JP3818342B2 - リニアモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はコギング力や発熱を嫌い,高速・高加減速または高精度位置決めを要求される、例えば、半導体製造装置やFA機器用のリニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な可動マグネット形リニア同期モータは,界磁用永久磁石を移動方向に並べた可動子と,電機子巻線を施した固定子から構成されている。その1例として毎極毎相のスロット数が1/2の3相リニアモータについて図5の要部側断面図を用いて説明する。
図において可動子6は界磁用の永久磁石62と界磁ヨーク61から成っている。界磁ヨーク61は可動子6の移動方向に沿って伸びて平板状を成し,その下側面に所定の極ピッチで極性が交互に異極となるよう平板状の永久磁石62が固着されている。永久磁石62は全部で9個配備され、両端の永久磁石の長さがその間にある永久磁石の長さの約半分となっている。
固定子5は,スロット内の巻線占積率を上げるため、電機子巻線53を集中巻きした分割コア52が用いられている。多数の分割コア52は移動方向に連結され,底面を固定子フレーム51に当てて接着等で固定されている。
このような分割コア52の連結方法は、回転形サーボモータ等に多く用いられている方法であり、これをリニアモータに適用したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが従来の技術によると次のような問題があった。すなわち、分割コア52の歯先端と可動子6の永久磁石62が近接しているので、その間に大きな吸引力が作用し、その大きさが最大推力の3〜5倍程度になっている。そのためガイドに発生する摩擦力が非常に大きなものとなり,ガイドの寿命を著しく低下させていた。また,吸引力による可動子のたわみを回避するため可動子を強固にする必要から可動子の重量が大きくなり,高加減速運動が不向きなものとなっていた。
さらに、分割コア連結部のクリアランスにどうしてもバラツキが残るため、磁束のアンバランスによるコギング力が発生した。また,電機子巻線53の両横にはリニアガイドが配備されており,電機子巻線に発生する熱がそのリニアガイドにも伝わり、微少な熱変形を起こすという問題があった。従って,非常に高精度な位置決めを要求される用途に用いる場合には,これらの問題が顕著となった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため,本発明は、極性が移動方向に交互になるよう複数の永久磁石を固着した可動子と、電機子巻線をティースに集中巻きしたm相の固定子と、前記可動子と前記固定子の間のエアギャップが一定となるよう前記可動子を移動可能に支持するリニアガイドとからなるリニアモータにおいて、平板のテーブルと、該テーブルの両側端部付近に固定されたリニアガイドの可動側と、前記テーブルに垂直に配置された永久磁石ユニットと、該永久磁石ユニットに固着され、磁極が移動方向に交互になるよう着磁された永久磁石とからなる可動子と、電機子巻線を集中巻きした分割コアと、該分割コアが機械的に連結され、エアギャップを介して前記永久磁石ユニットを挟む2個の電機子ユニットと、該2個の電機子ユニットの背面部を固定し、鉄でできた固定部材と、該固定部材を固定し、両側に前記リニアガイドの固定側を固定された固定子フレームとからなる固定子と、を備えたのである。また、前記固定部材に冷媒用の通路を設けたことを特徴としたのである。
以上の構成にすることにより,永久磁石と分割コアの歯先端に生じる吸引力が左右で相殺され、従来例に示した吸引力による問題を解決することができる。また、分割コアの連結部クリアランスにばらつきがあっても、磁束は連結部だけでなく分割コアを固定した磁性体である固定部材も通るので、磁束のバラツキが緩和されてコギング力を低減することができる。さらに,固定部材を高精度に加工することにより,左右電機子ユニットの組立誤差がほとんど無くなり,ギャップの管理を容易に精度良くできるようになる。そして,固定部材に冷却用の通路を設けることにより,リニアガイドへの熱の伝導をほとんど無くして,常に安定した走行を可能とすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施例のリニアモータの正断面図,図2は図1のA−A' における断面図である。このリニアモータは毎極毎相のスロット数が1/2である。
まず,可動子2について説明する。可動子2は,両サイドで可動子を移動可能に支持するリニアガイド3と,テーブル7と、テーブル7に垂直に配置された界磁用の永久磁石ユニット21、22から構成される。永久磁石ユニット21、22には永久磁石23がそれぞれ9個配備されており、移動方向の両端の永久磁石の長さがその間にある永久磁石の長さの約半分となっている。
次に,固定子1について説明する。固定子1は,磁石ユニット21、22を挟み込んでいる4個の電機子ユニット13と,4個の電機子ユニット13を固着している山形の鉄製の固定部材12と,リニアガイド3と山形の固定部材12を固定している固定子フレーム11より構成されている。電機子ユニット13は,いずれも18個の分割コア14とそれに集中巻された電機子巻線より構成され、電機子巻線の表面は熱伝導の良い樹脂スタイキャストでコーティングされている。以上のように構成すると,永久磁石23の磁束は,図3に示すように永久磁石23,分割コア14,分割コアの連結部,隣の分割コア14,永久磁石23,…という磁路と,永久磁石23,分割コア14,山形の固定部材12,隣の分割コア14,永久磁石23,…という磁路を通ることになる。従って、分割コア14間のクリアランスが大きくなることがあっても,磁気抵抗のバラツキを抑えることができ,コギング力を低減することができる。また,分割コア14と永久磁石23の間の吸引力によって電機子ユニット13が内側に傾こうとするが,山形の固定部材12はヤング率が大きい鉄を使用しているため,ほとんどたわみを生じることはない。ここで山形の固定部材12を予め高精度に加工しておれば,電機子ユニット13は精度良くそれに取り付けられることになり,左右のギャップがほとんど同じになって,組み立て後の吸引力が確実に相殺されるのである。
【0006】
次に第2の実施例について説明する。図4は本発明の第2実施例におけるリニアモータの正断面図である。この実施例において、図1の第1の実施例と異なる点は、山形の固定部材82に冷媒通路41、42、43、44、45が設けられていることである。
このようにすると,第1の実施例の効果に加え,電機子巻線に近い鉄心の部材に冷媒を通すことができるため,電機子ユニット13の温度上昇を抑えることができる。また、山形固定部材82の両側にリニアガイド3があるため,電機子ユニット13に発生する熱がこのリニアガイド3にほとんど伝わらず、リニアガイド3とその取付け部分の熱変形を抑え,位置決め制度等の問題をなくすことができる。
以上述べた実施例は可動マグネット形のリニアモータであったが,本発明の趣旨に従えば、可動コイル形のリニアモータに適用することもできる。また,第1,第2の実施例では毎極毎相のスロット数が1/2のものを用いて説明したが,他の比率、例えば1/4、3/8、3/10、2/5、2/7、5/14、5/16などとなってもよいことは明らかなことであり、分割コア14と永久磁石23の数も実施例に限定されないことはいうまでもない。このほか、第1、第2実施例では、可動子に設けた永久磁石ユニットが2個であったが、本発明に従えば1個でも3個以上でもよい。永久磁石ユニットはテーブルに垂直に配置されたが、本発明の趣旨に従えば垂直に限られないことは明らかである。鉄製の固定部材を山形としていたが、本発明に従えば、電機子ユニットの固定部分に固定部材があればよいことは明らかであり、山形の固定部材に限られることがないことも明らかである。
【0007】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のリニアモータは,従来、問題となっていた吸引力が相殺されているので、固定子や可動子の吸引力による変形が抑えられるという効果がある。また,固定子の分割コアの連結部クリアランスにばらつきがあっても,磁束のバラツキが緩和されコギング力を抑えられるという効果がある。さらに,固定部材に冷媒の通路を設けることによって,単に温度上昇を抑えるだけでなく,リニアガイドへの熱伝達を遮断することができて,常に安定した可動子の移動が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のリニアモータの正断面図
【図2】本発明の第1実施例のリニアモータの要部断面図
【図3】磁束の流れを示す図
【図4】本発明の第2実施例のリニアモータの正断面図
【図5】従来のリニアモータの要部断面図
【符号の説明】
1、5、8 固定子
11、51、81 固定子フレーム
12、82 山形の固定部材
13 電機子ユニット
14、52 分割コア
2、6 可動子
21、22 永久磁石ユニット
23、62 永久磁石
3 リニアガイド
41、42、43、44、45 冷媒用通路
53 電機巻線
61 界磁ヨーク
7 テーブル
Claims (2)
- 極性が移動方向に交互になるよう複数の永久磁石を固着した可動子と、電機子巻線をティースに集中巻きしたm相の固定子と、前記可動子と前記固定子の間のエアギャップが一定となるよう前記可動子を移動可能に支持するリニアガイドとからなるリニアモータにおいて、
平板のテーブルと、該テーブルの両側端部付近に固定されたリニアガイドの可動側と、前記テーブルに垂直に配置された永久磁石ユニットと、該永久磁石ユニットに固着され、磁極が移動方向に交互になるよう着磁された永久磁石とからなる可動子と、
電機子巻線を集中巻きした分割コアと、該分割コアが機械的に連結され、エアギャップを介して前記永久磁石ユニットを挟む2個の電機子ユニットと、該2個の電機子ユニットの背面部を固定し、鉄でできた固定部材と、該固定部材を固定し、両側に前記リニアガイドの固定側を固定された固定子フレームと、からなる固定子と、
を備えたことを特徴とするリニアモータ。 - 前記固定部材に冷媒用の通路を設けたことを特徴とする請求項1記載のリニアモータ。
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