JP3816461B2 - シートベルトプリテンショナのカバー構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートベルトをワイヤなどの連結部材でプリテンショナ本体に連結し、この連結部材を収納カバーで覆うように構成したシートベルトプリテンショナのカバー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の急減速時などに乗員を保護するために、シートベルトを引き込んで乗員を拘束するシートベルトプリテンショナが知られている。シートベルトプリテンショナのなかには、プリテンショナ本体にシートベルトを連結するワイヤを蛇腹状のカバーで覆うことで埃から保護するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−225722公報(第3−4頁、図2)
【0004】
以上の特許文献1について次図を参照の上、詳しく説明する。
図11(a),(b)は従来のシートベルトプリテンショナを示す側面図であり、(a)は蛇腹状のカバーを潰す前の状態を示し、(b)は蛇腹状のカバーを潰した状態を示す。
シートベルトプリテンショナ100をシートクッション(図示せず)の側方に配置し、このシートベルトプリテンショナ100にワイヤ101を介してバックル102を連結し、ワイヤ101を蛇腹状のカバー103で覆ったものである。
【0005】
シートベルトプリテンショナ100によれば、バックル102にシートベルト104のタング105を連結させた状態で、車両の減速度に反応させてシートベルトプリテンショナ100に引張力を発生させる。
シートベルトプリテンショナ100の引張力でワイヤ101を矢印の如く引くことによりバックル102を下降させ、バックル102と一体にタング105を下降する。
タング105を下降させることにより、シートベルト104を引き込み、シートベルト104で乗員を拘束する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シートベルトプリテンショナ100によれば、ワイヤ101を引いてバックル102を通常位置p1から拘束位置p2まで移動量L1分下降させることにより、(b)に示すように蛇腹状のカバー103を押し潰す。蛇腹状のカバー103を押し潰したときの長さ、すなわち最少長さはL2である。
このように、蛇腹状のカバー103を使用することにより、カバー103を押し潰しても、カバー103の長さがL2だけ残ってしまう。
【0007】
このため、通常時におけるカバー103の全長L3は、バックル102の移動量L1とカバー103の最少長さL2とを加えた長さになる。これにより、通常時のカバー103の長さが大きくなり、バックル102やタング105が比較的高い位置に配置されることになる。
【0008】
よって、バックル102やタング105が、シートクッションの上方に突出する虞がある。シートクッションの上方にバックル102やタング105が突出すると、乗員がシートに座った状態でバックル102やタング105が乗員に当たり、座り心地を良好に保つことはできない。
【0009】
加えて、このタイプのシートベルトプリテンショナ100を、センターピラー側に取り付けた場合には、例えばシートベルトプリテンショナ100がシートバックのリクライニング操作レバーの近傍に位置する。
よって、バックル102やタング105が、シートクッションの上方に突出すると、シートベルトプリテンショナがリクライニング操作レバーを操作する妨げになる。
【0010】
そこで、本発明の目的は、上記不具合を解消するために、カバーの全長を短くすることができるシートベルトプリテンショナのカバー構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、車両の一定値を超えた減速度に反応させて引張力を発生するプリテンショナ本体30をシートクッション16の側方に配置し、このプリテンショナ本体30にワイヤ31を介して移動体32を連結し、この移動体32にシートベルト21の一端22をつなぎ、前記引張力で前記ワイヤ31を引くことで前記移動体32を直線的に移動させることによりシートベルト21を引き込むシートベルトプリテンショナ20において、前記移動体32全体およびワイヤ31を収納カバー51で囲い、この収納カバー51の下部52を前記プリテンショナ本体30に取り付け、前記収納カバー51の上部53にシートベルト21の一端を通過させる通口54を設け、前記プリテンショナ本体30を含むシートベルトプリテンショナ20は、車体外方側に配置されることを特徴とする。
【0012】
プリテンショナ本体の引張力でワイヤを引き、ワイヤで移動体を引くことにより、収納カバー内の移動体をプリテンショナ本体に向けて移動する。移動体を移動することで、移動体でシートベルトを引き込み、シートベルトで乗員を拘束する。
このように、移動体を収納カバーで覆い、かつ移動体を収納カバー内で移動可能に構成したので、収納カバーを潰すことなく、移動体を移動することが可能になる。
【0013】
ここで、移動体を移動させてシートベルトを引き込む際に、収納カバーを潰すことも考えられる。しかし、収納カバーを潰すように構成すると、収納カバーの全長を、移動体の移動量の他に、収納カバーを潰した際のカバー長さを加えて決める必要がある。このため、収納カバーを潰すように構成すると、収納カバーの全長を大きく確保する必要がある。
【0014】
そこで、収納カバーを潰すことなく移動体を移動するようにした。よって、収納カバーを潰した際のカバー長さを考えずに、移動体の移動量のみを考慮して、収納カバーの全長を決めることが可能になり、収納カバーを短くすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。ここで、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向に従う。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を備えたシートユニットを示す斜視図である。
シートユニット10は、車両11のフロア12に取り付けたシート13と、このシート13に座る乗員を保護するシートベルト装置15とからなる。
シート13は、車両11のフロア12に取り付けたシートクッション16と、このシートクッション16にリクライニング可能に取り付けたシートバック17と、このシートバック17の上部に取り付けたヘッドレスト18とからなる。
【0016】
シートベルト装置15は、シート13右側のセンターピラー(図示せず)下部に取り付けた巻取り装置19と、この巻取り装置19の近傍、すなわちシート13右側のセンターピラー下部に取り付けたシートベルトプリテンショナ20と、シートベルトプリテンショナ20に一端22を取り付けるとともに、巻取り装置19に他端23を取り付けたシートベルト21と、このシートベルト21に移動自在に取り付けたタング24と、このタング24を止めるためのバックル25をシートクッション16の左側部に備える。
【0017】
シートベルトプリテンショナ20は、前記センターピラー下部のサイドシル(図示せず)にボルト26を介して取り付け、車両11の減速度が所定のしきい値を超えた際に、しきい値を超えたことを検知してシートベルト21(特に、ラップベルト21a)を火薬の燃焼圧力で積極的に引き込むように構成した、いわゆるアウターラッププリテンと称するものである。
27はセンターピラーに設けたスルーアンカー、28はフロアトンネル(図示せず)を覆うコンソール、29はシフトレバーである。
ところで、プリテンショナ本体30を含シートベルトプリテンショナ20は、車体の外側方に配置されており、図1は右ハンドル車の運転席を示しており、図1で明示されているように、運転席の車体外側方であるシートユニット10の右側のフロア上に配置されており、前記したアンカー27を設置した側に配設されている。
【0018】
図2は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を示す分解斜視図であり、プリテンショナ本体からカバー構造を外した状態を示す。
シートベルトプリテンショナ20は、車両11(図1参照)の減速度がしきい値を超えた際に、減速度に反応させて引張力を発生するプリテンショナ本体30を、図1に示すシートクッション16の右側方(側方)に配置し、このプリテンショナ本体30にワイヤ31を介して移動体32を連結し、この移動体32にシートベルト21の一端22をつなぎ、プリテンショナ本体30の引張力でワイヤ31を引くことにより移動体32を介してシートベルト21(特に、ラップベルト21a)を引き込むものである。
【0019】
プリテンショナ本体30は、車両11の減速度がしきい値を超えたときに大量のガスを発生するガス発生部34と、ガス発生部34で発生したガスを受け入れるシリンダ35と、シリンダ35内に流入したガスで移動するピストン(図示せず)と、ピストンに取り付けた引込みワイヤ36と、引込みワイヤ36の先端を連結したプーリー37と、プーリー37をケーシング38に回転自在に支持するボルト26とからなる。
【0020】
ガス発生部34は、車両11の減速度がしきい値を超えたことを検知した際に、ハーネス39を通電することにより内部に収納した火薬(図示せず)を燃焼させ、この火薬の燃焼圧力でピストンを移動させるものである。
ワイヤ31は、両端31a,31aをプーリー37に連結し、中央の折曲げ部31bを移動体32のピン41に掛けることで、移動体32に連結したものである。
【0021】
移動体32は、ワイヤ連結部42と、シートベルト連結部43とからなる。ワイヤ連結部42は、ワイヤ31の折曲げ部31bを収容し、収容した折曲げ部31bをピン41で支えるように構成されている。
シートベルト連結部43は、ワイヤ連結部42に一体に設けるとともに、中央に取付口43aを形成した矩形状のプレートであって、シートベルト21の一端22を取付口43aに差し込み、差し込んだ一端22を折り返して縫製用の糸45で縫製することで一端22をシートベルト連結部43につなぐように構成されている。
以下、シートベルト21の一端22を折り返した部位を折返し部57という。なお、シートベルト21と一端22との重ね合わせ部には、認証ラベル33が取り付けられている。
【0022】
ケーシング38は、プリテンショナ本体30に沿って設け、後端にボルト26を取り付ける取付部38aを形成するとともに、取付部38aの上側にワイヤ31をガイドするガイド部46をビス47を介して取り付ける。
【0023】
図3は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を示す斜視図であり、プリテンショナ本体30にカバー構造50を取り付けた状態を示す。
シートベルトプリテンショナのカバー構造50は、移動体32およびワイヤ31を収納カバー51で囲い、この収納カバー51の下部52をプリテンショナ本体30に取り付け、収納カバー51の上部53にシートベルト21を通過させる通口54を設け、通口54近傍の部位にて、シートベルト21の一端22を収納カバー51に縫製用の糸(仮止め用の糸)55で仮止めし、この仮止め用の糸55を引張力でシートベルト21を引き込む際に破断させるように構成したものである。
【0024】
収納カバー51によれば、折返し部57、すなわちシートベルト21の一端22を折り返して移動体32につないだ部位を、上部53内に収納する。よって、折返し部57(一端22)を収納カバー51で隠して外観性を高めることができる。
【0025】
また、移動体32およびワイヤ31を収納カバー51で囲い、この収納カバー51の下部52をプリテンショナ本体30に取り付けることで、収納カバー51で移動体32、ワイヤ31および折返し部57を僅かに前傾させた状態に支える。
よって、シートベルト21の折返し部57、すなわち一端22を所定位置に保持することで、シートベルト装置15(図1参照)の使い勝手の向上を図ることができる。
【0026】
加えて、収納カバー51を断面矩形の筒体とすることで収納カバー51の捩れを防止することができる。よって、移動体32を正常の姿勢に保ち、シートベルト21の一端22を正常は姿勢、すなわち捩れが発生していない姿勢に保つことができる。
これにより、図1に示すタング24を正常の姿勢に保ち、タング24をバックル25に容易に差し込むことができるので、シートベルト装置15の使い勝手を好適に保つことができる。
【0027】
図2に戻って、カバー構造50を構成する収納カバー51は、一例としてポリフェニレンエーテル(PPE)の樹脂や、一例としてエラストマーのゴムなどで形成した柔らかいカバーである。
よって、シートベルトプリテンショナのカバー構造50を、リクライニングカバー48(図1、図3参照)より柔らかくして、リクライニングカバー48(図1、図3参照)に干渉した際に、リクライニングカバー48に傷などを付けることを防ぐ。
【0028】
さらに、シートベルト21の一端22を収納カバー51に縫製用の糸55で仮止めした。これにより、シートベルトプリテンショナのカバー構造50を柔らかくしても通口54が開口状態、すなわち口開き状態になることを防止することができる。
【0029】
また、シートベルト21の一端22を収納カバー51に仮止めするために縫製用の糸55を用いた。縫製用の糸55だけで、シートベルト21の一端22を収納カバー51に簡単に仮止めすることができる。
加えて、安価な縫製用の糸55を用いてシートベルト21の一端22を収納カバー51に仮止めすることができる。
【0030】
この収納カバー51は、ケーシング38の取付部38aおよびガイド部46を収納する下部(以下、「基部収納部」という)52を備え、この基部収納部52から前傾させながら上方に延ばした延出部56を備える。
延出部56は、ワイヤ31、移動体32およびシートベルト21の折返し部57を収納する部位である。
【0031】
基部収納部52は、ケーシング38の38a取付部およびガイド部46の幅に合わせて側壁52aの側壁幅W1を大きく形成するとともに、プーリー37に合わせて底壁52bを湾曲状に形成し、右壁52cに右開口61を形成するとともに左壁52dに左開口62を形成し、前壁52eに開口63を形成し、この開口63を右開口61に連通する。
開口63を右開口61に連通させることで、ケーシング38の取付部38aを基部収納部52内に受け入れることができる。
【0032】
延出部56は、断面が矩形状の筒体であって、基部収納部52の上端から上方に向けて左右壁の幅が漸次狭くなるように左右の傾斜壁58,58を傾斜させて形成し、左右の傾斜壁58,58の上端から左右のストレート壁59,59が一定の幅に、すなわちワイヤ31や移動体32を収納する幅になるように形成し、上部53の右壁64を湾曲状に形成して通口54の通口幅W2を狭くすることによりシートベルト21および折返し部57のみが通過可能に形成したものである。
【0033】
右壁64の通口54近傍に一対の差込孔65,65を形成するとともに、左ストレート壁59の通口54近傍に一対の差込孔65,65を形成する。これらの差込孔65・・・を利用することで、通口54近傍の部位にて、シートベルト21を収納カバー51に縫製用の糸55で仮止めする。
【0034】
シートベルトプリテンショナのカバー構造50によれば、移動体32およびワイヤ31を収納カバー51で囲い、この収納カバー51の基部収納部(下部)52をプリテンショナ本体30に取り付けた。
これにより、収納カバー51の構成を一部材で形成することが可能になり、収納カバー51の構成部品数を減らことができる。
これにより、収納カバー51の簡素化を実現し、コスト低減を図ることができる。
【0035】
なお、図3に示す収納カバー51において、上部53の右壁64のみを湾曲状に形成して通口54の通口幅W2を狭くした例について説明したが、これに限らないで、上部の左右壁を湾曲状に形成して通口54を通口幅W2に設定することも可能である。
【0036】
さらには、上部53の右壁64を湾曲状に形成しないで、左右のストレート壁59,59の全体を幅W2に設定して、通口54を通口幅W2に設定することも可能である。
収納カバー51は柔らかい材質で形成されているので、左右のストレート壁59,59の全体を幅W2に設定しても、収納カバー51内にワイヤ31や移動体32を収納することができる。
このように、左右のストレート壁59,59の全体を幅W2として、収納カバー51の幅を狭くすることで、収納カバー51を小さいスペースに配置することができる。
【0037】
図4は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の要部を示す断面図である。
移動体32のワイヤ連結部42内にワイヤ31の折曲げ部31bを収容し、収容した折曲げ部31bをピン41で支え、ワイヤ連結部42にシートベルト連結部43を一体に設け、シートベルト連結部43の取付口43aにシートベルト21の一端22を差し込み、差し込んだ一端22を折り返して縫製用の糸45で縫製することで一端22をシートベルト連結部43につなぐ。
【0038】
延出部56内に移動体32を移動自在に収納し、延出部56の上部53に備えた通口54にシートベルト21およびシートベルト21の折返し部57を移動自在に配置し、シートベルト21の一端22(詳しくは、折返し部57)を収納カバー51に縫製用の糸55で仮止めする。
【0039】
なお、図2〜図4に示す収納カバー51の基部収納部52や延出部56の形状は一例であり、図示の形状に限定するものではない。
要は、収納カバー51は、移動体32およびワイヤ31を囲い、下部(基部収納部)52をプリテンショナ本体30に取り付け可能な形状であればよい。さらに、収納カバー51は、収納カバー51の上部53にシートベルト21を通過させる通口54を設け、通口54近傍の部位にて、シートベルト21の一端22を収納カバー51に仮止め可能な形状であればよい。
【0040】
次に、シートベルトプリテンショナのカバー構造を組み付ける工程を図2および図5〜図6に基づいて説明する。
図2に示すように、収納カバー51の通孔54からシートベルト21の一端22を差し込み、差し込んだ一端22を収納カバー51内を通して右開口61から抜き出す。
【0041】
抜き出したシートベルト21の一端22を、シートベルト連結部43の取付口43aに差し込み、差し込んだ一端43aを折り返して縫製用の糸45で縫製することで一端22をシートベルト連結部43につなぐ。
移動体32のワイヤ連結部42にワイヤ31を差し込み、ワイヤ31の折曲げ部31bをピン41に掛ける。これにより、シートベルト21をワイヤ31および移動体32を介してプリテンショナ本体30に連結する。
【0042】
図5(a),(b)は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を組み付ける工程を示す第1工程説明図である。
(a)において、収納カバー51の基部収納部52を弾性変形させて矢印▲1▼の如く曲げる。
前述したように、収納カバー51を、一例としてポリフェニレンエーテル(PPE)の樹脂や、一例としてエラストマーのゴムなどで形成した柔らかいカバーとすることで、収納カバー51の基部収納部52を弾性変形させて矢印▲1▼の如く曲げることが可能になる。
【0043】
このように、収納カバー51の基部収納部52を弾性変形させて矢印▲1▼の如く曲げた状態で、収納カバー51をワイヤ31に沿って矢印▲2▼の如くプリテンショナ本体30に向けて移動する。
【0044】
(b)において、収納カバー51の基部収納部52をケーシング38の取付部38aまで到達させた後、弾性変形による復元力で基部収納部52を矢印▲3▼の如く復元する方向に移動する。
【0045】
図6(a),(b)は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を組み付ける工程を示す第2工程説明図である。
(a)において、基部収納部52を復元することで、ケーシング38の取付部38aおよびガイド部46を右開口61から基部収納部52内に収納する。
次に、右壁64の一対の差込孔65,65および左ストレート壁59の一対の差込孔65,65(図2参照)に、針65を矢印▲4▼の如く通す。
【0046】
(b)において、通口54近傍の部位にて、シートベルト21の一端22を収納カバー51に縫製用の糸55で仮止めする。
これにより、シートベルトプリテンショナのカバー構造50を組み付ける工程を完了する。
【0047】
次に、シートベルトプリテンショナのカバー構造の作用を図7〜図10に基づいて説明する。
図7は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の第1作用説明図である。
乗員69がシート13に座り、シートベルト装置15のタング24(図1も参照)を手で掴み、タング24を乗員69の左側に移動して、シートクッション16の左側に配置したバックル25(図1も参照)に止める。
このように、乗員69がシートベルト装置15を使用する際に、タング24を身体の左側に移動してバックル25に止めるので、シートベルト21、特にラップベルト21aを矢印▲5▼の方向に引張る。
【0048】
図8(a),(b)は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の第2作用説明図であり、(a)は実施の形態のカバー構造50を実施例として説明し、(b)は比較例を説明する。
なお、比較例において、実施例と同一構成部材については同じ符号を付して説明を省略する。
【0049】
(a)において、図7に示すように、シートベルト装置15のタング24をバックル25に止めることにより、シートベルト21、特にラップベルト21aを矢印▲5▼の方向に引張る。これにより、収納カバー51の通口54を開こうとする力がかかる。
【0050】
ここで、収納カバー51は通口54近傍において、縫製用の糸55でシートベルト21の一端22を収納カバー51に仮止めしている。
よって、一例としてシートベルト装置15のタング24をバックル25に止めることにより、シートベルト21、特にラップベルト21aを矢印▲5▼の方向に引張った状態において、縫製用の糸55で通口54を開かないように抑えることができる。
このように、通口54が開くことを防止することで、通口54から、例えば埃が収納カバー51内に侵入することを防ぐことができる。
【0051】
(b)において、実施例と同様に、シートベルト装置15のタング24をバックル25に止めることにより、シートベルト21、特にラップベルト21aを矢印▲5▼の方向に引張る。これにより、収納カバー151の通口154を開こうとする力がかかる。
【0052】
ここで、収納カバー151は通口154近傍において、縫製用の糸55でシートベルト21の一端22を収納カバー151に仮止めしていない。
よって、一例としてシートベルト装置15のタング24をバックル25(図1参照)に止めることにより、シートベルト21を矢印▲5▼の方向に引張った状態において、縫製用の糸55で通口154を開かないように抑えることはできない。これにより、通口154が開いてしまい、通口154から、例えば埃が収納カバー151内に侵入する。
【0053】
図9(a),(b)は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の第3作用説明図である。
(a)において、シートベルト装置15のタング24をバックル25に止めた状態において、車両11(図1参照)の減速度がしきい値を超えた場合、プリテンショナ本体30のガス発生部34からガスを発生することにより、プリテンショナ本体30に引張力を発生させる。
発生した引張力で、図2に示すワイヤ31を引くことにより、移動体32でシートベルト21の一端22(折返し部57)に矢印▲6▼の如く引き込む引込力が発生する。
【0054】
(b)において、移動体32を介してシートベルト21の折返し部57に矢印▲6▼の如く引込力が発生することにより、発生した引込力で、仮止めに使用した縫製用の糸55を破断する。
【0055】
図10(a),(b)は本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の第4作用説明図である。
(a)において、縫製用の糸55を破断した後、引込み開始位置P1から移動体32がシートベルト21を矢印▲7▼の如く引き込む。
(b)において、引込み完了位置P2まで移動体32が移動することにより、移動体32によるシートベルト21を所定量Lだけ引き込む。これにより、乗員69(図9(a)参照)をシートベルト21で拘束する。
【0056】
以上説明したように、シートベルトプリテンショナのカバー構造50によれば、移動体32を収納カバー51で覆い、かつ移動体32を収納カバー51内で移動可能とすることで、収納カバー51を潰さずに移動体32を移動することができる。
よって、収納カバー51の長さを決める際に、移動体32の移動量Lのみを考慮すればよいので、収納カバー51を比較的短くすることができる。
【0057】
これにより、収納カバー51が、シートクッション16の上方に突出することを抑えて、乗員69がシート13に座った状態で収納カバー51が乗員69に当たることを防ぎ、座り心地を良好に保つことができる。
さらに、収納カバー51の全長を短くすることで、例えばシートバック17のリクライニング状態を調整する際に、収納カバー51がリクライニング操作の邪魔になることはない。
【0058】
これに対して、従来技術のように、収納カバーを移動体で潰しながら移動させる場合には、移動体の移動量に加えて、収納カバーを潰したときの長さを考慮して、収納カバーの長さを決める必要がある。このため、収納カバーの全長が比較的長くなる。
【0059】
これにより、収納カバーが、シートクッションの上方に突出してしまい、乗員がシートに座った際に収納カバーが乗員に当たり、座り心地を良好に保つことができない。
さらに、収納カバーの全長が長くなるので、例えばシートバックのリクライニング状態を調整する際に、収納カバーがリクライニング操作の邪魔になる。
【0060】
なお、前記実施形態では、シートベルト21の一端22を収納カバー51に仮止めするものとして、縫製用の糸55を例に説明したが、接着剤などのその他の手段を用いることも可能である。
【0061】
また、前記実施形態では、シートベルト21の一端22をシートベルト21の一端22全体を収納カバー51の上部53内に収納させ、認証ラベル33を収納カバー51の上部53から突出させた例について説明したが、認証ラベル33を収納カバー51の上部53内に収納させることも可能である。
【0062】
加えて、前記実施形態では、シートベルト21と一端22との重ね合わせ部には認証ラベル33を取り付けた例について説明したが、認証ラベル33の取付位置は、この例に限らないで任意に決めることができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、プリテンショナ本体の引張力でワイヤを引き、ワイヤで移動体を引くことにより収納カバー内の移動体をプリテンショナ本体に向けて移動する。移動体を移動することで、移動体でシートベルトを引き込み、シートベルトで乗員を拘束する。
移動体を収納カバー内で移動させることで、収納カバーを潰すことなく移動体を移動することができる。
【0064】
よって、収納カバーを潰した際のカバー長さを考えずに、移動体の移動量のみを考慮して、収納カバーの全長を決めることが可能になり、収納カバーを短くすることができる。
これにより、収納カバーが、シートクッションの上方に突出することを抑えて、乗員がシートに座った状態で収納カバーが乗員に当たることを防いで、座り心地を良好に保つことができる。
【0065】
さらに、収納カバーの全長を短くすることで、例えばシートバックのリクライニング操作レバーを操作する際に、リクライニング操作レバーの操作の際に、収納カバーが邪魔にならないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を備えたシートユニットを示す斜視図
【図2】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を示す分解斜視図
【図3】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を示す斜視図
【図4】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の要部を示す断面図
【図5】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を組み付ける工程を示す第1工程説明図
【図6】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造を組み付ける工程を示す第2工程説明図
【図7】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の第1作用説明図
【図8】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の第2作用説明図
【図9】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の第3作用説明図
【図10】本発明に係るシートベルトプリテンショナのカバー構造の第4作用説明図
【図11】従来のシートベルトプリテンショナを示す側面図
【符号の説明】
11…車両、15…シートベルト装置、16…シートクッション、20…シートベルトプリテンショナ、21…シートベルト、22…シートベルトの一端、30…プリテンショナ本体、31…ワイヤ、32…移動体、50…シートベルトプリテンショナのカバー構造、51…収納カバー、52…基端収納部(収納カバーの下部)、53…収納カバーの上部、54…通口。

Claims (1)

  1. 車両の一定値を超えた減速度に反応させて引張力を発生するプリテンショナ本体(30)をシートクッション(16)の側方に配置し、このプリテンショナ本体(30)にワイヤ(31)を介して移動体(32)を連結し、この移動体(32)にシートベルト(21)の一端(22)をつなぎ、前記引張力で前記ワイヤ(31)を引くことで前記移動体(32)を直線的に移動させることによりシートベルト(21)を引き込むシートベルトプリテンショナ(20)において、
    前記移動体(32)全体およびワイヤ(31)を収納カバー(51)で囲い、この収納カバー(51)の下部(52)を前記プリテンショナ本体(30)に取り付け、前記収納カバー(51)の上部(53)にシートベルト(21)の一端を通過させる通口(54)を設け、
    前記プリテンショナ本体(30)を含むシートベルトプリテンショナ(20)は、車体外方側に配置される、
    ことを特徴とするシートベルトプリテンショナのカバー構造。
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