JP3816861B2 - 傘脱水機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、傘に付着した水分を脱水する傘脱水機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の傘脱水機は、本体ケースに設けられた傘差込口の口縁と奥側とに環状の送風ノズルが設けられ、傘の差込み方向に向かって斜めに送風ノズルから放射状の空気流が吹出されるようになっており、濡れた傘を折畳んだ状態で傘差込口から差込むと、口元の送風ノズルから吹出される空気流が傘に当り跳ね返り、吹出し気流と衝突して乱流を生じ、傘の襞部分を揺さぶり傘布に付着した水分を揺さぶりながら空気流によって払拭していき、傘の差込み深さが増すに連れ奥側の送風ノズルにより同様の作用を受け傘布の水分を除去するものである。
【0003】
【特許文献1】
特開2000―111250号公報(第3−4頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような傘脱水機は、環状の送風ノズルによって差し込まれた傘に空気を吹き付けているので、傘に付着した水分を除去するには、ゆっくり差し込んだり何回も挿し込んだりしなければならず、脱水処理に時間がかかるという問題点があった。
【0005】
この発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたものであり、短時間で傘に付着した水分を除去することができる脱水機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
箱体と、送風機と、箱体内に設けられ、閉じられた状態の傘を収納する空間と、箱体内に設けられ、傘が収納された場合の傘の親骨と親骨の間の生地の折り目を捲る傘生地捲り手段と、箱体内に設けられ、送風機から送風される空気を傘に向けて噴出する空気流噴出手段とを有する。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における傘脱水機の斜視図、図2は、この発明の実施の形態1における傘脱水機のA−A線での縦断面図である。図1において、箱体である傘脱水機1は、外観上大きく分けて、傘2を挿入するための約φ100mmから約φ120mmの直径の開口部3が設けられた天面4を備えていてこの開口部3から挿入された傘2を収納するとともに、この傘2に風を吹き付けて表面に付着する水分を除去する空気流噴出手段を備える空気流噴出手段収納部(傘収納部)5と、空気流噴出手段収納部5の下方に設けられていて取り込んだ空気を空気流噴出手段収納部5の空気流噴出手段に送るための送風手段を備える送風手段収納部6とを有している。これら空気流噴出手段収納部5の外殻と送風手段収納部6の外殻との連結はネジにより行われる(図2参照)。なお、開口部3の内側の面は、撥水処理加工が施されている。
【0008】
次に、この発明における傘脱水機1の内部構造について、図2の傘脱水機の縦断面図をもとに詳述する。図中、送風手段収納部6内に設けられた送風手段である送風機7が作動することで、最も外側の送風手段収納部の外殻8の内側に外部からの水の侵入を防いで空気を取り入れるために下方に向けて開口するように設けられた取入口9から取り入れられた空気が、この取入口9の上方に設けられた吸込口10から上部に吸音構造体11が設けられた吸込気室12を通って、吸込気室12の下部の隔壁13に設けられたファン吸込口14から送風機7に吸込まれる。
【0009】
この送風機7は、空気の吸込口は吸込気室12と連通するが、これを除く本体は排気室15内に収納され、本体の上部に設けられたパッキン材16と下部に設けられたゴムブッシュ17とにより隔壁13及び送風手段収納部の底面18に防振状態で固定されている。なお、この発明の実施の形態1の傘脱水機1では送風機7を4台使用している。
【0010】
そして、送風機7に吸込まれ排気室15内に吹き出された空気は、排気室15内の静圧を上昇させ、一部は排気室15の内側面19に設けられた孔20より排気空間部21に高い運動エネルギを有する高速の空気流として噴出され、その他の空気の大部分は、排気室15の上部に設けられた吹出口22と下方の一端とが接続された送気パイプ23(傘生地捲り空気流噴出手段)へ送風される。
【0011】
この送気パイプ23は、表面を撥水処理加工された直径φ30mm、厚み0.5mmのステンレス製であり、開口部3の近傍まで伸びる吹出口22と反対側の上方の他端が塞がれており、送気パイプ23を流れる空気は、送気パイプ23の下方の一端と上方の他端との間に設けられた複数の孔24より脱水処理空間部25に高い運動エネルギを有する高速の空気流として噴出される。なお、これら孔24は4本の送気パイプ23を頂点とした四角形のおおよそ中心方向に向かって空気を噴出するようにレーザを使った後加工で設けられており、おおよそ傘2のシャフト26に沿って生地に空気流を当てることができるようになっている。
【0012】
また、送気パイプ23は、送風機1の台数に合わせて4本用いられており、これら4本の送気パイプ23を互いに平行になるように設置してもよいが、排気室15の吹出口22と接続された送気パイプ23の一端同士の間隔を約70mmから90mm(対角線で考えると約100mmから130mm)とし、開口部3近傍の送気パイプ23の他端同士の間隔を約100mmから120mm(対角線で考えると約140mmから170mm)とすると、傘2の石突27の根元から親骨28を通って露先29までとシャフト26との傾きや、折り畳まれた生地の折り目30とシャフト26との傾きと同じような角度となり、さらに脱水効率が向上する。
【0013】
さらに、送気パイプ23の下方の一端から上方の他端の間に設けられた複数の孔24は、下方ほど穴間のピッチが広く、上方になるほどピッチが狭くなっている。また、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24は、高さが1/2ずつずれている。
【0014】
次に、実際に傘2を挿入して脱水する動作に基づいて、この傘脱水機1の各部の働きを説明する。図2に示すように傘脱水機1の上部の開口部3から手元31を持って閉じた傘2を挿入していくと、開口部3の直下に設けられたスカート部32を通って挿入された物体の存在を傘脱水機1内の上部に設けられた第1のセンサ33が検知し、さらに挿入していくと下部に設けられた第2のセンサ34が検知する。これらのセンサの両方が物体を検知した場合に4台の送風機7それぞれに給電され、送風機7が運転し、送風され、傘2の脱水が開始される。
【0015】
ところで、傘2を抜くときに、相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される高速の空気流が衝突すると、開口部3から傘脱水機1の外に向かって気流が発生する。この気流が傘2から吹き飛ばした水滴まで運ぶので、傘脱水機1の使用者や周囲が水浸しになるおそれがある。そのため、前述したように、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24のピッチを1/2ずらすことで、相対する送気パイプ23の孔24から噴出される高速の空気流を上下方向に互い違いになるようにして、傘脱水機1外部へ向かう気流の発生を抑制している。
【0016】
図3は、この発明の実施の形態1における傘脱水機のB−B線での横断面図である。孔24はピッチをずらすことで、高さ方向にだけずらされているので、相対する2本の送気パイプ23からの空気流は上部から見ると同一直線上に見えるが、側方から見ると上下方向に互い違いになっている。
【0017】
このような方法に加えて、相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される高速の空気流の衝突を防ぐ手段としては、水平方向の高速空気流の噴出方向を変更することも考えられる。
【0018】
図4は、この発明の実施の形態1における他の構成の傘脱水機のB−B線での横断面図である。図中、相対する2本の送気パイプ23の中心を結んだ線と孔24aから噴出される高速空気流の成す角θは5〜20度になっている。この場合、4本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される空気流の傾く方向が、それぞれの孔24から見て左前方になっていて、いずれも相対する2本の送気パイプ23の中心を結んだ線と孔24から噴出される高速空気流の成す角θが5〜20度になっている。このようにすることで、水平面上で相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される高速の空気流が衝突するのを防止できる。
【0019】
また、このように4本の送気パイプ23に設けられた孔24から噴出される空気流の傾く方向が、全ての送気パイプ23について、それぞれの孔24から見て左前方になっていると、高速気流を吹きつけることで傘2が一定方向に回転してしまうことがある。図5は、この発明の実施の形態1におけるさらに他の構成の傘脱水機のB−B線での横断面図であるが、このように傘2に対して一方向にだけ空気流が吹き付けられないように、4本の送気パイプ23の孔24から噴出される空気流のうち一部だけ傾く方向をその他のものとは反対向きとなるように孔24bからの空気流の噴出方向を送気パイプ23aの中心から見て右前方となるようにした。
【0020】
これら図3〜図5で示した傘脱水機1では、内部に収納された傘2の隣り合った2本の親骨28の間の生地の折り目(襞)29が、親骨28よりも外側になり、折り目30が送気パイプ23間に挟まれた状態になる。従って、例えば図5の構成を例にとると、送風が開始され、傘2の手元31を持ち、4本の送気パイプ23のうちの1本を送気パイプ23bとし、連続する折り目を順に折り目30a、30b、30cとし、これらの折り目の隣の親骨を親骨28a、28b、28c、28dとした場合、傘2を図に向かって右方向に回すことで送気パイプ23bに折り目30aから折り目30b、折り目30cまでが次々と接触し捲られる。これにより、折り目30aと親骨28a間の生地、折り目30bと親骨28b間の生地、折り目30cと親骨28c間の生地、に次々に送気パイプ23bの孔24からの空気流が当たることになり脱水される。
【0021】
続いて、傘2を図に向かって左方向に回すことで送気パイプ23bに折り目30cから折り目30b、折り目30aまでが次々と接触し捲られる。これにより、折り目30cと親骨28d間の生地、折り目30bと親骨28c間の生地、折り目30aと親骨28b間の生地、に次々に送気パイプ23bの孔24からの空気流が当たることになる。このような作用が4本の送気パイプ23全てで起こるので、傘2全体が脱水される。なお、図では空気流の傾きを極端に表現しているので、一方の生地にしか吹き付けられないように見えるが、実際は前述したように5〜20度程度であり、さらに孔24から噴出した後の空気流は広がるので傘2を回す方向を変えるだけで生地の全ての面に空気流が吹き付けられる。つまり、4本の送気パイプ23は、傘生地捲り手段であるとともに空気流噴出手段である。
【0022】
このような傘2の生地の部分の脱水に加えて、図2を用いて説明したように、送風機7からの空気の一部は排気室15の内側面19に設けられた孔20より排気空間部21に高い運動エネルギを有する高速の空気流として噴出される。傘2を傘脱水機1に充分挿入した場合に、この排気空間部21に石突27が達すことになり、排気室15の内側面19に設けられた孔20からの高速の空気流によって、石突27近傍の水分が脱水されることになる。
【0023】
図6は、この発明の実施の形態1における排気室の部分のC−C線での横断面図である。4個の排気室15は、卍形状に配置され、その中央部の空間が内側面19に囲まれて排気空間部21を形成している。この排気空間部21は前述した送気パイプ23間の距離に合わせて、一片が約70mmから90mm程度となっている。
【0024】
このようにして傘2の脱水が行われるわけであるが、4台もの送風機7を動かすため、運転時に送風機7から騒音が発生する。そのため、前述したように送風手段を装置の下部に設けることで使用者から騒音の発生する送風手段を遠ざけるとともに、図2において吸込気室12の上面に吸音構造体11が設けられている。特に、この吸音構造体11は吸込気室12の上面の中でも排気室15と連通するファン吸込口14に対向する位置に設けられていることが望ましい。
【0025】
そして、脱水を終えると図2における開口部3の下方に設けられたスカート部32の形状に基づく働きにより、露先29等が引っかからず滑らかに傘2を抜くことができる。このスカート部32は、筒状で上部の筒口が開口部3とほぼ同じくらいの直径であり、下部の筒口がこれより広い漏斗に似た形状である。なお、このスカート部32の開口部3との接続部分は、できるだけ短くなるように設計されており、傘2を抜くことにより、この部分が濡れたとしてもスカート部32に沿って噴出される空気によって、できるだけ早く乾燥するようになっている。
【0026】
このようにして傘2が引抜かれていくと図2における第2のセンサ34が物体の存在を検知しなくなり、さらに引抜かれていくと第1のセンサ33も物体の存在を検知しなくなり、これらのセンサの両方が傘2を検知しなくなった状態で送風機7の運転が停止される。あるいは、一定時間以上、送風機7の運転が継続した場合に安全のため停止される。
【0027】
以上のように傘2のシャフト26に沿って孔24を設けた送気パイプ23を設置しているので、傘2の脱水したい部分の全面に空気流を吹き付けることができ、高い脱水性能が得られる。
【0028】
また、この発明の実施の形態では、傘2へ吹き付ける空気の通風路にパイプ(送気パイプ23)を用いているので、傘2の折り目と折り目の間に空気流の噴出する孔24を有する送気パイプ23を設置することでき、傘2の生地全体に空気流を当てることができるため、脱水能力が高い。
【0029】
さらに、傘2へ吹き付ける空気の通風路にパイプ(送気パイプ23)を用いているので、空気流を噴出する送気パイプ23と空気流噴出手段収納部5の外殻との間に充分な空間を得ることができる。この空間の存在のおかげで、傘2から吹き飛ばされた水分が空気流噴出手段収納部5の外殻で跳ね返って傘2に再付着するのを防ぐことができるとともに、パイプであるので安価に製造することができる。
【0030】
ただし、必ずしもパイプでなければ脱水処理できないというものではない。この発明の実施の形態1におけるさらに異なる構成の傘脱水機のB−B線での横断面図である。この図の傘脱水機1は、空気流噴出手段収納部の外殻8から内部に向けて突出した凸部35の内部に送風機7からの空気が流れる通風路36を設け、この通風路36内の空気を凸部35の外部へ噴出するための吹出通路37を有している。このような構成としても、図5における傘脱水機1内に挿入した傘2の中心(シャフト26部分がこれに相当する)から送気パイプまでの距離lと、傘2の中心から折り目までの距離mとの関係のように、傘2の中心から凸部35までの距離nがmよりも小さければ、この発明の実施の形態1と同じように、傘2の生地全面に空気流を当てることができる。
【0031】
さらにいえば、この発明の実施の形態1の傘脱水機1の機能のうち、空気流を傘に吹き付ける機能と、傘2の折り目30の内側に入りこんで生地を捲り折り目と折り目の間に空気流を送り込みやすくする機能とについて分けて考えれば、送気パイプ23を露出した構成のものや凸部35内に通風路36を備えた構成のように、空気流を噴出する孔24や吹出通路37と、傘2の折り目30の内側に入りこんで折り目と折り目の間に空気流を送り込みやすくするためのパイプや凸部とを一体化しなくても、これらの機能は達成できる。すなわち、傘2の生地と接触して折り目を捲きつかせることで空気流を親骨28と折り目30との間の生地に誘導する働きだけをさせる機能を有する傘生地捲り手段(例えば、パイプのような棒状のもの)を、傘2の中心から折り目までの距離mよりも傘2の中心からこの傘生地捲り手段までの距離が短くなるように設置し、それとは別に傘生地捲り手段の近傍に空気流を噴出する空気流噴出手段を設けるように構成としても同じように脱水能力が高い傘脱水機が得られる。なお、閉じた状態の傘2は石突27から露先29にかけて広がっていっているので、折り目30と傘生地捲り手段とが接触するには、l、m、nは露先29に近い折り目30の位置を基準として設定する必要がある。
【0032】
この場合、送風手段収納部の外殻8と空気流を噴出する手段との位置関係によっては、除去した水分の跳ね返りにより、若干性能が劣るおそれがあるが、送風手段収納部の外殻8の内壁に水分が跳ね返りにくい素材や凹凸を設けたり、水が流れ落ちやすい形状とすれば、性能低下を抑制できる。また、空気流を噴出する孔と傘の生地との距離が開いてしまい流速が低下し、送風機を同じ設定にしていると十分な運動エネルギが得られない可能性があるが、その場合は送風機の能力を上げてやればよい。
【0033】
また、開口部3の内側の面と送気パイプ23さらにはスカート部32に撥水処理加工を施すことで、1本の傘の脱水が終わり、次の傘の脱水を行うときに、前の傘の水分が、後の傘に付着することがなく、連続して使用する際の性能の安定化につながる。
【0034】
さらに、4本の送気パイプ23の間隔は、開口部3近傍が広く、排気室15側が狭くなるように構成されているので、傘2を閉じた状態での折り目30のシルエットに近く、一般的な傘のように折り目30から親骨28までの長さがシャフト26に沿って変化していて、露先29に近いほど折り目30から親骨28までが長くなっている状態でも生地全体に空気流を吹き付けることができる。
【0035】
また、4本の送気パイプ23の下方の一端から上方の他端の間に設けられた複数の孔24は、下方(排気室15側)ほど穴間のピッチが広く、上方(開口部3近傍)になるほどピッチが狭くなっている。そのため、一般的な傘のように折り目30から親骨28までの長さがシャフト26に沿って変化していて、露先29に近いほど折り目30から親骨28までが長くなっている傘では、付着する水分が多い露先29近傍に吹き付ける空気流は多く、付着する水分が少ない石突27近傍に吹き付ける空気流は少なくなるので、送風機の容量を大きくしなくても済むように効率のよい空気の吹き付けを行うことができる。
【0036】
さらに、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24の高さがずれているので、吹き付ける方向が同一直線上とならず、空気流同士の衝突により傘2から除去した水分が開口部3から飛び出すのを抑制することができる。
【0037】
また、4本の送気パイプ23のうち相対する2本の送気パイプ23に設けられた孔24からの空気流の流れる方向が水平面上で同一直線上にならないようにずらしているので、空気流同士の衝突により傘2から除去した水分が開口部3から飛び出すのを抑制することができる。
【0038】
さらに、全ての孔24から噴出される空気流が水平面上で同一方向にずらされることがないように、一部の孔から噴出される空気流を他とは異なる方向にずらすようにしたので,傘2が空気流に押されて回ってしまうのを防ぐことができる。
【0039】
なお、このように対向する空気流噴出手段や孔24から噴出される空気流が同一直線上にならないようにずらすことは、この実施の形態の傘生地捲り手段や送気パイプ23を備えた構造の傘脱水機だけでなく、傘生地捲り手段を備えないリング状に空気流噴出手段を備えた傘脱水機や壁面に空気流噴出手段を備えた傘脱水機についても適用できる。
【0040】
また、送風機7を傘脱水機1の下部に配置したので、送風機7の運転騒音が使用者に与える影響を抑制できる。
【0041】
さらに、吸音構造体11は吸込気室12の上面の中でも排気室15と連通するファン吸込口14に対向する位置に設けたので、送風機7の運転騒音を効率よく吸音し、騒音を抑制することができる。
【0042】
また、開口部3の下方に、筒状で上部の筒口が開口部3とほぼ同じくらいの直径であり、下部の筒口がこれより広い漏斗に似た形状のスカート部32を設けたので、傘2を抜くときに露先29が傘脱水機1の内部に引っかかって抜けにくくなるのを防ぐことができる。
【0043】
さらに、上下二つのセンサが両方ともに傘2を検知した状態、すなわち傘2を完全に挿入した状態で、送風機7が起動するようにしたので、傘2がない状態で起動して空気流が衝突し、開口部3より水が噴出されるのを防止することができる。さらに、ゴミのようなもので誤動作するのを防ぐこともできる。
【0044】
また、上下二つのセンサが両方ともに傘2を検知しなくなった状態、すなわち傘2を完全に抜いた状態で、送風機7が停止するようにしたので、抜き出す動作の途中も脱水が行われる。
【0045】
さらに、空気流が吹き付けられている状態で傘2を抜くと、傘2の生地と開口部3又はスカート部32の上部筒口との摩擦が軽減され小さい力で傘2を取り出すことができる。例えば、傘2の質量が約400gの場合、空気流が吹き付けられている状態では傘2の自重400gとほぼ同じ大きさの力で取り出すことができたが、空気流を止めた状態では、約500g必要であった。
【0046】
また、開口部3に開閉自在なふたを設けることで、ごみ箱と間違えられてごみを捨てられ、誤動作するのを防ぐことができる。
【0047】
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2における傘脱水機の斜視図、図9は、この発明の実施の形態2における他の傘脱水機の斜視図である。なお、実施の形態1と同じ機能を有する部品には同一の番号を付し、説明を省略する。
【0048】
図8は、空気流噴出手段収納部38の外殻の側面に内部が見える窓39を設けたものである。この窓39はアクリル樹脂製である。この窓39により傘2に付着した水が取除かれる様子を見ることができるので、故障などが発生していないかどうか簡単に確認することができる。また、送気パイプ23等が見えるのでごみ箱等と間違えられて、誤った使われ方をされるのを防ぐことができる。
【0049】
また、図9は、空気流噴出手段収納部40の外殻の側面に開閉自在な窓41を設けたものである。これにより、窓41を開くことにより内部の清掃が容易にできる。
【0050】
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3における傘脱水機の斜視図である。なお、実施の形態1と同じ機能を有する部品には同一の番号を付し、説明を省略する。
【0051】
図10は、空気流噴出手段収納部42の外殻の側面に広告43を表現する機構を設けたものである。傘脱水機はリースなどで使用されることがあるため、雨天以外の非使用時の機能を充実させることも必要である。このため、広告43を表現する機構を側面に設けると、非使用時の機能充実に加え、使用時においても5〜10秒程度の乾燥待ち時間の間に、この広告43を見る可能性が高く、宣伝効果が大きい。
【0052】
なお、この広告43が、例えばビラのようなものであれば、広告を表現する機構はこのようなものを貼り付けることができるような面となっていれば充分である。また、広告43がディスプレイに表示されるような性質のものであれば、広告43の画像を表示するディスプレイが広告を表現する機構ということになる。この場合、記憶手段を設けて画像を記憶させて繰り返し表示したり、通信により画像を配信して新たな広告に更新したりすることが必要となる。
【0053】
【発明の効果】
このようにすることで、短時間で傘に付着した水分を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における傘脱水機の斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における傘脱水機のA−A線での縦断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1における傘脱水機のB−B線での横断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1における他の構成の傘脱水機のB−B線での横断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態1におけるさらに他の構成の傘脱水機のB−B線での横断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態1における排気室の部分のC−C線での横断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態1におけるさらに異なる構成の傘脱水機のB−B線での横断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態2における傘脱水機の斜視図である。
【図9】 この発明の実施の形態2における他の傘脱水機の斜視図である。
【図10】 この発明の実施の形態3における傘脱水機の斜視図である。
【符号の説明】
1 傘脱水機、 2 傘、 3 開口部、 4 天面, 5 空気流噴出手段収納部、 6 送風手段収納部、 7 送風機、 8 外殻、 9 取入口、 10 吸込口、 11 吸音構造体、 12 吸込気室、 13 隔壁、 14ファン吸込口、 15 排気室、 16 パッキン材、 17 ゴムブッシュ、 18 底面、 19 内側面、 20 孔、 21 排気空間部、 22 吹出口、 23 送気パイプ、 24 孔、 25 脱水処理空間部、 26 シャフト、 27 石突き、 28 親骨、 29 露先、 30 折り目、 31 手元、 32 スカート部、 33 第1のセンサ、 34 第2のセンサ、 35 凸部、 36 通風路、 37 吹出通路、 38 空気流噴出手段収納部、 39 窓、 40 空気流噴出手段収納部、 41 窓、 42 空気流噴出手段収納部、 43 広告。
Claims (9)
- 箱体と、
送風機と、
前記箱体内に設けられ、閉じた状態で挿入されシャフトを軸として回転する傘を収納する傘収納部と、
前記傘収納部の周囲に、傘のシャフトから半径方向に50mm〜85mm離れた位置に概略シャフトに平行に立設され一端を前記送風機に接続されて傘のシャフトに沿って延び、傘に向かって高速の空気を噴射させる噴出孔を長さ方向に複数有するパイプで構成され、傘が挿入された際、隣り合う折り目と折り目との間に入り込み2つの折り目間の二枚の生地の間隔を広げ、傘の回転にともなって順次折り目を捲るとともに、隣接する折り目間に順次入り込み当該折り目間の二枚の生地の間隔を広げ、前記送風機から供給される空気を前記噴出孔から前記広げられた二枚の生地に向けて噴出する傘生地捲り空気流噴出手段とを有することを特徴とする傘脱水機。 - 箱体と、
送風機と、
前記箱体内に設けられ、閉じた状態で挿入されシャフトを軸として回転する傘を収納する傘収納部と、
前記傘収納部の周囲に、上部が収納された傘のシャフトから半径方向に70mm〜85mm離れた位置となるように、下部が傘のシャフトから半径方向に50mmから65mm離れた位置となるように立設され一端を前記送風機に接続されて傘のシャフトに沿って延び、傘に向かって高速の空気を噴射させる噴出孔を長さ方向に複数有するパイプで構成され、傘が挿入された際、隣り合う折り目と折り目との間に入り込み2つの折り目間の二枚の生地の間隔を広げ、傘の回転にともなって順次折り目を捲るとともに、隣接する折り目間に順次入り込み当該折り目間の二枚の生地の間隔を広げ、前記送風機から供給される空気を前記噴出孔から前記広げられた二枚の生地に向けて噴出する傘生地捲り空気流噴出手段とを有することを特徴とする傘脱水機。 - 送風機は、箱体下部に設けられている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の傘脱水機。 - 傘収納部の下部から上部に向うにつれて空気流噴出手段からの空気の吹きつけ量が多くなる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の傘脱水機。 - パイプの上部に設けられた噴出孔のピッチは、前記パイプの下部に設けられた孔のピッチよりも狭い
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の傘脱水機。 - パイプの空気流の吹きつけ方向が向かい合う噴出孔は、吹きつける方向が両者を結ぶ直線上から相互にずれるようにされている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の傘脱水機。 - 箱体内部には、第1のセンサと、前記第1のセンサよりも下方に設けられた第2のセンサとが設けられ、前記第1のセンサと前記第2のセンサの両方が前記傘収納部に挿入された傘を検知すると送風機が起動する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の傘脱水機。 - 箱体内部には、第1のセンサと、前記第1のセンサよりも下方に設けられた第2のセンサとが設けられ、前記第1のセンサと前記第2のセンサの両方が前記傘収納部に挿入された傘を検知しなくなると送風機が停止する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の傘脱水機。 - 箱体は、少なくとも一部が内部を見ることができるように構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の傘脱水機。
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