JP3817497B2 - 熱式流量計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流量を検出する装置に係り、特に内燃機関の流量センサ、あるいは燃料電池システムに用いられる流量センサ等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車などの内燃機関の吸入空気通路に設けられ、吸入空気量を測定する空気流量センサとして、熱式のものが質量空気量を直接検知できることから主流となってきている。最近では特に半導体マイクロマシニング技術により製造された空気流量センサが高速応答性を有することや、その応答性の速さを利用して逆流検出も可能であることから注目されてきた。
【0003】
このような従来の半導体基板を用いた熱式空気流量センサの技術は、例えば特公平6−63801号に開示されている。従来実施例では上流側温度センサと下流側温度センサとの間に配置されたヒータ抵抗に電流を流して発熱させ、上流側温度センサと下流側温度センサとの出力信号の差により流量信号を得る構成のものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術は、薄肉部に形成された発熱抵抗体の加熱により発熱抵抗体自身の抵抗値が変化してしまうという問題がある。
【0005】
そのため、前記した特公平6−63801号に記載があるように抵抗値が変化しても流量特性が変化しないように制御回路で補正手段を設けたものも提案されている。
【0006】
しかし、回路構造が複雑化することや、センサ構造が複雑化するという問題があった。また、回路基板に実装された部品の経時変化に対しては無考慮である。
【0007】
また、発熱抵抗体の温度は定温度差ブリッジの一辺の抵抗を回路基板上で調整する必要があり、製造コストを上げる原因の一つになっている。
【0008】
さらに回路基板上に形成された定温度差ブリッジに用いる固定抵抗も実際には僅かに抵抗温度係数を有しており、そのばらつきにより周囲温度が変化した時に発熱抵抗体の加熱温度がばらつくため、温度特性ばらつきの要因になっている。
【0009】
また、前記の固定抵抗自身も経時変化するため、これが特性変化の要因になっている。
【0010】
また、最近では電波障害に対する要求も厳しくなってきており、耐電波障害性の改善が必要である。
【0011】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、安価で信頼性に優れた温度差制御方式の熱式流量計測装置を実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、ブリッジ回路の4辺を構成する第1の抵抗体と、第2の抵抗体と、前記第1の抵抗体に直列に接続された第3の抵抗体と、前記第2の抵抗体に直列に接続された第4の抵抗体とを備え、通電により前記第1の抵抗体を発熱させ、前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体との温度差をほぼ一定になるように、前記第1の抵抗体への通電を制御する熱式空気流量測定装置であって、前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体と前記第3の抵抗体と前記第4の抵抗体とが空気に曝されるシリコン基板の片面側に同じ材料で形成され、前記第1の抵抗体の下側の前記シリコン基板には空洞が形成された内燃機関用の熱式空気流量測定装置により達成される。
【0013】
また、上記目的は、第5の抵抗体と、ブリッジ回路の4辺を構成する第1の抵抗体と、第2の抵抗体と、前記第1の抵抗体に直列に接続された第3の抵抗体と、前記第2の抵抗体に直列に接続された第4の抵抗体とを備え、通電により前記第5の抵抗体を発熱させ、前記第1の抵抗体が前記第5の抵抗体からの熱を検出し、前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体との温度差をほぼ一定になるように、前記第5の抵抗体への通電を制御する熱式空気流量測定装置であって、前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体と前記第3の抵抗体と前記第4の抵抗体とがシリコン基板の片面側に同じ材料で形成され、前記第1の抵抗体と前記第5の抵抗体の下側の前記シリコン基板に空洞が形成された内燃機関用の熱式空気流量測定装置により達成される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面により説明する。
【0022】
図1は本発明の第一の実施例である熱式流量計測装置1に用いる流量を検知するための熱式流量センサ素子26の構造とその配線パターン図である。図2は図1に示す熱式流量センサ素子26を含めた回路図を示し、図3は実際に熱式流量計測装置1が内燃機関の吸気管内に取り付けられる状態を示す断面図である。以下、図1,図2,図3に基づき本発明の第一の実施例を説明する。
【0023】
図1に示すように熱式流量センサ素子26は半導体等の基板2内に薄肉部7を形成し、そこに発熱抵抗体10、及び上流側温度センサ30,下流側温度センサ31を配置し基板2から熱的に絶縁した構造とする。そして発熱抵抗体10と同じ材料で感温抵抗体11,12,13、を形成した構造である。それぞれの抵抗体は外部と電気的に接続するためのアルミニウム等からなる電極51を有している。半導体等からなる基板2は例えばシリコン等で形成されており、薄肉部7は基板2の裏面から水酸化カリウムのようなエッチング液を用いて異方性エッチングにより空洞を形成する。このような構成の流量センサ素子26は基板2の大きさが約2.5mm×6mm×0.3mmで薄肉部7は約0.5mm×1mm 、薄肉部7の厚さは約0.0015mm 程度のものである。また、感温抵抗体の材料には、一般的にはポリシリコンや単結晶シリコンに不純物をドーピングした抵抗体、または白金,金,銅,アルミニウム,クロム,ニッケル,タングステン,パーマロイ(FeNi),チタン等が用いられる。
【0024】
図2に示すように、発熱抵抗体10は感温抵抗体11,12,13とブリッジ回路を構成しており、発熱抵抗体10の加熱温度は感温抵抗体11,12,13の抵抗値に基づき決定され、差動増幅器41,トランジスタ45等によるフィードバック制御により周囲温度に対してほぼ一定の温度差ΔTで加熱制御され、かつ周囲温度が同じなら流量に対してほぼ一定温度で加熱制御されている。具体的には、例えばΔTが150℃で制御されている発熱抵抗体10の場合、周囲温度が20℃の時は加熱温度は約170℃となり、周囲温度が100℃の時は約250℃となる。
【0025】
この加熱温度は流量が変わってもほぼ同じになるように制御される。以下これに類する制御方式を簡易的に定温度差制御方式と呼び、その回路を定温度差ブリッジ、あるいは定温度差制御回路と呼ぶことにする。
【0026】
熱式流量計測装置1の出力44は発熱抵抗体10の上下流に形成された温度センサ30,31及び、固定抵抗61,62で形成された温度センサブリッジで得ることができる。即ち、無風中では上流側温度センサ30と下流側温度センサ31の温度は等しいため、上下流温度センサ30,31の抵抗値が等しく、かつ固定抵抗61,62の抵抗値が等しい場合出力はゼロとなる。
【0027】
ここに流れが生じて、例えば図1に示すように上流から下流に向けて流体の流れ6が生じると上流側温度センサ30は冷却され、逆に下流側温度センサ31は発熱抵抗体10の熱を受けて温度上昇し、上下流温度センサ30,31の抵抗値に差を生じ、これが流量の出力44となる。同様にして下流側から上流側に流体の流れが生じると出力44が前述と逆向きに変化するため、逆流を含む流量の検出も可能となる。
【0028】
本発明の熱式流量計測装置1は、例えば内燃機関の吸入空気流量を検出し、その空気量に見合った燃料をエンジンに供給するために用いられる。そのため、熱式流量計測装置1はエンジンルーム内のエアクリーナー102とスロットルボディ109の間に設置され、図3に示すように回路基板4,ハウジング3等を含んで構成され、主通路5内に副通路52を形成し、副通路52内に熱式流量センサ素子26を配置した構造である。
【0029】
エンジンルーム内はエンジン始動時は外気の温度と同じであり、吸入される吸気の温度も−30℃から40℃程度の範囲である。一方、暖機後はエンジンからの熱影響により、主通路5表面では最大125℃程度、吸気温度は最大100℃程度まで上昇する。そのため、熱式流量計測装置1は−30℃から100℃、あるいは125℃程度の広い温度範囲で出力誤差を生じないことを要求されている。従来の熱式流量計測装置1では、発熱抵抗体10を定温度差制御する定温度差ブリッジ抵抗の一部が回路基板4上に固定抵抗で形成されている。しかし、固定抵抗といっても完全に抵抗温度係数がゼロになるものではなく、一般には0±50ppm 程度の抵抗温度係数を有しており、この抵抗温度係数ばらつきによって周囲温度が変るとブリッジバランスが狂い、温度特性ばらつきの原因の一つになっている。
【0030】
また、寒冷地などでは車庫でエンジン暖機され、暖機後に走行する場合が想定される。が、そうすると走行直後は、主通路5表面はエンジンの熱で加熱された状態であるのに対し、吸気は冷えた状態となる。このような過渡状態の場合、吸気に曝される熱式流量センサ素子26部では冷たく、回路基板4は高温という状態になる。従来例のような場合、回路基板4に実装された定温度差ブリッジ用固定抵抗の抵抗温度係数が完全にゼロであれば問題ないが、前述のように0±50ppm 程度のばらつきがあると、これがブリッジバランスを狂わせて、出力44の変動要因になっている。
【0031】
さらに、発熱抵抗体10や定温度差ブリッジ抵抗の抵抗値は製造ばらつきがあるため、無調整だと発熱抵抗体10の加熱温度ばらつきが非常に大きくなってしまう。そのため従来の熱式流量計測装置1では回路基板4上で定温度差ブリッジ用固定抵抗をレーザー等でトリミングして個別調整する必要があり、コストアップの要因となっている。
【0032】
また、発熱抵抗体10の加熱温度は、例えば周囲温度に対して100℃から200℃程度で用いられるため吸気温度が100℃の場合、発熱抵抗体10の温度は最大200℃から300℃程度になる。
【0033】
そのため、長時間使用されると徐々に発熱抵抗体10の劣化が進行して抵抗値が変化してくる。また、回路基板4の温度も上記と同様の熱影響を受けると同時に、回路基板4表面に実装されたトランジスタ等の発熱部品の熱影響で主通路5の表面温度と同じ125℃程度に温度上昇する。従来例のように定温度差ブリッジ用固定抵抗を印刷等で形成したものでは、この固定抵抗も徐々に劣化が進行して抵抗値が変化してくる。この抵抗変化により流量特性が変化するという問題がある。
【0034】
また、従来は主通路5にアルミニウム等の金属材料が用いられていたが、軽量化のため最近では樹脂材を用いることが主流になりつつある。一方、電波障害に対する要求も厳しくなる傾向にあり、耐電波障害性の向上が必要となっている。
【0035】
本発明のように、定温度差ブリッジ抵抗を全て同一基板内に感温抵抗体で形成することによる優れた点を以下に説明する。
【0036】
まず、本発明のように定温度差ブリッジが全て感温抵抗体であっても、正しく動作することを従来例と比較しながら明らかにする。
【0037】
図2の回路図の中で、定温度差ブリッジは発熱抵抗体10を含み3つの感温抵抗体11,12,13からなる部分である。図示はしないがこの定温度差ブリッジの中で、感温抵抗体12,13が固定抵抗で形成されたものが、従来の定温度差ブリッジ例である。
【0038】
まず図2に示す定温度差ブリッジにおいて、発熱抵抗体10の0℃の抵抗値をRh0,感温抵抗体11の0℃の抵抗値をRa0,感温抵抗体12の0℃の抵抗値をRb0,感温抵抗体13の0℃の抵抗値をRc0とし、抵抗温度係数〔℃-1〕が全て同じ値でαであるとすると、任意の温度T℃における各抵抗値の関係は次式(1),(2),(3),(4)で表すことができる。
【0039】
Rh=Rh0×(1+α×T) …(1)
Ra=Ra0×(1+α×T) …(2)
Rb=Rb0×(1+α×T) …(3)
Rc=Rc0×(1+α×T) …(4)
ここで、Rh,Ra,Rb,Rcは任意の温度T℃における抵抗値である。
【0040】
また、RhはRa,Rb,Rcよりも一定温度ΔT℃だけ高くなるように制御されるため、式(1)は次式(5)で表すことができる。
【0041】
Rht=Rh0×(1+α×(T+ΔT)) …(5)
ここで、Rhtは実際の定温度差ブリッジ動作時の抵抗値である。
【0042】
一方、定温度差ブリッジの平衡条件は次式(6)で表すことができる。
【0043】
Rht×Rc=Ra×Rb …(6)
式(6)に式(2),(3),(4),(5)を代入し、次式(7)を得る。
【0044】
Figure 0003817497
ここで、RbとRcが同じ温度という条件を加えると、式(7)は次式(8)で示すことができる。
【0045】
Figure 0003817497
本式(8)はRbとRcが固定抵抗で形成された場合の平衡条件と全く同じであり、定温度差制御できることを表わしている。
【0046】
即ち、RbとRcが同じ温度になるように構造を工夫することで、全ての定温度差ブリッジ抵抗を感温抵抗体で形成できることに著者らは着目した。
【0047】
そこでRbとRcが同じ温度になるよう、基板2に熱伝導率の良いシリコン等を用いてその上にRb,Rcを形成したり、あるいは図1に示すように、感温抵抗体12,13(Rb,Rc)を近接配置する構造とした。
【0048】
なお、式(6)から判るようにRaで周囲温度を検知する代わりにRbで周囲温度を検知し、RaとRcが同じ温度になるようにしても同様に成立する。
【0049】
本発明のように定温度差ブリッジを同じ材料、同じプロセスで形成すると次のような利点がある。
【0050】
抵抗値の絶対値ばらつきはプロセス条件にもよるが、およそ±30%程度になるがRhとRbの抵抗比Rh/Rb、及びRaとRcの抵抗比Ra/Rcは同じプロセスでパターニングされた場合、ほとんどばらつくことはない。また、同じ基板内に全ての抵抗を形成するため抵抗温度係数もほとんどばらつかない。
【0051】
実際に半導体プロセスを用いて抵抗体をパターニングし、これらの抵抗比を実測すると、Rh/Rb、及びRa/Rcは±0.07% 以下となる。また抵抗温度係数の絶対値ばらつきはロット間では±1%程度であるが、同一ロット内のしかも同一基板2内ではほぼゼロにできることが判った。
【0052】
そうすると、表1に示すように本発明を適用することで無調整であっても発熱抵抗体10の加熱温度ばらつきを±1℃程度にできる。これは従来例の加熱温度ばらつきが±14℃であるのに対し大幅な改善であり、無調整化が可能なレベルである。
【0053】
従って本発明の適用により発熱抵抗体10の加熱温度の調整工程を省略でき、これにより原価低減が可能となる。また、回路基板4上に定温度差ブリッジ用の固定抵抗を形成しないため、回路基板4の小型化も可能である。
【0054】
また、基板2上に全ての感温抵抗体を形成し、吸気に曝す構造の本発明を適用すると、先述したように主通路5表面や回路基板4が最大125℃程度に上昇するのに対して、吸気は100℃程度にしか上昇しないために熱的に有利である。そのため、Rb,Rcの経時変化を軽減できる。
【0055】
しかも、仮にRb,Rcの抵抗が経時変化しても同じ環境条件の熱履歴を受けるためRb,Rcは共に同じような変化を示す。そうすると、定温度差ブリッジのブリッジバランスは変化しないため、発熱抵抗体10の加熱温度差ΔTが変化することを防止できる。これにより出力44の変化を防止でき信頼性向上が可能である。
【0056】
さらに本発明を適用すれば、温度特性ばらつきも改善されることを図23,図24の表1,表2に示す。感温抵抗体の抵抗温度係数ばらつきは図24に示すように、例えば2000±20ppm/℃ である。また、同一基板2内の抵抗温度係数ばらつきはほとんどゼロであり、約±2ppm/℃ である。本発明を適用すると、周囲温度が20℃の時、発熱抵抗体10の加熱温度は約170℃±2℃である。また、周囲温度が変化し、80℃になった時の加熱温度は約247℃±2℃となり、周囲温度が変化しても加熱温度ばらつきが非常に小さいことが判る。
【0057】
一方、従来例の場合、回路基板4上に印刷等で形成される固定抵抗Rb,Rcの抵抗温度係数は基本的には0ppm/℃ であるが、ばらつきが大きく±50ppm/℃ 程度である。従来例では周囲温度が20℃の時、発熱抵抗体10の加熱温度は約170℃±3℃と比較的ばらつきが小さくできるものの、周囲温度が80℃になると加熱温度は約247℃±8℃となり、ばらつきが大きくなる。このばらつきにより温度特性ばらつきが大きくなる。
【0058】
従来発明と本発明の周囲温度を20℃から80℃に変えた時の温度特性ばらつきを比較して図4に示す。図4の(a)が本発明による温度特性ばらつきであり、(b)が従来発明のばらつきを示している。このように本発明を適用すれば大幅なばらつきの低減が可能となる。
【0059】
また、本発明のように定温度差ブリッジを全て同一基板2上に形成したものでは、Rb,Rcの抵抗温度係数ばらつきを非常に小さくできること、及びRb,Rcを近接配置する等で両抵抗に温度差を生じ難くできることから、吸気と回路基板に温度差を生じるような環境条件であっても出力44の変動を防止できる。
【0060】
さらに、定温度差ブリッジを全て同じ基板2上に形成するため、各感温抵抗体間の配線を非常に小さくできることから、電波障害に対して有利になる。これは、従来例のように定温度差ブリッジ抵抗が基板2と回路基板4の両方に形成する構造では、その配線部が長くなり、配線部が電波を受けるアンテナになってしまうのに対し、本発明ではそれが無いためである。
【0061】
なお、上述と同様の効果を得る手段として、例えばRh,Raを一つの基板2に、Rb,Rcを別の基板2に形成し、これを組み合わせることも考えられる。その場合、工程は増加するが、加熱温度の調整工程を省略したり、温度特性ばらつきを改善したりする効果はほぼ同じであり、Rb,Rcを発熱抵抗体10から離せるために熱的に有利である。
【0062】
また、信頼性向上を主目的とするなら、定温度差ブリッジに用いる全ての抵抗を同じ材料の感温抵抗体で形成するだけでも効果がある。同じ材料であれば、比較的経時変化の傾向が一致するため、定温度差ブリッジのバランスが変化しないためである。
【0063】
また、上流側温度センサ30,下流側温度センサ31材料は種々のものが考えられるが、発熱抵抗体10,感温抵抗体11,12,13と同じ材料で製作することも可能である。同じ材料を用いれば、一回だけの抵抗形成プロセスで全ての抵抗体が形成できるので製造プロセスの簡略化ができる。
【0064】
次に本発明のその他の実施例を図6,図7に基づき説明する。
【0065】
図6は熱式流量センサ素子26の構造とその配線パターン図である。図7は図6に示す熱式流量センサ素子26を含めた回路図を示している。熱式流量センサ素子26の製造方法については、図1で説明したものと類似であり省略する。
【0066】
図6に示すように、基板2のほぼ中央部付近には薄肉部7が形成され、そこに感温抵抗体24と発熱抵抗体10が近接して配置されている。そして発熱抵抗体10の上下流には上流側温度センサ30,33と下流側温度センサ31,32が形成された構造である。ここで、発熱抵抗体10、及び4つの感温抵抗体22,23,24,25は同じプロセス,同じ材料で形成したものである。もちろん上下流温度センサ30,33,31,32も同じプロセスで製作したほうが、プロセスが煩雑化しないためより好適である。
【0067】
図7に示すように感温抵抗体24は同一基板2内に形成されたその他の感温抵抗体22,23,25と結線されてブリッジを形成している。発熱抵抗体10が流体の流れによって冷却されると近接配置された感温抵抗体24も冷却され、ブリッジバランスが変化する。その変化を差動増幅器41,トランジスタ45でフィードバック制御することで発熱抵抗体10を定温度差制御している。
【0068】
このような発熱抵抗体10と4つの感温抵抗体22,23,24,25からなる定温度差制御方式にも本発明を適用でき、これに類する定温度差制御方式も、本発明の定温度差制御回路の概念に含まれ、詳細は省略するが従来から知られているその他の定温度差制御回路にも本発明の概念を適用できる。いずれの場合も定温度差制御には少なくとも4つ以上の感温抵抗体が必要である。
【0069】
なお、本発明の効果は先述と同様であるため省略する。
【0070】
次に本発明のその他の実施例を図8,図9に基づき説明する。
【0071】
図8は熱式流量センサ素子26の構造とその配線パターン図である。図9は図8に示す熱式流量センサ素子26を含めた回路図を示している。熱式流量センサ素子26の製造方法については、図1で説明したものと類似であり省略する。
【0072】
図8に示すように、基板2には薄肉部7が形成され、そこに二つの発熱抵抗体14,18が流体の流れに対して上下流に近接して配置されている。そして、上流側の発熱抵抗体14には三つの感温抵抗体15,16,17が結線され、下流側の発熱抵抗体18には3つの感温抵抗体19,20,21が結線され、全ての抵抗体が同じプロセス、同じ材料の感温抵抗体で形成されている。そして発熱抵抗体14,18は図9に示すようにそれぞれ独立した定温度差ブリッジで動作される。流体の流れ6が生じると上流側発熱抵抗体14の熱を下流側発熱抵抗体18で受け取るため、下流側発熱抵抗体18の放熱量が減少し、逆向きの流れが生じると上流側発熱抵抗体14の放熱量が減少する。これを利用し、流体の流れ方向出力47と流量の出力44を得ることができる。
【0073】
このような方式の熱式流量計測装置1の場合は特に本発明の適用が有効である。
【0074】
即ち、二つの発熱抵抗体14,18の加熱温度差ΔTは周囲温度が変化した時や流量が変化した時に、ほぼ同じように動作しないと誤差要因となる。本発明のように二つの定温度差ブリッジの全抵抗を同じ感温抵抗体で形成すれば、二つの定温度差ブリッジの抵抗比と抵抗温度係数をほぼ同じにできるので常に同じように動作させることができる。また、図8に示すように両定温度差ブリッジの感温抵抗体15,19を近接配置して出来るだけ同じ温度になるようにし、同様に感温抵抗体16,17,20,21を近接配置し、出来るだけ同じ温度になるようにする等を実施すると、両発熱抵抗体14,18の加熱温度差ΔTがより一層同じように動作するため、より高精度化を図ることが可能である。その他の効果は先述と同様であり省略する。
【0075】
次に本発明のその他の実施例を図10に基づき説明する。
【0076】
図10は熱式流量センサ素子26の構造とその配線パターン図である。基板2には厚さ約0.1mm のアルミナ製セラミック基板を用い、基板2の片面に白金等の薄膜をスパッタ後にパターニングで発熱抵抗体10、及び感温抵抗体11,12,13を形成したものである。
【0077】
そして、発熱抵抗体10、及び感温抵抗体11,12,13を結線して定温度差ブリッジとしたものである。図10に示すように発熱抵抗体10と感温抵抗体11,12,13の間にスリット54を形成し、発熱抵抗体10からの熱伝導を防止すれば、本発明の適用が可能である。なお、効果は先述と同様であり省略する。
【0078】
次に本発明のその他の実施例を図11に基づき説明する。
【0079】
図11に示すように基板2には薄肉部7が形成され、薄肉部7は基板2から熱絶縁されている。その薄肉部7には発熱抵抗体10が形成され、さらに発熱抵抗体10には電気的に結線された感温抵抗体11,12,13,13a,13bが設けられている。感温抵抗体13a,13bの抵抗値は感温抵抗体13の10%以下である。ここで、発熱抵抗体10の動作時の抵抗をRht、感温抵抗体11の動作時の抵抗値をRa、感温抵抗体12の動作時の抵抗値をRb、感温抵抗体13の動作時の抵抗値をRcとし、感温抵抗体13aの動作時の抵抗値をRcaとし、感温抵抗体13bの動作時の抵抗値をRcbとし、抵抗温度係数が全て同じ値でαであるとし、例えば次式(9)で表されるブリッジを形成していると仮定する。
【0080】
Rht×Rc=Ra×Rb …(9)
加熱温度は図23,図24に示したように±1℃ないしは±2℃程度のばらつきがあり、完全にばらつきを無くすことはできない。そこで更なる高精度化を図るためには、Rcに接続されたRca,Rcbを用いて次式(10),(11),(12)に示すようにブリッジバランスを変えてやるとより好適である。
【0081】
Rht×(Rc+Rca)=Ra×Rb …(10)
Rht×(Rc+Rcb)=Ra×Rb …(11)
Rht×(Rc+Rca+Rcb)=Ra×Rb …(12)
式(9),(10),(11),(12)に示す抵抗の組み合わせは電極51の結線を変えれば良く、工程的にはレーザー等によるトリミング等の調整が不要であるため安価である。特に、抵抗温度係数のばらつきに起因する加熱温度のばらつきを吸収するのに有効である。
【0082】
抵抗温度係数は同じロット内では大きなばらつきを生じないため、ロットによって電極51の結線を変えればよいだけである。そのため基本的に無調整である。図示したRca,Rcbのような加熱温度を微調整する感温抵抗体は、直列抵抗で形成しても並列抵抗で形成してもよく、また、基板2に余裕があるなら数を増やせばそれだけ高精度化を達成できる。
【0083】
なお、ここで説明した微調整用の感温抵抗体は、式(9)から判るように定温度差ブリッジを構成するいずれのブリッジ抵抗と組み合わせても同様に成立する。
【0084】
次に本発明のその他の実施例を以下説明する。
【0085】
図4に示したように温度特性は低流量ではマイナス誤差に、高流量ではプラス誤差になるといった流量依存性を有している。定温度差ブリッジを全て感温抵抗体で形成すると、温度特性のばらつきは軽減可能であるが、このような流量依存性の改善は困難である。
【0086】
この流量依存性に基づく誤差を軽減するため、図11に示すように基板2に温度センサ8を形成し、この温度センサ8で検出した温度と熱式流量センサ素子26の流量出力が得られる構成とする。そして図12に示すように熱式流量センサ素子26の流量出力と温度センサ出力を補正回路46に入力し、そこで流量依存性を補正して出力することでより一層の温度特性誤差の軽減が可能である。
【0087】
温度センサ8は特に定温度差ブリッジに用いる材料で形成するのが良い。同じ材料を用いて同時プロセスで形成すれば、同じ抵抗温度係数にできるため流量依存性の補正が比較的容易である。
【0088】
なお、発熱抵抗体10は薄肉部7に形成されて熱的に基板2から絶縁されてはいるものの、僅かではあるが基板2に熱を伝えること、及び感温抵抗体11,12,13等も僅かに発熱することから基板2が小さい場合や基板2の放熱性が悪いと温度上昇する。その場合、温度センサ8も温度上昇してしまうので、流量依存性の補正に誤差を生じる可能性がある。そこで図11に示したように第二の薄肉部7aに温度センサ8を配置して基板2から熱絶縁すると、より効果的である。
【0089】
また、誤差はやや増えるが温度センサは補正回路46内に内蔵させても良く、その場合は温度センサ8と補正回路46を接続する配線等は不要である。
【0090】
なお、ここで述べた温度センサ8はそのままエンジン制御に用いる吸気温度の検出にも用いることも可能である。特に第二の薄肉部7aに温度センサ8を配置した構造のものは応答性も早く、より好適である。
【0091】
次に本発明の応用例を図13に基づき説明する。
【0092】
図13に示すように定温度差ブリッジを全て感温抵抗体で形成すれば、熱式流量センサ素子26と差動増幅器41,トランジスタ45,補正回路46等を同じ半導体からなる一つの基板2内に形成することも可能となる。
【0093】
従来例では一体化しても、定温度差ブリッジ用の固定抵抗があることや加熱温度の調整があることから、基板とは別の回路基板4等が必要であった。本発明のように定温度差ブリッジ抵抗を全て同じ感温抵抗体で形成すると、回路基板4が不要となり更なる小型化と原価低減が可能である。
【0094】
そして一体化することで最も有利な点は熱式流量センサ素子26部が吸気によって冷却されると、同じ基板2内に形成された差動増幅器41,トランジスタ45,補正回路46等も同時に冷却されるため、熱式流量センサ素子26と常に同じ温度になっていることである。
【0095】
これにより、従来例では吸気温度と回路基板4に温度差ができたり、回路基板4内に温度ムラができると、回路基板4上に実装された電子部品の温度特性が複雑に変動するため、出力44の誤差を生じていたが、本発明を適用すれば、誤差を大幅に軽減できる。副通路52は曲がりを有するものであっても良い。曲がりのある副通路を用いれば、多くの抵抗や回路が形成された熱式流量センサ素子26を流れに含まれるちりや液滴,バックファイヤーからより保護することができる。
【0096】
次に本発明のその他の実施例を図14,図15,図16、及び図5に基づき説明する。
【0097】
図14は熱式流量センサ素子26の部分拡大図であり、図15,図16は図14の断面A−Aの温度分布の例である。図5は発熱抵抗体10を約250℃で通電加熱した時の抵抗変化例を示している。
【0098】
図14に示すように、熱式流量センサ素子26は発熱抵抗体10、及び感温抵抗体11,12,13が設けられている。ここで、発熱抵抗体10の動作時の抵抗をRht,感温抵抗体11の動作時の抵抗値をRa,感温抵抗体12の動作時の抵抗値をRb,感温抵抗体13の動作時の抵抗値をRcとし、抵抗温度係数が全て同じ値でαであるなら、例えば次式(13)で表される定温度差ブリッジを形成できる。
【0099】
Rht×Rc=Ra×Rb …(13)
常時加熱して使用される発熱抵抗体は、図5に示すように徐々に抵抗変化する。図5の(X)はポリシリコン薄膜抵抗体、(Y)は白金薄膜抵抗体の経時変化の様子を示したものであり、このように発熱抵抗体10に使用する材料によって変化の傾向が違っている。
【0100】
まず、ポリシリコン薄膜抵抗体のように徐々に抵抗値が増加する場合の温度分布の変化について図15に基づき説明する。発熱抵抗体10の抵抗値、即ちRhtが経時劣化で増加しても、式(13)のブリッジバランスは変化しないので、Rhtの抵抗増加分だけ加熱温度が低下することになる。
【0101】
その実測例が図15であり、図15(a)は抵抗変化前、(b)は抵抗変化後の温度分布である。(a),(b)を比較すると温度分布は一様に変化するのではなく、温度が高いところほど変化量が少ないことが判る。
【0102】
その理由は、高温部ほど経時変化が顕著で抵抗増加が大きいためであり、他の部分に比べて抵抗増加分だけジュール熱が増加するためである。
【0103】
この温度分布変化を積極的に利用すると、発熱抵抗体10の抵抗経時変化による加熱温度の低下を防止できる。即ち、図14に示すように発熱抵抗体10の温度が最も高い領域の近傍にRbを形成し、低い領域の近傍にRcを形成する。
【0104】
発熱抵抗体10は薄肉部7に形成されており、熱的に断熱されてはいるが僅かに熱が基板2に伝導しているので、このパターン配置の違いによりRbとRcに僅かな温度差が生じることになる。
【0105】
経時変化により、図15(a)に示す温度分布から図15(b)に示す温度分布に変化するとRb部ではほとんど温度変化がないが、Rc部は僅かに温度低下することになる。そのためRcの抵抗値が低下してブリッジバランスが変化し、結果として加熱温度の低下を防止できることになる。なお、Rc,Rbのパターンの一部を薄肉部7に配置し、より積極的にこの温度分布変化を利用することも考えられる。
【0106】
このようにして発熱抵抗体10の加熱温度変化を防止できれば、出力44の特性変化を防止できる。
【0107】
なお、本発明の概念は図1,図6,図8等の熱式流量センサにももちろん適用可能であり、効果は同じである。
【0108】
次に、白金薄膜抵抗体のように徐々に抵抗値が減少する場合の温度分布変化について図16に基づき説明する。発熱抵抗体10が経時変化して抵抗減少すると、前述のポリシリコン薄膜抵抗体の場合とは逆に加熱温度が上昇する。その実測例が図16であり、(a)は抵抗変化前、(c)は抵抗変化後の温度分布である。(a),(c)を比較すると判るように温度分布は一様に変化するのではなく、温度が高いところほど変化量が少ない。その理由は、高温部ほど経時変化が顕著で抵抗減少が大きいためであり、他の部分に比べて抵抗減少分だけジュール熱が低下するためである。
【0109】
パターン配置も先述と全く同じであり、図14に示すように発熱抵抗体の温度が最も高い領域の近傍にRbを形成し、低い領域の近傍にRcを形成する。そうすると経時変化により、温度分布が変化するとRbではほとんど温度変化がないが、Rcは僅かに温度上昇するため、Rcの抵抗値が増加し、結果として加熱温度の上昇を防止できることになる。
【0110】
次に本発明のその他の実施例を図17,図18に基づき説明する。
【0111】
図17は熱式流量センサ素子26の構造とその配線パターン図である。図18は図17に示す熱式流量センサ素子26を含めた回路図を示している。
【0112】
図17に示すように、発熱抵抗体10の配線の途中から感温抵抗体22と接続すると、発熱抵抗体10と電極51間の無駄な抵抗を減らすことが出来る。配線抵抗が小さくなればその分だけ発熱抵抗体加熱に必要な電源42の電圧を小さくできる。特に自動車用では12Vのバッテリーが用いられ、特にエンジン始動時は電圧が6V程度にまで落ちることもあるため、この駆動電圧が低いほど熱式流量計測装置1として有利である。
【0113】
一方、本構成にすると差動増幅器41に入力するための配線部に引出し感温抵抗体22が形成されることになる。この抵抗が温度によって変化すると差動増幅器41の入力電圧が変化し、発熱抵抗体10の加熱温度変化となって現れる。
【0114】
そこで、本発明では差動増幅器41へ入力されるもう一方の配線部に前述の引出し感温抵抗体22と抵抗値がほぼ等しい引出し感温抵抗体23を同時プロセスで形成したものである。
【0115】
その回路図を図18に示す。本構成のように定温度差ブリッジから差動増幅器41に入力される配線部には引出し感温抵抗体22,23が形成されているが、これらの抵抗値が同じ値で、同じ抵抗温度係数を有しているなら、加熱温度が変化することはない。従って、本発明を適用すれば、温度特性ばらつきを生じることなく電源電圧を下げる効果がある。
【0116】
次に本発明のその他の実施例を以下に説明する。
【0117】
まず、図23,図24で前述した発熱抵抗体10の加熱温度について補足する。表2の発熱抵抗体10の加熱温度は周囲温度が20℃の時170℃であり、周囲温度に対する温度差ΔTで表すと150℃である。同様に周囲温度が80℃の時はΔT167℃(247℃−80℃)である。
【0118】
即ち上述の定温度差ブリッジは周囲温度が上がるほど、ΔTがやや増加する傾向にある。高温時に発熱抵抗体10の温度が高いということはそれだけ経時変化に対して余裕がなくなる。
【0119】
従来例では、周囲温度変化時の発熱抵抗体10のΔTが任意に変えられるように、工夫をしたものもある。その一例として図22の回路図に示すように、定温度差ブリッジの感温抵抗体11に直列に固定抵抗67を接続した構成のものが知られている。
【0120】
そこで本発明では感温抵抗体を用いて同様の効果を得る手段を考案した。
【0121】
以下、図19,図20に基づき本発明の実施例について説明する。
【0122】
図19は熱式流量センサ素子26の構造であり、発熱抵抗体10、及び感温抵抗体11,12,13を同じ材料,プロセスで形成する。材料にポリシリコン薄膜抵抗体を用いた場合の抵抗温度係数はおよそ2000ppm/℃ である。そして、別の抵抗温度係数を有する、例えば白金薄膜抵抗体で第二の感温抵抗体24,25を形成し、前記の感温抵抗体13と電気的に接続する。白金薄膜抵抗体の抵抗温度係数は約3000ppm/℃ である。
【0123】
その回路図を図20に示す。このような組み合わせを行うと、感温抵抗体13と第二の感温抵抗体24,25を組み合わせた部分が、他の感温抵抗体12に比べて周囲温度変化に対する抵抗変化が大きくなる。
【0124】
そのため第二の感温抵抗体24,25の抵抗値を適切に設定することで周囲温度が上がった時の発熱抵抗体10のΔTを任意に下げることが可能となる。
【0125】
なお、電極材51と第二の感温抵抗体24,25を同じ材料で形成することも可能でありその場合には第二の感温抵抗体24,25を形成するために新たに工程を追加しなくても実施可能である。これらの材料としては比較的抵抗温度係数の高い白金薄膜やアルミニウム薄膜等が適している。
【0126】
なお、発熱抵抗体10、及び感温抵抗体11,12,13のほうが第二の感温抵抗体24,25よりも抵抗温度係数が高い場合も考えられる。その場合には、感温抵抗体11か感温抵抗体12に第二の感温抵抗体24,25を組み合わせれば同じ効果が得られる。
【0127】
また、図5を用いて説明したようにポリシリコン薄膜のような半導体材料と白金薄膜のような金属材料では抵抗経時変化の傾向が逆向きである。従って本発明を適用すると、例えば発熱抵抗体では経時変化で抵抗が増加しても、第二の感温抵抗体では抵抗が減少するため、発熱抵抗体の加熱温度が変化するのを軽減できる。従って信頼性の高い熱式流量計測装置1を提供できるという効果もある。
【0128】
図24は内燃機関、特にガソリンエンジンに用いられる実施例。エンジンへの吸入空気101はエアクリーナー102,ボディ105,ダクト106,スロットル角度センサ107,アイドルエアーコントロールバルブ108,スロットルボディ109が吸気マニホールド110と一体になる吸気通路を流れる途中の通路あるいはバイパス通路中で、本発明を施した熱式流量計測装置1に流量を検知され、該信号が電圧,周波数等の信号形態で、コントロールユニット111に取り込まれ、インジェクタ112,回転速度計113,エンジンシリンダ114,排気マニホールド115,ガス116,酸素濃度計117から構成される燃焼部構造及びサブシステムの制御に用いられる一実施例。
【0129】
なお、ディーゼルエンジンの場合も基本構成はほぼ同じであり本発明を適用できる。すなわちディーゼルエンジンのエアクリーナー102と吸気マニホールド115の途中に配置した本発明の熱式流量計測装置1により流量が検知され、該信号がコントロールユニット111に取り込まれる構成である。
【0130】
また、最近では自動車の排気ガス規制強化や大気汚染防止といった社会的な要請から、プロパンガス車や天然ガス車、あるいは水素と酸素を燃料とした燃料電池を用いて発電し、モーター駆動で自動車を動かす等の研究が盛んになっている。
【0131】
これらの流量を検知して燃料供給量を適正に制御するシステムへ、本発明の熱式流量計測装置を適用することも可能である。
【0132】
【発明の効果】
本発明によれば、安価で信頼性に優れた温度差制御方式の熱式流量計測装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱式流量センサ素子の配線パターン図である。
【図2】図1に示す熱式流量センサ素子を含む回路図である。
【図3】図1に示す熱式流量センサ素子を有する熱式流量計測装置を示す断面図である。
【図4】本発明による熱式流量計測装置の温度特性ばらつきを説明するための図である。
【図5】発熱抵抗体の抵抗経時変化の一例を説明するための図である。
【図6】本発明による熱式流量センサ素子の配線パターン図である。
【図7】図6に示す熱式流量センサ素子を含む回路図である。
【図8】本発明による熱式流量センサ素子の配線パターン図である。
【図9】図8に示す熱式流量センサ素子を含む回路図である。
【図10】本発明による熱式流量センサ素子の配線パターン図である。
【図11】本発明による熱式流量センサ素子の配線パターン図である。
【図12】本発明による熱式流量センサ素子を含む回路図である。
【図13】本発明による熱式流量センサ素子を有する熱式流量計測装置を示す断面図である。
【図14】本発明による熱式流量センサ素子の部分拡大図である。
【図15】図14に示す本発明の効果を説明するための発熱抵抗体の温度分布図である。
【図16】図14に示す本発明の効果を説明するための発熱抵抗体の温度分布図である。
【図17】本発明による熱式流量センサ素子の配線パターン図である。
【図18】図17に示す熱式流量センサ素子を含む回路図である。
【図19】本発明による熱式流量センサ素子の配線パターン図である。
【図20】熱式流量センサ素子を含む回路図である。
【図21】本発明による内燃機関のシステム図。
【図22】従来発明による熱式流量センサ素子を含む回路図である。
【図23】本発明による熱式流量計測装置の効果を説明するための表である。
【図24】本発明による熱式流量計測装置の効果を説明するための表である。
【符号の説明】
1…熱式流量計測装置、2…基板、3…ハウジング、4…回路基板、5…主通路、6…流体の流れ、7,7a…薄肉部、8…温度センサ、9…樹脂封止、10,14,18…発熱抵抗体、11,12,13,13a,13b,15,16,17,19,20,21,22,23,24,25…感温抵抗体、26…熱式流量センサ素子、46…補正回路、47…流れ方向出力、51…電極。

Claims (12)

  1. ブリッジ回路の4辺を構成する第1の抵抗体と、第2の抵抗体と、前記第1の抵抗体に直列に接続された第3の抵抗体と、前記第2の抵抗体に直列に接続された第4の抵抗体とを備え、
    通電により前記第1の抵抗体を発熱させ、前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体との温度差をほぼ一定になるように、前記第1の抵抗体への通電を制御する熱式空気流量測定装置であって、
    前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体と前記第3の抵抗体と前記第4の抵抗体とが空気に曝されるシリコン基板の片面側に同じ材料で形成され、
    前記第1の抵抗体の下側の前記シリコン基板には空洞が形成された内燃機関用の熱式空気流量測定装置。
  2. 第5の抵抗体と、
    ブリッジ回路の4辺を構成する第1の抵抗体と、第2の抵抗体と、前記第1の抵抗体に直列に接続された第3の抵抗体と、前記第2の抵抗体に直列に接続された第4の抵抗体とを備え、
    通電により前記第5の抵抗体を発熱させ、前記第1の抵抗体が前記第5の抵抗体からの熱を検出し、
    前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体との温度差をほぼ一定になるように、前記第5の抵抗体への通電を制御する熱式空気流量測定装置であって、
    前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体と前記第3の抵抗体と前記第4の抵抗体とがシリコン基板の片面側に同じ材料で形成され、
    前記第1の抵抗体と前記第5の抵抗体の下側の前記シリコン基板に空洞が形成された内燃機関用の熱式空気流量測定装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1の抵抗体,前記第2の抵抗体,前記第3の抵抗体及び前記第4の抵抗体が同じプロセスで形成されたことを特徴とする熱式流量計測装置。
  4. 請求項1または2において、
    前記第1の抵抗体,前記第2の抵抗体,前記第3の抵抗体及び前記第4の抵抗体がほぼ同じ抵抗温度係数を有することを特徴とする熱式流量計測装置。
  5. 請求項1または2において、
    前記発熱抵抗体の両側に温度検出手段を備えたことを特徴とする熱式流量計測装置。
  6. 請求項1または2において、
    前記第3の抵抗体及び前記第4の抵抗体とが近接して配置されたことを特徴とする熱式流量計測装置。
  7. 請求項1または2において、
    前記第3の抵抗体と前記第4の抵抗体とが絶縁層を介してシリコン基板上に設置されたことを特徴とする熱式流量計測装置。
  8. 請求項2において、
    前記第1の抵抗体,前記第2の抵抗体,前記第3の抵抗体,前記第4の抵抗体及び前記第5の抵抗体が同じプロセスで形成されたことを特徴とする熱式流量計測装置。
  9. 請求項2において、
    前記第1の抵抗体,前記第2の抵抗体,前記第3の抵抗体,前記第4の抵抗体及び前記第5の抵抗体がほぼ同じ抵抗温度係数を有することを特徴とする熱式流量計測装置。
  10. 請求項1または2において、
    前記片面側には更に、信号を補正する補正回路が形成されていることを特徴とする熱式流量計測装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかにおいて、
    回路基板を収納するとともに副通路を構成するハウジングを備え、
    前記シリコン基板が前記副通路に設置されたことを特徴とする熱式流量計測装置。
  12. 請求項10において、
    エンジンの吸気通路中に前記回路基板及び前記副通路が設置されるエンジン用の熱式流量計測装置。
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