JP3818866B2 - 自走式エレベータ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、昇降路に立設したガイドレールに反力を持たせて乗かごを昇降させる自走式エレベータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開昭58−193876号公報に開示されているように、乗かごの上下部のそれぞれに設けられ乗かごの昇降を案内するガイドレールを把持する上部把持部および下部把持部と、乗かごに設けられ下部把持部のガイドレール把持時にこの下部把持部を介してガイドレールに反力を持たせて伸長し乗かごを上昇させる油圧ラムとを備えた自走式エレベータ装置が提案されている。
【0003】
この従来の自走式エレベータ装置では、乗かごを上昇させる油圧ラムが伸長しきったなら、上部把持部にてガイドレールを把持して乗かごの自重を支えた状態で下部把持部のガイドレールの把持を解放し、油圧ラムを縮めて下部把持部を上昇させて再度下部把持部にてガイドレールを把持させ、油圧ラムを再度伸長させることにより乗かごを上昇させるようになっている。
【0004】
また、例えば特開昭60−129355号公報に開示されているように、前者の自走式エレベータ装置の油圧ラムの代わりにラックおよびピニオンを用いた自走式エレベータ装置も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の自走式エレベータ装置では、油圧ラムもしくはラックおよびピニオンの駆動範囲の限界まで乗かごが移動したなら、上部把持部に乗かごの自重を持たせた状態で油圧ラムもしくはラックを変位させる作業、すなわち下部把持部のガイドレール把持位置変更作業を行なう必要があり、したがって把持部の把持位置変更作業中に乗かごは昇降できないことから、乗かごの昇降に多大な時間が掛かり効率が悪いという不都合があった。
【0006】
また、一対のガイドレール間の対向距離が異なるエレベータの据付作業に使用するためには、その間隔に応じた部材を複数種用意する必要があり、コストアップにつながっていた。
【0007】
本発明は、上記した従来技術における実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、乗かごの昇降中に把持部の把持位置を変更でき、乗かごをほぼ連続的に昇降させることのできる自走式エレベータ装置を提供することにある。
【0008】
また、その第2の目的は、一対のガイドレール間の対向距離が種々異なる複数種のエレベータに容易に対応することのできる自走式エレベータ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の請求項1に係る発明は、昇降路内に立設されたガイドレールと、このガイドレールに案内され、前記昇降路内を昇降する乗かごと、この乗かごに設けられ、前記ガイドレールに反力を持たせて前記乗かごを昇降させる駆動体とを備えた自走式エレベータ装置において、前記駆動体が、前記ガイドレールの立設方向と略平行となるように前記乗かごの鉛直方向に立設される第1の螺子部、この第1の螺子部の立設方向と同方向に立設され、しかも前記第1の螺子部と逆方向の螺子部が切られ、前記第1の螺子部との間で回動力を伝達される第2の螺子部、前記第1の螺子部と螺合するとともにこの第1の螺子部の回動に応じて、回転運動を規制された状態で螺進し前記ガイドレールを選択的に把持可能な第1の把持部、及び前記第2の螺子部に螺合するとともにこの第2の螺子部の回動に応じて、回転運動を規制された状態で前記第1の把持部と逆方向に螺進し前記ガイドレールを選択的に把持可能な第2の把持部を含む係合ユニットと、前記第1の螺子部および前記第2の螺子部の少なくとも一方の螺子部に回動力を伝達する伝達手段と、この伝達手段を駆動するモータと、前記乗かごに装着され前記ガイドレールと前記係合ユニットとの間隔を可変とするよう伸縮するベース体とを備えた構成にしてある。
【0010】
このように構成した請求項1に係る発明では、乗かごを昇降路内で上昇させる際、第1の把持部および第2の把持部のうちの何れか一方の把持部でガイドレールを把持し、他方の把持部でガイドレールを把持しない状態で、モータより伝達手段を介して第1の螺子部および第2の螺子部の少なくとも一方に回動力を伝達すると、これらの第1の螺子部および第2の螺子部が回転し、第1の把持部が第1の螺子部に沿って螺進し、第2の把持部が第2の螺子部に沿って第1の把持部とが逆方向に螺進する。このとき、一方の把持部で把持したガイドレールから反力を受けるので、この一方の把持部を支点に乗かごが昇降する。そして、一方の把持部が一方の螺子部の上端近傍まで螺進した際、他方の把持部が他方の螺子部の下端近傍まで螺進しているので、この他方の把持部でガイドレールを把持し、一方の把持部によるガイドレールの把持を解放した状態で、モータの逆転によりガイドレールを把持する他方の把持部を支点に乗かごを昇降させる。また、乗かごを下降させる場合も上記の場合と同様である。これにより、係合ユニットの螺子部の回動に応じて把持部のそれぞれが変位するので、これらの把持部の把持位置を乗かごの昇降中に変更でき、乗かごをほぼ連続的に昇降させることができる。
【0011】
また、上記第2の目的を達成するため本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記伝達手段のテンションを調整するテンション調整手段とを設けた構成にしてある。
【0012】
このように構成した請求項2に係る発明では、係合ユニットとモータとの間隔が変化した場合に伝達手段のテンションをテンション調整手段で調整することにより、伝達手段を介して係合ユニットの螺子部に回動力を円滑に伝達できる。これによって、一対のガイドレール間の対向距離が種々異なる複数種のエレベータに容易に対応することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の自走式エレベータ装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0014】
図1は本発明の第1の実施形態に係る自走式エレベータ装置を示す斜視図、図2は第1の実施形態に設けられる駆動体の動作手順を示すフローチャート、図3は第1の把持部でガイドレールを把持した状態を示す説明図、図4は第1の把持部でガイドレールを把持して乗かごを上昇させる状態を示す説明図、図5は第2の把持部が第2の螺子部の上端近傍まで上昇した状態を示す説明図、図6は第2の把持部でガイドレールを把持して乗かごを上昇させる状態を示す説明図、図7は第1の把持部が第1の螺子部の上端近傍まで上昇した状態を示す説明図、図8は第1の実施形態に設けられる係合ユニットを示す説明図である。
【0015】
図1に示す本実施形態の自走式エレベータ装置30は、昇降路1と、この昇降路1の低部に設置され緩衝器3を備えたベース2と、このベース2上に立設され昇降路1の壁に固定される一対のガイドレール4と、この一対のガイドレール4に案内され昇降路1を昇降する乗かご5と、この乗かご5に設けられガイドレール4に係合して駆動力を伝達し、このガイドレール4に反力を持たせて乗かご5を昇降させる駆動体10とを有している。
【0016】
乗かご5のかご床5a下部には、乗かご5の昇降の際の安全装置としての非常止め装置5bが設けられ、この非常止め装置5bにロープ7を介して調速機6が連結されており、この調速機6により乗かご5の下降速度が著しく増加した場合にその下降が制止される。また、エレベータ据付時等に必要に応じて、乗かご5上部に作業床20が取り付けられるとともに、乗かご5に設けられる行き過ぎ停止スイッチ21が、乗かご5の位置に応じてガイドレール4に任意の上下高さ位置で取り付けられるカム22a、22bにより動作可能である。
【0017】
駆動体10は、乗かご5の両側に設けられ、一対のガイドレール4のそれぞれに対向するようガイドレール4に沿ってそれぞれ立設される左右一対の係合ユニット11と、かご床5aに取り付けられるモータ14と、このモータ14の動作を制御する制御部15とから構成されている。この制御部15で駆動体10全体の制御を行なうようになっており、実際には図示しない操作スイッチにて上昇および下降移動の指令を与えることで上述した駆動体10の一連の動作が行われる。
【0018】
各係合ユニット11は、ガイドレール4の立設方向と略平行となるように乗かご5の鉛直方向に立設され、下端が駆動チェーン13等を介してモータ14により駆動される第1の螺子部11aと、この螺子部11aに螺合するとともにこの螺子部11aの回動に応じて螺進し、ガイドレール4を選択的に把持可能な第1の把持部12aと、第1の螺子部11aの上端に接続部16を介して下端が接続され第1の螺子部11aの立設方向と同方向に立設される第2の螺子部11bと、この螺子部11bに螺合するとともにこの螺子部11bの回動に応じて第1の把持部12aと逆方向に螺進し、ガイドレール4を選択的に把持可能な第2の把持部12bとからなっている。なお、第1の螺子部11aおよび第2の螺子部11bは、図8に示すように互いに逆方向に切られており、これらの螺子部11a、11bおよび接続部16によりいわゆるウォームが構成されている。
【0019】
このように構成した係合ユニット11では、モータ14の正転により第1の螺子部11aを図8の黒い矢印で示す方向へ回動させると、第1の把持部12aが回転運動を規制された状態で下方(図8の白い矢印で示す方向)へ移動し、同時に第2の把持部12bが回転運動を規制された状態で上方(図8の白い矢印で示す方向)へ移動する。また、モータ14を逆転させた場合、第1の把持部12aが上方へ移動し第2の把持部12bが下方へ移動する。このように、螺子部11a、11bのそれぞれの回動によって把持部12a、12bのそれぞれが螺子部11a、11bに沿って互いに逆方向に螺進するようになっている。
【0020】
この第1の実施形態の自走式エレベータ装置30では、図2に示す処理手順にしたがって乗かご5を昇降させるようになっている。すなわち、まず手順S1として図示しないかご受台等を用いてかご床5aを支持した状態で、自走式エレベータ装置30を構成する乗かご5、駆動体10を組立て、手順S2として係合ユニット11の把持部12a、12bでガイドレール4を把持することにより、図3で示すように乗かご5がガイドレール4に支持された状態になる。
【0021】
次いで手順S3として、第2の把持部12bによるガイドレール4の把持を開放し、手順S4としてモータ14を正転させて駆動チェーン13を介して第1の螺子部11aおよび第2の螺子部11bを回動させることにより、手順S5として、図4に示すように第1の把持部12aを支点として乗かご5が上昇する。このとき、第1の把持部12aは第1の螺子部11aに対して下方へ移動することでガイドレール4に反力を持たせこの反力で乗かご5を上昇させるが、第2の把持部12bは、第2の螺子部11bに第1の螺子部11aと逆方向の螺子部が切られているため、第2の螺子部11bに対して上方へ移動する。
【0022】
このようにして図5に示すように第1の把持部12aが第1の螺子部11aの下端近傍まで螺進し、第2の把持部12bが第2の螺子部11bの上端近傍まで螺進したなら、手順S6として、上記の手順S3〜手順S5で把持が開放状態になっていた第2の把持部12bでガイドレール4を把持し、手順S7として、第1の把持部12aによるガイドレール4の把持を開放する。次いで、手順S8としてモータ14を逆転させて駆動チェーン13を介して第1の螺子部11aおよび第2の螺子部11bを回動させることにより、手順S9として図6に示すように第2の把持部12bを支点に乗かご5が上昇する。このとき、第2の把持部12bは第2の螺子部11bに対して下方へ移動することでガイドレール4に反力を持たせこの反力により乗かご5を上昇させるが、第1の把持部12aは、第1の螺子部11aに第2の螺子部11bと逆方向の螺子部が切られているため、第1の螺子部11aに対して上方へ移動する。
【0023】
このようにして図7に示すように第2の把持部12bが第2の螺子部11bの下端近傍まで螺進し、第1の把持部12aが第1の螺子部11aの上端近傍まで螺進したなら、これまで把持が開放状態になっていた第1の把持部12aでガイドレール4を把持する。さらに手順Sl0として、上記で説明した手順S2〜S9の一連の動作を繰り返すことで連続して乗かご5を上昇させることができる。
【0024】
また、上記と逆の動作を行ない、手順S3にてガイドレール4を把持する第1の把持部12aを第2の把持部12bに替え、手順S7にてガイドレール4を把持する第2の把持部12bを第1の把持部12aに替えて、手順S2〜S9の一連の動作を繰り返すことで連続して乗かご5を下降させることができる。
【0025】
このように構成した第1の実施形態では、乗かご5を昇降させる際、係合ユニット11の把持部12a、12bのそれぞれが螺子部11a、11bの回動に応じて変位し、これらの把持部12a、12bの把持位置を乗かご5の昇降中に変更できるので、乗かご5をほぼ連続的に昇降させることができる。
【0026】
図9は本発明の第2の実施形態の自走式エレベータ装置に設けられる係合ユニットを示す説明図である。
【0027】
図9に示す本実施形態の自走式エレベータ装置は、前述した図1、図8に示すものと比べて、ガイドレール4の立設方向と略平行となるように乗かご5の鉛直方向に立設され、下端が駆動される第1の螺子部17aと、この螺子部17aに螺合するとともにこの螺子部17aの回動に応じて螺進し、ガイドレール4を選択的に把持可能な第1の把持部18aと、第1の螺子部17aの上端に一対の歯車19a、19bを介して下端が連結され、螺子部17aの立設方向と同方向に立設される第2の螺子部17bと、この螺子部17bに螺合するとともにこの螺子部17bの回動に応じて螺進し、ガイドレール4を選択的に把持可能な第2の把持部18bとからなっている。なお、第1の螺子部17aおよび第2の螺子部17bは、図9に示すように互いに逆方向に切られており、これらの螺子部17a、17bおよび歯車19a、19bによりウォームが構成され、第1の螺子部17aが回転することに応じて第2の螺子部17bが歯車19a、19bを介して逆転するようになっている。
【0028】
この第2の実施形態にあっても、図1のモータ14を正転させて第1の螺子部17aを図9の黒い矢印で示す方向へ正転させれば、第1の把持部18aが回転運動を規制された状態で第1の螺子部17aに沿って下方(図9の白い矢印で示す方向)へ移動し、第2の把持部18bが回転運動を規制された状態で歯車19a、19bによって逆転した第2の螺子部17bに沿って上方(図9の黒い矢印で示す方向)へ移動する。また、モータ14を逆転させれば、第1の把持部18aが上方へ移動し、第2の把持部18bが下方へ移動する。このように、螺子部17a、17bのそれぞれの回動によって、把持部18a、18bがそれぞれ螺子部17a、17bに沿って互いに逆方向に螺進するようになっている。
【0029】
このように構成した第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、螺子部17a、17bの回動に応じて把持部18a、18bのそれぞれが変位し、これらの把持部18a、18bの把持位置の変更を乗かご5の昇降中に行なえるので、乗かご5をほぼ連続的に昇降させることができる。
【0030】
なお、上述した第1の実施形態および第2の実施形態では、かご床5aにモータ14を1つ配置し、駆動チェーン13を介して乗かご5の両側に設けた螺子部11a、11bまたは螺子部17a、17bを回動させる構成としたが、本発明はこれに限ることはなく、2つのモータを乗かご5の両側のそれぞれに配置し、すなわち乗かご5の両側方に位置する一対のガイドレール4のそれぞれに対向するよう対でモータを配置し、直接螺子部11a、11bまたは螺子部17a、17bを回動させる構成にしても良い。
【0031】
また、上述した第1の実施形態および第2の実施形態では、乗かご5の両側方に位置する一対のガイドレール4のそれぞれに対向するように螺子部11a、11bまたは螺子部17a、17bを対で配置したが、本発明はこれに限ることなく、一対のガイドレール4の何れか一方にのみ螺子部11a、11bまたは螺子部17a、17bを対向させて配置する構成にしても良い。
【0032】
また、上述した第1の実施形態および第2の実施形態では、螺子部11a、11bおよび螺子部17a、17bがウォームからなるが、本発明はこれに限ることなく、ラックとピニオンまたは駆動チェーン等を用いて駆動体を構成してもよい。すなわち、2つの把持部がそれぞれ逆方向に進むように、ラックとピニオンもしくは駆動チェーンを2段または2列に配置する構成にしても同様の効果が得られる。
【0033】
図10は本発明の第3の実施形態に係る自走式エレベータ装置を示す説明図、図11は図10の自走式エレベータ装置に設けられるベース材の部分を示す平面図、図12はベース材を伸長させた状態を示す平面図、図13はベース材をさらに伸長させた状態を示す平面図、図14は図10の自走式エレベータ装置に設けられるベース材の部分を示す正面図である。
【0034】
図10に示す本実施形態の自走式エレベータ装置は、上述した図1に示すものと比べて、乗かご5に装着され、係合ユニット11とガイドレール4との間の距離を可変とするベース材45と、駆動チェーン13のテンションを調整するテンション調整手段、例えばガイド42aに沿って変位可能な移動スプロケット42、および固定スプロケット43とを備えている点で異なっており、その他の構成は基本的に同様である。
【0035】
駆動チェーン13は、モータ14のモータ軸に設けられたダブルスプロケット41と係合ユニット11に設けられた係合ユニットスプロケット44との間に張設されている。ベース材45は、モータ14が載置されるベース本体45aと、このベース本体45aに引出し可能に収納される伸縮アーム45bと、この伸縮アーム45bの先端に取付けられ係合ユニット11の下端部を支持する支持体45cとから構成されており、伸縮アーム45bの伸縮により係合ユニット11がガイドレール4に向けて進退する。
【0036】
この第3の実施形態の自走式エレベータ装置にあっては、図12に示すようにガイドレール4間の対向距離が比較的長いエレベータの場合に、伸縮アーム45bを伸長させて係合ユニット11をガイドレール4に近づけた後、伸縮アーム45bに設けられた位置調整穴46aに締結具46を締結して伸縮アーム45bを固定する。次いで、一方の固定スプロケット43から駆動チェーン13を取り外すことにより、係合ユニット11が変位しても適切なテンションを駆動チェーン13に与える。
【0037】
さらに、図13に示すようにガイドレール4間の対向距離がより長いエレベータでは、伸縮アーム45bをさらに伸長させて係合ユニット11をガイドレール4に近づけた後、伸縮アーム45bに設けられた位置調整穴46aに締結具46を締結して伸縮アーム45bを固定する。その後、両方の固定スプロケット43から駆動チェーン13を取り外すことにより、係合ユニット11が変位しても適切なテンションを駆動チェーン13に与える。
【0038】
このように構成した第3の実施形態では、一対のガイドレール4間の対向距離に応じてベース材45を伸縮させることにより、係合ユニット11とガイドレール4との間隔を変えられるとともに、係合ユニット11とモータ14との間隔が変化した場合、駆動チェーン13のテンションで調整することにより、駆動チェーン13を介して係合ユニット11の螺子部11a、11bに回動力を円滑に伝達できるので、一対のガイドレール4間の対向距離が異なる複数種のエレベータに容易に対応することができる。
【0039】
また、この第3の実施形態では、移動スプロケット42をガイド42aに沿って変位させることにより駆動チェーン13の微小なテンション調整を行なえる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係る発明では、係合ユニットの把持部のうちの一方の把持部でガイドレールを把持し、他方の把持部でガイドレールを把持しない状態で、螺子部の回動に応じて把持部のそれぞれが変位するので、これらの把持部の把持位置を乗かごの昇降中に変更でき、乗かごをほぼ連続的に昇降させることができる。したがって、乗かごの昇降を効率良く行なえる自走式エレベータ装置が得られるという効果がある。
【0041】
また、本発明の請求項2に係る発明は、係合ユニットとモータとの間隔が変化した場合に伝達手段のテンションをテンション調整手段で調整することにより伝達手段を介して係合ユニットの螺子部に回動力を円滑に伝達できるので、一対のガイドレール間の対向距離が異なる複数種のエレベータに容易に対応することができる。したがって、汎用性に富む自走式エレベータ装置が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る自走式エレベータ装置を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態に設けられる駆動体の動作手順を示すフローチャートである。
【図3】第1の把持部でガイドレールを把持した状態を示す説明図である。
【図4】第1の把持部でガイドレールを把持して乗かごを上昇させる状態を示す説明図である。
【図5】第2の把持部が第2の螺子部の上端近傍まで上昇した状態を示す説明図である。
【図6】第2の把持部でガイドレールを把持して乗かごを上昇させる状態を示す説明図である。
【図7】第1の把持部が第1の螺子部の上端近傍まで上昇した状態を示す説明図である。
【図8】第1の実施形態に設けられる係合ユニットを示す説明図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の自走式エレベータ装置に設けられる係合ユニットを示す説明図である。
【図10】本発明の第3の実施形態に係る自走式エレベータ装置を示す説明図である。
【図11】図10の自走式エレベータ装置に設けられるベース材の部分を示す平面図である。
【図12】ベース材を伸長させた状態を示す平面図である。
【図13】ベース材をさらに伸長させた状態を示す平面図である。
【図14】図10の自走式エレベータ装置に設けられるベース材の部分を示す正面図である。
【符号の説明】
1 昇降路
4 ガイドレール
5 乗かご
10 駆動体
11 係合ユニット
11a 第1の螺子部
11b 第2の螺子部
12a 第1の把持部
12b 第2の把持部
13 駆動チェーン(伝達手段)
14 モータ
16 接続部
17a 第1の螺子部
17b 第2の螺子部
18a 第1の把持部
18b 第2の把持部
19a、19b 歯車
30 自走式エレベータ装置
42 移動スプロケット
43 固定スプロケット
45 ベース材
45a ベース本体
45b 伸縮アーム
45c 支持体
46 締結具
46a 位置調整穴
Claims (2)
- 昇降路内に立設されたガイドレールと、このガイドレールに案内され、前記昇降路内を昇降する乗かごと、この乗かごに設けられ、前記ガイドレールに反力を持たせて前記乗かごを昇降させる駆動体とを備えた自走式エレベータ装置において、
前記駆動体が、前記ガイドレールの立設方向と略平行となるように前記乗かごの鉛直方向に立設される第1の螺子部、この第1の螺子部の立設方向と同方向に立設され、しかも前記第1の螺子部と逆方向の螺子部が切られ、前記第1の螺子部との間で回動力を伝達される第2の螺子部、前記第1の螺子部と螺合するとともにこの第1の螺子部の回動に応じて、回転運動を規制された状態で螺進し前記ガイドレールを選択的に把持可能な第1の把持部、及び前記第2の螺子部に螺合するとともにこの第2の螺子部の回動に応じて、回転運動を規制された状態で前記第1の把持部と逆方向に螺進し前記ガイドレールを選択的に把持可能な第2の把持部を含む係合ユニットと、前記第1の螺子部および前記第2の螺子部の少なくとも一方の螺子部に回動力を伝達する伝達手段と、この伝達手段を駆動するモータと、前記乗かごに装着され前記ガイドレールと前記係合ユニットとの間隔を可変とするよう伸縮するベース体とを備えたことを特徴とする自走式エレベータ装置。 - 前記伝達手段のテンションを調整するテンション調整手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載の自走式エレベータ装置。
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