽引装置によりもたらされ
る随伴気流に平板状のターゲット電極を通過した後に乱
れが生ずることが防止される。さらに、随伴気流は、周
りの空気中への拡散によりその速度が次第に減少してい
くが、案内板を設置するとその拡散が防止され、特に、
フィラメント群と案内板との間の流速が高速に保たれ
る。このことにより、フィラメント群を境にした気流速
度に差が生じ、この結果得られる圧力差によりフィラメ
ント群は案内板側に偏倚することになり、フィラメント
群は平板状のターゲット電極から浮き上がることが防止
される。従って、一旦帯電された電荷量が失われること
なく、充分な開繊性が得られる。
【0014】さらに、案内板にフィラメント群の帯電電
荷と反対の電荷を帯びさせることにより、フィラメント
群を案内板の方に引き寄せて偏倚させることができるの
で、さらに積極的に、フィラメント群は平板状のターゲ
ット電極から浮き上がることが防止される。従って、一
旦帯電された電荷量が失われることなく、充分な開繊性
が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0016】図1は本発明に係るフィラメント群の開繊
装置の一例を示す模式図であり、1は溶融された熱可塑
性樹脂を紡糸する矩型状の紡糸口金、2はこの紡糸口金
1より吐出されたフィラメント群である。3はエアーサ
ッカー等の高速気流牽引装置であり、空気を所定の圧力
で噴射することによりフィラメント群を牽引して細化延
伸し、次のコロナ放電ユニットに導くものである。
【0017】コロナ放電ユニットは、高電圧電源4に接
続された針状電極(以下、コロナ放電電極ともいう)5
と接地された平板状のターゲット電極6とから主に構成
されている。針状電極5と平板状のターゲット電極6と
は、10〜60mmの間隔を有し、通常−10〜−60
KVの電圧が印加され、コロナ放電が発生する状態とさ
れている。このとき、コロナ放電のための印加電圧はア
ーク放電しない限界の電圧で、アーク放電する手前の電
圧とするのが一般的に好ましく、この電圧はコロナ放電
電極(針状電極)5と平板状のターゲット電極6間の距
離に依存する。
【0018】また、本発明のコロナ放電電極に針状電極
5を用いる場合、使用する針はフィラメント群2の帯電
を有利に行うために、複数本または複数列から構成され
るのが好ましく、特に、針密度が2〜10本/cm2
構成されるのが好ましい。針密度が2本/cm2 未満で
あると、フィラメントの本数が多い場合、良好な開繊を
得るための電荷を、均一に付与することができないので
好ましくない。また針密度が10本/cm2 を超える
と、フィラメント群に過剰の電荷が付与されるため、フ
ィラメント群2と平板状のターゲット電極6との間で放
電が起こったり、空気中に放電されることから、フィラ
メント群2の電荷量が一部失われる現象が生じ、好まし
くない。また、針配列等は特に限定されるものではない
が、千鳥状に配列するとより好ましい。
【0019】針状電極5の材質は、電気導電性のあるも
のなら何でもよく、特に限定されるものではない。また
針状電極5の先端は尖っているほうが好ましく、各々の
針の先端高さが整っていることが必要である。つまり、
針状電極5の先端が丸まっていたり、針状電極5の高さ
が異なっていると針状電極5より生じたコロナを均一に
大きな範囲に発生させることができないからである。
【0020】本発明において用いられる平板状のターゲ
ット電極6の材質は、フィラメント群2が高速で衝突す
るために、耐久性や安定性の面から硬い材質が適してお
り、鉄、クロム、ニッケル等の金属あるいはステンレス
鋼等の合金が好ましい。また平板状のターゲット電極6
の表面は、フィラメント群2がその面上を滑ることか
ら、滑らかなのが好ましい。また、平板状のターゲット
電極6はフィラメント群2の方向に対し所定の角度(5
〜45度、本実施例では40度)傾斜している。この角
度が5度未満であると、フィラメント群2が平板状のタ
ーゲット電極6に接しにくく帯電しにくくなって好まし
くなく、45度を越えるとフィラメント群2の流れが悪
くなり好ましくない。また、平板状のターゲット電極6
の流れ方向の長さは、帯電したフィラメント群2が一度
浮き上がり再び接触しないために長くし過ぎないことが
重要で、コロナ放電電極(針状電極)5の長さより少し
だけ長いものが好ましい。
【0021】案内板7は、フィラメント群2を境に平板
状のターゲット電極6側で、かつその下流の位置に、フ
ィラメント群2と接触しないように設けられる。平板状
のターゲット電極6の端縁から案内板7の端縁までの距
離は、平板状のターゲット電極6と案内板7の大きさと
角度、さらにフィラメント群2の速度等によって決ま
り、例えば、実施例1のような条件の場合、5〜50m
m離間するのが好ましい。また、平板状のターゲット電
極6の表面の延長線と案内板7の表面間の間隔は、0.
5〜50mm、好ましくは、3〜30mmとする。0.
5mm未満ではフィラメント群が案内板7に接触しやす
く、50mmを越えると案内板の吸引効果がほとんどな
くなり、好ましくない。なお、案内板7は基本的には平
板状のターゲット電極6と平行に配置されるが、フィラ
メント群2との平行度をより確実に維持するために、垂
直に近付く方向にさらに傾斜させてもよい。
【0022】さらに、4′は本発明の他の実施の形態と
して、必要に応じ用いられる直流高電圧電源であり、案
内板7に接続され、案内板7をフィラメント群2に印加
された電荷と反対の電荷に印加する。この実施の形態の
場合、案内板7には、+30KV以下の高電圧を印加す
るのが好ましい。平板状のターゲット電極6のような接
地された導電体が周囲にあると、その間で放電が生じる
可能性があるため、これらと距離を保ち、コロナ放電の
平板状のターゲット電極6との放電が生じないないよう
に設置されることが必要である。従って、平板状のター
ゲット電極6と案内板7との距離は放電が生じない範囲
であれば任意に採られて良いが、帯電したフィラメント
群2を案内板7に接触させてはならない。つまり、フィ
ラメント群2を案内板7に接触させると、フィラメント
群2がもつ電荷量の一部が失われ、良好な開繊を得るた
めに必要な電荷量が得られなくなるからである。
【0023】また、+30KVを超える電圧を案内板7
に印加すると、接地された平板状のターゲット電極6と
案内板7との間で放電が生じないように設置しようとし
たとき、平板状のターゲット電極6と案内板7との距離
が非常に遠くなるために、フィラメント群2を平板状の
ターゲット電極6に密着させることができず好ましくな
い。
【0024】さらに、8は捕集コンベアであり、9はそ
の上に堆積された不織ウェブを示している。
【0025】なお、本発明におけるフィラメントは、熱
可塑性樹脂で、繊維形態能を有するものであれば特に限
定されるものではなく、ポリプロピレン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン、ナイロン等の樹脂、も
しくはこれらの混合物、共重合体等を用いることができ
る。またフィラメントは2種類以上の樹脂よりなる複合
繊維でも混合繊維でもよく、径および断面形状も特に限
定されるものではない。
【0026】本発明において用いられる案内板7の材質
は、電圧を印加するときは電気導電性のあるものなら何
でもよく、案内板に電圧を印加しないときには特に限定
されるものではない。
【0027】上記構成になる本発明の実施の形態におけ
る作用を説明する。
【0028】矩型状の紡糸口金1からすだれ状で複数本
のフィラメントを紡糸し、このフィラメント群2を高速
気流牽引装置3による空気流によって、コロナ放電ユニ
ットの針状電極5と平板状のターゲット電極6とにより
形成された電界中に導き、随伴気流とともに通過させ
る。すなわち、フィラメント群2は高速気流牽引装置3
により噴射された随伴気流と共に、平板状のターゲット
電極6に高速で衝突し、その表面に沿って下流に進む。
この状態で針状電極5に電圧が印加されると、フィラメ
ント群2が帯電され、その静電気の反発によって開繊が
行われる。
【0029】このときの随伴気流の様子を、図2に詳細
に示す。すなわち、平板状のターゲット電極6の表面上
では、フィラメント群2は随伴気流(これをSとする)
と共に下流に向けて進み、平板状のターゲット電極6を
離れると、随伴気流Sを周りの空気から遮蔽していた平
板状のターゲット電極6が存在しなくなるので、随伴気
流Sは拡散しやすくなる。このとき、随伴気流Sにはフ
ィラメント群2の上側の気流SU と下側(フィラメント
群2と案内板7との間)の気流SL とが存在する。
【0030】案内板7を設置しないと、平板状のターゲ
ット電極6を通過後随伴気流Sは急に拡散しやすくな
り、流速は落ち、気流が乱れてフィラメント群2の走行
は不安定となるが、案内板7を設置することにより、随
伴気流Sの拡散が防止され高速に保たれ、フィラメント
群2は案内板7に沿って流れることになり、走行は安定
する。特に、フィラメント群2と案内板7との間の気流
L の流速が高速に保たれ、気流SU との流速差、すな
わち、圧力差が存することになりフィラメント群2は案
内板7側に偏倚する。
【0031】この結果、フィラメント群2は平板状のタ
ーゲット電極6から離れて浮き上がることなくより密着
されることになる。
【0032】さらに、本発明の他の実施の形態は、この
案内板7に、フィラメント群2に印加した電荷と反対の
電荷を印加させるものであるが、コロナ放電により、例
えば、−(マイナス)に帯電されたフィラメント群2に
対し案内板7に+(プラス)を印加することにより、平
板状のターゲット電極6を離れたフィラメント群2は、
案内板7側に引き寄せられ、帯電したフィラメント群2
が平板状のターゲット電極面から浮き上がることなく密
着される。この状態でコロナ放電電極5により電圧を印
加することによって、さらに良好な地合が得られる。
【0033】
【実施例】
実施例1 図1に示すような開繊装置を用い、矩型状の一体紡糸口
金からポリプロピレンを紡糸し、矩型スリットを有する
高速気流牽引装置により、細化延伸した。このとき得ら
れたフィラメントの単糸デニールは2デニールであっ
た。その後、高速気流牽引装置の下方に直流高電圧電源
に接続された針密度が5本/cm2 の針状電極と接地さ
れたSUS製の平板状のターゲット電極(幅1100m
m×長さ100mm)よりなり、電極間距離が20mm
のコロナ放電ユニットを40度の角度で設置し、この両
電極間にコロナ放電電圧−20KVで印加してフィラメ
ント群を開繊させ、コロナ放電ユニットの下方に直流高
電圧電源に接続されたSUS製の案内板(幅1100m
m×長さ50mm)を設置し、この案内板に+10KV
を印加した。この時、案内板はフィラメント群に接触し
ないように平板状のターゲット電極の端縁から10m
m,延長線から5mm離間して設置した。その後、捕集
コンベア上に堆積された25g/m2 の不織ウェブを製
造した。
【0034】実施例2 案内板の電圧を0KVにする以外は実施例1と同様の方
法で、不織ウェブを製造した。
【0035】比較例1 案内板を設置しない以外は実施例1と同様の方法で、不
織ウェブを製造した。
【0036】比較例2 案内板をフィラメント群に接触させるように設置する以
外は実施例1と同様の方法で、不織ウェブを製造した。
そして、実施例1、2および比較例1、2で得られた不
織ウェブの開繊状態を目視で観察した。
【0037】また、得られた不織布を、その耳部を50
mmずつ除いた後、幅方向に25mm、流れ方向に50
0mmの長さに切断し、個々の重量を測定し、その平均
値と標準偏差を求め、CV値(%)として(標準偏差/
平均値)×100で示した。CV値(%)が小さい程均
一である。
【0038】これらの得られた不織布についての開繊状
態およびCV値を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】以上の結果から明らかなように、実施例1
および2で得られた不織ウェブはフィラメント同士が数
十本の束になった状態がほとんど確認されず、極めて開
繊状態が良好であり、均一で高品質の不織ウェブが得ら
れた。
【0041】一方、比較例1および2は帯電して広がっ
たフィラメント群が再び平板状のターゲット電極および
案内板に接触することで、帯電していたフィラメント群
の電荷の一部が取られ、フィラメントの束が随所に存在
し、均一な不織ウェブを得ることができなかった。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、コロナ放電により開繊する方法においてフィ
ラメントの本数やフィラメントの走行速度が大きいとき
にも、フィラメント群の電荷の一部が失われることがな
く、開繊性を向上させることができるので、均一な不織
ウェブを有利に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィラメント群の開繊装置の一例を示
す概略説明図である。
【図2】随伴気流の流れを説明するための要部拡大図で
ある。
【符号の説明】
1 紡糸口金 2 フィラメント群 3 高速気流牽引装置 4,4′ 直流高電圧電源 5 コロナ放電電極(針状電極) 6 平板状のターゲット電極 7 案内板 8 捕集コンベア 9 不織ウェブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を溶融紡糸してなる連続フ
    ィラメント群を高速気流牽引装置により牽引し、コロナ
    放電電極と平板状のターゲット電極とを含むコロナ放電
    ユニットに導きコロナ放電により開繊させる方法におい
    て、 該平板状のターゲット電極の下流でフィラメント群と接
    触しない位置に案内板を設置し、空気流と共に上方から
    下方に搬送される前記連続フィラメント群を前記案内板
    側に偏倚させながら、前記コロナ放電ユニットによるコ
    ロナ放電電界中を通過させて開繊させることを特徴とす
    るフィラメント群の開繊方法。
  2. 【請求項2】 上記案内板に前記フィラメント群の帯電
    電荷と反対の電荷を帯びさせることを特徴とする請求項
    1に記載のフィラメント群の開繊方法。
  3. 【請求項3】 上記案内板は、フィラメント群を境に平
    板状のターゲット電極側で、平板状のターゲット電極に
    ほぼ平行に設けられ、平板状のターゲット電極の表面の
    延長線と案内板の表面間の距離が0.5〜50mmであ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のフィラメ
    ント群の開繊方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂を溶融紡糸して連続フィラ
    メント群を供給するフィラメント供給手段と、 該フィラメント供給手段により供給された連続フィラメ
    ント群を牽引し、コロナ放電電極と平板状のターゲット
    電極とを含むコロナ放電ユニットに導く高速気流牽引装
    置と、 該コロナ放電ユニットの平板状のターゲット電極の下流
    でフィラメント群と接触しない位置に設置された案内板
    とを備えることを特徴とするフィラメント群の開繊装
    置。
  5. 【請求項5】 上記案内板は、前記フィラメント群の帯
    電電荷と反対の電荷を帯びていることを特徴とする請求
    項4に記載のフィラメント群の開繊装置。
  6. 【請求項6】 上記案内板は、フィラメント群を境に平
    板状のターゲット電極側で、平板状のターゲット電極に
    ほぼ平行に設けられ、平板状のターゲット電極の表面の
    延長線と案内板の表面間の距離が0.5〜50mmであ
    ることを特徴とする請求項4または5に記載のフィラメ
    ント群の開繊装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7488441B2 (en) 2002-06-15 2009-02-10 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Use of a pulsating power supply for electrostatic charging of nonwovens
CN105803551A (zh) * 2014-12-31 2016-07-27 大连华阳新材料科技股份有限公司 一种管式牵伸用静电枪分丝装置
KR20200105130A (ko) * 2019-02-28 2020-09-07 케이엘 테크 홀딩스 피티이. 엘티디. 밀도의 분포가 균일함과 동시에 종방향과 횡방향의 인장강도가 유사한 장섬유 부직포를 대량으로 제조하는 장치 및 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20200105130A (ko) * 2019-02-28 2020-09-07 케이엘 테크 홀딩스 피티이. 엘티디. 밀도의 분포가 균일함과 동시에 종방향과 횡방향의 인장강도가 유사한 장섬유 부직포를 대량으로 제조하는 장치 및 방법

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