JP3817872B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置であって、特に車両窓ガラスに外気を送風し、乗員足元に内気を送風することで、暖房能力向上および防曇性の確保を両立する2層モードが設定可能な2層ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述の2層ユニットとして、特開平5−124426号公報に記載されているものがある。
この従来装置では、空調ケース内が外気用通路と内気用通路との2つの通路に仕切られており、外気用通路側にはデフロスタ吹出口に空調風を送風するためのデフロスタ開口部が形成されている。一方、内気用通路側にはフェイス吹出口に空調風を送風するためのフェイス開口部と、フット吹出口に送風するためのフット開口部が形成されている。
【0003】
そして、空調ケース内が外気用通路と内気用通路とに仕切られていると、上記開口部の配置からして、例えばフェイス吹出口のみに空調風を送風する場合、外気用通路を流れた空調風がフェイス吹出口に送風されない。このため、この場合にヒータコアの空気下流側には、外気用通路と内気用通路とを連通させる連通ドアが配置されている。そして、上記2層モードを行う場合には、連通ドアを可動仕切り部として、外気用通路と内気用通路とを構成するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来装置では、連通ドアの作動機構については何ら述べられていない。
本発明の目的は、上記2層モードが設定可能な車両用空調装置において、他のドア部材を駆動するサーボモータを用いて連通ドアを連動させることで、サーボモータの個数を増加させずに済む車両用空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし5に記載の発明では、空調ケース(2)内に設けられ空調ケース(2)内を第1、第2通路(13、14)の2つの通路に仕切る可動仕切り部材(15)と、内外気切換ドア(30、31)とが、1つの電気的駆動手段(40)にて連動操作されるようになっていることを特徴としている。
【0006】
これにより、可動仕切り部材は、内外気切換ドアを駆動する電気的駆動手段を用いて、連動操作させるため、電気的駆動手段の個数を増加させずに済む。
また、請求項2記載の発明では、電気的駆動手段(40)からの動力を前記可動仕切り部材(15)および内外気切換ドア(30、31)に伝達するリンク機構(50)を有し、リンク機構(50)を通じて内外気切換ドアを操作することで、空調ケース(2)内に外気のみを導入する外気モードと、リンク機構(50)にて内外気切換ドアを操作することで、空調ケース(2)内に内気のみを導入する内気モードとが設定可能となっており、外気モードおよび内気モードでは、可動仕切り部材(15)は、電気的駆動手段(40)により作動されることで、空調ケース(2)内を前記2つの通路(13、14)に仕切る仕切り作用が消滅し、2つの通路を連通させるように操作されることを特徴としている。
【0007】
これにより、リンク機構により、上記2層モードだけでなく、外気モードおよび内気モードが設定可能となり、さらにはこれら外気モードと内気モードとでは可動仕切り部材による仕切り作用が消滅させることができる。
また、請求項3記載の発明では、第1通路(13)の空気上流側に設けられ、この第1通路(13)に外気を導入するための外気導入口(29)と、
外気導入口(29)に隣接され、第1通路(13)に内気を導入するための第1内気導入口(28)と、
外気導入口(29)と第2通路(14)とを連通する連通路(32)と、
連通路(32)に設けられ、第2通路(14)に内気を導入するための第2内気導入口(26)とを有し、
内外気切換ドア(30、31)は、外気導入口(29)と第1内気導入口(28)とを開閉する第1内外気切換ドア(30)と、連通路(32)と第2内気導入口(26)とを開閉する第2内外気切換ドア(31)との2つのドア部材にて構成されており、
2層モードでは、第1内外気切換ドア(30)にて外気導入口(29)を開口するとともに、第1内気導入口(28)を閉塞し、第2内外気切換ドア(31)にて連通路(32)を閉塞するとともに、第2内気導入口(26)を開口し、
外気モードでは、第1内外気切換ドア(30)にて第1内気導入口(28)を閉塞するとともに、外気導入口(29)を開口し、第2内外気切換ドア(31)にて連通路(32)を開口するとともに、第2内気導入口(26)を閉塞し、
内気モードでは、第1内外気切換ドア(30)にて第1内気導入口(26)を開口するとともに、外気導入口(29)を閉塞し、第2内外気切換ドア(31)にて連通路(32)を閉塞するとともに、第2内気導入口(26)を開口することを特徴としている。
【0008】
ところで、上記2層モードを達成するためには2つの第1、第2内外気切換ドアが必要となるが、本発明によれば、第1、第2内外気切換ドアと可動仕切り部材の3つの部材を1つの電気的駆動手段にて連動操作することができる。
また、請求項4記載の発明では、空調ケース(2)の空気下流側に設けられ、車室内での空調風の吹出部位を切り換える吹出モード切換ドア(19〜21)を有し、可動仕切り部材(15)は、吹出モード切換ドア(19〜21)とは独立した部材であることを特徴としている。
【0009】
これにより、内外気モードと吹出モードとをそれぞれ独立して設定できる。
また、請求項5記載の発明では、空調ケース(2)内に設けられ、冷風と温風との混合割合を調節することで、空調風の温度を調節するエアミックスドア(11)を有し、エアミックスドア(11)が空調風の温度を最高に高める最大暖房状態となると、前記2層モードに切り換え、エアミックスドアの状態が最大暖房状態から解除されると、2層モードから前記外気モードに切り換えることを特徴としている。
【0010】
ところで、上述のようにエアミックスドアが最大暖房状態である場合は2層モードとなり、エアミックスドアの状態が最大暖房状態から解除されると、外気モードに切り換えるようにすると、エアミックスドアを駆動する電気的駆動手段にて可動仕切り部材を連動操作すれば、電気的駆動手段の個数を低減できる。
しかし、このようにすると、車両の窓ガラスの内面に空調風を送風するデフロスタモードでは、空調ケース内には外気のみを導入する必要があるが、デフロスタモードにおいて最大暖房状態であった場合、空調ケースを2つの通路に仕切る必要の無いときにも、通路が仕切られる。このため、エアミックスドアと可動仕切り部材とを連動させることができないという問題がある。
【0011】
そこで、請求項5記載の発明によれば、内外気切換ドアと可動仕切り部材とを連動操作することで、デフロスタモードにおいて、空調ケース内が2つの通路に仕切られることが無い。
【0012】
【発明の実施形態】
(第1実施形態)
次に本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、本例の車両用空調装置は、例えばハイブリッド車やディーゼルエンジン車等のように暖房に必要な熱量が得られにくい車両に適用したものである。図1に車両用空調装置の全体構成図を示す。
【0013】
車両用空調装置1は、車室内への空気通路をなす空調ケース2を備える。空調ケース2は、大別すると、空気上流側から順に内外気送風ユニット3と、温調ユニット4とからなる。
内外気送風ユニット3は、空調ケース2内に内気または外気、もしくは内気と外気の双方を取り入れるためのものであり、その内部には、車室内へ向かう空気流を発生する送風機6が配設されている。なお、図1中に示した方向性は、内外気送風ユニット3の車両搭載方向を表すものであり、上記温調ユニット4はこの方向性に関係無く、模式的に示してある。
【0014】
送風機6は、第1ファン6a、第2ファン6b、およびこれらのファン6a、6bを回転駆動するブロワモータ6cからなる。第1ファン6a、第2ファン6bは、樹脂にて一体形成されており、遠心式多翼ファンであって、軸方向の両側から空気を吸い込む両吸込式のものである。第1、第2ファン6a、6bは、ブロワモータ6cにて一体的に駆動される。
【0015】
これら第1ファン6aと第2ファン6bとは、スクロール状のスクロールケーシング部22に収納されている。スクロールケーシング部22内には、図1に示すように仕切り板24が設けられており、この仕切り板24により、スクロールケーシング部22は、2つのスクロールケース22a、22bを有することになる。第1ファン6aは、スクロールケース22a内に配置されており、第2ファン6bは、スクロールケース22b内に配置されている。また、上記仕切り板24により、スクロールケーシング22内は第1通路13と第2通路14とに仕切られている。
【0016】
第1通路13のうち空気上流側には、内部に外気を導入するための外気導入口29が開口形成されている。また、第1通路13のうち空気上流側で、上記外気導入口29に隣接した位置には、内部に内気を導入するための第1内気導入口28が開口形成されている。これら外気導入口29と第1内気導入口28とは、開閉部材で内外気切換ドアである第1内外気切換ドア30にて選択的に開閉される。
【0017】
上記外気導入口29は、図1に示すように連通路32を通じて第2通路14と連通している。連通路32には、第2通路14に内気を導入するための第2内気導入口26が形成されている。これら連通路29と第2内気導入口26とは、開閉部材で内外気切換ドアである第2内外気切換ドア31にて選択的に開閉される。
【0018】
第1内外気切換ドア30は、回転軸30aと板状の基板部30bとが樹脂にて一体的に形成されて構成されており、図示しないが基板部30bの両板面には、ウレタンフォーム等の弾性発泡材が張りつけられている。第2内外気切換ドア31も、第1内外気切換ドア30と同様な構成であり、回転軸31aと板状の基板部31bとが樹脂にて一体的に形成されて構成されている。
【0019】
これら第1内外気切換ドア30と第2内外気切換ドア31とは、後述の1つの電気的駆動手段であるサーボモータ40からの動力が後述のリンク機構50を介して伝達されることで、連動操作されるようになっている。そして、第1、第2内外気切換ドア30、31の連動操作により、本例では以下の3つの内外気モードが切換可能となっている。
【0020】
(1)外気モード
外気モードでは、第1内外気切換ドア30を図1中実線位置として、第1内外気切換ドア30にて第1内気導入口28を閉塞するとともに、外気導入口29を開口する。また、第2内外気切換ドア31を図1中破線位置として、第2内外気切換ドア31にて連通路32を開口するとともに、第2内気導入口26を閉塞する。
これにより、外気モードでは、外気導入口29からの外気は、図1中矢印Aで示すように第1通路13に取り入れられ、外気導入口29の上流部位からの外気が図1中矢印Bで示すように連通路32を通じて第2通路14に取り入れられる。これにより、空調ケース2内に外気のみが導入される。
【0021】
▲2▼内気モード
内気モードでは、第1内外気切換ドア30を図1中破線位置として、第1内外気切換ドア30にて第1内気導入口28を開口するとともに、外気導入口29を閉塞する。また、第2内外気切換ドア31を図1中実線位置として、第2内外気切換ドア31にて連通路32を閉塞するとともに、第2内気導入口26を開口する。これにより、内気モードでは、第1内気導入口28からの内気は、第1通路13に取り入れられ、第2内気導入口29からの内気は第2通路14に取り入れられる。
【0022】
▲3▼2層モード
2層モードでは、第1内外気切換ドア30を図1中実線位置として、外気導入口29を開口するとともに、第1内気導入口28を閉塞する。また、第2内外気切換ドア31を図1中実線位置として、連通路32を閉塞するとともに、第2内気導入口26を開口する。これにより、第1通路13には、外気導入口29からの外気が取り入れられ、第2通路14には、第2内気導入口26からの内気が取り入れられる。
【0023】
上記温調ユニット4内には、通過する空気を冷却するエバポレータ7cが空調ケース2内の空気通路を全面塞ぐようにして配設されている。エバポレータ7cは、車両に搭載された周知の冷凍サイクル装置(図示しない)の一構成部をなすものである。
温調ユニット4内は、仕切り板12によって空気通路が上記第1通路13と第2通路14とに仕切られている。そして、温調ユニット4内には、第1通路13および第2通路14を跨がるようにして、エバポレータ7cを通過した冷風を加熱するヒータコア8が設けられている。ヒータコア8は、内部に上記エンジンの冷却水が流れ、この冷却水を熱源として上記冷風を加熱する熱交換器である。
【0024】
ヒータコア8は、空調ケース2内において上記冷風がバイパスするバイパス通路(図示しない)が形成されるように、空調ケース2内に配置されている。つまり、ヒータコア8は、第1通路13および第2通路14の全域に設けられているので無く、本例では、紙面上方側に第1通路13に対応した上記バイパス通路と、第2通路14に対応した上記バイパス通路とが形成されている。
【0025】
ヒータコア8の空気上流側には、空調ケース2に回転可能に支持された回転軸10が設けられている。回転軸10には、互いの板面が同一面となるようにして、軸方向に並んだ2つの板状のエアミックスドア11が一体的に結合されている。回転軸10には、電気式駆動手段としてのサーボモータ44(図2参照)が連結されている。
【0026】
エアミックスドア11は、その停止位置によって、ヒータコア8を通る冷風量とバイパス通路を通る冷風量との割合を調節して、冷風と温風との混合割合を調節することで、空調風の温度を調節する車室内への吹出風温度を調節する温度調節手段として機能するものである。
ヒータコア8の下流側における仕切り板12は、図1に示すように途中で途切れている。途切れた仕切り板12の空気下流側には、第1通路13と第2通路14とを連通する連通路22が形成されている。連通路22には、可動仕切り部材である連通ドア15が設置されている。そして、この連通ドア15が図1中破線位置に作動すると、連通路22が閉塞されて、空調ケース2内が完全に第1通路13と第2通路14とが仕切られる。連通ドア22は、電気的駆動手段としてサーボモータ40にて作動するようになっている。つまり、本例では、上述のように第1、第2内外気切換ドア30、31および連通ドア15は、1つのサーボモータ40にて連動操作されるようになっている。なお、連通ドア15も、第1内外気切換ドア30や第2内外気切換ドア31と同様な構成であり、回転軸15aと板状の基板部15bとが樹脂にて一体的に形成されて構成されている。
【0027】
また、上記連通ドア15は、後述の吹出モード切換ドア19〜21とは、独立したドア部材である。
空調ケース2のうちヒータコア8の空気下流側には、フット開口部16、デフロスタ開口部17、およびフェイス開口部18が形成されている。フット開口部15は、乗員の足元に向けて空調風を送風するためのものであり、デフロスタ開口部17は図示しない車両窓ガラス(主としてフロントガラス)の内面に向けて空調風を送風するためのものである。また、フェイス開口部18は、乗員の上半身に向けて空調風を送風するためのものである。
【0028】
そして、上記各開口部16〜18の各上流側部位には、車室内での空調風の吹出部位を切り換える吹出モード切換ドとして、フットドア19、デフロスタドア20、およびフェイスドア21が設けられている。上記フットドア19は、上記フット開口部16を開閉するドア部材であり、上記デフロスタドア20は、上記デフロスタ開口部17を開閉するドア部材である。また、フェイスドア21は、上記フェイス開口部18を開閉するドア部材である。
【0029】
なお、これらのドア18〜20は、駆動手段としてのサーボモータ41〜43(図2参照)によって駆動される。つまり、サーボモータ41〜43動かすことによって、所定の吹出モードが得られるように各ドア19〜21が動く。
吹出モードは、本例ではフェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフモード、デフロスタモードの5つモードが設定切換可能となっている。
【0030】
▲1▼フェイスモード(Face)
フェイスモードとは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を開口し、フットドア19にてフット開口部16を閉塞するととともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を閉塞する。これにより、空調風はフェイスドア21にのみ送風される。
【0031】
▲2▼バイレベルモード(B/L)
バイレベルモードとは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を開口し、フットドア19にてフット開口部16を開口するとともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を閉塞する。これにより、空調風は乗員の上半身と足元とに向けて送風される。
【0032】
▲3▼フットモード(Foot)
フットモードとは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を閉塞し、フットドア19にてフット開口部16を開口するとともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を若干開口する。これにより、空調風の約8割が乗員の足元に向けて送風されるとともに、残りの2割がフロントガラス内面に向けて送風される。
【0033】
▲4▼フットデフモード(F/D)
フットデフモードとは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を閉塞し、フットドア19にてフット開口部16を開口するとともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を開口する。これにより、空調風の約8割が乗員の足元に向けて送風されるとともに、残りの2割がフロントガラス内面に向けて送風される。
【0034】
▲5▼デフロスタモード(DEF)
デフロスタモードは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を閉塞し、フットドア19にてフット開口部16を閉塞するとともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を開口する。これにより、空調風は、フロントガラス内面のみに送風される。
【0035】
なお、このデフロスタモードでは、後述の空調操作パネル32上に設けられた図示しないデフロスタスイッチを操作したときのみ、切り換わるようになっている。
次に、本実施形態の制御系の構成について、簡単に説明する。図2に上記各空調機器を制御する制御装置30の構成図を示す。制御装置30は、周知のコンピユータ手段であって、演算処理装置であるCPU、ROM、RAM等を備えたものである。制御装置30の入力端子には、後述の空調制御を行うために必要な空調情報信号を検出するセンサ群31が接続されている。
【0036】
センサ群31は、車室内温度を検出する内気温センサ、車室外温度を検出する外気温センサ、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ、エバポレータ7cを通過した直後の空調風の温度を検出する温度センサ、ヒータコアに流入するエンジン冷却水温を検出する水温センサ等にて構成されている。
また、制御装置30の入力端子には、車室内のインストルメントパネル(図示しない)に設けられた空調操作パネル32が接続されており、この空調操作パネル32からの空調情報信号が制御装置30に送られるようになっている。空調操作パネル32には、図示しない温度設定器や、吹出モードをマニュアルで変更する図示しない吹出モード切換スイッチ、上記空調情報信号に基づいて自動空調制御を行うための図示しないオートスイッチが設けられている。さらに空調操作パネル32には、図2に示すように内外気モードをマニュアルで設定する内外気スイッチ(SW)32aが設けられている。また、この内外気スイッチ32aは、内外気モードを上記内気モードもしくは外気モードとのいずれかに設定するものであって、内外気スイッチ32aにて上記2層モードを設定することはできないようになっている。
【0037】
一方、制御装置30の出力端子には、上記サーボモータ40〜44、上記ブロアモータ6cが接続されている。
次に上記制御装置30の制御内容を簡単に説明する。上記オートスイッチがオンされると、制御装置30では、上記センサ群31および上記温度設定器の設定温度等の空調情報に基づいて、空調風の目標吹出温度TAOを算出する。そして、この目標吹出温度TAOからブロアモータ6cの印加電圧、つまり空調風の送風量と、上記内外気モードと、上記吹出モードと、エアミックスドア11の目標開度とを決定する。
【0038】
具体的な吹出モードの決定は、上記目標吹出温度TAOが低い方から高い方にかけて、フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、およびフットデフモードとなるように決定される。また、上記目標開度は、上記目標吹出温度TAOだけで決まるので無く、上記水温センサの検出温および温度センサの検出温等によって目標開度SWが決まる。しかし、その傾向は、目標吹出温度TAOが高くなる程、上記バイパス通路に流れる冷風量を減少させて、ヒータコア8を通過する風量が大きくなるように決定される。
【0039】
そして、本例では、上記目標開度SWが所定数値SW1(100%)以上となると、エアミックスドア11がエバポレータ7cを通過した冷風が全てヒータコア8に送風される最大暖房状態となる。また、目標開度SWが所定数値SW2(0%)以下と算出されると、エアミックスドア11は、エバポレータ7cからの冷風の全てをバイパス通路へ通す位置に制御されて、空調風の温度を最大に低下させる最大冷房状態となる。そして、目標開度SWが上記SW2からSW1までの間は、冷風と温風とが混合されて空調風の温度が調整される温度コントロール領域となる。
【0040】
内外気モードの決定は、上記目標吹出温度TAOが所定温度より低いと、冷房能力を向上させるために内気モードとし、目標吹出温度TAOが上記所定温度より高くなると、外気モードに切り換える。
また、本例では、上記目標開度SWがSW1より大きく、エアミックスドア11が空調風の温度を最大に高める最大暖房状態となると、目標吹出温度TAOにて内外気モードが外気と決定される場合であっても、内外気モードを2層モードに切り換えるようになっている。そして、2層モードにおいて、上記目標開度SWがSW1より小さくなり、エアミックスドア11の状態が最大暖房状態から解除されると、2層モードから外気モードに切り換える。つまり、上記目標開度SWがSW1より小さいときとは、空調装置自体に暖房能力が余っているという事を意味してるため、この場合は自動的に内外気モードを外気モードに切り換える。
【0041】
次に、本発明の要部である上記リンク機構50の機械的作動機構を図3〜図5を用いて説明する。なお、このリンク機構50は、内外気送風ユニット3における空調ケース2のうち、車両幅方向側の一面(車両左側)に集中して設けられている。
先ず、上述のサーボモータ40であるが、サーボモータ40は、実際には樹脂等にて形成されたケース部40aに収納されている。図3〜図5中サーボモータ40の外形線は四角形状に示されているが、これは、ケース部40aの外形線を示している。
【0042】
ケース部40a内には、サーボモータ40の回転角度、つまりリンク機構50の作動位置を検出する周知のポテンショメータ(図示しない)と、サーボモータ40の回転速度を減速する減速機構(図示しない)とが内蔵されている。減速機構の最終出力軸40bは、ケース部40aの外側に突出しており、この最終出力軸40bにリンク機構50が連結されて、サーボモータ40の動力がリンク機構50に伝達されるようになっている。なお、サーボモータ40は、内外気送風ユニット3の空調ケース2の外面にリンク機構50の邪魔にならないようにビス等にて取り付けられている。
【0043】
リンク機構50は、樹脂にて形成された6つのリンクレバー51〜56と、金属(例えば鉄)にて形成された2つのロッド57、58と、コントロールケーブル59とからなる。
リンクレバー51は、図に示すように樹脂等にて略くの字状に形成されており、上記最終出力軸40bに取り付けられている。リンクレバー51の一端部(図3中左上)には、円柱状の連結ピン51aが一体成形されており、この連結ピン51aは、リンクレバー52に連結されている。具体的には、リンクレバー52には、図に示すようにリンク溝52aが形成されており、連結ピン51aはこのリンク溝52aに遊嵌している。
【0044】
リンクレバー52は、第1内外気切換ドア30の回転軸30aに取り付けられており、これにより、リンクレバー51が回動すると、その動力がリンクレバー52に伝わり第1内外気切換ドア30が回動する。リンクレバー51の他端部(図3中右下)は、2つに分岐して分岐部51A、52Bとなっており、分岐部51Aには円柱状の連結ピン51bが一体形成されている。
【0045】
連結ピン51bは、リンクレバー53に形成されたリンク溝53aに遊嵌しており、これにより、リンクレバー51が回動すると、リンクレバー53が回動する。リンクレバー53は、内外気送風ユニット3の空調ケース2の外面にタッピングスクリュー(図示しない)等にて回動自在に取り付けられている。なお、図中53bが回転軸となるタッピングスクリューの一部を表している。
【0046】
リンクレバー53には、上記ロッド58の一端部が遊嵌する連結孔(図示しない)が形成されている。ロッド58の他端部には、図に示すようにリンクレバー55に連結されている。リンクレバー55にも上記と同様な連結孔が形成されており、ロッド58の他端部は、この連結孔に遊嵌している。ロッド58の一端部および他端部は、図中紙面裏側に向かって折り曲げられており、この折り曲げられた部分が、上記連結孔に挿入されているとともに、ロッド58が連結孔からぬけおちないような構造となっている。そして、リンクレバー55は、第2内外気切換ドア31の回転軸31aに取り付けられているため、ロッド55が移動すると、第2内外気切換ドア31が回動する。
【0047】
分岐部51Bには、上記ロッド57の一端部が遊嵌する連結孔(図示しない)が形成されている。ロッド57の他端部は、図に示すようにリンクレバー54に連結されている。ロッド57の一端部および他端部は、図中紙面裏側に向かって折り曲げられており、この折り曲げられた部分が、上記連結孔に挿入されているとともに、ロッド57が連結孔からぬけおちないような構造となっている。
【0048】
リンクレバー54は、内外気送風ユニット3の空調ケース2の外面にタッピングスクリュー(図示しない)等にて回動自在に取り付けられている。なお、図中54bが回転軸となるタッピングスクリューの一部を表している。
さらにリンクレバー54には、円柱状の連結ピン54aが一体成形されている。連結ピン54aには、コントロールケーブル59の一端部と連結されている。ここで、コントロールケーブル59は、図に示すように樹脂にて形成された柔軟なパイプ状のカバー部60と、このカバー部60内に挿入された鉄製のワイアー状のワイアー80とを有する。カバー部60は、図に示すようにクランプ部61によって、複数の部位で空調ケース2の外面に保持されている。
【0049】
ワイアー80の一端部は、屈曲されて円形状の嵌め込み部62が形成されており、この嵌め込み部62は上記連結ピン54aに遊嵌している。ワイアー80の他端部には、嵌め込み部62と同様な形状の嵌め込み部63が形成されており、リンクレバー56には嵌め込み部63と遊嵌する連結ピン56aが一体成形されている。
【0050】
以上のようにリンク機構50が構成されている。次にリンク機構50の作動について説明する。図3はリンク機構50が上記外気モードの状態を表す図であり、図4は、リンク機構50が上記2層モードの状態を表す図である。また、図5はリンク機構50が上記内気モードの状態を表す図である。以下、上記外気モードを基準として、説明する。
【0051】
図3に示す外気モードの状態から上記2層モードに切り換わる場合は、図3中サーボモータ40を図中矢印E方向に所定量だけ回動する。すると、図4に示すようにリンクレバー51が時計回りに回動し、連結ピン51aはリンク溝52aに沿って移動するが、この場合はリンク溝52aの形状が連結ピン51aの移動軌跡に沿って形成されているため、リンクレバー52および第1内外気切換ドア30は回動しない。
【0052】
一方、リンクレバー51の回動に伴って連結ピン51bが回動することから、リンクレバー53は、反時計回りに回動されて図4に示す状態となる。すると、リンクレバー53に連結されたロッド58が引っ張られて、リンクレバー55が反時計回りに移動する。これにより、第2内外気切換ドア31は図4に示すように回動されて、図1中実線位置となり、連通路32を閉塞して第2内気導入口26を開口する。
【0053】
また、リンクレバー51が回動すると、ロッド57が押し込まれることで、リンクレバー54が反時計回りに回動する。すると、ワイアー80が延びるように移動し、リンクレバー56および連通ドア15が反時計回りに回動する。これにより、連通ドア15は図4に示すように回動されて、図1中破線位置となり、連通路22を閉塞して、可動仕切り部材として第1通路13と第2通路14とを仕切る。
【0054】
以上のようにして外気モードから2層モードに切り換わる。
次に2層モードから内気モードに切り換わる場合は、さらに図4に示す状態から図中矢印E方向にサーボモータ40を所定量だけ回動する。すると、図4に示すようにリンクレバー51が時計回りに回動し、連結ピン51aはリンク溝52aの内面と係合し、リンクレバー52には、図4中反時計回りに駆動する操作力が伝わる。そして、リンクレバー52および第1内外気切換ドア30は回動して、図5に示すように第1内外気切換ドア30は外気導入口29を閉塞する。つまり、第1内外気切換ドア30は図1中破線位置に回動される。
【0055】
一方、リンクレバー51の回動に伴って連結ピン51bがリンク溝53aに沿って移動する。しかし、この場合はリンク溝53aの形状が連結ピン51bの移動軌跡に沿って形成されているため、リンクレバー53および第2内外気切換ドア31は回動せず、第2内外気切換ドア31は上記2層モードと同様な回動位置となる。
【0056】
また、リンクレバー51が回動すると、ロッド57が引き込まれることで、リンクレバー54が時計回りに回動する。すると、ワイアー80が引き込まれて移動し、リンクレバー56および連通ドア15が時計回りに回動する。これにより、連通ドア15は図5に示すように回動されて、図1中実線位置となり、連通路22を開口して、その仕切り作用は消滅する。つまり、上記外気モードおよび上記内気モードでは、連通ドア32は、サーボモータ40により作動されることで、空調ケース2内を第1通路13と第2通路14とに仕切る仕切り作用が消滅し、これら通路13、14を連通させるように操作される。また、内気モードから2層モードもしくは外気導入モードに切り換わる場合は、上述の作動の逆が行われ、ここでは、説明を省略する。
【0057】
以上、説明したように本例では連通ドア15を、第1、第2内外気切換ドア30、31を駆動するサーボモータ40を用いて、連動操作させるため、サーボモータの個数を増加させずに済み、1つのサーボモータ40にて連動操作できる。また、特開平5−124426号公報に記載されたもののように、連通ドア15を吹出モード切換ドアと兼用して、部品点数を削減することも考えられる。しかし、本例でこのような事を行うと、内外気モードと吹出モードとが連動してしまい、内外気モードと吹出モードとが独立して設定できない。そこで、本例では上述のように連通ドア15を吹出モード切換ドア19〜21と独立したドア部材としたため、内外気モードと吹出モードとが独立して設定できる。
【0058】
また、本例では、上述のようにエアミックスドア11が最大暖房状態である場合は2層モードとなり、エアミックスドア11の状態が最大暖房状態から解除されると、外気モードに切り換えるようにした。従って、エアミックスドア11を駆動するサーボモータ44にて、連通ドア15を連動操作すれば、サーボモータの個数を低減できる。
【0059】
しかし、このようにすると、上記デフロスタモードでは、空調ケース2内には外気のみを導入する必要があるが、デフロスタモードにおいて最大暖房状態であった場合、空調ケース2を2つの通路に仕切る必要の無いときにも、通路が仕切られ、本例では第2通路14に送風された空調風は、デフロスタ開口部17には送風されない。このため、エアミックスドア11と連通ドア15とを連動させることができない。そこで、本例では、第1、第2内外気切換ドア30、31と連通ドア15とを連動操作することで、デフロスタモードにおいて、空調ケース2内が2つの通路に仕切られることが無い。
【0060】
また、本例では、第1、第2内外気切換ドア30、31が例えば2層モードから外気モードに切り換わる場合、十分な作動ストロークがあるため、第1、第2内外気切換ドア30、31と連通ドア15とを連動操作することで、連通ドア15を駆動する操作力を必要以上大きくすることが無い。
(第2実施形態)
本実施形態では、上記第1実施形態のように2層モードが設定可能な2層ユニットでは無く、空調ケース2内が2つの通路に仕切られないものである。図6に本例の車両用空調装置の全体構成図を示す。
【0061】
本例の特徴的事項は、エアミックスドア11の作動位置と吹出モードとの連動にある。エアミックスドア11の回転軸11aには、図示しないリンクレバーを介して上記コントロールケーブル59と同様なコントロールケーブル60の一端が連結されている。コントロールケーブル60の他端は、空調操作パネル32に連結されている。
【0062】
具体的な構造を説明すると、空調操作パネル32には、エアミックスドア11の作動位置を操作する温度調整レバー71が設けられている。温度調整レバー71は、図6中矢印で示すように操作可能となっている。そして、上記コントロールケーブル60の他端は、温度調整レバー71に接続されており、温度調整レバー71を操作することで、エアミックスドア11が最大暖房状態から最大冷房状態との間で回動する。
【0063】
また、空調操作パネル32の背面には、吹出モードスイッチ回路66が設けられており、この吹出モードスイッチ回路66は、上記温度調整レバー71の作動位置に応じた吹出モード信号を発生するようになっている。なお、この詳細については、後で行う。
空調操作パネル32には、図7(空調操作パネル32の意匠面)に示すように上記温度調整レバー71の他に、各種スイッチが設けられている。32aは内外気スイッチであって、図7中左右方向に移動操作される。内外気スイッチ32aは、内気モードと外気モードとをマニュアルにて切り換えるもので、その作動位置に応じて内気制御信号、内外気制御信号を制御装置(図示しない)に出力する。そして、制御装置では、上記信号に応じて内外気切換ドア26を駆動する図示しないサーボモータを制御する。
【0064】
72は、空調風の風量をマニュアルで設定する風量スイッチであり、図7中左右方向に移動操作される。そして、この風量スイッチ72がOFF以外の操作位置であると、空調用冷凍サイクルのコンプレッサ(図示しない)が駆動可能となる。また、73は、上記コンプレッサを駆動するか停止させるかを決めA/Cスイッチである。
【0065】
64は、吹出モードを上記フットデフモードに設定するためのF/Dスイッチであり、65は吹出モードを上記デフロスタモードに設定するためのデフスイッチである。
図8に上記吹出モードスイッチ回路66の概要を表す概略図を示す。図8に示すように各吹出モードに応じた固定スイッチ接点67〜69が設けられている。これら固定スイッチ接点67〜69のいずれかは、可動スイッチ接点70が電気的に接触することで、吹出モードを切り換えるサーボモータ81が所定位置に制御されるようになっている。また、サーボモータ81には図6中50で示すリンク機構50が連結されており、このリンク機構50を介して吹出モード切換ドア19〜21が操作される。
【0066】
つまり、可動スイッチ接点70は、上記温度調整レバー71に設けられており、温度調整レバー71を操作すると、自動的に吹出モードが切り換わる。具体的には、温度調整レバー71が図7中作動範囲aにある場合、つまり空調風の温度が低くて車室内を冷房するときには、吹出モードはフェイスモードになる。温度調整レバー71が図7中作動範囲aにある場合は、つまり空調風の温度が高くもなく低くもないときには、吹出モードはフェイスモードになる。また、温度調整レバー71が図7中作動範囲cにある場合、つまり空調風の温度が高くて車室内を暖房するときには、吹出モードはフットモードとなる。
【0067】
つまり、エアミックスドア11の作動位置と、吹出モードとの関係は相関があるため、本例ではこの関係に基づいて温度調整レバー71の作動位置と吹出モードとを連動させるようにした。これにより、空調操作機構の簡略化を行うことができる。
また、乗員が窓の曇りが発生したときには、上記F/Dスイッチ64もしくはデフスイッチ65を操作すれば、この操作に応じて吹出モードをフットデフモードもしくはデフロスタモードとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における車両用空調装置の構成図である。
【図2】上記第1実施形態における制御系の構成を表す図である。
【図3】上記第1実施形態におけるリンク機構50の作動図である。
【図4】上記第1実施形態におけるリンク機構50の作動図である。
【図5】上記第1実施形態におけるリンク機構50の作動図である。
【図6】第2実施形態における車両用空調装置の構成図である。
【図7】第2実施形態における空調操作パネル32の正面図である。
【図8】第2実施形態における吹出モードスイッチ回路66の構成図である。
【符号の説明】
2…空調ケース、13…第1通路、14…第2通路、15…連通ドア、
30…第1内外気切換ドア、31…第2内外気切換ドア、40…サーボモータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置であって、特に車両窓ガラスに外気を送風し、乗員足元に内気を送風することで、暖房能力向上および防曇性の確保を両立する2層モードが設定可能な2層ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述の2層ユニットとして、特開平5−124426号公報に記載されているものがある。
この従来装置では、空調ケース内が外気用通路と内気用通路との2つの通路に仕切られており、外気用通路側にはデフロスタ吹出口に空調風を送風するためのデフロスタ開口部が形成されている。一方、内気用通路側にはフェイス吹出口に空調風を送風するためのフェイス開口部と、フット吹出口に送風するためのフット開口部が形成されている。
【0003】
そして、空調ケース内が外気用通路と内気用通路とに仕切られていると、上記開口部の配置からして、例えばフェイス吹出口のみに空調風を送風する場合、外気用通路を流れた空調風がフェイス吹出口に送風されない。このため、この場合にヒータコアの空気下流側には、外気用通路と内気用通路とを連通させる連通ドアが配置されている。そして、上記2層モードを行う場合には、連通ドアを可動仕切り部として、外気用通路と内気用通路とを構成するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来装置では、連通ドアの作動機構については何ら述べられていない。
本発明の目的は、上記2層モードが設定可能な車両用空調装置において、他のドア部材を駆動するサーボモータを用いて連通ドアを連動させることで、サーボモータの個数を増加させずに済む車両用空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし5に記載の発明では、空調ケース(2)内に設けられ空調ケース(2)内を第1、第2通路(13、14)の2つの通路に仕切る可動仕切り部材(15)と、内外気切換ドア(30、31)とが、1つの電気的駆動手段(40)にて連動操作されるようになっていることを特徴としている。
【0006】
これにより、可動仕切り部材は、内外気切換ドアを駆動する電気的駆動手段を用いて、連動操作させるため、電気的駆動手段の個数を増加させずに済む。
また、請求項2記載の発明では、電気的駆動手段(40)からの動力を前記可動仕切り部材(15)および内外気切換ドア(30、31)に伝達するリンク機構(50)を有し、リンク機構(50)を通じて内外気切換ドアを操作することで、空調ケース(2)内に外気のみを導入する外気モードと、リンク機構(50)にて内外気切換ドアを操作することで、空調ケース(2)内に内気のみを導入する内気モードとが設定可能となっており、外気モードおよび内気モードでは、可動仕切り部材(15)は、電気的駆動手段(40)により作動されることで、空調ケース(2)内を前記2つの通路(13、14)に仕切る仕切り作用が消滅し、2つの通路を連通させるように操作されることを特徴としている。
【0007】
これにより、リンク機構により、上記2層モードだけでなく、外気モードおよび内気モードが設定可能となり、さらにはこれら外気モードと内気モードとでは可動仕切り部材による仕切り作用が消滅させることができる。
また、請求項3記載の発明では、第1通路(13)の空気上流側に設けられ、この第1通路(13)に外気を導入するための外気導入口(29)と、
外気導入口(29)に隣接され、第1通路(13)に内気を導入するための第1内気導入口(28)と、
外気導入口(29)と第2通路(14)とを連通する連通路(32)と、
連通路(32)に設けられ、第2通路(14)に内気を導入するための第2内気導入口(26)とを有し、
内外気切換ドア(30、31)は、外気導入口(29)と第1内気導入口(28)とを開閉する第1内外気切換ドア(30)と、連通路(32)と第2内気導入口(26)とを開閉する第2内外気切換ドア(31)との2つのドア部材にて構成されており、
2層モードでは、第1内外気切換ドア(30)にて外気導入口(29)を開口するとともに、第1内気導入口(28)を閉塞し、第2内外気切換ドア(31)にて連通路(32)を閉塞するとともに、第2内気導入口(26)を開口し、
外気モードでは、第1内外気切換ドア(30)にて第1内気導入口(28)を閉塞するとともに、外気導入口(29)を開口し、第2内外気切換ドア(31)にて連通路(32)を開口するとともに、第2内気導入口(26)を閉塞し、
内気モードでは、第1内外気切換ドア(30)にて第1内気導入口(26)を開口するとともに、外気導入口(29)を閉塞し、第2内外気切換ドア(31)にて連通路(32)を閉塞するとともに、第2内気導入口(26)を開口することを特徴としている。
【0008】
ところで、上記2層モードを達成するためには2つの第1、第2内外気切換ドアが必要となるが、本発明によれば、第1、第2内外気切換ドアと可動仕切り部材の3つの部材を1つの電気的駆動手段にて連動操作することができる。
また、請求項4記載の発明では、空調ケース(2)の空気下流側に設けられ、車室内での空調風の吹出部位を切り換える吹出モード切換ドア(19〜21)を有し、可動仕切り部材(15)は、吹出モード切換ドア(19〜21)とは独立した部材であることを特徴としている。
【0009】
これにより、内外気モードと吹出モードとをそれぞれ独立して設定できる。
また、請求項5記載の発明では、空調ケース(2)内に設けられ、冷風と温風との混合割合を調節することで、空調風の温度を調節するエアミックスドア(11)を有し、エアミックスドア(11)が空調風の温度を最高に高める最大暖房状態となると、前記2層モードに切り換え、エアミックスドアの状態が最大暖房状態から解除されると、2層モードから前記外気モードに切り換えることを特徴としている。
【0010】
ところで、上述のようにエアミックスドアが最大暖房状態である場合は2層モードとなり、エアミックスドアの状態が最大暖房状態から解除されると、外気モードに切り換えるようにすると、エアミックスドアを駆動する電気的駆動手段にて可動仕切り部材を連動操作すれば、電気的駆動手段の個数を低減できる。
しかし、このようにすると、車両の窓ガラスの内面に空調風を送風するデフロスタモードでは、空調ケース内には外気のみを導入する必要があるが、デフロスタモードにおいて最大暖房状態であった場合、空調ケースを2つの通路に仕切る必要の無いときにも、通路が仕切られる。このため、エアミックスドアと可動仕切り部材とを連動させることができないという問題がある。
【0011】
そこで、請求項5記載の発明によれば、内外気切換ドアと可動仕切り部材とを連動操作することで、デフロスタモードにおいて、空調ケース内が2つの通路に仕切られることが無い。
【0012】
【発明の実施形態】
(第1実施形態)
次に本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、本例の車両用空調装置は、例えばハイブリッド車やディーゼルエンジン車等のように暖房に必要な熱量が得られにくい車両に適用したものである。図1に車両用空調装置の全体構成図を示す。
【0013】
車両用空調装置1は、車室内への空気通路をなす空調ケース2を備える。空調ケース2は、大別すると、空気上流側から順に内外気送風ユニット3と、温調ユニット4とからなる。
内外気送風ユニット3は、空調ケース2内に内気または外気、もしくは内気と外気の双方を取り入れるためのものであり、その内部には、車室内へ向かう空気流を発生する送風機6が配設されている。なお、図1中に示した方向性は、内外気送風ユニット3の車両搭載方向を表すものであり、上記温調ユニット4はこの方向性に関係無く、模式的に示してある。
【0014】
送風機6は、第1ファン6a、第2ファン6b、およびこれらのファン6a、6bを回転駆動するブロワモータ6cからなる。第1ファン6a、第2ファン6bは、樹脂にて一体形成されており、遠心式多翼ファンであって、軸方向の両側から空気を吸い込む両吸込式のものである。第1、第2ファン6a、6bは、ブロワモータ6cにて一体的に駆動される。
【0015】
これら第1ファン6aと第2ファン6bとは、スクロール状のスクロールケーシング部22に収納されている。スクロールケーシング部22内には、図1に示すように仕切り板24が設けられており、この仕切り板24により、スクロールケーシング部22は、2つのスクロールケース22a、22bを有することになる。第1ファン6aは、スクロールケース22a内に配置されており、第2ファン6bは、スクロールケース22b内に配置されている。また、上記仕切り板24により、スクロールケーシング22内は第1通路13と第2通路14とに仕切られている。
【0016】
第1通路13のうち空気上流側には、内部に外気を導入するための外気導入口29が開口形成されている。また、第1通路13のうち空気上流側で、上記外気導入口29に隣接した位置には、内部に内気を導入するための第1内気導入口28が開口形成されている。これら外気導入口29と第1内気導入口28とは、開閉部材で内外気切換ドアである第1内外気切換ドア30にて選択的に開閉される。
【0017】
上記外気導入口29は、図1に示すように連通路32を通じて第2通路14と連通している。連通路32には、第2通路14に内気を導入するための第2内気導入口26が形成されている。これら連通路29と第2内気導入口26とは、開閉部材で内外気切換ドアである第2内外気切換ドア31にて選択的に開閉される。
【0018】
第1内外気切換ドア30は、回転軸30aと板状の基板部30bとが樹脂にて一体的に形成されて構成されており、図示しないが基板部30bの両板面には、ウレタンフォーム等の弾性発泡材が張りつけられている。第2内外気切換ドア31も、第1内外気切換ドア30と同様な構成であり、回転軸31aと板状の基板部31bとが樹脂にて一体的に形成されて構成されている。
【0019】
これら第1内外気切換ドア30と第2内外気切換ドア31とは、後述の1つの電気的駆動手段であるサーボモータ40からの動力が後述のリンク機構50を介して伝達されることで、連動操作されるようになっている。そして、第1、第2内外気切換ドア30、31の連動操作により、本例では以下の3つの内外気モードが切換可能となっている。
【0020】
(1)外気モード
外気モードでは、第1内外気切換ドア30を図1中実線位置として、第1内外気切換ドア30にて第1内気導入口28を閉塞するとともに、外気導入口29を開口する。また、第2内外気切換ドア31を図1中破線位置として、第2内外気切換ドア31にて連通路32を開口するとともに、第2内気導入口26を閉塞する。
これにより、外気モードでは、外気導入口29からの外気は、図1中矢印Aで示すように第1通路13に取り入れられ、外気導入口29の上流部位からの外気が図1中矢印Bで示すように連通路32を通じて第2通路14に取り入れられる。これにより、空調ケース2内に外気のみが導入される。
【0021】
▲2▼内気モード
内気モードでは、第1内外気切換ドア30を図1中破線位置として、第1内外気切換ドア30にて第1内気導入口28を開口するとともに、外気導入口29を閉塞する。また、第2内外気切換ドア31を図1中実線位置として、第2内外気切換ドア31にて連通路32を閉塞するとともに、第2内気導入口26を開口する。これにより、内気モードでは、第1内気導入口28からの内気は、第1通路13に取り入れられ、第2内気導入口29からの内気は第2通路14に取り入れられる。
【0022】
▲3▼2層モード
2層モードでは、第1内外気切換ドア30を図1中実線位置として、外気導入口29を開口するとともに、第1内気導入口28を閉塞する。また、第2内外気切換ドア31を図1中実線位置として、連通路32を閉塞するとともに、第2内気導入口26を開口する。これにより、第1通路13には、外気導入口29からの外気が取り入れられ、第2通路14には、第2内気導入口26からの内気が取り入れられる。
【0023】
上記温調ユニット4内には、通過する空気を冷却するエバポレータ7cが空調ケース2内の空気通路を全面塞ぐようにして配設されている。エバポレータ7cは、車両に搭載された周知の冷凍サイクル装置(図示しない)の一構成部をなすものである。
温調ユニット4内は、仕切り板12によって空気通路が上記第1通路13と第2通路14とに仕切られている。そして、温調ユニット4内には、第1通路13および第2通路14を跨がるようにして、エバポレータ7cを通過した冷風を加熱するヒータコア8が設けられている。ヒータコア8は、内部に上記エンジンの冷却水が流れ、この冷却水を熱源として上記冷風を加熱する熱交換器である。
【0024】
ヒータコア8は、空調ケース2内において上記冷風がバイパスするバイパス通路(図示しない)が形成されるように、空調ケース2内に配置されている。つまり、ヒータコア8は、第1通路13および第2通路14の全域に設けられているので無く、本例では、紙面上方側に第1通路13に対応した上記バイパス通路と、第2通路14に対応した上記バイパス通路とが形成されている。
【0025】
ヒータコア8の空気上流側には、空調ケース2に回転可能に支持された回転軸10が設けられている。回転軸10には、互いの板面が同一面となるようにして、軸方向に並んだ2つの板状のエアミックスドア11が一体的に結合されている。回転軸10には、電気式駆動手段としてのサーボモータ44(図2参照)が連結されている。
【0026】
エアミックスドア11は、その停止位置によって、ヒータコア8を通る冷風量とバイパス通路を通る冷風量との割合を調節して、冷風と温風との混合割合を調節することで、空調風の温度を調節する車室内への吹出風温度を調節する温度調節手段として機能するものである。
ヒータコア8の下流側における仕切り板12は、図1に示すように途中で途切れている。途切れた仕切り板12の空気下流側には、第1通路13と第2通路14とを連通する連通路22が形成されている。連通路22には、可動仕切り部材である連通ドア15が設置されている。そして、この連通ドア15が図1中破線位置に作動すると、連通路22が閉塞されて、空調ケース2内が完全に第1通路13と第2通路14とが仕切られる。連通ドア22は、電気的駆動手段としてサーボモータ40にて作動するようになっている。つまり、本例では、上述のように第1、第2内外気切換ドア30、31および連通ドア15は、1つのサーボモータ40にて連動操作されるようになっている。なお、連通ドア15も、第1内外気切換ドア30や第2内外気切換ドア31と同様な構成であり、回転軸15aと板状の基板部15bとが樹脂にて一体的に形成されて構成されている。
【0027】
また、上記連通ドア15は、後述の吹出モード切換ドア19〜21とは、独立したドア部材である。
空調ケース2のうちヒータコア8の空気下流側には、フット開口部16、デフロスタ開口部17、およびフェイス開口部18が形成されている。フット開口部15は、乗員の足元に向けて空調風を送風するためのものであり、デフロスタ開口部17は図示しない車両窓ガラス(主としてフロントガラス)の内面に向けて空調風を送風するためのものである。また、フェイス開口部18は、乗員の上半身に向けて空調風を送風するためのものである。
【0028】
そして、上記各開口部16〜18の各上流側部位には、車室内での空調風の吹出部位を切り換える吹出モード切換ドとして、フットドア19、デフロスタドア20、およびフェイスドア21が設けられている。上記フットドア19は、上記フット開口部16を開閉するドア部材であり、上記デフロスタドア20は、上記デフロスタ開口部17を開閉するドア部材である。また、フェイスドア21は、上記フェイス開口部18を開閉するドア部材である。
【0029】
なお、これらのドア18〜20は、駆動手段としてのサーボモータ41〜43(図2参照)によって駆動される。つまり、サーボモータ41〜43動かすことによって、所定の吹出モードが得られるように各ドア19〜21が動く。
吹出モードは、本例ではフェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフモード、デフロスタモードの5つモードが設定切換可能となっている。
【0030】
▲1▼フェイスモード(Face)
フェイスモードとは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を開口し、フットドア19にてフット開口部16を閉塞するととともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を閉塞する。これにより、空調風はフェイスドア21にのみ送風される。
【0031】
▲2▼バイレベルモード(B/L)
バイレベルモードとは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を開口し、フットドア19にてフット開口部16を開口するとともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を閉塞する。これにより、空調風は乗員の上半身と足元とに向けて送風される。
【0032】
▲3▼フットモード(Foot)
フットモードとは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を閉塞し、フットドア19にてフット開口部16を開口するとともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を若干開口する。これにより、空調風の約8割が乗員の足元に向けて送風されるとともに、残りの2割がフロントガラス内面に向けて送風される。
【0033】
▲4▼フットデフモード(F/D)
フットデフモードとは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を閉塞し、フットドア19にてフット開口部16を開口するとともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を開口する。これにより、空調風の約8割が乗員の足元に向けて送風されるとともに、残りの2割がフロントガラス内面に向けて送風される。
【0034】
▲5▼デフロスタモード(DEF)
デフロスタモードは、フェイスドア21にてフェイス開口部18を閉塞し、フットドア19にてフット開口部16を閉塞するとともに、デフロスタドア21にてデフロスタ開口部17を開口する。これにより、空調風は、フロントガラス内面のみに送風される。
【0035】
なお、このデフロスタモードでは、後述の空調操作パネル32上に設けられた図示しないデフロスタスイッチを操作したときのみ、切り換わるようになっている。
次に、本実施形態の制御系の構成について、簡単に説明する。図2に上記各空調機器を制御する制御装置30の構成図を示す。制御装置30は、周知のコンピユータ手段であって、演算処理装置であるCPU、ROM、RAM等を備えたものである。制御装置30の入力端子には、後述の空調制御を行うために必要な空調情報信号を検出するセンサ群31が接続されている。
【0036】
センサ群31は、車室内温度を検出する内気温センサ、車室外温度を検出する外気温センサ、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ、エバポレータ7cを通過した直後の空調風の温度を検出する温度センサ、ヒータコアに流入するエンジン冷却水温を検出する水温センサ等にて構成されている。
また、制御装置30の入力端子には、車室内のインストルメントパネル(図示しない)に設けられた空調操作パネル32が接続されており、この空調操作パネル32からの空調情報信号が制御装置30に送られるようになっている。空調操作パネル32には、図示しない温度設定器や、吹出モードをマニュアルで変更する図示しない吹出モード切換スイッチ、上記空調情報信号に基づいて自動空調制御を行うための図示しないオートスイッチが設けられている。さらに空調操作パネル32には、図2に示すように内外気モードをマニュアルで設定する内外気スイッチ(SW)32aが設けられている。また、この内外気スイッチ32aは、内外気モードを上記内気モードもしくは外気モードとのいずれかに設定するものであって、内外気スイッチ32aにて上記2層モードを設定することはできないようになっている。
【0037】
一方、制御装置30の出力端子には、上記サーボモータ40〜44、上記ブロアモータ6cが接続されている。
次に上記制御装置30の制御内容を簡単に説明する。上記オートスイッチがオンされると、制御装置30では、上記センサ群31および上記温度設定器の設定温度等の空調情報に基づいて、空調風の目標吹出温度TAOを算出する。そして、この目標吹出温度TAOからブロアモータ6cの印加電圧、つまり空調風の送風量と、上記内外気モードと、上記吹出モードと、エアミックスドア11の目標開度とを決定する。
【0038】
具体的な吹出モードの決定は、上記目標吹出温度TAOが低い方から高い方にかけて、フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、およびフットデフモードとなるように決定される。また、上記目標開度は、上記目標吹出温度TAOだけで決まるので無く、上記水温センサの検出温および温度センサの検出温等によって目標開度SWが決まる。しかし、その傾向は、目標吹出温度TAOが高くなる程、上記バイパス通路に流れる冷風量を減少させて、ヒータコア8を通過する風量が大きくなるように決定される。
【0039】
そして、本例では、上記目標開度SWが所定数値SW1(100%)以上となると、エアミックスドア11がエバポレータ7cを通過した冷風が全てヒータコア8に送風される最大暖房状態となる。また、目標開度SWが所定数値SW2(0%)以下と算出されると、エアミックスドア11は、エバポレータ7cからの冷風の全てをバイパス通路へ通す位置に制御されて、空調風の温度を最大に低下させる最大冷房状態となる。そして、目標開度SWが上記SW2からSW1までの間は、冷風と温風とが混合されて空調風の温度が調整される温度コントロール領域となる。
【0040】
内外気モードの決定は、上記目標吹出温度TAOが所定温度より低いと、冷房能力を向上させるために内気モードとし、目標吹出温度TAOが上記所定温度より高くなると、外気モードに切り換える。
また、本例では、上記目標開度SWがSW1より大きく、エアミックスドア11が空調風の温度を最大に高める最大暖房状態となると、目標吹出温度TAOにて内外気モードが外気と決定される場合であっても、内外気モードを2層モードに切り換えるようになっている。そして、2層モードにおいて、上記目標開度SWがSW1より小さくなり、エアミックスドア11の状態が最大暖房状態から解除されると、2層モードから外気モードに切り換える。つまり、上記目標開度SWがSW1より小さいときとは、空調装置自体に暖房能力が余っているという事を意味してるため、この場合は自動的に内外気モードを外気モードに切り換える。
【0041】
次に、本発明の要部である上記リンク機構50の機械的作動機構を図3〜図5を用いて説明する。なお、このリンク機構50は、内外気送風ユニット3における空調ケース2のうち、車両幅方向側の一面(車両左側)に集中して設けられている。
先ず、上述のサーボモータ40であるが、サーボモータ40は、実際には樹脂等にて形成されたケース部40aに収納されている。図3〜図5中サーボモータ40の外形線は四角形状に示されているが、これは、ケース部40aの外形線を示している。
【0042】
ケース部40a内には、サーボモータ40の回転角度、つまりリンク機構50の作動位置を検出する周知のポテンショメータ(図示しない)と、サーボモータ40の回転速度を減速する減速機構(図示しない)とが内蔵されている。減速機構の最終出力軸40bは、ケース部40aの外側に突出しており、この最終出力軸40bにリンク機構50が連結されて、サーボモータ40の動力がリンク機構50に伝達されるようになっている。なお、サーボモータ40は、内外気送風ユニット3の空調ケース2の外面にリンク機構50の邪魔にならないようにビス等にて取り付けられている。
【0043】
リンク機構50は、樹脂にて形成された6つのリンクレバー51〜56と、金属(例えば鉄)にて形成された2つのロッド57、58と、コントロールケーブル59とからなる。
リンクレバー51は、図に示すように樹脂等にて略くの字状に形成されており、上記最終出力軸40bに取り付けられている。リンクレバー51の一端部(図3中左上)には、円柱状の連結ピン51aが一体成形されており、この連結ピン51aは、リンクレバー52に連結されている。具体的には、リンクレバー52には、図に示すようにリンク溝52aが形成されており、連結ピン51aはこのリンク溝52aに遊嵌している。
【0044】
リンクレバー52は、第1内外気切換ドア30の回転軸30aに取り付けられており、これにより、リンクレバー51が回動すると、その動力がリンクレバー52に伝わり第1内外気切換ドア30が回動する。リンクレバー51の他端部(図3中右下)は、2つに分岐して分岐部51A、52Bとなっており、分岐部51Aには円柱状の連結ピン51bが一体形成されている。
【0045】
連結ピン51bは、リンクレバー53に形成されたリンク溝53aに遊嵌しており、これにより、リンクレバー51が回動すると、リンクレバー53が回動する。リンクレバー53は、内外気送風ユニット3の空調ケース2の外面にタッピングスクリュー(図示しない)等にて回動自在に取り付けられている。なお、図中53bが回転軸となるタッピングスクリューの一部を表している。
【0046】
リンクレバー53には、上記ロッド58の一端部が遊嵌する連結孔(図示しない)が形成されている。ロッド58の他端部には、図に示すようにリンクレバー55に連結されている。リンクレバー55にも上記と同様な連結孔が形成されており、ロッド58の他端部は、この連結孔に遊嵌している。ロッド58の一端部および他端部は、図中紙面裏側に向かって折り曲げられており、この折り曲げられた部分が、上記連結孔に挿入されているとともに、ロッド58が連結孔からぬけおちないような構造となっている。そして、リンクレバー55は、第2内外気切換ドア31の回転軸31aに取り付けられているため、ロッド55が移動すると、第2内外気切換ドア31が回動する。
【0047】
分岐部51Bには、上記ロッド57の一端部が遊嵌する連結孔(図示しない)が形成されている。ロッド57の他端部は、図に示すようにリンクレバー54に連結されている。ロッド57の一端部および他端部は、図中紙面裏側に向かって折り曲げられており、この折り曲げられた部分が、上記連結孔に挿入されているとともに、ロッド57が連結孔からぬけおちないような構造となっている。
【0048】
リンクレバー54は、内外気送風ユニット3の空調ケース2の外面にタッピングスクリュー(図示しない)等にて回動自在に取り付けられている。なお、図中54bが回転軸となるタッピングスクリューの一部を表している。
さらにリンクレバー54には、円柱状の連結ピン54aが一体成形されている。連結ピン54aには、コントロールケーブル59の一端部と連結されている。ここで、コントロールケーブル59は、図に示すように樹脂にて形成された柔軟なパイプ状のカバー部60と、このカバー部60内に挿入された鉄製のワイアー状のワイアー80とを有する。カバー部60は、図に示すようにクランプ部61によって、複数の部位で空調ケース2の外面に保持されている。
【0049】
ワイアー80の一端部は、屈曲されて円形状の嵌め込み部62が形成されており、この嵌め込み部62は上記連結ピン54aに遊嵌している。ワイアー80の他端部には、嵌め込み部62と同様な形状の嵌め込み部63が形成されており、リンクレバー56には嵌め込み部63と遊嵌する連結ピン56aが一体成形されている。
【0050】
以上のようにリンク機構50が構成されている。次にリンク機構50の作動について説明する。図3はリンク機構50が上記外気モードの状態を表す図であり、図4は、リンク機構50が上記2層モードの状態を表す図である。また、図5はリンク機構50が上記内気モードの状態を表す図である。以下、上記外気モードを基準として、説明する。
【0051】
図3に示す外気モードの状態から上記2層モードに切り換わる場合は、図3中サーボモータ40を図中矢印E方向に所定量だけ回動する。すると、図4に示すようにリンクレバー51が時計回りに回動し、連結ピン51aはリンク溝52aに沿って移動するが、この場合はリンク溝52aの形状が連結ピン51aの移動軌跡に沿って形成されているため、リンクレバー52および第1内外気切換ドア30は回動しない。
【0052】
一方、リンクレバー51の回動に伴って連結ピン51bが回動することから、リンクレバー53は、反時計回りに回動されて図4に示す状態となる。すると、リンクレバー53に連結されたロッド58が引っ張られて、リンクレバー55が反時計回りに移動する。これにより、第2内外気切換ドア31は図4に示すように回動されて、図1中実線位置となり、連通路32を閉塞して第2内気導入口26を開口する。
【0053】
また、リンクレバー51が回動すると、ロッド57が押し込まれることで、リンクレバー54が反時計回りに回動する。すると、ワイアー80が延びるように移動し、リンクレバー56および連通ドア15が反時計回りに回動する。これにより、連通ドア15は図4に示すように回動されて、図1中破線位置となり、連通路22を閉塞して、可動仕切り部材として第1通路13と第2通路14とを仕切る。
【0054】
以上のようにして外気モードから2層モードに切り換わる。
次に2層モードから内気モードに切り換わる場合は、さらに図4に示す状態から図中矢印E方向にサーボモータ40を所定量だけ回動する。すると、図4に示すようにリンクレバー51が時計回りに回動し、連結ピン51aはリンク溝52aの内面と係合し、リンクレバー52には、図4中反時計回りに駆動する操作力が伝わる。そして、リンクレバー52および第1内外気切換ドア30は回動して、図5に示すように第1内外気切換ドア30は外気導入口29を閉塞する。つまり、第1内外気切換ドア30は図1中破線位置に回動される。
【0055】
一方、リンクレバー51の回動に伴って連結ピン51bがリンク溝53aに沿って移動する。しかし、この場合はリンク溝53aの形状が連結ピン51bの移動軌跡に沿って形成されているため、リンクレバー53および第2内外気切換ドア31は回動せず、第2内外気切換ドア31は上記2層モードと同様な回動位置となる。
【0056】
また、リンクレバー51が回動すると、ロッド57が引き込まれることで、リンクレバー54が時計回りに回動する。すると、ワイアー80が引き込まれて移動し、リンクレバー56および連通ドア15が時計回りに回動する。これにより、連通ドア15は図5に示すように回動されて、図1中実線位置となり、連通路22を開口して、その仕切り作用は消滅する。つまり、上記外気モードおよび上記内気モードでは、連通ドア32は、サーボモータ40により作動されることで、空調ケース2内を第1通路13と第2通路14とに仕切る仕切り作用が消滅し、これら通路13、14を連通させるように操作される。また、内気モードから2層モードもしくは外気導入モードに切り換わる場合は、上述の作動の逆が行われ、ここでは、説明を省略する。
【0057】
以上、説明したように本例では連通ドア15を、第1、第2内外気切換ドア30、31を駆動するサーボモータ40を用いて、連動操作させるため、サーボモータの個数を増加させずに済み、1つのサーボモータ40にて連動操作できる。また、特開平5−124426号公報に記載されたもののように、連通ドア15を吹出モード切換ドアと兼用して、部品点数を削減することも考えられる。しかし、本例でこのような事を行うと、内外気モードと吹出モードとが連動してしまい、内外気モードと吹出モードとが独立して設定できない。そこで、本例では上述のように連通ドア15を吹出モード切換ドア19〜21と独立したドア部材としたため、内外気モードと吹出モードとが独立して設定できる。
【0058】
また、本例では、上述のようにエアミックスドア11が最大暖房状態である場合は2層モードとなり、エアミックスドア11の状態が最大暖房状態から解除されると、外気モードに切り換えるようにした。従って、エアミックスドア11を駆動するサーボモータ44にて、連通ドア15を連動操作すれば、サーボモータの個数を低減できる。
【0059】
しかし、このようにすると、上記デフロスタモードでは、空調ケース2内には外気のみを導入する必要があるが、デフロスタモードにおいて最大暖房状態であった場合、空調ケース2を2つの通路に仕切る必要の無いときにも、通路が仕切られ、本例では第2通路14に送風された空調風は、デフロスタ開口部17には送風されない。このため、エアミックスドア11と連通ドア15とを連動させることができない。そこで、本例では、第1、第2内外気切換ドア30、31と連通ドア15とを連動操作することで、デフロスタモードにおいて、空調ケース2内が2つの通路に仕切られることが無い。
【0060】
また、本例では、第1、第2内外気切換ドア30、31が例えば2層モードから外気モードに切り換わる場合、十分な作動ストロークがあるため、第1、第2内外気切換ドア30、31と連通ドア15とを連動操作することで、連通ドア15を駆動する操作力を必要以上大きくすることが無い。
(第2実施形態)
本実施形態では、上記第1実施形態のように2層モードが設定可能な2層ユニットでは無く、空調ケース2内が2つの通路に仕切られないものである。図6に本例の車両用空調装置の全体構成図を示す。
【0061】
本例の特徴的事項は、エアミックスドア11の作動位置と吹出モードとの連動にある。エアミックスドア11の回転軸11aには、図示しないリンクレバーを介して上記コントロールケーブル59と同様なコントロールケーブル60の一端が連結されている。コントロールケーブル60の他端は、空調操作パネル32に連結されている。
【0062】
具体的な構造を説明すると、空調操作パネル32には、エアミックスドア11の作動位置を操作する温度調整レバー71が設けられている。温度調整レバー71は、図6中矢印で示すように操作可能となっている。そして、上記コントロールケーブル60の他端は、温度調整レバー71に接続されており、温度調整レバー71を操作することで、エアミックスドア11が最大暖房状態から最大冷房状態との間で回動する。
【0063】
また、空調操作パネル32の背面には、吹出モードスイッチ回路66が設けられており、この吹出モードスイッチ回路66は、上記温度調整レバー71の作動位置に応じた吹出モード信号を発生するようになっている。なお、この詳細については、後で行う。
空調操作パネル32には、図7(空調操作パネル32の意匠面)に示すように上記温度調整レバー71の他に、各種スイッチが設けられている。32aは内外気スイッチであって、図7中左右方向に移動操作される。内外気スイッチ32aは、内気モードと外気モードとをマニュアルにて切り換えるもので、その作動位置に応じて内気制御信号、内外気制御信号を制御装置(図示しない)に出力する。そして、制御装置では、上記信号に応じて内外気切換ドア26を駆動する図示しないサーボモータを制御する。
【0064】
72は、空調風の風量をマニュアルで設定する風量スイッチであり、図7中左右方向に移動操作される。そして、この風量スイッチ72がOFF以外の操作位置であると、空調用冷凍サイクルのコンプレッサ(図示しない)が駆動可能となる。また、73は、上記コンプレッサを駆動するか停止させるかを決めA/Cスイッチである。
【0065】
64は、吹出モードを上記フットデフモードに設定するためのF/Dスイッチであり、65は吹出モードを上記デフロスタモードに設定するためのデフスイッチである。
図8に上記吹出モードスイッチ回路66の概要を表す概略図を示す。図8に示すように各吹出モードに応じた固定スイッチ接点67〜69が設けられている。これら固定スイッチ接点67〜69のいずれかは、可動スイッチ接点70が電気的に接触することで、吹出モードを切り換えるサーボモータ81が所定位置に制御されるようになっている。また、サーボモータ81には図6中50で示すリンク機構50が連結されており、このリンク機構50を介して吹出モード切換ドア19〜21が操作される。
【0066】
つまり、可動スイッチ接点70は、上記温度調整レバー71に設けられており、温度調整レバー71を操作すると、自動的に吹出モードが切り換わる。具体的には、温度調整レバー71が図7中作動範囲aにある場合、つまり空調風の温度が低くて車室内を冷房するときには、吹出モードはフェイスモードになる。温度調整レバー71が図7中作動範囲aにある場合は、つまり空調風の温度が高くもなく低くもないときには、吹出モードはフェイスモードになる。また、温度調整レバー71が図7中作動範囲cにある場合、つまり空調風の温度が高くて車室内を暖房するときには、吹出モードはフットモードとなる。
【0067】
つまり、エアミックスドア11の作動位置と、吹出モードとの関係は相関があるため、本例ではこの関係に基づいて温度調整レバー71の作動位置と吹出モードとを連動させるようにした。これにより、空調操作機構の簡略化を行うことができる。
また、乗員が窓の曇りが発生したときには、上記F/Dスイッチ64もしくはデフスイッチ65を操作すれば、この操作に応じて吹出モードをフットデフモードもしくはデフロスタモードとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における車両用空調装置の構成図である。
【図2】上記第1実施形態における制御系の構成を表す図である。
【図3】上記第1実施形態におけるリンク機構50の作動図である。
【図4】上記第1実施形態におけるリンク機構50の作動図である。
【図5】上記第1実施形態におけるリンク機構50の作動図である。
【図6】第2実施形態における車両用空調装置の構成図である。
【図7】第2実施形態における空調操作パネル32の正面図である。
【図8】第2実施形態における吹出モードスイッチ回路66の構成図である。
【符号の説明】
2…空調ケース、13…第1通路、14…第2通路、15…連通ドア、
30…第1内外気切換ドア、31…第2内外気切換ドア、40…サーボモータ。
Claims (5)
- 空調ケース(2)内に設けられた可動仕切り部材(15)を操作して、前記空調ケース(2)内を第1、第2通路(13、14)の2つの通路に仕切るようになっているとともに、内外気切換ドア(30、31)を操作して、前記第1通路(13)に外気を導入して、この外気を車両窓ガラスの内面に送風するとともに、前記第2通路(14)に内気を導入して、この内気を乗員の足元に送風する2層モードが設定可能な車両用空調装置であって、
前記可動仕切り部材(15)と前記内外気切換ドア(30、31)とは、1つの電気的駆動手段(40)にて連動操作されるようになっていることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記電気的駆動手段(40)からの動力を前記可動仕切り部材(15)および前記内外気切換ドア(30、31)に伝達するリンク機構(50)を有し、
前記リンク機構(50)を通じて前記内外気切換ドアを操作することで、前記空調ケース(2)内に外気のみを導入する外気モードと、前記リンク機構(50)にて前記内外気切換ドア(30、31)を操作することで、前記空調ケース(2)内に内気のみを導入する内気モードとが設定可能となっており、
前記外気モードおよび前記内気モードでは、前記可動仕切り部材(15)は、前記電気的駆動手段(40)により作動されることで、前記空調ケース(2)内を前記2つの通路(13、14)に仕切る仕切り作用が消滅し、前記2つの通路を連通させるように操作されることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。 - 前記第1通路(13)の空気上流側に設けられ、この第1通路(13)に外気を導入するための外気導入口(29)と、
前記外気導入口(29)に隣接され、前記第1通路(13)に内気を導入するための第1内気導入口(28)と、
前記外気導入口(29)と前記第2通路(14)とを連通する連通路(32)と、
前記連通路(32)に設けられ、前記第2通路(14)に内気を導入するための第2内気導入口(26)とを有し、
前記内外気切換ドア(30、31)は、前記外気導入口(29)と前記第1内気導入口(28)とを開閉する第1内外気切換ドア(30)と、前記連通路(32)と前記第2内気導入口(26)とを開閉する第2内外気切換ドア(31)との2つのドア部材にて構成されており、
前記2層モードでは、前記第1内外気切換ドア(30)にて前記外気導入口(29)を開口するとともに、前記第1内気導入口(28)を閉塞し、前記第2内外気切換ドア(31)にて前記連通路(32)を閉塞するとともに、前記第2内気導入口(26)を開口し、 前記外気モードでは、前記第1内外気切換ドア(30)にて前記第1内気導入口(28)を閉塞するとともに、前記外気導入口(29)を開口し、前記第2内外気切換ドア(31)にて前記連通路(32)を開口するとともに、前記第2内気導入口(26)を閉塞し、
前記内気モードでは、前記第1内外気切換ドア(30)にて前記第1内気導入口(26)を開口するとともに、前記外気導入口(29)を閉塞し、前記第2内外気切換ドア(31)にて前記連通路(32)を閉塞するとともに、前記第2内気導入口(26)を開口することを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置。 - 前記空調ケース(2)の空気下流側に設けられ、車室内での空調風の吹出部位を切り換える吹出モード切換ドア(19〜21)を有し、
前記可動仕切り部材(15)は、前記吹出モード切換ドア(19〜21)とは独立した部材であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つに記載の車両用空調装置。 - 前記空調ケース(2)内に設けられ、冷風と温風との混合割合を調節することで、空調風の温度を調節するエアミックスドア(11)を有し、
前記エアミックスドア(11)が空調風の温度を最高に高める最大暖房状態となると、前記2層モードに切り換え、前記エアミックスドアの状態が前記最大暖房状態から解除されると、前記2層モードから前記外気モードに切り換えることを特徴とする請求項2または3記載の車両用空調装置。
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