JP3817361B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交差する方向に、記録ヘッドを保持するキャリッジが主走査するシリアルタイプの記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材(記録媒体)に画像を記録していくように構成されている。前記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
被記録材の搬送方向(副走査方向)と交差する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリアルタイプの記録装置においては、被記録材に沿って移動するキャリッジ上に搭載した記録手段によって画像を記録(主走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(ピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した被記録材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返すことにより、被記録材全体への記録が行われる。
【0004】
従来のシリアルタイプの記録装置としては、記録ヘッドを着脱自在に搭載するキャリッジを、互いに平行に設けられたガイド軸およびガイドレールに摺動自在に取り付けたものがある。キャリッジは、キャリッジモータの出力軸に固着されたプーリと回転自在に軸支されたアイドルプーリとに掛け回されたタイミングベルトの一部位に結合されており、キャリッジモータの正転および逆転によって記録ヘッドは往復走査される。また、キャリッジには、記録ヘッドと被記録材とのギャップを調整するための紙間距離調整部が設けられている。
【0005】
この紙間距離調整部について、図15を参照して説明する。図15は、従来のシリアルタイプの記録装置のキャリッジの紙間距離調整部を説明するための図である。なお、図15に示したキャリッジ1050は、後述する本発明の実施形態を示す図1のキャリッジ50を上方から見た図に相当するものである。
【0006】
図15に示すように、紙間距離調整部は、キャリッジ1050の上部に設けられており、調整レバー1581、圧接レバー1582、圧接バネ1583、トップカバー1584から構成されている。
【0007】
調整レバー1581は、キャリッジ1050に設けられた穴にピンが挿入されて回転可能に軸支されている。調整レバー1581には、紙間距離ポジション数に応じた調整レバー1581の回転中心からの距離が異なる多角形の摺動面1585を有している。圧接レバー1582は、キャリッジ1050に設けられたピンを中心に回転可能に軸支され、圧接バネ1583により調整レバー1581の摺動面1585をガイドレール1082に付勢することで、例えば図1を用いて説明すると、ガイド軸81を中心にキャリッジ50上方を手前側に変位させるように回動付勢している。ここで、調整レバー1581の摺動面1585を変えることで、キャリッジ1050がガイド軸1081を中心に回転するので、紙間距離を変えることができる。トップカバー1584は、キャリッジ1050に両側に形成された爪で固定され、調整レバー1581、圧接レバー1582、等を保持している。調整レバー1581は弾性を有し、その先端部には凸部が形成される。そして、この凸部を、トップカバー1584の所定の位置に形成された複数の溝のいずれかに嵌合させて調整レバー1581を固定し、所定距離の紙間を形成している。
【0008】
さらに、インクジェット記録装置には、キャリッジの往復走査範囲の一端部において、キャリッジに搭載された記録ヘッドに対する回復処理を行うための回復機構が設けられている。回復機構は、記録ヘッド内の増粘インクを除去したり非記録時に記録ヘッドを保護するためのキャップを有しており、図15の構成のキャリッジを用いることにより、圧接レバーがガイドレールを押圧する力を利用して、記録ヘッドがキャップへ当接する際の両者間の当接圧を得ていた。このような構成の紙間調整機構は、簡単な構造で紙間調整が容易に行え、しかも、付勢手段の付勢力を利用してキャップへの当接圧を得ているため、記録ヘッドの良好な回復処理が行えるという利点を有する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年、画質の向上の進歩は著しく、カラー記録画像のドットの小径化、多階調化等が進んでいる。その中で、上述した従来の記録装置におけるキャリッジの構造では、記録ヘッドをキャップに付勢するための付勢力が、キャリッジの走査中にもガイドレールに作用するので、キャリッジをねじるような力、即ち、図15のようにガイドレール1082と摺動面1585との接触部を回転中心として矢印の方向へキャリッジを回転させる力が作用し、キャリッジの走査に大きな負荷がかかる。そのため、長期の使用等によりガイドレールとの摺動部の摩耗が進み摺動性が悪化すると、スティックスリップを発生するおそれがある等の理由で、記録位置精度の向上及び耐久性の向上の障害になっていた。
【0010】
そこで、本発明は、キャリッジの移動領域のうちの所定領域でのみ、キャリッジの移動を案内する案内部材とキャリッジとの間でキャリッジを回動付勢する付勢力を作用させることで、所定領域を除く領域での記録位置精度の向上及び耐久性の向上を図りつつ、所定領域ではキャリッジを付勢変位させることができる記録装置を提供することを目的とする。
【0011】
他の本発明は、非記録時にはキャップへの付勢力を与えつつも、キャリッジの記録走査中にはキャリッジへのねじり力が作用しないようにすることで記録位置精度の向上及び耐久性の向上を図るインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の記録装置は、記録ヘッドの吐出回復処理を行う回復処理部と、記録ヘッドを搭載して、記録走査範囲と、前記回復処理部と対向する回復処理位置と、に移動するためのキャリッジと、前記キャリッジの移動をガイドするガイド手段と、前記キャリッジに前記ガイド手段を間にして対向配置された位置決め部材及び圧接部材と、を備え、前記回復処理位置では前記圧接部材が前記ガイド手段と当接することにより記録ヘッドの前記回復処理部への当接圧を生み出し、前記記録走査範囲では前記圧接部材と前記ガイド手段とは当接しないことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、キャリッジは、位置決め部材と圧接部材とでガイド手段を間に位置させてガイド手段に沿って往復走査される。ここで、圧接部材は、キャリッジの往復走査領域内の所定領域を除く領域ではガイド手段に圧接されないので、記録走査中のキャリッジの摺動負荷が小さくなる。その結果、キャリッジをねじるような力は作用せず、スムーズなキャリッジ走査が可能となる。一方、キャリッジの往復走査領域内の所定領域では、圧接部材はガイド手段に圧接されるので、例えば、キャリッジを回動させてキャップ手段に記録ヘッドをキャップさせるための十分な付勢力が得られる。
【0014】
また、本発明の記録装置は、前記ガイド手段とともに前記キャリッジを支持して前記往復走査方向にガイドする第2のガイド手段を有し、前記キャリッジが、前記第2のガイド手段を中心に回動可能に設けられているものであってもよい。この場合、位置決め部材が、キャリッジ及び記録ヘッドの自重によりガイド手段に当接される構成とすることで、ガイド手段に対するキャリッジの位置決めが簡単な構成でなされる。また、ガイド手段を板状のレールとし、第2のガイド手段を軸とすることで、簡単かつコンパクトな装置構成となる。
【0015】
さらに本発明の記録装置は、前記位置決め部材と前記圧接部材との間隔を両者の対向方向での前記ガイド手段の厚みよりも大きくする規制手段を有し、前記ガイド手段を前記一端部において前記圧接部材に向けて曲げた構成としてもよい。これによれば、位置決め部材と圧接部材との間隔が規制手段により規制されるので、キャリッジの記録走査中は、ガイド手段に圧接部材の付勢力が作用することはない。一方、キャリッジ移動領域内の所定領域に対応するガイド手段の部分においては、そのガイド手段は圧接部材に向けて曲げられているので、圧接部材の付勢力がガイド手段に作用する。
【0016】
この場合、位置決め部材と圧接部材とを、両者の対向方向およびキャリッジの往復走査方向に垂直な方向に対して異なる位置でガイド手段に当接するように配置し、キャリッジ移動領域内の所定領域に対応するガイド手段の部分を、位置決め部材が当接する部分で切り欠くことで、記録ヘッドのキャップの際には、ガイド手段には位置決め部材は当接せず圧接部材のみが当接する。その結果、圧接部材の付勢力がガイド手段に確実に作用し、良好なキャップがなされる。
【0017】
さらに、前記位置決め部材は、前記キャリッジに回動可能に支持され、かつ、それぞれ回動中心からの距離が異なり前記位置決め部材の回動方向位置に応じて前記ガイド手段に当接される複数の摺動面を有するものとすることもできる。これによれば、位置決め部材を回動させて、ガイド手段と当接する摺動面を変えることにより、ガイド手段に対するキャリッジの姿勢が変化するので、被記録媒体の厚みに応じて記録ヘッドの位置を変えることが可能となる。この場合、前記規制手段を、各摺動面からの距離が等しい位置に形成された、圧接部材のガイド手段に圧接する部位と異なる部位に当接する面で構成することで、位置決めに関する寸法部分が少なくなるので、ガイド手段と圧接部材とのギャップの細かい管理が可能となる。さらに、前記面を、各摺動面のうち任意の摺動面がガイド手段と当接しているときには圧接部材とは当接しないように形成することで、記録ヘッドの重量が通常より軽い場合など、ガイド手段に対するキャリッジの位置決めが不安定なときには、位置決め部材を回動させ前記任意の摺動面をガイド手段に対向させる。これにより、印字走査中でも圧接部材の付勢力がガイド手段に作用し、ガイド手段に対するキャリッジの位置が安定する。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の記録装置の第1の実施形態の斜視図である。また、図2は、図1に示した記録装置の正面図であり、図3は、図1に示した記録装置の構成断面図である。
【0020】
本実施形態の記録装置はシリアルタイプのインクジェット記録装置であり、図1〜図3に示すように、記録ヘッド7を着脱自在に搭載するキャリッジ部5と、被記録材であるシート材Pを搬送する給紙部2、送紙部3および排紙部4と、キャリッジ部5の記録ヘッド7のインク吐出性能を維持・回復するための回復処理部7とで構成されている。以下に、これら各部について図1〜図3を参照して概略を説明する。
【0021】
(A)給紙部
給紙部2は、シート材Pを積載する圧板21とシート材Pを給紙する給送回転体22とがベース20に取り付けられる構成となっている。圧板21には可動サイドガイド23が被記録材の幅方向に移動可能に設けられて、シート材Pの積載位置を規制している。圧板21はベース20に結合された回転軸を中心に回転可能で、圧板バネ24により給送回転体22に付勢される。圧板バネ24による圧板21と給送回転体22との当接は、リリースカム29により解除可能である。給送回転体22と対向する圧板21の部位には、シート材Pの重送を防止するための、人工皮等の摩擦係数の大きい材質からなる分離パッド25が設けられている。さらに、ベース20には、シート材Pの下端の角部を覆い、シート材Pを一枚ずつ分離するための分離爪26が設けられている。また、厚紙等、分離爪26が使えないものものを分離するために、土手部27がベース20に一体成形されており、普通紙ポジションでは分離爪26を作用させ、厚紙ポジションでは分離爪26を作用させないように切り換えるための切り替えレバー28が設けられている。
【0022】
上記構成において、待機状態ではリリースカム29が圧板21を所定位置まで押し下げている。これにより、圧板21と給送回転体22の当接は解除される。この状態で、搬送ローラー36の回転による駆動力が、ギア等により給送回転体22及びリリースカム29に伝達されると、リリースカム29は圧板21から離れるので圧板21は上昇し、給送回転体22とシート材Pが当接する。そして、給送回転体22の回転に伴いシート材Pはピックアップされ給紙を開始し、分離爪26によって一枚ずつ分離されて送紙部3に送られる。給送回転体22及びリリースカム29はシート材Pを送紙部3に送り込むまで回転し、再び記録シートPと給送回転体22との当接を解除した待機状態となって搬送ローラー36からの駆動力が切られる。
【0023】
(B)送紙部
送紙部3は、シート材Pを搬送する搬送ローラ36と、シート材Pの先端及び後端を検出するPEセンサー32とを有している。搬送ローラー36には、それに従動するピンチローラー37が当接して設けられている。ピンチローラー37はピンチローラーガイド30に保持され、ピンチロラーバネ(不図示)の付勢力でピンチローラー37を搬送ローラー36に圧接することで、シート材Pの搬送力を生み出している。更に、シート材Pが搬送されてくる送紙部3の入口には、シート材Pをガイドする上ガイド33及びプラテン34が配設されている。
【0024】
また、上ガイド33にはシートPの先端、後端検出をPEセンサー32に伝えるPEセンサーレバー35が設けられている。後述するキャリッジ部5は、搬送ローラー36のシート材搬送方向における下流側に配置され、このキャリッジ部5には、画像情報に基づいてインクを吐出する記録ヘッド7が着脱自在に装着される。
【0025】
上記構成において、送紙部3に送られたシート材Pは、プラテン34、ピンチローラーガイド30及び上ガイド33に案内されて、搬送ローラー36とピンチローラー37とのローラー対に送られる。この時、PEセンサーレバー35が搬送されてきたシート材Pの先端を検知して、これによりシート材Pの印宇位置を求めている。また、シート材Pは不図示のLFモーターによりローラー対36、37が回転することでプラテン34上を搬送される。
【0026】
なお、本実施例の記録ヘッド7は、インクタンクと一体に構成された交換容易なインクジェット記録ヘッドが用いられているが、記録ヘッド部とインクタンク部とが別体の形態、あるいはキャリッジには記録ヘッド部のみを搭載してインクタンクはキャリッジには搭載しない(即ち、装置本体筐体内の適切な位置に搭載する)形態であってもよい。この記録ヘッド7は、ヒータ等によりインクに熱を与えることが可能となっている。そして、この熱によりインクは膜沸騰し、この膜沸騰による気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化によって記録ヘッド7からインクが吐出されてシート材P上に画像が形成される。また、記録ヘッド7は、ピエゾ等の電気・機械変換体を備え、その変換体の発するエネルギーを用いてインクを吐出するものであってもよい。
【0027】
上記構成において、シート材Pに画像形成する時は、画像形成する行位置(シート材Pの搬送方向の位置)にローラー対36、37がシート材Pを搬送すると共にキャリッジモーター80によりキャリッジ50を画像形成する列位置(シート材Pの搬送方向と垂直な位置)に移動させて、記録ヘッド7を画像形成位置に対向させる。その後、電気基板9からの信号により記録ヘッド7からシート材Pに向けてインクが吐出されて画像が形成される。
【0028】
(C)排紙部
排紙部4では、伝達ローラ40が搬送ローラー36に当接し、さらに、伝達ローラ40が排紙ローラー41と当接して設けられいる。したがって、搬送ローラー36の駆動力が伝達ローラー40を介して排紙ローラー41に伝達される。また、排紙ローラー41に従動して回転可能な拍車42が排紙ローラー41に当接されている。以上の構成によって、キャリッジ部5で画像形成されたシート材Pは、排紙ローラー41と拍車42とのニップに挟まれ、搬送されて不図示の排紙トレー等に排出される。
【0029】
(D)回復処理部
回復処理部6は、記録ヘッド7の吐出回復処理を行うポンプ60と、非記録時(非記録動作時)に、記録ヘッド7のインク吐出口内インクの乾燥を抑えたり、記録ヘッド7を保護したり、記録ヘッド内の増粘インク等を記録ヘッド外へ除去するために吸引するために記録ヘッド7をキャッピングするキャップ61と、搬送ローラー36からの駆動力を給紙部2およびポンプ60に切り換える駆動切り替えアーム62とから構成されている。駆動切り替えアーム62は、給紙または記録ヘッド7の吐出回復処理以外の時は、搬送ローラー36の軸心を中心に回転する遊星ギア(不図示)を所定位置に固定しているので、給紙部2およびポンプ60に搬送ローラ36の駆動力は伝達されない。後述するキャリッジ50が移動することで、駆動切り替えアーム62を図1の矢印A方向に移動させると、遊星ギアがフリーになるので、搬送ローラー36の正転、逆転に応じて遊星ギアが移動し、搬送ローラー36が正転したときは給紙部2に駆動力が伝達され、逆転したときはポンプ60に駆動力が伝達されるようになっている。
【0030】
(E)キャリッジ部
キャリッジ部5は、記録ヘッド7が着脱自在に装着されるキャリッジ50を有している。キャリッジ50は、シャーシ8に互いに平行に取り付けられたガイド軸81およびガイドレール82に、シート材Pの搬送方向に対して直角方向に摺動自在に嵌合される。キャリッジ50は、シャーシ8に固定されたキャリッジモータ80の出力軸に固着されたプーリ801と回転自在に軸支されたアイドルプーリ84とに掛け回されたタイミングベルト83の一部位に結合されており、キャリッジモータ80の駆動力により往復移動する構成となっている。さらに、キャリッジ50には、電気基板9から記録ヘッド7に電気信号を伝えるためのフレキシブル基板56を備えている。
【0031】
記録ヘッド7は、図14に示すように、インクを吐出するノズル部70と、ノズル部70に供給するインクを保持するインクタンク73とが一体となったカートリッジタイプのものである。ノズル部70およびインクタンク73は、それぞれベースプレート72に固定されている。尚、記録ヘッド7の詳細な構成については、適宜説明していく。
【0032】
上記構成において、シート材Pに画像形成する時は、画像形成する行位置(シート材Pの搬送方向の位置)に搬送ローラー36およびピンチローラ37がシート材Pを搬送すると共に、キャリッジモーター80によりキャリッジ50を画像形成する列位置(シート材Pの搬送方向と垂直な位置)に移動させて、記録ヘッド7を画像形成位置に対向させる。その後、電気基板9からの信号により記録ヘッド7からシート材Pに向けてインクが吐出されて画像が形成される。
【0033】
次にキャリッジ部5の主要各部の詳細について述ベる。
【0034】
キャリッジ部5は、キャリッジ50に各部品が取り付けられてユニットを形成している。図4にキャリッジ部5の正面図、図5にキャリッジ部5の平面図、図6にキャリッジ部5のコンタクト部等の構成図、図7に記録ヘッド7の脱着機構の主要部であるヘッドホルダー51の平面図(a)および正面図(b)を示す。
【0035】
図4〜図7に示すように、キャリッジ50は、記録ヘッド7を保持するヘッドホルダー51を有する。ヘッドホルダー51は、キャリッジ50上に設けられたガイド501に沿って左右にスライドするように構成されている。ヘッドホルダー51には、記録ヘッド7をガイドするガイド部511と、キャリッジ50に垂直に立てられた側板502のコンタクト面503および3つの位置決め面504に記録ヘッド7を押し付けるための押し圧部512が設けられている。キャリッジの側板502の位置決め面は3点ある。記録ヘッド7のノズル部70近傍のベースプレート72上に2点、記録ヘッド7のインクタンク73の上方に1点が対応するように構成されている。記録ヘッド7とキャリッジ50のコンタクト面503は、3つの位置決め面504が形成する3角形の内部に位置するように構成されている。ヘッドホルダー51の押し圧部512の押し位置も、この3角形の内部にある。
【0036】
また、ヘッドホルダー51の押圧部512の対向位置にガイドアーム513が設けられており、記録ヘッド7をコンタクト面503から離脱する際にはこのガイドアーム513が記録ヘッド7に作用する。キャリッジ50の側板502にはヘッド7脱着時のガイドを兼ねるリブ509が設けられ、後述のフレキシブル基板56のコンタクト部561等の保護、遮蔽を行っている。
【0037】
記録ヘッド7には、図14に示すように、インクタンク73の側面にガイド74が設けられており、前記ガイドアーム513の上面に沿って装着される。そして、記録ヘッド7が装着される所定位置において、記録ヘッド7のガイド74に凹部75、そしてヘッドホルダー51の対応する位置に規制手段としての凸部514が設けられている。さらに、記録ヘッド7の底面には凸部76が、ヘッドホルダー51の対応する受け部には凸部76に対応した凹部515が設けられている。これによりヘッド7を装着する際にノズル部70をプラテン34等に当てることがなく、記録ヘッド7にダメージを与えることがない。そして、装着時のクリック感が得られ、装着感が向上する。また、ヘッドホルダー51の凸部514の引っ掛かりにより、記録ヘッド7の脱着時に記録ヘッド7が手前側に落下したり、装着後の位置ずれ等の不安定感をなくすことができる。
【0038】
フックレバー53は、キャリッジ50の側板502に回転可能に取り付けられている。フックレバー53の回転中心にはコンタクトバネ54が設けられ、フックレバー53を図3に示した矢印方向へ付勢している。フックカバー55はフックレバー53を被うように取り付けられ、フックレバー53がキャリッジ50から抜けないように保持している。図7に示すように、フックレバー53とヘッドホルダー51には互いに当接するカム516、531をそれぞれ有しており、フックレバー53の回転によりヘッドホルダー51が左右方向に移動するように構成されている。また、前記コンタクトバネ54の付勢力はフックレバー53を介して、ヘッドホルダー51の記録ヘッド7の押圧力になっている。
【0039】
図6に示すように、キャリッジ50の側板502には記録ヘッド7の位置決めを行うための2つの嵌合ピン505a,505bが、記録ヘッド7のベースプレート72の嵌合穴77a,77b(図14参照)に対応して設けられている。記録ヘッド7のベースプレート72は記録ヘッド7の駆動からキャリッジ部5の走査方向に対して約1°〜約4°の角度で傾けた構成となる。この傾いた嵌合穴77a,77bに対応するために、一方の嵌合穴77aを角穴にし、それに対応するキャリッジ50側の嵌合ピン505aを、図8(b)に示すように、一部円柱形状505dを有した角ピンとした。さらに、他方の嵌合穴77bを丸穴とし、それに対応するキャリッジ側の嵌合ピン505bを、図8(a)に示すようにキャリッジ50の型構成上アンダーカットとなる部分を取り除き、キャリッジ50の位置決め面504に記録ヘッド7が突き当てられる位置(ヘッドセット位置)での嵌合が取れるようにした。このようにすることで複雑な型構造を必要とせずに、傾いたベースプレート72に対しても正確かつスムーズな記録ヘッド7の位置決めを行うことができる。
【0040】
さらに、キャリッジ50の側板502に設けられたコンタクト面503(図4参照)上には、記録ヘッド7と電気的なコンタクトを取る為にゴム硬度30°〜50°のシリコンゴム等の弾性体からなるラバーパッド57設けられている。そしてその上に、フレキシブル基板56のコンタクト部561が位置している。ラバーパッド57、フレキシブル基板56は共に、キャリッジ50の側板502に設けられた位置決めピン506により位置決めされている。フレキシブル基板56の位置決め部のコンタクト部561の逆側にはスリット563が設けられておりフレキシブル基板56の組立上の変形等の影響がコンタクト部561に及ばないように構成されている。
【0041】
フレキシブル基板56のコンタクト部561は、図9の拡大図に示すように、先端部562が記録ヘッド7のベースプレート72の形状に合わせて細くなり、端部に引っ掛け部562aが設けられている。このように、コンタクト部561を三角形状にし、コンタクトパッド数を先端ほど減らすことで信号線のフォーミングが容易になり、高密度化を行うことができる。さらに、フレキシブル基板56の先端部562の処理が容易になる。
【0042】
キャリッジ50の側板502には、前記フレキシブル基板56の先端部562を挿入するスリット穴507が設けられている。このスリット穴507にフレキシブル基板56の先端部562を挿入する際は、図9(b)に示すように、フレキシブル基板56の先端部562を反らせてスリット穴507に挿入させる。先端部562がスリット穴507を通過すると、この先端部562は図9(c)に示すように真っ直ぐになり、スリット穴507に引っ掛かるために抜けることはない。この構成によると、先端部562がフリーであり、フレキシブル基板56のコンタクト部561が剛性を持たないので、記録ヘッド7のコンタクト面78(図14(d)参照)と良好なコンタクトを行うことができる。ここで、記録ヘッド7を装着すると、前記キャリッジ50のコンタクト面503(図4参照)が記録ヘッド7のベースプレート72の切り欠き部79(図14(d)参照)の中に入り込み、切り欠き部79の内側に形成された基板上のコンタクト面78と接点する。
【0043】
フレキシブル基板56はキャリッジ50の側板502に沿って引き回し、垂直に折られてベースカバー52によりキャリッジ50に固定されている。この時、フレキシブル基板56には仮止め用凸部563(図4参照)が設けられており、凸部563をキャリッジ50に止めておくことでフレキシブル基板56を固定できるので、ベースカバー52を取り付ける際に効率良く組み立てを行うことができる。さらに、ベースカバー52には前記ラバーパッド57およびフレキシブル基板56が、キャリッジ50上のピン506から抜けないようにするために、押え部521が設けられている。
【0044】
また、記録ヘッド7には前記位置決めピン506およびベースカバー52の押え部521の出っ張り分を逃げるための凹部731(図14(d)参照)が設けられている。したがって、位置決めピン506の長さ、ベースカバー52の押え部502の肉厚を稼げるので、しっかりとしたラバーパッド57およびフレキシブル基板56の位置決め、抜け防止が可能となる。フレキシブル基板56はフレキ固定板85(図2参照)によりシャーシ8に固定され、キャリッジ部5の位置に応じて、その曲率を変化させ、キャリッジ部5の動きに対応して、電気基板9からのヘッド駆動信号を記録ヘッド7に伝えている。
【0045】
以上の構成によって、記録ヘッド7のキャリッジ部5への脱着、保持、位置決め、電気的コンタクト等が容易に行える。なお、記録ヘッド7を装着する際は、フックレバー53を図4(a)に示すように上方向に上げてヘッドホルダー51を左側に寄せて記録ヘッド7が装着できるようにする。この状態で、記録ヘッド7を装着し、フックレバー53を下方向に回転させると、図4(b)に示すようにヘッドホルダー51が記録ヘッド7と共に右側に移動し、記録ヘッド7の位置決め、電気的コンタクト等が行われる。この状態で、シート材Pに画像形成が可能となる。さらに、記録ヘッド7をキャリッジ部5から外すときは、フックレバー53を上方向に上げてヘッドホルダー51を左側に移動させると、ヘッドホルダー51のガイドアーム513が記録ヘッド7を左側に押し付けるので、キャリッジ部5から記録ヘッド7が外される。
【0046】
キャリッジ50の上部には、記録シートPの厚みに応じて記録ヘッド7とプラテン34(図1〜図3参照)とのギャップを調整するための紙間調整部58が設けられている。紙間調整部58は、図5に示すように、調整レバー581、圧接レバー582、圧接バネ583、トップカバー584から構成されている。
【0047】
図10に、調整レバー581および圧接レバー582のガイドレール82に対する位置関係を側方から見た断面図を示す。以下、図5及び図10を参照して、紙間調整部58について詳しく説明する。
【0048】
調整レバー581は下端面にピン581bを有し、そのピン581bがキャリッジ50に設けられた穴に挿入されて回転可能に構成されている。調整レバー581はさらに、調整レバー581の回転中心Oからの距離が紙間距離ポジション数に応じて異なる多角柱型の摺動面585を有している。圧接レバー582はキャリッジ50に設けられたピンを中心に回転可能であり、圧接バネ583によって、調整レバー581の摺動面585と対向する先端部を摺動面585に向けて付勢されている。キャリッジ50はガイド軸81を中心に回転可能であり、摺動面585はキャリッジ50の自重によりガイドレール82に当接する構成となっている。したがって、調整レバー581の摺動面585がキャリッジ50の回転方向の位置決め部になっている。
【0049】
調整レバー581の摺動面585の根元には、摺動面585のそれぞれのポジションからの距離が均等なストッパー部581aが設けられている。つまり、図5において、摺動面585のそれぞれのポジションでの、摺動面585からストッパー部581aの端面までの距離A,B,Cはいずれも等しい。これに対応して、圧接レバー582の下端部には、前記ストッパー部581aに当接する当接部582aが設けられている。キャリッジ50が記録走査を行う範囲では、当接部588がストッパー部587に当っており、圧接レバー582のガイド面582bはガイドレール82と約0.3mm〜1mmのギャップを有している。圧接レバー582のガイド面582bは、調整レバー581の摺動面585に対してキャリッジ50の走査方向と垂直な方向に約3mm〜10mm程度ずらした位置に設けられ、本実施形態では、図10に示すように、調整レバー581の摺動面585はガイドレール82の下部に当接し、圧接レバー582のガイド面はガイドレール82の上部に位置している。
【0050】
以上説明したように、キャリッジ5の記録走査範囲では、キャリッジ50および記録ヘッド7の自重により調整レバー581の摺動面585がガイドレール82に当接し、これによりキャリッジ50の位置決めが行われる。しかも、圧接レバー582の当接部582aが調整レバー581のストッパー部581aに当たるので圧接レバー582によるガイドレール82への押圧力は作用しない。従って、キャリッジ50の摺動負荷が小さく設定でき、しかも、キャリッジ50をねじるような力(図15のガイド1081と摺動面1585との接触部を回転中心として矢印方向へキャリッジを回転させるような力)はキャリッジ50に作用せず、スムーズなキャリッジ走査が可能となる。また、キャリッジ50の摺動負荷が小さくなることから、キャリッジ50の往復走査に関する機構の耐久性も向上する。更に、負荷トルクが小さくなることから、キャリッジ50の高速駆動化、キャリッジモーター等の小型化、低コスト化等を行うことが可能となる。
【0051】
一方、記録ヘッド7の吐出回復処理を行う際には、キャリッジ50は、回復処理部6(図1参照)と対向する位置(回復処理位置)に移動される。回復処理部6は、キャリッジ50の全走査範囲の一端部である記録走査範囲外に位置している。以下に、回復処理位置でのキャリッジ50の状態について、図11及び図12を参照して説明する。図11は回復処理位置におけるキャリッジの正面図であり、図12は回復処理位置におけるキャリッジの平面図およびカム軸の動きを説明する図である。
【0052】
図11及び図12に示すように、ガイドレール82は、回復処理部6(図1参照)側の一端部が手前(圧接レバー582側)に曲げられており、かつ、その曲げられた部分の、調整レバー581の摺動面585と対向する部位は切り欠かれている。また、ガイドレール82の延長上には山形のカム部861が形成されたキャップガイド86(図1及び図2にも示す)が設けられており、キャリッジ50の上端面には、キャップガイド86のカム部861に係合するカム軸5011が設けられている。
【0053】
キャリッジ50が回復処理位置に移動してくると、圧接レバー582のガイド面582bがガイドレール82に押圧され、圧接レバー582が回動する。これにより、調整レバー581のストッパー部581aと圧接レバー582の当接部582aとが離間する。この位置では、ガイドレール82の下側が切り欠かれているので調整レバー581の摺動面585はガイドレール82には当接せず、更に、圧接レバー582のガイド面582bは圧接バネ583によりガイドレール82に付勢されているので、キャリッジに搭載された記録ヘッド7をガイド軸81を中心に回動変位させて回復処理部6のキャップ61に当接させることができる。
【0054】
つまり、キャリッジ50が回復処理位置に移動し、記録ヘッド7をキャップ61に当接する場合、図12(b)に示すようにカム軸5011がカム部861に沿って移動することで、キャリッジ50が一旦上方へ変位するようにガイド軸81を中心にキャップ当接時とは逆方向に回動させられた後、今度はキャップ61の上方から下方へ回動して記録ヘッド7とキャップ61との当接が行われる。このとき、ガイドレール82の下側(摺動面と接触するガイドレールの部位)が切り欠かれており、圧接レバー582のガイド面582b以外はガイドレール82には当接しない。その結果、圧接レバー582による付勢力が確実にガイドレール82に作用し、これによってキャリッジ50は記録ヘッド7のキャップ61への当接圧を生み出している。
【0055】
調整レバー581の摺動面585を変えることで、キャリッジ50がガイド軸81を中心に回転するので、紙間距離を変えることができる。トップカバー584はキャリッジ50に両側の爪で固定され、調整レバー581、圧接レバー582、等を保持している。更に、調整レバー581のレバー先端部は弾性を有し、その下端面に形成された凸部を、紙間距離ポジションに応じてトップカバー584に形成された溝586(図4参照)に嵌合させて調整レバー581を固定し、所定距離の紙間を形成している。
【0056】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、記録走査中は、圧接レバー582はガイドレール82に対して常にギャップGを有する構成としたが、図13に示すように、調整レバー581の位置によっては圧接レバー582がガイドレール82に付勢するような構成としてもよい。
【0057】
調整レバー581の摺動面585の根元には、ストッパー部581aが形成されている。ストッパー部581aの端面は、調整レバー581の先端部が図示中央部および左端に位置しているときに圧接レバー582の当接部582aと対向する部位の摺動面581aとの距離B,Cが第1の実施形態と同様になるように形成されており、圧接レバー582のガイド面582bは、ガイドレール82と0.3mm〜1mmのギャップを有する。一方、調整レバー581の先端部が図に示すように右端に位置しているときに圧接レバー581の当接部582aと対向する部位の摺動面585との距離A’は、上記距離B,Cよりも少なくとも上記ギャップ分だけ小さい。したがって、調整レバー581がこの位置にあるときには、圧接レバー582の当接部582aと調整レバー581のストッパー部581aとは当接せず、記録走査中でも圧接レバー582はガイドレール82に付勢される。その他の構成は第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0058】
例えば、重量の軽い記録ヘッドをキャリッジ50に搭載した場合、キャリッジ50及び記録ヘッドの自重だけでは、記録走査中の、ガイドレール82に対するキャリッジ50の位置決めが不安定になってしまう。そこで、本実施形態のように、調整レバー581の位置によっては圧接レバー582の付勢力がガイドレールに作用する構造とすることで、重量の軽い記録ヘッドに対しては圧接レバー582の付勢力をガイドレール82に作用させ、キャリッジ50のプンリト走査中のガイドレール82に対する安定した位置決めが達成される。なお、この場合、第1の実施形態に比べてキャリッジ50の摺動負荷は大きくなるが、重量の軽い記録ヘッドに対して実施されるので、摺動負荷の増加はそれほど大きくはない。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の記録装置は、キャリッジに設けられている圧接部材が、キャリッジの往復走査領域の所定領域を除く範囲ではガイド手段に圧接されないので、スムーズなキャリッジ走査が可能となり、ドットの小径化、多階調化等の画質の向上に対応するための記録精度を向上させることができるとともに、耐久性を向上させることができる。一方、キャリッジの往復走査領域の所定領域では圧接部材はガイド手段に圧接されるので、この付勢力によりキャリッジをガイド手段に対して変位させることができる。これにより、所定領域に回復処理部を配したインクジェット記録装置においては、キャップ手段により記録ヘッドを覆う(キャップする)ための十分な付勢力を得ることができる。さらに、キャリッジの往復走査時の負荷が小さくなることから、キャリッジ駆動の高速化、キャリッジの駆動手段の小型化が可能となる。
【0060】
また、キャリッジの往復走査をガイドする第2のガイド手段をさらに有し、キャリッジを第2のガイド手段を中心に回動可能に設けるとともに、位置決め部材を、キャリッジおよび記録ヘッドの自重でガイド手段に当接させることで、ガイド手段に対するキャリッジの位置決めを簡単な構成で実施することができる。また、ガイド手段を板状のレールとし、第2のガイド手段を軸とすることで、装置構成を簡単かつコンパクトにすることができる。
【0061】
さらに、位置決め部材と圧接部材との間隔を両者の対向方向でのガイド手段の厚みよりも大きくする規制手段を有し、ガイド手段を一端部において圧接部材に向けて曲げた構成とすることで、上記の、キャリッジの往復走査範囲の一端部を除く部位ではガイド手段に付勢されないが、一端部ではガイド手段に付勢される圧接部材の構成を簡単に実現することができる。
【0062】
この場合、位置決め部材と圧接部材とを、両者の対向方向およびキャリッジの往復走査方向に垂直な方向に対して異なる位置でガイド手段に当接するように配置し、キャリッジの移動領域内の所定領域に対応するガイド手段を、位置決め部材が当接する部分で切り欠くことで、記録ヘッドのキャップ時には圧接部材の付勢力がガイド手段に確実に作用し、良好なキャップを行うことができる。
【0063】
更に、位置決め部材をキャリッジに回動可能に支持し、位置決め部材が、それぞれ回動中心からの距離が異なり、位置決め部材の回動方向位置に応じてガイド手段に当接される複数の摺動面を有するものとすることで、被記録媒体の厚みに応じて記録ヘッドの位置を変えることができる。この場合、規制手段を、各摺動面からの距離が等しい位置に形成された、圧接部材のガイド手段に圧接する部位と異なる部位に当接する面で構成することで、ガイド手段と圧接部材とのギャップの細かい管理が可能となる。さらに、前記面を、各摺動面のうち任意の摺動面がガイド手段と当接しているときには圧接部材とは当接しないように形成することで、重量が異なる記録ヘッドをに対しての、記録走査中におけるガイド手段に対するキャリッジの安定した位置決めを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置の第1の実施形態の斜視図である。
【図2】図1に示した記録装置の正面図である。
【図3】図1に示した記録装置の構成断面図である。
【図4】図1に示した記録装置のキャリッジ部の正面図である。
【図5】図1に示した記録装置のキャリッジ部の平面図である。
【図6】図1に示した記録装置のキャリッジ部のコンタクト部等の構成図である。
【図7】図1に示した記録装置のキャリッジ部の、記録ヘッドの脱着機構の主要部の構成図である。
【図8】図6に示したキャリッジ部の嵌合ピンの拡大図である。
【図9】図6に示したキャリッジ部のフレキシブル基板の先端部の組み込み状態を説明する図である。
【図10】図5に示した紙間調整部の調整レバーおよび圧接レバーのガイドレールに対する位置関係を側方から見た断面図である。
【図11】回復処理位置におけるキャリッジの正面図である。
【図12】回復処理位置におけるキャリッジの平面図およびカム軸の動きを説明する図である。
【図13】本発明の記録装置の第2の実施形態の、キャリッジ部の平面図である。
【図14】記録ヘッドの正面図、底面図および両側面図である。
【図15】従来の記録装置のキャリッジ部の平面図である。
【符号の説明】
2 給紙部
3 送紙部
4 排紙部
5 キャリッジ部
6 回復処理部
7 記録ヘッド
50 キャリッジ
51 ヘッドホルダー
60 ポンプ
61 キャップ
70 ノズル部
72 ベースプレート
73 インクタンク
80 キャリッジモータ
81 ガイド軸
82 ガイドレール
83 タイミングベルト
84 アイドルプーリ
86 キャップガイド
581 調整レバー
581a ストッパー部
581b ピン
582 圧接レバー
582a 当接部
582b ガイド面
583 圧接バネ
584 トップカバー
585 摺動面
801 プーリ
861 カム部
5011 カム軸

Claims (10)

  1. 記録ヘッドの吐出回復処理を行う回復処理部と、
    記録ヘッドを搭載して、記録走査範囲と、前記回復処理部と対向する回復処理位置と、に移動するためのキャリッジと、
    前記キャリッジの移動をガイドするガイド手段と、
    前記キャリッジに前記ガイド手段を間にして対向配置された位置決め部材及び圧接部材と、
    を備え、
    前記回復処理位置では前記圧接部材が前記ガイド手段と当接することにより記録ヘッドの前記回復処理部への当接圧を生み出し、前記記録走査範囲では前記圧接部材と前記ガイド手段とは当接しないことを特徴とする記録装置。
  2. 前記ガイド手段とともに前記キャリッジの移動をガイドする第2のガイド手段を有し、前記キャリッジは前記第2のガイド手段を中心にして回動可能に設けられている請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記位置決め部材は、前記キャリッジおよび前記記録ヘッドの自重により前記ガイド手段に当接される請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記ガイド手段は板状のレールであり、前記第2のガイド手段は軸である請求項2または3に記載の記録装置。
  5. 前記位置決め部材と前記圧接部材との間隔を両者の対向方向での前記ガイド手段の厚みよりも大きくする規制手段を有し、前記ガイド手段は一端部において前記圧接部材側に曲げられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記位置決め部材と前記圧接部材とは、前記キャリッジの移動方向および前記位置決め部材と前記圧接部材との対向方向に垂直な方向に対して異なる位置で前記ガイド手段に当接するように配置され、前記ガイド手段は前記一端部において前記位置決め部材が当接する部分が切り欠かれている請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記位置決め部材は前記キャリッジに回動可能に支持され、かつ、それぞれ回動中心からの距離が異なり前記位置決め部材の回動方向位置に応じて前記ガイド手段に当接される複数の摺動面を有する請求項5または6に記載の記録装置。
  8. 前記規制手段は、前記各摺動面からの距離が等しい位置に形成された、前記圧接部材の前記ガイド手段に圧接される部位と異なる部位に当接する面で構成される請求項7に記載の記録装置。
  9. 前記面は、前記各摺動面のうちの任意の摺動面からの距離が、前記任意の摺動面が前記ガイド手段と当接しているときに前記圧接部材とは当接しない位置に形成されている請求項8に記載の記録装置。
  10. 前記回復処理位置には記録ヘッドの有するインク吐出口を覆うためのキャップが設けられている請求項1乃至9のいずれかに記載の記録装置。
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