JP3818599B2 - パターン評価方法及びパターン転写方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、LSI製造やLCD(液晶ディスプレイ)用のフラットパネル製造の際等において微細パターン露光用のマスクとして用いられるフォトマスクや、LCD用のフラットパネルに形成された微細パターンの良否を評価するパターン評価方法、特に、一基板上に複数個のパターンが形成された、いわゆる多面取り基板の評価方法、並びに、このパターン評価方法を利用したパターン転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI製造やLCD用のフラットパネル製造の際等において微細パターン露光用マスクとして用いられるフォトマスクには、被転写板に一度の露光で、例えば複数個分の半導体デバイスの集積回路パターンを転写したり、複数個分のカラーフィルターのブラックマトリックスやRGBパターンを転写するための、いわゆる、多面取りのフォトマスクがある。図5はこの種のフォトマスクのうち、透光性基板10上に2個のパターン11,12が形成された2面取りのフォトマスク1の平面図である。このフォトマスクは、通常、透光性基板の表面に遮光膜が形成されたフォトマスクブランクにレジスト膜を形成し、このレジスト膜に電子線で微細パターンを描画する電子線露光などの露光手段により露光を施した後、現像、エッチングして形成される。この電子線描画は、フォトマスクブランクを移動ステージに保持し、描画すべきパターンを設計座標データとしてコンピュータに格納し、この設計座標データに基づいて電子線の描画位置及び移動ステージの位置を制御して行う。
【0003】
ここで、この電子線描画によって露光し、現像、エッチングによってフォトマスクに実際に形成した微細パターンと、設計座標データで示される微細パターンとが正確に一致していることを保証する必要がある。これが所定以上の精度で一致していないフォトマスクを用いてパターン転写を行った場合、被転写パターンに大量の不良品を造ることになる。このため、製造されたフォトマスクについて、実際に形成された微細パターンと、設計座標データで示される微細パターンとが所定以上の精度で一致しているかどうかを調べ、評価をする必要がある。
【0004】
この評価方法としては、以下のような方法がある。すなわち、図6に示されるように、各パターン11,12のそれぞれのX方向及びY方向の幅X1 ,Y1 ,X2 ,Y2 、並びに、2つのパターンを含んだ幅Y3 をそれぞれ測定し、X1 ,Y1 ,X2 ,Y2 の値からそれぞれの面内のパターン位置精度を評価し、Y3 によってパターンの相対位置精度を評価するというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法は、いわば一次元的な距離のずれを個別的にみているものであるから、全体的なパターンの配置ずれをみるという観点からは必ずしも最良の方法であるとはいい難い。また、測定する基板上の場所によって距離は多少異なる場合があるため、どこを測定するかで、評価の結果が異なってしまい、正確性及び信頼性に欠けるという問題点もあった。
【0006】
本発明は上述の背景のもとでなされたものであり、比較的単純な処理でパターンの良否を正確に評価できるパターン評価方法、並びに、この方法を利用して正確なパターン転写を可能とするパターン転写方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために本発明にかかるパターン評価方法は、
(構成1) パターンの各位置を示した設計座標データに基づいて同一の透光性基板上に複数個形成されたパターンの良否を評価するパターン評価方法であって、
前記透光性基板上に形成された各パターンにおける2以上の位置の各パターン共通の座標系における座標値を測定して実測座標データを求める座標値実測工程と、
この座標値実測工程で求めた実測座標データと前記設計座標データとの全体的ずれが統計的にみて最小になるように両データの座標系を重ねて位置合わせする両データの相互位置決定工程と、
前記相互位置決定工程によって決定された位置における両データのずれ量が許容範囲内にあるか否かを評価するずれ量評価工程とを有することを特徴とした構成、
又は、
(構成2) 転写パターン補正機能を装備した露光装置に用いるフォトマスクに形成された転写用パターンであって、パターンの各位置を示した設計座標データに基づいて同一の透光性基板上に複数個形成された転写用パターンの良否を評価するフォトマスクのパターン評価方法において、
前記フォトマスクに形成された各パターン群における2以上の位置の各パターン共通の座標系における座標値を測定して実測座標データをもとめる座標値実測工程と、
この座標値実測工程でもとめた実測座標データと前記設計座標データとを比較して該実測座標データに前記露光装置に装備された転写パターン補正機能による補正と同等の補正を施し、この補正後の実測座標データと前記設計座標データとの全体的ずれが統計的にみて最小になるように、両データの座標系を重ねて位置合わせする両データの相互位置決定工程と、
前記相互位置決定工程によって決定された位置における両データのずれ量が許容範囲内にあるか否かを評価するずれ量評価工程とを有することを特徴とした構成とし、
これら構成1又は2の態様として、
(構成3) 構成1又は2のパターン評価方法において、
前記両データ相互位置決定工程は、実測座標データ及び設計座標データの互いに対応関係にある各点同士のずれ量の二乗の和が最小になるように、両データのいずれか一方又は双方を、一座標系において任意の点を中心とした回転移動又は平行移動のいずれか一方又は双方を行う操作を含むものであることを特徴とした構成とした。
【0008】
また、本発明にかかるパターン転写方法は、
(構成4) フォトマスクに形成されたパターンを転写パターン補正機能を備えた露光装置を用いて転写するパターン転写方法であって、
前記フォトマスクとして、請求項2に記載されたフォトマスクパターン評価方法における相互位置決定工程によって両データのずれ量が許容範囲内にあると評価されたフォトマスクを用い、
前記露光装置として、請求項1ないし3のいずれかに記載されたフオトマスクパターン評価方法における相互位置決定工程において施した補正と同等の補正を行う機能を装備したものを用いることを特徴とした構成とした。
【0009】
【作用】
上述の構成1ないし3によれば、統計的にみて全体的なパターンの配置のずれをみていることになるから、パターン間の距離のずれをみる従来方法のように、測定する場所によって結果が異なるというようなことがなく、極めて正確なパターンの評価が可能である。
【0010】
また、構成4によれば、常にずれ量が許容範囲内にあるパターン転写を行うことを可能とし、転写不良の発生を防止することが可能となる。
【0011】
【実施例】
図1は本発明の実施例にかかるパターン評価方法及びパターン転写方法の手順の要旨を示す図、図2は本発明の実施例の方法を実施する際に使用するパターン評価装置の構成を示す図、図3はパターン評価方法の第1実施例によって相互位置を決定した実測座標データと設計座標データとを重ねた様子を模式的に示す図、図4はパターン評価方法の第2実施例によって相互位置を決定し実測座標データと設計座標データとを重ねた様子を模式的に示す図である。以下、これらの図面を参照にしながら実施例にかかるパターン評価方法及びパターン転写方法を詳述する。なお、以下の説明では、まず、評価対象たるフォトマスクを説明し、次に、パターン評価装置の構成を説明し、次に、パターン評価方法の第1実施例を説明し、次に、パターン評価方法の第2実施例を説明し、次いで、パターン転写方法の実施例を説明する。
【0012】
評価対象たるフォトマスク
評価対象たるフォトマスクは次のようにして得たものである。
【0013】
まず、400mm×400mm×5mmの低膨張ガラス基板の表面(主表面)に厚さ980オングストロームのクロム遮光膜をスパッタリング法により形成し、この上にレジスト(AZー1350:ヘキスト社の商品名)を10000オングストローム塗布する。
【0014】
次に、こうして形成したレジストに、設計座標データにしたがってレーザ描画を施す。この実施例では、図5に示されるような、Y方向に並ぶ2つのパターン(第1パターン11、第2パターン12)を有するフォトマスクを形成することとし、上記設計座標データとしてX方向に3列、Y方向に各パターン毎に3列ずつ、計6列の合計18個の参照点を有するものを用いた。この場合、各参照点のX方向の間隔を96520.00μm、Y方向の間隔をチップ内の参照点同士は72390.00μm、チップ間は18000.00μmとした。
【0015】
次いで、レジストの現像を行い、ベーク処理を行ってレジストパターンを形成し、さらに、このレジストパターンをマスクにし、所定のエッチング液によりクロム膜をエッチングして、クロム遮光パターンを形成し、しかる後に、残存するレジスト膜を剥離し、洗浄・乾燥処理を施して図5に示すような2面取りフォトマスクを得る。
【0016】
パターンの評価装置
図1において、符号1はパターン評価の対象たるフォトマスク、符号2は座標値実測装置、符号100はコンピュータである。
【0017】
フォトマスク1は上述の18個の参照点1aを有するクロム遮光パターンが形成されたフォトマスクである。
【0018】
座標値実測装置2は、フォトマスク1を載置してXーY方向に移動すると同時にその移動量を精密に求めてXーY座標を計測するXーYステージ2aと、フォトマスク1の表面の参照点1aを光学的に検知する位置検知光学系2bと、コンピュータ100の有する座標値測定・制御機能とから構成される。すなわち、この座標値実測装置2は、XーYステージ2aと位置検知光学系2bとがコンピュータ100の座標値測定・制御機能2cによって制御されてフォトマスク1に形成された遮光パターンの参照点1aを検知してその座標値を計測し、この計測値をコンピュータ100内に実測座標データとして取り込む作業を行うものである。
【0019】
コンピュータ100は、上記取り込んだ実測座標データの外に、設計座標データを取り込むとともに、一定の統計処理、座標変換処理及び演算処理を行って、両データのずれが統計的にみて最も小さくなるように両データの座標系の相互位置を決定する機能3を有する。同時に、このようにして決定された相互位置関係において、両データの各点(参照点)のずれ量を求め、これらずれ量が所定の許容範囲にあるか否かの評価を行う機能4を備えているものである。
【0020】
パターン評価方法の第1実施例
この実施例のパターン評価方法の手順の要旨は図1に示される手順の通りであり、この手順は上述のパターン評価装置を用いて実行される。以下、手順(a)〜(e)を詳細に説明する。
【0021】
(a)座標値実測工程
座標値実測装置2を用いて、フォトマスク1の各参照点の座標値を実測し、これを実測座標データ(Pxij ,Pyij )(但し、i =1〜3,j =1〜6)としてコンピュータ100内に取り込む。
【0022】
(b)設計座標データの取り込み工程
コンピュータ100内に設計座標データの参照点(Xij,Yij)(但し、i =1〜4,j =1〜7)を取り込む。なお、この工程は、座標値実測工程の前に行ってもよい。
【0023】
(c)両データの座標系の重ね工程
工程a,bで取り込んだ両データの座標系の原点を一致させて両データを重ね合わせる。
【0024】
(d)両座標系の相互位置決定工程
座標値実測工程で求めた実測座標データと設計座標データとの全体的ずれが統計的にみて最小になるように両データの相互位置を定める。具体的には、次の手順で行う。
【0025】
いま、実測座標データ(Pxij ,Pyij )に点(cx,cy)を中心とした回転移動(θ)と平行移動(ax,ay)とを加えた座標を(P´xij ,P´yij )とすると、(P´xij ,P´yij )は、次の(1) 式で表わされる。
【0026】
【数1】
Figure 0003818599
そうすると、この(P´xij ,P´yij )と設計座標データ(Xij,Yij)との対応する各点の組のX,Y座標の差の二乗の和の総和Dが最小であれば、両座標の全体的ずれが統計的にみて最小になるということができる。ここで、Dは次の(2) 式で表される。
【0027】
【数2】
Figure 0003818599
したがって、(2) 式のDを最小にするために必要な両座標系の回転量θ及び平行移動量ax,ayを求めれば、両座標系の相互位置を決定できる。具体的には、(1) 式のDを各パラメータ(ax,ay,θ)で偏微分した値が0になるとしたときに成立する連立方程式を解けばよい。この連立方程式は、次の(3) 〜(5) 式で表される。
【0028】
【数3】
Figure 0003818599
上記連立方程式(3) 〜(5) を解くと、θ,ax,ayが得られる。得られたθ,ax,ayは次の(6) 〜(8) 式で表される。
【0029】
【数4】
Figure 0003818599
ただし、上記(6) 〜(8) 式においてnは参照点の総数である。
【0030】
こうして求めたθ,ax,ayを(1) 式に代入すると、実測座標データと設計座標データとの全体的ずれが統計的にみて最小になるように座標変換された座標値(P´xij ,P´yij )が求まる。図3はフォトマスク1について相互位置が決定された実測座標データと設計座標データとを模式的に示す図である。なお、図3においては●印で示される各点が設計座標データの参照点の座標値(Xij,Yij)であり、×印で示される各点が実測座標データを座標変換した後の参照点の座標値(P´xij ,P´yij )である。また、図3においてはずれ量を表すスケールを隣り合う参照点どうしの間隔を表すスケールの1.5×104 倍に拡大して示してある。
【0031】
(e)ずれ量評価工程
設計座標データ(Xij,Yij)及び実測座標データを座標変換した後の参照点の座標値(P´xij ,P´yij )の対応する各点のずれ量を求め、このずれ量が許容範囲内であるか否かを評価し、フォトマスク1の良品・不良品の判定を行う。
【0032】
このとき、各パターンの面内位置精度の評価は、それぞれの第1パターン11及び第2パターン12の設計座標データ(Xij,Yij)(X=1〜3,Y=1〜3)、及び(Xij,Yij)(X=1〜3,Y=4〜6)と、実測座標データを座標変換した後の第1パターン11及び第2パターン12の参照点の座標値(P´xij ,P´yij )(x=1〜3,y=1〜3)、及び(P´xij ,P´yij )(x=1〜3,y=4〜6)の対応する各点のずれ量をもとめ、それぞれについて、例えば標準偏差の3倍(3σ)のかたちでずれ量のばらつきをもとめ、このばらつきがそれぞれ許容範囲であるか否かを評価する。また、パターン間の相対位置精度については、基板上の全ての設計座標データ(Xij,Yij)(X=1〜3,Y=1〜6)と実測座標データを座標変換した後の参照点の座標値(P´xij ,P´yij )(x=1〜3,y=1〜6)の対応する各点のずれ量をもとめ、それぞれについて、例えば標準偏差の3倍(3σ)の形でずれ量のばらつきをもとめ、このばらつきがそれぞれ許容範囲内であるか否かを評価する。そして、これらの評価を総合して、フォトマスク1の良品・不良品の判定を行う。
【0033】
パターン評価方法の第2実施例
この実施例は、転写パターン補正機能を装備した露光装置に用いるフォトマスクに形成された転写用パターンの評価を行う場合の例である。このような補正機能を装備した露光装置に用いるフォトマスクのパターン評価は、この補正を前提とし、この補正が施されたと仮定した場合に許容範囲に入るか否かを評価する必要がある。それゆえ、この実施例は、上述の第1実施例における「(d)両座標系の相互位置決定工程」において、上記補正を予め施した場合の処理を加えておく必要があるが、それ以外の工程は第1実施例と同じである。したがって、以下では本実施例に特有な「(d)両座標系の相互位置決定工程」のみを説明し、他の工程の説明は省略する。
【0034】
(d)両座標系の相互位置決定工程
この第2実施例では、座標値実測工程で求めた実測座標データと設計座標データとの全体的ずれが統計的にみて最小になるように、実測座標データに、このフォトマスクを使用してパターン転写を行う露光装置に装備している補正機能による補正と同等の直交度補正と倍率補正を施して両データの相互位置を定める。
【0035】
このため、最初に、設計座標データ及び実測座標データのそれぞれについて、X方向、Y方向に隣り合う参照点を結んだ線分の傾きの平均値をもとめ、これらが等しくなるために必要な係数を直交度補正係数aとして求める。すなわち、まず、X方向の線分の傾きの平均値が両データで等しくなるように回転移動を行う。次にY方向の線分の傾きの平均値が両データで等しくなるようにX成分を変換する。このとき変換するX成分はY成分に依存し、Yへの依存度合いが直交度補正値aであり、Y方向の線分の傾きの平均値が両データで等しくなるという条件からaを求めることができる。具体的には、以下のようにして求める。
【0036】
実測データ(Pxij ,Pyij )のX軸に対する傾きをIpx、設計座標データ(Xij,Yij)のX軸に対する傾きをIrxとすると、これらは、それぞれ、X方向に隣り合う参照点を結んだ線分の傾きの平均値と見ることができ、次式で表すことができる。
【0037】
【数5】
Figure 0003818599
上記(9) ,(10)式のIpxとIrxとが等しくなるような回転角θを求める。
【0038】
いま、実測座標データ(Pxij ,Pyij )に点(cx,cy)を中心として上記求めたθの回転移動を行うと、実測座標データ(Pxij ,Pyij )は次の(11)式で表されるように移動する。
【0039】
【数6】
Figure 0003818599
なお、(11)式においては回転中心を便宜的に実測座標データ(Pxij ,Pyij )の重心にとってもよい。
【0040】
回転後の実測座標データ(P´xij ,P´yij )をさらに次の(12)式で表される直交度補正操作の変換を行う。
【0041】
【数7】
Figure 0003818599
上記回転した実測座標データ(P´xij ,P´yij )に(12)式の直交度補正操作の変換をした後のY軸に対する傾きをIp とし、設計座標データ(Xij,Yij)のY軸に対する傾きをIr とすると、Ip 、Ir は次の(13),(14)式で表される。
【0042】
【数8】
Figure 0003818599
上記(13),(14)式のIp とIr とが等しいとおくと、そのときに定まるaは次の(15)式で表される。
【0043】
【数9】
Figure 0003818599
このようにして求めた回転角θと直交度補正aとを用いて、実測座標データ(Pxij ,Pyij )を回転及び直交度補正を行う。
【0044】
次に、上記直交度補正がなされた実測座標データについて、さらに設計座標データとのずれが最小になるように、倍率変更及び平行移動からなる倍率補正を行う。具体的には以下のようにして行う。
【0045】
すなわち、ある実測座標データ(Pxij ,Pyij )がある設計座標データ(Xij,Yij)に対して、
【数10】
Figure 0003818599
なる倍率変更と、平行移動(ax,ay)を行ったときに最も近付くとする。この操作は、次の(16)式によって表される。
【0046】
【数11】
Figure 0003818599
上記両者が最も近付く条件は、次の(17)式で表されるDが最小の値を取ることである。
【0047】
【数12】
Figure 0003818599
そこで、上記(17)式のDを各パラメータで偏微分した値が0となるような次の連立方程式(18)〜(21)を解く。これらの方程式を満たすような倍率変更と平行移動を求める。
【0048】
【数13】
Figure 0003818599
上記方程式においては、X成分、Y成分は独立して解くことが出来、かつ、対象であるのでX成分についてだけ解くことにする。上記(18),(19)式を次の(22),(23)式に書き直して変形すると、次の(24)式によってkxがもとめられる。
【0049】
【数14】
Figure 0003818599
これにより、次の(25)式によってaxを求めることができる。
【0050】
【数15】
Figure 0003818599
同様にしてY成分についても求めることができる。
【0051】
このようにして求めた倍率変更と平行移動とを用いて、実測座標データ(Pxij ,Pyij )を倍率変更後、平行移動を行うことによって倍率補正を実行することができる。
【0052】
図4は、上記直交度補正を施した後にこの倍率補正を施した段階での相互位置が決定された実測座標データと設計座標データとを模式的に示す図である。なお、図4の表示は図3の場合と同じである。
【0053】
なお、上記実施例では、直交度補正の計算において、X方向、Y方向において隣り合う参照点を結んだ線分の傾きの平均値を用いたが、これに限らず、例えば、複数の参照点を最小二乗法によって線分を引き、その線分の傾きなどを用いてもよい。
【0054】
パターン転写方法の実施例
この実施例では、上述の実施例に係るフォトマスクパターン評価方法によって良品と評価されたフォトマスクを選別し(良品選別工程)て用い、転写パターン補正機能付きの露光装置(キャノン社製 MPA−2000)によって、被転写体(レジスト付きフォトマスクブランク)にパターン転写を行った(転写工程)。
【0055】
なお、この露光装置においては、光源からの光がスリットを通過し、フォトマスクを介して被転写体に達することによりパターン転写が行われる。その際、スリットの走査方向に対するフォトマスク及び被転写体のの走査方向を所定の角度をずらすことにより、上述した直交度補正が行われ、また、光学系の倍率を調整することによって倍率補正が行われる。
【0056】
このような露光装置を用いて行った転写パターンは、予定した許容範囲内の精度を有し、設計座標データに極めて近いものであった。
【0057】
なお、上述の各実施例では、両座標系の相互位置決定工程における回転及び平行移動を任意の点(cx,cy)を中心にして行うようにしたが、これは、例えば、いずれか一方の座標系の重心を中心にして行うようにしてもよい。
【0058】
また、上述の実施例では、実測座標データと設計座標データとの全体的ずれが統計的にみて最小になるようにする具体的方法として、実測座標データを座標変換した座標値(P´xij ,P´yij )と設計座標データ(Xij,Yij)との対応する各点の組のX,Y座標の差の二乗の和の総和Dが最小になる条件を求めたが、これは、例えば、両データの対応する各点の差の標準偏差が最小になるような条件で求めてもよく、また、他の統計手法を用いてもよい。
【0059】
また、各実施例では、設計座標データ及び実測座標データとして、フォトマスクの遮光パターン上の参照点の座標を用いたが、これは、遮光パターン領域以外に設けたマークを用いてもよい。また、用いる点の数が多いほど精度が増すが、原理的には2以上の点があれば実施可能である。
【0060】
また、上述の各実施例では、レーザ描画によりパターニングしたフォトマスクパターンの評価を行う例を掲げたが、本発明は、これに限られることなく、レチクルを通して露光することによりパターニングしたフォトマスクパターンやLCDフラットパネル等のパターンの評価を行うこともできることは勿論である。この場合には、レチクルの参照点の座標を予め測定しておき、そのレチクルの測定データを設計座標データとして用いればよい。さらに、2面取りに限るものでもなく、3面取り、4面取り等の多面取りにも適用される。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明にかかるパターン評価方法によれば、統計的にみて全体的なパターンの配置のずれをみていることになるから、パターン間の距離のずれをみる従来方法のように、測定する場所によって結果が異なるというようなことがなく、極めて正確なパターンの評価が可能である。
【0062】
また、本発明にかかるパターン転写方法によれば、常にずれ量が許容範囲内にあるパターン転写を行うことを可能とし、転写不良の発生を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるパターン評価方法の手順の要旨を示す図である。
【図2】パターンの評価装置の構成を示す図である。
【図3】パターン転写方法の第1実施例によって相互位置を決定した実測座標データと設計座標データとを重ねた様子を模式的に示す図である。
【図4】パターン転写方法の第2実施例によって相互位置を決定した実測座標データと設計座標データとを重ねた様子を模式的に示す図である。
【図5】2面取りフォトマスクの説明図である。
【図6】2面取りフォトマスクのパターン評価方法の従来例の説明図である。
【符号の説明】
1…フォトマスク、2…座標値実測装置、3…設計座標データ及び実測座標データの相互位置決定機能、4…ずれ量評価機能、100…コンピュータ。

Claims (4)

  1. 液晶用微細パターンが複数個形成された多面取り基板のパターンの良否を評価するパターン評価方法であって、
    前記各パターンに2以上の参照点を設け、
    前記基板上に形成された各パターンの参照点の座標値を実測して参照点の実測座標データを求める座標値実測工程と、
    この座標値実測工程で求めた前記参照点の実測座標データと前記参照点の設計座標データとの全体的ずれが統計的にみて最小になるように両データの座標系を重ねて位置合わせする両データの相互位置決定工程と、
    前記相互位置決定工程によって決定された位置における両データのずれ量が許容範囲内にあるか否かを評価するずれ量評価工程とを有することを特徴としたパターン評価方法。
  2. 転写パターン補正機能を装備した露光装置に用いるフォトマスクであって、転写用の液晶用微細パターンが複数個形成された多面取りのフォトマスクのパターンの良否を評価するパターン評価方法であって、
    前記各パターンに2以上の参照点を設け、
    前記基板上に形成された各パターンの参照点の座標値を実測して参照点の実測座標データを求める座標値実測工程と、
    この座標値実測工程でもとめた前記参照点の実測座標データと前記参照点の設計座標データとを比較して該実測座標データに前記露光装置に装備された転写パターン補正機能による補正と同等の補正を施し、
    この補正後の実測座標データと前記設計座標データとの全体的ずれが統計的にみて最小になるように、両データの座標系を重ねて位置合わせする両データの相互位置決定工程と、
    前記相互位置決定工程によって決定された位置における両データのずれ量が許容範囲内にあるか否かを評価するずれ量評価工程とを有することを特徴としたパターン評価方法。
  3. 請求項1又は2に記載のパターン評価方法において、前記両データ相互位置決定工程は、実測座標データ及び設計座標データの互いに対応関係にある各点同士のずれ量の二乗の和が最小になるように、両データのいずれか一方又は双方を、一座標系において任意の点を中心とした回転移動又は平行移動のいずれか一方又は双方を行う操作を含むものであることを特徴としたパターン評価方法。
  4. フォトマスクに形成されたパターンを転写パターン補正機能を備えた露光装置を用いて転写するパターン転写方法であって、
    前記フォトマスクとして、請求項2に記載されたフォトマスクパターン評価方法における相互位置決定工程によって両データのずれ量が許容範囲内にあると評価されたフォトマスクを用い、前記露光装置として、請求項1ないし3のいずれかに記載されたフオトマスクパターン評価方法における相互位置決定工程において施した補正と同等の補正を行う機能を装備したものを用いることを特徴としたパターン転写方法。
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