JP2009240567A - 高膨張泡消火設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射ノズルから放射された泡水溶液は、発泡用網に衝突するまでに勢い(放射エネルギー)が落ちるので、流速が低下した状態で、該発泡用網に衝突するため、泡が生成しやすく、煙状況下における発泡倍率の低減を防止する。
【解決手段】筒状に形成された発泡機本体3と、該発泡機本体3の先端3a側に設けられた発泡用網5と、前記発泡機本体3内部の後端3b側に設けられ、前記発泡用網5に向って泡水溶液wを放射する放射ノズル6と、を備えた高膨張泡消火設備であって、前記発泡用網5の長さL1が、前記発泡機本体の全長Lとほぼ同じ長さから前記全長Lの3分の2の長さ範囲である。
【選択図】図1

Description

この発明は、石油タンクのピット、石油コンビナートのカルバート、或いは、船室、舟倉等に用いられる、高膨張泡消火設備に関するものである。
泡消火設備では、放射ノズルから泡水溶液を放出し、それを発泡用網に衝突させて空気を吸い込むことにより発泡させ、この泡で火源を埋め尽くして窒息消火を行っている。ここで、泡水溶液と生成された泡の体積比を示す発泡倍率が、80以上1000未満となるものを、高膨張泡消火設備という。
高膨張泡、例えば、発泡倍率500以上で泡を発生させるためには、放射ノズルの上流側から大量の空気を取り込む必要があり、大量の空気を取り込む場合には、室外の空気を吸引する方式(「アウトサイドエア」という)が一般的である。
しかし、このアウトサイドエアでは、外部の空気を利用するため、建屋にダクトを貫設したり、隔壁に穴をあけて泡発生機(発泡機)を配設したりするので、コストが嵩む等の問題がある。
そこで、上記問題を解決するため、泡を放出する区画内の空気を吸引する方式(「インサイドエア」という)の高膨張泡消火設備が用いられている(例えば、特許文献1、参照)。
特開平06−165837号公報
インサイドエアの高膨張泡消火設備では、アウトサイドエアの高膨張泡消火設備に比べ、著しく発泡倍率が低下するが、その主な原因は、火災発生により室内に発生する「煙」である。この煙は、固体の微粒子、例えば、粒径1μm以下の微粒子、となって室内に浮遊する。この微粒子が、放射区画の空気に混じって発泡機の空気吸引部に吸引されたときに、空気と一緒になって発泡部に供給され、発泡倍率を低下させているのである。
本発明者は、前記問題を解決するためには、煙粒子を除去すれば良いことに気がついたが、それを除去しなくても発泡倍率の低下を防止することができるのではないか、と考えた。
一般に、高膨張泡等の泡は、泡源液に含まれる界面活性剤の二層膜であり、親水領域を挟む内側薄膜と外側薄膜とから構成されているが、前記両薄膜は、並んで同時に形成されながら空気を抱え込み、泡状態になる、と言われている。そして、本件発明者は、煙粒子等の異物が存在すると、発泡倍率が良くないのは、標準設定で放射ノズルを運転した場合には、前記放射ノズルからの泡水溶液の液滴の速度が速すぎて、前記両薄膜の形成が追い付かず、前記両薄膜を並んで同時に形成することができなくなり、発泡用網の網目を通り抜けてしまうためである、と考えた。
前記問題の解決策として、放射圧力を標準設定圧力よりも小さくして放射ノズルの噴射速度を落とし、泡水溶液の液滴が網目を通り難くすることが考えられる。そこで、放射ノズルの放射圧力を変化させて所定濃度の泡水溶液の発泡状態を実験したところ、噴射圧力が0.5MPaでは発泡倍率が正常時に比べ、1/5以下まで低下する煙条件の下で、0.2MPaでは、4/5程度までしか低下しなかった。
このように、泡水溶液の放射圧力を落とすと、発泡しやすくなるが、空気吸引量及び放射泡水溶液の量が標準設定より小さくなる。そのため、発泡量が少なくなり、所定時間内に所望の発泡量を得ることができなくなる。
この発明は、上記事情に鑑み、煙状況下における発泡倍率の低減を防止することを目的とする。
この発明は、筒状に形成された発泡機本体と、該発泡機本体の先端側に設けられた発泡用網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡用網に向って泡水溶液を放射する放射ノズルと、を備えた高膨張泡消火設備であって、前記発泡用網の長さが、前記発泡機本体の全長とほぼ同じ長さから前記全長のほぼ3分の2の長さ範囲であることを特徴とする。
この発明は、前記発泡用網を先端側に突出するように折り曲げて、その先端角度を、15°〜40°にしたことを特徴とする。この発明は、前記発泡用網は、前記発泡機本体の高さ方向に少なくとも2つ設けられていることを特徴とする。
この発明は、筒状に形成された発泡機本体と、該発泡機本体の先端側に設けられた発泡用網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡用網に向って泡水溶液を放射する放射ノズルと、を備えた高膨張泡消火設備であって、
前記発泡機本体の先端を、該発泡機本体の全長とほぼ同じ長さから該全長のほぼ3分の2の範囲内で延長したことを特徴とする。
この発明の前記発泡用網は、前記発泡機本体の中心軸に対して直交方向に張設されていることを特徴とする。
この発明は、前記発泡用網の長さが、前記発泡機本体の全長とほぼ同じ長さから前記全長のほぼ3分の2の長さ範囲であるので、放射ノズルから発泡用網までの距離が、従来より長くなる。そのため、該放射ノズルから放射された泡水溶液は、該発泡用網に衝突するまでに勢い(放射エネルギー)が落ちるので、流速が低下した状態で、該発泡用網に衝突するため、泡が生成しやすく、煙状況下における発泡倍率の低下を軽減することができる。
この発明の前記発泡用網は、先端側に突出するように折り曲げて、その先端角度を、15°〜40°にしたので、発泡機本体の先端から突出する発泡用網の長さが従来に比べ長くなる。そのため、発泡用網の面積が従来に比べ大きくなり、泡水溶液と発泡用網との接触面積が増大するので、更に、発泡倍率の向上を図ることができる。
この発明の前記発泡用網は、前記発泡機本体の高さ方向に少なくとも2つ設けられているので、発泡機本体の先端からの突出量を大きくすることなく、三角柱状の発泡用網の面積(接触面積)を大きくとることができる。従って、発泡機をコンパクトにすることができる。
この発明は、前記発泡機本体の先端を、該発泡機本体の全長とほぼ同じ長さから該全長のほぼ3分の2の範囲内で延長したので、放射ノズルから発泡用網までの距離が、従来より長くなる。そのため、該放射ノズルから放射された泡水溶液は、該発泡用網に衝突するまでに勢い(放射エネルギー)が落ちるので、流速が低下した状態で、該発泡用網に衝突するため、泡が生成しやすく、煙状況下における発泡倍率の低下を軽減することができる。
本件発明者は、発泡倍率の低下を低減させるためには、高速で放射ノズルから放射される泡水溶液の流速を、発泡用網に到達する前に落して低速にし、この低速状態で該発泡用網に衝突させれば良い、と考え実験研究を重ねた。
その結果、発泡用網の長さ、又は、発泡機本体の長さ、を大きくして、放射ノズルと発泡用網との間隔を長くすることにより、泡水溶液の勢い(放射エネルギー)が落ち、発泡用網に衝突する際の流速が低下していることが分かった。
即ち、発泡用網を中心軸方向に伸ばして、放射ノズルから放射される泡水溶液が速度を落とした状態で該発泡用網に衝突するようにした。又は、発泡機本体の先端を伸ばして、放射ノズルから放射される泡水溶液が速度を落とした状態で該発泡用網に衝突するようにした。
本発明は、上記知見に基づいて完成したものである。
この発明の第1実施例を図1、図2により説明する。
泡の放出区画である部屋(室)には、高膨張泡消火設備の発泡機1が設けられている。この発泡機1は、例えば、発泡倍率が500に設定されている。
発泡機1は、筒状、例えば、断面長方形の発泡機本体3を備えているが、例えば、その横の長さLは、900mm、縦の長さ(高さ)Hは640mm、である。該発泡機本体3の後端部3bには放射ノズル6が内蔵され、又、その先端3aには、発泡用網5が設けられている。この発泡用網5に向って、泡水溶液を放射するように放射ノズルが設けられている。
前記発泡用網5は、先端側に突出するように折り曲げられて三角柱状(断面三角形状)に形成され、その先端角度θは、20度であるが、この先端角度θは、15°〜40°の範囲内で適宜選択される。この発泡用網5の中心軸C方向の長さL1は、908mmである。この長さL1は、発泡機本体3の全長Lとほぼ同じ長さから前記全長Lの3分の2の長さの範囲内(L×2/3≦L1≦L)で、適宜選択される。
次に、本実施例の作動について説明する。
部屋内で火災が発生すると、図示しない煙感知器が火災を検知し、制御盤に火災信号を送出する。そうすると、該制御盤は、高膨張泡消火設備を起動させるので、発泡機本体3内に室内空気、即ち、前記発泡機1が配設されている近傍の部屋の空気が吸引されるとともに、放射ノズル6から泡水溶液wが液滴となって放出される。
前記泡水溶液wは、発泡用網5に向かって高速で流下するが、該放射ノズル6と発泡用網5との距離が、従来より長いので、前記流下途中において勢い(放射エネルギー)が落ち、流速が低下した状態で発泡用網5に衝突し、空気を抱き込んで発泡する。そのため、泡が生成しやすく、煙状況下における発泡倍率の低下を軽減できる。なお、この放射された泡水溶液wの勢い(放射エネルギー)を奪うために、発泡機本体3内の中間に金網を設けるようにしても良い。
また、発泡用網5は、三角柱状(断面三角形状)に形成されているので、中心軸Cに対して直交方向に張設された発泡用網に比べ、面積が大きくなる。そのため、泡水溶液との接触面積が増加するので、発泡倍率は、更に向上する。
発泡用網5の先端角度が15°〜40°の45°以下の鋭角であり、断面三角形状に形成されているので、図2に示すように、泡水溶液wと発泡用網5との接触角度αが小さくなり、網目5mが寝かされて、泡水溶液wの流れる方向に対して開口が小さくなる。このため、前記直交方向に張設して接触角度を90度にした発泡用網に比べ、泡水溶液は、網目5mを通過し難くなる。
結局、泡水溶液wは、前記発泡機本体3内を流下しながら勢いが落ちて流速が遅くなり、この遅くなった状態で発泡用網5の表面に滑るようにして衝突し、網目5mを通り、空気を抱き込んで発泡Bし、外部に出る。そのため、煙状況下における発泡倍率の低下は、より一層軽減される。
本発明の第2実施例を図3、図4により説明するが、図1、図2と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。
この実施例と第1実施例との相違点は、発泡用網5を、発泡機本体3の高さ方向に2つ(複数)設けたことである。また、ノズル6が接続される配管6aを発泡機本体3の外側に設けたことである。
この上下2つの発泡用網5は、互いに同一構造であり、その先端角度θは、30°、発泡用網5の長さL2は、597mm、幅Yは、1280mm、に形成されている。なお、発泡器本体3の長さL、高さHは、第1実施例と同じである。つまり、発泡用網5の長さL2は、発泡機本体3の全長Lのほぼ3分の2の長さとなっている。
この実施例では、発泡用網5を上下2段に構成すると共に、先端角度θを大きくすることで、発泡機本体3の先端3aからの発泡用網5の突出量L2は、第1実施例の長さL1に比べ3分の2程度に小さくなるが、三角柱状の発泡用網5の面積は、十分に大きくとることができる。
更に述べると、例えば、先端角度30°の三角柱状の発泡用網5を1個設けたものと、発泡機本体3の先端3a側の高さを半分にして前記発泡用網5を上下2段に設けたものとでは、ほぼ同じ面積を持つが、発泡機本体3からの突出量をほぼ半分にすることができ、発泡機本体全体をコンパクトにすることができる。
本発明の第3実施例を図5により説明するが、図1〜図4と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。
この実施例と第2実施例(図3、図4)との相違点は、発泡用網5を、発泡機本体3の高さ方向に4つ(複数)設け、つまりノズル6一つに発泡用網5を二つ設けたことである。
この4つの発泡用網5は、互いに同一構造であり、その先端角度θは、15°、発泡用網5の長さL3は615mm、に形成され、発泡用網5の長さL3が、発泡機本体3の全長Lのほぼ3分の2の長さとなっている。
この発明の第4実施例を図6、図7により説明するが、図1〜図5と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。
この実施例と第1実施例との相違点は、次の通りである。
(1)発泡機本体3の先端3aが長さL6延長され、延長部10の先端10aに発泡用網5が張設されていること。この延長部10の長さL6は、発泡機本体3の全長Lと同一長さに形成されている。この長さL6は、前記全長Lとほぼ同じ長さから該全長Lのほぼ3分の2の長さの範囲内(L×2/3≦L1≦L)で適宜選択される。この延長部10の長さは、ノズル6からの放射された泡水溶液wの放射エネルギーを低下させ、かつ煙状況下でも十分な発泡倍率を得ることができるような泡水溶液wの流速で、発泡用網5に泡水溶液wが当たるように調整されている。また、この延長部10のない、発泡機本体3の長さは、正常な空気下で、放射した泡が最適な発泡倍率を得ることができる長さとなっている。
(2)発泡用網5が、平板状に形成され、中心軸Cに対して直交方向に張設されていること。
この実施例では、図7に示すように、発泡用網5が三角柱状に張設されている場合に比べ、網目5mが広くなり、泡水溶液が通過しやすくなるが、発泡用網5は、放射ノズル6から十分離れているので、泡水溶液の液滴の速度が落ちた状態で、該発泡用網5に衝突する。そのため、発泡倍率の低下を軽減できる。
本発明の第5実施例を図8により説明するが、図1〜図7と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。
この実施例と第1実施例との相違点は、発泡機本体3の先端を長さL7だけ伸ばし、延長部10を形成したことである。この延長部10の長さL7は、167mm、発泡用網5の長さL8は523mm、に形成されている。この延長部10を設けることで、泡水溶液wの発泡用網5に当たる流速をおとして、煙状況下での発泡倍率の低下を軽減させるようにしてある。
本発明の第6実施例を図9により説明するが、図1〜図8と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。
この実施例と第1実施例との相違点は、発泡用網5の面を凹凸状態にし、点線で示す三角柱状の発泡用網より、更に面積を増加し、接触面積を増やしたことである。
本発明の第7実施例を図10、図11により説明するが、図1〜図9と同一図面符号は、その名称も機能も同一である。
前述したように、放射された泡水溶液wの勢い(放射エネルギー)を奪うためには、発泡機本体3内の中間に中間痛感網(金網)を設けるようにしても良い。そこで、この実施例では、中間網について、どの位置に設ければ最適な効果が得られるかにつき説明する。
本件発明者は、流動規制部(中間網)の位置を適切にするために、次の様な実験を行った。
図10に示すように、全長100cmの発泡機本体3の先端部に発泡用網5を設け、該発泡機本体3の後端部側に、放射圧が0.5MPaの放射ノズル6を内蔵させると共に、中間網4の配設位置として、P−1、P0、P1、P2、P3を選択した。
前記位置P0は、放射パターンWPの外周が発泡機本体3の内壁と当たる着地位置で、発泡機本体3の後端(放射ノズル6側)から40cmの位置にある。
前記位置P−1は、前記着地位置P0の上流側(放射ノズル6側)で、該着地位置P0から放射ノズル6側に20cm引っ込んだ位置である。
前記位置P1は、放射ノズル6から放射された泡水溶液Wの液滴が、中間網4の網目を通過できる限界位置であり、この位置P1は前記着地位置P0から下流側(発泡用網5側)に30cm離れている。前記着地位置P0から位置P1までの領域を、液滴速度規制領域、と呼ぶことにする。
前記位置P2は、前記位置P1と発泡機本体3の先端(発泡用網5側)との間に位置し、前記位置P0から45cm離れている。
前記位置P3は、前記発泡機本体の先端の位置で、前記位置P0から60cm離れている。
前記中間網4は、線径0.5〜0.8mm、メッシュ数7〜8個、空間目2.5〜3mm、開口率60〜70%、である。
実験の結果、次のことがわかった。
(1)着地位置P0〜位置P1(液滴速度規制領域)
位置P0〜位置P1に中間網4を垂設すると、発泡倍率は、727〜750倍となった。これらの位置P0〜P1は最も発泡倍率が好適な位置である。
(2)位置P−1
位置P−1に中間網4を配設すると、発泡倍率が686倍であった。このように、着地位置P0〜位置P1に中間網4を垂設したときと比べて発泡倍率が良くない理由として、次のことが考えられる。
中間網4を放射ノズル6に近接した位置に垂設すると、円錐状に放出された泡水溶液は、発泡機本体3の内壁に当たる前に、中間網4に当たる。つまり、泡水溶液は放射後すぐに中間網4に当たって、放射速度が低下してしまうので、十分に空気を取り込むことができない。
更に述べると、この高膨張泡消火設備は、アスピレータ方式と呼ばれるもので、放射ノズル6から放出された泡水溶液が、放水によって生じる負圧により、周囲の空気を吸引するものである。このため、泡水溶液を放出してすぐに中間網4に当たると、泡水溶液の勢いの低下が大きく、それにより空気の取り込み量が低下する。又、それ以外にも、放射パターンと空気との接触面積が低下するので、空気の取り込み量が低下する。
この位置で中間網に当たった泡水溶液は、その抵抗によって放射パターンの形状が、円錐の直径方向に小さくなり、発泡用網5の外側に当たる泡水溶液の量が減る。つまり、泡水溶液が発泡用網5に当たる量が不均一となり、当たる量が少ない部分から空気が抜け、当たる量が多い部分は発泡が追いつかず、それにより発泡倍率が低下する。
(3)位置P2
位置P2に中間網4を垂設すると、発泡倍率は、615倍となった。このように、着地位置P0〜位置P1に中間網4を垂設したときと比べて発泡倍率が良くない理由として、次のことが考えられる。
泡水溶液の放射速度が低下した状態で泡水溶液が中間網4に当たる。前記速度が低下している泡水溶液が中間網4に当たると、勢いがさらに抑制されてしまい、該中間網4を通り抜けることができない、又は、発泡用網5まで届かない泡水溶液がでてくる。そのため、一部の泡水溶液は発泡用網5に到達しないので、うまく発泡が行えなくなってしまう。
(4)位置P3
位置P3に中間網4を垂設すると、発泡倍率は、545倍であった。このように、着地位置P0〜位置P1に中間網4を垂設したときと比べて発泡倍率が低い理由として、位置P2のときと同様の理由以外に次のことが考えられる。
放射ノズル6と中間網4との間隔が長いため、中間網4に当たる泡水溶液の勢いは弱く、それに伴い、中間網4に当たった段階で泡が生じる可能性が高くなる。これは、泡水溶液の速度が速いと、そのままの液体の状態で中間網を通過するが、ある程度まで速度が低下すると、前記中間網を通過する際泡になる。
特に、発泡用網5の形状が平面等で中間網4と隣接する場合、泡水溶液Wが中間網4に当たる際に生じた泡が、該発泡用網5と該中間網4の取付け位置における隙間に溜ってしまい、その溜まった泡が空気の取り込みの邪魔となり、該発泡用網5からうまく発泡が行えなくなってしまう。つまり、中間網4によって生じた泡が発泡用網5の網目の一部を塞いでしまうので、発泡用網2の全面積を発泡に利用できなくなってしまう。そのため、発泡倍率が良くないのである。
本件発明者は、上記実験により、中間網の配設位置として、着地位置P0〜位置P1の領域、即ち、放射パターンの外周が前記発泡機本体の内壁に当たる着地位置から液滴が該中間網の網目を通過できる限界位置までの、液滴速度規制領域、が最適であることを知り、この知見に基いて本発明を完成したものである。
つまり、筒状に形成された発泡機本体と、該発泡機本体の先端側に設けられた発泡用網と、発泡機本体内部の後端側に設けられ、発泡用網に向って円錐状に広がる放射パターンで泡水溶液を放射する放射ノズルと、発泡用網と放射ノズルの間に設けられた中間網と、を備えた高膨張泡消火設備において;
中間網は、放射パターンの外周が発泡機本体の内壁に当たる着地位置から液滴が該中間網の網目を通過できる限界位置までの、液滴速度規制領域内に配置されていることを特徴とするものである。
このようにして、放射ノズルから放射された泡水溶液は、中間網を抵抗を受けながら通過して適切な発泡流速になり、その後前記発泡用網に衝突する。そのため、発泡倍率の低下を防止することができる。
ここで、図11(図3の変形例)を使用して中間網4について説明する。
発泡機本体3内は、中間網4により仕切られている。この中間網4は、該本体3内に垂設され、その上下にある取付部は、ビスにより内壁に固定されている。前記中間網4は、前記放射パターンWPの外周が発泡機本体3の内壁3fと当たる位置P0(着地位置)に設けられているが、この位置P0は、例えば、発泡機本体3の長手方向の中心から放射ノズル6側で、発泡機本体3の後端3bから40cm、離れている。
この中間網4は、方形状に形成され、線径0.65mm、メッシュ数7個、空間目2.98mm、開口率67.39%、に形成されている。これらの寸法は、必要に応じて適宜選択されるが、選択範囲としては、線径0.5〜0.8mm、メッシュ数7〜8個、空間目2.5〜3mm、開口率60〜70%、が好適である。
なお、開効率εは、次の式により求めることができる。但し、Aは空間目、dは線径を示す。
ε={A/(A+d)}2×100
次に、本実施例の作動について説明する。
前記火災監視区域内で火災が発生すると、図示しない火災感知器が該火災を検知し、制御盤に火災信号を送信する。そうすると、該制御盤は、前記高膨張泡消火設備を起動させるので、発泡機本体3内に室内空気、即ち、前記発泡機本体3が配設されている近傍の部屋の空気Kが吸引されるとともに、放射ノズル6から泡水溶液Wが液滴となりながら円錐状の放射パターンWPを描いて放射される。
このとき、放射ノズル6の放射角度は鈍角で放射されており、短い距離で中間網全体に泡水溶液を当てることができ、放射角度が鋭角なものと比べて、発泡機本体3の全長を短くすることができる。
この放射パターンWPの外周は、発泡機本体3の内壁3fと当たると同時に、液滴状となっている泡水溶液Wは中間網4の抵抗を受けながら網目を通過し減速される。この様に、泡水溶液Wは、中間網4により減速された後、発泡用網5に衝突して網目を通り発泡する。
この時、前記発泡用網5の網目への流入速度は、放射ノズル6からの放射圧力が高いのにかかわらず、前記中間網4により規制されて遅くなっているので、泡水溶液Wは、発泡し易い速度状態となっている。そのため、前記泡水溶液Wの液滴は、効率よく高膨張泡を形成することができる。
以上のように、発泡用網5を放射ノズル6から離すことで、泡水溶液の発泡用網5にあたる流速を落としてもよいが、それに加えて中間網4を設けることで、泡水溶液の放射エネルギーを奪って流速を低下させるようにしてもよい。
本発明の第1実施例を示す側面断面図である。 図1の要部拡大図である。 本発明の第2実施例を示す側面断面図である。 同第2実施例を示す上面断面図である。 本発明の第3実施例を示す側面断面図である。 本発明の第4実施例を示す側面断面図である。 図6の要部拡大図である。 本発明の第5実施例を示す側面断面図である。 本発明の第6実施例を示す側面断面図である。 本発明の第7実施例を示す概略図で、中間網(流動規制部)の配設位置の実験を示す側面断面図である。 本発明の第7実施例を示す側面断面図である。
符号の説明
1 発泡機
3 発泡機本体
5 発泡用網
6 放射ノズル
10 延長部
L 発泡機本体の長さ
L1 発泡機用網の長さ
θ 発泡用網の先端角度
w 泡水溶液

Claims (5)

  1. 筒状に形成された発泡機本体と、該発泡機本体の先端側に設けられた発泡用網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡用網に向って泡水溶液を放射する放射ノズルと、を備えた高膨張泡消火設備であって、
    前記発泡用網の長さが、前記発泡機本体の全長とほぼ同じ長さから前記全長のほぼ3分の2の長さの範囲であることを特徴とする高膨張泡消火設備。
  2. 前記発泡用網を先端側に突出するように折り曲げて、その先端角度を、15°〜40°にしたことを特徴とする請求項1記載の高膨張泡消火設備。
  3. 前記発泡用網は、前記発泡機本体の高さ方向に少なくとも2つ設けられていることを特徴とする請求項2記載の高膨張泡消火設備。
  4. 筒状に形成された発泡機本体と、該発泡機本体の先端側に設けられた発泡用網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡用網に向って泡水溶液を放射する放射ノズルと、を備えた高膨張泡消火設備であって、
    前記発泡機本体の先端を、該発泡機本体の全長とほぼ同じ長さから該全長のほぼ3分の2の範囲内で延長したことを特徴とする高膨張泡消火設備。
  5. 前記発泡用網は、前記発泡機本体の中心軸に対して直交方向に張設されていることを特徴とする請求項4記載の高膨張泡消火設備。
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