JP3818614B2 - 泡消火装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は持ち運び可能なノズル部を備えた泡消火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に消火器や消火装置として、消火用泡を用いたものや、液体を用いたものや、粉末を用いたものが知られている。このうち消火用泡を用いた泡消火装置は油類の燃焼を伴った火災や液面火災に有効である。放水筒を移動式、すなわち持ち運び可能にした泡消火装置では、一般に発泡倍率が低い例えば5〜20程度の低発泡の消火用泡が使用されている。
【0003】
このような持ち運び可能な泡消火装置として、実開昭58−10762号公開公報に開示された消火用泡発生装置がある。この消火用泡発生装置は泡を生成し放出するハニカム構造体等の多孔体を有し、該多孔体の後方に液体噴出ノズルを配設するとともに送風手段としてファンを備えた構成となっている。
【0004】
なお、発泡倍率とは、文献「やさしい消火設備(4)泡消火設備」(空気調和・衛生工学、第71巻、第1号、51頁〜62頁、1997年1月)の52頁左欄に記載されているように、泡水溶液の容積をVlとし、これに空気を混入して起泡させた発生泡の容積をV2とした時のV2/Vlのことである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら発泡倍率が5〜20の低発泡の消火装置では、消火用泡の見掛けの比重が大きいので飛距離が例えば8m以上であり遠方の火を消すのに有効であるが、その反面物体に衝突すると跳ね返される力が大きく、四方に飛び散ってしまう。このため、例えば工場や倉庫等において火点すなわち消火対象領域と消火装置の放水筒との間に工作機械等の物体があると、放出された消火用泡はその物体により遮られ、その向こうにある火点に到達する量が少なく、その結果左右前後に動き回ったり、放水筒の傾角や高さを変えたりといったことを混乱の中で強いられ、消火作業がやりにくかったり、場所によっては消火が困難になるおそれもある。また、液面火災では、液面に到達した消火用泡の勢いによって液が跳ね飛ばされてしまい、延焼を招くおそれもある。
【0006】
一方発泡倍率が高い消火装置を用いることも検討しているが、その場合には工作機械等の物体が混み入った場所においては有効であるものの、大きな飛距離を確保できないので、遠方の火を消しづらいという問題がある。従って発泡倍率が低い消火装置を使っても、また高い消火装置を使っても火災の態様によっては消火が困難になるおそれがあり、火災の態様に応じて柔軟に対応できないという課題がある。
【0007】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、発泡倍率を変えることができ、それによって火災の種々の態様に柔軟に対応できる泡消火装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る泡消火装置は、ホ−スの先端部に設けられた、持ち運び可能な泡消火装置において、
消火液を放水する第1のノズル部を有し、発泡倍率の低い消火液を放水するように構成された第1の放水部と、
消火液を放水する第2のノズル部と、この第2のノズル部の前面に、当該第2のノズル部からの消火液が衝突するように設けられ、消火液を前記発泡倍率よりも高い倍率で発泡させるための発泡ネット部と、を有する第2の放水部と、
前記第1のノズル部と第2のノズル部との間で消火液の流路を切り替える流路切り替え手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、火災の状況に応じて発泡倍率を変えることができるので、自由度の高い消火作業を行うことができ、適切な消火を行うことができる。
【0009】
本発明では、例えば消火液の発泡倍率が5〜30の低発泡のモ−ドと発泡倍率が50〜150の中発泡のモ−ドとの間で変更できるように構成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明に係る泡消火装置の一例が示されている。この泡消火装置1は、例えばホース11の先端部に取り付けられた操作部12と、発泡倍率が5〜30例えば5〜10と低い消火用泡(低発泡)を生成して放水する第1の放水部である低発泡放水部2と、発泡倍率が例えば50〜150と比較的高い消火用泡(中発泡)を生成して放水する第2の放水部である中発泡放水部4とを備えている。
【0012】
操作部12は、放水の開始および停止の操作を行うための開閉バルブ13を有している。この開閉バルブ13は、例えばレバーを握ったり放したりすることによって流路の開閉を切り替えることができるようになっている。開閉バルブ13が開状態の時に流路が開いて放水可能な状態となり、開閉バルブ13が閉状態の時に流路が遮断されて放水停止状態となる。開閉バルブ13は、常時中発泡放水側に設定されており、必要に応じて低発泡放水側に切り替えるようになっていてもよい。
【0013】
また操作部12は、開閉バルブ13が開状態の時にホース11内を圧送されてきた消火液を、低発泡放水部2と中発泡放水部4の何れか一方に流す例えば3方弁14からなる流路切り替え手段を有している。3方弁14は、例えば回動式のレバーを操作することによって流路を切り替えることができるようになっている。
【0014】
操作部12を覆うカバーは、図1に示すように略矩形状に成形されていてもよいし、開閉バルブ13から低発及び中発泡の放水部2、4へ向かって拡がるようにテーパー状に成形されていてもよい。テーパー状をなすカバーを製造する際には、一旦カバーの原料をコーン形状に成形した後、これをつぶして偏平にすればよい。なお何れの形状にしても、カバー自体の強度が十分であればカバーの下部に把持部を設けてもよい。
【0015】
図2には、泡消火装置1の要部の断面が示されている。
【0016】
中発泡放水部4は、図2に示すように、両端が開放された例えば円筒よりなる中発泡用放水筒41と、その放水筒41内に消火液を噴出する中発泡用ノズル部(第2のノズル部)5と、このノズル部5から噴出された消火液(図2に破線Aで示されている)を発泡させるための発泡ネット部44とを備えている。
【0017】
放水筒41の前端は放水口42となっており、発泡ネット部44により塞がれている。放水筒41の後端は通気口43として開放されている(図1参照、図2には放水筒41の支持部35の断面が現れている)。この通気口43は、ノズル部5から消火液が吐出された時に放水筒41内に空気を引き込むために設けられている。
【0018】
発泡ネット部44は、例えばその中心が放水方向の前方(図2において右方)へ突出するような傘形状に成形されている。発泡ネット部44は、その周縁と放水筒41の内周面とのなす角度θが特に限定しないが例えば60°になるようにされている。発泡ネット部44がこのような角度で傾いていることにより、発泡ネット部44の開口率が例えば50%であっても、開口面積の総和は放出筒断面積の100%に相当することになる。
【0019】
ノズル部5は、発泡ネット部44よりも後方でかつ放水筒41内の中心部に、支持部35により放水筒41に固定されて設けられている。ノズル部5は、外筒51とその外筒51内に嵌入されたスパイラル部材53と外筒51に外嵌されたガイド筒50とから構成されている。ガイド筒50は前方に向かって拡径していると共に周方向に複数の空気導入口50aが形成されている。
【0020】
外筒51の前端部は消火液の噴出口52として開放されている。外筒51の後端部は、開放されていて操作部12内から伸びる継手となる配管15に接続されている。この配管15は前記3方弁14に接続されている。
【0021】
スパイラル部材53は、図3に示すように、円柱体の外周面に螺旋状に溝54が設けられてできている。送られてきた消火液は、このスパイラル部材53の溝54と外筒51の内周面とにより形成される螺旋状の流路内を通って外筒51の噴出口52より前方へ噴出される。その際、噴出された消火液にはその前進する方向を中心とした回転が加わる。それによって図4に示すように消火液6の噴出形状は、消火液6がコーン形状の外周面領域にのみ集中してコーン形状の中央領域には殆どあるいは全くないような中空のコーン形状(以下、このコーン形状をホローコーン(hollowcone(空円錐))形状と称する)となる。このホローコーン形状をなす消火液が発泡ネット部44に衝突した時の分布を、図2の放水筒41の前方に併せて示す。
【0022】
このように中発泡放水部4は、ホローコーン形状をなしてノズル部5から噴出された消火液6が発泡ネット部44の丁度外縁部に衝突するように構成されている。すなわち、ホローコーン形状の前端が図2に示すB点付近で発泡ネット部44に達するようになっている。これは、ホローコーン形状の消火液6が発泡ネット部44の外縁部の手前で放水筒41の内周面に当たると液化してしまい、効率よく発泡させることができないからである。
【0023】
スパイラル部材53の溝54の数、溝54の巻き数、溝54の深さ及び幅等は、所望の発泡倍率が得られ、かつ消火液6がホローコーン形状となって発泡ネット部44の外縁部に衝突するように、適宜選択される。
【0024】
低発泡放水部2は、図2および図5に示すように、両端が開放された例えば円筒よりなる低発泡用放水筒21と、その放水筒21内に消火液を噴出する低発泡用ノズル部(第1のノズル部)3とを備えている。
【0025】
放水筒21の前端は放水口22となっている。放水筒21の後端はノズル部3に連結されており、ノズル部3により塞がれている。放水筒21には、ノズル部3の前端よりもわずかに前方寄りの管壁部分に通気孔23が周方向に沿って複数穿設されている。この通気孔23は、ノズル部3から消火液が吐出された時に放水筒21内に空気を引き込むために設けられている。
【0026】
ノズル部3は、その前半部が放水筒21内に嵌入されて放水筒21に固定されている。ノズル部3は、外筒31とその外筒31内に嵌入された直流噴出部材33とから構成されている。
【0027】
外筒31の前端部は消火液の噴出口32として開放されている。外筒31の後端部は、開放されているとともにその外周面にねじ部30を有しており、操作部12内から伸びる継手となるもう1つの配管16の内周面に形成されたねじ部に螺合される。この配管16は、配管15と同様に前記3方弁14に接続されている。
【0028】
図6(a)及び(b)には、それぞれ低発泡用ノズル部3の要部の側面断面図及び正面断面図が示されている。直流噴出部材33は、例えば図6(a)及び(b)に示すように、円柱体の中心軸に沿って貫通孔34が設けられているとともに、円柱体の外周面に前記貫通孔34と平行に例えば3条の直線状の溝35が設けられてできている。送られてきた消火液は、貫通孔34、及び溝35と外筒31の内周面とにより形成される直線状の流路内を通って外筒31の噴出口32より前方へ棒状に噴出される。なお直流噴出部材33の溝35の数、溝35の深さ及び幅等は、所望の発泡倍率が得られるように適宜選択される。
【0029】
図7には、本発明に係る泡消火装置を用いた消火設備の一例が示されている。この消火設備は、消火液容器61にレギュレータ62及び容器弁63を介して加圧用ガス容器64が接続されているとともに、消火液容器61に接続されたホース65に開閉バルブ66を介して例えば上述した泡消火装置1が接続された構成となっている。容器弁63は、予め開いておいてもよいが、火災時に手動で開くかあるいは感知器と連動させるようにしてもよい。また容器弁63に調圧機能を持たせてもよいし、調圧弁を併用するようにしてもよい。消火液容器61及び加圧用ガス容器64は例えば建造物の壁面Wの内側空間内に収納され固定式となっており、泡消火装置1は持ち運び可能となっている。
【0030】
なお消火液は、例えば天然蛋白を加水分解した溶液よりなる基剤や合成界面活性剤よりなる基剤を水で希釈した泡水溶液が用いられる。
【0031】
以上のように構成された泡消火装置1及び消火設備によれば、3方弁14を中発泡放水側に切り替えて放水することにより、中発泡用ノズル部5から消火液がホローコーン形状に噴出され、それが発泡ネット部44に当たり、放水筒41の通気口43から吸い込まれた空気によって泡となるが、少ない量で泡の量が多くなるため、放水口42から発泡倍率が50〜150の中発泡の消火用泡が放水される。また3方弁14を低発泡放水側に切り替えて放水することにより、低発泡用ノズル部3から消火液が棒状に噴出され、放水筒21の通気孔23から吸い込まれた空気によって泡となるが、泡の発生量が少ないため、放水口22から発泡倍率が5〜10の低発泡の消火用泡が放水される。
【0032】
上述実施の形態によれば、火点が障害物の裏側にある場合には中発泡の消火用泡を放水することにより、図8(a)に示すように、消火用泡が障害物Hに衝突してもほとんど跳ね返されずにその障害物Hを乗り越え、また回り込みながら火Fに向かうため、工作物などの障害物がたて込んでいる場所においても優れた消火能力を発揮すると共に、液面火災においても液面を弾き飛ばさずに効果的な消火作業を行うことができる。また火点が遠方にある場合には低発泡の消火用泡を放水することにより、図8(b)に示すように、十分な飛距離が得られるので遠方の火Fを消すことができる。このように多様な火災の態様に柔軟に適応することができる。
【0033】
なお図1に示す例では中発泡用放水筒41の外側に低発泡用放水筒21を設けたが、中発泡用放水筒41内に低発泡用放水筒21が含まれるような構成としてもよい。
【0034】
図9には、本発明に係る泡消火装置の他の例が示されており、同図(a)は中発泡放水状態、同図(b)は低発泡放水状態をそれぞれ示している。この泡消火装置7は、前端部に例えば平坦な発泡ネット部71を有し、かつ後端部に通気口72を有する放水筒70と、放水筒70の中心部に支持部74を介して取り付けられた可変噴霧ノズル部73とを備えている。
【0035】
ノズル部73は、外筒75とこの外筒75に対して前後に移動自在で放水形状を規制するディフレクタなどと呼ばれている規制部材76とを備えている。ノズル部73は、外筒75に対して規制部材76が最前部に位置している状態ではラッパ状に大きく広がった噴霧状に放水し(図9(a)参照)、一方外筒75に対して規制部材76が最後部に位置している状態では棒状に放水する(図9(b)参照)ようになっている。
【0036】
放水筒70と直交する断面でみたときに、ノズル部73からラッパ状に放水する場合には、発泡ネット部71にて単位面積当たりの水量が少ないので、空気の取込量が多くなって発泡倍率が高くなる。逆にノズル部73から棒状に放水する場合には、発泡ネット部71にて単位面積当たりの水量が多くなるので、空気の取込量が少なくなって発泡倍率が低くなる。よってこの泡消火装置7は、単一の放水筒70で中発泡と低発泡の両方の消火用泡を放水することができる。
【0037】
従って図9に示す泡消火装置7によれば、図1〜図6に示す泡消火装置1と同様に、多様な火災の態様に柔軟に適応することができるのに加えて、放水筒が1つで済むため、図1〜図6に示す泡消火装置1に比べて小型軽量化が図れ、さらに部品点数が減ってコスト低減が図れる。
【0038】
なお放水筒は、通気口72の代わりに図10に示すように放水筒77の外周に1つ以上の通気用の貫通孔78が設けられた構成のものであってもよい。
【0039】
また図9に示す可変噴霧ノズル部72の代わりに、図2に示す中発泡用ノズル部5及び低発泡用ノズル部2(低発泡用放水筒21の長さは発泡ネット部71を介するため最適な発泡倍率を得られる長さにする)を放水筒70内に設け、3方弁で切り換える構成のものであってもよい。
【0040】
また図9に示す発泡ネット部71は平坦で全面に亘って空隙率が一様な網でできているが、それに代えて図11に示す発泡ネット部79のように、低発泡放水状態の時に消火液が通過する領域(中央領域)を発泡倍率が低くなるような空隙率の網とし、一方中発泡放水状態の時に消火液が通過する領域(周辺部領域)を発泡倍率が高くなるように空隙率が中央領域よりも小さい空隙率の網で構成してもよい。このような発泡ネット部79の一例は、例えば図12に示すように、低発泡倍率の網79a,79bが例えば2枚重ね合わされてできており、そのうち一方の網79aは一様な円盤状であり、もう一方の網79bは中発泡放水時の消火液通過領域にのみ網が設けられてなるドーナツ状のものである。あるいは発泡ネット部79として周辺部領域がパンチングメタルで中央領域が網でできているものを用いてもよいし、またノズル部がある程度発泡した状態の消火液を噴出する場合には、空隙率が一様でない発泡ネット部としてドーナツ状の網79bを単独で用いてもよい。
【0041】
図13には、本発明に係る泡消火装置のさらに他の例が示されており、同図(a)は中発泡放水状態、同図(b)は低発泡放水状態をそれぞれ示している。この泡消火装置8は、前端部に発泡ネット部81を有し、かつ後端部に通気口82を有する放水筒80と、放水筒80に対して前後にスライド移動自在な支持部84を介して放水筒80の中心軸に沿って前後に移動自在なノズル部83とを備えている。
【0042】
支持部84は、放水筒80の内周面に形成された案内溝85によってスライド可能な領域が規制されている。従って支持部84及び案内溝85は位置可変機構としての機能を有している。
【0043】
ノズル部83は、図2に示す中発泡用のノズル部5と同様の構成のものである。放水筒80に対してノズル部83が最後部に位置している状態ではノズル部83と発泡ネット部81との間が広がるので、既述のように断面でみたときに発泡ネット部81にて単位面積当たりの水量が少なく、従って消火液が発泡ネット部81の周縁部領域を通過して中発泡となる(図13(a)参照)。一方放水筒80に対してノズル部83が最前部に位置している状態ではノズル部83と発泡ネット部81との間が狭まるので、消火液が発泡ネット部81の中央領域を通過して低発泡となる(図13(b)参照)。つまりこの泡消火装置8も、単一の放水筒80で中発泡と低発泡の両方の消火用泡を放水することができるようになっている。
【0044】
従って図13に示す泡消火装置8によれば、図1〜図6に示す泡消火装置1と同様に、多様な火災の態様に柔軟に適応することができるのに加えて、図1〜図6に示す泡消火装置1に比べて小型軽量化及びコスト低減が図れる。
【0045】
図14には、本発明に係る泡消火装置のさらに他の例が示されており、同図(a)は中発泡放水状態、同図(b)は低発泡放水状態をそれぞれ示している。この泡消火装置9は、発泡ネット部91とこの発泡ネット部91に対して前後に移動自在なノズル部94とを備えている。
【0046】
発泡ネット部91は、例えば低発泡放水時の消火液通過領域(中央領域)が網92でできており、かつ中発泡放水時の消火液通過領域(周辺部領域)がパンチングメタル93でできている。
【0047】
発泡ネット部91を支持する支持体95の基端には、例えば前後方向に延びるピン状の案内部材96が設けられており、この案内部材96に案内されてノズル部94が前後に移動する。従ってこの案内部材96は位置可変機構としての機能を有している。
【0048】
ノズル部94は、図2に示す中発泡用のノズル部5と同様の構成のものである。発泡ネット部91に対してノズル部94が最後部に位置している状態ではノズル部94と発泡ネット部91との間が広がるので、消火液がパンチングメタル93を通過して中発泡となる(図14(a)参照)。一方発泡ネット部91に対してノズル部94が最前部に位置している状態ではノズル部94と発泡ネット部91との間が狭まるので、消火液が網92を通過して低発泡となる(図14(b)参照)。つまりこの泡消火装置9は、放水筒がなくても中発泡と低発泡の両方の消火用泡を放水することができるようになっている。
【0049】
従って図14に示す泡消火装置9によれば、図1〜図6に示す泡消火装置1と同様に、多様な火災の態様に柔軟に適応することができるのに加えて、図1〜図6に示す泡消火装置1に比べて小型軽量化及びコスト低減が図れる。
【0050】
以上において本発明は、放水筒が角筒であってもよいし、放水筒内に強制的に空気を導入する送風手段が備えられていてもよい。また消火液容器61及び加圧用容器64は図7に示す例では固定されているが、可搬台に載せられていて移動できるようにあるいはそれ自体で移動できるように構成されていてもよい。また加圧用容器64を用いずに消火液容器自体に予め蓄圧されていてもよいし、水容器と泡原液容器とを備えていて、これら容器内の液を混合してノズル部に送るようにしてもよく、あるいはユニット式として構成する代りに水槽とポンプと泡原液槽と混合器とを用いた設備であってもよい。
【0051】
なお本発明でいう発泡ネット部とは、金網などの網状体のみを意味するものではなく、ハニカム材、パンチングメタルなどの多孔質体であって発泡させるものを指している。
【0052】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、持ち運びが可能でかつ発泡倍率が例えば50〜150の中発泡の消火用泡と発泡倍率が例えば5〜30の低発泡の消火用泡とを切り替えて放水することができる消火装置が得られる。従って工場等において工作機械等が設置されていても、その工作機械等の向こう側の火災を中発泡放水により効率よく消火することができる。また液面火災の際にも放水された中発泡の消火用泡が液面を覆うのでその消火に当たって極めて有効である。さらに遠方の火災に対しては低発泡放水により消火することができ、自由度の高い消火を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る泡消火装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】その泡消火装置の要部断面図である。
【図3】その泡消火装置の中発泡放水部のスパイラル部材の斜視図である。
【図4】その中発泡放水部のノズル部から噴出された消火液の噴出形状を示す模式図である。
【図5】その泡消火装置の低発泡放水部の全体図である。
【図6】その低発泡放水部のノズル部の要部断面図である。
【図7】本発明に係る泡消火装置を用いた消火設備の一例を示す概略図である。
【図8】本発明に係る泡消火装置による消火の様子を示す模式図である。
【図9】本発明に係る泡消火装置の他の実施の形態を示す断面図である。
【図10】放水筒の他の例を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る泡消火装置のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図12】発泡ネット部の他の例を示す分解斜視図である。
【図13】本発明に係る泡消火装置のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【図14】本発明に係る泡消火装置のさらに他の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1,7,8,9 泡消火装置
11 ホース
14 3方弁(流路切り替え手段)
2 低発泡放水部(第1の放水部)
3 低発泡用ノズル部(第1のノズル部)
4 中発泡放水部(第2の放水部)
44,71,79,81,91 発泡ネット部
5 中発泡用ノズル部(第2のノズル部)
73,83,94 ノズル部
84 支持部(位置可変機構)
85 案内溝(位置可変機構)
96 案内部材(位置可変機構)

Claims (2)

  1. ホ−スの先端部に設けられた、持ち運び可能な泡消火装置において、
    消火液を放水する第1のノズル部を有し、発泡倍率の低い消火液を放水するように構成された第1の放水部と、
    消火液を放水する第2のノズル部と、この第2のノズル部の前面に、当該第2のノズル部からの消火液が衝突するように設けられ、消火液を発泡させるための発泡ネット部と、を有する第2の放水部と、
    前記第1のノズル部と第2のノズル部との間で消火液の流路を切り替える流路切り替え手段と、を備えたことを特徴とする泡消火装置。
  2. 消火液の発泡倍率が5〜30の低発泡のモ−ドと発泡倍率が50〜150の中発泡のモ−ドとの間で変更できることを特徴とする請求項1記載の泡消火装置。
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